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    元スレ巌窟王「旅行先間違えた」 アンジー「神様ですか?」

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    651 = 1 :

    今日のところはここまで!

    652 :

    さりげなくBBも捜査に加わってるのな。そういえばダンガンとfgoの時間の流れってどんな感じになってるんだろう

    653 = 1 :

    >>652
    整合性を考えるだけ無駄レベル。
    監獄塔のときに似た状態(ただしカルデアから誰かに見られているときは比較的安定している)

    654 :

    BBついに最原以外と初対面になるのか

    655 :

    BB『しかしおかしいですね。縄みたいなもので縛られていた割には抵抗の痕が少ないような……』

    最原「え?」

    BB『まったくない、というわけではないんですが、微妙に少ないんですよ。擦り傷が』

    獄原「……アンジーさんは消耗してたんだから当然じゃない?」

    最原(いや……それはおかしい。だってアンジーさんが縄で縛りつけられていたのは……)

    最原「おっと。そうだ。荒縄も調べないと」

    巌窟王「……これは超高校級の民俗学者の研究教室にあったものだな」

    獄原「え? そうなの?」

    最原「それ、間違いない?」

    巌窟王「我が忘却補正にかけて断言しよう」

    656 = 1 :

    最原「……そうだ! 疑似学級裁判のことが周知されたのなら、一番に見なきゃいけないところがあったんだ!」

    巌窟王「どこだ?」

    最原「東条さんの研究教室! 行ってくるね!」ダッ

    巌窟王「ふむ……手分けした方がいいか?」

    巌窟王「……そうだな。こちらは獄原から話を聞こう」

    獄原「え? ゴン太に?」

    巌窟王「あのヒルについてだ。そもそも虫の類はこの学園に『ほぼ』存在しないのではなかったのか?」

    獄原「う、うん。ゴン太の研究教室にいるもの以外はね。あのヒルさんも間違いなくゴン太の研究教室にいたものだよ」

    巌窟王「昆虫ではないな? ついでに言うと『虫』かどうかも怪しいぞ」

    獄原「確かに、ハッキリ言ってヒルさんを虫と言い張るのはクモさんやカニさんを虫と言い張るのと同じくらい強引だけどさ」

    獄原「いたんだから仕方ないよ」

    巌窟王「……ふむ」

    657 = 1 :

    巌窟王「あのまま誰にも見つからなければ、アンジーはどうなっていた?」

    獄原「死んでいた……と、思う……」

    獄原「なんでかはわからないけど、ヒルさんが限界を越えて血を吸っていたんだ。あのままだったら確実に助からなかったよ」

    獄原「……あ、あれ?」

    巌窟王「どうかしたか?」

    獄原「ヒルさんが一人見当たらなくって……おかしいな。アンジーさんから引き離したときはいたのに」

    巌窟王「……逃げたのではないか?」

    獄原「うーん。お腹が壊れそうになってたから、それは考えにくいんだけど」

    獄原「おーい! 出てきてよー!」

    巌窟王「ふむ。どうせこの場にはまだ調べるべきことがある」

    巌窟王「ついでだ。そいつも探してやろう」

    獄原「名前はヒル御前だよ!」

    巌窟王「ヒル御前! 出てくるなら今のうちだぞ! クハハハハハハ!」ギンッ!

    658 = 1 :

    東条の研究教室

    最原「……さてと。東条さん、まだいる?」

    東条「ええ。ここに」

    茶柱「あ! 最原さん!」

    最原「え? 茶柱さん?」

    最原「……そういえば、天海くんを呼んだ後、どこに行ってたの?」

    茶柱「倉庫で飲み物とか治療道具とか見繕ってたんですよ。それより!」

    茶柱「なんですか、疑似学級裁判って! アンジーさんは無事なんですか!?」

    最原「……一応」

    茶柱「ハキハキ言いなさい!」

    最原「命に別状はないよ。治療をしているのはモノクマだけど、こういうときのアイツは約束を破らない」

    東条「……口惜しいわね。私の手が無事なら――」

    最原「東条さん!」

    東条「……あ。ごめんなさい。そうだったわね」

    茶柱「?」

    最原(さてと。東条さん、茶柱さん以外にも、捜査のためにここに来た人が何人かいるな……)

    最原(……しっかり観察しないと)

    659 = 1 :

    今日のところはここまで!
    続きは……明日?

    660 :

    モノクマって一作目ではグングニルの槍出してたしランサー適正ありそう

    661 :

    >>660
    どちらかというとAUOの王の財宝に近い

    662 :

    宮寺「……」ゴソッ

    宮寺「……?」

    最原(割と素直に引っかかってくれたな……ゴミ箱に注意しすぎだ)

    最原(犯人はキミだな。真宮寺くん)

    最原「茶柱さん。ちょっと確認したいことがあるんだけど」

    茶柱「なんです?」

    最原「ここに来たのっていつ?」

    茶柱「……最原さんとそんなに変わらないですよ」

    最原「そっか。じゃあちょっと頼みたいことがあるんだけど」

    茶柱「?」

    最原「……ここじゃなんだから、ちょっと外に出て話そう」

    茶柱「変なことしたら被害者第三号にしてやりますよ?」

    最原「しないって!」

    663 = 1 :

    巌窟王サイド

    巌窟王「ヒル御前は見つからなかったが……色々とわかったことがあったな」

    BB『どう考えてもアンジーさん、この部屋でぶん殴られてますね』

    獄原「凶器の床板。床下の血だまり。この二つがあるのなら、ほとんど決まりなんじゃないかな……」

    巌窟王「それと、さっきから気になっていたのだが……何かコゲてる臭いがするな」

    獄原「巌窟王さんのマントじゃない?」

    巌窟王「……」

    BB『いえ。臭気はこの部屋からも間違いなく』

    BB『……この部屋で何か燃えたんでしょうか。ライトでもあれば焦げ跡を探せますよ?』

    巌窟王「もういい。見つけた。証拠写真も今撮ろう」カシャッ

    巌窟王「こんなことのために転送したものではないのだがな」

    664 = 1 :

    ガララッ

    百田「巌窟王! アンジーはどこだ!?」ドタドタッ

    巌窟王「今はモノクマが治療している。命に別状はないだろう」

    百田「……クソッ! あんなヤツに頼らなきゃいけねーなんてよ……!」

    春川「ここが事件現場?」ヒョコッ

    巌窟王「というよりは発見現場だが……その認識でも間違いはないかもな」

    キーボ「証拠が残っているかもしれません! 今こそ追加されたボクの機能を見せるとき」ビカーッ!

    百田「いぃーーったい目がァーーーッ!?」ギャァァァ!

    春川「うっさい」ベシッ

    百田「ごめんぬッ!」

    百田「とにかく、ここの調査は俺たちに任せろ! 巌窟王!」

    百田「俺たちが付いてる! 今回の事件もぜってぇー見つけるかんな!」

    巌窟王「……」フッ

    BB『機嫌いいですねー』

    巌窟王「黙れ」

    665 = 1 :

    休憩します!

    666 = 1 :

    茶柱「……その程度なら別にいいですけど、でもそんなウソにどんな意味が?」

    最原「ハッキリ言って、怪しい人は三人くらいいるんだけどさ」

    最原「……絞り込むには足りないんだ。決め手が」

    最原「多分、そのウソがあれば炙り出しできる」

    茶柱「その三人の中に、もしかして東条さんも入ってたりします?」

    最原「するよ」

    茶柱「……ヌケヌケと良くもまあ。本当に死にたいんですか?」

    最原「ごめん。でもだから必要なんだ。茶柱さんの協力がさ」

    茶柱「……」

    茶柱「大前提として、その計画には」

    最原「東条さんには事前に言ってあるよ」

    茶柱「東条さんが噛んでるのなら……仕方ないですね」

    茶柱「……いいでしょう。協力します。でも一言だけ言わせてください」

    最原「なに?」

    茶柱「サイッテーです」

    最原(……仲直りできると思ったんだけどなぁ! 泣きたい!)

    667 = 1 :

    再び東条の研究教室

    最原「さてと。それじゃあ引き続き調べないと」

    天海「あ。最原くん。戻ってきたんすね」

    最原「ん。天海くん」

    天海「……それじゃあ、俺はこれで。ここはもう結構人手足りてるっぽいっすし」

    天海「俺は中庭の方に戻って、あっちの捜査に加わることにするっす」

    天海「バトンタッチってことで」

    最原「あ……そっか。天海くん、茶柱さんが来るまで東条さんの傍にいてくれたんだね」

    最原「……ごめん。二人きりにさせちゃって。怖かった?」

    天海「凄く怖かったっすよ!」

    天海「……東条さんに事情を聞いてみたら、誰に襲われたのかわからないって話じゃないっすか」

    天海「正体不明の殺人未遂犯。一体、誰なんでしょうね」

    最原(……アンジーさんに殺意があったことは間違いないんだろうけど)

    最原(東条さんの方に殺意は無さそうなんだよな。ただ気絶させて閉じ込めただけだ)

    最原(……誰にやられたのかわからない、か。おおよそ予想通りだけど、東条さんから詳しい話を聞かないと)

    東条「いいわよ。いくらでも話すわ」

    最原「あれ。口に出てた?」

    東条「エスパーだから」

    最原「え」

    東条「……当然冗談よ」クスリ

    最原(東条さんだと冗談に聞こえない……)

    668 = 1 :

    今日のところはここまで!
    続きは明日の夜!

    669 :


    怪しい3人ってキルミー塩と誰なんだろ

    670 :

    東条の証言

    東条「料理をしている最中で、ドアがノックされたのよ」

    東条「入ってもいい、って言っても一向に入ってくる気配がなくって、ノックだけが延々と聞こえて来たの」

    東条「もしかしたら両手が荷物で塞がっているのかもしれない、と思ってドアに近づいて、ノブを捻ったところで……」

    東条「逆にドアを思い切り開けられて、額を思い切りドアにぶつけてのけぞって」

    東条「そのまま『誰か』が馬乗りになって、私の頭を思い切り殴打したの」

    東条「……薄れゆく意識の中、無念だけがあったわ」

    東条「『私らしい報いではあるけど、これ以外の方法で恩を返したかったわね』って」

    最原「うん。本当に無事でよかった」

    東条「犯人の顔は見ていないわ。仮に見ていたとしても、何かで顔を隠していたでしょうね」

    最原「ところで、ついこの学園の食事事情を知っている東条さんにもう一つ聞きたいんだけどさ」

    最原「お酒ってどこで手に入る?」

    東条「……アンジーさんは泥酔していた、とモノクマから聞いたから、当然聞かれると思ったわ」

    東条「手に入る……というよりは、既に私が管理しているのよ」

    最原「え?」

    東条「開けゴマ!」

    カッ

    ゴゴゴゴゴゴゴ!

    ガシャンッ

    最原「なんか凄い大仰な仕掛け扉が現れたーーーッ!?」ガビーンッ!

    671 = 1 :

    茶柱「凄い! 声帯認証なんですか!?」キラキラキラ!

    東条「いいえ。リモコンで開閉するわ」シャキーンッ

    最原「え!? じゃあ今の開けゴマってなに!?」

    東条「ノリよ」

    最原「ノリ良いな!?」ガビーンッ

    宮寺「う。凄くヒンヤリした空気だネ」

    東条「ワインセラーなのだから当然よ」

    東条「ちなみにこの隠し扉、別に私自身は隠していたわけじゃないから、知っている人は知っているわ」

    東条「『絶対に飲酒目的では使わない』と契約書にサインさせた後で入間さんにも渡したりしてたし」

    最原「ん? 待って。飲酒目的でないなら入間さんはワインを何に使ったの?」

    東条「発明品、と言っていたかしら。燃焼促進剤に転用するとか言ってたわね」

    最原「……」

    最原(燃焼促進剤、ね)

    672 = 1 :

    最原(ひとまずここで調べられることはコレで全部、かな)

    最原(僕も天海くんが行った中庭に行ってみよう)

    最原(そもそも僕の視点では、あそこからが事件の発端だしな)

    最原「茶柱さん。まだ聞きたいことがあるから、良ければ僕と一緒に中庭まで来てくれないかな?」

    茶柱「……チッ」

    最原(凄い顔で舌打ちされた……けど拒絶はされてないみたいだ)

    最原(OKでいいのかなぁ……)

    最原「じゃ、じゃあ。行こうか?」

    茶柱「ヘラヘラしなくても大丈夫です。別に仲良くする気ありませんので」

    最原(ぐはぁ)

    673 = 1 :

    休憩します!

    674 = 1 :

    巌窟王サイド 真宮寺の研究教室

    BB『BBちゃんスーパーまとめタイーム!』

    BB『巌窟王さんが何故か火事場に突っ込んだと思ったら東条さんが襲われててアンジーさんが殺されそうになってましたとさはい終わり!』

    獄原「そんなことが起こってたなんて……全然気付かなかったよ! 不甲斐なさ過ぎてごめん!」

    巌窟王「フン。バカめ。もとより生徒たちに大した期待など寄せてはいない」

    巌窟王「お前たちは足手まといにならなければそれでいいのだ」

    獄原「足手纏い……?」

    獄原「ゴン太たちのことか……」


    ドシュウウウウッ!


    獄原「ゴン太たちのことかーーーッ!」ドカァァァァァァンッ!

    BB『あ、あれ!? 巌窟王さん! 学園のどこかから、ていうか巌窟王さんの周囲に謎の高エネルギー反応があるんですが!』

    BB『具体的に言うとカルデアのログに残っているゲーティアとかティアマトよりヤバい感じの!』

    巌窟王「ゴン太しかいないぞ。計器の故障だろう」

    獄原「ハッ! ゴン太は一体……?」

    BB『あ、消えた』

    675 = 1 :

    獄原「……でも調査なら巌窟王さん一人でもできるんじゃないかな。ゴン太がいたところでそれこそ……」

    獄原「足……で……まと……」ユラァ

    巌窟王「いや。獄原は俺の傍を離れるな。証拠の信用が下がる」

    巌窟王「お前は俺の見つける証拠が確かにここにあったことを証明するためにここにいる」

    獄原「ああ、そっか。巌窟王さんが犯人って可能性もあるからね」

    巌窟王「逆に、お前が犯人である可能性もある。つまりこれはお互いの潔白を証明するための相互扶助、と言ったところか」

    獄原「うん! 全力でそーごふじょするよ!」

    巌窟王「やはり間違いなく、あの荒縄はこの研究教室にあったものだな。それと……」

    巌窟王「……先ほどのアルミの破片が気になるな。少しこの研究教室を調べてみるか」

    巌窟王「BB。ここの情報は記録しておけ。後で最原に纏めて渡す」

    BB『アイアイ』

    676 = 1 :

    刑部姫をレベルマックスにさせつつ続きは明日!

    677 :


    この世界に希望を司るビーストクラスが降臨しないことを

    678 :

    う~ん辛辣

    679 :


    これ最原と茶柱出てったら東条と真宮寺二人きりだよな……

    680 :

    東条の研究教室

    宮寺「……」

    宮寺(どうしようか。利用価値があるから彼女を殺すのは後回しにしたけど、今は偶然にも二人きりになってしまったわけだし)

    宮寺(捜査中に東条さんが今度こそ死んだら、茶柱さん大泣きするかなァ……)ゾクッ

    宮寺(ここで殺すメリットは皆無なんだけど)

    白銀「さあ! じゃあ引き続き捜査を続けようか!」

    宮寺「あれ。いたのキミ」

    白銀「え。酷くない?」

    681 = 1 :

    中庭

    最原「……ほぼ鎮火してる?」

    夢野「お主が立ち去った後で色々あってぶっ潰れたんじゃ。その直後から火の手が弱まってのう」

    茶柱「ああ……さっきまでそれどころじゃありませんでしたけど、こうして見ると泣けてきます」

    茶柱「転子の研究教室がぁ……」

    最原「でも何か不自然だな」

    夢野「具体的にはどこがじゃ?」

    最原「……あれ。巌窟王さんの炎じゃない?」

    夢野「さっきまで巌窟王がそこにいたんじゃ。残り火ではないのか?」

    茶柱「それなんですが……転子の勘違いでなければ、あの炎は巌窟王さんが中に入る前からあったものです」

    最原「……それ本当?」

    茶柱「嘘を吐く理由がありません」

    最原(段々見えて来た。いや、予測できてきたかもしれない)

    682 = 1 :

    最原「ところで……赤松さんと星くんは入間さんの研究教室周辺で何してるの?」

    赤松「入間さーん! いい加減出てきてよー! いるのはわかってるんだよー!」ドンドンッ

    入間「この研究教室はテメェらのような貧乳モンキー共には解放してねぇんだよー!」

    入間「なんだ疑似学級裁判って! 命がけでないのなら、んなもんに俺様が参加してられるか!」

    「……」

    「いや。俺は見ているだけだぜ」

    最原「あ。そうなんだ……」

    「後で天海が倉庫からバールを持ってきてドアをこじ開ける手筈になってるし、俺の手は必要ねぇだろう」

    最原(うーん。あっちの方は三人に任せよう)

    最原(今は夢野さんにもいくつか聞いておきたいことがある)

    683 = 1 :

    休憩して……映画館に行ってきます!

    684 = 1 :

    最原「夢野さん。マジカルショーのときのカタログ、まだ持ってる?」

    夢野「なんじゃ? あんなもの今更どうするんじゃ?」

    最原「えっと、そのカタログの中の赤外線センサーの項目が見たくって」

    夢野「どれどれ」ニュルンッ

    最原(いつの間にか分厚いカタログを持ってる!)ガビーンッ

    夢野「ああ。これじゃな。コレは確かアンジーと入間に渡したぞ」

    最原「入間さんとアンジーさんに?」

    夢野「ちなみに有効範囲は……」

    夢野「お主なら知っておろうな。首謀者探しのときに使うことを検討したのではないか?」

    最原「有効範囲が嘘みたいに狭すぎるのと、二対だから意外と目立つっていう二つの弱点があったからね」

    茶柱「有効範囲?」

    最原「ええっと、仮に誰かがセンサーに引っかかっても十m離れてたら警報器が鳴らないんだよ」

    最原「だから赤松さんの学級裁判のとき、コレを使うのは諦めたんだ。僕らは教室に張る予定だったからね」

    茶柱「十mじゃあ……確かにほぼ役立たずですね」

    夢野「まあ、入間はコレを改造して『学園中どこにいても警報器が鳴るように有効範囲を広げられるぜ』と息巻いておったぞ?」

    夢野「欲しいというのであれば入間に頼んでみてはどうじゃ?」

    最原(そんなことも言ってたかもな?)

    最原「ところで夢野さん。センサーを配った順番は? アンジーさんと入間さんのどっちに先に配ったか覚えてる?」

    夢野「入間の方が先じゃったぞ。後からアンジーが入間の貰ったセンサーをじっと見た後『アレと同じの欲しい』と言ってきたから間違いない」

    最原(ビンゴ。となると……やっぱり入間さんから話を聞かないとな)

    685 = 1 :

    最原「あ。最後にもう一つ。本当に関係ないことかもしれないんだけどさ」

    最原「僕が見つけたあの鳩、元気?」

    夢野「元気じゃぞ。東条協力のもとに異物を吐き出させたからの」

    最原「結局、何を食べてたの?」

    夢野「さっぱり意味がわからんが……」





    夢野「アルミホイルの破片を食っておったな」

    686 = 1 :

    今日のところはここまで!

    687 :

    最原「で、えーと……まだ入間さんここを開けないの?」

    赤松「うん。なんか完全に何もかも面倒くさいって感じで外のものを完全シャットアウトしてるね!」

    赤松「アナ雪のマネしても全然ダメだよ! ギリギリでノッてくれたときは『もしや』って思ったんだけど!」

    最原「……」

    最原「えーと、ちょっとみんな、ドアから離れてくれるかな? 考えがあるんだけど」

    赤松「ん? うん。わかった。何するの?」

    最原「ちょっと内緒話を……」

    最原「入間さん」

    入間「あ? ダサイ原か?」

    最原「……」ゴニョゴニョゴニョ

    入間「ッ!」


    ガショーーーンッ!


    入間「ウェルカムトゥようこそ俺様パーク!」

    赤松「一瞬で開いたーーーッ!?」ガビーンッ

    688 = 1 :

    入間「で! 例のモノは……ああ、いい! 言わなくていい! 後で貰うからな!」

    入間「ボンクラども! 聞きたいことがあればなんでも言え! 答えてやるかどうかは別だけどなァ!」ヒャッハー!

    赤松「え? なに? なんかかつてないほど上機嫌になってるよ!?」

    「……何を言った?」

    最原「ごめん。言いたくない、かな……」

    「そうかい。じゃあ何も聞かねーよ」

    最原「入間さん。確認したいことがあるんだけど、アレって入間さんの発明品?」

    入間「アレ? って、なんだ。茶柱の研究教室が燃えてんじゃねーか、なにが……」

    入間「あっ」

    赤松「ん? えーっと……私には燃えカスしかないように見えるんだけど」

    「……」

    「いや、そうか。わかったぞ。お前さん、なんてくだらないものを作りやがる」

    赤松「ん?」

    入間「……あひい……な、なんて……なんて酷いことを……!」ガタガタ

    最原「その反応、やっぱり」

    689 = 1 :

    入間「巌窟王と同じ色の炎を出す俺様の燃焼促進剤がーーーッ!?」ガビーンッ!

    赤松「……はい?」

    「なるほど。段々繋がってきやがったぜ。複数の事件がいくつかのファクターで」

    最原(そろそろ固まってきたかもしれない。すべての事件の犯人が、同一犯って可能性に収束してきた)

    最原「入間さん! 聞きたいことがもう一つ!」

    最原「入間さんの研究教室から、他に盗まれたものは!?」

    入間「ね、ねぇよ……ねぇけど……ねぇように見えるけど?」

    最原「ちょっと今すぐ赤外線センサーを分解してみて欲しいんだけど!」

    入間「あ? あのロリペド女から貰ったヤツのこと言ってんのか?」

    入間「……ちょっと待ってろ。えーと確かこの辺に。あった」ヒョイッ

    入間「分解分解ヨーソロー」バラッ

    入間「あ?」

    最原「……どう?」

    入間「……俺様のほどこした改造が綺麗さっぱり『元に戻って』やがる……!」ガタガタ

    入間「え? なにこれ。新手のホラー? それが見えたら終わり?」

    赤松「それ、最初から改造してなかったり……」

    入間「んなわきゃあるか! 間違いなく改造したっつーの!」

    690 = 1 :

    最原「……よし。これも大体予想通り」

    最原「ええっと、入間さん。最後に、入間さんが作ったこの扉の『鍵』をもう一度見せてほしいんだけど」

    入間「お? おお……」

    入間「あっ」ピコーンッ

    赤松(ん? 何この反応)

    入間「いいぜいいぜ! 入れ入れ! そしてじっくりしっぽり眺めていけ!」

    赤松「あ、じゃあ私も……」

    入間「ダサイ原限定だ! ド貧乳松! じゃあな!」

    ガシャンッ

    赤松「ええーっ……」

    赤松「……天海くんまだかなー……」

    691 = 1 :

    入間「……おい。なんだよこの気持ち悪ィの……」

    最原「入間さんが欲しがってたものだけど……」

    入間「ざけんなよ……俺様が欲しかったのは……」

    最原「いや、大事なのはコレの中身でさ……」

    入間「……お? おお……おおおおおおお!」

    入間「すごいのほおおおおお! ずっと……ずっと欲しかったものが、おほおおおおお!」




    天海「バール持ってきたっすよー」スタスタ

    赤松「天海くん。今すぐこの扉破壊して」

    天海「え。脅すだけって予定じゃ」

    赤松「破壊して。コン・パッショーネな感じに破壊して」

    天海「いやわけわかんないんすけど」

    赤松「すぐ」ギンッ

    692 = 1 :

    休憩します!

    693 = 1 :

    ガシャコンッ!

    天海「あ。開いたっすよ」

    赤松「……そう」

    天海(なんか凄いデストロイヤーな目つきしてたんすけど……怖ァ……)

    最原「……なるほど。やっぱり前に見た通りだな。外から鍵を操作する機能がないんだね」

    入間「たりめーだろ。あくまで俺様が引きこもれればいいんだからよ」

    最原(入間さん以外の誰かが引きこもったときに外から開けられなくなるっていう欠点は……)

    最原(……どうせ想定してないんだろうな。入間さんのことだし)

    最原(……取引は終了。疑似学級裁判が終わったタイミングで天海くんに渡そう)

    天海「?」

    694 = 1 :

    最原「そうだ。入間さん。最後に一つ」

    最原「……燃焼促進剤にお酒使った?」

    入間「カッシェロ・デル・ディアブロだろ? 使ったぜ。ていうか使い切ったぜ」

    天海「……チリワインのことっすか? どこからそんなものを」

    最原「学級裁判のときに言うよ。使い切ったってことは……」

    入間「ああ。新しく『アレ』を作るんなら再度あのメイドババァに頭下げなきゃなんなくなるからよ」

    入間「……だからブチ切れてたんだ。わかんだろ?」

    最原「入間さん。あの燃焼促進剤のことが重要になるかもしれないから、原材料を書いたメモか何か持ってきた方がいいよ」

    入間「あー?」

    最原「……あ、じゃあ僕はこれで。もう一度、超高校級の美術部の研究教室のあたり調べて来るね」スタスタ

    茶柱「ついて行きますよ。証拠の信用を落とさないためにはツーマンセル以上での行動が重要ですので」

    天海「……」

    赤松「……気に入らないな」

    天海「何がっすか?」

    赤松「なんか……追い詰められれば追い詰められるほどさ」

    赤松「最原くんのやり口が段々巌窟王さんに似ていくんだよ」

    赤松「……似合ってないのに」

    695 = 1 :

    巌窟王サイド

    巌窟王「……詳しく調べてみても綺麗なものだったな」

    巌窟王「なんなら、事件以前よりも綺麗になっている。逆説的に何かあったということか」

    獄原「でもそれを証明できないよね。巌窟王さんの記憶を覗く方法はないんだし……」

    巌窟王「……消毒機能のセンサーは赤外線を探知するんだったな……」

    巌窟王「獄原。キーボを呼んでこい。すぐに確かめたいことがある」

    獄原「うん! わかった! キーボくーーーん! こっちに来てーーー!」ボエエエエエッ

    巌窟王(耳が痛い)

    696 = 1 :

    五分後

    キーボ「は!? また燻蒸消毒機能に巻き込まれてみろって!? なんで!?」

    巌窟王「なに、確かめたいことがあるだけだ」

    キーボ「……それ、事件に何か関係があるんですか?」

    巌窟王「さて、どうだろうな。まあ無駄にはなるまいよ。それと」

    巌窟王「頼みたいことが一つ。キーボ。中にいる間、前と同じように『大騒ぎ』していろ」

    キーボ「……わ、わかりましたよ」

    巌窟王「操作パネルはアレだな。よし」ポチポチ

    巌窟王(……センサーは全部で八つ。床の四隅に四つ。天井の四隅に四つ……)

    巌窟王(これに感知されると燻蒸消毒機能は働かない、だったな)

    巌窟王「三十分後にまた会おう! なぁに、すぐに済む!」ギンッ

    キーボ「うう」

    697 = 1 :

    ガシャァァァンッ!

    キーボ「行ってしまいました……ここ雰囲気的にも凄いイヤなんですよね。怖くて」

    キーボ「まったく。巌窟王さんも人間ではないのだから、多少はボクの気持ちがわかると思ったのに」

    キーボ「ああ、この後、またあのなんか宇宙的恐怖を感じるような虹色のガスが出てきて……」

    キーボ「あれ」

    キーボ「……?」

    キーボ「出てこない? 何も?」

    698 = 1 :

    休憩します!

    699 = 1 :

    最原サイド 研究教室に行く道中

    茶柱「……」

    茶柱「何を渡したんですか? 入間さんに」

    最原「アンジーさんの血液。前からの取引だったから」

    茶柱「……言いたくないって言ってくれれば、こっちだって知らないままでいてあげたものを……」

    茶柱「取引の内容は?」

    最原「天海くんの動機ビデオのデータと交換。なんで入間さんが持っているかは……色々あったと言うしかないな」

    茶柱「……」

    最原「どうやって採取したのかは聞かないの?」

    茶柱「ヒルでしょう」

    最原「ああ、うん。流石にわかるか……」

    茶柱「……ゴン太さんが怒りますよ」

    最原「流石にヒルをどうこうする気はないよ。入間さんに言い含めておいたし。必要なのは中身だけ、だ」

    茶柱「次に、アンジーさんに無許可でこんなことをしたら……」

    最原「当然、巌窟王さんは激怒するだろうね」

    最原「……でもやれたんだから仕方ないよ」

    茶柱「……」

    茶柱「巌窟王さんに告げ口しないとは思わないんですか?」

    最原「それならそれで仕方ないかな」

    茶柱「あなた……!」

    700 = 1 :

    茶柱「転子のことを利用しないでくださいよ! ふざけないで!」

    最原「え? 利用? したっけ?」

    茶柱「だから、その顔! なんかもう『自分は裁かれて当然の人間です』ってツラ! 凄いイラつきます!」

    最原「……実際そうだし」

    茶柱「そうですね! でも転子は! だからと言って、最原さんのことをぶん殴ったとしても!」

    茶柱「その罪悪感を清算したりはできないんですよ……!」

    茶柱「ふざけないで……! 転子はあなたのことを」

    最原(許したいと思ってた、でしょ)

    最原「それ以上は言わないで」

    最原「……甘えちゃいそうだしさ」

    茶柱「甘えていいんですよ! なんでもかんでも背負いすぎです!」

    茶柱「あなたのやり方は巌窟王さんみたいな『いくら背負っても折れない強いヤツ』の立ち回りです!」

    茶柱「あなたは……!」

    最原「弱い、けどさ……いいよ別に。どうせ、この学園にいる間だけだ」

    最原「……ごめん。心配かけさせちゃったかな?」

    茶柱「まさか」

    茶柱「ただ……絶望的に似合ってないだけです」

    最原「……」

    最原(……無理なものは無理、か。マネくらいはできると思ったんだけど)

    最原「調査を続けよう。それで犯人を見つけて……」

    茶柱「……またあんなことをするんですか?」

    最原「……」

    茶柱「……呆れ果てて涙も出てきそうですよ」


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