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    元スレ電「司令官さんは・・・人じゃないのですね・・・」

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    301 = 1 :


    中尉「いろいろ聞かせてくれてありがとう」

    大鳳「はい、それでは私は私室にいますので、用があればノックをしてくださいね」


    そう言って彼は俺の私室の横の部屋に入る

    中尉「…え?」


    唐突であるが鎮守府の執務室は無駄に広く、設備がいい
    執務室の入り口から向かって左には
    水洗トイレ、檜風呂、台所、洗濯機などがある
    右には一人なら十分な広さの部屋が二つ

    ひとつは俺が使い、もう一つは何に使うのかと考えていた

    その空き部屋に彼女は入ったのだ
    ちらりと見えたその空き部屋は
    絨毯にベッド、本棚などが置かれていた


    中尉「た、大鳳…その…」

    大鳳「あっ、ひとつ言い忘れていました」


    続けられた彼女の言葉に僕は戦慄すると共に
    菊門がキュッと閉まった


    大鳳「秘書官と提督は執務室で同居するのが決まりなんです、緊急時の対応の為に」

    大鳳「なので…」


    大鳳「こ の お 部 屋 は 私 が お 借 り し ま す」


    中尉「」

    大鳳「…覗いたりしたら叩いちゃいますからね?」

    大鳳「なーんて…ふふっ、末永くよろしくお願いします」ニコッ



    中尉「」


    ひまわりの花のような笑顔を残し、部屋に消える彼女
    その笑顔は頬が上記するほどに可憐であった
    女だったら…


    女だったらよかったのに!!

    あぁ…

    神というものがいるならば
    どうか…

    どうか僕が彼の射程外であることを願う
    待てよ?
    というよりも…彼は穴なら何でもいいんじゃないか?
    好き嫌いは存在しないのだから…



    ダメじゃないかチクショウめ!!!

    302 = 1 :

    ねば

    303 :

    面白いけど中尉超失礼wwww
    いやー、笑ったわ

    304 = 297 :

    中尉にとって大鳳は尻assな問題なわけだな

    305 :

    やべぇよ…やべぇよ…

    306 :

    最初彼って書いてて女が抜けてると思ってたけど続き見て
    あっ…ってなったわ

    307 :

    順調に死亡フラグが積み重なっていく

    308 = 1 :


    今後の生活に早くも幾ばくかの不安を覚え、部屋を後にする
    廊下の窓から外を眺めると艦娘達が訓練をしていた
    そう言えば彼女たちの訓練を見た事が無い
    そう思った僕は、階段を下りて彼女たちの下へ向かう

    訓練・演習場は広大な海で行う
    港のようなものを考えてくれればよい
    沖合の方に的を立てて、それを砲撃・雷撃するのが主な訓練内容
    他には…


    木曾「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラララララララララララララララララララララララララオラァァァァア!!!!!!!!」

    夕立「ぽーーいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽーーーーーーい!!!!!!」

    中尉「…」


    あぁ言う手合いが海上で格闘訓練を行っていたりする
    今現在砲撃訓練は第六駆逐隊が行っている
    長門、そして睦月が訓練を施していた

    僕はベンチに座ってそれを眺める艦娘の1人、吹雪の横に座る


    吹雪「あっ!司令官!お疲あぅ…」


    立ち上がり敬礼をしようとする彼女
    それを強引に頭から押さえつけて阻止する


    中尉「敬礼などは不要だ、楽にしてくれ」

    吹雪「はい」


    僕は彼女から不在の間の様子をより詳しく聞いた
    話しによると第六駆逐隊の面々は僕のお見舞いに来ようとしていたらしい
    しかし闘いの無い日々に堪忍袋の緒が切れた狂犬が立ちはだかり、彼女たちの行方を遮った
    そこに吹雪が乱入して五対一の戦いが始まったと


    中尉「それで?」

    吹雪「結局のところ…私と夕立ちゃんが相討ちで倒れたところに長門さんが来て」

    吹雪「面白そうな事をやっているじゃないかって乱入してきて」

    吹雪「木曾さんも加わって…後はあの子たちの姿を見れば大体想像できるのではないのでしょうか…」


    視線を吹雪から”あの子たち”に視線を移す
    重低音の大砲を放つ四人
    その頼もしい姿に一抹の不安を覚えたのは

    きっと気のせいではないだろう

    309 = 1 :


    そんな彼女たちの訓練を眺めていたら、すでに陽は水平線に沈みつつあった
    吹雪達は夕飯の準備に鎮守府に戻ったが、僕はまだここに残っていた


    今現在、両隣には第六駆逐隊の面々が座っている
    といっても…


    「…」スピースピー

    「…」ハラョーゥハラショーゥ

    「…」クゥクゥ

    「司令官さん、ゴメンナサイなのです…」

    中尉「いや構わない」


    僕の膝の上に乗る響
    両隣りには暁と雷
    三人は同様に寝息を立てていた
    唯一起きている電は申し訳なさそうに彼女達を見ている

    しかし…小学五年生あたりの子供が三人体重を預けているんだ…
    重くないわけが無かった


    中尉「みな大きくなった…数日しか過ごせなかったがよく覚えている…」

    中尉「きっとドアを壊されたりお漏らしをしていたからなのかな?ははは」

    「///」


    恥ずかしそうに俯く彼女


    中尉「大きな体に大きな力、どうだい?慣れたかい?」

    「…簡単には慣れないのです…」

    中尉「まぁ仕方ないだろう、いずれ慣れると睦月も言っていた」

    「本当でしょうか?」


    真っすぐに僕を見る彼女


    310 = 1 :


    「誰かを殺せるほどに大きな力…」

    「それに慣れることはいいことなのですか?」

    「電は…できれば戦いたくないのです・・・・・・」

    「沈んだ敵も助けたいのです…」


    徐々に声が小さくなる彼女
    自らの主張に自信が無いという事が良くわかった


    中尉「だが慣れておかねば姉妹を守れない」

    中尉「敵は電のそんな思いを理解はしてくれないぞ?」

    「そうですけど…でも……でも・・・・・・」


    理解はできる、しかし納得はできない
    こういうことはよくあることだ
    それを理解したうえで僕は彼女に問いを投げる


    中尉「君はその力を何に使いたい?」


    膝のあたりで握りこぶしを作り、振り絞ったような声で彼女は答えた
    見てくれは情けない子供
    しかしその目は確かな決意に燃えていた


    「電の力は…誰かを守るために…使います…」

    「ダメでしょうか…?」


    だがすぐさま自信無さ気な目に戻るあたり、彼女には挑戦心が足りないな


    中尉「好きにするといい…子供は間違う事が仕事だ」

    中尉「君が道を踏み外した時は必ず僕が導く」

    中尉「子供の間違いを正すのは大人の仕事だ」

    「じゃあもし…」

    「もしも電が絶対正しいと思った道が…司令官さんにとっては絶対に間違った道だったら…」

    「司令官さんは…どうするんですか?」


    311 = 1 :


    このような質問をしてくるあたり
    彼女は自分がいずれ歩く道は、僕にとって許容しがたいものだという事をわかっているのだろうか?
    勿論未来はわからない
    しかし、救うために殺す僕と守るために力をふるう彼女
    その道は決して交わることは無いだろう


    中尉「そうだなぁ…その時は…」

    中尉「僕を殺してでも…君の言う正しい道を貫きたまえ」

    「!」

    中尉「その時…君はもう子供ではなくなる」

    中尉「故に僕も自分の道を全力で貫き通す」

    中尉「その勇気もないならば、子供のままで僕の後ろを黙ってついてくることだ」

    中尉「少なくとも…大事には至らない」

    「…」

    中尉「さぁ、そろそろ行こうか」

    「・・・・・・もう少しここにいるのです…」

    中尉「そうか」


    僕は三人を担いで鎮守府に戻る
    言い過ぎただろうか?
    しかし事実だ
    子どもと言えど一人の人間
    綺麗事で汚い現実を隠すのは、大人の怠慢であると思う
    許容できない現実であろうと、それをどうとるかは子供次第

    善悪は置いておいて、1人の大人としては
    願わくば彼女が僕に牙を剥くことを期待している
    大人に真っ向から反抗すること
    私見ではあるが、それが大人への近道であると思う

    単純に楽じゃないからな……





    312 = 1 :



    「…」


    「…」ショボン



    「うう…ゥうゥ…ウうウゥ…」バシャバシャ


    「ふぇ!!な!なんなのです!?」キョロキョロ



    「あうぅ…ウァ…」


    「あれは…深海棲艦?…」


    「怪我してる…たすけ――」




    僕を殺してでも…君の言う正しい道を貫きたまえ





    「!!!」




    「ううぅぅ…うぅー…」



    「ガッ・・・・ゴホッ・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・」ブクブクブクブク



    「うー!!!うー!!!!」



    「みんなで幸せになれる道が!きっとあるのです!!」

    「絶対あるのです!!」

    「だから…だから!!!」

    「沈んだ敵も!!助けるのです!!!今行くのです!!」ザブーン





















    若葉「…」


    若葉「ふむ…」スタスタスタスタ

    313 = 1 :

    どうでもいいけど出す穴と入れる穴二つにホースブッ刺してぬるま湯を目いっぱい流し込んだらどうなるのかな?
    お腹パンパン…吐く…いや零れる?
    …大鳳…ガス漏れ?

    書かねば(使命感)

    314 :

    カカンデイイwwww

    315 :

    お漏らし吐瀉プレイとは……
    いっちとは気が合いそう

    316 :

    あ艦これ……

    317 :

    おいおい・・・あの小さな身体にどんな負担を背負わせる気だよ・・・

    でもまぁ大鳳はドMさんだからね。仕方ないね。あ、ドMといえば若葉もか

    318 :

    本当に書いてんじゃねーよワロタwwwwwwwwww

    319 :

    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1432656027/

    今日は書けそうにないからよければこれを読んでくれ
    ここだけの話、次のターゲットは睦月なんだ…

    320 :

    艦娘と提督から向けられる性癖の相関を論文にしよう!

    321 :

    にゃしぃ…

    322 :

    変態ってだけでは死神の処刑対象にはならないんだろうなぁ・・・

    323 :

    乙です
    本文と>>1のコメの温度差に笑うww

    326 :

    泥沼にはまって養分にならないようになー
    スマホ課金ゲーはあの手この手で徴収しようとしてくるからな

    327 :

    課金せねば(使命感)ってなるみたいだしね
    こわいこわい

    328 :

    艦これしてる癖に今更何言ってんだお前ら(母校拡張150枠+ドック拡張6枠合計21000円提督並感)

    329 :

    稼働期間の割に艦これは課金率低いからなあ

    330 :

    課金が楽しくなる境地

    331 :




    短編 カミツレは淑女の胸に


    332 = 1 :


    大鳳「ダンスパーティですか?」

    中尉「あぁ、陸軍時代の同期が好きでな…顔だけでも出そうかと」

    大鳳「はぁ…中尉はダンスはなさるんですか?」

    中尉「…小さいころは父によく連れて行かれてな…たしなむ程度だ」

    大鳳「しかし…ダンスパーティーであれば…お相手が必要では?」

    中尉「それならうってつけの子がいるじゃないか」

    大鳳「…意図的に恥をかかせようというのですか…」

    中尉「僕は大将に育てろと言われたのだ、であればどこに出しても恥じない女にすべきだと思っている」

    大鳳「…」

    中尉「井の中の蛙大海を知るといったところか…」

    中尉「明日の昼、彼女に正門まで来るように伝えておいてくれ」

    大鳳「嫌です」キッパリ

    中尉「え」

    大鳳「この大鳳も女性なのです」

    大鳳「仕事ならまだしも私用で他人…ダンスパーティーの誘いを他の女性にさせるなど…」

    大鳳「中尉は少し…いや、大変よろしくありません」

    中尉「あっはい」
    (そうだ…そう言う設定だったのだ…)

    大鳳「善は急げです!さぁさぁ!」グイグイ

    中尉「あぁおい!」バタム

    大鳳「…ふんっ!」

    中尉「まいったなこりゃ…」



    333 = 1 :


    コンコン はーい


    中尉「すまん、暁はいるか?」ガチャ

    そこは第六駆逐隊に当てられた部屋
    以前は皆小部屋だったが…
    そこら辺の事情は我々を俯瞰する神にでも聞いてくれ

    「こんにちは中尉

    「暁」クルリ

    「こんにちは中尉、ごきげんよう」

    中尉「…暁、こんにちはかごきげんようか…挨拶はどちらかひとつでいいのだぞ」

    「へっ?…あっ」

    「に!二回言ったらその分お得なのよ!!」

    「暁…」

    中尉「まぁいい…明日は暇か?」

    「何か御用?」

    中尉「あぁ、ヒトゴマルマルに正門前まで来てくれ」

    「え?なんで?どこかへお出かけ?」」

    中尉「来ればわかる、じゃ」バタン

    「???????」

    「そんな顔されても…」








    「??????????????」

    334 = 1 :


    中尉「さて…来たな」

    「もうそろそろどこへ行くか教えてよ!」

    中尉「いいから車に乗るんだ」

    (街の方かしら?)テコテコ




    美容院


    中尉「パーティーがあるんだ、この子を素敵なレディにしてやってくれ」

    美容師さん「はい、かしこまりました」

    「え?」



    洋服屋


    中尉「パーティーがあるんだ、この子をステキナレディにしてくれ」

    洋服屋のお姉さん?「うふん、いいオ・ト・コ♪今度お茶しましょ?」

    中尉「え」

    洋ry「冗談よ、さぁお嬢ちゃんこっちよ」

    「え?」

    「え?」


    凄い豪邸


    「ふああぁぁ…すごい…」

    中尉「さぁ胸にこのブローチを付けて…行こうかお嬢さん」スッ

    「あっ…はい・・・・・・」ギュッ

    中尉「今からダンスパーティーがあるんだよ」

    「えっ?暁はそんな…踊れないわ…」

    中尉「僕に身を預ければ大丈夫、さぁ行こう」グイッ

    「あっ…」

    「////」ドキドキ

    335 = 1 :


    「…」ドキドキ
    (わぁ…大人のレディがいっぱいいる…)

    (恥ずかしいよ…司令官はなんでこんなところに…)

    中尉「いいかい暁?恥ずかしくても背筋を伸ばして胸を張るように…」

    「…こう?」

    中尉「そうだ…ゆっくりでいいからな」

    「…」シャナリシャナリ


    「ん?貴様死神ではないかぁ!!」

    中尉「…友じゃないか」

    「まさか貴様が来るとは思わなかったぞぉ!!」

    「なにせ――…あぁ、すまん…」

    中尉「構わんさ、そういえば大佐に昇格したとか聞いたぞ?おめでとう」

    「ありがとう、しかし貴様も…あんなことをしなければ…」

    中尉「よしてくれ、終わったことだ」

    中尉「しかしいいのか?俺といたらあらぬ噂を立てられるぞ?」

    「友人を捨てねば維持できないものなど俺はいらんな」

    中尉「ふふっ…」

    「くははは…」

    中尉「久しぶりだ親友よ」ガシッ

    「元気で何よりだ」

    「…」ウズウズ

    「そういえば先ほどからそこにいる麗しい少女は?」

    中尉「あぁ…暁、自己紹介を」

    「ご、ごきげんよう…あっあか…暁です!!」
    (かんじゃったよぉ…)

    「ふむ…このような場は初めてかな?」

    「は…はいぃぃ…」

    「ではこのような場での事を学んだ方が良いな…妻を呼ぼう」

    中尉「いいのか?」

    「なぁに、うちの妻もこういった場は好まんのだ、故に手透きでな」

    中尉「どういう事だ?このパーティーはおまえ―――友「その辺についても話しておこう」ボソッ

    中尉「…わかった・・・・・・」

    「それじゃああそこのバルコニーに妻はいるから」

    「あっ!はい!ありがとうごじゃいましゅ!!」





    336 = 1 :

    ねば
    明日には終わる
    ていうか艦これは課金当たり前じゃん(白目)

    >>325
    お前のせいで一日潰れた(硝酸)


    暁ちゃん素敵って当たり前の事なのよね

    337 :


    課金は義務

    338 :

    モバマスとかやるなよ。あれは月額~万で擬似マネーゲームする様なゲームだからな……

    339 = 330 :

    嫁の為に財産を擲つのは当然でしょう?

    340 :

    医者なら歩き方を見れば骨盤の動きがわかり、それで男か女か判断付くんじゃねーの?

    341 :

    >暁「もうそろそろどこへ行くか教えてよ!」
    >中尉「いいから車に乗るんだ」

    抜粋するといかがわしくなるから不思議

    342 :

    なぜかコマンドーを思い出すやりとりだな

    343 :

    「五時からカラテの稽古があるのよ!」

    344 :

    今日は休め

    345 :

    大鳳さんの設定ワロタ
    なぜか雷は愛が重そうだから
    今のうちに暁ちゃんを自分好みにしとかないとね

    346 :


    ガチャ


    「えと…あの人かなぁ…?」キョロキョロ

    「あらっ?どうしたのかな?」

    「あの…その・・・・・・」

    「?」

    「えと…司令官が、旦那さんと話してて…」

    「…そう・・・・・・来たのね」

    「なら少しお話しましょうか」

    「あっ…はい」


    多分一時間は経っていたと思う
    暁は奥さんからいろいろな話を聞いた
    旦那さんとの馴れ初めや日々の生活の愚痴
    「司令官は自分の事を話さないから、時々話題に困っちゃうんだけど…二人は困らないの?」
    ふと暁はそんな質問をした
    そしたら奥さん…ちょっと困ったような顔して
    「私たち二人がまくしたててたから、彼は話す必要が無いの」
    暁には、奥さんが何故困った顔をしていたのかはわからなかった

    二人の話が終わったのかな?、司令官がこっちに手を振っていた

    暁は最後にこう質問した
    「立派なレディになるにはどうしたらいいですか?」

    奥さんは暁の目線までかがんで
    「そんなのわからないわ」
    「ただ…あの堅物が自分の事をあなたに話した時、きっとあなたは立派なレディだわ」

    続けて
    「あいつは本来隠し事なんてできるタイプじゃないのよ…嘘はつけてもね…」

    そう言うと奥さんは暁に戻るよう催促した

    暁は聞いた
    「司令官は何かいけないことをしたの?」

    奥さんは押し黙るように俯いちゃった
    「…綺麗なブローチね?よかったらいただけるかしら?」

    特に入れ込みも無い装飾品、暁はそれを奥さんにあげた
    奥さんはそれを受け取ると、お返しなのかな?
    真っ白なお花のブローチを暁の手に握らせた

    「これはあの人の…中尉が過去に置き忘れた思い出…」
    「それをあなたにあげるわ、誰にも恥じない淑女に成れた時…付けなさい」
    「このことは…いや、今日ここで話したことは全部レディの秘密よ?」

    暁は頷いて奥さんにお礼を言った
    暁は中尉の下へ向かう

    「さよなら小さなレディ、いつか彼を救ってあげてね?」



    それが奥さんと話した最後の言葉だった




    347 = 1 :


    中尉「さぁ暁、そろそろ帰るぞ?」

    「うん、わかったわ」

    中尉「…場の空気に慣れたか?余裕だな」

    「立派なレディとお話したんですもの!当然よ!」

    「あんなレディを奥さんに持った人は幸せね!」

    中尉「そうか、よかったな」

    「なによ、他人事ね…」

    中尉「まぁ他人だからな…」

    中尉「ん?暁、胸のブローチはどうした?」

    「へ?奥さんにあげちゃったわ?」

    中尉「奥さん?」

    中尉「あぁ、君の言う立派なレディの事か?」

    「そうに決まってるじゃない、司令官は知らないの?」

    中尉「知っているも何も…ここには知人なんて友ぐらいだ」

    中尉「その人は僕を知っていたのか?」

    「そりゃ――」



    ―今日ここで話したことは全部レディの秘密よ?―



    (そうだ…暁は約束したんだ…)

    中尉「暁?」

    「…秘密よ!!」

    中尉「…まぁいいか、君が少しでもレディの勉強ができたなら良しとしよう」

    「えぇ、素敵な時間だったわ!」

    「連れてきてくれてありがとう!司令官!」







    348 = 1 :




    中尉「暁、少し寄り道をしていいかな?」

    「えぇ、いいわよ」

    「どこへ行くの?」

    中尉「…大切な友人の所だ」



    「ななな…なな…ここ…ここここ…」

    中尉「心配するな、いい幽霊しかここには出ない」

    「それが怖いのよ!!」


    連れられた場所は屋敷から車で30分ほどの森
    暗い暗い森


    ガァガァ!!!!!!!!!!!


    「いやあああぁぁぁぁぁぁ!!!」ガシィ

    中尉「うるさいぞレディ、もうすぐだ」


    349 = 1 :


    歩き続ける事20分
    月明かりが照らす開けた場所に出る

    大きな木の下
    そこにたたずむ墓石と咲き誇る花々


    「…綺麗・・・・・・」

    中尉「ここは昔火事が合ってな…」

    中尉「あの墓石はその時の死者を弔うためのものなんだ」

    「…そう」


    暁は石碑に近寄り、手を合わせ黙祷する


    「怖がってごめんなさい」

    中尉「…ありがとう暁」

    中尉「心配するな、そのくらいで怒るような奴等じゃない」


    中尉は途中で買ってきたであろう饅頭を備える
    その間あたりを見渡していた暁はある事に気が付いた
    咲き誇る花々


    中尉「綺麗だろう?ここで死んだ友人が好きだったんだ」

    中尉「カミツレと言ってな…彼女はブローチにして常に身に付けるほど好きだった」

    中尉「オーダーで作った唯一無二のブローチだった」

    中尉「カミツレにはな?苦境の中の強さ、貴方を癒すと言った花言葉があるんだ」


    暁の脈拍は速くなっていた
    中尉の話など耳に入らないほどに
    暁は知っていた、この花の事を
    彼女はポッケの中のあるものに触れる


    (これは…)

    中尉「凄い火事でな…当時の人の遺品は何一つ残らなかった」

    (このブローチは…)

    中尉「彼女のブローチも…きっと…」

    (カミツレの花のブローチ…)

    中尉「跡形もなく燃えてしまったんだろうな…最後まで大事に握っ……んんっ…」

    (ここで死んじゃった司令官の友人の…大切なもの…)

    中尉「…願わくばあの世で同じものを造れる職人がいたらいいんだがな・・・・・・」

    (最後まで持っていた持ち物…)


    (唯一無二の…)


    (じゃあこれは何?)


    (それを持っていた・・・暁とお話してた奥さんは・・・・・・)









    誰?

    350 = 1 :



    短編 カミツレは淑女の胸に

    本編に続く


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