元スレ電「司令官さんは・・・人じゃないのですね・・・」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
251 :
2つ
箸
38歳
袋
252 :
ノックはおろか事前通達も無く病室に入り込んできたのは、ショートヘアーのチビ女
ゆるゆるのネクタイはその役割をすでに放棄し、シャツの裾は片方が外に出ている
僕は部下に対して、そこまで外見や言葉遣いなどをぐちぐちと言わない
結局のところ、場を弁えて、ちゃんと働いてくれて、不快でなければそれでいい
ただ・・・
中尉「自己紹介ははっきりとしてくれ、まったくもって伝わらない」
相対する人間がどこの誰で何が目的かぐらいははっきりとして欲しい
こう願うのは傲慢であろうか?
若葉「すまない…様式美だ」
中尉「…」
若葉「横須賀鎮守府、横須賀大将より貴殿の補佐をするように命じられた」
若葉「初春型駆逐艦3番艦の若葉だ、よろしく頼む」
中尉「補佐だと?それが艦隊運営を指すのであれば駆逐艦は現状十分であるはずだ…」
若葉「若葉にそんなことを言われても困るぞ…」
不服そうに目を背ける彼女
しかし部下を派遣されたなら、そこにはそれなりに意味があるはずだ
中尉「君がここへ来た理由・・・補佐とは具体的に何を指す?」
若葉「そのままの意味だろう、命じてくれれば何でもやるつもりだ」
中尉「…何でもと・・・言ったか?」
若葉「…戦場での士官の死因の2割は、部下によるものだと聞いている」
中尉「冗談だ」
下ネタは通じるようだな
性的嫌がらせではない、下ネタは万人に通じる軽いジョークだ
若葉「安心したぞ、できれば上官殺しの汚名は避けたいのでな」
中尉「…君は大将から僕の事をなんと聞いている?」
253 = 1 :
真に知りたいのはここ
副官は僕の事を知らないようであったから、特に言及しなかったがこいつは別だ
同じ鎮守府で働く以上、秘密は少ない方がいい
若葉「陸軍の味方殺しの死神が、悪しき人間を粛清する任についたと聞いた」
中尉「…粛清とはまた崇高だな、僕はゴミを掃除しているだけだ」」
若葉「…人によっては形見になる、言葉には気を付けた方が良い」
中尉「…」
仕事をどう表現するかなどどうでもいいか…
しかしまぁ…こいつは知っている
僕が何者で、何をしているかという事を
中尉「僕の仕事を補佐してくれる…そう受け取っていいのだな?」
若葉「言ったはずだ…命じてくれれば何でもやるつもりだと」
監視兼補佐という事か…
1人ではこの先厳しい事態もあるだろう…そう予想した故の処置
まぁ妥当か
中尉「君には何ができる?」
わかりやすい質問
自分は何ができるか、僕は部下に必ずこれを聞く
彼女は少しだけ口角を上げて、寂しげに答える
若葉「若葉は、貴殿が望むことを絵に描いたように実現できる」
若葉「十分だろう?」
中尉「…」
何とも頼もしい限りだ
僕の生存率は彼女の加入で間違いなく上がった
中尉「その言葉、忘れるなよ?」
若葉「もちろんだ」
僕は、中々にいい相棒を得たのではないだろうか?
そう思った
騒がしくないしな
254 = 1 :
若葉「これから背中を預ける身として、ひとつ聞いておきたい」
中尉「なんだか君が聞こうとしていることが手に取るようにわかるよ…」
若葉「まぁそう言うな…」
うんざりするほどの問答であった
僕と関わる人間は、大体最後にこう聞くのだ
若葉「何故、特に悪人でもない味方も殺したのだ?」
決まってこう答える
中尉「それがそいつらにとって救いとなるからだ」
大抵はここで空気が凍る
そりゃそうだろう
自覚している
僕がしていることは医者としても人間としても狂っている
若葉「ではその結論に至った経緯を聞かせてくれ」
中尉「…」
若葉「…どうした?」
中尉「いいや、そこまで踏み込んでくる奴は珍しいからな…」
若葉「…そうだろう、貴方は狂っているからな」
若葉「若葉も助かる見込みが無ければ殺すのだろう?」
中尉「…行きたいと望む患者を、すぐに殺すなどという非道なことはしない」
若葉「そうか…なら話は早い、自らを非道でないと自覚しているならば」
若葉「話せるはずだ…己がのみ理解できる行為の道理と正当性を」
中尉「…」
コイツの言っていることは至極真っ当な事だろう
僕自身狂っていると自覚しているが、それが間違いでは?と問われれば答えは否である
僕には僕だけが理解できる正当性が僕の行為にはある
だが・・・
中尉「答える気は無いな…」
中尉「話そうと思えば確かに話せる、だがそれと今ここで話すというのはまた別の問題だ」
中尉「今この場においては」
中尉「”僕は僕が行う世間一般的な不合理の正しさについて、自分が解釈している範疇で答えることができる”」
中尉「これで勘弁してくれ」
若葉「…」
相手を救うために相手を殺す行為
間違いなく矛盾したこの不合理を、僕が如何に正当性のある行為であると解釈したのか
その過程を話すことができる、その用意がある
しかし今は話す意思が無い
そのような意味を込めて彼女に伝えた
255 = 1 :
若葉「…では待とう」
中尉「助かる」
ここで明確な拒絶の意志を表さなかったのは
きっと心のどこかで
”もしかしたらこの若葉という女は、心の底から僕の死を悲しみ涙を零してくれるかもしれない”
そう思ったからに違いない
中尉「君は・・・」
若葉「ん?」
中尉「君は何故そこまで知りたがる?」
若葉「…誤解しないでくれ、君自身を理解したいわけじゃない・・・」
そう言うと彼女は、栗色の髪をかきあげて静かに笑う
その視線は窓の外のどこまでも高い青空に向けられている
つられて僕も窓の外に目を向けると、彼女は言った
若葉「何事も半端で終わらすのは嫌なのだ」
若葉「全て…終結まで知りたい、経験したい」
若葉「それだけだ…」
言葉を発する彼女の声に
僕はどこか懐かしい感情を感じた
256 = 1 :
個人的に若葉は問答なら結構喋ると思う
ねば
257 = 1 :
忘れてた
>>251
私はその隠語のような暗号のような記述を理解することはできません
意味があるものであったのならすみませんでした
258 :
おつ
259 :
1乙~
蒼龍と飛龍の出番ってもしかしなくても終わり? このキャラ大好きなんだが…
260 = 1 :
おそらくこのSSであろう君には失望したよ的なレスを見つけたから予防線張りに来た
>>259
人も艦娘も関係なく、死なない限り出番はある
気 に 入 ら な け れ ば ブ ラ ウ ザ バ ッ ク 推 奨
キ ャ ラ 崩 壊 注 意
常 に 技 量 不 足
261 :
乙です 若葉ktkr
>>260 了解です 読むけどな!
262 :
そういう煽り返しじみたことはやめた方がいいと思うよ。叩く人はいくらでもいるんだし、反応するだけ増長させるだけだし、言い方がもう自分も相手も加熱させるものだし
せめて>>1だけでも冷静な対応をしてほしいな。
263 = 1 :
すまん、煽るつもりは無かった
だが>>260は頭に入れておいてほしい
作者と読者の許容範囲は必ずしも同じというわけでもないし、見解の相違というのもあるから
重ねて言うが煽るつもりは無かった
気分を害した人はすみませんでした
264 :
それらを理解した上で楽しみにしてるからとっとと書け太郎
休み挟みつつメンタル万全の状態で末長く楽しませやがれ下さい
265 :
がんばれぴょん
266 = 1 :
横須賀
大将「…若葉は奴の下に向かったか」
副官「はい、同時進行で飛龍・蒼龍の当鎮守府への帰還」
副官「四条鎮守府への新たな空母の艦娘の手配」
副官「駆逐艦菊月の配属、全て滞りなく進行しています」
大将「ご苦労…」
大将「奴を提督にしてからは中々に苦労が多いな…」
副官「しかし…新任の方の支援を大将自らなさるとは…」
副官「もしかして…何か裏があったりするんですか?」
大将「…裏か、聞きたいのか?」
副官「良いのですか?」
大将「構わん、奴には戦況打開の新たなカギとなってほしいのだ」
副官「…」
大将「現状、深海棲艦との縄張り争いは膠着状態にある」
大将「原因は艦娘と深海棲艦の兵器の拮抗にある」
大将「妖精という未知の存在によって、兵器開発部も手をこまねいている」
大将「であれば他で優劣をつけるしかない・・・そこで私が目を付けたのが…」
副官「…白兵戦法」
大将「ご名答」
大将「元々存在してはいたが、形式的なものでありそこまで重要視していなかった…だが…」
大将「流れを変えるには…何か破天荒なものが必要なのだよ」
副官「ですが…接近戦は危険極まりない、艦娘の戦死者が増えます」
大将「…戦争に負ければ死者は倍以上に増える」
大将「より多くの人間の為に少数の人間が死ぬ…これは仕方のないことなんだよ」
副官「…少なくとも私は、その言葉は常に支配者層が使う詭弁であると思います」
大将「ではみな平等に[ピーーー]ば満足かね?」
副官「それは…」
大将「理想論は結構だ、夢や希望の無い人生は得てしてつまらない」
大将「しかし同時に現実もよく見なければならない・・・」
大将「でなければいざ失敗した時の対処法がわからないじゃないか」
大将「犠牲を恐れて、現在の我々の軍事力を敵が上回った時」
大将「君はどうする?」
副官「…」
大将「私の言葉を受け入れられないというのであれば、偉くなりたまえ」
大将「我が帝国海軍は自らが残した実績さえあれば、赤ん坊だって大将になれる」
大将「偉くなれ…誰よりも偉くなりその理想論を現実としてみせてみろ」
大将「艦娘の…我々将校の頂点に立ってみせたまえ」
大将「大日本帝国海軍初の女性将校よ…」
267 = 1 :
横須賀
大将「…若葉は奴の下に向かったか」
副官「はい、同時進行で飛龍・蒼龍の当鎮守府への帰還」
副官「四条鎮守府への新たな空母の艦娘の手配」
副官「駆逐艦菊月の配属、全て滞りなく進行しています」
大将「ご苦労…」
大将「奴を提督にしてからは中々に苦労が多いな…」
副官「しかし…新任の方の支援を大将自らなさるとは…」
副官「もしかして…何か裏があったりするんですか?」
大将「…裏か、聞きたいのか?」
副官「良いのですか?」
大将「構わん、奴には戦況打開の新たなカギとなってほしいのだ」
副官「…」
大将「現状、深海棲艦との縄張り争いは膠着状態にある」
大将「原因は艦娘と深海棲艦の兵器の拮抗にある」
大将「妖精という未知の存在によって、兵器開発部も手をこまねいている」
大将「であれば他で優劣をつけるしかない・・・そこで私が目を付けたのが…」
副官「…白兵戦法」
大将「ご名答」
大将「元々存在してはいたが、形式的なものでありそこまで重要視していなかった…だが…」
大将「流れを変えるには…何か破天荒なものが必要なのだよ」
副官「ですが…接近戦は危険極まりない、艦娘の戦死者が増えます」
大将「…戦争に負ければ死者は倍以上に増える」
大将「より多くの人間の為に少数の人間が死ぬ…これは仕方のないことなんだよ」
副官「…少なくとも私は、その言葉は常に支配者層が使う詭弁であると思います」
大将「ではみな平等に死ねば満足かね?」
副官「それは…」
大将「理想論は結構だ、夢や希望の無い人生は得てしてつまらない」
大将「しかし同時に現実もよく見なければならない・・・」
大将「でなければいざ失敗した時の対処法がわからないじゃないか」
大将「犠牲を恐れて、現在の我々の軍事力を敵が上回った時」
大将「君はどうする?」
副官「…」
大将「私の言葉を受け入れられないというのであれば、偉くなりたまえ」
大将「我が帝国海軍は自らが残した実績さえあれば、赤ん坊だって大将なれる」
大将「偉くなれ…誰よりも偉くなりその理想論に
大将「艦娘の…我々将校の頂点に立ってみせたまえ」
大将「艦娘初の将校よ…」
268 = 1 :
大将「海軍大佐、航空母艦大鳳」
大鳳「はっ!」ビシィ
大将「今日付けで私の副官としての任を解く」
大将「四条鎮守府の新たな航空戦力並びに四条少佐の艦隊運営の補佐の任を命ずる」
大鳳「大鳳!最善を尽くします!」
大将「今までの尽力、大儀であった」
大将「新天地での活躍を期待する」
大将「ついでに奴に白兵も鍛えてもらえ」
大鳳「ありがとうございます!失礼しました!」
ガチャバタン
大将(…)
大将(これであそこの艦隊運営に関しては憂いが無いな)
大将(若葉の加入で本来の職務の遂行も円滑に進むだろう)
大将(報告書によれば飛龍の奴も立ち直っているという)
大将(死神も中々に使えるではないか…)
大将(死にかけたと聞いた時は正直肝が冷えたが…)
大将(まだまだ殺して欲しい奴は山ほどいるのだ、こんなところで死なれては適わん)
大将(さて…残った問題で気になるのはこれぐらいか…)
報告書
横須賀近海ニテ駆逐艦春雨ニ酷似シタ深海棲艦ヲ発見
以降コレヲ駆逐棲姫ト呼称ス
元四条鎮守府ノ戦艦金剛今ダ発見ニ至ラズ
捜索ニハ姉妹艦比叡、榛名、霧島ガ尽力
大将「…死神の明日は光か闇か・・・・・」
大将「精々身を粉にして働きたまえ…」
269 = 1 :
イタゾー!!
ダイイチジコウゲキタイハッカン!!
「…………!」
キョウサ!!
イヤダンチャクダ!!
「あガ…がア……ァァ…」
ニゲルゾ!!ツイゲキスルゾ!!
「うう…ゥうゥ…ウうウゥ…」
「ナんデ…ナンで攻ゲきスルの…?」
「まも…レなかったからナノ…?」
「ワタしハ…私は・・・・」
テキノコトバニミミヲカスナァ!!
ウテェェェ!!!
「シラ露がタゴ番かンの…はル雨!!!」
「お願イ!!!」
「こウゲ――」
270 = 1 :
キリのいいところまで書けて満足
ねば
272 = 261 :
乙です 悪雨ちゃんktkr
ここでは春雨本人なのか・・・?
273 :
おつ
大将の副官は大鳳だったのか…最初の方青年って書いてあった気がするけど
274 :
青年は女性も含むよ
275 :
中尉「随分と久しぶりな気がするなぁ…」
程久保暗殺の折、腹に銃撃を受けた俺は一月の入院を余儀なくされた
本来であれば2週間もあれば業務に支障が無いほどには回復するんだが
まぁ…大事をとってという奴だ
入院中は特に見舞いなどは来なかったため、静かに過ごすことができた
中尉「ん?」
鎮守府の門を通り抜けてすぐだ
此方に向かい走る少女
随分急いでいるな…
いや違う…
あれは…
「しれーかぁーん!!!!」デデデデデデエデデデデデ
僕が目標だ
間違いなく飛びついてくる体勢だ
・・・話しが変わるが体さばきというものをご存じだろうか?
柔道で相手を投げる際にとる予備動作の事だ
あれはそこそこ巧い人間にやられると、いつの間に横に?となることがよくある(実話)
いや何が言いたいのかというと
中尉「…」スッ
「えっ!?きゃあ!!」ステーン
猪のように直線に突っ込んで来る人間を避けるには
これで十分なのだ
「…」ガバァ
中尉「…大丈夫か?」
「信じられないわ!!なんで受け止めてくれないのよ!!」
中尉「いや、なんだ…病み上がりでな?」
「あ!わかったわ、お見舞いに行かなかったから拗ねているのね?」
「心配ないわ!お見舞いに行けなかった分いっぱいいーーーーっぱい頼っていいんだからね?」
「新しい人も来てるのよ?紹介するわ!!!」
中尉「いや、その前に聞かせてほしいんだが…」
「なに?なんでも答えるわ!!!」
276 = 1 :
矢継ぎ早に話した後僕の手を引こうとする彼女
柔らかなその感触は飛龍を思い出した
その前に聞かなければならないことがある
中尉「君は誰かな?ここに何の用事で来たんだい?」
「………え?」
中尉「え…」
その時の彼女の目をどう表現したらいいだろうか?
この世のあらゆる絶望と悲劇を野良犬のゲロで煮詰めたような色…
当然そのようなものは存在しない、比喩だ
しかし伝わるだろう
それほどに彼女の目が…凄かったんだ…
僕はここであらゆる仮定を考えた、そして彼女をよく観察した
よく見れば…彼女はチビ達が着ていた制服を着ている
そうか…改装したのだな?そうに違いない
髪の毛の色からして、雷電姉妹のどちらかだ…
ええい特徴などよく覚えていない
五分五分の確率…間違えるな…
彼女の目は…凄い、凄いんだ
復讐は間違いなく起こる
何を恐れることがある…
僕は彼女自身ではなく
彼女の瞳に潜む形容しがたい何かに挑みかかるように呼びかける
中尉「久しぶりだな…」
雷「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」パアアァァァァァァ
たった一言
まるで釈迦が垂らした蜘蛛の糸を見つけたカンダタのようだ
輝いてる、眩しいぐらいの笑顔だ
だがここが終点ではない・・・問題はこの先だ
彼女はまるで主人の帰りを一日千秋の思いで待ったものの
愛する主人から”待て”の命令を受けた愛犬のようにうずうずしている
いいだろう抱きしめてやる
こんな僕でよければ壊れるほどに抱きしめてやる
さぁ言え!言うんだ!
声を振り絞るように僕は言葉を紡いだ
中尉「電、会いたかったぞ?」
雷「…ヘェ・・・・・・」
雷「私は…どうでもイいんだ…ヘェ・・・・フーン…」
雷「ソウ…ソウナンダ……」
雷「ネェシレーカン…」
雷「ワタシハドウデモイイノ?」ハイライトサンタイショク
中尉「」
気付いたことは三つだ
まず蜘蛛の糸を上っていたのは僕だという事
そしてその糸は切れたという事
そしてその糸を垂らしていたのは釈迦でなく
雷「…」ブツブツブツブツブツブツブツbツブtブtブ
修羅であったという事
277 = 1 :
訂正
矢継ぎ早に話した後僕の手を引こうとする彼女
柔らかなその感触は飛龍を思い出した
いや、それはさして重要でない
彼女には聞いておかなければならないことがある
278 = 1 :
雷「忘れてたの!?ひっどーい!!!」
中尉「…悪いと思っている……」
雷「もう間違えたりしたらダメなんだからね?わかった?」
中尉「大丈夫…だと思う…」
雷「情けない返事ね、そんなんじゃダメよ!!」
あの後
姿が変わってわからなかったこと
僕にとってはみんな大事であること
お見舞いに来れなかったことは気にしていない事
それらを懇切丁寧に説明したら、彼女は理解してくれた
雷、意外と話が分かる奴である
計算外と言えば…僕が口を滑らせたことだ
うっかり”何でもする”と言ってしまった
そう言うと彼女は…
安価
直下
雷は中尉に何を頼んだ?
※度し難い内容と判断した場合は、全年齢対象の内容に書きます
セックス→コウノトリさん
279 :
デート
280 :
デート
281 :
全く度しがたいな雷電
282 = 1 :
雷「デートしましょう!!」
中尉「デート?そんなのでいいのか?」
雷「もちろん二人きりよ?」
中尉「まぁいいか…どこへ行きたい?」
雷「そうね…水族館に行きたいわ!!!」
中尉「…毎日海に出ているのにか?」
雷「もう!野暮な事聞かないでよ!!」
中尉「あぁ…すまん・・・・・・」
雷「いいのよ、気にしていないわ!!」
雷「約束よ?指切りしましょう?」
中尉「ううむ…」
彼女の細い指と僕の世辞にも綺麗と言えない指が絡む
雷「ゆーびきーりげんまん♪」
そう言えば指切りなどいつ振りであろうか?
雷「うーそつーいたーら♪」
何事も久々であると新鮮に感じるモノだ
雷「入籍」
中尉「え?」
雷「指切った♪さぁ!大鳳さんが待っているわ、行きましょう!」
そう言って強引に僕の手を引く
子どもは背伸びが好きだな
どこか嬉しい笑みがこぼれる
小さな娘に結婚を申し込まれる気持ちというのはこういうものなのだろうか…
中々に嬉しいものである
きっと一年もすれば忘れるのかと思ったら
それはそれで悲しいのだろうな
283 = 1 :
そんな雷の話はひとまず置いておいて、懐かしき執務室についた
雷「司令官がいない間は、横須賀から来た大佐さんが音頭をとっていてくれたのよ!」
中尉「大佐…」
僕よりも階級が上の人物か…
僕は身だしなみと姿勢を整える
雷「大鳳さん!司令官が帰ってきたわ!」コンコンコン
大鳳「開いていますよ」
大鳳大佐というのか…
ん?
どこかで聞いたことのある声だ…
まさか…
雷「失礼するわ!!」
中尉「失礼します!四條少佐!ただいま戻りました!」
中尉「不在中の部下のご指導!大変感謝いたします!大佐殿!」
中にいたのはやはり彼
大鳳「うふふ、知らない仲ではないのですから…大佐殿と呼ばれてはむず痒いです」
大鳳「大鳳とお呼びください」
中尉「やはり貴方であったか、お久しぶりですね副官殿」
かつてちょっとした悪戯を仕掛けた相手
趣味の悪いあの大将にはもったいないほどの副官
大鳳「本当に久しぶりですね…怪我はもうよろしいのですか?」
中尉「この通り根治であります」
撃たれた場所をポンと叩く
彼は嬉しそうに笑う
備え付けのソファに移動する為だろう、彼はイスから立ち上がる
うぅむ…こうしてみると…凛とした女性のようだ
大鳳「いろいろと説明しなければなりません…互いにそこに座りましょう」
中尉「」
大鳳「中尉殿?」
スカート…だと…?
大鳳「どうしたのですか?もしかしてお怪我が…」
中尉「あっ!いや失礼…」
僕は冷静を装いソファに座る
そうか…彼も奴の下で苦労したのだな
女装に走るなど…
しかし僕はそういった者に対する偏見は無い
安心してほしい…僕は貴方を決して蔑んだりはしない
大鳳「…」
大鳳「…何かとても失礼なこと考えませんでした?…」
中尉「とんでもありません」
大鳳「…そう」
いずれ彼のメンタルケアもしなければな…
284 = 1 :
ねば
285 :
そんなにまな板じゃないやい!!!
286 :
男だと…?
287 :
飛行甲板で性別を判断するのはよくないと思いまぁす!(駆並感)
288 :
取り敢えず注意は土下座しようか…
289 :
いやこれは……そういう事なんだろう
290 :
今日だけで後、何回地雷踏むつもりなんだろうか死神中尉は……
291 :
メンタルケアか
とりあえず風呂に誘って裸の付き合いをするべきだと思うんだが……
292 :
大鳳「中尉が入院している間、ここの皆さんにはひたすら遠征と演習を繰り返してもらいました」
中尉「あぁ」
そもそも女装をするほどの心の傷を負った奴にどう接すればよいのだろうか…
いや、外面はいい
受容だ、許容することでそれは自然なものになりそれが彼となるのだ
問題は彼が心の底から女になっているか否かだ
大鳳「その甲斐あって特Ⅲ型駆逐艦の皆さんは練度20・・・わかりやすく言えば第一次改装を終えることができました」
中尉「うむ」
組織としての行動で問題が生じるかもしれない
僕は彼の性別を知る必要があるだろう
例えば彼が心の底から女になっているとしたら…
風呂に共に入る事や、トレーニングなどは嫌がるはずだ…
逆に男であればそれらに抵抗はそこまでないだろう…
大鳳「雷ちゃんの姿を見たでしょう?」
中尉「もちろんだ」
であれば…
彼に対するファーストコンタクトは
”あなたは男が好きですか”
これに間違いない…
Yesであれば彼の心は女だろう…
Noであれば彼は男だ…
大鳳「驚かれたと思われますが慣れてください、この先も同じような体験はあるでしょうから」
中尉「あぁ」
いや待て…例えば僕がいきなり男は好きかと聞かれたら…
”お前は俺のケツを狙ってんのか?勘弁してくれよ”という
しかし彼はまじめな若者だ
怒るかもしれない・・・
仮にも彼は大佐だ、罰を受ける可能性もゼロではない
大鳳「ここまでで何か質問はありますか?」
中尉「うむ」
でははじめは何を言う?何を聞く?
いや…初心に戻ろう
僕が知りたいのは
”彼の性別”
これは個人的な興味だ…
真に知りたいのは…
”彼の心の性別”
だ
大鳳「なんでしょうか?」
中尉「もちろんだ」
大鳳「???」
いやまてまてまてまて、少し落ち着こう…ここは慎重であればあるほど良い
そもそも彼のが男か女かその心はどうなのかという事を確実に知る必要は無い…
であれば
”どちらにより近いか”を知る
そしてそれによって明らかとなった性別に対する僕が取るであろう態度をとればよい…
大鳳「…お話を聞いていましたか?」ジトー
中尉「あぁ…」
これがきっと最適解のはずだ…
293 = 1 :
大鳳が男か女かを知るために中尉は質問をします
中尉に聞いてほしい質問があれば早い者勝ちで3つまで受け付けます
無ければ無いでいいです
時間も時間ですしね
※もちろん1人一つ
なお
セックス=入れる穴と出す穴…どちらがお好きですか?
294 :
君は、その…スカートが似合うのだな?
295 :
攻めと受け、どっちが好みだ?
296 :
僕のいない間の彼女達の様子はどうだった?
297 :
スカートは単なる趣味か?それとも性同一性障害の結果か?
298 = 1 :
大鳳「…まぁいいでしょう・・・・・・」
大鳳「では次に私のお話をします」
中尉「うむ」
では…質問はどうする?
女性が好きなもの=男が嫌いなものではないだろう…
しかし女性が好きなものが好きであるほど、女性らしいとは言えるのではないだろうか?
大鳳「…ご存知かと思いますが私は艦娘初の将校です、もちろん権力を振りかざすつもりはありません」
中尉「もちろんだ」
女性が好きなもの…
甘いもの、ピンク、動物、光るもの(カラスみたいだな…)
大鳳「しかし…立場上中尉より階級は上です」
ぬいぐるみ、中身のない長話、香水(そう言えば女からはフェロモンが出るとか…)
後はなんだ…個人的な興味に関して聞くか
大鳳「ですが私はあくまで艦娘…公の場以外では貴方の副官として働かせていただきたいと思っています…」
大鳳「了承していただけますか?」
中尉「あぁ…」
大鳳「それでは、航空母艦大鳳は本日付で中尉の副官兼秘書艦として働かせていただきます!」
中尉「うむ…」
よし
考えはまとまった
中尉「大鳳…僕は君の事が知りたい…」
中尉「いろいろと質問してもいいかな?」
大鳳「私にお応えできる範囲であれば、いくらでも」
中尉「ありがとう」
中尉「では…」
299 = 1 :
中尉「君は甘いものが好きか?」
大鳳「好みの一つではありますね、訓練の後などはたまに食べます」
大鳳「あっ…あそこのおはぎは甘すぎます!お土産に買ってきたりしてはダメなんですからね?」
中尉「あれは単なるジョークだよ」
甘いもの好き…か
中尉「ピンク色は好きか?」
大鳳「目立ちますし、ちかちかして好きではありません」
大鳳「ただ、桜や梅などの花は好きです」
身に付けるものとしては好きではない・・・
中尉「動物は好きか?」
大鳳「…可もなく不可もなくと言ったところでしょうか」
中尉「ふむ」
そこまで…という感じだな
中尉「光るものは好きか?」
大鳳「…私はカラスではありません!失礼しちゃうわ」プイッ
プイッ!だ
擬音を付けるならプイッ!だ
仕草は女みたいだな
中尉「ぬいぐるみは好きか?」
大鳳「…頂けるなら断りません」
(さっきから好きか嫌いかばかり…もしかして……まさかね…)
好きだな
中尉「長話は好きか?」
大鳳「いえ…あまり長いと飽きてしまいますので」
中尉「香水はどうだ?」
大鳳「!!??!?!?」
中尉「ん?」
大鳳「に、臭いますか…?」
中尉「いや、単なる好きか嫌いかの質問だ」
大鳳「…身だしなみとして…一応…」
中尉「そうか」
使うには使うか…
総評して…」
彼の心は女っぽいな
300 = 1 :
中尉「君は、その…スカートが似合うのだな?」
大鳳「へっ?あっ!はい・・・ありがとうございます…」
中尉「自前か?」
大鳳「これは…艦娘としての支給品です…」
中尉「そうか…」
という事は…彼の女装には軍が関わっている?
バカな…海軍は男色の気でもあるのか…
というか…男も艦娘になれるのだな
将軍は謎が多いと言っていた
何があっても驚くまい…
大鳳(いきなりなに!?思っていた人とだいぶ違う…)
大鳳(もう少し意地悪な人だと思っていたのに…)
中尉「攻めと受け、どっちが好みだ?」
大鳳「…空母ですからやはり目標射程外からの攻撃が得意です」
中尉「」
中尉「な、なるほど・・・・もう一度聞くが…」
中尉「空母は(共通して)目標(受けの相手は)射程外(あえて好みの年齢ではない奴を)を好むのか?」
大鳳「好むというよりも…それしかないと言いますか…」
中尉「」
空母は…つまるところ自分を追い込むのが好きなのか?
好きではない相手と攻防を広げ、興奮するように訓練?
あ
!!!!?!??!?!?
つまりこいつらは
好 き な 相 手 の 時 に は よ り 激 し く 乱 れ る の で は ! ?
中尉「…」ゴクリ
大鳳「?」
こいつめぇ…可愛い顔してなんて淫乱な女…いや男だ
コイツの穴はもはや私有地かつ一歩通行ではない
男達の公道だ
畜生…とんでもない奴だ…
俺はもしかしたらとんでもない奴を従えてるのかもしれない
主に性的に
中尉「…」フゥ
中尉「これが最後だ」
中尉「僕のいない間の彼女達の様子はどうだった?」
大鳳「みなさんしっかりと私の命令にも従ってくれました」
大鳳「特に特Ⅲ型の子たちは頑張っていましたよ?」
中尉「そうか…よかった」
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