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    元スレP「伊織か?」伊織「お兄様!?」

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    351 = 1 :

    P「じゃあちょっと出かけてくるからあずさたちが帰ってきたら伝えといてくれ」

    雪歩「どこ行くんですか?」

    P「テーブル買いに…」

    春香「テーブル!?」

    P「今のやつじゃ、みんなで食卓囲むには小さすぎるからな」

    伊織「ちょっと待ってお兄様」

    P「何だ?」

    伊織「テーブルならあげるわ」

    P「どういうこと?」

    伊織「今から新堂にテーブル持ってきてもらうの」

    P「おいおい。俺はもう水瀬と関係ないんだからさ。それに新堂…さんも大変だろ?」

    伊織「これは私からの引っ越し祝いよ?それに新堂だって困ったことがあればお申し付けを、と言っていたわ」

    P「そうかもしんないけど…でもなぁ…」

    伊織「もう電話するから」

    と言ってさっさと電話してしまう伊織。

    この場は甘えておくことにしよう。人の好意は無下にはできないからな。

    352 = 1 :

    P「悪いな伊織。…俺は夕飯の買い出しに行くよ」

    春香「じゃあ私も!」

    P「いいって、待っててくれ。すぐ帰るし。…留守の間は何してもいいから」

    これといって何にもないけど…。

    P「んじゃあ行ってきまーす」

    美希「行ってらっしゃいなのー!見送るのは妻の務めなの!」

    だったら家事をしてくれ…。

    ともあれ俺はエコバッグと財布を持って出かけるのだった。

    353 = 1 :

    およそ半分ほど投下し終えました。

    ちょっと加筆したい部分がありますので残りの半分ほどは1時間後くらいに更新します。

    355 :

    更新早くてうれしいですね残りの半分頑張って下さい

    356 :

    おつおつ

    357 = 1 :

    お待たせしました!
    残り一気に行きます!
    ちょっと長いですがお付き合いください!

    358 = 1 :

    春香「ところでプロデューサーさん何してもいいって言ってたよね…」

    伊織「そうね、本当にいかがわしい本がないかちょっと探ってみましょう」

    雪歩「えぇー!?」

    「プロデューサーがそんなの持ってたらなんだか引くなぁ…」

    やよい「伊織ちゃん、いかがわしい本ってどういうの?」

    伊織「…え?」

    春香「男性がベッドの下とかに隠すようなHな本のことだよ、やよい」

    やよい「はうっ!えっちな…ですか?」

    千早「春香、あなた惜しげもなく高槻さんになんてことを…」

    春香「千早ちゃん、誰もが知ってることをやよいだけ知らないのは不公平じゃない?」

    千早「そう言われるとなかなか反論しづらいわ…」

    伊織「あっさり折れてんじゃないわよ!」

    359 = 1 :

    雪歩「でも、本当にあるのかなぁ…」

    美希「ミキはえっちな本があってもハニーのこと嫌いになったりしないもん!」

    春香「そういう美希が一番ショック受けそうだよね」

    残った子たちでくだらない議論が始まった。

    ちょうどそこに一つ呼び鈴が鳴る。

    やよい「か、帰ってきました!」

    「これはあずささんたちじゃない?」

    雪歩「私、開けてきます」

    雪歩が開けると帰ってきたのは予想通りあずさたちだ。

    あずさ「ただいま~」

    律子「結構、買いましたね…」

    亜美「ケーキ買ってきたよー!」

    真美「お菓子も買ってきたよー!」

    小鳥「ただいま。…ふふふ、なんだか男の人の部屋にただいまって言いながら帰ってくると…」

    律子「小鳥さん、帰ってきてくださーい」

    再び出かけてしまった小鳥を律子が呼び戻す。

    360 = 1 :

    ワンルームでは未だに、いかがわしい本あるなし討論会が開かれていた。

    伊織「だからね!お兄様はきっと持ってると思うのよ!」

    千早「水瀬さん。あなた実の妹でしょ?…この家にあってほしいの?」

    伊織「違うわ、本当にあったら失望してしまうのがわかるから、こうやって予防線を張っているのよ…」

    春香「伊織も大変だね」

    やよい「プロデューサーの家に…そんなものは…うぅ…」

    律子「何を言い合っているの?」

    雪歩「ちょっと…」

    「あ、お帰り!…ねえ、プロデューサーの家にいかがわしい本あると思う?」

    帰ってきた5人に尋ねる真。

    律子「帰って来ていきなり何よその話題は…」

    あずさ「あらあら~」

    美希「ミキは別にあっても気にしないよ?」

    春香「美希、それ何回目?」

    真美「ももも持ってるわけないじゃん!あの兄ちゃんが…」

    亜美「えー?意外と持ってるかもよー」

    小鳥「健全な男性なら普通ありますよね…。そして私は知ってます…。プロデューサーがむっつりスケベなことも!!」

    男を知らない小鳥に視線が集まる。

    適当なこと言ってんじゃねーよとみんなの表情がシンクロする。

    しかし、口に出すものはいなかった。

    361 = 1 :

    あずさ「でも、確かにプロデューサーさんってお酒でがらりと変わっちゃう人だから、何とも言いづらいですよね…」

    伊織「あずさ、何それ?詳しく教えてちょうだい」

    あずさ「プロデューサーさんの名誉のためにも言わないわ…ふふっ…!」

    この場にいる全員があずさに敗北感を覚えるのだった。

    伊織「ふん!…まあいいわ。…こうなったら賭けをしましょう!」

    春香「賭け?」

    千早「賭けって…」

    やよい「ダメだよ伊織ちゃんお金のやりとりは…」

    伊織「そうじゃないわ。…みんな、お兄様がそういう本を持ってるかどうか賭けをして、負けたら罰ゲーム!…で、どう?」

    亜美「やるやる!」

    真美「へー、面白そう!」

    律子「でもこれ、賭けとして成立するのかしら…」

    「だよね…」

    雪歩「失礼ですけど私はあると思うな…。お弟子さんたちもそういうの見てたし…」

    雪歩のトラウマ加速の原因にもなっていたりする。

    362 = 1 :

    千早「まあ、萩原さんの言う通りよね…」

    美希「ミキもあると思うな。あっても気にしないけど!」

    春香「やよいはどう?」

    やよい「え!?私ですか…?えっと、その…」

    小鳥「正直に言っていいのよ?」

    やよい「………あるかもです」

    やよいがこれだから他の人も当然ある方にベットするかと思いきや…。

    あずさ「私は無い方で…」

    小鳥「あずささん、正気ですか!?」

    この鳥、失礼である。

    あずさ「プロデューサーさんのことですから、もしかしたら…。それに賭けが成立しないので…」

    春香「大人な意見…」

    再び敗北感を覚えるアイドル達であった。

    363 = 1 :

    そうして捜索開始、本棚、ベッドの下、押し入れの中、怪しい場所を調べていく。

    すると…。

    千早「みんな、ちょっとこれを見てもらえるかしら」

    大きめのCDラックだ。インテリアとしても使えて、Pが配置にこだわっていたものである。

    春香「見つけたの!?」

    小鳥「やっぱりあったのね…」

    千早「いえ、そうじゃなくて…私たちのCDが…」

    律子「なぁんだ…。それ、プロデューサーはもらってるのよ?」

    千早「いえ、なぜか二枚ずつ…」

    律子「小鳥さん。二枚ももらえましたっけ?」

    小鳥「いえ、一枚ずつしかもらえないはずですけど…」

    雪歩「じゃあこれって…」

    伊織「お兄様、みんなのCDもう一枚ずつ買ってくれたってこと?」

    美希「ハニー…ミキ嬉しいな。もう本なんてどうでもいいって感じ!」

    千早「ちょっと待って!…これは、ジュピターと新幹少女とサイネリアのCDもあるわ!」

    美希「やっぱりハニーの粗を探すしかないの!」

    「手のひら返すの早いなぁ…」

    春香「うわぁ、しかも全部のシングル集めてるよ…」

    やよい「プロデューサーは勉強熱心なんですね…」

    伊織「そういう見方もできるけど…先日の報道を忘れたのかしら…」

    雪歩「バレンタインイベント…!」

    伊織「そうよ。そこでお兄様は新幹少女のひかりを助けているわ!」

    だから何なのか、よく考えるといまいち繋がらないのだが、ヒートアップし過ぎていた。

    364 = 1 :

    春香「これは問い詰めないと!」

    美希「ハニーを叩いて埃をボロボロ出してやるの!」

    つまり、単純に嫉妬しているだけだった。

    亜美「ねえ!みんなこれ!」

    なんだかやけに大人しいと思っていた双子がここで声を上げる。

    亜美「ついに動かぬ証拠を見つけてしまったようですな…」

    真美「そんな…」

    亜美は探偵よろしくしてやったりと振る舞うが、真美はガチで絶句していた。

    本棚に堂々と入っていた新幹少女の写真集、たまーに際どいショットがあるくらいなのだが、なんだかみんな許せなかった。

    そうして賭けはあずさの一人負けということになった。

    365 = 1 :

    P「さーて何作ろうかなぁ…」

    夕飯の後でどうせお菓子とか食べるんだろうから軽めの方がいいな。

    主食、主菜、副菜、汁物。俺はこの四つを最低でも食卓に並べるように気を付けている。

    P「まあ適当に刺身でいいか」

    でももうちょい趣向を凝らすのも面白いかも。

    色々買って帰宅。

    家の前にはなんか高級そうな車が止まってた。

    新堂と顔を合わせるのか。なんだかな…。

    P「ただいま…」

    あずさ「おかえりなさい、あなた」

    P「…………………………こら、悪ノリはやめなさい」

    不覚にもドキッとしたからマジでやめなさい…。

    こつっとあずさの頭を軽く叩く。

    あずさはちょっぴり舌を出して恥ずかしそうに微笑んだ。

    亜美「あはは…!兄ちゃん顔赤くなってるー!」

    P「うるせーよ。あずさはなんでこんなことしてんだ」

    赤くなってるあずさの代わりに真美が答える。

    真美「あずさお姉ちゃんへの罰ゲームなんだよ?兄ちゃんとの新婚ごっこ!」

    P「俺と夫婦になるのは罰なのか…」

    小鳥「そういうわけじゃないと思うんですけどね」

    玄関でなんやかんやと話して奥のワンルームに行くと、新しいテーブルが用意されていた。

    366 = 1 :

    新堂「坊ちゃま、お久しぶりでございます」

    P「あ、新堂…さん」

    新堂は俺に近づくと顔を歪ませて、なんと言ったらよいかわからない風だった。

    新堂「お久しぶりでございます、坊ちゃま…」

    P「ちょっとやめてくれ…くださいよ。俺はもう水瀬とは関係ないんだし…」

    新堂「私には関係あります。坊ちゃまがおしめを召していた頃から仕えておりますので…」

    P「ああ、たくさん迷惑かけたもんな…。それでも俺だってもう大人だぜ?」

    新堂「ええ、立派にご成長なられて…。この新堂、今にも涙が止まらなくなりそうでございます」

    P「あはは…大げさだなぁ。新堂もいつも伊織の面倒見てくれてありがとな」

    なんか拍子抜けした。

    新堂にどんな目で見られるのかとびくびくしていた自分が恥ずかしい。

    彼はいつまで経っても俺を心配していたのか…。

    新堂は目に溜めた涙を拭って、一礼した。

    新堂「それでは爺はこれで失礼します。坊ちゃまとお会いすることができて満足でございます」

    新堂はあの高級車で待機してるんだろう。

    伊織の送り迎えが残ってるもんな。

    367 = 1 :

    春香「やっぱりプロデューサーも名家の生まれなんですね…」

    雪歩「ほんとですぅ…」

    律子「伊織もね」

    伊織「あんまり頼ることはしたくないんだけどね。今日は特別よ」

    P「俺の引っ越しで大げさだな」

    伊織「でもあんなぼろアパートからこれだけグレードアップしたんだから、多少大げさにもなるわ」

    P「俺は前の家も気に入ってたんだ。あれはあれで慣れるといいもんだよ」

    もちろん最初は本当に嫌だったんだけどな…。

    急に牢屋に入れられたみたいだったよ。

    千早「でも坊ちゃまって…ふふっ…」

    「想像できないなー。こんな言葉遣いの悪いプロデューサーがいいとこの生まれなんて…」

    P「笑うんじゃねぇ。昔の話だ」

    やよい「伊織ちゃんもお嬢様って…。お姫様みたい!」

    やよいのその表現は的確だ。

    368 = 1 :

    P「とにかく、俺は飯作ってるから適当に時間潰してくれ…」

    あずさ「私も手伝いますよ」

    P「そうか、助かる。なら鍋にお湯と出汁入れて沸かしてくれ。出汁は買ってきたからその袋に入ってる」

    あずさ「はい。わかりました」

    小鳥「私も食材を切るくらいします」

    小鳥さんとあずさは手伝ってくれるようで、他の子たちは向こうでガールズトークをしていた。

    律子「やっぱり新婚さんみたいよね…」

    雪歩「プロデューサーと…どっちがですか?」

    律子「うーん、あずささんかな?」

    「そうかなぁ、ボクは小鳥さんだけど…」

    春香「私はあずささんの方がしっくりくるかも…」

    美希「ミキはミキが一番ハニーにふさわしいと思うな」

    春香「えー…?美希はまずあの土俵に立とうよ…」

    真美「兄ちゃんって何歳なの?」

    千早「確か、23か24って聞いたけど」

    伊織「今は24だと思うわ」

    真美「真美と11歳も離れてる…」

    亜美「じゃああずさお姉ちゃんとも、ぴよちゃんともあんまり離れてないね」

    千早「でも私は高槻さんがプロデューサーの奥さんにふさわしいと思うわ」

    やよい「はわっ!?私ですか…?」

    369 = 1 :

    律子「そうねー。やよいならしっかりしてるし、プロデューサーに限らずいいお嫁さんになれると思うけど…」

    「ところで小鳥さんはいくつなの?」

    律子「小鳥さんは確か2Xだったと思う」

    雪歩「え?」

    亜美「りっちゃん今なんて?」

    律子「え?2Xって…」

    春香「なんか聞き取れなくて…20といくつなんですか?」

    律子「聞き取れない?いや、だから20とX歳だって…」

    真美「うあうあー!なんか怖いよー…」

    千早「これ以上はこの話題に触れない方がいいわね…」

    なんだか盛り上がったと思えば、戦慄してた。

    370 = 1 :

    P「ああ、二人とももう大丈夫ですよ。あとは俺がやるので味噌汁だけ注いで持っていってください」

    バラバラな大きさと柄のお茶碗に味噌汁を入れて持っていく。

    何度か往復しなければならなかった。

    俺はというと底がやや深めのお皿を13枚用意する。

    同じものが13枚もあるはずがなく、見てくれのいいもの、やや大きめのものを基準にして選ぶ。

    P「もうできるから手を洗ってきなさい」

    手洗い大事!

    みんな聞き分けよくぞろぞろと洗面所に向かう。

    律子『こら!亜美と真美はもっとちゃんと洗いなさい!!』

    律子の怒声が飛ぶ。こういうときにちゃんと注意してくれるのは助かる。

    俺は多めに炊いたご飯をよそって、切ってもらった葉のものと刺身を上に盛る。

    最後に醤油やらマスタードやらいろいろ調合して作ったソースをかけて完成。

    名付けて海鮮サラダ丼。まあ、名前はどうでもいいんだけど…。

    もともとはご飯の上にサラダだけだったのだが、彩と味と健康を考えて魚介を足し、誕生したのがこのメニュー。

    意外とお手軽だし、見た目、食感ともに良い。

    味は大部分がこの特製ソースに委ねられるため、あんまり冒険したソース作りはおすすめしない。

    みんなは戻ってくるなり、目を丸くしていた。

    371 = 1 :

    「なんですかこれ?」

    P「丼物は嫌だったか?」

    「いやそうじゃなくて…」

    なんだか不思議そうに見つめていた。

    小鳥「へー、いい感じの見た目ですね」

    やよい「おいしそうです…」

    亜美「ご飯の上にお刺身はわかるけど…」

    真美「サラダ…?」

    あずさ「あら、知らないの二人とも?…最近はご飯の上に葉のものが乗ってるお店もあるのよ?」

    へー、と亜美真美。

    P「まあ食ってみてくれ、箸でいけるから。…俺はちょっと片づけしてくる」

    伊織「お兄様の料理…ま、お手並み拝見ね」

    そう言われてもなぁ。簡単だから、それ…。

    雪歩「伊織ちゃん、すごく嬉しそう」

    伊織「なっ…にを言ってるの!?別に食べられれば何でもいいんだから!」

    律子「素直じゃないわね」

    美希「ハニーの手料理いっただきまーすなの!」

    春香「ヘルシーそうだし、面白ーい!…いただきます」

    千早「いただきます…」

    それぞれ食べ始める。

    俺はつい、みんなが食べるところを見てしまう。緊張して仕方なかったのだ。

    『おいしい…』

    そう言ってくれたことに本当に安堵した。

    372 = 1 :

    軽めの夕食を終えたのが、午後の6時ちょい過ぎ。

    食後の休憩を取っていたのだが…。

    伊織「あ、そうだお兄様、聞きたいことがあるの…」

    P「なんだ?」

    伊織「これ、どういうこと?」

    取り出したのは新幹少女の写真集。

    P「は?どういうことって…新幹少女の写真集だろ」

    伊織「なんで他事務所のアイドルの写真集なんて持ってんのよ!」

    P「いや、買ったからに決まってんだろ?お前、何怒ってんだ?」

    見渡せば、白けた視線でこちらを見る一部の女の子たち。

    P「よくわかんねーな。別にいいだろ?アイドルの写真集くらい…」

    何故だかわからないが俺はここは引いては負けだと思った。

    美希「ハニー…。なんでミキの写真集が最初じゃないの?」

    P「いや、美希のは出てないだろ…」

    真美「なんで新幹少女の写真集なんてかったのさー!」

    P「え?なんでって…そりゃ先日共演させてもらったし、いい子だし、ファンになったからだけど…」

    373 = 1 :

    伊織「私以外のアイドルのファンになっちゃダメ!」

    P「なんだそりゃ!…いいだろ別に!」

    春香「でもまあ、そこまで悪いことじゃないような気もするよね」

    いや、一つも悪い部分なんてない気がするんだが…。

    律子「他のアイドルのリサーチと考えれば…」

    やよい「やっぱり勉強のためだったんですね」

    だからファンだって言ってんだろ。まあいい、また話がややこしくなるからな。

    千早「本当にいかがわしい本は無かったみたいだし、私は改めて尊敬し直しました」

    P「千早は嬉しいこと言ってくれるじゃないか」

    小鳥「あると思ったんですけどねぇ…」

    P「最初に無いって言ったじゃないですか!」

    あずさ「でもやっぱり、他のアイドルの写真集とシングル全部出てきたら複雑ですね…」

    何してもいいとは言ったが、ここまで捜索されるとは思わなかった。

    374 = 1 :

    休憩もそこそこ取ったところでケーキやらお菓子やら取り出す。

    女の子曰くお菓子は別腹ということだ。

    あずさや小鳥さんは酒まで開けていた。

    あなたたち帰れるの?

    あずさ「うふ、うふふふ…!プロデューサーもどうですかぁ?」

    P「いやいや、俺が飲んだら誰があなたたちを送るんですか?」

    小鳥「飲みましょうよー!ノリわっるーい!きゃはは…」

    P「あんたは自重しろ!!」

    真美「大人って楽しそう…」

    「そうだね…。でもあれは…」

    律子「紛うことなきダメな大人の例ね…」

    P「ほんとだよ。あずさみたいにもうちょっと上品に飲んでくれないかなぁ」

    春香「あれでも上品なんですか?」

    あずさ「うふふ…」

    P「まあな。ちょっとだらしなく見えるかもしれないがセーブしてるだろ。あずさはお酒強いしな」

    伊織「それに比べて小鳥ときたら…」

    あずさ「でも~、プロデューサーさんも酔っ払ったらすごいんですよぉ?」

    いつにも増しておっとり話すあずさ。

    P「俺にそんなことあったか?」

    375 = 1 :

    小鳥「私は憶えてますよっ!べろべろになったプロデューサーさん!あははは…!」

    小鳥さん笑いすぎ。あと絶対憶えてねーなこの人。

    春香「でも一度発狂したことあったから想像できちゃうなぁ…」

    やよい「あの時のプロデューサー、怖かったです」

    律子「あのあとの帰りに周りから変な目で見られてると思ったら首に跡が…」

    P「わ、悪かったって!でも俺そのこと憶えてねーんだよな」

    雪歩「びっくりしたんですよ?プロデューサーがおかしくなっちゃったと思って…」

    あずさの会話が中断されたかのように思えたが…。

    あずさ「プロデューサーさんったら、私が支えてないと倒れそうなくらいべろべろで、私に甘えたり、抱き付いたり、耳や首にキスしたり、耳元であずさ、あずさって…」

    構わずに俺が酔った時のことを話し出した。…と思ったら、内容がとんでもない。

    あずさ「そのとき私、ああ、この人の子供をうむぅっ…!……むぐ…」

    俺は後ろに回って慌ててあずさの口を押さえる。

    P「ストップだあずさ。その話はやめてくれ、その時の記憶は無いがそれはダメだ。ヤバい」

    伊織「どういうことなのお兄様…?まさか小鳥にもやったんじゃないでしょうね!?」

    P「やってない!…と思う」

    伊織「何よ!その不安な返事は!」

    というより、俺がべろべろに酔ってる状況で小鳥さんが何ともないはずがない。

    けれども伊織はぷんすか腹を立てていた。

    亜美「というかあずさお姉ちゃんも…」

    千早「そうね。少なくとも上品な飲み方には見えないわ」

    酔ったあずさはお喋りさんであった。

    376 = 1 :

    小鳥「ぷーろでゅーさーさぁん!!お酒買ってきていいですかぁ!?」

    P「ダメダメ!あなたは自重してくださいってば!!」

    あずさ「あ、私も~」

    P「あずさもおしまい!」

    気が付けば夜の8時。

    そろそろお開きということになった。

    P「伊織は外で新堂が待ってんだろ?俺は酔っ払い二人と、誰か俺の車でいいって人を送っていくから、後はそっちに頼んでいいか?」

    伊織「ええ、いいわよ。じゃあやよいと亜美、真美、真、雪歩を送るわ。いいわよね」

    当然だが反対する子はいない。

    P「じゃあ残りは俺の方だ。高級車じゃないうえに酔っ払いも二人いてすまないな」

    千早「そんなの気にしませんよ」

    律子「じゃあ行きましょうか」

    片付けないまま外に出る。

    外には新堂の車がやっぱり待機していた。

    新堂「どうぞお乗りくださいお嬢様方」

    「うわぁ…こういうの憧れだったんだ。なんだか嬉しいや」

    なるほど、真を誘ったのは伊織の気遣いかな。

    亜美「控えおろう!」

    真美「面を上げい!」

    それはなんか違うと思う。

    やよい「うっうー!お世話になります!」

    雪歩「よろしくお願いします」

    挨拶をするやよいと雪歩。

    P「じゃあ新堂、彼女たちは任せたよ」

    新堂「お任せ下さい。この新堂、命に代えてもお嬢様たちをお送りします」

    ははは…。相変わらずだな新堂は…。

    伊織「それじゃあね、お兄様」

    P「ああ、じゃあな。遠慮せず甘えていいんだからな?」

    伊織「機会があればそうさせてもらうわ」

    そうして、伊織が乗った高級車は発進して夜の道に光を灯して去っていく。

    377 = 1 :

    P「さあ、俺たちも行こうか」

    律子「あずささんと小鳥さんは後ろに積んでおきました」

    P「了解、春香と千早と美希から送っていいよな?」

    律子「もちろんです」

    俺たちもすぐに出発するのだった。

    みんなを送り、新居へ帰ってくる。

    家の前まで来て振り返り、空を見てみると、意外にも星が見えるのだ。

    こんなこと以前にもあったな。

    しばらく星を眺めていると意外な人物から声をかけられた。

    P「もしかしてPさんですか?」

    振り返ると女Pさんが立っている。

    P「こんなところで何してるんですか?」

    最初は不思議そうな視線を向けていたが、俺だと認識するとぱっと笑顔になって側まで寄ってくる。

    P「あなたこそどうしたんです?」

    P「どうしたって、そこ私の部屋ですから」

    俺の部屋の隣を指差して、おかしいな、という風に笑う女Pさん。

    P「Pさんこそ何でここに?」

    P「俺の家、今日からここなんですよ」

    そう言って自分の部屋を指し示す。

    女Pさんは二度ほど俺の指とその先を交互に見ていた。

    P「えーっ!?」

    驚く女Pさんはわたわたと落ち着かなくなる。

    378 = 1 :

    P「大丈夫ですか?」

    P「すいません。ちょっと驚いちゃって…」

    P「これからよろしくお願いします」

    P「こ、こちらこそ…」

    俺がお辞儀すると、彼女もお辞儀を返す。

    少しの間、沈黙する。

    女Pさんは何かを話そうとしているが、ためらっているのか視線だけを動かしている。

    俺も視線で応える、どうしたんですか?

    女Pさんは手に持っていたビニール袋を前に出す。

    P「で、でしたら!一緒に飲みませんか!?わ、私今日一人で飲もうかと思ったんですけど、寂しいので!…Pさんがよければご一緒にどうですか!?」

    慌てたのか早口で言い切った。

    ビニールの中には缶のチューハイが数本、ビールも二本入ってる。

    どんだけ飲むつもりだったんだろう…。

    P「はい。俺でよければ、愚痴聞きますよ?」

    女Pさんはキョトンとしたのも束の間、ニコッと笑って、お願いしますと頭を下げた。

    379 = 1 :

    俺は片づけをしてない部屋に彼女を入れる。

    P「ごめんなさい。今から片付けますから、くつろいでいてください」

    P「私も手伝いますよ」

    二人でごみをまとめて簡単に掃除も済ませる。

    お酒を取り出し、グラスを用意する。

    P「なんか物足りないですね」

    P「あ、おつまみ買ってなかったです」

    P「じゃあなんか作りましょうか」

    P「私も作ります」

    二人で一品料理を作る。食材は買い溜め分を少し使った。

    用意ができた。今は午後10時を回っている。

    二人横並びでソファーに腰掛け、グラスにビールを注ぐ。

    『乾杯!』

    お互いのグラスを合わせて料理と一緒にお酒をいただく。

    それからほどよくお酒も回り、女Pさんの愚痴もエスカレート。

    世間話も仕事の話も下世話な話もいろいろしているうちに…。

    380 = 1 :

    気づけば朝になっていた。

    どうやら眠っていたらしい。

    彼女はというと俺に寄りかかっていた。俺の肩に頭を乗せる形で寝ていた。

    そっとしておこう。寄りかかられて不快な気分はしない。

    このまま、また寝てしまおうかな。

    P「あ、仕事!」

    とまあ、そういうわけにもいかず。

    女Pさんを起こして自分の部屋に帰す。

    急いで支度をして家を出ると、隣のドアも同時に開く。

    P「急ぎましょう!」

    とは言っても一緒に行くわけではなく、アパートを出てすぐに別れる。

    俺はギリギリで遅刻したけど、向こうは大丈夫だろうか。

    その日は、彼女が寄りかかったときの寝顔が頭から離れない一日になった。

    381 = 1 :

    おちまい!
    Pの引っ越しの話でした!
    765プロアイドルの登場が一部少なくなってるので、
    みんな登場させたいなーと思って書いてみました。
    蛇足かなぁとも思ったんですがいかがだったでしょうか?

    書いてて割と楽しかったので後悔はないですが書き溜めが少なくなったので
    次回の投稿は間隔が開くと思います。
    それではまた!

    382 :

    女P大勝利じゃないか

    383 = 336 :

    女Pルート一直線ですな

    385 :

    恐ろしいまでの速度

    386 :

    ベッタベタァ!
    素晴らしいよ

    387 :

    >12人はやっぱり窮屈だけどな。
    全員だとP入れて15人で5人減ったとしても10人じゃね?と思ったがたかひびがいないの思い出した
    まあそれでもP入れて13人だけど単純に自分を数に入れてないだけか
    たかひび来るかな…961プロにはジュピターがいてそのジュピターに女プロデューサーってことはたかひびはいないだろうし…

    388 :

    >>387
    ご指摘助かります!そして疑問にお答えします。
    まず、Pはお客さんの人数しか数えてません。
    次に響と貴音は出ますので安心してください。

    次回はメインのお話、次々回はサブのお話をただいま書き溜めています。
    というより、次回分は書き終わったのですが書き溜めがないと不安なので、
    次々回分が書き終わり次第投下しようと思います。
    この二つが終われば響と貴音が登場、という予定です。
    いつになるかわかりませんが、しばらくお待ちください。

    389 :

    たかひびが出るなら期待

    390 :

    次々回分が書き終わってないのですが、
    加筆しまくってたら長くなってきたので、
    次回分を今日か明日にでも小分けにして投下する予定です。

    391 = 1 :

    月日は流れ3月。

    今月頭にあるのは女の子のお祭り。そう雛祭りだ。

    男である俺には無縁のものかと思えば今年はそうではなかった。

    都内にある某公園ではアイドルの雛祭りライブが開催される。

    亜美真美、やよいに雪歩と765プロも徐々に目立ってきたおかげで今回オファーがかかった。

    今回は千早を選抜した。

    選考基準は歌やダンス、つまり純粋なパフォーマンス。

    美希とかなり悩んだが、今回は歌がメインなので千早なわけだ。

    特に歌に魅力があるのは確かだし、本人は歌の仕事を希望していたからちょうどいい機会だと思い、決断に踏み切った。

    千早「プロデューサー、ありがとうございます」

    実は歌メインのお仕事はシングル収録を除けば今回が初。

    P「いいって。俺としても、こう初めての歌のオファーは千早に振ろうって思ってたから」

    千早「プロデューサー、私に歌のお仕事が入ってこないの気にかけてましたよね」

    P「え?」

    千早「この前、プロデューサーが小鳥さんと話してる時にそう聞こえたので…」

    392 = 1 :

    P「ああ、そうだったのか」

    千早「私、嬉しかったです」

    優しい眼差しで言う千早。

    その顔がファンの前でもすんなりできるといいんだけど。

    P「なんだ、散々待たせて悪かったな。今日は思う存分お客さんを楽しませてくれ」

    千早「はい…」

    なんだか調子が悪いのか返事もどこか気の抜けたものだ。

    P「さあ、まずは挨拶に回ろうか」

    今回のライブは6月、9月、12月に行われるものと合わせて通称4大シーズンアイドルライブと呼ばれるものだ。

    新幹少女やサイネリア、頭角を現し始めたジュピター、と出演者にも顔見知りが多い。

    さらに人気絶頂の魔王エンジェルも当然参加する。

    彩音「あら?765プロのプロデューサーさん?」

    P「あ、彩音さん。ご無沙汰しております」

    彩音「いえいえ、こちらこそ」

    お互いにぺこぺことお辞儀をする。

    393 = 1 :

    P「本日はうちの如月千早がお世話になります」

    千早「如月千早です。よろしくお願いします」

    彩音「千早ちゃんね。サイネリアの鈴木彩音よ。よろしく。…それにしても765プロさんはどんどん新しい子を出していくんですね」

    P「ええ、仕事に合ったアイドルを選出してるのが今のうちのスタイルなんです」

    彩音「じゃあ今日は歌の方、期待してもいいのかしら?」

    P「実力はあるはずです。本番で出し切れるかどうか…」

    彩音「なかなか酷なことを仰るのですね。初めてでこの舞台はこたえると思いますけど…」

    P「あはは…」

    確かに…。そこんとこあんまり考えなしだった。

    394 = 1 :

    千早「なんとか乗り切ってみせます!」

    彩音「やる気十分ね。でもやる気だけではどうにもならないことだってあるのよ?」

    千早「そのために今まで力をつけてきましたから」

    彩音さんの挑発に食ってかかる千早。一触即発のように感じられたが…。

    彩音「いいじゃない千早!本番楽しみにしてるわ!」

    と彩音さん的には好評だったようだ。

    雑談もほどほどにその場を後にした俺たちは新幹少女の面々と鉢合わせる。

    ひかり「あ、Pさん!」

    いち早く気付いたひかりちゃんがすぐに駆け寄ってきた。

    ひかり「あの、先日は助けていただいてありがとうございました」

    先日とはもちろんバレンタインイベントのことだ。

    P「いやいや、もういいって。怪我も無かったんだしさ」

    ひかり「はい。Pさんのおかげです」

    そうしてひかりちゃんはこっちをちらちらと窺い、そわそわと落ち着かなくなる。

    ひかり「それで、これ、お礼にクッキー焼いてきたので、よかったらどうぞ!」

    両手でかわいく差し出すひかりちゃん。

    395 = 1 :

    これ持ち歩いてたってことは俺のことさがしてたのかも…。

    ちょっぴり嬉しくなる。

    俺も両手に乗せてもらうようにして受け取る。お礼とあれば無下にはできない。

    P「ありがとう。ちょうどお腹空いてたんだ」

    ひかり「それなら良かったです…」

    そこで、つばめちゃんとのぞみちゃんがやってくる。

    つばめ「よかったね、ひかり!早いとこ見つかって…」

    のぞみ「Pさんに何かご迷惑おかけしてたらごめんなさい」

    P「迷惑だなんてとんでもない。前のお礼ってひかりちゃんにクッキーいただいたんです」

    のぞみ「そうだったんですか。だから、ひかり落ち着きなかったのね」

    ひかり「二人とも黙っててごめん…」

    つばめ「ううん!気にしないでって!」

    仲睦まじい3人を見守ってる中、隣から千早が小さな声で話しかけてきた。

    396 = 1 :

    千早「プロデューサー」

    P「どうした?」

    つられて俺も小声になる。

    千早「そのクッキー、この場で食べた方がいいと思いますよ」

    P「え、どうして?」

    千早「それは、なんとなくです」

    変なことを言うのだなと思ったけどこういう時の直感って意外と大事なのかも…。

    言われたとおりにしてみる。

    P「ひかりちゃん」

    ひかり「ふぁ…はい!?」

    ひかりちゃんは慌てた様子で反応してた。

    P「クッキー食べてみてもいい?」

    ひかり「どど、どうぞ!」

    俺はありがとうと一言。袋を開き、クッキーを一枚取り出す。

    397 = 1 :

    P「いただきます」

    ひかり「あ…。め、めし、召し上がれ…」

    かーっと紅潮するひかりちゃん。

    つばめちゃんとのぞみちゃんはその様子を見て、苦笑いや呆れた表情を浮かべている。

    そんなひかりちゃんはというと俺を凝視していた。

    ハラハラとした気持ちがこっちにまで伝わってきて同じように緊張してきた。

    なんだか恥ずかしい…。

    クッキーを口に入れ、よく味わって飲み込む。

    P「うん。すごく美味しい…」

    俺がそう言うとひかりちゃんは緊張の面持ちから一転、ぱぁっとした笑顔を見せた。

    ひかり「よかったぁ…」

    笑顔のまま、ほっと一息つくひかりちゃん。

    俺は千早をチラッと見る。

    千早は俺の視線に気づいたようで、得意そうな顔をした。

    398 = 1 :

    P「あー、そういえば自己紹介がまだだったんじゃないかな?」

    千早「そうですね。…如月千早です。よろしくお願いします」

    さばさばとした態度で千早が会釈する。

    のぞみ「新幹少女ののぞみ。よろしく」

    つばめ「私は同じくつばめ、Pさんには以前イベントでお世話になったわ」

    ひかり「同じくひかりよ。…あ、ごめんなさい。私ったらPさんだけでアイドルの方の分を…」

    千早「いいえ、お気遣いなく。プロデューサーへのお礼を私も受け取るのは違いますから」

    ひかりちゃんはホッとしたようだった。

    千早「それでは失礼します」

    千早は他の挨拶に向かうつもりだ。

    つばめ「また後でね、千早ちゃん」

    のぞみ「お互い、いいステージにしましょう!」

    千早「はい、ぜひ…」

    少し振り返り、優しく微笑む千早。

    P「気を悪くしないで…。確かに千早は少し無愛想なところあるけど…」

    ひかり「ええ、本当は優しいですよね?」

    初対面でちゃんと分かってくれる人もいるんだ。

    399 = 1 :

    千早の態度はやっぱりというべきか、なかなか理解されにくいから。

    頑固なやつではあるけどね。

    つばめ「ほら、ひかり。私たちも行くよ」

    ひかり「え、もう?」

    つばめ「もう?っていつまでいるつもりなの!?」

    のぞみ「業界関係者だからって他の事務所の男性と長い間一緒にいたら怪しまれるわよ?大きな会場ほど、どんな奴がいても不思議じゃないし…」

    ひかり「そ、そうよね。…それじゃあ、Pさん、また…」

    ひかりちゃんの微笑みはどこか儚げだった。

    P「ああ、またね。ひかりちゃん」

    そう言うと彼女は少し表情を緩ませた。多少の嬉しさが滲んでいたように見えた。

    そして何かを振り切るように足を踏み出す。俺から離れる方向に…。

    メンバー二人もひかりをよろしくね、と残して去っていった。

    新幹P「よぉ、Pくん」

    P「あ、おはようございます」

    ちょうど入れ替わりで新幹Pさんがいらっしゃった。

    400 = 1 :

    新幹P「若いってのはいいねぇ…。俺の高校時代にそういうのは無かったからな」

    P「あはは…」

    新幹P「今日もよろしくな」

    P「はい。こちらこそよろしくお願いします」

    実は新幹Pさんとも交流があり、先日は女Pさんと3人で飲みに行ったりもした。

    俺たちの先輩プロデューサーということで、いろんな話を聞かせてもらい、有意義な時間を過ごせたと思う。

    その後、酔っ払って大変だったけど…。

    新幹P「いやあ、この前は迷惑をかけたね」

    P「迷惑だなんてとんでもない!もっと苦労させてください」

    と言いつつ、やっぱりこの前は面倒だったなと思い返す。

    新幹P「はっはっは…!やっぱり君はいい男だよ。彼女の一人もいないなんて信じられん」

    P「恐縮です。でも俺はまだまだですからね…」

    新幹P「まぁ彼女もすぐできるさ。もっとも女性がらみで苦労するだろうけどね…」

    P「やだなぁ、俺はそんな見境なしじゃありませんって…!」

    そうだよね?


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