元スレP「伊織か?」伊織「お兄様!?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
651 = 1 :
P「え?いいのか?」
ともみ「私たちとPさんの仲…」
それはいったいどんな仲なんだ…。
P「というか、外に食べに行っていいのか?」
麗華「バレなきゃいいのよ、バレなきゃ」
P「えー?かなり無理があると思うんだけど…」
りん「この前そう言って3人でラーメン屋行ったんだよね」
麗華がラーメンか…あんまり想像できないな。
りん「そうしたらお客さんにバレて大騒ぎよ…」
ともみ「あれは最悪だった…」
麗華「悪かったわよ。反省してるわ。今回はそうはいかないから!」
りん「それは反省じゃなくて性懲りもないって言うのよ。アホ麗華」
麗華「アホって何よ!」
ともみ「私もりんに同意かな」
麗華「くぅ…!」
P「ところで麗華もラーメンとか食べるんだな。お嬢様でラーメン食べてる人って、俺は会ったこと無いからさ」
麗華「そうね。名家は普通、ラーメンなんて庶民の食べ物は食べないわ」
りん「何それー。私たちのことバカにしてんの?」
真っ先に反論の朝比奈さん。
652 = 1 :
麗華「違うわよ。伊織のお兄様も言ってるように見たことがないの」
ともみ「どういうこと?」
疑問に思い首をかしげる三條さん。
麗華「名家のほとんどは箱入りなわけで、ラーメンなんてものに触れる機会がないのよ」
P「そうなんだよなぁ。俺も大学行くまでラーメン知らなかったし…」
りん「嘘でしょ…?」
驚愕のあまりよろける朝比奈さん。
P「でも初めて食べたとき、こんな美味いものがあるんだなって思ったよ」
麗華「そうねぇ。しかもバリエーションも豊富だし、いろんなお店を食べ比べちゃうわよね…」
ともみ「それはわかる」
P「そんで結局、信用できるのは口コミだけになっていったりな」
りん「あははは…!それもわかるー!」
麗華「ああ、なんかラーメン食べたくなってきたじゃない。どうしてくれるの、伊織のお兄様?」
P「いや、知らねーよ。…でも俺もラーメン食べたいかも」
りん「ダメ…ラーメンの口になってきた」
ともみ「私も…」
麗華「リベンジも兼ねて行きましょうよラーメン屋」
653 = 1 :
俺はそう聞くやすぐにスマートフォンを取り出して検索をかける。
P「近くに三軒あるぞ。どれも口コミの評価が高いけど…」
りん「どれどれ?」
ともみ「…」
ひょいと覗きこむ二人。
麗華「私にも見せてよ」
朝比奈さんとの間に割って入る麗華。
朝比奈さんはすっと麗華に譲る。
P「ここの三軒だけど、看板メニューが違うみたい」
オーソドックスな鶏ガラか、あっさりとした魚介か、こってりな豚骨。
P「ちなみに俺はこってり派だ。まあ三人に合わせるけど、どこがいい?」
りん「こってりはアイドルの敵だからなぁ…」
麗華「私は鶏ガラがいいかしら…」
ともみ「豚骨が好きだけど、重いのは控えた方がいい」
その通りだ。
P「じゃあこのお店にするか」
りん「ええ、賛成」
ともみ「無難」
麗華「じゃあ早速変装して行きましょう!」
やけにノリノリの麗華だった。
654 = 1 :
麗華「マネージャーも来るわよね?」
「私も一緒に行っていいの?」
マネージャーと呼ばれた女性はさっきの女性だった。
りん「当たり前じゃない」
ともみ「いや?」
マネ「まさか。嫌なわけないじゃない。ただ邪魔じゃないかなと思ってね」
麗華「そんなわけないでしょ?ね、伊織のお兄様」
P「ええ、麗華の言う通りです。むしろ私がご一緒していいのでしょうか?」
マネ「まあ多少リスクはありますが、問題ないと思います」
P「えーと、それはアイドルが男性といるというリスクですか?」
マネ「そうですね。でも私もいればいざというときの言い訳が簡単になりそうですね」
P「ああ、なるほどね」
疑われれば、こっちの人が恋人ですと言ってしまえばいいのだ。
そうすりゃ誰も気に止めない。
何はともあれ、早速ラーメン屋へ向かうのだった。
麗華「どうこの変装?完璧すぎて怖いわ」
麗華はいつもは結わない髪型をツインテールにして、眼鏡も着用する。
三條さんも短い髪を両側で結んで小さなお下げみたいにして、帽子を被る。
朝比奈さんは逆に、いつもは二つ結びの髪をストレートにして眼鏡をかける。
全員服装は地味目だ。
華やかさを少しでも殺して目立たないように努める。
655 = 1 :
結果、ラーメン屋まで無事にたどり着く。
P「なんとか来れたな」
りん「ほんと、冷や冷やするわ…」
ともみ「何人か気づいてたっぽい」
麗華「うそっ!?」
やはり誤魔化しきるのはなかなか難しい。
それにラーメン屋に五人で来るのも意外に目立つものだ。
とりあえずテーブルに案内してもらって注文を済ませる。
全員、普通のラーメンを頼んだ。
マネ「あまり時間がないよ。一応連絡しておこうか?」
麗華「そうね、お願いしてもいいかしら」
マネージャーさんは遅れる旨を伝えるらしい。
注文して数分で目当ての品がやってくる。
ふわっと香ばしい匂いが鼻腔をくすぐる。
割り箸を割って、いただきますとみんなで食べ始める。
656 = 1 :
りん「おいしー!」
P「うん。美味しいな」
麗華「ラーメンってやっぱこれよねぇ…!」
ともみ「…」
三條さんは一心不乱に食べていた。
みんな、スープも残さず食べきり満足したようすだった。
お代はマネージャーさんが経費で落としてくれた。
ちょっと申し訳ないな。
P「払ってもらっちゃってすみません。俺、部外者なのに」
マネ「いいんですよ。付き合わせてるのはこちらですし、これくらいのことは…」
P「…そういえばこの後はリハーサルか何かするんですよね?」
マネ「そういう予定になってますね」
P「そっか、じゃあ四時までまたぶらぶらしてようかな」
さっき教えてもらった暇潰しのしかたでも三時間くらい潰すとなるとどうしても時間が余ってしまう。
うーんと考え込んでるとマネージャーさんは、あの…と声をかけてきた。
マネ「…私でよかったら付き合いましょうか?」
願ってもないことなのだが、それでは魔王エンジェルの付き添いがいなくなってしまう。
657 = 1 :
P「いえ、あなたは彼女たちについてあげてください」
マネ「…そうですよね」
ちょっと残念そうに見えたけど気のせいだと思う。
麗華「そうだわ。お兄様もリハーサルを見学してみてはいかが?」
麗華は俺とマネージャーさんの間に割って入る。
これも嬉しい提案だけど。
P「いいのか?」
りん「うーん舞台裏はあまり見られたくないんだけど、Pさん一人ならいいかな?」
ともみ「私もいいよ。同業者だし、Pさんの勉強にもなる」
P「それなら見学するよ。すごく楽しみだな」
ともみ「Pさん子供みたい…」
りん「かっわいいー」
くすくすと笑う二人。
そんなに嬉しそうにしてたのか自分ではわからないが、そんな風に指摘されると恥ずかしい。
マネージャーさんもにこにこと笑顔を向けてくるし、麗華も恍惚とした表情で眺めてくる。
そして会場へと戻る。
時間は多少押しているが、特に問題ないらしい。
リハは開場の一時間前に終了する予定で、その間に演出や音響等の細かい調整をするようだ。
658 = 1 :
マネ「ステージ裏で待っててください。彼女たちをいったん着替えさせてきます」
他のスタッフたちが忙しなく動く。
俺は邪魔にならないところで、ぽつんと突っ立っていた。
この大きさの会場だとさすがにスタッフも多い。
アルバイトも多く雇っているだろう。
765プロはちゃんとしたライブは美希のライブ一回だけだ。
美希だけでなく雪歩や亜美、真美、やよいに千早、それに先日デビューを果たしたフェアリーの響、貴音と、固定ファンが増えてきたので、そろそろライブをしてもいい頃だと思う。
あれこれ考案を練っていると、魔王エンジェルがジャージ姿でステージ入りする。
曲を流したり、マイクチェックをしたりする。
麗華『あ、あー…。どうかしら?』
客席の後ろの方にいるスタッフがオッケーでーす!と腕でまるをつくる。
他に、ステージでの立ち位置の確認を実際にバックダンサーを含め踊って確かめたり、ステージの仕掛けの確認を行ったり…。
証明の動かし方や、スクリーンに映る映像の変更まで行った。
P「へー、こんなに細かいところもやるんだなぁ…」
ある程度決まっていたこととはいえ、短時間でここまでこなすのには感心した。
俺は目を下に向けるとなんだか、床に伸びてるコードが気になった。
659 = 1 :
ステージの方まで伸びていて、音響に繋がっている。
出入りするとき危なくないかなぁと思っていると、ちょうど麗華たちが戻ってきて、やっぱり引っ掛かった。
麗華「きゃあっ…!!」
近くにもいたし、何となく予想もついていた俺は麗華が足を捻らないように注意しながら彼女を支える。
りん「おお、Pさんナイスキャッチ!」
ともみ「Pさんファインプレー」
P「あはは…まあね。…麗華、怪我は?痛むところ無い?」
麗華「あ、ありがと…。たた、多分無いわ」
周りのスタッフは何事かとざわついていた。
一部のスタッフはその始終を見ていたようで拍手をくれたり、声をかけてくれたりした。
そして引っかからないように工夫を加え、ステージに立つ人たちへも注意喚起することになった。
麗華「助かったわ」
P「怪我したら大変だからな。想像しただけでゾッとするよ…」
麗華「…そうね。私のために来てくれてるファンもたくさんいるわ」
それは自慢でもなんでもなく、アイドルとして自覚しなければならないことでもあった。
ファンが多いということは期待も多いし、麗華の欠席で悲しむ人もまた多いということだ。
トップの彼女たちはそれをわかっている。
660 = 1 :
そのうえで慢心はなく、ただファンのためにさらに磨きをかけていく。
うちのアイドルにもこういうところは積極的に見習ってほしい。
P「まあ何事もないのなら良かったよ」
麗華「大ありよ」
P「え?やっぱり痛むところがあるの?」
麗華「痛みなんて無いけど、無いけど…!」
うぅーっと唸りだす麗華。
P「何々!?どうしたんだよ!?」
麗華「心臓がばくばくしてる…」
P「…そっか、怖かったんだな」
そう言って頭を撫でてあげる。
こうしてると昔を思い出す。
麗華もよくこうして可愛がってたっけ…。
麗華「そういうわけじゃないけど…」
小声で聞き取れない。
麗華「もういいわ。人の目があるからここではやめてよね。あなた刺されるわよ?」
P「怖いこと言うなよ…」
ちらりと周囲を見渡すと確かに、あなた何者だよ…。とあまり好意的ではない視線もちらほらある。
661 = 1 :
女性スタッフはどちらかというと微笑ましく眺めていた。
そうして調整も終わり、開場の四十分前にすべての工程のチェックが終わる。
みんなで円陣を組んで一致団結するのを見て、かっこいいなぁ、なんて思った。
ともみ「Pさん、また後で…」
りん「楽しませるからね!」
麗華「お兄様、今日は来てくれてありがと…。忙しいから来れないと思ったけど…」
P「社長に言ったら予定を空けてくれたんだ。麗華もこんな良い席のチケットくれてありがとう」
麗華「えへへ…。お兄様にも見てほしかったから…」
頬を染めてそう言った麗華は可愛らしかった。
俺は特別に早く会場入りさせてもらい指定席で待っていると、続々とファンが入ってきて、三十分ほどで席はほとんど埋まってしまった。
ここから見ても、客席の様子は圧巻だ。
この風景をうちのアイドル達にもステージの上で見せてやりたい。
しばらくしてライブは始まる。
スクリーンにはスポンサーの企業名が流れる。
それが終わるとアナウンスが流れる。
662 = 1 :
『皆様、本日はお越しいただき誠にありがとうございます』
それから注意事項を伝え、最後の挨拶へ。
『それでは心行くまでお楽しみください…』
パッと照明が落ち、曲が流れ始める。
歓声が凄まじい。
クラッカーの音と共に魔王エンジェルの三人が派手に登場した。
さらにヒートアップする会場に俺も飲み込まれていく。
全身に鳥肌が立ち、言葉にはできないほどの感情が溢れかえる。
P「すごい…」
正直に言って、これ以上に形容できるような言葉がない。
そして客席もこれ以上にないほど一致団結していた。
アンコールも含め三時間を越えるライブはついに幕を閉じる。
客席でしか感じることのできないライブの雰囲気。
歌で踊りでトークで、彼女たちの魅力を存分に味わえた。
その場の椅子に腰掛け、長い時間余韻に浸っていた。
しばらくして麗華たちのもとへ向かう。
ノックをしてマネージャーさんに入れてもらった。
P「お疲れ様!凄かったよ!」
俺はもう興奮しっぱなしだった。
663 = 1 :
りん「ありがとうPさん」
ともみ「直接言われるとやっぱり嬉しい…」
麗華「当たり前よ」
三人は衣装のままだ。
汗で髪を濡らしながらも、満足げでやりきった笑顔。
P「うーん、花束はあとで渡した方が良かったかな…?」
麗華「そんなことないわ。ライブの時、邪魔になるでしょ?」
りん「そうそ。応援するときは応援に集中してほしいもん」
ともみ「花束はライブ前にもらっても嬉しい…」
そんな会話から始まり、雑談になったかと思いきや…。
俺は今日の感想を三人の前で高いテンションで話していた。
くすくすと笑う三人。
にこにこと笑顔のマネージャーさん。
P「え?ど、どうしたの?」
りん「やっぱりこういうところ、子供っぽいなぁって思ってね」
ともみ「Pさん可愛い…」
マネ「ふふっ…」
恥ずかしくなってきた俺は慌ててペットボトルの水を手に取ろうとするが落としてしまった。
664 = 1 :
拾おうと思ってしゃがみこむと、横から押されてバランスを崩す。
そのままストンと尻餅をついてしまう。
横を見ると麗華もしゃがんで目線を合わせている。
そしてパンツが丸見えだった。
P「あっ…」
慌てて目を逸らすが…。
麗華「どこ見てたの?…変態」
P「うっ…!」
そう言われて余計に羞恥を感じる。
麗華の方を見ると彼女の顔はうっとりとしたものに変わっていた。
スイッチ入ってるんですけど…。
麗華「ほら、どこ見てたのよ…。ねぇ…」
周りにいる人は突然の出来事に固まってた。
P「見てない。何も見てないって…」
そう言って立ち上がろうとするが、そんな俺の足を持ち上げて転ばせる。
背中までついて倒れた俺の上に四つん這いで覆い被さる麗華。
麗華「嘘でしょ?知ってるんだから…」
麗華は恍惚な表情に加え、本当に愉しそうに微笑む。
665 = 1 :
俺は顔を逸らす。
麗華「こっち見てよ」
P「ちょっと…やめ…」
麗華の顔はどんどん近づいて…。
俺の首に歯を立てた。
ぎょっとする間もなく、痛みが駆け抜け、手足がピリッとする。
なんだこいつ、吸血鬼かよ、と意外にも冷静に考えていたが…。
P「い、いたっ!…痛い痛い!!…助けてっ!」
かなり強めに噛んできた。
俺がそう叫ぶと、ようやく周りも硬直がとけて、麗華を引き離す。
りん「こ、こらこら!麗華は何やってんの!?」
マネ「ちょっと麗華ちゃん!ダメだってば!」
離れたときに見た麗華の表情は紛れもないドSのそれだった。
麗華「あーあ、残念…」
ともみ「残念じゃない…恩を仇で返しちゃダメ」
りん「まったくよ!もう、Pさんをなんだと思ってるの!?」
麗華「私のおもちゃ」
ひでえ話だ。
666 = 1 :
りん「相変わらず最低ね、ドン引きよ」
麗華「冗談だって。でも私がおもちゃって言ったときのお兄様の顔、素敵ね…」
どこでスイッチ入るかわからん…。
この件で俺はポーカーフェイスを極めようと思うのだった。
首が痛いよぉ…。
マネ「本当に申し訳ありません」
P「いや、まあいいですよ。タダでチケットいただいてますし…」
麗華「そうよね。このくらいいくらでもやっていいわよね?」
P「ダメだよ!」
麗華「本当は私に噛まれて気持ち良かったんでしょ?…ねぇ?」
P「そんなわけねぇだろ!いてぇから!ちょっと涙出てきたから!」
もうこいつのキャラがわかんねー…。
麗華「…ごめんなさい。ちょっと痕になってないか確認させて…」
麗華は急にしおらしくなる。
スイッチの入れ替えが早いな。
667 = 1 :
…とか思ってた俺がバカだった。
首を見せる俺。
躊躇なく噛みつく麗華。
止めるみんな。
麗華「涙流してよぉ…」
怖いっ!!演技してまで噛みに来る麗華が怖いっ!
マネ「もう麗華ちゃんはPさんに近づいちゃダメ!」
ようやく落ち着いた麗華は、止められなかったの…と容疑を認めた。
容疑ではなく明らかに現行犯なのだが…。
りん「本当、ごめんねぇ…Pさん」
ともみ「あなたが絡むとたまにこうなるみたい」
マネ「またやられたら言ってください。厳重に注意しておきますので…」
P「あ、是非お願いします」
りん「あのPさんが謙虚に断らなかった…」
ともみ「麗華は重症…」
麗華「ごめんって…」
最後はバタバタとしたが、トップアイドルのライブは本当に楽しいものだった。
668 = 1 :
後日。
律子「また東豪寺プロダクションからプロデューサー宛に荷物ですよ」
P「おう、またか」
律子「それにしても羨ましいですよ。魔王エンジェルのライブに、しかも特等席で見に行けるなんて…」
P「ああ、あの感動は忘れられないな」
その後のどたばたが無ければ尚良しだったが…。
律子「ま、その代償が首の痕ですか…」
P「見ないでくれ…」
律子「そんなにまじまじと見ませんよ。それより荷物の中身はなんですか?またチケットですか?」
P「いや、そんな早く次のライブはやらないだろ」
開けてみると手紙とお菓子が入っていて、その手紙によると先日のお詫びの品ということらしい。
律子「へえ、ボンボンですか」
P「これはまた高価なブランドのものだな。律子食ったことある?」
律子「ええ、ありますよ。あんまり良い思い出は無いですけど…」
P「そりゃあ、お菓子だと思って食べてみたらそんな美味しくないし、気持ち悪くなるしで大変だろうよ」
律子「まさにその通りです」
これは小鳥さんとあずさと社長で食べてしまおう。
そうして机の上に置いといた。
669 = 1 :
P「そういや律子、相談あるって言ってたな。どうした?」
律子「そのことなんですけど、私もユニットの企画をしてみました」
P「へえ、いいじゃないか。それで…?」
律子「伊織をリーダーにして組もうと思ってるんですが…」
伊織をねぇ。
俺も伊織を中心としたユニットを検討していたのだが…。
P「そうか。それで、なんの相談なんだ?」
律子「伊織のお兄さんであるプロデューサーが、プロデュースしたいのかどうか確認しようと思って…」
P「ああ、そんなことか…。確かに俺も伊織のユニットを企画してたが、律子が欲しいって言うんならいいけど…」
律子「本当ですか?」
P「ああ。ていうか伊織をプロデュースするのに俺の許可は取んなくていいぞ?自分の好きなようなやりなよ」
律子「ありがとうございますプロデューサー!」
P「それでどんなユニットなの?」
俺は俺で興味津々だった。
670 = 1 :
律子「伊織と亜美とあずささんで組みます!」
P「その発想は無かった。ずいぶん思い切ったな…」
俺なら伊織と亜美、真美、やよいの四人ユニットしてるな。
そこを年の離れたあずさか…。
面白い着眼点かも…。
律子「そうですか?…何だかんだでバランスが良いと思うんですよね」
あー、確かにそう思えなくもないな。
P「とにかく良いと思う。伊織のことは任せるぞ?」
律子「はい!」
P「まあ何かあれば俺に言ってくれ。伊織はちょっと難しいところあるしな」
律子「ええ、万が一の時はお願いしますけど、なるべく自分の力でやりたいんです!」
P「俺もそのつもりだ。お互い頑張ろう」
律子「ふふふ…。なんだかようやく、プロデューサーと肩を並べられた気がします」
嬉しそうに言う律子だが、俺もそこまで優しくしない。
P「そんな簡単に肩を並べてもらってたまるかっての。もっと精進しろよ?」
律子「当たり前です!私だってプロデューサーを越えるつもりでやってますから!」
P「ははは…!生意気言ってんじゃねえ。…でも、その意気で頑張れば必ずうちは良い方向に向かってくよ」
律子「そうなると良いですね…」
想像して表情を輝かせる律子。
671 = 1 :
P「そんなんじゃダメだろ?…俺達でそうさせるんだ。日本で765プロを知らない人がいないくらいに有名にしてやるんだ」
それが俺の今の夢。
律子は俺の言葉に圧倒されていたようだが、やがて力強く頷いた。
そう、俺たちの戦いはこれからだ!
おしまい。
672 = 1 :
…というのは冗談だ。
P「ところで律子、ユニット名は決まってるのか?」
律子「それはまだ悩んでいます」
P「水瀬伊織と、双海亜美、それに三浦あずさか…」
律子「全員の名前を読むと『み』が目立つんですよね…」
確かに、実際読んでみると『み』の発音が耳に残る。…気がする。
律子「それと全員、水に関係のある名前なんですよね…」
P「へえ、結構考えてるんだな」
律子「そうだ、プロデューサーはフェアリーってどういう意図で名付けたんですか?」
P「あんま深い意味はないなぁ…。ただ、幸せを届ける象徴として思いついたのが妖精だったって話だ」
実は他に女神とか、聖母とかも浮かんだけど英語にすると仰々しいし、親しみづらいと思った。
律子「うーん。フィーリングですか…」
P「大体そうだな」
でも律子みたいな理論的というか、何かに関連した考え方も悪くない。
律子は決まらないようで、ずっと考え込んでいる。
P「なあ律子」
律子「なんですか?」
P「そのユニット名…………」
こうして律子プレゼンツのユニットは発信していくことになった。
673 = 1 :
おちまいです!
謝罪を一つ…。
次のお話は書けてるのですが、
その次のお話がボツになったせいで
書き溜めたものが書き溜め損となってしまいました。
構想を再び練りつつ、もう一度書き溜めということにするので
次回投稿は一週間以上空きそうです…。
ちなみに、以下ボツになった理由。
Pと伊織がちゅっちゅしてアイドルに見られる展開で話を進めてたところ
その先、アイドル達に白い目で見られるという鬱展開しか書けなくなってしまったため。
以上の理由で書き直すことにしました。
また、マルチエンド形式を考えていますが、全員分はさすがに骨が折れますので
今後のレスを見て、人気のキャラ五名ほど、各エンドを用意しようと思います。
このキャラのルートが見たいと仰ってくれれば、そのキャラに一票として反映します。
その他ご意見やご感想あればぜひお願いします!
長文でごめんなさい。
674 = 646 :
マルチエンドか、いいねぇww
…女Pで
675 :
ひかりor麗華ルートは見てみたい
他のssじゃまず見ない組み合わせだから
乙です
676 :
女P(本命)、ひかり(対抗)、麗華(幼馴染枠?)、美希(765内トップ)、伊織(禁断)
さあどれでも選ぶがいい
(※括弧の中は個人的な評価です。鵜呑みにしないでください)
677 :
>>676
女マネージャーが入ってないやり直し
フェアリー組もみたいが麗華やひかりもみたいし悩む
678 :
マネさん恋人やろ?
679 :
おつ、ひかりと麗華が気になるかな
680 = 676 :
>>677
さすがに登場から間もないので外した・・・というかここから女マネにいったらPが刺されそうだ
681 :
ひかりちゃんと女Pさん、あとマネさんでFA
682 = 1 :
皆さんレスどうもです。
女P、ひかりちゃん、麗華は決定かな?
魔王エンジェルのマネージャーさんって
さっき出たばかりなのに何故こんな人気なんです?ww
フラグ立てる気もなかったのに…。
原作やコミックとはキャラが大きく異なってるのは、もう皆さん気にしないですよね。
麗華やひかりのキャラが違うとか今さら無しですよ。
メインのアイドル少ないですねww
あと一人5、6人までなら選んでいただいても構いませんので…。
683 = 675 :
身内ならミキミキ・ちーちゃん・いおりん・残念美人さんの内の誰か見れると嬉しい
684 :
千早か雪歩で
685 :
女Pは外せないな
後、こんな時間にラーメンの話聞いたら腹がへった…
686 :
いろんなユニットでてるけど876は無いのな
687 :
雪歩かな
688 :
>>686
876のアイドルは口調がわからないので登場させませんでした。
主役級のキャラの口調が大きく異なるのが自分自身でも嫌だったので…。
876アイドルに期待してたのなら申し訳ない。
689 :
>>683
残念美人さんを小鳥さんとか言うなよ!
あ、フェアリーでオナシャス!
690 = 689 :
女マネージャーにはフラグが言うてますがPの笑顔でキュンとしたり案内しようとしたりフラグ立ってますやん
691 :
あれでフラグ立ててるつもりがないとか天然クソジゴロにも程がありませんか
692 = 1 :
>>690>>691
本当ですね。ごめんなさい。
仰る通り天然クソジゴロでしたこれは…orz
693 = 689 :
続きを早く書いてくださいませ
694 = 685 :
一週間以上空くって書いてるじゃんゆっくりしなよ
695 :
こんばんは。
一週間と書きましたが、ある程度書き溜めましたので
明日、もしくは明後日に続きを更新できると思います。
どのキャラが主役としてエンディングを迎えることができるのか…。
ちなみに、あと三つくらいお話を書いて、各エンディングへと分岐するという方針を予定してます。
なのでマルチエンドまではしばらく時間がかかりそうです。
今月中に終わればいいのですが…。
696 :
待ってる
697 :
舞ってる
698 :
マルチがええな
皆可愛い
700 = 1 :
活動が始まった律子率いる竜宮小町。
しかし、ぽっと出のユニットに仕事も無く、前途多難な毎日を送るメンバーたちであった。
伊織「律子ー…ユニットになったらテレビ出れるんじゃないの?」
律子「そんなこと一言も言ってないわよ」
亜美「亜美も、ユニット組んだらお仕事いっぱいできると思ったなぁ…」
律子「大丈夫。なかなか上手くいかないのは最初だけよ…」
聞いていた俺も、実は悪くないと思っている。
双子アイドルとして売れ始めていた亜美が突然、双子での活動をやめ、ユニットを組むとなったら話題性は多少あると思う。
ここを上手く利用できるかどうかで一気に売れることにもなりそうな気もするが…。
律子「最初さえ乗り越えてしまえば、あなた達なら上手くいく…」
あずさ「ふふっ…律子さんにそう言ってもらえて嬉しいわ…」
伊織「本当に大丈夫かしら…」
律子はデスクワークを続けながら、三人と会話をしていた。
パタパタとキーボードを打っていると時折、苦い顔になったりして上手くいかないようだ。
みんなの評価 : ☆
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