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元スレP「伊織か?」伊織「お兄様!?」
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アイマスssです。
Pが伊織のお兄様という設定になってます。
他、設定の改変あり。
主にPの一人称視点ですが地の文あり。
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1419535638
Pが伊織のお兄様という設定になってます。
他、設定の改変あり。
主にPの一人称視点ですが地の文あり。
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1419535638
P「申し訳ありませんが高木さんに折り入って頼みがあります」
高木「君は水瀬君のところの…一体どうしたというんだい?」
P「少しばかり、家庭内で不和が生じてしまい家を出ることになってしまったんです」
高木「なんてことだ…私にできることなら何でも言ってくれ」
P「高木さんならそう仰って下さると思いました。ではひとつお願いがあります」
高木「ああ」
P「高木さんのもとで働かせてください!」
高木「!!…頭を地につけてまでお願いするのはよしてくれ。ほら、顔を上げるんだ」
P「ですが…」
高木「何か事情があるのだろう?」
P「…はい」
高木「君は水瀬君のところの…一体どうしたというんだい?」
P「少しばかり、家庭内で不和が生じてしまい家を出ることになってしまったんです」
高木「なんてことだ…私にできることなら何でも言ってくれ」
P「高木さんならそう仰って下さると思いました。ではひとつお願いがあります」
高木「ああ」
P「高木さんのもとで働かせてください!」
高木「!!…頭を地につけてまでお願いするのはよしてくれ。ほら、顔を上げるんだ」
P「ですが…」
高木「何か事情があるのだろう?」
P「…はい」
高木「…うむ。なるほど、父親と衝突して君は勘当されてしまったわけか」
P「ええ、恥ずかしい話ですが…」
高木「でもちょうど、うちも従業員不足でね、人手が欲しかったところなのだよ」
P「そう言っていただけると助かります」
高木「私がどんな計画を立てているかは知っているかい?」
P「ええ、アイドルを養成、プロデュースして売り出す。という認識で間違いありませんか?」
高木「ああ、それで構わないよ。そして、君にはその売り出すまでをやってもらうが、いいかね?」
P「はい、もちろんです。私に出来ることは何でもやります」
高木「では、来週の頭からさっそくうちに来てくれたまえ。設立のためにいろいろやることがあるからね」
P「明日からでも構いませんが…」
高木「何を言ってるんだ。君にもやることがたくさんあるだろう。まずは居を構えないといけないからね」
P「いえ、そこまで迷惑を…」
高木「いいのだよ。君の活躍の前投資だと思えばね。ということで期待しているよ!はっはっは…!!」
P「まいったな。そんなプレッシャーをかけられちゃ…」
P「ええ、恥ずかしい話ですが…」
高木「でもちょうど、うちも従業員不足でね、人手が欲しかったところなのだよ」
P「そう言っていただけると助かります」
高木「私がどんな計画を立てているかは知っているかい?」
P「ええ、アイドルを養成、プロデュースして売り出す。という認識で間違いありませんか?」
高木「ああ、それで構わないよ。そして、君にはその売り出すまでをやってもらうが、いいかね?」
P「はい、もちろんです。私に出来ることは何でもやります」
高木「では、来週の頭からさっそくうちに来てくれたまえ。設立のためにいろいろやることがあるからね」
P「明日からでも構いませんが…」
高木「何を言ってるんだ。君にもやることがたくさんあるだろう。まずは居を構えないといけないからね」
P「いえ、そこまで迷惑を…」
高木「いいのだよ。君の活躍の前投資だと思えばね。ということで期待しているよ!はっはっは…!!」
P「まいったな。そんなプレッシャーをかけられちゃ…」
というようなことから二年あまりが経った。
高木社長はアイドルプロダクションを設立する計画を立てていた。
俺たちは資金集めから始めて、その二年という時間をかけてようやくスタート地点にたどり着いた。
もちろん社長には感謝してもしきれないので、どれほど時間をかけても彼に協力するつもりでいたのだが、
ちょっと動揺するような出来事が起こる。
それは所属することになったアイドル達との初顔合わせの時だったのだが、どうにも見知った顔がいるなとは思っていた。
伊織「初めまして、私『水瀬伊織』と申します。今後ともよろしくお願いするわ」
長いスカートを上品に持ち上げ、可愛らしくお辞儀をする少女にやはり見覚えがあった。というか妹だった。
伊織「…え?お、お兄様!?」
顔を上げた伊織は俺の顔を見て驚愕の表情を浮かべた。
周りもついていけずに呆然としていた。
P「人違いだ」
咄嗟にそう答えてしまった。とにかく顔を合わせづらかったというのはあった。
伊織「嘘…私がお兄様の顔を忘れるはずがないもの…」
まあそんな嘘はすぐに見破られるわけで…ちょっと気まずくなった。
P「まあ、なんだ久しぶりだな伊織。だが今は自己紹介の最中だ。控えおろう」
動揺しまくってた。最後のセリフが明らかにおかしい。他の子達は声を殺して笑ってた。
特に如月がやばかった。
伊織もやっぱり上品に笑うと、一歩引いた。
高木社長はアイドルプロダクションを設立する計画を立てていた。
俺たちは資金集めから始めて、その二年という時間をかけてようやくスタート地点にたどり着いた。
もちろん社長には感謝してもしきれないので、どれほど時間をかけても彼に協力するつもりでいたのだが、
ちょっと動揺するような出来事が起こる。
それは所属することになったアイドル達との初顔合わせの時だったのだが、どうにも見知った顔がいるなとは思っていた。
伊織「初めまして、私『水瀬伊織』と申します。今後ともよろしくお願いするわ」
長いスカートを上品に持ち上げ、可愛らしくお辞儀をする少女にやはり見覚えがあった。というか妹だった。
伊織「…え?お、お兄様!?」
顔を上げた伊織は俺の顔を見て驚愕の表情を浮かべた。
周りもついていけずに呆然としていた。
P「人違いだ」
咄嗟にそう答えてしまった。とにかく顔を合わせづらかったというのはあった。
伊織「嘘…私がお兄様の顔を忘れるはずがないもの…」
まあそんな嘘はすぐに見破られるわけで…ちょっと気まずくなった。
P「まあ、なんだ久しぶりだな伊織。だが今は自己紹介の最中だ。控えおろう」
動揺しまくってた。最後のセリフが明らかにおかしい。他の子達は声を殺して笑ってた。
特に如月がやばかった。
伊織もやっぱり上品に笑うと、一歩引いた。
アイドル加入からしばらくして…。
P「まずはみんなにレッスンしてもらわないとなー」
小鳥「そうですねー」
俺と音無さんでこうやって話しながら事務をこなす。
P「まあ、みんな次第ですが最低三か月は我慢してもらわないと話になりませんねー」
小鳥「そうですかー」
P「でもみんな、すげー頑張ってるので問題なさそうです」
小鳥「それは安心ですねー」
P「今度、宣材写真でもとろうかなと思ってますけど、予算大丈夫ですか?」
小鳥「ちょっと待ってください………ええ、なんとか捻出できそうですね」
P「かつかつですねー」
小鳥「かつかつですよー」
何の気ない会話がだらだらと続いているが、二人してどうにかこうにかアイドル達を売り出そうと必死だったりする。
P「まずはみんなにレッスンしてもらわないとなー」
小鳥「そうですねー」
俺と音無さんでこうやって話しながら事務をこなす。
P「まあ、みんな次第ですが最低三か月は我慢してもらわないと話になりませんねー」
小鳥「そうですかー」
P「でもみんな、すげー頑張ってるので問題なさそうです」
小鳥「それは安心ですねー」
P「今度、宣材写真でもとろうかなと思ってますけど、予算大丈夫ですか?」
小鳥「ちょっと待ってください………ええ、なんとか捻出できそうですね」
P「かつかつですねー」
小鳥「かつかつですよー」
何の気ない会話がだらだらと続いているが、二人してどうにかこうにかアイドル達を売り出そうと必死だったりする。
撮影当日。
P「さてお前ら揃ってるか?これから宣伝用の写真撮りに行くから外に出て車に乗っといて」
『はーい』
P「グループ分けは任せる。手前にあるのは俺、向こうのは音無さんが運転する」
亜美「兄ちゃん、ファンタスティックな運転を頼むよ」
真美「兄ちゃん、そんでもってエキセントリックな運転を頼むよ」
P「何言ってんだ双子…それと兄ちゃん言うな」
伊織「そうよ亜美、真美、あなたたちの兄じゃないでしょ!私のお兄様なんだから!」
P「お前もプロデューサーと呼びなさい」
伊織「嫌よ。お兄様って昔からそういうところは堅苦しかった気がするわ」
P「当たり前だ。仕事なんだからな」
伊織「でも仕事じゃないとお兄様に会えないじゃない…」
P「あのなぁ伊織、仮にもお前はアイドルだし、俺は家を追い出された身なの。プライベートでお前と会ってたらアイドルやめさせられちまうぞ?」
伊織「いつもは会えないんだから仕事場くらいではお兄様って呼んでもいいじゃない!」
P「…はぁ、わかったよ。好きにしろ」
こんな強情な子だったっけ?でもお兄様は伊織が強く育ってくれて嬉しいよ。内心で血の涙を流しつつ。
P「さてお前ら揃ってるか?これから宣伝用の写真撮りに行くから外に出て車に乗っといて」
『はーい』
P「グループ分けは任せる。手前にあるのは俺、向こうのは音無さんが運転する」
亜美「兄ちゃん、ファンタスティックな運転を頼むよ」
真美「兄ちゃん、そんでもってエキセントリックな運転を頼むよ」
P「何言ってんだ双子…それと兄ちゃん言うな」
伊織「そうよ亜美、真美、あなたたちの兄じゃないでしょ!私のお兄様なんだから!」
P「お前もプロデューサーと呼びなさい」
伊織「嫌よ。お兄様って昔からそういうところは堅苦しかった気がするわ」
P「当たり前だ。仕事なんだからな」
伊織「でも仕事じゃないとお兄様に会えないじゃない…」
P「あのなぁ伊織、仮にもお前はアイドルだし、俺は家を追い出された身なの。プライベートでお前と会ってたらアイドルやめさせられちまうぞ?」
伊織「いつもは会えないんだから仕事場くらいではお兄様って呼んでもいいじゃない!」
P「…はぁ、わかったよ。好きにしろ」
こんな強情な子だったっけ?でもお兄様は伊織が強く育ってくれて嬉しいよ。内心で血の涙を流しつつ。
伊織「元よりそのつもりよ」
亜美「じゃあ、あみは兄ちゃんの方に乗るね」
真美「まみも!兄ちゃんよろよろー」
P「おい双子、兄ちゃんはやめろっつっただろが」
伊織「私もお兄様の方でいいかしら、やよいも一緒に乗りましょ?」
やよい「うん!伊織ちゃんも良かったね!」
伊織「な、なんのことよ…?」
やよい「だって伊織ちゃんこの前お兄さんの傍にいたいって…」
伊織「わぁーーーーーーーー!!!!!!」
P「うっせーぞ伊織!いいからお前らさっさと乗れ!」
律子「じゃあこっちの騒がしそうな方には私が同伴しましょうか…」
P「お、おう。秋月、助かる」
真「じゃあ僕たちは小鳥の方だね。雪歩はプロデューサーダメみたいだし」
P「なに?おい菊地どういうことだよ」
真「雪歩は男の人が苦手みたいなんですよ。だからプロデューサーがいない方がいいみたいです」
P「おいやめろ菊地。そのまるで俺の存在を否定する言い方」
これが無意識なのかわざとなのか…。わざとだったら性格が悪いが、無意識だったら性質が悪いな。
亜美「じゃあ、あみは兄ちゃんの方に乗るね」
真美「まみも!兄ちゃんよろよろー」
P「おい双子、兄ちゃんはやめろっつっただろが」
伊織「私もお兄様の方でいいかしら、やよいも一緒に乗りましょ?」
やよい「うん!伊織ちゃんも良かったね!」
伊織「な、なんのことよ…?」
やよい「だって伊織ちゃんこの前お兄さんの傍にいたいって…」
伊織「わぁーーーーーーーー!!!!!!」
P「うっせーぞ伊織!いいからお前らさっさと乗れ!」
律子「じゃあこっちの騒がしそうな方には私が同伴しましょうか…」
P「お、おう。秋月、助かる」
真「じゃあ僕たちは小鳥の方だね。雪歩はプロデューサーダメみたいだし」
P「なに?おい菊地どういうことだよ」
真「雪歩は男の人が苦手みたいなんですよ。だからプロデューサーがいない方がいいみたいです」
P「おいやめろ菊地。そのまるで俺の存在を否定する言い方」
これが無意識なのかわざとなのか…。わざとだったら性格が悪いが、無意識だったら性質が悪いな。
P「というか萩原、そうなのか?」
雪歩「ひぅっ!…はいぃ、実はそうなんですぅ…」
P「おいおい。それなら先に言ってもらわないと困る。ていうかそんなんでアイドルできんのか?」
声かけただけで怯えてるし。
雪歩「ううぅ…そうですよね…こんなダメダメな私…穴掘って埋まってますぅぅぅ!!」
P「って、おい!駐車場に穴を掘るんじゃない!っていうかどうやったらスコップでアスファルトを掘ることができる!?」
春香「あはは…じゃあ小鳥さん。お願いしますね」
千早「お世話になるわ」
あずさ「助手席、失礼します。うふふっ」
小鳥「はいどうぞー!」
撮影前からこんなドタバタで大丈夫か?
と思ったのも束の間、撮影自体はスタッフさんに迷惑をかけるようなこともせず滞りなく進行していった。
しかし、双子、お前らはもっと落ち着け。
P「おいこら、双子、ちょっと来い!」
しかたなく俺が説教することにした。
雪歩「ひぅっ!…はいぃ、実はそうなんですぅ…」
P「おいおい。それなら先に言ってもらわないと困る。ていうかそんなんでアイドルできんのか?」
声かけただけで怯えてるし。
雪歩「ううぅ…そうですよね…こんなダメダメな私…穴掘って埋まってますぅぅぅ!!」
P「って、おい!駐車場に穴を掘るんじゃない!っていうかどうやったらスコップでアスファルトを掘ることができる!?」
春香「あはは…じゃあ小鳥さん。お願いしますね」
千早「お世話になるわ」
あずさ「助手席、失礼します。うふふっ」
小鳥「はいどうぞー!」
撮影前からこんなドタバタで大丈夫か?
と思ったのも束の間、撮影自体はスタッフさんに迷惑をかけるようなこともせず滞りなく進行していった。
しかし、双子、お前らはもっと落ち着け。
P「おいこら、双子、ちょっと来い!」
しかたなく俺が説教することにした。
亜美「兄ちゃんがあんなにしょうろんで怒るなんて…」
真美「まみ結構怖かったかも…」
律子「小論って…正論って言いたいのかしら?とにかく、これ以上プロデューサーを怒らせたくなかったら大人しくしなさい。次は私もセットですからね!」
真美「うあうあー!そんなことになったらまみ、本気で泣いちゃうかも…」
亜美「おお、まみくん、泣いてしまうとは情けない!」
P「亜美は説教が足りねーのか?」
亜美「………ごめんなさい」
P「よろしい」
そう言って双子の頭をなでてやる。この子らはまだ子供だ。
子供だがプロとして働く以上は社会人でもある。というのが勝手ながら俺の意見。
自分で決めた道と言っても年相応の覚悟しかないだろうし、認識も甘い。
だが彼女たちはそれでも、大人の世界に片足どころか全身を突っ込んで歩んでいかなければいけないのだ。
多少辛い思いをしても、大人の誰かがその辛い思いを子供たちに教えていかないといけない。
とにかく今は学べ、少年少女。といったところだろうか。
真美「まみ結構怖かったかも…」
律子「小論って…正論って言いたいのかしら?とにかく、これ以上プロデューサーを怒らせたくなかったら大人しくしなさい。次は私もセットですからね!」
真美「うあうあー!そんなことになったらまみ、本気で泣いちゃうかも…」
亜美「おお、まみくん、泣いてしまうとは情けない!」
P「亜美は説教が足りねーのか?」
亜美「………ごめんなさい」
P「よろしい」
そう言って双子の頭をなでてやる。この子らはまだ子供だ。
子供だがプロとして働く以上は社会人でもある。というのが勝手ながら俺の意見。
自分で決めた道と言っても年相応の覚悟しかないだろうし、認識も甘い。
だが彼女たちはそれでも、大人の世界に片足どころか全身を突っ込んで歩んでいかなければいけないのだ。
多少辛い思いをしても、大人の誰かがその辛い思いを子供たちに教えていかないといけない。
とにかく今は学べ、少年少女。といったところだろうか。
亜美「兄ちゃん…ごめんなさい」
真美「まみもごめんなさい」
P「いいんだ。次から気を付けてくれれば、いきなりああしろ、こうしろ、なんて言ったってできっこない」
真美「まみにもお兄ちゃんがいたらこんな感じなのかな…」
P「さあな。本当の兄貴だったらきっとお前らのことをもっと理解してるさ」
亜美と真美は現場の人たちに謝って回っていた。やればできる子たちなのだ。現場の方たちもさすがは大人、笑って許してやっている。そもそも怒ってすらいなかったのかもな。
P「よし!とりあえず亜美と真美は着替えて撮影に行っておいで」
『はーい!』
他の子は撮影どうかな?
心配なのは特に萩原と高槻かな…。
P「おーい、高槻」
やよい「はわっ!…な、何でしょうかプロデューサー!?」
P「いや、大丈夫かなって思ってな。やっぱ緊張してるか?」
俺は中腰になって高槻に視線を合わせる。
真美「まみもごめんなさい」
P「いいんだ。次から気を付けてくれれば、いきなりああしろ、こうしろ、なんて言ったってできっこない」
真美「まみにもお兄ちゃんがいたらこんな感じなのかな…」
P「さあな。本当の兄貴だったらきっとお前らのことをもっと理解してるさ」
亜美と真美は現場の人たちに謝って回っていた。やればできる子たちなのだ。現場の方たちもさすがは大人、笑って許してやっている。そもそも怒ってすらいなかったのかもな。
P「よし!とりあえず亜美と真美は着替えて撮影に行っておいで」
『はーい!』
他の子は撮影どうかな?
心配なのは特に萩原と高槻かな…。
P「おーい、高槻」
やよい「はわっ!…な、何でしょうかプロデューサー!?」
P「いや、大丈夫かなって思ってな。やっぱ緊張してるか?」
俺は中腰になって高槻に視線を合わせる。
やよい「あの、その…」
P「あー、わかったわかった。不安なのはわかる。こんなん初めてだから緊張もするよな…」
やよい「はい…でもあずささんはとってもピシッとしててかっこいいです…」
P「ああ、三浦はなんか余裕あるよな。天海とかもノリノリになったらすごいよな」
やよい「やっぱり私には無理なのかなぁ…」
P「泣くな、泣くな。一見かっこよく見える三浦もなぁ、ちょっと見てろ」
俺は立ち上がってカメラマンの斜め後ろに高槻を連れていく。
やよい「プロデューサー?」
俺は答えずに三浦に向かって手を振ってみた。
すると三浦の凛々しく大人びたそのたたずまいが嘘のように顔を綻ばせ、こちらに手を振り返している。
これが彼女の素なのだ。
カメラマン「お!いいねぇ!さっきとのギャップがグッドだよ!!」
P「見てたか高槻?」
隣の高槻に視線をやると彼女は目を丸くして三浦を見ていた。しばらくして驚きの表情のままこちらに振り返る。
P「三浦も緊張してたってことだ。人は見かけじゃわかんねーよな。ほら見てみろ、さっきよりいい表情になってないか?」
やよい「本当だ…プロデューサー、すごいです!」
P「えーっと、つまり何が言いたいかっていうとだな…高槻のこともちゃんと見ててやるから、緊張すんなって」
やよい「はい!プロデューサーが見ててくれたら私も安心かもっ!…私もうわぁーってなったら手を振ってください!」
『うわぁー』ってなんだ?と高槻のまれに難解な高槻語に一瞬思考が止まりかけたが、
『不安になったら視線を送るから勇気づけてください』と勝手に解釈した。
これなら高槻の撮影は俺がついていたら上手くいきそうだな。
問題は萩原か?カメラマンが男ってのが特に問題。
P「あー、わかったわかった。不安なのはわかる。こんなん初めてだから緊張もするよな…」
やよい「はい…でもあずささんはとってもピシッとしててかっこいいです…」
P「ああ、三浦はなんか余裕あるよな。天海とかもノリノリになったらすごいよな」
やよい「やっぱり私には無理なのかなぁ…」
P「泣くな、泣くな。一見かっこよく見える三浦もなぁ、ちょっと見てろ」
俺は立ち上がってカメラマンの斜め後ろに高槻を連れていく。
やよい「プロデューサー?」
俺は答えずに三浦に向かって手を振ってみた。
すると三浦の凛々しく大人びたそのたたずまいが嘘のように顔を綻ばせ、こちらに手を振り返している。
これが彼女の素なのだ。
カメラマン「お!いいねぇ!さっきとのギャップがグッドだよ!!」
P「見てたか高槻?」
隣の高槻に視線をやると彼女は目を丸くして三浦を見ていた。しばらくして驚きの表情のままこちらに振り返る。
P「三浦も緊張してたってことだ。人は見かけじゃわかんねーよな。ほら見てみろ、さっきよりいい表情になってないか?」
やよい「本当だ…プロデューサー、すごいです!」
P「えーっと、つまり何が言いたいかっていうとだな…高槻のこともちゃんと見ててやるから、緊張すんなって」
やよい「はい!プロデューサーが見ててくれたら私も安心かもっ!…私もうわぁーってなったら手を振ってください!」
『うわぁー』ってなんだ?と高槻のまれに難解な高槻語に一瞬思考が止まりかけたが、
『不安になったら視線を送るから勇気づけてください』と勝手に解釈した。
これなら高槻の撮影は俺がついていたら上手くいきそうだな。
問題は萩原か?カメラマンが男ってのが特に問題。
P「萩原ー?」
雪歩「は、はいぃ!…ななななんでしょうか、プロデューサー?」
萩原は返事をするも距離がやや遠い。俺はため息が出そうになった。
P「俺にもまだ慣れないか?」
雪歩「ごめんなさい…」
P「いやいいんだ。ちょっと話がしたいと思っただけだからさ」
雪歩「話って、私がダメダメだからお説教ですか…?」
おずおずと尋ねる萩原。自虐的すぎるのでは?
P「まさかね。それとも何か失敗したのか?」
雪歩「…どうなんでしょうか?」
P「心当たりがないってことは大丈夫だ。それより撮影の方は大丈夫か?」
雪歩「あの…カメラマンの方が…」
P「男性だから怖いですってところか…」
萩原は小さくうなずいた。
P「萩原。こっちへおいで」
実は結構な距離を保って会話をしてたのだった。
俺はひざまづいて萩原が怯えないようにできる限り優しく言った。
雪歩「は、はいぃ!…ななななんでしょうか、プロデューサー?」
萩原は返事をするも距離がやや遠い。俺はため息が出そうになった。
P「俺にもまだ慣れないか?」
雪歩「ごめんなさい…」
P「いやいいんだ。ちょっと話がしたいと思っただけだからさ」
雪歩「話って、私がダメダメだからお説教ですか…?」
おずおずと尋ねる萩原。自虐的すぎるのでは?
P「まさかね。それとも何か失敗したのか?」
雪歩「…どうなんでしょうか?」
P「心当たりがないってことは大丈夫だ。それより撮影の方は大丈夫か?」
雪歩「あの…カメラマンの方が…」
P「男性だから怖いですってところか…」
萩原は小さくうなずいた。
P「萩原。こっちへおいで」
実は結構な距離を保って会話をしてたのだった。
俺はひざまづいて萩原が怯えないようにできる限り優しく言った。
萩原は依然としておどおど、あたふたしてたがゆっくりゆっくりと近づいてきてくれた。
P「おお、よく来れた。やればできるじゃないか。そんなに自分を卑下するなよ」
雪歩「は、はい。でもプロデューサーがずっと待っててくれたから、行けたのかもしれません」
P「そうかもな。でもな萩原、これから番組に出演した場合みんなは待ってくれないと思う。どうする?」
俺の問いに困惑した萩原は、しどろもどろしながらも確かに口を開く。
雪歩「自分から…待ってくださいって……」
P「とってもいい回答だ。そうだよ、自分から何かを伝えれば受け取ってくれる誰かがいる。でも何かを伝えるには勇気が必要だ。アイドルを目指す君には必ず勇気がある。自信をもって…」
雪歩「はい。ありがとうございます」
はっきりと意志の通った声で萩原はお礼を言った。
そんな彼女に俺はひざまづいたまま手を差し伸べた。
P「はい。握ってみて」
おそるおそると、萩原は両手で俺の右手を優しく丁寧に握った。
P「怖いか?」
雪歩「…はい、でもほんのちょっとだけです。プロデューサーの手、温かくて、優しい…。」
P「それならよかった。よし、ここまで男に近づけたんだ。カメラマンさんはもうこれで平気なはずだ。いいや、平気じゃなければおかしい!」
雪歩「ふふっ…ありがとうございますプロデューサー。ちょっと勇気出たかもです!」
P「ああ、行ってらっしゃい」
萩原の顔にもう困惑の色はない。俺も上手くコミュニケーションとれたかな?
P「おお、よく来れた。やればできるじゃないか。そんなに自分を卑下するなよ」
雪歩「は、はい。でもプロデューサーがずっと待っててくれたから、行けたのかもしれません」
P「そうかもな。でもな萩原、これから番組に出演した場合みんなは待ってくれないと思う。どうする?」
俺の問いに困惑した萩原は、しどろもどろしながらも確かに口を開く。
雪歩「自分から…待ってくださいって……」
P「とってもいい回答だ。そうだよ、自分から何かを伝えれば受け取ってくれる誰かがいる。でも何かを伝えるには勇気が必要だ。アイドルを目指す君には必ず勇気がある。自信をもって…」
雪歩「はい。ありがとうございます」
はっきりと意志の通った声で萩原はお礼を言った。
そんな彼女に俺はひざまづいたまま手を差し伸べた。
P「はい。握ってみて」
おそるおそると、萩原は両手で俺の右手を優しく丁寧に握った。
P「怖いか?」
雪歩「…はい、でもほんのちょっとだけです。プロデューサーの手、温かくて、優しい…。」
P「それならよかった。よし、ここまで男に近づけたんだ。カメラマンさんはもうこれで平気なはずだ。いいや、平気じゃなければおかしい!」
雪歩「ふふっ…ありがとうございますプロデューサー。ちょっと勇気出たかもです!」
P「ああ、行ってらっしゃい」
萩原の顔にもう困惑の色はない。俺も上手くコミュニケーションとれたかな?
本日はここまで。次回は再来週。
ワードに書き溜めて100ページになってしまったので一部を投下。
着地点が見えないので小分けにして投下する予定。
ワードに書き溜めて100ページになってしまったので一部を投下。
着地点が見えないので小分けにして投下する予定。
乙
真が小鳥さんを呼び捨てにしてたのにちょっと違和感あった
あと亜美真美が平仮名なのも
真が小鳥さんを呼び捨てにしてたのにちょっと違和感あった
あと亜美真美が平仮名なのも
もうお兄様って単語を見たらさすおにしか浮かばなくなってしまった自分に気づく
二年たったからといっても芸能界で仕事してて言葉遣い悪くなるってなんか違う気がする
概ね良かった
気になったところは他の人が指摘してくれてるな
頑張ってくれ
気になったところは他の人が指摘してくれてるな
頑張ってくれ
というか素行が悪かったとか
折り合いがつかなかったが故の反抗でこんな感じとか
折り合いがつかなかったが故の反抗でこんな感じとか
ご意見等ありがとうございます。
次回から名前の呼び方には気を付けます。
言葉遣いは指摘が多いですがこのままでいきます。
次回から名前の呼び方には気を付けます。
言葉遣いは指摘が多いですがこのままでいきます。
むしろ、恩人の高木社長から言葉遣いが堅苦しいとか言われてやり過ぎちゃったんじゃないの?とか思ってた
水瀬の家に生まれた以上、"普通"の言葉遣いとか知らないかもだし
水瀬の家に生まれた以上、"普通"の言葉遣いとか知らないかもだし
撮影はしばらく続いた。天海と菊地はかなりノリノリだな。調子乗ってへましなきゃいいけど。
伊織も問題なさそうだ。意外としっかりしてるんだよな、あいつ。
双子もやるじゃないか。なんだかんだで撮影を心から楽しんでるように見える。
三浦は大人の余裕があるなって思ったんだけど、実際そうでもなかったんだよな。
今は伸び伸びとしてて、自分の持ち味が出せてるみたいだ。
萩原と高槻も緊張せずに魅力的に映ってるな。いや、萩原がまだ緊張気味か?あとでまた声かけとくか。
……なんだありゃ。完全にノーマークだったのが秋月と如月だった。そういやちょっとお堅いやつらだったな、と今になって思い出す。しっかり者のイメージが先行し過ぎたようだ。
撮影さんに一言断って秋月を連れ出す。
P「おいおい秋月、お前堅すぎ。如月もだけど」
ちょうど傍を通っていた如月も捕まえとく。
伊織も問題なさそうだ。意外としっかりしてるんだよな、あいつ。
双子もやるじゃないか。なんだかんだで撮影を心から楽しんでるように見える。
三浦は大人の余裕があるなって思ったんだけど、実際そうでもなかったんだよな。
今は伸び伸びとしてて、自分の持ち味が出せてるみたいだ。
萩原と高槻も緊張せずに魅力的に映ってるな。いや、萩原がまだ緊張気味か?あとでまた声かけとくか。
……なんだありゃ。完全にノーマークだったのが秋月と如月だった。そういやちょっとお堅いやつらだったな、と今になって思い出す。しっかり者のイメージが先行し過ぎたようだ。
撮影さんに一言断って秋月を連れ出す。
P「おいおい秋月、お前堅すぎ。如月もだけど」
ちょうど傍を通っていた如月も捕まえとく。
P「どうしたってんだ。しっかり者と堅物は紙一重だったか…」
律子「し、失礼ですね!これでも私なりに研究して…」
P「その研究の成果が出てないんだよ」
律子「うぅ……」
千早「ですがプロデューサー…私、どうもこういうのは苦手で…」
P「如月はクールな感じでまだマシだがなぁ…秋月に至ってはもはや怖い顔になってるぞ」
律子「なっ…!ふんっ!どうせ私は怖い顔してますよーだ!!」
と言いつつそっぽを向く拗ねた顔の秋月は可愛らしかった。
P「あ、その拗ねた感じ可愛いかも」
なので素直にそう言った。
律子「え?な、なんですか急に…今さらそんなこと…しかも拗ねた顔って…微妙です!」
P「照れてんの?結構いいじゃん。なあ如月?」
律子「べ、別に照れてないわよっ!」
千早「そうですね。私も今の律子、可愛いと思うわ」
律子「ええ!?千早まで…?」
とは言ってもそんな表情を宣伝の資料にするわけにもいかないのである。
P「とにかく笑え、秋月」
秋月は意外に素直で、笑顔を作ろうとしていたがやはり怖い顔になってしまった。
それを見た如月はいい笑顔になっていた。如月、合格。
律子「し、失礼ですね!これでも私なりに研究して…」
P「その研究の成果が出てないんだよ」
律子「うぅ……」
千早「ですがプロデューサー…私、どうもこういうのは苦手で…」
P「如月はクールな感じでまだマシだがなぁ…秋月に至ってはもはや怖い顔になってるぞ」
律子「なっ…!ふんっ!どうせ私は怖い顔してますよーだ!!」
と言いつつそっぽを向く拗ねた顔の秋月は可愛らしかった。
P「あ、その拗ねた感じ可愛いかも」
なので素直にそう言った。
律子「え?な、なんですか急に…今さらそんなこと…しかも拗ねた顔って…微妙です!」
P「照れてんの?結構いいじゃん。なあ如月?」
律子「べ、別に照れてないわよっ!」
千早「そうですね。私も今の律子、可愛いと思うわ」
律子「ええ!?千早まで…?」
とは言ってもそんな表情を宣伝の資料にするわけにもいかないのである。
P「とにかく笑え、秋月」
秋月は意外に素直で、笑顔を作ろうとしていたがやはり怖い顔になってしまった。
それを見た如月はいい笑顔になっていた。如月、合格。
P「秋月はともかく如月はちょっとしたきっかけで魅力的な笑顔になれるじゃないか、今の感じでもっかい撮っといで」
千早「ふふっ!…はい…ふふふふっ!」
律子「ち、千早ー!」
千早「ごめんなさい律子…でも…ふふふっ!」
P「よかったじゃないか秋月、お前の力で一人の人間を笑顔にできたぞ」
律子「腑に落ちません!」
如月はその勢いのまま撮影に戻った。どんな勢いだ。まあとにかく彼女は大丈夫だろう。
P「うーん。秋月が思ったより重症だな」
律子「…プロデューサーさっきから言いたいことをはっきりと言いすぎです!私も傷つきます!」
P「いや、遠回しに言っても………あー、いや、そりゃ悪かった」
秋月がはっきり傷つくと言ったのだ。この真面目ちゃんは素直ちゃんでもあるのだから本当に傷つくのだろう。
P「まあなんだ。自信を持て、お前は控えめに言っても可愛いから。笑顔のお前がもっと可愛いことは俺もみんなも知ってるよ。だからもうちょい頑張ってこい」
律子「…本当、何言ってるんですかプロデューサー。多分、無理ですけどプロデューサーがそう言うんなら、もちょっと頑張ってみます」
そう言って秋月は再び撮影に挑戦していった。
千早「ふふっ!…はい…ふふふふっ!」
律子「ち、千早ー!」
千早「ごめんなさい律子…でも…ふふふっ!」
P「よかったじゃないか秋月、お前の力で一人の人間を笑顔にできたぞ」
律子「腑に落ちません!」
如月はその勢いのまま撮影に戻った。どんな勢いだ。まあとにかく彼女は大丈夫だろう。
P「うーん。秋月が思ったより重症だな」
律子「…プロデューサーさっきから言いたいことをはっきりと言いすぎです!私も傷つきます!」
P「いや、遠回しに言っても………あー、いや、そりゃ悪かった」
秋月がはっきり傷つくと言ったのだ。この真面目ちゃんは素直ちゃんでもあるのだから本当に傷つくのだろう。
P「まあなんだ。自信を持て、お前は控えめに言っても可愛いから。笑顔のお前がもっと可愛いことは俺もみんなも知ってるよ。だからもうちょい頑張ってこい」
律子「…本当、何言ってるんですかプロデューサー。多分、無理ですけどプロデューサーがそう言うんなら、もちょっと頑張ってみます」
そう言って秋月は再び撮影に挑戦していった。
俺も彼女の魅力を引き出せないまま今日の撮影を終えるのは避けたい。
P「三浦ー?」
あずさ「はーい。何でしょうかプロデューサー」
P「撮影終わってる三浦には悪いけど、ちょっと秋月と一緒に映ってきてくれないか?」
あずさ「はい、それはいいんですけど律子さん、どうかしたんですか?」
P「ああ、まあな。緊張気味であの通りだ」
二人で秋月に目をやる。例のぎこちない笑顔に三浦も苦笑いだった。
あずさ「あらあら~…私がリラックスさせてあげればいいんですね?」
P「話が早くて助かる。見たところ歳も近いし、お互い一番親しいんじゃないかと思ってな。一人じゃ不安なら、誰かに協力してもらって。秋月のこと頼んでもいいか?」
あずさ「はい、もちろんです」
P「ありがとう」
三浦はのらりくらりと秋月に向かっていく。
あずさ「律子さーん」
とか言いながら後ろから抱き付いてた。女子ってああいうスキンシップ平気でするよな。対して、わたわたと慌てる秋月。
P「三浦ー?」
あずさ「はーい。何でしょうかプロデューサー」
P「撮影終わってる三浦には悪いけど、ちょっと秋月と一緒に映ってきてくれないか?」
あずさ「はい、それはいいんですけど律子さん、どうかしたんですか?」
P「ああ、まあな。緊張気味であの通りだ」
二人で秋月に目をやる。例のぎこちない笑顔に三浦も苦笑いだった。
あずさ「あらあら~…私がリラックスさせてあげればいいんですね?」
P「話が早くて助かる。見たところ歳も近いし、お互い一番親しいんじゃないかと思ってな。一人じゃ不安なら、誰かに協力してもらって。秋月のこと頼んでもいいか?」
あずさ「はい、もちろんです」
P「ありがとう」
三浦はのらりくらりと秋月に向かっていく。
あずさ「律子さーん」
とか言いながら後ろから抱き付いてた。女子ってああいうスキンシップ平気でするよな。対して、わたわたと慌てる秋月。
律子「あ、あずささんっ!?どうしたんですか!?」
あずさ「いいえ~、なーんか律子さんが恋しくなっちゃって…」
律子「えー?なんですかそれー?変なあずささんっ!」
あずさ「それに、律子さんと記念写真撮りたいなぁって」
秋月のことが恋しくなっちゃった変な三浦はうまく秋月の気持ちをリラックスさせている。恐るべきは三浦の和やかオーラ。
けれど、恋しくなったのも記念撮影がしたいのもきっと少なからず彼女の本心なのだろう。
秋月のぎこちない姿を見て愛らしいとも、助けてあげたいとも思っただろうし、そんな可愛らしい秋月との写真を撮りたかったのだと思う。
P「とにかくいい働きをしてくれたな。今度なにかごちそうしてやろうかな」
こうして宣材写真の撮影は成功に終わったと言えるだろう。
小鳥「みんな可愛いっ!!よく撮れてますよねプロデューサーさん!」
P「そうですね。秋月はどうなるかと思いましたけど…」
律子「うっさいです、プロデューサー」
小鳥「あら、でも律子さんとあずささんのこのツーショットとっても絶賛してたじゃないですか」
律子「え?」
P「まあ、そうですね。俺は良いものは良いって言いますよ?」
小鳥「ですって、律子さん?」
律子「あ、その、えっと………あ、ありがとうございます!!!」
なんて、ちょっと怒り気味でいう秋月、彼女なりの照れ隠し…だと思いたい。
まあそっぽ向いて顔を赤くしちゃってるから、照れてんだろうな。
あずさ「いいえ~、なーんか律子さんが恋しくなっちゃって…」
律子「えー?なんですかそれー?変なあずささんっ!」
あずさ「それに、律子さんと記念写真撮りたいなぁって」
秋月のことが恋しくなっちゃった変な三浦はうまく秋月の気持ちをリラックスさせている。恐るべきは三浦の和やかオーラ。
けれど、恋しくなったのも記念撮影がしたいのもきっと少なからず彼女の本心なのだろう。
秋月のぎこちない姿を見て愛らしいとも、助けてあげたいとも思っただろうし、そんな可愛らしい秋月との写真を撮りたかったのだと思う。
P「とにかくいい働きをしてくれたな。今度なにかごちそうしてやろうかな」
こうして宣材写真の撮影は成功に終わったと言えるだろう。
小鳥「みんな可愛いっ!!よく撮れてますよねプロデューサーさん!」
P「そうですね。秋月はどうなるかと思いましたけど…」
律子「うっさいです、プロデューサー」
小鳥「あら、でも律子さんとあずささんのこのツーショットとっても絶賛してたじゃないですか」
律子「え?」
P「まあ、そうですね。俺は良いものは良いって言いますよ?」
小鳥「ですって、律子さん?」
律子「あ、その、えっと………あ、ありがとうございます!!!」
なんて、ちょっと怒り気味でいう秋月、彼女なりの照れ隠し…だと思いたい。
まあそっぽ向いて顔を赤くしちゃってるから、照れてんだろうな。
P「やっぱ、お前のそういうの可愛いけど」
律子「ば、ばかにしてるんですかー!!?」
ぺちぺちと二の腕をパンチしてくる秋月。鬱陶しい。
あずさ「あらあら~、二人はとっても仲がいいのね」
微笑ましい光景を、優しい微笑みで見ている三浦。
P「ああ三浦。さっきはナイスフォローだ。今度、俺持ちで飲みに行くか?」
確か三浦は二十歳だったな。飲みに誘っても問題ないはず。
あずさ「まあっ!いいんですか、プロデューサーさん?」
P「まあな。そのくらいの貢献はしたろ?」
あずさ「じゃあお言葉に甘えますね」
お酒好きなのかな?すごく嬉しそうにするもんだから、今から楽しみになってきちゃったじゃないか。
小鳥「いいなー!私も連れてってください!」
P「音無さんには奢りませんよ?」
小鳥「ぶー!さっきプロデューサーさん持ちって言ったじゃないですかー!」
P「そりゃ、三浦だけのつもりでしたから」
律子「プロデューサー、あずささんだけって…酔わせていやらしいことしようとしてたんじゃないですか?」
秋月、貴様は耳ざといな。未成年のくせに…未成年のくせに…。
律子「ば、ばかにしてるんですかー!!?」
ぺちぺちと二の腕をパンチしてくる秋月。鬱陶しい。
あずさ「あらあら~、二人はとっても仲がいいのね」
微笑ましい光景を、優しい微笑みで見ている三浦。
P「ああ三浦。さっきはナイスフォローだ。今度、俺持ちで飲みに行くか?」
確か三浦は二十歳だったな。飲みに誘っても問題ないはず。
あずさ「まあっ!いいんですか、プロデューサーさん?」
P「まあな。そのくらいの貢献はしたろ?」
あずさ「じゃあお言葉に甘えますね」
お酒好きなのかな?すごく嬉しそうにするもんだから、今から楽しみになってきちゃったじゃないか。
小鳥「いいなー!私も連れてってください!」
P「音無さんには奢りませんよ?」
小鳥「ぶー!さっきプロデューサーさん持ちって言ったじゃないですかー!」
P「そりゃ、三浦だけのつもりでしたから」
律子「プロデューサー、あずささんだけって…酔わせていやらしいことしようとしてたんじゃないですか?」
秋月、貴様は耳ざといな。未成年のくせに…未成年のくせに…。
P「おい秋月バカ言ってんじゃねーぞ。三浦は確かに魅力的な女性だが、俺が上司という立場を利用して飲みに連れ出し、酔わせて襲うなんて非道な真似は絶対しない」
律子「どうだか…」
P「なんだ?信用ねぇな」
律子「それ私も行きますから!」
P「はぁ?お前もしかして一緒に行きたいだけじゃ…」
律子「そ、そんな、そんなことありませんけどー!?…あずささんが心配なだけです!」
小鳥「私もいるからそこは安心してもいいのに…」
あずさ「それでは四人で行きましょう?」
P「ま、いいか。四人で帰れるときに行くとしよう」
小鳥「決定ですね!今から楽しみになってきました!」
P「仕事はちゃんとしてくださいよ?」
小鳥「もちろんです!」
張り切る小鳥さんを見てちょっと不安になった。
亜美「ねえ兄ちゃん。何の話ー?」
真美「お出かけするのー?まみたちも行きたいよー!」
あ、ややこしくなりそう。
P「お前らはまた今度だ。レッスン頑張ったら連れてやらんこともない」
伊織「あら、じゃあ約束してくださる?お兄様」
P「伊織…ちっ…」
伊織「何よ、その舌打ちは!?」
律子「どうだか…」
P「なんだ?信用ねぇな」
律子「それ私も行きますから!」
P「はぁ?お前もしかして一緒に行きたいだけじゃ…」
律子「そ、そんな、そんなことありませんけどー!?…あずささんが心配なだけです!」
小鳥「私もいるからそこは安心してもいいのに…」
あずさ「それでは四人で行きましょう?」
P「ま、いいか。四人で帰れるときに行くとしよう」
小鳥「決定ですね!今から楽しみになってきました!」
P「仕事はちゃんとしてくださいよ?」
小鳥「もちろんです!」
張り切る小鳥さんを見てちょっと不安になった。
亜美「ねえ兄ちゃん。何の話ー?」
真美「お出かけするのー?まみたちも行きたいよー!」
あ、ややこしくなりそう。
P「お前らはまた今度だ。レッスン頑張ったら連れてやらんこともない」
伊織「あら、じゃあ約束してくださる?お兄様」
P「伊織…ちっ…」
伊織「何よ、その舌打ちは!?」
P「…はぁ、わかった。頑張ったやつにはご褒美をあげよう」
真「ほんとですかプロデューサー!?へへっ、やりぃ!ボク、もっと頑張っちゃお!」
やよい「はわっ!ご褒美かぁ…何がもらえるんだろう?」
なんか広まってるんですけど…。みんなが頑張るならいいんだけどさ。
それからというもの、彼女たちの売り込みは軌道に乗り始めた。
多分、ご褒美は関係ない。
伊織「ねえお兄様」
P「どうした伊織?」
ある日、心配そうに声をかけてくる伊織に少し鬱陶しさを感じた。面倒だぞと直感が告げる。
伊織「あまり無理はしないで?」
P「してないよ」
嘘だ。自分でもよくノータイムで嘘を言えるものだと思う。
伊織「…私知ってるわ。お兄様があれこれ仕事を拾ってきて、徹夜でみんなのスケジュール組んでるの」
P「大丈夫だ。ほら、健康じゃないか」
伊織「…なにかあったら私の家に来て頂戴」
P「それこそ無理だ。俺は勘当されたんだから、あの家には一歩も踏み入れることはできない」
伊織「そんな古いしきたりにいつまでも縛られなきゃいけないの!?そんなの嫌よ!」
P「古くてもしきたりはしきたりだ。古いからと言って無くなるわけじゃない」
真「ほんとですかプロデューサー!?へへっ、やりぃ!ボク、もっと頑張っちゃお!」
やよい「はわっ!ご褒美かぁ…何がもらえるんだろう?」
なんか広まってるんですけど…。みんなが頑張るならいいんだけどさ。
それからというもの、彼女たちの売り込みは軌道に乗り始めた。
多分、ご褒美は関係ない。
伊織「ねえお兄様」
P「どうした伊織?」
ある日、心配そうに声をかけてくる伊織に少し鬱陶しさを感じた。面倒だぞと直感が告げる。
伊織「あまり無理はしないで?」
P「してないよ」
嘘だ。自分でもよくノータイムで嘘を言えるものだと思う。
伊織「…私知ってるわ。お兄様があれこれ仕事を拾ってきて、徹夜でみんなのスケジュール組んでるの」
P「大丈夫だ。ほら、健康じゃないか」
伊織「…なにかあったら私の家に来て頂戴」
P「それこそ無理だ。俺は勘当されたんだから、あの家には一歩も踏み入れることはできない」
伊織「そんな古いしきたりにいつまでも縛られなきゃいけないの!?そんなの嫌よ!」
P「古くてもしきたりはしきたりだ。古いからと言って無くなるわけじゃない」
伊織「けれど…」
P「まあ、わかるよ。地方に行ったときに見る前時代的なファッションみたいなもんだろ。あれって都市の人間からしたら古いじゃん?でもなくならないよな」
伊織「ふふっ!何それ…?わかりづらいわ。ていうより、全く関係ないじゃない」
P「………そうだな」
自分でも笑ってしまう。適当に言いすぎだろ俺。
伊織「…笑った」
P「は?」
伊織「お兄様やっと笑った」
P「はあ?俺はいつもニコニコ天使スマイルだろ?みんなには負けるけど…」
伊織「いつものあれは営業スマイルでしょ?あの貼り付けた笑顔が天使なら、その下はよっぽどの悪魔よ?」
P「言ってくれるねぇ」
伊織「でもお兄様の笑顔はやっぱり素敵。他のどんな男性よりも…」
P「惚れんなよ?」
伊織「馬鹿言わないで。お兄様のことは好きよ。でも恋愛感情なんてありえないわ」
伊織は抱えているウサギのぬいぐるみを撫でた。
そのぬいぐるみは俺が伊織にプレゼントしたものだ。
P「まあ、わかるよ。地方に行ったときに見る前時代的なファッションみたいなもんだろ。あれって都市の人間からしたら古いじゃん?でもなくならないよな」
伊織「ふふっ!何それ…?わかりづらいわ。ていうより、全く関係ないじゃない」
P「………そうだな」
自分でも笑ってしまう。適当に言いすぎだろ俺。
伊織「…笑った」
P「は?」
伊織「お兄様やっと笑った」
P「はあ?俺はいつもニコニコ天使スマイルだろ?みんなには負けるけど…」
伊織「いつものあれは営業スマイルでしょ?あの貼り付けた笑顔が天使なら、その下はよっぽどの悪魔よ?」
P「言ってくれるねぇ」
伊織「でもお兄様の笑顔はやっぱり素敵。他のどんな男性よりも…」
P「惚れんなよ?」
伊織「馬鹿言わないで。お兄様のことは好きよ。でも恋愛感情なんてありえないわ」
伊織は抱えているウサギのぬいぐるみを撫でた。
そのぬいぐるみは俺が伊織にプレゼントしたものだ。
P「そうか、安心したよ。俺も伊織のこと家族として妹として、好きだ」
伊織「なんか面と向かって言われると恥ずかしいわね」
P「言うのも恥ずかしいだろ」
伊織「そうね…。でもやっぱりお兄様はもっと笑顔でいなきゃ」
P「心配し過ぎだ。お前らの笑顔が俺の笑顔だ。お前たちが充実して楽しく過ごしてたら俺だって頑張ってよかったって思えるんだから。あとちょっと頑張らせてくれ」
伊織「……無理はしないで」
最後の伊織の言葉は俺をいまいち信じ切れていない証拠。それと踵を返すときの悲しそうな表情は写真のように俺の頭に記憶された。
P「さて、仕事仕事…」
それにしたって伊織はどうしてアイドルになろうと思ったのだろう。
よく考えたらほかの子に関しても同様だ。
俺は彼女たちがアイドルを始める動機を知らない。
今まで俺のイメージで彼女たちに合いそうな仕事を割り振っていたが、どうにも上手くいかないのはそういうことだったのか。
P「向き合ってないのか俺は?」
これじゃ伊織も不安になるわけだ。さっき言ったように俺の笑顔が減るのはみんなの笑顔が減るからだ。
自分に必死で周りが見えてねーな。
ちょっと面談でもやってみるか…。
思い立ったが吉日。翌日から話を聞くことにしてみた。
伊織「なんか面と向かって言われると恥ずかしいわね」
P「言うのも恥ずかしいだろ」
伊織「そうね…。でもやっぱりお兄様はもっと笑顔でいなきゃ」
P「心配し過ぎだ。お前らの笑顔が俺の笑顔だ。お前たちが充実して楽しく過ごしてたら俺だって頑張ってよかったって思えるんだから。あとちょっと頑張らせてくれ」
伊織「……無理はしないで」
最後の伊織の言葉は俺をいまいち信じ切れていない証拠。それと踵を返すときの悲しそうな表情は写真のように俺の頭に記憶された。
P「さて、仕事仕事…」
それにしたって伊織はどうしてアイドルになろうと思ったのだろう。
よく考えたらほかの子に関しても同様だ。
俺は彼女たちがアイドルを始める動機を知らない。
今まで俺のイメージで彼女たちに合いそうな仕事を割り振っていたが、どうにも上手くいかないのはそういうことだったのか。
P「向き合ってないのか俺は?」
これじゃ伊織も不安になるわけだ。さっき言ったように俺の笑顔が減るのはみんなの笑顔が減るからだ。
自分に必死で周りが見えてねーな。
ちょっと面談でもやってみるか…。
思い立ったが吉日。翌日から話を聞くことにしてみた。
ちょうど一週間はみんなレッスンのみだ。空いた時間に面談を設ける。
P「まずは天海、傍から見たら優れた点は一見無いにしろ努力の姿勢が十分に好印象だな」
春香「あの…プロデューサーさん?話って何ですか?」
応接室に天海が入室する。少しピリッとした空気を感じ取ったのかやや表情も堅くなる。
空気が読めるところも彼女の長所だ。
P「ああ、楽にしてよ。説教とかじゃないからさ」
春香「はあ…」
きょとん顔になる天海、ちょっと可愛い。それ狙ってんのかなぁ…?
P「なんていうか、面談?」
春香「あ、いや、私に聞かれても…!?」
そりゃそうだよな。だが、その慌てっぷりに笑ってしまう。
P「ああ、悪い悪い。聞きたいことがあってな」
春香「聞きたいこと…ですか」
P「うん。天海は何でアイドルになろうと思ったんだ?」
春香「ええっ!?わ、私が…ですか?」
いや聞き返しすぎだろ。この場に俺とお前しかいないよ。少しもどかしかった。
天海はしばらく沈黙して、言うか言うまいかとしているようだった。
視線がキョロキョロキョロちゃんクエックエッて感じだったがやがて恥ずかしそうに口を開く。
P「まずは天海、傍から見たら優れた点は一見無いにしろ努力の姿勢が十分に好印象だな」
春香「あの…プロデューサーさん?話って何ですか?」
応接室に天海が入室する。少しピリッとした空気を感じ取ったのかやや表情も堅くなる。
空気が読めるところも彼女の長所だ。
P「ああ、楽にしてよ。説教とかじゃないからさ」
春香「はあ…」
きょとん顔になる天海、ちょっと可愛い。それ狙ってんのかなぁ…?
P「なんていうか、面談?」
春香「あ、いや、私に聞かれても…!?」
そりゃそうだよな。だが、その慌てっぷりに笑ってしまう。
P「ああ、悪い悪い。聞きたいことがあってな」
春香「聞きたいこと…ですか」
P「うん。天海は何でアイドルになろうと思ったんだ?」
春香「ええっ!?わ、私が…ですか?」
いや聞き返しすぎだろ。この場に俺とお前しかいないよ。少しもどかしかった。
天海はしばらく沈黙して、言うか言うまいかとしているようだった。
視線がキョロキョロキョロちゃんクエックエッて感じだったがやがて恥ずかしそうに口を開く。
春香「…憧れてるんです」
P「ん?」
思わず聞き返した。
春香「アイドルのライブに小さい頃連れて行ってもらったことがあるんです」
俺は相槌をうって話を聞いた。
春香「その時に、なんかいいなぁって…。あの舞台に立ったらどんな景色が見えるんだろうって思って…。それでアイドルに興味を持ちました」
P「そっか、憧れね…」
春香「やっぱり、おかしいですよね?そんな単純な気持ちでアイドルなんて…」
P「…楽しいんだろ?」
春香「え?」
P「アイドルやってて楽しいんだろ?」
春香「はいっ!…実は私の中ではもっとドロドロしててみんないがみ合うのかなー、なんて思ってたんですけど…全然そんなことなくて、確かに誰かが成功した時は悔しいと思うこともありますけど、むしろそうやって成功してくれた方が自分のことのように嬉しく思えて…ってすみません。こんなに喋って…」
P「うん。実は俺もそんな風に思ってた。でもお前らが仲良くて本当、助かるよ」
春香「えへへ…。…でもプロデューサーさんはどうしてこの仕事を?」
P「あらら、面談の立場が逆になっちゃったな」
春香「いいじゃないですか。プロデューサーさんのことも教えてください!」
P「ん?」
思わず聞き返した。
春香「アイドルのライブに小さい頃連れて行ってもらったことがあるんです」
俺は相槌をうって話を聞いた。
春香「その時に、なんかいいなぁって…。あの舞台に立ったらどんな景色が見えるんだろうって思って…。それでアイドルに興味を持ちました」
P「そっか、憧れね…」
春香「やっぱり、おかしいですよね?そんな単純な気持ちでアイドルなんて…」
P「…楽しいんだろ?」
春香「え?」
P「アイドルやってて楽しいんだろ?」
春香「はいっ!…実は私の中ではもっとドロドロしててみんないがみ合うのかなー、なんて思ってたんですけど…全然そんなことなくて、確かに誰かが成功した時は悔しいと思うこともありますけど、むしろそうやって成功してくれた方が自分のことのように嬉しく思えて…ってすみません。こんなに喋って…」
P「うん。実は俺もそんな風に思ってた。でもお前らが仲良くて本当、助かるよ」
春香「えへへ…。…でもプロデューサーさんはどうしてこの仕事を?」
P「あらら、面談の立場が逆になっちゃったな」
春香「いいじゃないですか。プロデューサーさんのことも教えてください!」
P「ったく、しかたねえなぁ…。俺と伊織が兄妹なのは知ってるよな?」
春香「はい。それは…」
P「恥ずかしい話、俺は水瀬家から追い出されちゃってな…これは聞いてたか?」
春香「はい。伊織に聞いたら話してくれました」
P「そうか。で、当時よくしてもらってた高木社長に頭下げて、このアイドルプロダクションの設立に参加させてもらった。俺も働く場所が欲しかったし、社長も人手が欲しかったんだ」
天海は相槌をうちながら聞いていた。
P「最初は社長に仕事で恩を返してそれでいいと思っていたが、今はお前たちがもっと充実できるようにって考えてるな。それが社長の願いでもあるしな」
春香「そうですか。いいこと聞いちゃいましたっ!やっぱりプロデューサーさんって優しいなって思います」
P「何言ってんだ。俺は優しいだろ?」
春香「今ので台無しですけどね」
二人して笑う。こいつは結構、人の間合いに入り込むのが上手いな、あまり遠慮なしに言ってくるけど嫌じゃない。距離感を測って、わかったうえで踏み込んでくる。
P「ありがとな。天海のこと少しわかったよ」
春香「私こそプロデューサーさんのことちょっとわかった気がします。…あと、春香って呼んでもいいんですよ?」
挑発的な視線。これが素なのかどうなのか…。
P「ああ、気が向けばそうさせてもらうよ。呼び出して悪かったな。次、誰でもいいから呼んできてくれ」
天海は、ちぇー、と口を尖らせて言いながらも笑顔で退室していった。
春香「はい。それは…」
P「恥ずかしい話、俺は水瀬家から追い出されちゃってな…これは聞いてたか?」
春香「はい。伊織に聞いたら話してくれました」
P「そうか。で、当時よくしてもらってた高木社長に頭下げて、このアイドルプロダクションの設立に参加させてもらった。俺も働く場所が欲しかったし、社長も人手が欲しかったんだ」
天海は相槌をうちながら聞いていた。
P「最初は社長に仕事で恩を返してそれでいいと思っていたが、今はお前たちがもっと充実できるようにって考えてるな。それが社長の願いでもあるしな」
春香「そうですか。いいこと聞いちゃいましたっ!やっぱりプロデューサーさんって優しいなって思います」
P「何言ってんだ。俺は優しいだろ?」
春香「今ので台無しですけどね」
二人して笑う。こいつは結構、人の間合いに入り込むのが上手いな、あまり遠慮なしに言ってくるけど嫌じゃない。距離感を測って、わかったうえで踏み込んでくる。
P「ありがとな。天海のこと少しわかったよ」
春香「私こそプロデューサーさんのことちょっとわかった気がします。…あと、春香って呼んでもいいんですよ?」
挑発的な視線。これが素なのかどうなのか…。
P「ああ、気が向けばそうさせてもらうよ。呼び出して悪かったな。次、誰でもいいから呼んできてくれ」
天海は、ちぇー、と口を尖らせて言いながらも笑顔で退室していった。
今日はおちまい。
次回も再来週に投下予定。
指摘された名前の呼び方について、直さずに投下してしまいました。
すいません。
着地点が見えない。エタるかも…。
ご意見あればどうぞ。
次回も再来週に投下予定。
指摘された名前の呼び方について、直さずに投下してしまいました。
すいません。
着地点が見えない。エタるかも…。
ご意見あればどうぞ。
乙
着地点が見えないなら
961プロに伊織父か、もう1人の兄がつくという展開はどう?
着地点が見えないなら
961プロに伊織父か、もう1人の兄がつくという展開はどう?
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伊織の家族を出すかどうかは検討中です。
今のところ出る予定はありません。
需要もなさそうだし、エピソード考えるのも疲れるので…。
ご提案、ありがとうございます。
伊織の家族を出すかどうかは検討中です。
今のところ出る予定はありません。
需要もなさそうだし、エピソード考えるのも疲れるので…。
ご提案、ありがとうございます。
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