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    元スレ金剛「テートクのハートを掴むのは、私デース!」瑞鶴「!?」

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    451 = 431 :

    島風「うわー……悲惨でしょ……」

    瑞鶴「……………………」

    金剛「……提督、次の悪い知らせはなんデスか」

    川内「ま、まだあるの!?」

    提督「……ある」

    提督「二つ目は、その敵がこの鎮守府へまっすぐ向かっているという事だ」

    天龍「……マジかよ」

    提督「本当だ。そして、私達に命令が下った」

    提督「『南方棲戦姫を沈めろ』と」

    那珂「なんぽーせいせんき……?」

    提督「航空戦、砲撃戦、雷撃戦、そして夜戦──全ての戦闘をこなし、最高水準の火力と装甲を誇るバケモノだ」

    提督「護衛艦として数十隻の敵も確認されている」

    提督「その敵の全てが、黄のオーラを纏っているようだ」

    神通「そんな艦隊がこの鎮守府に……。それを迎撃しろと……?」

    提督「……そうだ」

    452 :

    無理

    453 = 445 :

    応援なしで倒せと?

    454 = 444 :

    提督「龍神丸ぅー!」

    455 = 431 :

    龍田「滅茶苦茶ね~……。まるで死ねと言ってるみたい……」

    「……提督、勝ち目はあるの?」

    提督「ハッキリ言って、無い。数が違いすぎる」

    「……どうするの?」

    提督「…………このような事は言いたくないのだが」

    提督「神に祈る他ないだろう…………────」

    提督「……一つ、言っておく事がある」

    提督「今回の出撃は任意だ。強制は勿論、私が決めもしない」

    金剛「────え?」

    「どういう意味なのですか……?」

    提督「艦娘は海から離れると死んでしまう。だが、解体をすると普通の女子になると聞く」

    提督「今回の戦いは、間違いなく死ぬ。死にたくない者は解体を施すから逃げろ」

    456 = 431 :

    提督「海軍刑法によると敵前逃亡は罪に問われる。だがここは私の城だ。そんなモノは最初から存在しない」

    提督「全員、目を瞑れ。私が許可するまで開いてはならん」

    提督「……………………全員閉じたな。では、十秒与える。解体を希望する者は静かに手を上げろ」

    提督「十……九……八……七……六……」

    提督「…………」

    提督「五……四……三……ニ……一……」

    提督「そこまで──。手を下ろしてよい」

    金剛(手を下ろしてよい……? 誰かが手を上げたのデスか……?)

    提督「…………目を開け」

    提督「……………………」

    457 = 431 :

    提督「…………死にたがりの大馬鹿者共め。馬鹿だよ、お前ら全員」

    「当たり前でしょ、司令官」

    「……不死鳥も、ここでその名を終えるね」

    「そうです! 私達は皆、馬鹿なのです!」

    「私達、誰も逃げることなんてしないわ!」

    天龍「なんだ、みんな根性あるじゃねーか」

    龍田「天龍ちゃんや提督さんと死ぬのなら本望ですよ~」

    川内「よーっし! 私達の鎮守府を守るぞー!!」

    神通「こんな私でも、やる時はやります」

    那珂「那珂ちゃん、本気でいっきまーす!」

    瑞鶴「…………?」

    金剛「ふふっ……ホント、皆馬鹿デース」

    提督「旗艦は金剛に任命する。──金剛、最後の出撃の掛け声を頼んだ」

    金剛「ハイ!!」

    金剛「私達の最後の出番ネ!! 皆さん! ついてきてくださいネー!!」

    瑞鶴「……………………」

    ……………………
    …………
    ……

    458 = 431 :

    ガチャ──

    瑞鶴「……提督さん」

    パタン

    提督「うん? どうした瑞鶴。もう間宮アイスクリームは良いのか?」

    瑞鶴「そんな事はどうでも良いの。ねえ、おかしいと思わない?」

    提督「…………」

    瑞鶴「どうして、総司令部は私を放棄する事にしたのかしら。貴重なサンプルだって言ってたのに……」

    提督「瑞鶴」

    瑞鶴「ぴゃいっ!」ピシッ

    提督「私は一つ、嘘を吐いた」

    瑞鶴「……嘘?」

    提督「あの電報、胸糞が悪かったからな」

    瑞鶴「…………何?」

    459 = 431 :

    提督「私と瑞鶴を除く全員で南方棲戦姫に全力突撃をしろ」

    提督「それが本当の命令だ」

    瑞鶴「……やっぱり」

    提督「だが、私はこの命令に従うつもりはない」

    提督「私の大事な艦娘達を犠牲にして、サンプルである瑞鶴とその提督である私だけ逃げろなんて命令、誰が聞いてやるものか」

    瑞鶴「…………」

    提督「すまんな、瑞鶴。本当は生き残れたのだが……」

    瑞鶴「ううん! 私は嬉しいわ」

    瑞鶴「だって、それって皆を見捨てろって事でしょ? 私はそんなの、絶対に出来ない! そんな事をするくらいなら死んだ方がマシよ!!」

    提督「────うむ。良い意思だ」

    提督「さて、逝こうか──」

    瑞鶴「はい──」

    ……………………
    …………
    ……

    460 = 445 :

    えぇ提督様や……

    461 = 431 :

    提督「総員、心の準備は出来たか」

    全員「はいっ!」

    金剛「──あ、ごめんなさい。私、一つだけ心残りがあります」

    提督「調子を狂わせるんじゃない。…………まあ良い。なんだ」

    金剛「提督、キスしてください」

    龍田「あらあらあら~」

    「お、大人……!」

    提督「……金剛、時間と場所を弁えろ」

    金剛「──時間と場所なら弁えてますよ」

    金剛「残り少ない僅かな時間。二度と戻る事のないこの鎮守府の母港──」

    金剛「死に行く私の、ささやかな最後のお願いです」

    提督「…………」

    金剛「…………」

    462 = 431 :

    提督「皆が見ているぞ」

    金剛「私には提督しか見えないです」

    提督「死にたくなくなるぞ」

    金剛「良いことじゃないですか」

    提督「何も残らないぞ」

    金剛「私の魂に刻まれます」

    提督「…………」

    金剛「…………」

    提督「負けたよ、お手上げだ」

    金剛「それではご褒美を」

    提督「後悔は?」

    金剛「私の辞書には載ってませんね」

    463 = 431 :

     ──そっと、提督が私の背に手を回しました。
    「ぁ──」
     服越しに伝わる提督の温もりが、私の心臓を跳ねさせる。
     死んだ目をしている提督の目は私の瞳の奥を見据え、私だけを見てくれている。
     暴れる心臓を押さえる為、閉じた右手を胸の前へ持っていくと、その手は提督の左手に阻まれた。
     優しく、けれど強く──大切な物をその手に収めるかのよう握られた。
     だから私は、余っている左手をさっきの右手と同じように胸の前へ持っていく。
     ──バクバクと飛び出しそうな程の鼓動が、ハッキリと伝わってきた。
    「提督……」
     そう呟くと、私の愛しい人は右手に力を込めた。
     ゆっくり、ゆっくりと提督が近くなるにつれ、私は今更緊張してきた。
     身体は強張り、手を固く結び、視線も提督の光の無い目に釘付け──。
     そういえば、私はいつからこの不思議な目を追い続けたのだろう。
     一緒の毛布に包まった時?
     提督の秘書になった時?
     ──初めて会った時?
     いつだったか、もう分からない。
     ただ一つ、分かる事は──
    「……金剛」
     ──ほんの一瞬。愛しい人が目を閉じる瞬間、光が宿ったという事。

    464 = 431 :

    「ん……」
     不意打ちだった。
     その瞳の美しさに見惚れているというのに、愛しい人は唇を重ねてきた。
     触れ合うだけの、フレンチキス──。
     それだけだと思った私だけれど、提督はそのつもりではなかったらしい。
     舌で唇をつつかれる。
     すぐに私は、閉ざしていた唇を小さく開けた。
     そろりと、窺うように舌が入ってくる。
     それに対して、控えめに舌で触れ、提督に合図をした。
     小さく、腫れ物に触るかのように優しく触れ合っていた愛しい人の舌は、甘い、甘い味がした。
    「あ……」
     その甘美な即効性の毒は、私の身体から力を抜くのに一秒と掛からなかった。
     いや、本当に抜いたのは骨かもしれない。
     そんな言葉遊びを痺れる頭に思い浮かべ、私は目を瞑って提督の舌を堪能した。
     絡み、絡まれ、唾液を交換する──。
     もう、どれが提督の唾液か私の唾液か分からない。
     そこで、私の右手の指が提督の左手の指と絡まっているのに気付いた。
     互いを貪るように動く舌と同じように、私達の指は絡み合った。
     絡まった唾液を呑みこむ度に頭がボーっとする。まるで麻薬だ。
     頭が痺れ、脳が蕩け、どこからが私でどこからが提督なのか、もう分からない。
     いや、実際に麻薬なのだろう。こんなに気持ちの良くて、もっと欲しくなっているのだから──。

    465 :

    (フレンチキスってねっとりどっぷりキッスのことやで)

    466 :

    (ほんとはバードキスっていうんやで)

    467 :

    一概にそうでもないんじゃなかったっけ

    468 = 431 :

    「は、ぁ…………」
     どちらからともなく、舌が、唇が離れる。
     提督と私の間に出来た銀のアーチ。それは数瞬だけ形を保って、プッツリと切れてしまった。
    「……提督」
     ──もっと、あの甘く蕩ける麻薬が欲しい──
     けれど、それは言えなかった。
     私の愛しい人が、悲しそうな顔をしていたから──。
     だから私は、笑顔でこう言った。
    「────ありがとう」
     ──I don't mind that everyting is a lie.
    (たとえ全てが嘘でも構いません)
     ──As long as I love you forever.
    (私が貴方を愛している限り、永遠に)

    ……………………
    …………
    ……

    469 = 433 :

    (ほう。知らんかった…!)

    470 = 431 :

    地の文に逃げた挙句、フレンチキスを誤用するこの体たらく。
    死にたくなってきた。

    471 = 467 :

    それよりこれ他の艦娘は見せつけられてるんですかね?

    472 = 431 :

    金剛「──私は、最後まで沈みません」

    金剛「提督が沈むのを見るまで、私は沈みません」

    提督「……そうか」

    金剛「…………」

    提督「約束だ」

    金剛「────はいっ!!」

    瑞鶴「……あのー、良い所で悪いけど」

    瑞鶴「…………見てるこっちが恥ずかしいんだけど……」

    「お、大人……! 大人のキス……!!」

    「そうだね暁。とても深いキスだったね」

    「エロいわね」

    「はわわわ……!」

    天龍「おぉ……ぉぉぉ……」

    龍田「天龍ちゃん、大丈夫~?」

    川内「本当だったらこのあと夜戦になるんだろうなぁ」

    神通「……夜戦…………や、やせん……」

    那珂「神通って初心だねー」

    提督「…………」

    提督「整列」

    全員「ッ!?」ビクゥ

    ……………………
    …………
    ……

    473 = 431 :

    >>471
    この通り、バッチリ一部始終ガン見されていました。恋は盲目って言うけど、こんな意味で盲目だったっけ?



    さて、キリが良いのでここで今回の投下は終わりです。
    金剛と提督の言葉遊びとキスシーンで執筆が遅れて書き溜めがほぼ無くなりましたし、丁度良いよね。
    おかしいなぁ……常に5~6レス分、書き溜めながら進めていたのに……どうしてこうなった。

    では、また今日投下させて頂きますね。



    追記:こんな時間まで見てくれてる人が居て滅茶苦茶嬉しい。ありがとう。

    476 = 433 :

    乙ですよ!
    また楽しみにしてます

    477 :

    乙乙

    478 :

    おつ

    天龍の「おぉ……ぉぉぉ……」
    でなんか笑った

    479 :


    いいな…

    482 :


    長編かと思いきやもう終わりそうで残念

    483 :

    乙したー
    もうすぐ終わっちまうのか・・・

    >>441
    誰かと思ったらてめーウォルターしゃねぇかwwwwww

    484 :

    ・・・これ提督に死亡旗たった?

    485 :

    死亡旗過ぎて逆に生存旗立ちそうww

    486 = 444 :

    ああ!瑞鶴ちゃんが息してない!!乙!

    487 :

    脂肪フラグを立てすぎて結果死亡したケースもあるからな
    慢心は事故の素

    488 :

    戦闘シーンは苦手。
    ちょっと投下が遅いと思うけど、これから投下していきます。

    489 = 488 :

    島風「…………」

    提督「島風」

    島風「ひゃいっ!?」ピシッ

    提督「不自然な程えらく静かだが、どうした」

    金剛「確かに、提督の言うようにサイレント過ぎデス。ちょっと心配になるくらいですヨ?」

    瑞鶴「うん、それ私も気になってた。だって提督室での島風、普段からは想像もつかないくらいだったもん」

    島風「あ……それは……」

    提督「後悔してるのか、出撃した事に」

    島風「後悔じゃないよ。色々と考えてるの」

    提督「考え事?」

    島風「うん。あのね、私、死んでも死ななくても良いの。皆の側に──特に提督の側に居られたら、それさえあれば、他に何も要らないの」

    島風「だけど、私の中では絶対に死にたくないって思ってる自分も居る。それなのに、提督と一緒に海の底に沈みたいって思ってたり、どうにかして皆と逃げたいって思ってる自分も居るの」

    提督「…………」

    490 = 488 :

    島風「この状況下で何を言ってるんだって話だけど、私にも良く分からない……。自分の気持ちすら良く分からない」

    島風「……極めつけは提督と金剛さんのキスだけどね」

    金剛「ホワイ? どういう事ですか?」

    瑞鶴「あー……なんとなく分かる」

    島風「嫌だーとか、私もしてほしいーとか、色々思ったんだけど、一番強く思ったのが……」

    島風「提督がお父さんで金剛さんがお母さん、って気持ちなの」

    瑞鶴「お父さんとお母さん……?」

    提督「ふむ……」

    島風「提督、この気持ちってなんですか? 私、こんなの初めてで分かんないよ」

    提督「私にも分からん。だが、予測はできる」

    提督「上手くは言えないが、今の島風は童女と少女の中間なんじゃないかと思う」

    提督「電達ほど幼くはないが──」

    「お子様言うなぁー!!」

    「静かにしましょうね、暁」

    「電、一緒に抑えて」

    「はいなのです」

    「もがー!」

    491 = 488 :

    提督「…………かといって、川内達ほど成長している訳でもない」

    提督「大人の異性に対して、親のように思う気持ちと一人の異性として思う気持ちが一緒にあるのだろう」

    島風「はー……なるほどねー……」

    瑞鶴(親のように……)

    金剛(私は一人の男としてテートクが好きネー)

    島風「──うん! ありがとう提督! すっきりした!」

    提督「うむ。良い目になった」

    島風「提督の目は死んでるけどね」

    提督「解体して一人母港に残してやろうか」

    島風「泳いででも提督達と一緒に行くよ」

    提督「……そうか。嬉しいよ」

    ……………………
    …………
    ……

    492 = 488 :

    提督「──見えた。瑞鶴、偵察機は?」

    瑞鶴「もうちょっと待って。もうそろそろ──お待たせ。情報が入ってきたわ」

    瑞鶴「確認できた敵艦は五隻、単縦陣。南方棲戦姫と思われる艦が一隻、戦艦ル級が二隻、空母ヲ級が一隻、駆逐ロ級一隻! いずれも黄色のオーラを纏っています!!」

    提督「五隻……? 数十居た艦は一体どこへ……」

    提督「しかし、それでもふざけているな。黄のオーラを纏った艦は尋常じゃない強さと聞く。それが五隻。おまけに戦姫も居る」

    提督「……恐らく勝てないだろうが、撤退させるのは可能かもしれん。……全員、沈むなよ!」

    提督「複縦陣を敷け! 戦闘準備!! 奴らを私達の家に近付けさせるな!!」

    全員「はい!」

    提督「瑞鶴、第一次攻撃隊は空母のみ集中砲火を浴びさせろ。まずは敵航空戦力を出来る限り落とす」

    提督「金剛、射程に入り次第、まずは敵後方戦艦を狙え。奴らの攻撃の精度を少しでも落とせ」

    提督「水雷戦隊は艦載機からの回避に専念しろ。射程に入る前から攻撃を受けては勝てんぞ」

    提督「いいか! まだいけると思ったら素直に下がれ! もう危ないと思ったら全力で引き撃ちを──!?」

    提督「総員散開!! 回避行動を取れ!!」

    瑞鶴「そん、な……制空権が……」

    ドォンドォンドォンドォンドォンドォン──!

    493 = 440 :

    ヲ級のお礼参りか

    494 :

    そこはヲ礼参りにしようや

    495 = 494 :

    ごめんageちった

    496 = 488 :

    提督「ちぃっ……! なんとか全員回避したものの、制空権は劣勢か……。こっちの先制攻撃は期待できそうにないな……」

    瑞鶴「……その通りよ、提督さん。敵も全部避けたみたい」

    提督「…………仕方が無い。総員! 頭上には充分に注意しろよ! そろそろ射程──」

    ドォン!

    提督「──なに?」

    金剛「なんデスかあれ!? まだ私のテリトリーじゃないのに届いてマス!!」

    提督「バケモノどもめ……! 全員回避に専念しろ!! 砲撃距離になるまで耐えるんだ!!」

    提督「…………なんだこの砲撃は。明確に当てる意思が感じられん……」

    金剛「テートク!! 駆逐ロ級が突っ込んできます!!」

    提督「何をするつもりだ一体……! 総員、回避のついでで構わん! 駆逐ロ級へ撃て!」

    提督「────────全弾回避、するか。この砲撃の中を」

    金剛「こ、こっちに……ぶつかる!?」

    提督「回避だ!!」

    提督「……一発も攻撃せず抜けて──まさか、直接母港を!」

    金剛「────反転? 挟撃!?」

    提督「くそっ! やられた!! 当てれなくて良い!! とにかく被弾するな!!」

    497 = 488 :

    提督「……味方がどんどん孤立させられていってる。なんてやり方だ……」

    提督「敵一隻を相手にこちらは二隻、三隻で戦っている……それなのに一発も当てれないとは……!!」ギリ

    提督(私の指導が甘かったという事か……!)

    提督「南方棲戦姫がこっちへ近付いている……。ちっ……! 前門はバケモノの戦姫、後ろはバケモノ染みた駆逐ロ級……。逃げ場はないな」

    金剛「テートク……アイツ、私の砲撃が効かないヨ!!」ドンドン

    提督「……金剛、一点集中だ。まったく攻撃が効いていないという事もあるまい。同じ箇所を撃ち続けていたらいつか耐え切れなくなるはずだ」

    金剛「──ハイ!」

    ドン! ドン! ドン──! ドン──! ドン────!

    提督「……ついに目の前に、か」

    金剛「…………誰ですか、同じ箇所を撃ち続けたらいつか耐え切れなくなるなんて言ったのは。弾が尽きるまで撃ちましたけど傷一つ付いてませんよ」

    提督「私だ。いやはや、まったくもって完敗だ。飛車角金銀桂馬香車を取られて王手を掛けられた気分だ」

    金剛「それでも、歩が一個だけ残ってますよ?」

    提督「そうだな。王を護る、武器を失った歩が一人だけ残っている」

    498 = 488 :

    南方棲戦姫「…………」ジャキッ

    金剛「……その歩も、ここで取られそうですね」

    提督「…………」

    提督「知ってるか、金剛」

    提督「──王も敵の駒を取れるんだぞ」バッ

    金剛「な──」

    南方棲戦姫「!!」

    提督「いかに深海棲艦といえど、生身の部分は艦娘と同じ!! 装甲が硬いなら装甲が無い部分を攻撃すれば良い!!!」ガキッ

    提督「王の目の前に玉を置いたのが間違いだったな南方棲戦姫! この首、へし折らせて貰う!!」グッ

    金剛「ダメ!! 提と──」

    ガンッ!!

    499 :

    無茶しやがって…

    500 = 494 :

    この提督ペルソナ使いそう


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