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    元スレ京太郎「もつものと、もたざるもの」

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    タグ : - 京太郎 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    351 :

    まぁ咲達魔物に却本作り食らわせたら少しは一般人の気持ちがわかるだろうな

    352 :

    実力主義かつ体育会系じゃないから後輩が出来ても雑な扱いを受けそうだ

    353 = 258 :

    仲間なんだけど 決して分かり合えない
    想い想われてるってことだけが支え ベネ!
    続きはよ

    354 :

    パンツが見れなかった…こんなに悲しいことは無い…

    355 :

    京太郎が某幻想殺しみたいな能力手に入れればいいんだよ
    これなら完全に実力と運だけの勝負にできる

    356 :

    普通の麻雀なら役満に振り込んでも笑いになるくらいなんだが、咲世界じゃまあキツいわな。あれ正直強キャラほど運って何それ状態だし
    なまじ腕がマシになってる分、あるラインを越えると地力以外の+αがあるかないかで勝敗が確定しちまう気がするし
    オカルトに対抗するにしても、そもそもまず対策ありきっつークソ重い枷がついちまうし。はっちゃんの鬼門とか特にわかりやすい。のどっちはスルーしてたが結果は皆知っての通りだし
    ほんと京太郎の救いはどこにあるのかしら

    357 :

    もう轟盲牌覚えるしかない

    358 = 313 :

    皆に勝ちたいと思って全国を旅する京太郎があってもいいんじゃよ(チラッ

    359 = 75 :

    ちょっとですが24時を迎える前にキリのいいところまで投下しておきます。
    結局今日中は間に合わなかったよ……というか今これから投下する分が金曜日に投下する分の予定だったのに……。

    >>345 >>349

    ヘルカイザーはもちろん既読なんですがああいう文章ありましたっけ?
    大変気になるところです。

    360 = 75 :

    休日が終わりの月曜日の朝、麻雀部部室には麻雀を打つ4人の姿があった。
    だが、雰囲気は心なしか重い。特に咲はひどく憔悴した顔をしていた。
    その様子に和は心配そうに声をかける。

    「咲さん……本当に大丈夫なんですか」

    「ありがとう、和ちゃん。私は、大丈夫だから」

    力のない笑みを浮かべながら咲はツモに手を伸ばす。

    『咲手牌』
    1112444m4567s中中 ツモ中 ドラ2m

    手ごたえを感じる中引き。だが、咲の心は全くと言っていいほど弾まなかった。

    ――お前らと打っていても――

    その言葉が蘇ってきて、咲の心がずきりと痛んだ。
    何とか点箱に手を伸ばし7索を切り出してリーチを宣言した。
    その順は全員現物を切り、咲は一発目の牌をツモる。

    『咲手牌』
    1112444m456s中中中 ツモ4m

    「……カン」

    力のない発声だったが、宣言をする。
    新ドラ中。だが、それでも咲の心は弾まない。
    そして嶺上牌で2萬を引いてくる。

    『咲手牌』
    1112m456s中中中 暗カン4444 ツモ2m ドラ2m、中 裏1p、8s

    「……ツモ。リーチ、ツモ、中、嶺上、ドラ4。4,000-8,000です」

    362 = 75 :

    「京……ちゃん」

    一斉に開いた扉に視線をやり、真っ先に口を開いたのは咲であった。
    皆が京太郎のほうを見ていた。
    4人それぞれが、京太郎に対して言いたいことがあった。
    謝りたいことがあった。聞いてほしいことがあった。
    だが、誰も口を開けなかった。何かを言おうとしていたのに、言葉が出なかった。
    しばらく無言の時が流れる。やがて、京太郎は歩き出し、咲の前に立った。

    「咲」

    「な、なぁに、京ちゃん?」

    どこか、怯えが混じった混じった表情で咲は返事をする。
    すると、京太郎は深く、とても深く頭を下げた。

    「まず、お前に謝りたい。この前は言い過ぎた。別にお前が悪いわけでもないのに、責めるような言い方をしちまった」

    頭を下げながら、押し殺したような声だった。

    「本当に、すまなかった。ごめん」

    「きょ、京ちゃん、やめて。私が無神経だったの。だから、ね、頭を上げて」

    突然の言葉に慌てながらも京太郎に駆け寄り、肩を撫でた。

    「……本当に、ごめんな、咲。許してほしい」

    「いいの、京ちゃん。本当に、いいから」

    涙を流しながら京太郎の言葉にこたえる咲。それを聞いて、ようやく頭を上げる。
    そして、今度は全員に向き直ると、大きく息を吸って、何かを決意するように言った。

    363 = 75 :

    「この前は、すみませんでした。迷惑かけて、すみませんでした」

    全員が、黙り込み京太郎の言葉の続きを待った。

    「俺……弱いから、ずっと負け続けて嫌になって、麻雀も何もかも嫌になって、この部活やめようと思っていました」

    重い空気が流れる。京太郎のむき出しの感情が込められた言葉に口をはさむことはできなかった。

    「でも、でも……」

    京太郎の眼尻に涙があふれる。それを必死に堪えようとする。

    「やっぱり、俺、麻雀が好きだ。なにより」

    だが、堪えられずに、ぽろりと涙がこぼれた。

    「この部の、みんなが好きだ。引退した部長も、染谷先輩も、咲も優希も和も。皆のことが、大好きなんだ」

    その言葉を聞いて、和が目を潤ませながら口元に手を当てて漏れそうになる声を必死で堪えていた。

    「これからも頑張ります。弱い俺だけど、必死で強くなるように努力します」

    「負け続けてまた逃げ出したくなるかもしれません。それでも前に進もうと足掻いて見せます」

    「みんなに認めてもらえるように……頑張ります、だから、だから」

    そこが限界だった。次々と零れてくる涙を隠すように京太郎はふたたび大きく頭を下げた。

    「お願いします! 俺をここにいさせてください! お願いします! 散々迷惑かけて都合がいいってのはわかってます! でも、でも、俺……」

    364 = 75 :





    「俺は、皆と一緒に、麻雀がしたい……」




    365 = 75 :

    それ以上言葉にならなかった。そして何より、それを遮るようにして和が叫んだ。

    「やめてください! 須賀君が悪かったとか迷惑をかけたとか、そんなことありません! 私たちが」

    和は溢れてくる涙を拭いながら、必死に言葉を続けた。

    「もっと貴方のことをわかろうと努力すべきだったんです!」

    それだけ言って和は顔に手を当てて泣き出した。
    その姿を見て優希は真っ赤な顔で、感情を爆発させた。

    「何が居させてください、だ! お前はもともと麻雀部員だじぇ? なんで、そんな頭を下げる必要があるんだじぇ! いさせてください、とか、そんな、そんな」

    優希はそれ以上言わず、そういって京太郎にすがりついて泣き出した。
    咲もボロボロと滝のように涙を流していた。泣きすぎていて、もはや言葉も出ないようだ。

    「全く、優希の言う通りじゃ。麻雀部員の京太郎がなぜここにいることを願い出る必要がある?」

    まこがそういいながら京太郎の頭を撫でた。
    されるがままにしている京太郎は震えながらも言った。

    「だって、俺、辞めるって、もういやだって……」

    「ん? わしが聞いているのは京太郎は1週間休むっていう話だけじゃぞ?」

    まこは何かとぼけたような口調で続けた。

    「それに……和の言う通りじゃ。わし達はもっとお互い分かり合おうとするべきじゃった」

    まこは眼鏡を取り、軽く涙をぬぐった後、再び眼鏡をかけて、言った。

    「わしもまだまだ未熟な部長。京太郎にまたつらい思いをさせてしまうかもしれん。だが、わしも頑張る。だから」

    すうと息を吸い、佇まいを直して京太郎に向き直った。

    「もう一度、ついてきてくれるか、京太郎?」

    それを聞いて、言葉にならない京太郎は涙声で、震えきった声で、はい、と言った。

    366 = 75 :

    麻雀部部室の扉の外。扉にもたれかかる形で久は中の会話を聞いていた。
    皆が皆叫んでいるから会話は丸聞こえであった。

    「よかったの、かしらね。これで」

    (結局須賀君はある意味辛い道を選んだ)

    (これが彼にとって幸せなのかどうか)

    (彼が選んだ、それを免罪符にして、納得してしまっていいのかしら)

    目じりに浮かんだ涙をぬぐいながら久は扉から離れた。

    (あぁ、それでも)

    (やっぱり、須賀君が戻ってきてくれたことがうれしい)

    そう思いながら久は笑顔を浮かべた。

    「酷い女ね、我ながら」

    歩きながら軽く伸びをしてポケットから携帯電話を取り出した。

    「さーて、加治木さんにお礼の電話を入れないとねー」

    どこか楽しそうに久はその場を去っていった。

    367 = 75 :

    「あぁ、もう、目が腫れちゃったじぇ」

    手鏡で自分の顔を見ながら優希がため息をつく
    あれからしばし、しばらく泣き続けていた1年生4人はようやく落ち着きを取り戻した。
    とは言え、咲はあまりにも泣きすぎて顔が無残なことになっているため和とともにトイレに向かっていった。

    「ははは、すまん」

    こちらも目が真っ赤になっている京太郎が苦笑を浮かべた。

    「全く、犬如きに泣かされるとは一生の不覚!」

    「なーにが犬如きだこのタコス娘」

    軽口をたたき合う。そういった後、二人で見つめ合った後笑いあった。
    こうやって、憎まれ口をたたくのも久しぶりな気がした。

    「さて、京太郎も戻ってきたことだし、また部活がんばるじぇ!」

    「おう! そうだ、聞きたいことがあったんだが……間四ケンって――」

    「読み筋の話か? 間四ケンとかよりまだ裏筋とかのほうが信憑性あるじぇ。というか読みっていう行為自体が――」

    麻雀の話をし始める京太郎と優希。
    その姿を見てまこは笑いながら決意した。

    (もう二度と、こんなことは起こさせん。誰もが負い目を感ずに済むよう。……理想論、無謀な話かもしれんが)

    (それでもやってみせよう)

    368 = 75 :





    後に、京太郎は思った。
    この時初めて麻雀打ちとしての自分が生まれたのだと。



    369 = 75 :

    それから一か月、再び京太郎は濃密な時間を過ごした。
    新人戦に向け、ただひたすら麻雀を打ち続けた。

    「京ちゃん、そこの急所は仕掛けたほうがいいと思うよ。ほら、ここ、ね?」

    また、へこたれそうになった時もあった。

    「須賀君、無駄な危険牌を引っ張りすぎです。聴牌効率が変わらないなら安牌を抱えるのも一つのテクニックです」

    負けが込み、何かを呪いたくなる時もあった。

    「京太郎、そこは食い延ばしに行くべきだじぇ……そう、そこだな。とっさに反応できるように頑張るんだじぇ」

    それでも、それに耐え、歯を食いしばって京太郎は走り続けた。

    「染め手に行くときは匂い消しなぞ考えんでええ。3枚切れの字牌でも抱え込んで染め牌以外はさっさと叩き切るんじゃ」

    歯を食いしばり、耐えに耐え、泣き出しそうになりながらも必死に走り続け


    「……よし、行くか!」


    そして、新人戦の日を迎えた。

    370 = 75 :

    ここまで! 泣いても笑っても次が最終回です。


    次回「京太郎死す」 デュエルスタンバイ!




    なんてことにはならないのでご安心を。多分

    371 :

    鵜呑みにしかけたよ!!!!

    京ちゃん勝っても負けてもどうなるのやら
    なんかふとスケダンの横断幕の話思い出したわ

    372 :

    なんかご都合主義過ぎだろこれは

    373 :

    おつー
    かじゅのフォロワー京太郎。

    みんなが好きってのはちゃんと追えた気がするけど、麻雀が好きってのが追えてない気がする
    みんなと麻雀をやること、とみんなが好き、は両立しないんじゃないかね

    375 :

    おつー
    京太郎はむわれない最後が似合うと思う

    376 :

    乙!

    なんだけど・・・正直納得いかない
    こんなんじゃ定期的に同じ事態になると思うし、モヤモヤが否めない

    377 :



    一度ここまでになってまた同じ事繰り返すならそれはもう周りとか環境以前に京太郎の問題になるだろ

    378 :


    世の中には持ち上げて落とすという言葉がある
    傍目には綺麗な展開だから、ここから最後に闇落ちする気がしてならない

    379 :

    乙です

    納得いかないところはある
    自分がリアルにそって考えてるから、強い人が当然のように勝つ咲世界の理不尽さを受け入れられないからだろうけど

    380 :

    乙です

    まあもやもやするわな

    381 :

    乙です

    俺もちょっともやもやはするかな。
    根本の解決にはなっていないような気がするし。
    だけど、ここのイッチならきっとそれを晴らすエンディングにしてくれるって信じてる。

    後、ID変わっちゃってるけど、>>345はイッチじゃなくて
    イッチの上に返信してたんじゃ…。
    紛らわしくてすまん

    382 :

    実はねー。まだ悩んでいるんですよ。
    最初はサクサクと書き進められていったんですが、この1週間執筆しているうちに本当にこのエンディングでいいのかって考えるようになって。

    今私の中で2種類のエンディングがあって、どちらで行くかすごく悩んでいます。
    それによって最終回の文面も変わってくるし、話の持ってきかたも変わるし……どうしたものかと。

    383 = 374 :

    そういう時はどっちもやればいいのさ!

    384 :

    両方書けばいいんじゃない?(ゲス顔)
    まぁ俺的にはハッピーだったらいいかな
    ハッピーかバッドかの二択かどうかは知らんけど

    385 :

    両方とも書いて個別エンド扱いにすれば?
    そうすると両方とも少し印象が薄くなってしまうかもだけど

    386 = 381 :

    2つとも書いちゃえば良いじゃない(マジキチスマイル
    もしくは最後に関する重大な選択だけ安価にするとか
    読者が決めた事なんだし、それなら誰も文句を言えないと思う

    387 = 373 :

    今の段階から持ってけるエンディングにいけばええし持って行きたいエンディングがあるならそこに持っていくのに段階踏めばいい
    無理矢理はよくない。
    別に無理に急いで完結させんでもええで?

    388 = 75 :

    全部書くか、安価か……。
    もう本当に決断できなかったらそうします。

    いかんね、ちょいと登場人物に感情移入しすぎました。

    389 :

    おつー

    作品としては綺麗な展開と読みやすくすばらです

    …物足りなさを感じるのは、安価スレの鬱展開や修羅場もの読みすぎたせいだと思いたい。

    390 = 381 :

    こっちも京太郎に感情移入しまくりだからお互い様さww
    だからこそ、もやもやするっていう言葉が出てくるんだろうし。
    >>387の言っている通り、本当に悩んでいるんなら、すぐさま完結目指さなくても良いと思う。
    保守のいらない場所なんだから、イッチが納得できる完結にもっていけるのが一番じゃよ。

    391 :

    京ちゃんの絶望した理由が全く解決してないのがもやもやの理由だろうなぁ
    そこが解決しないと長期的に見れば同じことが起こるだろうし

    392 :

    少し目を離した隙にすっごい進んでるwww 嬉しいwww
    モヤモヤ感は確かにあるが俺はこれで良いと思う、そう簡単に解決するような悩み苦しみじゃないからこそ
    ここまでのことになったというのがあると思うし、急に京太郎が強くなったりして壁なんてたいしたことなかった! 
    ってのは今までの展開が茶番化すると思うし。京太郎はもともと麻雀も麻雀部も好きだった、という事を踏まえれば、
    こういう状況の中で、皆との絆という今確実に存在する喜びを希望として部に戻るというのも自然。
    ともあれあと一話、どういう形になるにせよ期待してます!!

    394 :

    >>393
    面白い

    395 :

    バッドエンドにするのは簡単だけど、グッドエンドにするのは本当に難しい。
    だけど、ご都合主義でもグッドエンドはどんなバッドエンドよりも価値があるモノ。
    ということで、俺は>>1のグッドエンドを楽しみに待ってます。

    396 :



    グッドもバッドもいらんだろこのSSは

    トゥルーエンドこそこのSSには相応しい

    強くはなって新人戦では勝てても部活内ではずっと勝てない位がちょうどいい

    397 = 378 :

    新人戦一回戦目、打ち方は京太郎より下の素人だけどオカルト持ちの相手に京太郎は負けじと食らいつく
    最終局、配牌がかなり良くこれなら逆転出来ると意気込む京太郎、しかし現実は厳しく相手は天和であがる
    どんなに頑張ろうともオカルト相手に勝てるわけなかったと絶望する…こんなBADENDですか

    398 :

    ヘルカイザーSSの偉大さ

    399 :

    この京太郎なら、いつものメンバーにボコられても、絶望まではいかん気がするけどな。

    400 :

    京太郎「聴いてください。Mr.Childrenで、hypnosis」

    咲さんとか咲キャラのテーマソング決めるとしたら何になるだろう


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