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    元スレシンジ「ヴンダーで暮らす」

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    701 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:33:58.73 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-246)




    ミサト「……碇シンジを奪われれば、フォースインパクトの引き金になる可能性がある」

    シンジ「っ……」

    ミサト「しかし、それはネルフとの交渉に使えるという意味でもある

        彼を保護し、奴らの奪還作戦を阻止し続ければ、奴らの消耗にもつながる」

    シンジ「……」

    ミサト(ごめんなさい、シンジ君)ゴニョゴニョ

    ヒデキ「……だから生かしておくと? 五番艦のみんなを殺してでも?

        そいつ一人のせいで多くの命がなくなったんだぞ!?」

    ミサト「この一人を生かしておくことで次につながる!

        多摩ヒデキ、貴方は既に銃を抜いた時点で重罪を犯している。

        でも、今ならまだ私の胸に留めておいてあげる」

    コツ

    ミサト「さぁ、銃を捨てなさい」

    ヒデキ「お断りします」

    カチリ

    ミサト「ヒデキ君……」

    ヒデキ「こいつを殺さないと! 俺はアイツに! 顔向けできないんですよ!」

    バッ

    ミサト「シンジ君、危ない!!!!」

    ドウゥゥン!……









    702 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:34:44.29 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-94)







    シンジ(こういう状態でよく見えるものだと、

        自分の動体視力に驚いたのを覚えている

        ヒデキさんという人の銃が放った弾が、僕に向かって飛んでくるんだ

        螺旋を描きながら向かってくるソレは

        空気を押し広げて徐々に牙を剥く

        その向こうで、

        人間のものとは思えない憎悪の表情を浮かべたヒデキさんが泣いていた



        その時見た姿が、ボクが記憶する最後のヒデキさんの姿となった)









    703 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:35:29.53 ID:9BAlJWKSO (+21,+28,+0)
    ヒデキさーーーん!
    704 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:35:38.46 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-165)


    カァァァァン

    シンジ「え」

    シンジ(目を開くと、ボクとミサトさんの前には手があった

        手だ。

        大きい、とても大きい、エヴァの手だ。

        Ωが僕たちを守ってくれたんだ)

    シンジ「さ、サクラちゃん!?」

    ミサト「違う……今、サクラちゃんは乗ってない!」





    ヒデキ「くそ! どけ! どけよ!! アイツを! あいつを殺さなくちゃ!!」

    ガヤガヤガヤ

    警備員「大人しくしろ、多摩ヒデキ」

    警備員「艦内での発砲は重罪だ。拘束する」

    ヒデキ「くそおおおおおお!!! 碇シンジぃ!!!!



         ――――――」
    ヴォオオオオオオオオオオオ!!!!




    シンジ(ヒデキさんの、必死な叫び声

        恐らく、罵倒。僕に対する、考えられる限りの罵倒だ)

    シンジ(でも、その言葉が聞こえそうになった瞬間

        エヴァが吼えた)


    705 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:36:09.34 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-116)
    ヴォオオオオオオオオオオオ!!!!

    ヒデキ「―――――!―――――!―――――!―――――!」

    ヴォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

    ヒデキ「―――――!―――――!―――――!―――――!」

    ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!





    シンジ(まるで、ヒデキさんの言葉をかき消すようにエヴァが吼える

        その姿、

        ボクの身を手で守り、

        ボクの耳を声で守る

        その姿が

        なぜか、懐かしく見えた



        このエヴァの中には誰の魂が宿っているんだろう?)




    ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!



    シンジ(……そうか、サクラちゃんの肉親ってことは……

        魂でも尚、僕を守ってくれているのは……)

    706 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:36:52.53 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-63)


    *****

    サクラ「お兄ちゃん、いつもゆうてはりました。

        センセは、何もかも一生懸命頑張ってる。

        何があってもセンセの味方せなアカン。

        センセが何か間違ごうた時も、ちゃんと叱って、助けてやれって。

        だから、これからは私、全力でシンジさんの味方します」

    *****

    シンジ(トウジだったんだ……)

    ミサト「……」





    707 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:38:05.63 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-276)
    *****

    アスカが走り去った直後 Ω格納庫

    リツコ「……」

    サクラ「……」

    サクラ「なぁ、赤木博士……」

    リツコ「何かしら?」

    サクラ「Ω、乗ってもええかな?」

    リツコ「……いいわよ。シンクロテストの準備をするわ」

    マリ「……」

    リツコ「ついでにマリもしておく?」

    マリ「いーよ。私は……」

    リツコ「……そう」

    サクラ「……」








    エヴァンゲリオン Ω 内部

    サクラ「よっと……準備OK」

    リツコ「……ごめんなさい。回線つないでおくけど……」

    サクラ「ええですよ。間違ってなんかあったら大変ですもん

        でも、聞こえない振りしてくれたら助かります」

    リツコ「わかったわ……ええ、何も聞こえない」

    サクラ「……」





    サクラ(エヴァには、搭乗者の肉親が入っとる……

        めっちゃショックや。

        シンジさんのお母さんも、アスカさんのお母さんも

        エヴァの中に眠ってるんや……

        しかもそれが、仕組まれていたことやったて……

        アスカさんがああなるのも無理ないやろ……

        アスカさんはシンジさんに任せるしかない)

    サクラ「すー、はー……」

    サクラ(……肉親……やんな?)





    サクラ「お兄ちゃん?」
    708 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:39:12.15 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-255)
    ゴポォ……









    サクラ(ああ、やっぱりや

        Ωの中に、お兄ちゃんおるンや……)





    サクラ(しゃべれるカンジかと思ったけど、ちゃうねんな。

        ただ、でも、おにいちゃんがそこに居るってことだけは、

        すごくよく分かるで)


    サクラ(あー、そうや、おにいちゃんに謝らないかんねや)

    サクラ(ゴメンなー。お兄ちゃん……ウチシンジさんぶん殴ってしもてん

        あー、でも仲直りしたで! シンジさんと!)

    サクラ(それに、あ、そうや。

        お兄ちゃんの友達やのに、喰ってもうた! それもゴメン!)




    サクラ(せや、あとヴィレに入ってからな、

        ミドリちゃんって言う友達もできたんや!

        めっちゃかわええ子なんよー! 今度つれて来たる! 紹介するで!

        あ、そやね、お兄ちゃんにはヒカリさんていう彼女が居るもんねー♪)



    ……
    ……
    ……



    リツコ「……サクラちゃんは、大丈夫みたいね」

    マヤ「そうみたいです」

    リツコ「あまり長居させると、シンクロしすぎて溶けるかもしれないわ。

        頃合を見て……」

    サクラ『赤木博士、もうええですよ』

    リツコ「……いいの?」

    サクラ『はい!』

    リツコ「そう」

    サクラ『ありがとうございます』





    サクラ『ありがとう、お兄ちゃん』

    *****
    709 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:39:47.47 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-294)
    シンジ「トウジ……」

    ミサト「……分かってしまったのね」

    シンジ「ええ、まぁ」

    ミサト「……トウジ君は、体の形状が変化した状態で見つかった

        理性は残っていたけど、

        ほとんど人のものとは見えない姿になってしまっていた」

    シンジ「っ……サードインパクトのせいで……」

    ミサト「トウジ君を保護はした、けど、彼は何度も死なせてくれと、

        何度も何度も言っていたわ」

    シンジ「僕の、僕のせいで……」

    ミサト「違う!! トウジ君はね……

        こんな姿をシンジ君に見せたら、エヴァに乗りたくなくなってしまう

        ソレを恐れて、誰にも目に付かないように死なせてくれといっていたの」

    シンジ「僕はもう。乗っちゃダメなんだよ……トウジ……」

    ミサト「トウジ君は分かっていたのよ。こんなこと、貴方が望んだ世界じゃない

        貴方だけが悪いわけじゃないって事……」

    シンジ「……」

    ミサト「そして、そんな彼に、私たちはある提案をした

        エヴァンゲリオンΩの、コアに入らないか、と」

    シンジ「……そんなエヴァのせいでそうなったのに、」

    ミサト「……彼は、なんて言ったと思う?」

    シンジ「……分かりません……」

    ミサト「……」

    シンジ「分かるから、分からないんです……

        トウジなら、やらせろって言うと思います

        でも……どうしてそう言うかは……」

    ミサト「彼の言葉を、そのまま伝えると……」

    710 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:40:14.66 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-262)
    サクラ「『ワシが世界を救えるんか!?

        こんな姿のワシが、そんなことできるんか!?』」

    シンジ「サクラちゃん?」

    サクラ「『せやったらやらせてくれ!!

         センセの負担が減らせるんやったら、

         こんな体、安いモンや! 

         死に体が世界を救えるんやったら、存分に使こてくれ!!』」


    サクラ「シンジさん 無事でしたか?」

    シンジ「サクラちゃん……」

    ガバッ!

    シンジ「ぉっ……」

    サクラ「ああ、よかったぁ……無事で何よりです」ホッ



    シンジ「……サクラちゃん……トウジが、トウジが僕を助けてくれたんだ」

    サクラ「お兄ちゃんが?」

    シンジ「うん」

    サクラ「すごいやん、お兄ちゃん! エライやん!

        やっと、センセに恩返しできたんやなぁ!」

    シンジ「……」

    サクラ「それに、ウチもです。

        ウチもシンジさんに恩返しせなあきまへん」

    サクラ「シンジさんがエヴァに乗らんでもいい世界を作る。

        それが私たち鈴原兄妹の、シンジさんへの恩返しなんです!」


    シンジ「……ありがとう、サクラちゃん。トウジ……」




     
    711 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:40:41.18 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-184)









    廊下

    サクラ「……それにしても……ヒデキ君……」

    ミサト「……彼の処罰は後日決定するわ」

    シンジ「……」

    ミサト「シンジ君、貴方が背負ったものは、大きすぎると思う。

        けれど、お願い。

        貴方は生きて」

    シンジ「……」

    サクラ「そ、そんなこと言わんでも、私が守りますよ!」

    ミサト「いいえ」

    ミサト「今目を離したら、シンジ君あなた……

        自ら命を立つ気がして……」

    シンジ「そんなこと、しませんよ……」

    ミサト「ごめんなさい。シンジ君。私、

        あなたの保護者してたから、

        あなたのウソつくときの癖分かってるの」

    シンジ「っ……」

    サクラ「し、シンジさん!?」

    シンジ「…………」

    ミサト「……」

    サクラ「……」

    シンジ「……ごめん、サクラちゃん……ミサトさんの、言うとおりだ」




    サクラ「っ!!!」





    712 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:41:59.10 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)
    碇シンジ隔離室

    マリ「……」ポカーン

    シンジ「……」

    マリ「……えっと、大きなアクセサリーだね。可愛いよ」

    シンジ「まぁ、可愛いよね」

    サクラ「……」ギュウウウゥウウウゥゥゥゥ……

    シンジ「えっと ナチュラルにマリさんがボクの隔離室にいるのはさておき」

    マリ「……あー、あれかい? あれでしょ

       わんこ君なんかあった?」

    シンジ「えっと、まぁ」

    マリ「で、それのこと気にして、死んでやるー! とか言ったでしょ?」

    シンジ「……え?」

    マリ「さっちんはね、大事な人が『死にたい』とか言ってると、

       そういう風になっちゃうんだよ」

    サクラ「……」ギュウウウゥゥゥッ

    マリ「何も言わずに、ただずっと抱きついて顔突っ伏してるだけなの」

    シンジ「……」

    マリ「……お兄さんの話、聞いたでしょ?

       さっちん、お兄さんがエヴァになる前に、

       お兄さんが死にたいって叫んでたの聞いた事があるんだって」

    マリ「壁の向こうで兄が叫んでる。でも、そこは隔離室だから……

       こっちの声は向こうに届かない」

    マリ「さっちん、その時ずっと離れなかったんだって

       見かねて周りの大人が引き剥がして……それからが大変だったけど」

    シンジ「……」

    サクラ「……」ギュウウゥゥウゥゥウゥ

    マリ「多分ね。ずっと、お兄さんにもそうしてあげたかったんだと思うんだ

       それができなかったから、

       今いる大切に人にはそうしてあげたくなっちゃうんだよ」

    マリ「しっかし、そっかぁ、

       お兄さんが自殺したってわけじゃないこと分かっても、

       その癖だけは治らないかー」スタスタ

    シンジ「あ、マリ。何処へ?」

    マリ「お邪魔虫はお暇しまーす。さっちん、頃合見て離してやんなよー」

    サクラ「……」ギュゥゥゥゥゥゥゥ

    マリ「流石にわんこ君も、死ねなくなったでしょ?」

    シンジ「……」

    マリ「……死んじゃダメだよ。姫も私も、超泣くから」




    ……
    713 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:42:37.48 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-259)













    リツコとアスカ 弐号機格納庫

    アスカ「……ねぇ、一つ気になるんだけど」

    リツコ「何かしら?」

    アスカ「……ファースト、綾波レイの零号機には、誰の魂が入っているの?」

    リツコ「……」

    アスカ「……」

    リツコ「ゼロ号機は、魂のない機体よ」

    アスカ「……そんなんでも、シンクロ出来てるって言うわけ?」

    リツコ「……ええ、あの子は、特別だったから」

    アスカ「それよ……」

    リツコ「?」

    アスカ「アイツって、なんなの? 初号機に溶けちゃったはずでしょ?」

    リツコ「……そうよ」

    アスカ「でもマークナインの中にはアイツがいた……」

    リツコ「綾波シリーズ……とでも言えば良いかしらね」

    アスカ「……」

    リツコ「あの子は、碇ユイのクローン。

        その体に、リリスの魂を封じ込めた存在

        あの子だからこそ、零号機を動かせたといえるわ」

    アスカ「……はぁーあ」




    714 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:43:36.02 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)
    アスカ「ごめん、 知ってた」

    リツコ「……では、なんでこんな質問を?」

    アスカ「擬似シンクロって言うんでしょ、それ」

    リツコ「……」

    アスカ「……ねぇ、もしかして、コネ眼鏡って」

    マリ「やっほ、姫。タイミング悪くてゴメンにゃー」

    アスカ「ばっちりすぎてキモイ。聞いてたでしょ」

    マリ「うん」

    アスカ「……教えなさいよ。アンタのこと」

    マリ「……」

    アスカ「……相棒、でしょ」

    マリ「……」ポリポリ



    マリ「そうだねぇ……

       ぶっちゃけると、私……

       アスカのママよ」

    アスカ「……」

    アスカ「リツコ、翻訳して」



    リツコ「真希波マリは、アスカの言うとおり、綾波レイと同様クローンの存在

        そのクローン元となったのがかつての式波・キョウコ・ツェッペリン

        あなたの、お母さんよ」

    アスカ「……ふーん」

    アスカ「ってことは何? ママって若い頃こんな感じだったわけだ?」

    マリ「こんにゃ?」ビッ

    アスカ「そんにゃ」ビッ

    マリ「そういうことだね。だって、私その頃のキョウコの記憶も持ってるもん」

    アスカ「!?」ガバッ

    マリ「まだアスカが生まれてない頃だよ。

       私、ていうかキョウコは、ゲンドウ君とユイにゃんの同僚だった」

    アスカ「……だからゲンドウ君って……」

    マリ「まぁ、色々あってクローンで私が生まれて、

       そうこうしているうちに、未来の娘カッコワライのアスカと一緒に戦ってた」

    アスカ「……色々ショックだけど、

        正直、思い当たる節はあったわ

        どおりで、アンタは弐号機を動かせるし、

        アンタの雰囲気がママに似てるって思ったのもその現われだったのかな」

    715 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:47:00.28 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)
    マリ「……んー」バッ

    アスカ「……何のつもり?」

    マリ「おいで、アスカ。お母さんのところへ……    的な?

       にゃっははははは! ごっめんごめん! ごめ……


       アスカ?」

    アスカ「……っ」ギュッ

    マリ「……」ギュッ







    アスカ「んー」

    マリ「うん」

    アスカ「いや、違うわ。やっぱママじゃないわ」トン

    マリ「私も今、全然実感ないって言うところだった」ケラケラ

    リツコ「クスッ」

    アスカ「大体アンタがママぁ!? 世界の終わりが来てもそんなのゴメンだわ!」

    マリ「そんなこと言うなら こんなに素直じゃない子が娘なんて私もィヤーですゥ!」

    アスカ「何よ! 生意気ね!」

    マリ「先に言ったのは姫じゃん!!」

    アスカ「ギャーギャー!」
    マリ「ニャ-ニャー!」




    リツコ「……この事実は、伏せておいても全然良かったかしら」

    マヤ「ええ、態度、全然変わってませんものね」

    リツコ「この関係が、あの子達にとって一番心地よいのかもね……」

    マヤ「ちょっと、うらやましいです……」

    リツコ「喧嘩が?」

    マヤ「それも、ちょっとですけど……何でも言い合える関係って、いいな、って」

    リツコ「……言えばいいじゃない」

    マヤ「……言っても、いいんですかね?」

    リツコ「ええ、いつでもどうぞ」

    マヤ「……今は、その言葉だけで充分です

       いつか話せるときに、ちゃんと話します」

    リツコ「……そう」


    リツコ「待ってるわ……」








    ~~~~~~~~~~~~
    716 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:47:44.08 ID:1UpSGgre0 (+12,+22,-1)
    続く
    717 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:57:15.67 ID:9BAlJWKSO (+27,+29,-8)
    乙。泣いた。アレとか結構納得する理由付けだよな
    718 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 21:02:05.33 ID:KT0i31CIO (+21,+26,-10)
    >>1の解釈は(wikiのもあるだろうけど)好きだ
    719 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 01:00:52.88 ID:k4BDCew1o (+17,+29,-12)

    このSS読むだけで大分考察がわかるな。しかも面白いし。その上エロあるし
    720 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 04:16:49.97 ID:n1XYIykZ0 (+29,+29,-9)
    本日完結予定
    信頼度→2015年までにフィナーレが上映する確立程度
    721 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 04:20:15.49 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-95)
    予告編
    ~~~~~~~~~~~~






    ゲンドウ「シンジは回収できなかったか」

    レイ「すみません」

    ゲンドウ「いい  計画を変更するだけだ」

    冬月「……老人たちに報告か?」

    ゲンドウ「ああ そうなる」

    冬月「……仕方あるまい しかし今回は私は遠慮させてもらうよ」

    ゲンドウ「……そうですか」

    カヲル「……」



    カヲル「へぇ……」







    ~~~~~~~~~~
    722 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 07:21:01.26 ID:viaef3BDO (+19,+29,-16)
    カヲルきたか!
    がんばれー
    723 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 11:56:08.63 ID:UIwUPEOAo (+28,+29,-8)
    つまりシンジは親子丼食ったということなのか…
    724 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 14:17:39.20 ID:4kn9zEqeo (+21,+27,-2)
    >>723
    天才だな
    725 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:20:03.33 ID:n1XYIykZ0 (+29,+29,-29)
    今度こそ このスレだけは 幸せにして見せるお
    726 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:20:53.72 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-217)

    数日後 ブリッジにて

    スミレ「観測機異常無しです」

    青葉「周囲の状況も安定しています」

    日向「毎日思うけど、何もない時が一番不安になるな……」

    コウジ「何が起こるかわからないから、か?

        年を取ればなんでもない事が幸せだと思えてくるぞ」

    青葉「達観してるねぇ」

    スミレ「おっさんたちが何言ってるんだい」

    青葉 日向「キツイこというねぇ……」





    ミサト「……特に、問題はないみたいね」

    リツコ「ええ、不気味なくらい……」

    ミサト「L結界を破る手立ては?」

    リツコ「それなりに進んでいるつもりよ。

        今の実験が成功すればいける。

        状況、マヤに聞いてみる?」

    ミサト「いいわ、報告を待つ」






    727 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:21:23.22 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)




    ミドリ「……あのぉ、艦長」

    ミサト「なにかしら?」

    ミドリ「……ヒデキ、いつ戻るんですか?」

    全員「……」



    ミサト「多摩ヒデキの処分は、まだ決定していない。

        後に、決定し次第通達する」

    ミドリ「処分って! どうする気なんですか!?」

    ミサト「厳罰、それ以上のことはまだ不明」

    ミドリ「厳罰って!!

        なんでですか!?

        ヒデキは悪くない!!」

    日向 青葉「……」

    ミドリ「悪いのはサードインパクト起こしたあいつでしょ!?」

    スミレ「落ち着けミドリ」

    ミドリ「なに!? スミレまで艦長の味方!?」

    スミレ「落ち着けっつってんだろ小娘。ピーギャーピーギャーわめくな」

    ミドリ「はぁ? 何その態度、ムカツク……」

    スミレ「むかつくのはアンタだよ。ヒデキが悪くないわけないだろ

        艦内で銃を構えた、それだけで重罪さ……

        まぁ、相手がアイツだったってのは、刑を軽くする理由にはなるかもね」

    ミサト「……」

    スミレ「そうでしょう?」

    リツコ「そうね。サードインパクトの引き金、

        碇シンジへの恨みを晴らすために外出中の彼を襲った。

        そういうことであれば、少なくとも死罪は免れる」

    スミレ「その程度、ですか?」

    リツコ「……後は事情と、彼が今後どうするかね」




    ミサト(限界……かしら)










    728 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:21:52.22 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-79)







    カヲル「そろそろ、だね シンジ君

        生き残ってくれよ……

        僕は、君の居ない世界に興味なんてないんだからね」

    カヲル「……さぁ、今回は、

        フィナーレか

        リピートか

        君の望むこの世界の終焉は、どちらなんだい?」



    アヤナミレイ「……」












    729 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:22:20.65 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-157)
    ヴンダー ブリッジ

    ミサト「13号機?」

    スミレ「間違いありません。ネルフ本部にエヴァが、エヴァが居ます!」

    リツコ「やつらが現状で作るエヴァだとしたら、マズいわね」

    コウジ「ヤツが、インパクトを起こせるエヴァだと?」

    リツコ「可能性は充分に考えられるわ」

    ミサト「……作戦を立てる。チルドレンと艦長の通信を」

    リツコ「ええ」

    730 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:23:22.23 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)

    カヲル「あははは! しかし、シンジ君が居ない状況では、

        結局こうなるんだねぇ?」

    アヤナミレイ「……」

    カヲル「……ああ、滑稽だよ。本当に……」

    カヲル「見てごらん、アヤナミレイ!

        やっぱり槍は……ロンギヌスしかない」

    アヤナミレイ「……そうね」

    カヲル「今回も、カシウスが戻ってくるとは限らないよ……

        アヤナミレイ。

        破壊される世界をソウゾウしたことは?」

    アヤナミレイ「考えたこともないわ。 考える必要がないから」

    カヲル「恐怖しないのかい?」

    アヤナミレイ「恐怖って、何?」

    カヲル「っく、くはははははは!

        ああ、最高だよ」ガツン!


    カヲル「最高だよ!」ガツン!

    カヲル「最高だよ!」ガツン!

    カヲル「……ギリギリで操作を占有しようとしたのに、

        同乗している『コイツ』のせいで!!

        毎回僕の意思は踏みにじられるんだ!!

        ダミープラグの中にいて、そんなに楽しいかい!?」

















    カヲル「楽しいかいって聞いているんだよ!!

        冬月コウゾウ!!!!!」

    ガァァン!!







    ゲンドウ「……計画に、狂いはない」

    ゲンドウ「そうだろう。ユイ……」




    731 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:23:50.26 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-233)





    アスカ『させないわよ』

    ザッ


    カヲル「!?」

    レイ「!!」



    アスカ『絶対、フォースインパクトは起こさせない』

    マリ『そうだにゃー……君たちの命運は、今尽きるんだよ』






    ヴンダー ブリッジ

    ミサト「リツコ!!」

    リツコ「結界アブソーバー! 起動!! 徐々にこじ開けて!!」

    コウジ「了解!!」

    リツコ「エヴァは先に侵入!

        結界除去を優先順位Cで続行!!」







    アスカ「着地!」

    マリ「了!」

    ッダアアアアアァァァァァァァァン!!!!!

    アスカ「あんたたちの野望は、この弐号機パイロット アスカ様が

        じきじきに捻り潰してやるわ!

        そのエヴァの機体ごとねぇ!!」

    マリ「私の八号機も忘れてもらっちゃ困るよぉ」





    カヲル「?  一機、だと?」

    レイ「……あの機体」


    732 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:24:23.47 ID:n1XYIykZ0 (+29,+30,-298)

    アスカ「気付けバカ!  

        この機体は、弐号機のコアを中心として八号機のパーツを取り込んだ」

    マリ「おおっと!! それは譲れないよ!!

       何せこの機体は八号機をメインにすえた従来の機能を遥かに凌ぐ」

    アスカ「ちょっとぉ!! 弐号機がメインのはずでしょ!!」

    マリ「にゃにおう!! 八号機だって凄いんだぞぉ!!」

    アスカ「アンタ母親なら娘に譲りなさいよ!!」

    マリ「生んだ覚えのない娘なんて知るかぁ!!」


    アスカ マリ「アンタバカァ!?」




    ミサト『あの子達……『2+8号機』で協力しないで喧嘩してどうするのよ!』

    マヤ『……ごめんなさい。ちょっと、うらやましくないです』

    リツコ『はぁ……お子様ね』

    コウジ『バカヤロー!! 前見ろ!! 戦え!!』







    レイ「消えて……命令執行の、邪魔」

    ブゥン

    アスカ 「ちょっと、」

    ガシッ

    アスカ 「黙ってろっちゅううのおおおおおおおお!!!!」

    バギィィィィン!!!!



    733 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:25:10.43 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)
    カヲル「……マークナインの武器を右手だけで折った!?」

    スミレ『奴さん 大振りの攻撃したからガラ空きだ!』

    マリ「近距離から超火力でゴメンね! アダムスの器ちゃん!」



    レイ「!?」

    ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!





    コウジ『主砲を小型化して、2+8号機に持たせるなんてな……

        艦長のそういう発想が何処から出てくるもんだか!』

    ミサト『しかし、今のでほとんどの電力が失われているわ。

        当分の間、当艦はエヴァへの送電を止めて、逐電に入る。

        全艦にそう伝えて』

    リツコ『ええ、もうやってる』

    ミサト『手はずどおり頼むわよ!

        二分間は主砲が使えないと思って!』

    アスカ「主砲なんて使わなくても、私が片付けてやるわよ!!」

    マリ「姫! 弐号機の右手に合わせるから、」

    アスカ「頼むわよ! インフィニティの骨多いんだから、こけないでよね!」

    マリ「気にしないでやっちゃいなよう!」





    カヲル「マークナインの半身が消し飛んだ!?

        とんでもない威力だ……

        あれならあるいは、この13号機を止められるだろうね……」



    カヲル「……でも、君達は残念なことに、一つ思い違いをしている」






    734 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:25:46.45 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-120)
    00:07:17

    ゲンドウ「……カシウスの槍……

         こちらにも使いようがあると思ってしばらく取っておいたが

         どうやら、この時のためだったようだな」






    00:25:51

    アスカ「はん! トロイわね!!」

    スミレ『敵の人造使途によるATフィールド、微弱!』

    リツコ『今のアスカなら、弐号機の力を思う存分生かせる

        人造使途のATフィールドなんてオブラートのようなものだわ』

    ミドリ『人造使途! 残り3機!!』






    00:50:13

    ゲンドウ「冬月先生……お願いします」










    735 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:26:13.31 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-211)
    01:11:37

    ミドリ『一分経過! 電力四割回復!!』

    カヲル「さぁ、早くしてくれないと、

        また『破壊のインパクト』が起こってしまうよ!」

    アスカ「わけ! わからん! っちゅうの!!」

    ゴガアアアァァァァ!  ゴシャアアア  ドガァァァァッァ!!



    ミドリ『人造使途 破壊!』

    スミレ『よくみな! 一騎残ってる!!』




    マリ「食べ残しは、いけないよ! 姫!」

    ガッゴオオオオォォォン!!!



    コウジ『ウマい! 肘でやりやがった』











    01:41:59

    冬月(知略だ

       万の軍勢を覆すのは知略)


    冬月(しかしな チルドレンよ

       万は知略で覆せても

       億の軍勢を覆すのは、

       力でしかありえん)










    736 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:26:46.46 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-145)
    02:00:57

    ミドリ『二分経過!! 電力七割回復!!』

    ミサト『っくっ……』



    アスカ「おりゃああああああああ!」

    マリ「押し崩せ!!!」


    カヲル「似たもの同士のダブルエントリー……

        流石に、強いね」

    カヲル「しかしこちらは片方がやる気を出していなくても、

        片方が、ダミープラグ

        腕力では勝てないよ」

    ゴッシャアアアン!!



    青葉『押し返された!?』

    日向『しかし、腕力差がモノを言う戦いではない』




    アスカ「っつぅ……っざけんじゃないわよおおおおぉぉぉ!!!」

    マリ「待って姫!」

    アスカ「はぁ!?」



    マリ「撃てる!」






    737 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:27:24.20 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-183)
    ミサト『電力を全てエヴァへ!!』

    スミレ『サー!』

    ミドリ『あっ!!!!』



    マリ「おーらい!! 狙ったら、はずさないよぉん!!」



    ミドリ『マークナインが!!』







    アヤナミレイ「遠距離武器は、あなただけが持っていたわけではない」




    青葉『鎌の柄が、銃だった!?』

    日向『危ない!!』






    アヤナミレイ「させない」

    サクラ「それもさせへん!!!」

    ッッッッッダアアアアアアアァァァァァァァァン!!!!!




    スミレ『Ωがマークナインの武器を破壊!』

    ミサト『サクラちゃん、間に合ったのね』

    サクラ「ええ、カシウスの槍! しっかり取ってきました!!」

    アスカ「遅い!! サクラ!!」

    マリ「でぇもっ、間に合った!!」

    カヲル「!?」

    ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!

    738 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:28:26.34 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-62)

    コウジ『やったぞ! 13号機の体が半分吹き飛んだ!!』




    青葉『槍を……破壊しろ!!!』




    日向『インパクトなんてもうたくさんだ!!』




    スミレ『いけええぇぇぇぇ!!!』




    ミサト『世界を……前へ進める……』































    ゲンドウ「させんよ」




    739 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:29:11.40 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-205)

    ミドリ『!? ひっ!?』

    ミサト『!?』

    ミドリ『い、インフィニティの、存在を確認……』

    ミサト『、数は!?』

    ミドリ『……け、桁が多すぎて……わかりません!!!』









    アスカ「は、はぁぁぁ!?」

    マリ「なっ……」

    サクラ「こ、この足場の骨……インフィニティが、生きとる!?」





    コウジ『な、なんだって……やつらは、もう動かないんじゃなかったのか!?』

    ミサト『カシウスの槍か!?』

    リツコ『ええ、カシウスの槍を、

        ネルフはインフィニティ起動のために取っておいたということね

        もはや、準備は整っていたのよ……』

    ミサト『億を越えるインフィニティに、どう対応するって言うのよ……』





    アスカ「はぁ!? ミサト!! アンタ何弱気になってんのよ!!」

    マリ「このでっかいのに刺さってる、槍二本!! コレを守ればいいんでしょ!?」


    ミサト『……出来るの?』

    アスカ マリ「やる!!」




    740 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:29:52.57 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-246)
    サクラ「マークナインを無力化! こちらも、応戦に向かうで!!」

    アヤナミレイ「……無駄……」






    カヲル「ああ、無駄だ……無駄なんだよ」


    ムクッ



    青葉『13号機がまた動き出したぞ!?』

    日向『下半身は吹き飛んでるのに!?』


    カヲル「ああ、そのおかげで、冬月による占有が解けた。

        おかげで僕が自分の意志で動けるようになったのさ……」

    アスカ「妖怪みたいな見た目で、どう戦うって言うのよ!?」

    カヲル「妖怪? いいね、その通りだ。

        13号機は、妖怪みたいなもんさ

        心臓は二つあるし、目も四つある

        オマケに、手も四本ある」

    ゴバアァアァァァッァァァァァァ!!!!!


    アスカ「うげえええええええええ!! きもっ!!」

    マリ「可愛くない、可愛くないよ、それ」

    ブゥン



    コウジ『マリめ、主砲を投げつけやがった』

    ミサト『必要ないわ。それよりも、こちらはL結界を破ることを最優先して!』

    コウジ『サー!!』









    741 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:30:19.34 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-154)
    アスカ「13号機……沈めええぇぇぇぇぇぇ!!!」

    ガシィィィ!!

    マリ「!? 脚、つかまれた!!」

    アスカ「インフィニティ!? く、こんなときにぃ!!」

    ゴシャアアアアアン

    マリ「蹴散らしても、蹴散らしても!!!」





    サクラ「止まれ!! 止まらんかああああああああああぁい!!!」

    ガクン ッゴシャアアアアアァァァァァン!!!

    サクラ「っく、ぁ、じゃま、なんじゃあああああああ!!!」

    グルン ゴッシャアアアアアアァァァン!!!!









    サクラ「渚、カヲル!!」




    742 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:31:01.87 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)
    カヲル「!? 君は……?」

    サクラ「……」

    カヲル「……そう、か、君か……君だったんだね。

        カシウスの槍は、確かに君の方が似合っているよ」

    サクラ「……槍から、離れろ!!」

    カヲル「……残念ながら答えはNOだ

        インフィニティは全て動き出した。

        じきに槍を抜いてリリスとの融合を果たし

        そして、君たちを滅ぼす

        ならば、今全てを破壊しようじゃないか

        そうすれば、先には進めないけどやり直すことは出来る」

    サクラ「確かにやり直すにはそれしかあらへん!

        でもアンタ! 先に進もうとは思わんのかいな!?」

    カヲル「多が個になる世界に興味はないよ

        僕は、シンジ君と一緒にいたいだけなんだし」

    サクラ「そういうんとちゃうんや!!

        クソ!!何で毎回あんたはウチと話が出来ん状態でやってくるんや!!」

    カヲル「逆の意味で運命なのかもしれないよ

        僕たちは相容れない。

        なぜなら、お互いが『カシウスの加護』を受けている」

    サクラ「あほぉ!キモイんや!! あんたの話は!!」






    アスカ「なんの、話よ……っとぉ!!」

    マリ「ちょ、マジで、洒落んなんな……っぁあああああ!?」

    ダシャアアアアアアアアアアアアアン!!!





    青葉『2+8号機転倒!』

    日向『だ、だめだ。13号機はもう……』


    カヲル「チェックメイト……だ」

    サクラ「……っくぅっ……!!!」





    743 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:31:36.52 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-202)

    カヲル「……最後のお願いだ」

    サクラ「!?」

    カヲル「その槍を僕に貸してくれないか?」

    サクラ「あ、アホか!! この槍を使えば! 

        アンタのフォースインパクトをおさえる事ができるっちゅうのに!」

    カヲル「フォースインパクトは起こるよ

        確実に、絶対に」

    サクラ「!」








    ミサト『っ……サクラ少尉、』











    ミサト『カシウスの槍を……渚カヲルに……渡しなさい』


    コウジ『な!?』

    日向 青葉『!』

    スミレ『艦長!?』

    ミドリ『っ?????』

    リツコ『……』


    アスカ「は、はぁ?」

    マリ「なに、言ってんの?」






    744 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:34:24.53 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)




    ミサト『サクラ少尉……詰みよ

        億の軍勢は……力でないと覆せない』

    サクラ「……」










    サクラ「……」

    サクラ「十回目や」

    サクラ「十回目なんです。これは」

    サクラ「ウチが、自分の意思で、巻き戻しを決めるのは十回目なんです!!」

    ミサト『……十一回目があるわ  『破壊と再生のインパクト』しかないのよ』

    ミドリ『ちょ、わけ、わかんないんだけど?』

    サクラ「ここまで来たんや! ここまで状況を再現できた!!

        先に進むしかないんや!!

        この十回目にかける方が、全部リセットするよりええはずや!!」

    アスカ「……わけわかんない」

    マリ「なんだか、ねぇ?」

    カヲル「君のさっきの言葉には一つだけ嘘がある

        君は、僕のフォースインパクトを留める気はないね?」

    マリ「……」

    カヲル「ふふ、でも、その後にリリンの王を説得できるかな?」





    ミサト『サクラちゃん、いや、サクラ少尉』

    カヲル「カシウスの加護を背負った君ならわかるだろう?」











    ミサト『やり直すのよ』

    カヲル「やり直そう」










    745 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:34:58.96 ID:n1XYIykZ0 (+33,+30,-284)

    サクラ「……いやです」

    ミサト『サクラ少尉!!』

    カヲル「……そう、か」






    カヲル「なら、もう一度『破壊』のインパクトで、全てをリセットするしかない

        『進化』のインパクトだけは、絶対にゴメンだよ」

    ズオオオオォォォォ!!!




    青葉『槍が引き抜かれる!』



    カヲル「聖槍は二つ揃った。

        暴走でも覚醒でもいい さぁ、始めようじゃないか」




    日向『!?』

    青葉『マークシックスが動いている!?』

    ミドリ『え? マークナインはもう……』

    スミレ『シックスだ馬鹿! リリスと一緒に槍に刺さってたやつだよ!!』

    コウジ『貼り付けにされていただけじゃないのか!?』





    カヲル「今回の君は用なしだよ。 槍二本さえあれば、どうとでもなる。

        それに、このために僕は人造使途を一機残していたんだからね」

    ミドリ『じゅ13号機の内部から、人造使途が出現!?』

    コウジ『13使途の侵食を防ぐためか!』

    ミサト『……サクラちゃん……槍を……』




    ミサト『……』









    746 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:35:25.09 ID:n1XYIykZ0 (+33,+30,-92)
    ミサト(私は、どうしたかったのかしら)




    ミサト(こんな無駄に偉くなっちゃった立場で、

        何を、私はしたかったのかしら)


    ミサト(先に進みたかったのよ

        使途とかエヴァとかを終わらせて、先に進みたかった

        そうしたら私のこの傷も昔話になるし、それに

        それに、あの人も……)


    ミサト(でも、やり直せばあの人に会える

        そうよ。やり直しさえすれば……)









    ミサト『馬鹿じゃないの、私……』

    リツコ『ミサト?』




    747 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:35:55.26 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-286)


    ミサト『サクラちゃん!!!』

    サクラ「槍は絶対に渡しません!!」

    ミサト『槍を、槍を絶対に放さないで!!!!!』

    サクラ「……え?」

    ミサト『破壊のインパクトは、超高圧のアンチATフィールド……

        カシウスの槍を持ってさえ居れば、きっと!!』

    サクラ「……ええんか?」



    ミサト『生きなさい! サクラ!

        やり直す為じゃない、この先に在る、貴方の願いの為に!』





    サクラ「……っく、う、ぉぉぉおおおおおお!!」

    ゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャゴシャ



    青葉『インフィニティの中を駆け抜けてる!?』

    日向『パワフルどころの話じゃ……』




    サクラ(ぎりぎりや、人でいられるぎりぎりで動き続けろ、鈴原サクラ

        飲み込まれるな)

    アスカ「!?」

    マリ「!?」

    サクラ「間に、あった」









    ミサト『始まるわ……』

    リツコ『……』

    スミレ『……13号機が……』

    748 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:36:20.58 ID:n1XYIykZ0 (+29,+29,-51)









    カヲル「さぁ、   『破壊のインパクト』だ。

        再生も、進化も許されない」








    カヲル「0への巻き戻しだよ」















    ~~~~~~~~~
    749 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:37:03.92 ID:n1XYIykZ0 (+20,+30,+0)


















































    750 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:37:38.71 ID:n1XYIykZ0 (+24,+29,-10)
























































    ゲンドウ「エデンの園……」

    コツコツコツ
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