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    元スレシンジ「ヴンダーで暮らす」

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    651 : VIPにかわりま - 2013/01/01(火) 15:06:22.97 ID:hAjulkbIO (+13,+28,-1)
    鳥肌が立った
    652 : VIPにかわりま - 2013/01/01(火) 16:55:12.82 ID:B9NkJCiD0 (+24,+29,-13)

    結局ヴィレもインパクトを認めたってこと?
    シンジくんを叱れんぜ、これ
    653 : VIPにかわりま - 2013/01/01(火) 23:44:07.99 ID:+fKpF08oo (+24,+29,-39)

    もう考察ではカシウスがリビドーの槍って決まったんだっけか?
    654 : VIPにかわりま - 2013/01/02(水) 02:18:03.95 ID:vkzOjXA/0 (+25,+30,-26)
    とりあえず考察とか見て自分で適当に納得して書こうと思ってる
    カシウス=リビドーも考察とか見て決め付けた。
    全部勝手に決め付けて『ぼくがかんがえたえぶぁ』書くお
    655 : VIPにかわりま - 2013/01/02(水) 10:08:01.69 ID:i9h+UIAgo (+19,+29,-2)
    面白いんで是非お願いします
    656 : VIPにかわりま - 2013/01/02(水) 11:05:02.53 ID:DeCFwj8Ro (-9,+5,-2)
    657 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:19:55.22 ID:g0S4VJ140 (+43,+29,-21)
    >>145の後から



    金の栞
    本編再開

    シンジ「ヴンダーで暮らす」||









    658 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:20:27.96 ID:g0S4VJ140 (+33,+30,-275)
    一ヵ月後 碇シンジ隔離室

    サクラ『シンジさーん』ヒョコ

    シンジ「あ、サクラちゃん いらっしゃい!」

    サクラ「もうこの光景も板についてきましたね」

    シンジ「うん、サクラちゃんが料理器具借りてきてくれたからだよ」

    サクラ「○○さんに感謝やね」

    シンジ「うん、ていうか」

    アスカ「バカシンジー ご飯ー」

    マリ「わんこ君ー♪ ご飯ー!」

    シンジ「皆、最近ナチュラルにココに集まるようになったね」

    アスカ「アンタは私のご飯を作る使命があるのよ! 

        喜びなさいよね、この私の世話ができるんだから」

    シンジ「ははは、まぁ、良いけどね」

    サクラ「でも、シンジさんのご飯メチャクチャ美味しいですもん。

        集まりたくなる気持ちわかりますわ」

    マリ「さっちんも、そう言いながらご飯食べないでココに来るようになったよねー」

    サクラ「いいやないですかぁ シンジさんかて

        一人分作るのも数人分作るのも変わらん て言うてくれますし」

    シンジ「そうだね。それに僕料理するの好きだし、

        食べたいって言ってくれるのは本当に嬉しいよ」
    659 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:20:55.21 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-188)
    アスカ「ヘラヘラしちゃって、

        何だかんだ言って女の子に囲まれてスケベな事考えてるんでしょ?」

    シンジ「そ、そんなこと考えてないよ! 

        あ、ハイ、とりあえずサラダ食べながら待っててよ」

    サクラ「シンジさん最近、お食事前にサラダ出しますね」

    マリ「あー、私ドレッシングはゴマがいいにゃー、ゴマー」

    アスカ「そういえばずっと青紫蘇よね。なに、あんたの好み?」

    シンジ「いや、食事の前にサラダ食べるとダイエットに良いらしいから、

        もしかしてご飯と一緒に食べたかった?」

    サクラ「シンジさん……」

    アスカ「んー……」

    マリ「わんこ君、それはちょっと乙女心的に微妙なところだよ」

    シンジ「え? でもアスカがよくダイエットって言って

        何も食べない事とかあるから、

        それだったら普段から気をつけたほうが良いかなって思って」

    660 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:21:23.07 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-61)
    アスカ「……ムムム……ッたく、わかったわよ。別にイヤって意味でもないしね」

    サクラ「心情的には微妙やけど、正直ホンマなら試さずにはいられません」

    マリ「ゴマドレッシングとってー」

    ミサト「はいどうぞ」

    サクラ「ブフウゥゥゥゥゥゥ!!!」
    661 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:22:06.89 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,+0)
    ミサト「サクラちゃん、お食事中よー?」

    サクラ「な、何で! 艦長がココに来てるんですか!!」

    ミサト「? ご飯食べに」

    サクラ「いや、そーやなくてですね。あの、艦長のイメージとしては……」

    ミサト「こないだからこっそり来てたわよ」

    サクラ「な!?」

    ミサト「流石にサクラちゃんにはまだ黙っておきたかったのよねぇ……

        一応、艦長としてはあのキャラで売ってるところあるから」

    アスカ「たまにはココに来てハメはずしなさいよって言ったらこの様よ。

        ほんと、人間って堕落するとすぐ一直線ね」

    マリ「いいじゃん堕落してもー、ココだけヴィレじゃないみたいで落ち着くし

       ねー艦長ー♪」

    ミサト「そうよねー♪」

    シンジ(混ぜるな危険の臭いがする……)

    サクラ「アカン……ちょっと憧れてたのに……」

    ミサト「大人ってこういうものよー」

    サクラ「ウチかて大人ですけどね」

    ミサト「……そういやそうね。あんたたち皆同い年くらいに考えちゃってたわ」

    アスカ「ん? ちょっとまって、それって私たちの事ガキ呼ばわりしてない?」

    ミサト「そのつもりだけど?」

    アスカ「こんなナリでもこちとら28だっつーの! 大人よ大人!!」

    マリ「アラサー主張する独女って……」

    アスカ「あ ん た も 同 じ で しょ」

    マリ「やーぁ! つねらないでぇー!」キャッキャ

    ミサト「アースーカ お食事中でしょ」

    アスカ「はいはい」
    662 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:22:38.07 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-131)
    夜 

    サクラ「シンジさん、起きてます?」

    シンジ「ん、起きてるよ」

    アスカ マリ「zzz……」

    サクラ「……ふふ、なんか変ですね。隔離室やのに、人が集まって寝泊りしとる」

    シンジ「そう、だね」

    サクラ「……みんな、シンジさんの事が好きなんやなぁ」

    シンジ「そうなの、かな」

    サクラ「そうですよぉー そうでなかったら人なんて集まりません

        好かれる人のところに人は集まるモンです」

    シンジ「……そうなら、嬉しいな……」

    サクラ「好きな人のところに集まるから、幸せな家庭とかができるんです

        ウチも、子供生んで幸せな家庭作りたいんですわぁ……」




    663 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:23:11.90 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,+0)
    サクラ「シンジさん。

        もし、ヴィレの戦いが終わったら……

        エヴァは全部解体されるそうです」

    シンジ「そうなんだ。

        うん、それがいいと思うよ」

    サクラ「ウチもそう思います。で、

        そうなったら、もうインパクトなんて起こらんようになるわけですよね」

    シンジ「そうだね。使途もいないエヴァもいない世界なら、ね」

    サクラ「そしたら、シンジさんがココで隔離される理由はなくなるわけです」

    シンジ「……そうかな? その時こそ僕は、サードインパクトの原因として……」

    サクラ「そんなことにはなりません。

        もし世界がそれを望んでも、艦長がさせませんよ」

    シンジ「……ミサトさん自身はそう思ってくれてるかもしれないけど……

        ヴィレの艦長としてのミサトさんは、そうしていられないでしょ?」

    サクラ「艦長はな、ヴィレの中で色々な人脈作ってますねん

        いつかシンジさんが平和に暮らせるように、

        新しい戸籍作るのかてちょちょいのちょいやで」

    シンジ「新しい戸籍、かぁ

        そうしたら、僕も一人暮らししなくちゃね」

    サクラ「どうですやろ? アスカさんとマリさんもついてくるかもしれませんよ?」

    シンジ「えぇ? それって、同棲ってこと?」//////

    サクラ「さぁ、お二人からしたら『ご飯ほしさ』で押しかけるんやと思いますけど」

    シンジ「あー……そういう、ね」クスクス

    サクラ「……ウチも、行くかもしれませんけど……」ボソッ

    シンジ「……」

    サクラ「な、なんでも、ありません……」

    シンジ「……いつでも来てよ」

    サクラ「……」

    サクラ「はい……」




    ……

    664 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:23:39.31 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-215)
    翌日 昼



    サクラ「はぁ、訓練は大変やな」

    ミドリ(ピンク髪)「あんた医官だし、訓練のときは楽じゃん」

    サクラ「それはそうやけどー」

    ミサト「……サクラ少尉」

    サクラ「あ、はい!」

    ミサト「……何か 忘れてない?」

    サクラ「えっと、あ! 今日も特別訓練、ですっけ?」

    ミサト「……赤木博士のところへ行くように。それと」

    カツカツカツ

    ミサト『今日の晩御飯なに?』

    サクラ『豚のしょうが焼きです』

    ミサト『ありがと、訓練頑張ってね』

    サクラ『どもです』

    カツカツカツ

    ミドリ「……なんかアヤしー、何はなしてたのよ」

    サクラ「内緒や内緒ー」

    ミドリ「はぁ? なにそれぇー!」


    665 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:24:14.01 ID:g0S4VJ140 (+31,+30,-236)
    訓練後

    アスカ「……」スンスン

    アスカ「……」スンスン

    マリ「……」スンスン

    アスカ「!? な、何してんのよ」

    マリ「いや、姫が自分の匂い嗅いでるからさ。どーしたのかにゃーって思って

       嗅いでみた」

    アスカ「バッカじゃないの……やめてよね」

    マリ「いいじゃん、わんこ君は嗅がせてくれるよ?」

    アスカ「それよ……アンタがバカシンジのこといい匂いだとかいうから、

        私も、匂いってあるのかなって思って」

    マリ「あるよ」

    アスカ「うっそ!?」

    マリ「ある。 姫の匂いはねぇ……」スンスン

    アスカ「ちょ、かーぐーなー!」

    マリ「イメージとしては、

       『太陽』かな。嗅いでると落ち着くし、一緒にいると気持ち良い

       そんな感じ」

    アスカ「……太陽? なんか、メルヘンな事言おうとしてるのはわかったけど」

    マリ「メルヘンかにゃ?」

    アスカ「もういいわよ。さ、早くバカシンジのとこにご飯たかりに行くわよ」

    マリ「ごっはーんー!」





    666 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:24:44.74 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-92)
    ビービービービービービー

    アスカ「な、なに?」

    マリ「警報?」

    放送『緊急事態発生 緊急事態発生 ネルフのエヴァが接近中

       総員 第一種戦闘配備』

    アスカ「アイツ……!」

    マリ「アダムスの器ちゃんかな?」

    アスカ「しかありえないでしょ!!」ダッ






    667 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:25:11.83 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-118)
    ミサト「ヴンダーの砲台の七割を右翼に向けておいて。

        奴らの目標は恐らく碇シンジ。最終的にそこへ向かうのは確実」

    ミサト「他砲台は左翼に

        前後方は他艦隊でカバー 主砲はいつでも発射可能にしておいて

        上下はエヴァで対処する」





    ミサト「アスカ マリ 準備は?」

    アスカ『いつでも』

    マリ『OK!』

    ヒデキ「え、えっと、」ペラペラ

    ヒデキ「目標、前方より来ます!」




    668 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:26:31.40 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,+0)
    ミサト「主砲! 照準合わせて待機!

        前方A班の砲台は掃射開始!
        B班の砲台は照準合わせて待機!

        左舷の砲台は目標を左に近づけないよう威嚇射撃開始!
        右舷砲台、目標の到達予測場所に照準セット!」

    リツコ「前面から来た……何か策があるのかしら」

    スミレ「そのようです。後方からも来ます!」

    ミサト「これは……?」

    ミドリ「モニターに写し……っ!? うっげ……」

    コウジ「インフィニティ!? いや、なりそこないではあるが……

        再生させたのか!?」

    リツコ「カシウスの槍は一時的にではあるけれど、ネルフの手にあったわ。

        これだけの準備はできてもおかしくない」

    リツコ「インフィニティが三機、地上から接近している

        前方からは空中のマークナイン

        よい状況とはいえないわね」

    ミサト「本艦はマークナインに集中 

        他艦隊の個別指揮にて、後方のインフィニティを撃破せよ!」

    ヒデキ「通達 OKです!」

    日向「マークナインよりエネルギー反応。攻撃、来ます!」

    青葉「ATフィールド展開! 角度を変えてそらします」

    ミサト「防衛面は任せたわ」

    日向 青葉「サー!」

    ミサト「……さて……」


    669 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:27:00.78 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-281)
    ミサト「マリ アスカ」

    マリ『はーぁい』

    アスカ『なぁに?』

    ミサト「マリはマークナインの接近まで待機、

        主砲発射と同時に遠距離攻撃主体で応戦して」

    マリ『おっけー』

    ミサト「アスカなんだけど、ちょっち大変な役を背負うことになるわ」

    アスカ『まっかせなさい!』

    ミサト「後ろからインフィニティが来ているのは聞こえてるわね?

        全艦の砲撃によって三機のうちいくつ落とせるかわからないけど、

        前回の襲撃から考えて、シンジ君を狙っているのは確実。

        ヴンダーに直接乗り上げてくるはずよ」

    ミサト「アスカは乗り上げてきたインフィニティと交戦し、これを排除

    その数は、0かもしれないし3かもしれない。

        やってもらえるかしら?」

    アスカ『当たり前よ!』

    ミサト「……頑張って!」

    コウジ「艦長! 目標、射程圏内に侵入」

    ミサト「5秒後発射!」

    コウジ「5 4 3 」

    ミサト「発射確認後、目標が回避したところをB班の砲台で追撃!」

    コウジ「2 1 発射!」



    670 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:27:42.66 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-205)
    マリ「きたか!」

    ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!

    マリ「主砲発射確認! いっくよー!」

    ダッ

    マリ「見えた!    け   ど」

    ドゥルルルッルルルッルルルウルッルウウル

    マリ「B班の射撃が追い討ちして、かーらーのー!



       スナイプ!」

    トゥグゥゥゥゥゥゥン…… ドゴァッ!

    マリ「っしゃおらぁ! 当てたよー! 見てないだろうけどわんこ君見てるー?」

    ミサト『マリ! まだよ!』

    マリ「え、当てたよ?」

    ミサト『よく見て』







    ミドリ「目標の腹部に命中、風穴開いてますけど止まりません!」

    青葉「風穴がそのままでも動いている……不気味なヤローだ」

    リツコ「全身コアね……どこを削っても生命体として成り立つ……

        存在を消滅させるしか手はないわ」

    ミサト「主砲が打てる目安!」

    コウジ「後一発分打ってる間に射程角度を外れる!」

    ミサト「急ぎ準備、完了次第打て!」

    コウジ「サー!」
    671 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:28:19.62 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-238)

    ヒデキ「あ、うああああ!」

    ミサト「うろたえるな! 報告が先!!」

    ヒデキ「そ、そんな、ああああ……」

    ミサト「多摩ヒデキ!!」

    ヒデキ「後方のインフィニティC! 五番艦を襲っています!」

    ザワッ


    リツコ「……どのエヴァも、本艦を離れることはできないわ」

    リツコ「ミサト、即決して。五番艦を爆破すれば、

        コレ以上の損害を食い止められるかもしれない」


    ミサト「っ……艦ごと……爆破せよ!!」

    スミレ「っ……通達しました」

    ヒデキ「っく……あ!」






    ゴォォァァァァァアアアアアアアア……

    ヒデキ「五番艦の反応消滅! 消滅…ぅうぅ……

        インフィニティの反応……有り!」

    ミサト「撃破せよ! 手負いはせめて砲台で打ち落とせ!

        こちらのエヴァへの負担を少しでも減らすのよ!」

    コウジ「主砲の用意d」

    ミサト「打ち抜け!!」

    コウジ「応!!」

    ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!








    672 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:29:07.79 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,+0)



    アスカ「二度目の主砲の音……遠くでの爆発音……

        インフィニティも、そろそろ来るってカンジかしらね」

    スミレ『本艦にインフィニティA到達! 左後部翼に乗っています

        Aの損傷は大。 エヴァに任せます』

    アスカ「後部翼、遠いわね。打ちながら行くか!!」ジャコン

    ガォゥンガォゥンガォゥンガォゥン
    ダッダッダッダ

    アスカ「オラオラオラオラオラァァァァ!」

    日向『ぜ、前段命中……』


    アスカ「負けてらんないのよ!」


    ダッ!……………………



    アスカ「あんた達にぃぃ!!!」



    ッガアアァァァァァァァァァァァアアン!!



    スミレ『!! インフィニティ、まだ反応あります』

    日向『反撃による弐号機の損傷大!』


    アスカ「分かってるわよっ そんで、そっちのアンタ!!」

    ミドリ『弐号機情報からもインフィニティBが来ます!!』

    アスカ「丸見えだっつーの!」

    ゴッシャアアアア

    ミドリ『す、すげ、腕、胴体貫いてる……』

    アスカ「おおあああああああああああああ!!!!」

    ブゥン! ゴッシャアアアアアアァァァン


    スミレ『AとBの反応が同時に消滅……しました』

    ミサト『よくやったわアスカ……だけど』

    アスカ「っ、平気」

    日向『……機体の半分が損傷、これ以上の戦闘は……』

    ミサト『ええ、もう充分よ……』

    ヒデキ『っ いんふぃひでぃ……Cの反応も消滅!!』グスグス




    673 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:29:48.05 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-152)
    ミサト『残るはマークナイン……マリ!頼むわよ!』

    マリ「っつつ……」

    ミサト『マリ?  マリ!?』











    マリ「ゴメン、艦長……」





    マリ「マークナインだけじゃなかった……

       マークナインの後ろに、インフィニティが一匹隠れてたよ」




    ミサト『後ろに? そんはずはない、

        だって、風穴が開いた時、後ろには……』

    マリ「その穴から出てきたんだよ……」

    ミサト『……!? 寄生して来たってこと!? そんなことまで……』

    マリ「でも、一体だけみたい。もう出てこないよ」

    ミサト『マリ? どうしたの?』

    マリ「何とか一匹、今捕まえてるから」

    ミサト『……マリ落ち着いて、状況、状況を説明しなさい!!

        マリ!!!!』















    マリ「ま、捕まったから捕まえられただけなんだけどさ」

    ギチギチギチ ギチィ





    674 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:30:43.00 ID:g0S4VJ140 (+33,+30,-90)
    ミサト『待ちなさいよ。あんた……』

    マリ「ゴメン、艦長。なんかこいつ自爆するっぽいから……せめて、離れるね」

    ミサト『っ 謝るな。 バカ……』

    マリ「あはは……でも、艦長も皆も大好きだから、私、行くわ」




    ミサト『……マリ、ごめん……』


































    ミサト『その恥ずかしい言葉、きっちり後悔させてやるから』

    マリ「は?」

    675 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:31:38.26 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-238)
    サクラ「……すみません。マリさん。恥ずかしい思いして生き残ってください」

    ゴッ!!!!

    サクラ「初陣、決めたるでえええぇぇぇぇぇ!」

    ッカァァァァッァアン!!!

    青葉『八号機に張り付いていたインフィニティD、

       危険範囲外まで飛ばされました』

    コウジ『主砲、いけるぞ!』

    ミサト『ぅてぇぇい!!!!』

    ッヅォォォアアアァァァァァァォォァァァァァァァァ!!!!




    スミレ『反応消滅!……ですが』

    ミドリ『サクラの乗ってる、あれって…』

    ミサト『本当は、隠し玉にしたかったけど……

        エヴァのパイロットを失うわけにはいかない……』

    リツコ『最後のエヴァンゲリオン、『Ω』

        ついに、実践導入してしまったわね』

    ミサト『ええ、これからは全て総力戦になるわ』

    ヒデキ『っぐ……っぐぁ……』ボロボロ

    ミサト『多摩ヒデキぃ!』

    ヒデキ『グス……は、はい゙ぃ!』

    ミサト『……もう少し我慢しなさい……そしたら、いくらでも泣いて良いから』

    ヒデキ『……はい……はい、ぃぃ……』




    サクラ「アヤナミレイぃぃぃ!!!!」

    アヤナミレイ「……」

    サクラ「……やるんやったら降りて来ーや! 

        タイマン買うのは浪速の華ぁ!」

    アヤナミレイ「……命令では、作戦続行不可能であれば帰還せよ、とあった

           帰還する」

    サクラ「……せやったら………………はよぉ失せろ!!」

    アヤナミレイ「……」



    サクラ「……もぉ、来んといてや……」







    676 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:32:09.92 ID:g0S4VJ140 (+31,+30,+0)
    スミレ『目標、帰還していきます』

    ミサト『射程範囲ギリギリまで掃射

        撃ちたい分、撃て……』

    コウジ『……主砲は当たらんですよ。俺はもう、あがります』

    青葉『そうか、じゃあ、俺とマコトだけ残るか』

    日向『そうだね。防衛と緊急連絡なら僕らで事足ります』

    スミレ『ふっ、良いのかい?』

    日向『ああ、皆はもう休んでくれ。それと、手が空いたらエヴァの回収にも』

    青葉『お前ら、パイロットにはちゃんと優しくしろよ?』

    ミドリ『わ、分かってるし……』

    ヒデキ『うっぅ、ちきしょう……ちきしょうおおおおぉぉっぉおお……』

    コウジ『ああ、泣け泣け。おもいっきし泣け……付き合ってやるからよ』

    ミドリ『はぁ、しょうがないなぁ……』







    アスカ「……エヴァンゲリオン、Ω?」

    アスカ「ハン……」

    アスカ「…………サクラの、バカ……」






    マリ「……さっちん?」

    サクラ「いやぁ、ホンマすみません、遅れてもーて……」

    マリ「そんなのどうだっていいよ。それより……

       どうしてさっちん、エヴァに乗ったんだよぉ」ポロポロ

    サクラ「どーしてて、そりゃ皆を助けるためですやろ!

        浪速のヒーロー 鈴原サクラ見参っちゅうやつです」

    マリ「……立派だよ、立派だけどさ……

       エヴァに乗るってことは、いろんなもの諦めることになるんだよ?」

    サクラ「……あんま、気にしてへんよ? だから、あんま言わんでええです」

    マリ「馬鹿だよさっちん……

       だってさっちん、子供生んで幸せな家庭作るっていってたのに……」ポロポロ

    サクラ「……」





    677 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:33:08.67 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-165)

    リツコ「サクラちゃんも、背負ってしまったわね

        『エヴァの呪縛』……」

    ミサト「……」

    リツコ「エヴァに乗り、シンクロする……それは、エヴァに近づくということ

        そうなるとリリンとして本来持つATフィールドがより強固なものとなる」

    ミサト「……」



    リツコ「体の成長は止まり、老いる速度も停滞していく……

        形状の変化が乏しい……

        特に、女性の場合……子供を埋めない体になってしまう」



    ミサト「……分かってる」

    リツコ「…私達は、あの子達の未来を奪い。その未来を力に変えて戦ってる。

        忘れないで、ミサト。私も、心に刻み付けておく……」

    ミサト「ええ。忘れない……そして、私達も同じものを背負って生きる

        そう、決めたもの……」







    678 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:33:44.21 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-151)
    夜 碇シンジ隔離室

    サクラ「……こんばんは、シンジさん」

    シンジ「サクラちゃん!」タタタタッ

    サクラ「あーもうっ、見るなり駆け寄ってくるなんて、

        ホンマにわんこ君ですねぇ」

    ガシッ

    シンジ「サクラちゃん、大丈夫? 怪我とかは?」

    サクラ「あ、艦長から聞いたんですか? 

        大丈夫ですよ、

        ウチ、ここぞとばかりにインフィニティぶっ飛ばしてきましたさかい」

    シンジ「……エヴァに、乗ったんだって?」

    サクラ「ええ」

    シンジ「リツコさんから……聞いたんだ……エヴァに乗ることによって発生する

        『エヴァの呪縛』のこと」

    サクラ「あーもう、あの人たちは……」



    679 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:34:43.29 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-276)

    *****
    シンジ「『エヴァの呪縛』……」

    リツコ「老いることない、不変の生き物になる。それがエヴァの呪縛よ」

    ミサト「女性に至っては、もう子供を作ることもできない……」

    シンジ「……仕方ないことは、分かってるつもりです……」

    ミサト「……」

    リツコ「……」

    シンジ「でも、そんなものに、サクラちゃんを、乗せたんですか……

        僕なら、もう乗った身ですけど……それじゃあサクラちゃんが……」

    ミサト「……」

    シンジ「あの子は……幸せな家庭を作りたいって……」

    リツコ「聞いて、シンジ君……」

    シンジ「……分かってます、仕方のないことだって……」

    ミサト「違うの、聞いて

        私達はね、何の解決にもならないけど、アスカやマリ、サクラと

        同じものを背負うことを決めたの」

    シンジ「同じもの?」

    リツコ「そうね。老いぬ体は再現できなかったけど……ただ」

    ミサト「……女を捨てる。私達も、それだけは背負ったわ」

    シンジ「!  そ、そんな……」

    ミサト「もう一度言うわ。 何の解決にもならないけれど、

        同じものを背負ったわ

        変われるものなら変わってあげたいという気持ちは、

        この形でしか表せなかった……」

    ギュゥッ

    シンジ「……」

    ミサト「お願いシンジ君。皆に、優しくしてあげて……特に、サクラちゃんに」

    リツコ「……」

    *****

    680 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:35:09.47 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-194)

    シンジ「……」

    サクラ「ばれてはったんですねー シンジさんにも……」

    シンジ「……うん」

    サクラ「……はぁぁぁぁぁぁ……」

    シンジ「……」

    サクラ「……先にバレてたゆうのが寧ろショックやわ

        覚悟のほうはしとったさかいになぁ」

    シンジ「ごめん」

    サクラ「謝るところちゃいますよ、もう」

    シンジ「ごめん……僕が、エヴァに乗れれば……サードインパクトさえ……」

    サクラ「やめてください!」バッ!

    サクラ「サードインパクトなんてなあ、

        シンジさんで止められへんかったら誰が止めれます!?

        それに、今まで戦ってきたことは否定せんでください……

        ウチの、憧れのシンジさんの軌跡は、誇れるモンなんです!」

    シンジ「……ん」

    サクラ「……シンジさん……」

    サクラ「……」

    サクラ「……」

    サクラ「……」

    サクラ「……」

    681 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:35:50.68 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-95)






    サクラ「……なぁ、シンジさん。

        アンタ、慰めてくれますか? 私のこと」

    シンジ「……」


    シンジ「慰めるための、言葉がないよ……」





    サクラ「ふふっ、簡単。簡単です。

        シンジさんが、私を慰めるには……」グイッ

    シンジ「あっ」

    ギュゥッ

    サクラ「……こうすれば、ええんですよ……」

    シンジ「……サクラちゃん」

    ギュゥッ

    サクラ「……」

    シンジ「……」

    サクラ「……」

    シンジ「……」

    682 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:36:16.89 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-135)
    サクラ「……シンジさん……私、シンジさんのこと、好いとりました」

    シンジ「……」

    サクラ「14年間。貴方のことばかり考えてました……」

    シンジ「……」

    サクラ「ホンマは、こんなとこではなくて、

        普通に出会って、普通に恋愛したかったです

        でも、こないな形でも、今シンジさんに抱きしめてもらえて


        ウチ、幸せです!」




    シンジ「……」

    サクラ「……うん、そう、そうでええんです。

        なんも言わんでもええです」

    シンジ「……」

    サクラ「慰めてくれるんやったら……

        そのまま、私の望むとおりにしていてください……」

    シンジ「……」

    サクラ「……シンジさん……ん」

    チュッ

    シンジ「……」

    サクラ「……んっん……」

    チュッ、クチュゥッチュプ……

    ~~~~~
    683 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 09:37:09.31 ID:g0S4VJ140 (+35,+30,-245)
    ~~~~~

    深夜

    サクラ「……えへへ」モソモソ

    シンジ「サクラちゃん……?」

    サクラ「いやぁ、もう……シてもうたなぁ、って 思って」

    シンジ「うん、そう、だね」

    サクラ「シンジさん、もっとそっち、行ってもええですか?」

    シンジ「うん、おいで」

    サクラ「うん、そんでな、ギュってしてください、ギュって」

    シンジ「……うん」

    ギュゥッ

    サクラ「たらんですよぉっ、もっと、ぎゅぅぅぅって」

    ギュウウゥゥゥ

    サクラ「ええ、ですよ……そんな感じで…」

    シンジ「……」プルプル

    サクラ「……そしたら、ウチ……

        今から……泣きますから

        なんも、聞かんかったことに……してください」


    サクラ「ね?」

    シンジ「……」

    サクラ「聞こえてない、ですよね。

        じゃ……うん」




    サクラ「……っく……ふぅっ……うぅぅぅぅ……」ポロ ポロ



    サクラ「……ううううううぅうぅ……」ポロポロポロポロ


    サクラ「うぁあぁああああぁぁぁぁ……っ」ポロポロポロ


    サクラ「うぁああああああぁぁぁぁぁ……あぁあ、ぁあ……」





    ~~~~~~~~~~~~~~~







    684 : VIPにかわりま - 2013/01/03(木) 16:01:10.81 ID:g0S4VJ140 (+26,+30,+0)
    685 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 08:59:48.55 ID:XqVJ0oOr0 (+19,+28,-6)
    >>536
    NARUTO関係無い
    サクラはQの新キャラ
    トウジの妹
    686 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:21:45.80 ID:1UpSGgre0 (+13,+23,+0)
    投下再開
    687 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:22:22.68 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-308)
    数日後 碇シンジ隔離室

    リツコ「……大したものね」

    シンジ「サクラちゃんですか?」

    リツコ「アスカとマリが、最初にエヴァの呪縛を知ったときなんて

        一週間は上の空だったわよ」

    ミサト「あれは、見てられなかったわね……」

    リツコ「人間性の賜物かもしれないけど……サクラちゃんは」

    ガシャン

    サクラ「おはようございます! シンジさん。あ、艦長に赤木博士も!」

    アスカ「あ、ミサトってばまた来てるー」

    マリ「今日はリツコ様も一緒なんだにゃー」

    サクラ「今日の朝ごはんなんですかー? シンジさん」



    リツコ(……ま、深くは詮索しないほうがいいわよね)

    ミサト(サクラちゃん、無理してないかしら)

    サクラ「な、なんですか? ウチの顔なんか見て」

    シンジ「あ、もう準備ほとんどできてるけど、

        ミサトさんもリツコさんもどうですか?」

    リツコ「私はいいわよ、そもそもここは隔離室なわけだし」

    サクラ「それもう今更ですよ」

    ミサト「気にすんなよーリツコー! ほら、テーブルも椅子も揃ってるよー?」

    リツコ「……私の考える隔離室とは、全然違うわね」









    688 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:22:51.11 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-273)
    ミサト「はー、食べた食べた」ノビー

    ゴゴッガッゴゴッ

    アスカ「ひぃっ!? ……ミサト、今の音、何?」

    ミサト「ん? あーこれ?」

    ゴギゴギ

    アスカ「ひぃぃ!? いやぁぁっ!」

    ミサト「あはははは! 骨がなってるだけよ」

    マリ「こういうこと?」コキコキ

    アスカ「それはわかるけど! 何なのよその音」

    ミサト「年取るとこうなるのよ」

    リツコ「個人差です それに貴方は肩はり過ぎなのよ。力抜いて生きなさいよね」

    アスカ「その音、怖いわよ……あんまり、ココで鳴らさないで……」ビクビク

    ミサト「意外、アスカがこんなに嫌がるものがあるなんて」

    サクラ「作戦行動中にその音させないでくださいよ?」

    アスカ「いや、そこは大丈夫

        あの場所だったら骨が砕ける音でも平気

        ただ! 日常でそんなエグい音聞きたくないのよ!」

    ミサト「仕方ないんだって~」

    アスカ「うっさい!」

    シンジ「……関節がよくないときに食べるといいのは、納豆ですよ」

    ミサト「今日から毎日食べる……」

    リツコ「私も気をつけなくちゃ……」



    689 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:23:35.68 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)
    リツコ「ああ、そうだったわ。

        お邪魔したし、ついでにシンジ君に伝えたい事があるのよ」

    シンジ「え、なんでしょう?」

    リツコ「……貴方に伝えなくてはいけないことがたくさんある。

        全てを話すには時間が足りないけれど、

        今日、貴方に私の知ることを、できる範囲で話してあげる」

    シンジ「……! はい」

    ミサト「……シンジ君、貴方に一日の外出許可を出します」

    シンジ「え? でも」

    リツコ「外出できるのは私とミサトの目の届く範囲

        条件は以上よ」

    シンジ「はい。それよりも、リツコさんの話を……」

    リツコ「話がしやすい場所に、移動するためよ。付いてきてくれるかしら?」

    シンジ「……はい」

    リツコ「……」

    マリ「私も行くよ」

    リツコ「……無理しなくていいのよ?」

    マリ「行く」

    ミサト「……」

    アスカ「私も行くわ。気になること、いっぱいあるし」チラ

    マリ「……」

    サクラ「……?」

    ミサト「……いつ死ぬか分からない、

        この状況だからこそ、話すことは全部話しておきたいわね」

    ミサト「チルドレン全員を連れて行きましょう、リツコ。

        教えること全て、教えておきましょう……」

    リツコ「そうね」

    サクラ「あれ? チルドレンっちゅうことは……私は?」

    ミサト「……」

    リツコ「……」

    サクラ「……22ですけど……」

    ミサト「えっと、エヴァのパイロット全員を、ね」

    リツコ「ミサトったら……」



    690 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:24:43.77 ID:1UpSGgre0 (+33,+30,-186)
    廊下

    ゾロゾロ

    ミドリ「!?」

    ミサト「おはよう」

    ミドリ「え、ちょ、艦長!?」

    ミサト「私が許可しています。だから見なかったことにして頂戴」

    シンジ「……」シュン

    ミドリ「……」

    サクラ「ゴメンな、ミドリちゃん。後で説明するわ」


    ゾロゾロ



    ミドリ「……あの男の子……良い尻してんじゃん……」





    アスカの部屋の前

    アスカ「ちょっと待った」

    ミサト「どうしたの?」

    アスカ「……バカシンジをこのままつれまわしたら、

        目立ってしょうがないじゃない。

        変装させましょ」

    ミサト「……それもそうね

        マリ、アスカ、サクラ。よろしく」

    マリ アスカ「……」ニヤニヤ

    サクラ「……?  なにするん?」








    691 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:25:15.24 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-212)






    シンジ「……はぁ」

    アスカ「よーっく似合ってるわよ」

    マリ「ホントだよ。お化粧無しでもココまで女の子になっちゃうなんて」

    サクラ「あんた等、シンジさん女装させて遊びたかっただけなんとちゃいます?」

    ミサト「違うわよ。私もちょっと期待してて命令したところあるから、共犯」

    サクラ「艦長最近はっちゃけすぎですわーっ」

    ミサト「こんな私は嫌い?」

    サクラ「んなわけあらへん! 大好きです、けど……シンジさんが

        プッ  クフフフ……かわいそ……クフフフフ」プルプル

    シンジ「……笑えばいいと思うよ」

    サクラ「だって、シンジさんてば本当に女の子なんですもん!

        メチャクチャ可愛いですよ。なにこれ!?」

    アスカ「得意技の一つよねー?」

    マリ「写メで見るよりずっと可愛いよー、わんこちゃん♪」

    シンジ「はいはい」

    リツコ「……真面目な話してるときは外してね、そのウィッグ」

    シンジ「わかってます」




    692 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:25:54.30 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)
    エヴァンゲリオン Ω 格納庫


    シンジ「コレが、エヴァンゲリオン『Ω』」

    アスカ「厨二っぽいネーミングよね」

    マリ「えー、良いじゃんカッコイイよ」

    サクラ「そーやそーや!」

    ミサト「ちゃんと意味があって名前をつけてるんだから茶化さないでよ」

    シンジ「、意味、ですか?」

    リツコ「Ωには、最後という意味がある

        これ以上のエヴァは絶対に作らない。そういう意味よ」

    シンジ「……」

    ミサト「エヴァは、この世界にあってはならないものだと思う

        でも、ネルフに対抗するには強力な兵器が必要

        しかし今から新しい兵器を作っていては、ネルフに出し抜かれる」

    リツコ「苦渋の決断だったわ

        ヴィレの中でも上層部にしか伝えていない、極秘の開発により、

        Ωは生まれた」

    サクラ「そして、その適合者が偶然ウチやったと?」

    リツコ「……」

    ミサト「……」

    サクラ「そんな簡単な話やないですよねぇ……」




    リツコ「これから話すことは、貴方達のエヴァへのスタンスを、

        大きく変える事になるかもしれない」

    ミサト「……」

    リツコ「下手をすると、そのショックで

        エヴァに乗れなくなるかもしれない

        だけど、知っておくことは貴方たちにも私たちにも利になる」

    リツコ「ある意味、賭けよ」




    リツコ「ごめんなさい。聞くか聞かないかは、尋ねない。

        聞いてもらうわ」

    アスカ「あ、当たり前、よ……」

    シンジ「是非、聞かせてください」

    サクラ「……ウチも、聞きたいです」

    リツコ「……」

    リツコ「碇君」

    シンジ「はい」

    リツコ「……カツラを取って服を着替えて頂戴」

    693 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:26:37.76 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-231)









    リツコ「エヴァに乗れる条件は

        中学生というだけではないことはもう分かったでしょう?

        そしてそもそもその条件自体が間違っている

        それは、分かっているわね、サクラ少尉」

    サクラ「そーですね。22でエヴァ乗れるなんて、最初は思っても無かったです」

    ミサト「エヴァに乗れる条件というのは、適合者である事が条件。

        でも、この条件というものが、既に仕組まれたものなのよ」

    シンジ「仕組まれた……?」

    アスカ「……どういうことよ。

        私が、優れていたからエヴァのパイロットになったんじゃないの?」

    ミサト「アスカは優れている。

        気性は荒いけど、成績優秀で土壇場にも対応できる力もある。

        それに、エヴァに乗ってからの貴方の努力は誰もが知っているわ

        それは間違いないけど、エヴァに乗れる条件はそういうものじゃないの」

    アスカ「……まぁ、私が優秀であることに変わりがないのならいいのよ」

    694 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:27:19.02 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-222)
    リツコ「仕組まれたのはいつか……それは、シンジ君とアスカが生まれた年よ」

    シンジ「僕たちの生まれた年?」

    リツコ「セカンドインパクトによって人類の大半が滅亡

        その際、エヴァの本格的な計画が持ち上がったわ

        巨大なエヴァを動かすための、さまざまな実験が行われた」

    ミサト「……リツコ」

    リツコ「ごめんね。難しい話になっちゃうから、かいつまんで話すわ

        最終的に今の、

        エヴァのコアとシンクロすることでエヴァ自体を動かす形に収まった

        しかしそのためには犠牲が必要だった」

    シンジ「犠牲……!?」

    リツコ「ええ、そうよ……

        パイロットが乗るためには、

        そのパイロットがコアとシンクロしやすい状況が必要だった」

    シンジ「……その状況を作るために、何をしたんですか!?」

    リツコ「…エヴァのコアには、パイロットとなる予定の者の、肉親が入っている。

        融合して、パイロットとコアの仲介をする役割を担っているの」

    シンジ「肉親、肉親って……!!?」

    アスカ「っ」

    サクラ「……」



    695 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:28:14.89 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-141)




    ミサト「初号機には、『碇ユイ』の全て

        二号機には、『式波・キョウコ・ツェッペリン』の魂のかけら

        それぞれのコアには、彼女たちが居る」






    シンジ「……」

    アスカ「っ!? 嘘よ! だって、ママは……」

    ミサト「……」

    アスカ「ママは……だから、ママは、あんな……ママは……」

    ダッ

    ミサト「あ、アスカ!」

    リツコ「……」

    シンジ「アスカ!」タッタッタ

    ミサト「碇君! 待ちなさい!」

    タッタッタ

    ……


    696 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:29:05.30 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)

    ……

    アスカ 弐号機格納庫


    アスカ「……」

    シンジ「アスカ……」

    アスカ「……」

    シンジ「……」

    アスカ「……シンジ、私ね」

    シンジ「……」

    アスカ「私、ママが大好きだった。

        優しくて、綺麗で、強かったママが」

    シンジ「……」

    アスカ「そんなママがね、ある日を境におかしくなっちゃったの」

    アスカ「優しかった笑顔は、こっちに向けてくれないし

        綺麗な肌もぼろぼろになって

        弱弱しい瞳で……人形を抱いていた」

    アスカ「そしてその人形を、『アスカチャン』って、呼ぶのよ」

    シンジ「……」

    アスカ「私が、悪い子だから、ママがオカしくなっちゃったのかなって

        頑張って良い子にしてたのに……でもママは結局死んじゃった」

    シンジ「……」




    アスカ「さっきの話を聞いて、ネルフに対する殺意は増したけど

        でも少し安心もしたの

        やっぱり、ママは優しくて綺麗で強かったのよ。

        それを変えてしまったのは、全てエヴァのせいなんだって

        ママは悪くなかったのよ。

        私も、悪い子なんかじゃなかった」

    シンジ「うん……」

    アスカ「さっき、ショックで走り出したけど、その途中でそれに気付いたの

        そして、ココに来ちゃった」

    シンジ「そう、か」

    アスカ「そしたら……怖くなっちゃって……」

    シンジ「怖い?」

    アスカ「そうよ……例えば、今、この中にママがいることを知って乗ったら

        急に話しかけてきたりして、って思ったの……」

    アスカ「でももし、そのママが……私の、大好きなママじゃなかったら?」





    697 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:29:43.46 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-225)

    アスカ「……」

    シンジ「……」

    アスカ「……」

    ゴゴゴゴゴ

    アスカ シンジ「!?!?」






    アスカ「……弐号機が動いた……」

    ミサト「……残念だけど、アスカ。弐号機の中に居るのは、

        キョウコとは言えないわ」

    アスカ「……ママじゃないの?」

    ミサト「いいえ、貴方のお母さんよ」

    アスカ「……どういう意味よ」

    ミサト「キョウコの、母としての意思。それだけがエヴァの中に残ったの。

        ……残ってしまったの」

    シンジ「……」

    ミサト「コアとの融合実験失敗。

        サルベージされたキョウコは精神を崩壊させていた。

        その時 『母としての自分』を、失ってしまったのよ

        その、母としてのキョウコは、今弐号機の中に居る」

    アスカ「……ママの、母親としての部分?」

    ミサト「泣いているあなたを見て我慢できなかったんでしょうね

        弐号機が伸ばした手は。多分貴方の頭を撫でたかったんじゃないかしら?」

    アスカ「……」



    698 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:30:53.53 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-272)
    アスカ「……ママ……」

    ソッ

    アスカ(弐号機の指は

        ママの優しい手じゃないし

        ママの綺麗な肌じゃないし

        ママの強い光もない

        けど……)

    アスカ「……」

    アスカ(そうなんだ。ママがここに居るんだ……

        ママが、私と世界を守ろうとした意思は、ココにあるんだ……)









    シンジ「……エヴァが、動きましたね……」

    ミサト「魂が、エヴァを動かした。私たちはそう考えているわ。

        エヴァは時々不可解な動作をするのよ」

    シンジ「……」

    ミサト「当たり前よね。

        生きているんだもの……ロジックなんかじゃないのよ」

    シンジ「……」



    アスカ「ごめん、シンジ。わたしもうちょっとここに居るから……」

    ミサト「大丈夫?」

    アスカ「ママとお話しするの! 恥ずかしいから出てって!」

    ミサト「ふふ、分かったわ。シンジ君送ってくるわね」

    アスカ「ふんっ!」

    ミサト「大丈夫よ、邪魔なんてしないから

        久々の親子対面なんだし、ゆっくりしてきなさい」




    699 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:31:36.50 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,-109)





    アスカ「あっ! ミサト!!」

    ミサト「?」

    アスカ「言っとくけど! 私の保護者はミサトだったのは変わんないから!!

        まぁ、ママのほうが良かったっては言うけど

        ミサトと一緒で、良かったって思ってるのは事実だから!」

    ミサト「っ……」

    アスカ「あ、ばか、振り返るな! 早く行け! っぐ、もう!!」

    ミサト「振り返らないわよぉ」メソメソ

    アスカ「っさい! 早く行け泣き虫!」

    ミサト「アンタだって顔真っ赤じゃないのよ!!」ポロポロ





    700 : VIPにかわりま - 2013/01/04(金) 20:32:26.12 ID:1UpSGgre0 (+35,+30,+0)
    エヴァンゲリオンΩ 格納庫

    ミサト「はぁ……」

    シンジ「……ミサトさん、涙もろくなりました?」

    ミサト「歳かしらねぇ」グスグス





    コツコツコツ

    ミサト「……あれ?」

    ヒデキ「……」

    ミサト「……んっん!…………ヒデキ君? 格納庫に、何か用事があるのかしら?」

    ヒデキ「艦長、ええ、あるんです」

    ミサト「そう。だけど、エヴァ格納庫は関係者以外立ち入り禁止。

        即刻、立ち去りなさい」

    ヒデキ「お断りします」

    チャキッ

    ミサト「!?」

    シンジ「ミサトさん!」

    ヒデキ「動くなぁ!!」

    ヒデキ「……動くな、災厄の子供……」

    ミサト「大丈夫よシンジ君……」

    ヒデキ「……艦長も動かないでくださいよ。俺、銃はあんまり上手じゃないんで」

    ミサト「…………その銃で、何がしたいの?」

    ヒデキ「サードチルドレンを殺します」

    ミサト「……一応、何故と聞いてあげる 言って御覧なさい」

    ヒデキ「……何故、五番艦が爆破されたのか、艦長は分かりますよね」

    ミサト「……インフィニティ撃破の為」

    ヒデキ「誤魔化さないでくださいよぉっ! 碇シンジ君のため、だろぉっ!?」

    ミサト「それだけじゃない」

    ヒデキ「アンタの本音は分かってんだよ!

        そいつが居なければ、ネルフの襲撃は無かった

        五番艦は、爆破せずに済んだ!!」

    ミサト「……」

    ヒデキ「だというのに、こいつを守るために皆死んでいく!

        これからもだ! これからも、こいつを守らなくちゃならない……

        そんなの、狂ってる!」

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