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    元スレシンジ「ヴンダーで暮らす」

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    751 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:38:05.69 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-200)

    ゲンドウ(エデンの園

         最初の人類が、知恵の実を口にしたことで、神から遠ざけられた場所

         生命の実のある場所)

    コツコツコツ

    ゲンドウ(……俺の、最後の目的地)

    コツコツコツ

    ゲンドウ(全ての生命が死に絶えた……ということになっている世界に

         やはり、エデンの園は姿を現した)

    ゲンドウ「……もうすぐだ」





    ゲンドウ(インパクトを起こす条件は、多く存在する

         覚醒による、人とエヴァの融合

         使途のリリスとの融合

         二つの槍の、強力な波動

         そして……知恵の実と生命の実が、同一固体に備わった時)




    コツコツコツ




    ゲンドウ「ここか」

    ゲンドウ(生命の実が、目の前にある……

         コレを、コレを手に入れれば……)

    ゲンドウ(神になる

         俺が、神になり……

         全ての生命体と融合する

         全てが一つになる

         魂も体も、全てただ一つにする事が出来る

         『進化のインパクト』を引き起こす事が出来る……!)

    ゲンドウ「ユイ……今行く」







    752 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:39:08.39 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-195)







    シンジ「母さんは何処にも行っていないよ」

    ゲンドウ「!?」

    シンジ「久しぶりだね、父さん」

    ゲンドウ「何故お前がここに居る!?」




    サクラ「ゴメンくださいっと」

    アスカ「何、この部屋……」

    マリ「はぁ、なんか怖いところだにゃー」

    アヤナミレイ「……司令……」

    ゲンドウ「お前ら……フォースインパクトで、消えたんじゃないのか!?」




    サクラ「ロンギヌスの槍で起こる『破壊のインパクト』

        これの正体は、超高圧のアンチATフィールドや

        人類の持つATフィールドを打ち消して、消滅させる」

    サクラ「しかし、カシウスの槍は、ATフィールドの塊や

        一度使った事があれば、破壊のインパクトを生き残ることも出来る」

    アスカ「っ全然意味わかんないけどね」

    753 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:39:39.53 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-126)

    サクラ「……」



    ゲンドウ「何故お前が、カシウスの槍を使える?」



    サクラ「当たり前やないですか

        ウチは、ロンギヌスの槍とカシウスの槍によるインパクト

        『破壊と再生のインパクト』を9回もこなしてきとるんやで!?

        九回も! しかも! 記憶をもち続けながら!!」

    ゲンドウ「……」

    サクラ「私は、

        マリさんを七回

        シンジさんを三回

        アスカさんを四回

        破壊と再生のインパクトで、殺してるんや」

    サクラ「自分の手でな!!」ダァン

    キシッ



    754 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:40:07.33 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-90)



    ゲンドウ「……カシウスの加護、記憶の保持か」



    サクラ「もう、破壊も再生も、こりごりや……

        誰もおらん世界もこりごりやけど……先に進まんとアカンかったんや」

    サクラ「せやから、カシウスの槍で生き残り

        エデンの園に入った

        目的はアンタのとほとんど一緒や」

    ゲンドウ「……」





    755 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:40:36.99 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-49)
    シンジ「父さん。父さんが何をしたいのか、今までかかってようやくわかったんだ」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「父さんは、人類の進化、全ての生命体の融合で

        母さんともう一度会いたかったんだね?」

    ゲンドウ「……かいつまんで話すとそうなるな」









    756 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:41:15.83 ID:n1XYIykZ0 (+22,+29,-4)



















    シンジ「……馬鹿じゃないの?」


















    757 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:41:49.96 ID:n1XYIykZ0 (+33,+30,-282)
    ゲンドウ「……」

    ゲンドウ「ああ、そうかもな」

    シンジ「……父さんはずるいよ」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「……父さんはズルイ」

    ゲンドウ「……どの口が、言う……

         どの口が、俺がズルイとぬかす!!!」

    シンジ「父さんは母さんのこと全部知ってるのに

        僕は知らない……」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「父さんは、母さんのこと独り占めしてたんだ」

    ゲンドウ「馬鹿を言うな、それはお前のほうだ

         ユイは、お前が生まれてからというもの……」

    マリ「あったりまえじゃん、なにいってんの?

       母親ってそういうもんでしょ?」

    ゲンドウ「ああ、わかっている。こんな自分が嫌になる

         ガキにいちいち腹を立ててな……

         おかげで、俺は一度たりとも、

         シンジ、お前を愛することは一度たりともなかった」

    ゲンドウ「生まれた瞬間から、無償でユイの愛を掻っ攫って行ったお前を

         俺は愛する事が出来なかった」

    アスカ「……最低」





    シンジ「だから父さんは僕から母さんを奪いたかった。

        僕は、何もおぼえていないって言うのに」

    ゲンドウ「ああ、ユイは私だけのものだ

         だから今ここで生命の実を手に入れ、

         世界と、ユイと一つになる!!」

    スッ
    758 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:42:38.06 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-91)

    ゴガアアアァァァァァァァン!!

    ゲンドウ「!?」

    シンジ「っ! みんな下がって!!」











    カヲル「遅れてゴメンよシンジ君……

        手が四つもあるのに、悩むことだけで時間を使ってしまった」

    ゲンドウ「13号機!? 貴様! 離せ! 離せええええええ!」

    カヲル「お断りします、お父さん」


    ググッ
    ミシミシミシ
    759 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:43:31.55 ID:n1XYIykZ0 (+33,+30,+0)
    シンジ「まって! カヲル君!」

    ゲンドウ「っくぅ……」

    シンジ「そうなってしまったら、父さんだって何も出来ないよ

        エヴァの手に握られるって、そういうことなんでしょ?

        殺さないで、お願いだから」

    ゲンドウ「……」

    カヲル「……」





    シンジ「父さん、僕は母さんの

        顔も、髪も、匂いも、腕も、何も知らないんだ。

        だけど、覚えていること、少しだけあるんだ」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「……」

    ゲンドウ「……なにを、だ」

    シンジ「その、なんていうか、雰囲気……」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「母さんの雰囲気だけが、なんだかわかるんだ。

        エヴァに乗ったときのような、落ち着く感覚が、

        母さんを思い出そうとするとよみがえるんだ」

    ゲンドウ「知ったのか」

    シンジ「うん。初号機の中に、母さんがいるのが、わかったよ」



    シンジ「さっき、ヴンダーが墜落しそうになったときに、初号機に乗ったんだ

        隔離室に緊急用のハッチがあって、その先に、初号機があった

        ミサトさんが、用意してくれてたんだ」

    ゲンドウ「……知った上で乗ったのか」

    シンジ「うん。

        そしたら、母さんの、雰囲気が……わかったんだ」

    シンジ「綾波も居ること、ちゃんとわかった」

    アヤナミレイ「……」

    シンジ「……三番目の綾波、そうでしょ? 父さん」

    ゲンドウ「ああ、そうだ。お前は、もう全て知ったのだな」

    シンジ「母さんのことを思い出したとき、思ったんだ。

        エヴァの中にいるのって、

        まるで母さんのお腹にいるときみたいなんだな、って」

    ゲンドウ「……」

    シンジ「そう思ったら思い出せたんだよ

        母さんのお腹の中にいたときのこと」

    ゲンドウ「そんな、馬鹿な事があるか」

    760 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:43:57.62 ID:n1XYIykZ0 (+29,+29,-15)


    アスカ「私も、わかるわ、それ ママの中、ってカンジ」

    マリ「……」モジモジ//////

    アスカ「キモイ」


    761 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:44:39.20 ID:n1XYIykZ0 (+29,+30,-256)

    シンジ「嘘じゃない 馬鹿でもないよ

        お腹の中にいたときの記憶でもわかった

        ああ、こんな素敵な人が、僕の母親なんだって

        父さんが固執するのも、ちょっとわかる」

    ゲンドウ「お前に俺の何がわかるというのだ」

    シンジ「わかるよ!

        父さんが馬鹿だってことはわかる」

    ゲンドウ「っく、お前……」

    シンジ「母さんが、一番幸せそうにするときが、

        父さんのそばに居るときだったんだ」

    ゲンドウ「……」ギリッ

    シンジ「素敵な母さんが、一番愛してるのは父さんだった

        本当は母さん。ずっと父さんのこと好きだったんだよ」

    ゲンドウ「戯言を……ユイの愛はいつもお前に向いていた

         それを……」

    シンジ「違うよ父さん。母さんはずっと父さんを見てた」

    ゲンドウ「違わない 違わないぞ……」



    ゲンドウ「俺からユイを奪ったのはお前だ!!

         俺はお前からユイを奪ったわけではない!

         取り返そうとしているだけなんだ!!!」

    シンジ「だから、馬鹿なんだよ父さんは!!!」



    シンジ「ずっと母さんは父さんと一緒だよ!!

        僕を生んでからも、ずっと母さんの心には父さんがいた!

        どうしてそれがわからないのさ!!」

    ゲンドウ「黙れえええええええええええええ!!!!!!!」

    ヂャキッ

    マリ「拳銃!?」

    カヲル「シンジ君!!! 危ない!」

    シンジ「!」

    ガォゥン!!


    762 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:45:34.28 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-234)

    カアアアアアァァアァァン




    ゲンドウ(ATフィールドの音?    エヴァではない……!?)

    シンジ「……やめてよ、父さん。話の腰折るの……」

    ゲンドウ「何故お前が、ATフィールドを使っている!?」

    シンジ「……ATフィールドは全ての人間が持っているよ、父さん」

    ゲンドウ「そうではない! 銃弾をかき消すだけのATフィールドは、

         エヴァや使途でなければ……

         そう、俺のように!! 使途を埋め込んでいなければ!!

         人の身でATフィールドなど!!!」

    シンジ「……エヴァならATフィールドを使えるよ」

    ゲンドウ「エヴァ…………」

    シンジ「エヴァパイロットは、エヴァとシンクロする

        シンクロ率が強すぎると、人ではない何かに変わってしまう

        それは、エヴァだったんだよ」



    シンジ「僕は今、体のほとんどがエヴァと同じ

        侵食されてるんだ

        だからATフィールドを自分の意思で使える

        カシウスの槍が無くても、生きるという意志だけで

        生き残る事が出来た」

    ゲンドウ「……っく」

    ガォゥン!!ガォゥン!!ガォゥン!!ガォゥン!!ガォゥン!!

    カアアアアアアアアアァァァァァァァン!!!

    チャキッチャキッチャキッ


    ゲンドウ「……」

    ポロッ

    カランカラン……





    763 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:46:04.97 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-255)

    シンジ「とう、さん……」

    ゲンドウ「やめろぉ!!!」

    シンジ「……」

    ゲンドウ「その顔だ!!!! ユイに似ているその顔!!!!!

         お前が表情を変えると、すぐユイに似る!!!!!

         その顔をやめろ!!!!!! その顔で話しかけるな!!!!!!

         お前はユイではないくせに!!!!!!!」

    シンジ「……カヲル君 父さんを離して」

    カヲル「しかし……」

    シンジ「良いから」

    カヲル「いやだ、いやだよ! シンジ君が死ぬのなんて、僕は見たくない……」

    シンジ「大丈夫、死なないよ 最悪はもう起こらない」

    カヲル「…………」

    シンジ「カヲル君、お願いだよ」

    カヲル「……」

    ゴゴゴゴ
    スタッ

    ゲンドウ「お前が、お前がユイを、俺から奪ったんだ」

    クタッ
    ドサッ

    ゲンドウ「俺には、もう何もない……

         ユイがいなければ、もう……」

    シンジ「……」

    スタスタスタ


    アスカ「ちょ、シンジ」

    マリ「姫」

    アスカ「……」




    764 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:46:45.03 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-238)
    ゲンドウ「やめろ! 近づくな!!!」ババッ

    ゲンドウ「は、そうだ……俺にも、ATフィールドがある!!!」

    カァァァァァァーン

    ゲンドウ「近寄るな!!!!! ユイの姿をした化け物め!!!!!

         俺から、今度はユイの面影すら奪う気か!!!!!?」

    スタスタスタ

    ゲンドウ「止まれといっている!!!!!!」

    シンジ「止まらないよ」

    ゲンドウ「もう俺に構うな!!!!! 世界がもうどうなっても良い!!!!!

         お前が、お前さえ近くに居なければ!!!!!!」

    シンジ「……それでも、父さんと一緒に居たいんだ

        母さんが一番愛した父さんは、本当は……」

    ゲンドウ「だま、かはっ……だまれぇぇぇぇぇ・・・・・・・・」ゲホッゴホッ

    カアアアアアァァァァァァァン!!!

    シンジ「父さん、ATフィールドは、生きる意志の強さ

        今の父さんでは、僕にATフィールドで勝てないよ」

    ゲンドウ「あ、あ、、、、あ……」

    グシュゥ!!!

    シンジ「……ほら、こんなに簡単」

    ゲンドウ「近寄るなあああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

    ゴスッ

    カヲル「シンジ君!」

    シンジ「大丈夫だよ、カヲル君

        痛いの、慣れてるし」

    ゲンドウ「死ね! 死ね!!!」

    ゴスッ ゴスッ



    サクラ「シンジ、さん……」



    765 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:47:16.45 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-95)



    シンジ「死なないよ、ボクは……

        父さんが居る限り、死ねないよ」

    ゲンドウ「ふざけるな!!!!! ああ、そうか!!!

         じゃあ死んでやるよ!!!!! そしたらお前も死ね!!!!!」




    アスカ「醜い」

    マリ「……弱いんだよ。何処までも、ね」






    シンジ「死なせない 死なせないよ父さん」

    ソッ

    ゲンドウ「やめろ!!!!!その手で!!!!俺に、近寄るな!!!!!」

    シンジ「父さんは死なせない。

        やめろって言われても、僕は父さんを守る」

    ゲンドウ「や、め、ろ……」ブルブル
    766 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:47:43.34 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-100)

    ギュゥッ


    シンジ「……だって、約束なんだ」

    ゲンドウ「あ……あああ、あ……」パクパク

    ギュウッ

    ゲンドウ「やめろ」

    ゲンドウ「やめろ聞かせるな……

         聞かせるな、その言葉を……」



    シンジ「母さんに言われたの、ようやく思い出せたんだ」

    シンジ「だから……止まらないよ」

    ゲンドウ「――――――」

    シンジ「母さんは言っていたよ……」

    ゲンドウ「っく、  ぐ、ふぐぁああ……」ボロボロ






    767 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:48:25.12 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-199)

    *****

    ユイ「シンジが生まれる前は、もっといろんな季節があったのよ

       夏ばかりじゃない

       春には桜

       秋には木の葉が染まった

       そして冬になると雪が降った


       とても綺麗なの

       いつかシンジにも見せてあげたいわね」





    ユイ「シンジ? この先、色々な事が起こるわ

       世界の四季と同じ、暖かいだけじゃない、熱いだけじゃない

       冷たいこと、寒いこと、色々。

       今の貴方にはわからないかもしれないけど

       楽しいこと、

       辛いこと、

       嬉しいこと、

       悲しいこと、

       いろんな事が起こる。」

    ユイ「時には負けてしまうかもしれない

       でも、貴方にお友達が居たら、きっといつでも助けてくれると思う

       貴方の事が大好きな人たちが、守ってくれる」



    ユイ「でもね、あの人は、一人なの

       どうしても、一人になりたがる

       だからね、私たちで助けてあげないといけないの。

       唯一、つながりがあるのは、あの人にとって私たちだけだから」


    ユイ「だからね、シンジ。約束して?

    *****




    シンジ「『お父さんを、助けてあげて』って」

    ゲンドウ「っっっっっ!!!!!!」












    768 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:48:54.15 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-93)
    シンジ(父さんの泣き声は、

        みっともなくて

        うるさくて

        僕が抱きしめた腕に反応するように抱きしめ返す腕は

        いかつくて

        暴力的で

        でも、その全てが、母さんの愛したものなんだ

        この人の全てを母さんは愛したんだ

        きっと、この人は、父さんは、

        母さんの意思、そのものなんだ)

    シンジ(母さんのお腹の中に居た頃や、生まれて間もない頃

        母さんが言っていた言葉

        思い出すのがちょっと遅かったかもしれないけど

        でも、今は、思い出せてよかったと、

        そう……思った)















    サクラ「……シンジさん」




    769 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:49:33.49 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-99)
    シンジ「もう、大丈夫だよ」

    サクラ「……さいですか」

    シンジ「……桜、サクラ。そうだね、そういう意味なんだね」

    サクラ「な、なんですか人の名前繰り返して……」

    シンジ「なんでもないよ。サクラちゃん。

        夏の前には、春があったんだ。

        それを、取り戻しに……行こう」

    サクラ「……はい」



    アスカ「な、何をするって言うのよ?」

    マリ「出来れば説明がほしいんだけどにゃー?」





    サクラ「……すみません ウチも、理屈は良くわからんのです

        だから、全部終わったら、きっと、ええカンジになっとると思います」

    770 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:50:03.73 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-109)
    アスカ「はぁっ!?」

    マリ「説明になってないってば!」

    カヲル「はは、あははははは!! 最高の説明だよ!
     
        いや、ホント、この上ない、最高の答えだ……

        ……皮肉とかじゃないよ?」

    サクラ「わかってます。ウチにだって、こうとしか答えられませんから」

    アヤナミレイ「……」




    サクラ「心配せんでもええです。

        ウチ、カシウスの使い方、一番上手いですから」
























    サクラ「ほな」













    771 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:50:47.73 ID:n1XYIykZ0 (-7,+2,-2)


















    772 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:51:13.33 ID:n1XYIykZ0 (+24,+29,-8)




















    サクラ「え?」















    773 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:51:45.81 ID:n1XYIykZ0 (+29,+29,-9)















    サクラ「ちょ、ちょっと、嘘やろ!?」













    シンジ
















    774 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:52:20.26 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-73)

    サクラ「何でシンジさんがおんねん!?」

    シンジ「!? え?」

    サクラ「え? はこっちのセリフですよ!!!」ペシーン!

    シンジ「あ、ごめん」

    サクラ「あ、まさか、ウチの決定にいちゃもん付けにきたんやな!?

        受けて立ったる!!」

    シンジ「ちょっちょちょ!!ちょっと待ってよ!!
     
        その槍っぽいものこっち向けないで!!

        それと! 服! 着て!」

    775 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:52:45.66 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-143)
    サクラ「なーんやー お互いのハダカ知らん仲でもあるまいし

        それにしっとるんやで?」

    シンジ「な、何を?」

    サクラ「姫は実はわんこ君のモノで
        
        女の子のハダカなんてもう当の昔に慣れ親しんだものやって」ニシシ

    シンジ「なっ!!!!

        なら、なんで、僕に、抱かれちゃったのさ……」

    サクラ「女は怖いですよー? 生まれ変わったら思い出してください。
        
        浮気でも不倫でも、好きになってもうた男となら寝れます」

    シンジ「はぁぁぁ……この際それはもう良いよ。

        僕だって、アスカを裏切ってるわけだし……

        とにかく、服がほしいよ」

    サクラ「せやったら、世界を創る前にちょっとだけ遊びましょうかね

        ほい」
    776 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:53:16.08 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-282)


    場所創造『学校』

    シンジ「あ、学生服」

    サクラ「そして、こっちが女子生徒のです。

        ええなぁ、この制服着てみたかったんやー

        に、似合うてます?」

    シンジ「うん、似合ってる。可愛いと思うよ」

    サクラ「イタくないです!?」

    シンジ「22なら全然いけるんじゃない?」

    サクラ「せやろか……まぁ、コレは冗談や。私服に戻ります」



    シンジ「……」

    サクラ「で、シンジさん、なんで残ったんですか?」

    シンジ「えっと、その、ずっと死にたくないって思ってたから、かな?

        無意識に、ATフィールド、展開しちゃった」モジモジ

    サクラ「……アホやな」

    シンジ「ご、ごめん」

    サクラ「アホですよ。

        ちょっと決心揺らぐやないですか」

    シンジ「だ、だからゴメンって」

    サクラ「許しません

        許しませんから、ちょっとウチの独り言に付き合うてもらいます」

    シンジ「……うん」

    サクラ「まぁ、長い話やから! ほれ」

    シンジ「……飴?」

    サクラ「飴ちゃんでも舐めて聞いてってや」

    シンジ「もらっておくよ……うん、後でね」





    777 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:54:30.20 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)
    サクラ「インパクトには、ウチが知る限り三つあるんや

        まずは、『進化のインパクト』

        碇ゲンドウが望んでいた最後の形」

    シンジ「全ての生命体の融和、だね」

    サクラ「コレをされるとゲームオーバーや

        一つの生命体になり、人類は補完される

        多ではなく個で宇宙に君臨する

        人と話すのが大好きなウチにとって、この上ない地獄や」

    シンジ「……きっと、こういう考え方もあったんだよ」

    サクラ「せやな。その考えはわからんが、
     
        誰かがそう望んだから、こないな世界になってしもたんやな」

    サクラ「そして、ロンギヌスの槍を使った

        『破壊のインパクト』

        世界の全てを無に帰す、浄罪の形

        魂も『記憶』も、全てを滅ぼす」

    シンジ「……」

    サクラ「そして、ロンギヌスとカシウスを使った

        『破壊と再生のインパクト』

        ウチやカヲルさんが繰り返してきたのは、このインパクトなんや」

    シンジ「……それが、『巻き戻し』とか、『やり直し』なの?」

    サクラ「せやね。まぁ、やり直すという意味では、

        実は破壊のインパクトも同じやねん

        ざっと40億年経てば今の世界に輪廻します」

    シンジ「そう、永いね」

    サクラ「しかし、『破壊と再生』は違います

        全部ぶち壊しますが、

        知ってる世界をもう一度作り上げる事が出来るんです。

        コレは、ざっと20年もあれば、戻ってこれるんです」

    シンジ「20年……」

    サクラ「そうです、私が生まれる瞬間。

        破壊と再生のインパクトは、

        それを起こした者の生まれた瞬間に戻る事が出来る」

    サクラ「ロンギヌスの槍で全てを消した後、

        カシウスの槍で世界を再生する。っちゅうことです」

    サクラ「さらに、なんと、

        カシウスの槍に触れた事がある人間は、

        記憶を持ち越せるんです」

    シンジ「だからサクラちゃんは、巻き戻しのことを知っていたんだ」

    サクラ「そうです。それが『カシウスの加護』です

    778 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:54:59.41 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-101)

        しかしコレがけったいなモンでしてね

        しばらく立たないと思い出せんのですわ!!

        今回もサードインパクトでようやく思い出せました!」

    シンジ「何か制限があるの?」

    サクラ「そうなんですよ。

        時間経過でも思い出せるみたいなんです。

        実際、サードインパクトが先延ばしになったときは、

        ウチ普通にいきなり思い出しましたモン」

    シンジ「そう、なんだ」

    サクラ「例えると、その飴ちゃんと同じです」

    シンジ「……これ?」

    779 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:55:27.66 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-133)

    サクラ「ウチの好きな、練乳入りのイチゴ飴」

    サクラ「内側の練乳が、『記憶』

        そして、イチゴの飴ちゃん部分が『カシウスの加護』です」

    シンジ「……」

    サクラ「舐めていればいずれは記憶を取り戻せる

        けど、噛み砕くと、一瞬です

        きっかけさえあれば、一瞬で思い出せる

        コレがカシウスの加護です」

    780 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:56:12.61 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-199)










    鈴原家

    シンジ「えっと、ここは」

    サクラ「ウチの家です。ちょっと、カシウスの槍で遊んでみました」

    シンジ「……え」

    ガラッ

    トウジ「なんやー、サクラここにおったんか?」

    サクラ「何? うちのこと探してたん?」

    トウジ「せやでー、今一階にみんな来てるから、はよ集まれや。

        おう、センセも一緒に来い!

        『婿旦那』がいないと話も盛り上がらんしな」

    シンジ「む、こ!?」

    トウジ「今更恥ずかしがるなや!!」

    ピシャッ




    サクラ「もちょっと、遊んでみます?」

    シンジ「え、えぇぇ……」

    サクラ「遠慮せんでもええんですよ、旦那様♪」

    シンジ「えっと、じゃあ……」












    781 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:56:41.79 ID:n1XYIykZ0 (+30,+30,-275)







    シンジ「晩御飯できたよー」

    アスカ「ったく、遅いのよ!」

    ミサト「待ってましたぁー! んー、美味しそう!」

    マリ「ごっはん~」

    レイ「今日は、何?」

    カヲル「シンジ君の料理はいつも美味しいから大好きだよ」

    ゲンドウ「……悪くない」

    ユイ「あなたってば、ちゃんと褒めてあげてよ」

    ゲンドウ「……」

    ユイ「ふふっ……」





    サクラ「……ええね。これ」

    シンジ「背景は思いつかなかったけど……

        漠然と、こんなことしたいなって、思ったんだ」

    サクラ「ええですよ、ホンマ。ただ、女の子多めなのが気になりますけど」

    シンジ「あ、えっと、だって僕の周りには」

    サクラ「スケコマシめ!! 槍は没収さしてもらいます」

    シンジ「あ、うん」

    サクラ「このままやったらエッチな世界創られてまうからなー」

    シンジ「し、しないよ、そんなこと!」

    サクラ「ウチには手ぇ付けてくれましたよねー」

    シンジ「サクラちゃん!!!!」







    782 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:57:17.00 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-89)







    碇シンジ隔離室

    サクラ「でも、シンジさんが、

        ウチのことメチャクチャに可愛がってくれた時もあったんやで」

    シンジ「そ、そうなんだ」

    サクラ「もうね、ホンマ。あんなプレイは初めてやったわ、

        アレに毎日耐えられるアスカさんのこと尊敬しましたよ」

    シンジ「毎日じゃないよ!! 二日に、一回、くらい」

    サクラ「中学生の性欲って凄いなぁ!!!」








    783 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:57:50.82 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-276)








    ミサト宅

    サクラ「その二人の愛の障害カッコワライの、ミサトさんやけど」

    シンジ「あ、ミサトさんも巻き戻りのこと……知ってたよね?」

    サクラ「せや、あの人はカシウスの槍にさわっとるんや」

    シンジ「それで、か」

    サクラ「無理やり触らせたんは五回目くらいやったかな?

        色々裏で手を回して……シンジさんにも協力してもろて」

    シンジ「僕には、触れさせなかったんだ?」

    サクラ「ミサトさんに触らしとけば一番動きやすかったですからね

        シンジさんは、そやね。

        巻き戻りがあと10回くらい続いたら触らせたかも知れへんな」

    シンジ「え」

    サクラ「だって、シンジさんは肝心なとき塀の中の人やもん!」

    シンジ「あ。そうだね」







    784 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:58:21.91 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-214)







    公園

    サクラ「ウチが巻き戻りを始める前は、

        カヲルさんがずっと巻き戻してたみたいなんや」

    シンジ「カヲル君、言っていたね。

        僕の、幸せのためにって」

    サクラ「ホモかっちゅうねん」

    シンジ「カヲル君はそんなんじゃない、と、思うよ?」

    サクラ「せやったら、ここにカヲル君呼んで聞いてみましょか?」チャキーン

    シンジ「やめとく」

    サクラ「せやね、それがよろしいかと」

    サクラ「しかし、あの人は『破壊のインパクト』のことも知っとった

        もしかすると、シカイモンジョとやらには、

        『破壊のインパクト』で失われた世界のことも書いとるんかもしれへんな」

    シンジ「そうなると、僕たちは何度やり直してきたんだろうね」

    サクラ「あの人は……何回繰り返して、何年やり直してきたんやろなぁ?」










    785 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:58:52.95 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-189)










    ドイツ

    サクラ「シンジさん、アスカさんの事好きですか?」

    シンジ「……好きだよ」

    サクラ「ウチのことも、同じくらい好きですか?」

    シンジ「……」

    サクラ「……」

    シンジ「……ごめん。ここは、はっきりしておく」

    サクラ「……」

    シンジ「僕は、やっぱりアスカが一番好きだ」

    サクラ「……せやろなぁ。年季が違うもんなぁ

        それに、お似合いや。二人は  ホンマに」



    サクラ「でもな、シンジさん」

    シンジ「?」

    サクラ「自惚れんなや!! ウチはな、頼れる男性が好みなんや!!」

    シンジ「!?」

    サクラ「もしも、シンジさんがこんなナヨナヨしとる男やと

        子供の頃から知っとったら

        ウチはヒーロー扱いもしませんでしたし、

        ヴンダーでもそ知らぬ顔でしたよ!?」

    シンジ「う……」

    サクラ「もう、アンタに惚れることはないと思ってくださいね」

    シンジ「わ、わかったよ」

    サクラ「……納得、せんでくださいよ」

    シンジ「ご、ごめん」









    786 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 15:59:22.81 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-145)









    ヨーロッパ

    サクラ「マリさんはシンジさんのこと『わんこ君』呼びますよね?」

    シンジ「ああ、うん。最初は『ネルフの飼い犬』って意味だったらしいけど

        そのうち、『姫に尻尾振る犬』って言うイメージになったんだって」

    サクラ「犬… ほいっ!」

    シンジ「わっ!?」

    サクラ「犬耳シンジさん!!」

    シンジ「も、ちょ、やめてよ……こういうのかぶせるの」

    サクラ「被り物と思った!? 残念!! 生耳でした!!」

    シンジ「う、うわああああああああああああ!!!!」










    787 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:03:38.51 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-165)









    ネルフ本部

    サクラ「……アヤナミレイは、なんやったんかね」

    シンジ「……僕の知ってる綾波では、ないんだと思う

        あの子は『九』番目で

        僕が知ってる三番目の綾波は、初号機の中にいたから」

    サクラ「そやったんですか」

    シンジ「そのおかげで、メチャクチャなシンクロ率になって……」

    サクラ「ああ、それでATフィールドの使える、スーパーシンジさんになってもうたわけですか!」

    シンジ「うん。   父さん、本当に撃つんだもんなぁ……」

    サクラ「……でも、わかってもらえたんやないですか?」

    シンジ「そうかな   そう、かな?    
     
        そうだとい、いいな……」






    788 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:04:21.87 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-107)












    シンジ「いやぁ……」

    サクラ「遊んだなー」

    シンジ「そうだね」

    サクラ「時間が存在するんやったら、一週間は遊んだやろか」

    シンジ「そんなに!?」

    サクラ「わからん!」

    シンジ「……」

    サクラ「でも、一週間分くらいは楽しんだつもりです」

    シンジ「……僕も、楽しかったよ」


    ……


    サクラ「さて、そろそろ、私は神様ごっこしてきます」

    シンジ「……破壊と再生のインパクト?」

    サクラ「アホォ、それやったらまたやり直しやないですか」




    789 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:05:26.42 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-255)




    サクラ「今回のは、

        『創造のインパクト』です」



    シンジ「創造の……」


    サクラ「知恵の実を有する人間が、生命の実を宿したことで神に等しい存在となる

        その身でカシウスの槍を振るうと、カシウスの力を最大限に利用できる

        いかなるものでも作り出すことが出来る」

    シンジ「そう、だね。ATフィールドの塊だもの」

    サクラ「コレが一体、誰が作ったもので

        この力を人間に残していったのが何のタメなのかはサッパリや

        せやけど、あるものは使うしかないやろ?」






    サクラ「ウチは、正直、前の世界なんてもう戻りたくないんねや

        使途が来て、エヴァが世界を滅ぼして、最後に巻き戻る世界なんてな」

    シンジ「……そうだね」

    サクラ「だから今、先に『破壊のインパクト』で、全てを壊した

        完全なる無が今ここや」

    シンジ「……存在しているのは、僕たちだけ」

    サクラ「そ」



    サクラ「重力もない、時間もない、世界とすら呼べないかもしれない無」






    サクラ「ここから、私が望むとおりの世界が創れるんや」

    サクラ「カシウスの槍と神の力が、それを可能にする」







    790 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:05:58.20 ID:n1XYIykZ0 (+30,+30,-29)









    シンジ「……

        サクラちゃんは、何を望むの?」










    サクラ「ウチは……




        ウチが望む世界は……」















































    シンジ「ヴンダーで暮らす」||(フィナーレ)

    END

    791 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:09:09.81 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-67)
    とりあえずこれで、
    『ぼくのかんがえたえぶぁ』は終わり

    レスに、ありがとう

    スレに、さようなら

    そして、全ての読者たちに

    ごめんなさい


    鈴原サクラは、情報によると
    『碇さん』って呼んでたみたい
    最初から超ずっこけてました フンベロリィ

    じゃあの
    792 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:09:45.93 ID:65tevrRg0 (-8,+6,-2)
    793 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:09:58.11 ID:n1XYIykZ0 (+30,+30,-36)












    シンジ?


    シンジ


    シーンジっ



    ユイ「シンジ? 朝よ、早く起きなさい 遅刻するわよ?」

    794 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:10:26.05 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-91)

    シンジ「ん、わかったよ。今起きる……」

    ユイ「もう……お父さん、朝ごはん食べてるんだから、早く挨拶なさい」

    シンジ「う……父さん、怒ってる?」

    ユイ「怒ってないわよ。テストの点数が低かったことなんて……

       あの人の学業なんてもっと酷かったんだから」

    シンジ「……起きるよ」

    795 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:10:57.08 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-129)




    碇家 食卓

    ゲンドウ「……シンジか」モグモグ

    シンジ「おはよう、父さん」ガタゴト

    ゲンドウ「……ん」モグ

    シンジ「……ぅ」モグモグ

    ゲンドウ「シンジ……」

    シンジ「っ! な、なに?」

    ゲンドウ「テストの点数、見たぞ」

    シンジ「ご、ごめん。つ、つぎは、ちゃんと」

    ゲンドウ「……まぁ、頑張れ」

    シンジ「あ、うん。頑張るよ!」モグモグ




    レイ「おはよう」

    ユイ「ほら、レイはもう準備できたわよ」

    シンジ「あ、レイ! ゴメン今準備するよ!」

    レイ「うん、わかったわ。お兄ちゃん」



    ……
    796 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:11:24.94 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-225)
    ユイ「全く、レイってば甘えん坊さんね」

    ゲンドウ「そうだな」

    ユイ「双子なのに、お兄ちゃんですって」クスクス

    ゲンドウ「……多分、羨ましいんだろう」

    ユイ「何がですか?」

    ゲンドウ「末の妹が、だよ」



    ユキ「……」

    ユイ「あら、ユキちゃん起きたの? お母さんが起こそうと思ってたのになー?」

    ユキ「……寒い」

    ユイ「そうね。もうそろそろ冬だもの、寒いはずだわ」

    ゲンドウ「ユキ、ちゃんと着替えて温かい格好をしなさい」

    ユキ「……はい」トテトテトテ

    ユイ「誰にて無口なのかしらね?」

    ゲンドウ「……『九』月生まれは、無口らしい」

    ユイ「今適当に考えたでしょ?」

    ゲンドウ「……」

    ゲンドウ「……子供たちと、お前を見ていると思う……」

    ユイ「なんですか?」

    ゲンドウ「永遠なんてものは、人の繋がりにこそあるんだな、と」

    ユイ「……そうですよ。人の心に人が生き続ける限り、そうです

       そう、思います」









    797 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:12:03.50 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,+0)
    登校風景

    シンジ「レイはさ、この間のテストどうだった?」

    レイ「悪かったわ」

    シンジ「えー、何点さ?」

    レイ「89点」

    シンジ「すっごい! レイ、あの問題あんなに解けたんだ!?」

    レイ「私は満点を狙っていた お兄ちゃんは努力不足」

    シンジ「が、頑張った、つもりなんだけどなぁ……」

    レイ「だって、お兄ちゃんは最近……」



    トウジ「よーう! ご兄妹!」

    レイ「お兄ちゃんは最近、あの人たちと遊んでばかり」

    ケンスケ「おはよう碇兄! 朝からシスコン爆発させてるなよ」

    マリ「そーゆーカンジのからかい方、よくないぞー! っと」ペチン

    ケンスケ「ギャー! マリダー!」

    トウジ「逃げろ! 獣のように追ってくるで!」

    マリ「びーすともーど!!ってか? ばーか、追いかけるだけダルイっつーの」

    シンジ「おはようマリ」

    マリ「よっ、愛しのわんこ君」

    レイ「……おはよう」

    マリ「わぁい! わんこちゃんも一緒だぁ!」ガバッ

    レイ「……ん」

    マリ「ニュフフー、わんこちゃんは可愛いにゃー」

    アスカ「ちょ、アンタ、往来で何恥ずかしいことしてるのよ」グイッ

    マリ「にゃー」


    シンジ「あ、アスカ、おはよう」

    アスカ「……はいはい、おはよう」



    レイ「……」ソワソワ

    マリ「お兄ちゃんが取られそうで不安?」

    レイ「別に、そういうわけではない

       アスカは、素直じゃないから不安」




    798 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:12:51.36 ID:n1XYIykZ0 (+35,+30,-90)

    アスカ「あー!! だから! お姉ちゃんはレイに構いすぎなの!!」

    マリ「お姉ちゃんは可愛いものが大好きなのですよー」スリスリ

    レイ「……うっとうしい」

    アスカ「こんなのが身内なんて信じられない!!

        姉妹が年子で同じ学年ってだけでも微妙なのに!!」

    マリ「あんまり言うと泣いちゃうにゃー」メソwwwメソwww

    アスカ「泣け! 枯れろ! カッピカピになってくたばってなさい!」

    マリ「ウチのお姫様は癇癪もちで困るにゃー」




    テクテク


    テクテク



    799 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:13:22.45 ID:n1XYIykZ0 (+33,+30,+0)
    カヲル「おや?」

    シンジ「カヲル君、おはよう」

    アスカ「おはよ」

    レイ「おはよう」

    マリ「にゃんこくぅ~ん」ガバ!

    カヲル「はいはい、なんだい?」ナデナデ

    マリ「姫が私をいぢめてクるの~!」スリスリ

    カヲル「姉妹なんだし、仲良くしなくちゃダメだよ? お姫様」ニヤニヤ

    アスカ「うっさい白ホモ。そいつは姉でもなんでもないわよ」

    カヲル「僕はホモじゃないよ、ねぇ? シンジ君」

    シンジ「え? うん。そうだけど?」

    アスカ「黒ホモは黙ってなさい」

    シンジ「黒ホモって!? ぼ、僕はちゃんとアスカの事が」

    アスカ「!!! バカシンジ!!!!」

    シンジ「あ、ごめ」

    カヲル「……」ニヤニヤ

    レイ「……」ドキドキ

    マリ「にやにや」ニャー

    アスカ「あああああああーーーー!! もう!!!!」












    ミサト「ちょ、はは、はぁ、はぁ!! あんた達!! そこどいて!!」タッタッタッタ

    シンジ「!? ミサトさん?」

    ミサト「ああ、シンジ君! 

        あ、いや、学校ではミサト先生と呼びなさい!」タッタッタtッタ

    マリ「ミサト先生、また遅刻~?」

    ミサト「部活の朝練~!」タッタッタッタ



    アスカ「またリツコに置いていかれたのね……」

    シンジ「ほんと、あの人結婚してからいっつもそうだよね」

    ミサト「くぉらっ! 何か言ったでしょ!!!」(遠くの声

    アスカ シンジ「なにもー?」


    800 : VIPにかわりま - 2013/01/05(土) 16:13:49.29 ID:n1XYIykZ0 (+30,+30,-50)


    アスカ「さ、いきましょ」

    カヲル「そうだね。僕たちも遅れちゃうかも」

    レイ「遅刻はダメ」

    マリ「ねー、今日サボらない?」


    テクテクテク






    テク、テク……


    シンジ「……」

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