元スレまどか「のんびりだらだらのほほんと」
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301 = 55 :
マミ「胸?」
さやか「はい。豆乳を飲んだら胸が大きくなるって信じてるんですね。きっと」
マミ「?? でも、それと私達が飲んじゃダメな理由とはどう繋がるの?」
さやか「あー、多分。軽い妬みじゃないでしょうか」
マミ「妬み?」
さやか「これ以上大きくなられたくないという……」
マミ「??」
さやか「あー、わからないならいいです。気にするほどのことでもないですし」
マミ「そうなの?」
さやか「まぁ、はい」
さやか(しっかしほむらも必死だねー。気持ちはわからなくもないけどさー)
マミ「胸、ねぇ……。大きくてもいいことなんてないのに……」
さやか「マミさん。それほむらの前では絶対言っちゃ駄目ですよ?」
マミ「え?」
さやか「喰い千切られますよ。胸を」
マミ「え゛……」
ほむら「~♪」
302 = 55 :
さやか「これはどこへ運んだらいい?」
杏子「とりあえずリビングで」
さやか「りょーかい」
まどか「だいぶ進んだねー」
ほむら「そうね。杏子は荷物も少ないから楽だったわ」
まどか「段ボール三つ分しか荷物ないもんね」
ほむら「えぇ。まぁほとんど私の家に置いていた物だけど」
まどか「でも、よかったね。ちょうどほむらちゃんの隣の部屋が空いて」
ほむら「そうね。知り合いが近くにいるとなにかと便利だから」
まどか「隣に住んでた人って30歳の人だっけ?」
ほむら「そうらしいわ。大家さんが言うには仕事が決まって勤務先から近いアパートへ引っ越したらしいわ」
まどか「へー」
303 = 55 :
マミ「お昼出来たわよ。少し休憩にしましょう?」
杏子「お、さんきゅ」
さやか「あぁー……。お腹空いたー……」
まどか「あ、おにぎりですか」
マミ「えぇ、引っ越しの作業の時はこれかなって」
ほむら「鮭はある?」
マミ「あるわよ。その右端の列が鮭ね」
まどか「昆布はありますか?」
マミ「左端がそうよ」
まどか「わーい」
杏子「いただきまー」モグモグ
さやか「最後までいいなよ」
杏子「んー」モグモグ
304 = 55 :
マミ「この分なら夕方までには終わりそうね」
まどか「そうですね」
杏子「悪いな。手伝ってもらって」
さやか「ふふん。ありがたく思いなさい」
ほむら「気にしなくていいわよ」
まどか「杏子ちゃんには色々とお世話になってるしねー」
マミ「そのお返しと思ってくれればいいわよ」
杏子「あぁ、さんきゅ」
さやか「え、そういう流れ?」
305 = 55 :
まどか「でも、なんで急に引っ越しなんて思いついたの?」
杏子「ん? まぁさすがに学校も行くようになったしさ、今までみたいにホテルを転々とするのはダメかなーって」
マミ「確かに、あの生活はちょっと、ねぇ……」
ほむら「正直、心配だったわ」
さやか「最近はほむらの家やマミさんの家に泊まるのが多いみたいだったけど、それ以外の時がねぇー……」
杏子「うん。で、バイトのおかげでまとまった金も入る様になったし、いい機会かなーって」
マミ「いい考えだと思うわ。携帯で連絡は取れるとはいえ、住所不定はね……」
ほむら「でも、住民票とかは大丈夫だったの?」
杏子「なんかアタシが引っ越そうか悩んでるのを、どっかから聞きつけた仁美がなんとかしてくれた」
まどか「さすが仁美ちゃん……」
さやか「相変わらず凄いね……」
306 = 55 :
杏子「仁美もその辺のことは心配してくれてたらしくて近々なんとかするって考えてたらしい」
さやか「へー」
マミ「まぁ普通はそうよね」
ほむら「女の子が一人でフラフラしてるって知ったらね……」
杏子「で、どっかいいとこはないかって探してたらちょうど」
まどか「ほむらちゃんの家の隣が空いたんだ」
杏子「そういうこと」
さやか「ほむらが隣にいれば安心だもんね」
杏子「飯の時は頼む」
ほむら「はいはい」
307 = 55 :
マミ「でもなんだか羨ましいわね」
まどか「え?」
さやか「なにがですか?」
マミ「友達がお隣さんだなんて。楽しそうじゃない」
まどか「確かにそうですね」
さやか「遊びに行こうと思えばすぐですもんね」
まどか「お泊りする時も楽だし」
さやか「ご飯も一緒」
杏子「それって、今までとあんまり変わらないだろ」
さやか「確かに」
マミ「そうね」
まどか「うぇひひ」
杏子「まぁなにはともあれ、これからお隣としてよろしく頼む」
ほむら「えぇ、よろしく」
まどか(確かに羨ましいかな)
マミ(私も引っ越そうかしら)
さやか「じゃあ続きやろっか」
杏子「ああ。そうだな」
さやか「じゃあがんばろー」
「「「「おー」」」」
308 = 55 :
ほむら「エイミーご飯よ」
エイミー「にゃー」
ほむら「……」
エイミー「にゃー」モグモグ
ほむら「……」ナデナデ
ほむら「ふふ」
ほむら「エイミー、ご飯はおいしいかにゃ?」
エイミー(ほむら)「おいしいにゃー」
ほむら「それはよかったにゃ」
エイミー(ほむら)「ほむらお姉ちゃんいつもありがとうにゃー」
ほむら「気にしないで。飼い主としての当然の務めだものにゃ」
さやか「……」
エイミー(ほむら)「私、ほむらお姉ちゃんの家族になれて幸せだにゃー」
さやか「……」
ほむら「ふふ、ありが……」
さやか「……」
ほむら「と、う……」
さやか「……」
ほむら「……」
309 = 55 :
ほむら「!!!!???」
ほむら「さ、さや、そ、い、いつ、いつ、から、い、いまの、みて」
さやか「え? なんのこと?」
ほむら「!」
さやか「いや、今きたんだけどさ。なに? どしたの?」
ほむら(見られてない?)
ほむら「……。いいえ、なんでもないわ」ファサ
さやか「ふーん? あ、エイミーにご飯あげてたんだ」
ほむら「ええ、そうよ」
さやか「おー、食べてる食べてる」
エイミー「にゃー」
310 = 55 :
さやか「よしよし。……エイミー、ご飯はおいしいかにゃー」
ほむら「!!!!???」
エイミー(さやか)「おいしいにゃー」
ほむら「!!!!!!????」
さやか「それはよかったにゃー」
ほむら「……」
エイミー(さやか)「エイミーは幸せ者だにゃー、優しい優しいほむらお姉ちゃんの家族にな、れ、て、にゃ♪」
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「あの、」
さやか「え? なに?」ニヤニヤ
ほむら「あの、誰にも言わないで……」
さやか「え? なにを?」ニヤニヤ
ほむら(っ! こいつ!)
ほむら「その、だから……」
さやか「えー、なんのことかわかんなーい。ほら、さやかちゃんバカだから」ニヤニヤ
ほむら「ふざけないで。本当に。お願いだから」
さやか「えー、なにがー」ニヤニヤ
ほむら(この女!)
「ただいまー」
さやか「あ、マミさんだ。マミさーん」
ほむら「! 待って待って待って! 待ってさやか! 落ち着いて! ね!」
さやか(うわ。ほむら必死だよ)
311 = 55 :
マミ「最近寒くなってきたわね」
さやか「そうですねー」
ほむら「そうね」ソワソワ
さやか「ねぇ、ほむらー。私、あったかいお茶が飲みたいなー」
ほむら「え?」
さやか「マミさんも飲みたいですよね?」
マミ「え? そうね……。じゃあ私が淹れてくるわね」
さやか「いやいや、ここはやっぱり家主のほむらが淹れるのが筋ってものでしょー。ね? ほむら?」ニヤニヤ
ほむら「!」
ほむら(く……。逆らえない……)
ほむら「……わかったわ。少し待っていて」
マミ「えっと、ありがとう。暁美さん」
ほむら「気にしないで」
さやか「ありがとー、暁美さん」ニヤニヤ
ほむら(くっ……。美樹さやか。覚えてなさい)ギリ
マミ(なぜかしら……。暁美さんの目が鬼のようだわ)
312 = 55 :
さやか「……」
マミ「ふぅ……。やっぱりこの家は落ち着くわね……」
さやか「そうですねー」
さやか「ところで、マミさん。面白い話があるんですが」
マミ「え? 面白い話? 聞かせて聞かせて」
さやか「それがですねー、ほむらがエ」
ほむら「待たせたわね! お茶よ!!」
マミ「え、は、早いわね」
ほむら「えぇ、待たせたら悪いでしょう?」
マミ「そ、そんなに急がなくても大丈夫なのに……」
ほむら「いいのよ、気にしないで」
ほむら「……」ギロ
さやか(うっわー、こわ……。そこまで言われたくないんだ……)
マミ「さて、と……。暁美さん、寝室借りてもいいかしら?」
ほむら「いいわよ。勉強?」
マミ「えぇ、試験も近いしね」
ほむら「頑張って。後でお茶を持っていくわ」
マミ「いつもありがとう」
313 = 55 :
ほむら「……」
さやか「……」
ほむら「どういうつもり?」
さやか「え? なにが?」
ほむら「とぼけないで、あの事よ」
さやか「さやかちゃんわかんない(・ω<)」
ほむら「……」ググググ
さやか「わかったわかったわかった。落ち着いてほむら。アイアンクローはやめて」
ほむら「……」
さやか「痛かった……」
ほむら「当然の報いよ」
さやか「えぇー……。そもそも、ほむらがあんなことしてるのが悪いんじゃ……」
ほむら「なにか言った?」
さやか「おーけぃ。わかった。私が悪かった。だからその手を引っ込めようか」
ほむら「わかればいいのよ」
さやか(理不尽だ……)
314 = 55 :
さやか「ったく、そんなに恥ずかしいの?」
ほむら「恥ずかしいわよ。当たり前じゃない」
さやか「可愛かったのに……」
ほむら「か、可愛くなんてないわよ……///」
さやか「お、照れちゃって」
ほむら「照れてないわよ///」
さやか「顔真っ赤だよ」
ほむら「さやか」
さやか「わかったわかった。からかわないから手は引っ込めて」
ほむら「……」
315 = 55 :
ほむら「……」ジー
さやか(めっちゃ見てるよ)
ほむら(……)
さやか「……はぁ。わかった。言わないよ」
ほむら「本当に?」
さやか「ホントホント。喋らない」
ほむら「信じていいのね?」
さやか「うん」
ほむら「……」ジー
ほむら「……わかったわ。信じるわ。絶対よ?」
さやか「任せて任せて。喋らないから」
さやか(口ではね)ニヤ
ほむら「じゃあ、私はマミにお茶を持っていくから」
さやか「りょーかーい」
ほむら「……絶対よ?」
さやか「わかったって」
ほむら「……」
316 = 55 :
さやか「……行ったか」
さやか「さて、キュゥべぇ」
QB「なんだい?」
さやか「……、呼んどいてなんだけど。いたんだ」
QB「僕はどこにでもいるからね」
さやか「まぁいいや。ちょっと頼みたいことがあるんだけど」
QB「なんだい?」
さやか「……」ゴニョゴニョ
QB「ふむふむ」
さやか「出来る?」
QB「問題ないよ。でもなんでこんなことを?」
さやか「え? 決まってるじゃん」
さやか「面白いから」
QB(こいつ最悪だな)
317 = 55 :
――その夜
ほむら「ご飯出来たわよ」
杏子「待ってました」
マミ「美樹さんは帰ったのね」
ほむら「えぇ、用事があるとかで」
杏子「さやかの用事なんてどうせ大したことじゃないだろーけどな」
ほむら「そうね」
マミ「……少し酷くないかしら?」
杏子「まぁ、さやかだし」
ほむら「さやかだから」
マミ(ごめんなさい美樹さん。否定できないわ)
318 = 55 :
杏子「さて、それじゃあいただきますかにゃ」
ほむら「!?」
マミ「そうね。今日のご飯もおいしそうだにゃ」
ほむら「!!?」
杏子「ん? どうしたほむら。なんか変なころでもあったのかにゃ?」
ほむら「え、ちょ……」
マミ「どうしたの暁美さん? 汗が凄いにゃ」
ほむら「……」
ほむら「……あ、メール……」
FROM まどか
SUB にゃ♪
TEXT
明日、お昼頃遊びに行くにゃ♪
待っててにゃ♪
ほむら「……」
319 = 55 :
ほむら「……」
ほむら「さやかーーーーーーーー!!!!!!!」
どたどたどたどたどたどた!!!!!!!!
がちゃ!! バターン!!
杏子「ほむら走って出て行ったぞ」
マミ「美樹さんの家に向かったのかしら」
杏子「飯食わねーのかな」
マミ「とりあえずラップしときましょう」
杏子「そうだな」
320 = 55 :
杏子「でもあれだな。テレパシーってまだ使えるんだな」
マミ「キュゥべぇがいれば出来るみたいね」
杏子「でも、なんでわざわざテレパシー使ったんだろうな?」
マミ「美樹さんが言うにはテレパシーだったら喋るには入らないからって言ってたけど」
杏子「どういう意味だ?」
マミ「さぁ?」
杏子「まぁいいか。ほむらの可愛い面も知れたわけだし」
マミ「そうね。あ、そういえば美樹さん現場をムービーで撮ってるみたいよ」
杏子「へぇ、今度見ないとな」
マミ「えぇ」
杏子「じゅあ、食おうか」
マミ「そうね。いただきます」
杏子「いただきます」
321 = 55 :
ほむら「さやかーーーーーーーーー!!!!!!」
さやか「うわわわ!!!? ほむら!? 待って! ここお風呂!!」
ほむら「うるさい! さぁあなたの罪を数えなさい!」
さやか「えちょちょちょ! ま、アッー!!」
322 = 55 :
今日はここまででー
来週はちょっと変わった感じにする予定です。
たぶん。
乙とかコメントありがとうございます。
キュンキュンします。
ではまたー。
323 :
乙
30歳…新人魔法使いか
324 :
世の中には二十歳すぎても魔法少女名乗ってんのもいるから今更な気がする
325 :
>>324
少し頭冷やそうか
326 :
乙
壁に張り付いたGを見つけたときの戦慄ったらないな
327 :
俺なんか寝てた時にGが膝の上にだな
思い出しただけで寒気するわ
328 :
Gって寝てる人の口から水を飲むことがあるらしい
329 :
いつもおつです
これで一週間戦える
330 :
>>324
これがわたしの全力全壊!
331 :
>>321
風都在住の探偵コンビ「・・・・・・」
332 :
豆乳を体内に投入ってか
333 :
334 :
335 :
ほむら「……」
「シンデレラ――!」
ほむら「ん……」
「起きなさいシンデレラ――!」
ほむら「うるさいわね……」
「シンデレラ――!!」
ほむら「もう、なんなのよ……」パチ
336 = 55 :
マミ「やっと起きたわねシンデレラ!」
ほむら「……?」
マミ「言いつけておいた掃除をサボって優雅にお昼寝とはいい度胸じゃない!!」
ほむら「は? 何を言っているのマミ?」
マミ「な! マミとはなによ! 馴れ馴れしい口を聞かないでくれる!?」
杏子「そうだそうだ!」
ほむら「え? っていうかなんなのその恰好。ドレス?」
マミ「まだ寝ぼけてるの!? そんなことはどうでもいいから早く与えられた仕事をしなさいシンデレラ!!」
杏子「そうだそうだ!」
ほむら「シンデレラ? シンデレラって誰の事よ」
マミ「あなたのことよ! いいからあなたは言い付け通りに掃除をしときなさい! 話が進まないじゃない!」
杏子「そうだそうだ!」
ほむら「でも、」
マミ「でもじゃない!! いい!? あなたはシンデレラ! 今回はそういうことなの! わかった!?」
杏子「そうだそうだ!」
ほむら「え、えぇ……」
マミ「あーもうこんな時間! 早くお城の舞踏会にいかないと!」
マミ「じゃあしっかり掃除をしているのよ! シンデレラ! 行きましょう! 佐倉さん!」スタスタ
杏子「そうだそうだ!」スタスタ
ほむら「あ……」
<ちょっと佐倉さん、あなた同じセリフしか言ってないじゃない!
<悪い、台本覚えられなくて……
<しっかりしてよね!
<悪いって。でも、マミ意地悪な姉役似合うな。
<嬉しくないわよ!
337 = 55 :
ほむら「行っちゃった……」
仁美「おーっほっほっほ!」
ほむら「仁美?」
仁美「こんばんは! 意地悪な母親役の志筑仁美です!」
仁美「出番はここだけですわ!」
仁美「では御機嫌よう!」スタスタ
ほむら「……」
338 = 55 :
ほむら「……」
ほむら「え? なんなのこれ?」
ほむら「見たところ周りも変だし……。服も……。なんだかみすぼらしいわね……」
ほむら「シンデレラって、あれよね……」
ほむら「……これは夢ね」
「そいつは違うよ!」
ほむら「! この声は」
QB「やあ! 僕だよ!」
ほむら「私の夢に出てくるなんていい度胸じゃない。消えなさい」
QB「待って待って! 落ち着いて! あと、夢じゃないから!」
ほむら「夢じゃないってどういうわけよ」
QB「首絞まってる!! 絞まってるって!」
339 = 55 :
QB「全く、酷いよほむら」
ほむら「御託はいいから説明しなさい」
QB(相変わらず僕の扱いが酷い)
QB「まぁいいや。ほむら、君は寝る前に絵本を見なかったかい?」
ほむら「絵本?」
QB「そう、絵本。リビングに置いてあっただろ?」
ほむら「あぁ、そういえば見たわね。でもあれがなんだっていうの?」
QB「実はあれは人間の感情を研究する為に僕達の星で開発した、体験型の絵本なんだ!」
ほむら「……? つまり?」
QB「まぁ平たく言えば、媒体の中に入ってその中にある物語を体験できるってわけさ!」
ほむら「二次元の中に入れるってこと?」
QB「そういうこと。ちなみに登場人物は体験する人の親しい人物が主だね」
ほむら「……。ちょっと待ちなさい。それって危険じゃないの? もしその本の中で死んだりしたら……」
QB「あぁ、大丈夫。その辺はあくまでお話しってことになってるから。ドラマとかで役者が死んでも現実では生きてるだろ?」
QB「それと同じ」
ほむら「そう……。一つ気になるのだけど」
QB「なんだい?」
ほむら「人間の感情を研究する為なのはわかるけど、どうしてこんな感じなの?」
QB「趣味だね」
ほむら「趣味?」
QB「うん」
ほむら「そ、そう……」
340 = 55 :
QB「っというわけで、話を進めるよ」
QB「さてさて、可哀想なシンデレラ。君はお城に行きたくないかい?」
ほむら「え、あなたが魔法使い役なの?」
QB「願いを叶える辺りピッタリだと思うけど」
ほむら「……。正直あなたに願いを叶えてもらうのは抵抗があるわ」
QB「心配しなくても、何も代償はないよ」
ほむら「……、はぁ。わかったわ。叶えてもらわないと話が進まないもの……」
QB「そうそう」
ほむら「えっと、魔法使いさん。私に舞踏会にいけるような綺麗な服を下さい」
QB「君の願いはエントロピーを凌駕した!」
ほむら(そのセリフはなんだか嫌だわ……)パアアアアアア
341 = 55 :
ほむら「……で、ドレスに着替えたわけだけど」
QB「かぼちゃの馬車も出したし完璧だね」
<ヒヒーン!
ほむら「……じゃあ行ってくるわね」
QB「……なんだか反応が薄いね。普通もっと喜ぶものじゃないかい?」
ほむら「うるさいわよ。ちゃっちゃっと終わらせて寝たいのよ」
QB(ほむらをシンデレラに選んだのは間違いだったかもしれない)
QB「あ、そうだ注意することが」
ほむら「十二時までに帰らないとダメなんでしょ? 知ってるわよ」
QB「あ、そうですか」
QB(こんなドライなシンデレラでいいんだろうか)
342 = 55 :
――お城
ほむら「お城に着いたわ」
ほむら「さて、確か王子様と踊ればいいのよね」
ほむら(……。王子様って誰かしら……)
ほむら(キュゥべぇは親しい人が出てくるって言ってたわね……)
ほむら(……、ま、まさか……。王子様って)
ほむら(ま、まどかかしら?)
ほむら(そ、そうよね。そういえばまどかはまだ出てきてないもの。きっとそうだわ)
ほむら(ど、どうしよう。まどかとダンスだなんて……)
ほむら(そ、そういえばシンデレラの最後って王子様と結婚して末永く暮らすだったわよね)
ほむら(そ、そんなまどかと結婚だなんて///)
<キャー王子様よ!!
ほむら「!! まどか!」
さやか「まどかだと思った? 残念さやかちゃんでした!」
ほむら「……くっそ、くっそ! だろうと思ったわよ! くっそ!」ガンガン
343 = 55 :
さやか「おい、そこの隅で壁を殴打してる娘!」
ほむら「なによ! 放っておいて!」
さやか「そうはいかない! お前はさやかちゃんの嫁になるのだー!」
ほむら「嫌よ! どうして私がさやかなんかと! 上条恭介はどうしたのよ!」
さやか「えぇー……。いや、そう言われてもシンデレラってそういう設定だし……」
ほむら「知らないわよ! 帰るわ!」
さやか「待って待って待って! せめて十二時まではいて!」
ほむら「っち……。しょうがないわね……」
さやか(えぇー……。舌打ちって……。シンデレラが舌打ちって……)
344 = 55 :
ほむら「はぁ……」
さやか「あの、そんなに落ち込まないでさ」
ほむら「うるさいわね……。自分の浅はかさに嫌気がさしてるのよ」
さやか「まぁまぁ。そうだ。気分転換にダンスでも」
ほむら「嫌よ。疲れるわ」
さやか(このシンデレラめっちゃわがままだよ……)
ほむら「まどかが王子様ならよかったのに……」
さやか(私もまどかがシンデレラならこんなに苦労しなかったのに……)
ほむさや「はぁ……」
杏子「おい、シンデレラにあってはならない空気が蔓延してるぞ」
マミ「もうどうしようもないわね」
345 = 55 :
ゴーンゴーン
ほむら「あ、鐘が鳴ったから帰るわね」
さやか「あ、うん」
ほむら「はいガラスの靴」
さやか「あ、ども」
杏子「おい、ガラスの靴手渡しだぞ」
マミ「情緒もへったくれもないわね」
346 = 55 :
――シンデレラの家
中沢「この靴の持ち主を探しています。ピッタリ合うかどうかお試しください」
マミ「暁美さーん。呼んでるわよー」
杏子「靴の落し物だってさ」
ほむら「わかったわ」
マミ「今日の晩御飯何がいい?」
ほむら「最近寒いしお鍋とかはどうかしら?」
杏子「鳥鍋がいい」
マミ「わかったわ」
中沢「あ、あの……」
347 = 55 :
――教会
知久「永遠の愛を誓いますか?」
さやか「あーはい。誓います誓います」
ほむら「不本意だけど誓うわ」
杏子「すんごい急ペースだな」
マミ「やっつけじゃない」
QB「こうしてシンデレラと王子様は末永く暮らしました」
QB「めでたしめでたし」
シンデレラ完
348 = 55 :
――ほむホーム
ほむら「……」ムクリ
QB「やあおはよう」
ほむら「一ついい?」
QB「なんだい?」
ほむら「まどかは?」
QB「出てたよ?」
ほむら「……いつ?」
<ヒヒーン!
QB「これ」
ほむら「あれ、馬じゃなかったの?」
QB「違うよ?」
ほむら「……」
ほむら「……」
QB「ほむらにとってまどかって」
ほむら「黙りなさい」
QB「……」
ほむら「……」
349 = 55 :
―後日
まどか「ほむらちゃん、どうしたの? こんなにたくさんのお菓子……」
ほむら「気にしないで。それよりなにか欲しい物はない? プレゼントするわ」
まどか「え? と、特にはないけど……」
ほむら「そう。じゃあしてほしいことは?」
まどか「え、べ、別に……」
ほむら「そう……。なにかあれば言ってね? まどかは私の大切な友達なんだから」
まどか「う、うん……」
ほむら(そうよ、まどかは私の大切な友達。そうなのよ)
ほむら「……ごめんなさい」
まどか「え? なにが?」
ほむら「気にしないで」
まどか「??」
350 = 55 :
インスタント焼きそば
杏子「……」
杏子「ん。三分経ったな……」
杏子「お湯すててっと……」ジャー
杏子「……」
シンク<ボコン!
杏子「!?」ビックゥ!
杏子「っつ。な、なんだよ。びっくりしたな……」
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