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    元スレ男「ペット達が人間の女の子になった」

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    101 = 79 :

    ―――――

    男の部屋

    「あー……疲れた」

    「トイレも皆に教えたし、茶と橙には黒がついてくれてるし、昼ごはんも食べさせたし、やっとひと段落ついたよ……」

    「昼ご飯はまぁ……うん」

    「今日が大学もバイトもなくてホントに良かった……」

    「……」

    「ホントにどうしてこうなっちゃったんだろう。……皆可愛いからいいけど」

    「こんなことになるきっかけなんて……あるんだろうか?」

    「……朝はなんにも無かったし、昨日も特に何もなかったはずなんだけどなぁ」

    「昨日は昔飼ってた猫の墓参りに行ったぐらいだし」

    「うーん……」

    「……」

    「……わからん!」

    102 = 79 :

    「原因探りは後からにしよう。ちょっと疲れた……」

    「少し……寝るかな……」

    「……」

    「……くー……」

    ――――

    「ご主人。ご主人」

    「ん……」

    「……すー……」

    「また勝手に俺の上で寝て……茶かぁ……?起こしたのはぁ……」

    「そんなわけないだろう?ご主人。起きろ」

    「ああ……柴か……どうしたの?」

    「散歩の時間だ。連れてってくれ」

    「さんぽ……?ああ、もうそんな時間か」

    103 = 79 :

    「よし……それじゃあ行こっか」

    「はい。ご主人様」

    「……散歩のときだけ露骨に態度変わるのはその姿になっても変わらないんだね」

    「癖ですから」

    「……まぁもういいんだけどさ。慣れたし」

    「茶、ちょっとどいて?」ゆさゆさ

    「……すー」

    「やっぱりどかないよなぁ。ごめんよっ……と」

    「うぐ」ゴロリ

    104 :

    「うー……」

    「ごめんね」

    「リードです。どうぞ」

    「用意良いな……って」

    「はい?どうかされましたか?」

    「リードはいらないな。もう柴、犬じゃないんだし」

    「……り、リード、な、なしですか?」

    「うん。だって俺がリードしてたらおかしいでしょ?」

    「あと格好もどうにかしなきゃね。俺の下着姿で外出回るのもまずいし」

    「わ、私は構いませんが」

    「俺……っていうか、世間が構うから」

    「こ、これも人間として覚える事、ですか」

    「うん。そうだね。……柴はボーイッシュだから俺の服着ても大丈夫かな」

    105 = 79 :

    「わ、私はなんでも構いませんよ」

    「うーん。まぁせっかくだからね」

    ぐいぐい

    「ん?」

    「…………どっかいくの」

    「ああ茶か。裾伸びるから引っ張っちゃ駄目だよ」

    「……ん」

    「ちょっと柴の散歩にいってくる」

    「……いってらっしゃい」

    「うん。行ってきます」

    106 = 79 :

    「はい。柴、これ。帽子もあるから、ちゃんと尻尾と耳隠してね」

    「は、はい。ありがとうございます」

    「……着れる?」

    「着れますっ!あまり馬鹿にしないでください」

    「……そっか。じゃあどうぞ」

    「はい。……まったく」ボソ

    「……これをこうして……こう」

    「……あれ?違う?引っかかった?」

    「あれ?こっち?こう?あれ?あれ?」

    「……」

    「……ご主人」

    「はいはい」

    107 = 79 :

    玄関

    「ほ、ほんとにり、リードなしで行くん、ですか?」

    「うん。今の格好でしてたら変な目で見られるからね」

    「そ、そうですか……でも、あ、あのやっぱり」

    「んー?男どっか行くのー?」

    「あっ!あにきっ!お出掛けですかっ!?」

    「み、三毛ちゃんっ!走っちゃ危ないよっ」

    「あ……」

    「うん。ちょっと柴の散歩にね」

    「ふーん……なるほどね」

    「いいなぁいいなぁ!ぼくもいきたいっす!」

    108 = 79 :

    「三毛ちゃん。駄目だよ?お外は危ないんだから……」

    「だいじょうぶっすよ!むかしぼく外にいたんすからっ!」

    「……それでも駄目だよ。今は心配する人もいるんだから」

    「そうそう。皆に心配かけるんだから。三毛はここで待ってて」

    「はーい……あにきと黒ねぇがいうならしょうがないっすね」

    「いってらっしゃい。待ってるからね、男っ」

    「いってらっしゃい」

    「いってらっしゃーいっす!!」

    「それじゃあ行こっか。柴」

    「は、はい……」

    109 = 79 :



    「外は気持ちいいなぁ。柴」

    「え、ええ。そうですね」ソワソワ

    「あ、そうだ、どんな感じ?人間の姿で外を歩くって言うのは」

    「い、いつも通りかな、と、お、おも、思います」キョロキョロ

    「……どうしたの?いつも通りとは思えないけど」

    「い、いえっ!そ、その、その……」

    ワンワンっ!

    「ひいぃっ!!?」

    ギュッ

    「し、柴っ?ど、どうしたの?いつもならこの位で……」

    「り、リードっ!りーどぉっ!」

    110 = 79 :

    「……あ、そういえば柴、リードないと落ち着かなくなるんだっけ」

    ※犬は状況が変わるとひどく落ち着か無くなります(個体差あり)

    「最近そんな事してなかったからすっかり忘れてた。……ごめんな」

    「い、いえ……」ビクビク

    「今日は帰ろうか。これ以上は難しそうだし」

    「そ、そんなっ!せ、折角の散歩がっ!」

    「そ、それにこれぐらいで帰ったら、下のやつらに示しが……」

    ワンワンッ!!

    「ひ、ひいっ!も、もうやだぁあああっ!!」

    「あー……どうしようか……」

    111 = 79 :

    「そうだ。柴、手出して」

    「て、手ですか?」

    「うん。早くっ」

    「は、はいぃっ!」

    ぎゅっ

    「あ……」

    「どう?少しはマシかなって思うんだけど……」

    「は、はい……少しだけ」

    「よかった。これで少しは歩けそう?」

    「……大丈夫です」

    「よし。じゃ、行こうか」

    「辛かったらすぐに言ってね。戻るから」

    「……はいっ」

    112 = 79 :

    ワンワンっ!

    「っ!」ビク

    「大丈夫?」

    「あ、ああ。大丈夫だ、です」

    「あはは……」

    「わ、笑わないでくださいよ……」

    「ごめん。さっきまでとはずいぶん様子が違うから」

    「し、しかたがないだろうっ。こ、こわ……慣れてないんだ、ですから」

    「うん。ごめん。……でも早く慣れると良いな」

    「……どうしてだ、ですか?」

    「慣れたらさ、俺が付いてこなくても、ひとりで散歩に行けるようになると思うからさ」

    「……え?」

    「だってもう柴は人間なんだ。柴だって俺とおんなじように一人で歩けるようになる」

    「そうしたら、何処にでも行き放題になるよ」

    「一人で……」

    113 = 79 :

    「うん。なかなか良いと思わない?」

    「柴がいつも行きたがる公園へも」

    「行ったこともない場所へでも」

    「俺に引っ張られることなく、一人で自由気ままにね」

    「あ、でも、その前に俺が元に戻す方法見つけたらお終いだけどね」

    「そうか……それは確かに魅力的かもしれない」

    「だろ?」

    「……でも、私は」

    「うん?」

    「私は、散歩に一人では行きたくない」

    「私と一緒に歩いて、手を引いてくれる人が……」

    「……ご、ご主人が居るから……楽しく思える」

    「それに一人は怖いし……だから……」

    「私は……ご主人と散歩に行きたい」

    「……」

    「……どうした?なんか、変だったか……?」

    「いや、柴の口からそんな言葉が出ると思わなかったから、ビックリしちゃってさ」

    114 = 79 :

    「ら、らしくないか?」

    「うん。そうだね」

    「う、で、でも、これが私の本当の……」

    「うん。わかるよ」

    「凄く嬉しい」

    「……そ、そうか」

    「それじゃあ柴は今の人間の姿より、いつもの姿に戻った方がいいのかな?」

    「そ、そうだな。一人で散歩に行くぐらいなら、私は元の姿の方が……」

    「……そっか。じゃあ、元の姿に戻す方法を見つけるの頑張らないとな」

    「ああ。私も、それまでこの姿で頑張る」

    「うん、じゃあいっしょに頑張ってくれるか?」

    「ああ。勿論だ。……ご主人」

    115 = 79 :

    「あ。そう言えば柴、元の口調に戻ってるね」

    「あ、す、すいません」

    「いいよ。俺も、いつも通りの柴口調の方が好きだし」

    「……そ、そうなのか?」

    「うん。違和感が凄いし、そのほうが柴に似合ってると思うから」

    「……そう、か。うん」

    「よし。それじゃあ散歩の続きだ」

    「って……」

    「ん?どうした?」

    「さ、散々騒いだから、周りの視線が……」

    「ん?なにかまずいのか?」

    「恥ずかしいの。さ、行こうっ柴っ!」

    「あ、ああ……」

    116 = 79 :

    (やっぱり、ご主人……男は、優しい)

    (いつもこんな生意気な私や、やかましい猫たちの為に色んなことをしてくれる)

    (……私たちが元の姿とかけ離れた姿になった、今でも)

    (そんな男に、私は恩を返さなければならないと思う)

    (男の家族の一員として)

    (……男に仕える一匹の犬として)

    (だから今は……この姿で出来ることをしたい)

    (それが優しくて、頼りない、男に……)

    (私の手を引いてくれる男に、恩を返す事になると思うから)

    (私の中の暖かい何かが、そうしたいと思う事だと、思うから)

    117 = 79 :

    自宅

    「ただいまー」

    「あ、あにきっ!おかえりなさいっす!」

    「だ、だから走っちゃ駄目だってばっ!あ。お、お二人ともおかえりなさい」

    「ただいま」

    「……ふふ」

    「ん?どうしたの?」

    「いや、聞く事ばかりのただいまを言うのも、面白いなと思ってな」

    「……そうかな?」

    「ああ。……なかなか面白い」

    「う、うん……?」

    118 = 79 :

    「お帰りーっ!男ぉっ!」ギュッ

    「お、おおう、どうしたの?いきなり」

    「え?いっつもやってるじゃないっ」

    「ああー……うん」

    (いっつも顔を擦りつけてくるのってこういう意味だったんだな……)※違います

    「……おかえり」

    「白、茶。二人ともただいま」

    「……白。ご主人の邪魔になってるだろう。どけろ」

    「なによ?いつもはそんな事言わない癖に」

    「……今日はそういう気分なんだ。どけろ」

    「……ふーん」

    119 = 79 :

    「まっいいわ」

    「男の邪魔はしたくないしねっ」

    「さ、男、疲れたでしょ?ソファへどうぞー♪」

    「……」

    「なんかへんっすねー!犬!」

    「……そう?」

    「ふ、二人ともっ!こっちで、お、お姉ちゃんと遊ぼう?」

    「……さっきまで遊んでた」

    「い、いいからっ」グイグイ

    「あー!ちょっとまってくださいっすよーっ」

    「……」

    「……なんか変な空気だった気がする」

    「気のせいかな……?」

    120 = 79 :

    今日はここまで。結局最後まで行けなかったな……すんません。
    ちょっとだけ改編したのでそこで許してくださいませ。
    それではまた明日。時間は夜に更新します。

    122 :

    新規組です。面白いよー。
    おつおつ

    123 :

    おつ

    125 :

    乙乙

    126 = 79 :

    夕食後 男の部屋

    「つっかれた……」

    「家事ってこんなに大変なんだな……母さんの苦労がわかるよ……」

    「夕食は……まぁ、大分マシになったかな……」

    「特に白と柴が上達早くて、皆の手本になってる所があるし」

    「やっぱ年上って自覚があるからなのかな……」

    「まぁなんにせよ、テーブルの上が汚くなくなるのは助かるな」

    「……あ、風呂どうしよう。また皆入れた方が良いのかな」

    「評判は良さそうだったから、大丈夫だとは思うけど……」

    「男?いる?」

    「ん、この声……白?」

    127 = 79 :

    ガチャ バタン

    「ふふ。お邪魔します」

    「どうしたの?何かあった?」

    「ううん。なにも無いわ」

    「ならどうして……」

    「ふふふ。それはね……」テクテク

    「?」

    「甘えに来たのっ!」ばっ

    「わっ!?」

    ぎゅ―

    「んふふふ~おとこぉ」すりすり

    128 = 79 :

    「ど、どうしたのいきなりっ?」

    「えぇ?いきなりって……いつも甘えてるじゃないっ」

    「ああ……うーん。確かにそうだね」

    「でしょ?いつもとおんなじっ!おんなじなんだからっ♪」

    「なんか違うような気がしないでもないけど……」

    「気にしない気にしないっ」

    「はあぁ……やっと甘えられるよぉ……」スリスリ

    「え?今日、白ずっと甘えてなかった?」

    「全然っ!もうずっと甘え足りなかったんだからっ!」

    「他の子たちが居るの気になって全然甘えられなくって……うー」スリスリ

    (アレで甘えてなかったんだなぁ……)

    129 = 79 :

    「あ、そうだ。ね?どう?」

    「……なにが?」

    「も、もうっ!わかるでしょ?」スリスリ

    「えと……だから、なにが?」

    「むぅう!私!今!女の子なんだよ!」

    「うん」

    「うんって……な、何か感想あるでしょ!?」

    「うーん……ええと……」

    「うんうんっ」

    「……可愛いね。白」

    「ち」

    「違うわよっ♪もおぉん♪」ぺし

    (あんまり違う様に見えない)

    130 :

    おちんちんびろーん

    131 :

    猫達と柴は何歳くらいの姿?

    132 = 79 :

    「違うんだけどっ違わなくてぇ……もおぉんっ♪」 ペシペシ

    (尻尾凄い立ってるなぁ)

    ※猫は嬉しいと尻尾が立ちます

    「えと……違うの?」

    「ふふっ!ふふふっ♪あ。ん、こほん。……そうだよ」

    「そうなの?うーん……もうこれ以上、ちょっと思いつかないなぁ……」

    「なんで気付かないかなぁ……もー」

    「……あのね?男は今、こんな可愛い人間の女の子にくっつかれてるんだよ?」

    「な、なんか、その、変な……気持ちになったり……しない?」

    「えっ!?ええっと……」

    (ロリコンでもない限り10歳ぐらいの女の子にくっつかれても何にも思わないって……)

    (でもそれをいったらマズイ気がする。彼女いない歴=年齢でもそれはわかる)

    「いや……うーん……嬉しい、かな」

    「嬉しい?それって……」

    「うん。大好きな白にくっつかれてるからね」

    「だ、大好き……え、えへへっ、えへへへっ♪」

    133 = 79 :

    「私も好きっ♪男だーいすきっ♪」スリスリ

    (これでいいかな……あ)

    「そうだ、白、ちょっとどいて」

    「な、なに?どっかいっちゃうの……?」

    「違うよ。あぐらで座りなおして……と」

    「ほら、おいで。白、後ろから抱っこされるの好きだろ?」

    「あ……うんっ!」

    「それじゃあ遠慮なく……どーんっ!」

    「ぐえ」

    「うぅー!やっぱこれがいちばんだぁ……♪」

    「うん。小さいころからずっとお気に入りだもんな」

    「えへへっ。うんっ!」

    134 :

    ずっと紫だと思ってた

    135 = 79 :

    >>131
    柴が中二ぐらい
    白、黒は10歳くらい
    茶、橙が5歳くらい

    >>134
    俺もたまにそう見えてた

    136 :

    まぁ紫色って一番位高いしね

    137 = 79 :

    「ああ、あと白、尻尾の付け根も触られるの好きだったよな」

    「あっ!あれは違うのっ!……そういうのじゃないのっ!」

    「え?違うの?あそこ撫でたらお尻上げてうっとりしてたでしょ?」

    「だから違うのっ!も、もうっ!男のえっちっ!」

    「へ?」

    「恥ずかしいところなんだから……もうっ」ボソ

    ※猫の性感帯です

    「もしかして……ずっと嫌な事してた?」

    「い、嫌じゃなかったよっ!嫌じゃ、ないんだけど……」

    「も、もうっ!この話はおしまいっ!」

    「う、うん……」

    138 = 79 :

    「ね、男」

    「うん?」

    「他の子にはこれ、やってないよね?」

    「そうだね。白以外みんな嫌がるからね」

    「そう。この気持ちよさがわからないなんて駄目ねー」

    「でも私は解ってるからねっ!男っ!」

    「あはは……ありがと」ナデナデ

    「えへへっ」

    「ねぇねぇもっと撫でて撫でてっ」

    「うん」

    「えへへ。きもちい」

    「そっか。……よかった」

    「……なぁ白」

    「ふあ……なに?」

    「白も元の姿に戻りたいよな?」

    「……うーん……そうね……」

    「戻りたくないかな」

    「え?なんで?」

    「だって、お風呂は気持ちいいし、ご飯は美味しいもの食べられるし。戻りたいなんて思わないよっ」

    139 = 79 :

    「そっか……」

    「うんっ!それに……」

    「え?」

    「まだやりたい事残ってるしねっ」

    「やりたいことって?」

    「ふふふっ。ひみつっ」

    「秘密って……俺にも言えない事なの?」

    「うん。男だから言えないって言うかなー」

    「……なにそれ?」

    「もぅ……わかんないから彼女出来ないんだよっ」

    「そうなのかな……」

    「そうだよっ」

    140 = 79 :

    「ま、そのおかげで助かってるんだけどっ」

    「……どゆこと?」

    「しらな―い。私寝るっ!」

    「寝るまで撫でてねっ!いや、寝てても撫でててねっ!」

    「そんなんで眠れるの?」

    「うんっ!男の手だしっ」

    「器用だなぁ……」ナデナデ

    「えへへっ」

    「……」

    (皆戻りたいだろうって思ってたけど……戻りたくない子もいるんだな)

    (でも、それでも戻さないと……)

    (それが、普通なんだから)

    141 = 79 :

    ――――

    「……すー……」

    「寝たね……すっと撫でてって言われてるけど、やっぱり起こしちゃうよな」

    「起こさないようにどいてっと……」

    「……ん……」

    「これでよしと。……あ、お風呂」

    「……まぁいいか。もうこんな時間だし。朝入ったし、大丈夫だろ」

    ガチャ

    「……白がいる」

    「ん……茶か、寝に来たの?」

    「……ん」

    「それじゃあ白と一緒に寝てやって。白も一人じゃさびしいだろうし」

    142 = 79 :

    「……男は?」

    「俺は皆に布団作ってから、どっか適当に寝るよ」

    「……茶もいく」

    「まだ寝るの時間掛かるよ?もう茶、眠たいでしょ。無理しなくていいよ?」

    「……ねむくない」

    「でもなぁ……」

    「……行く」

    「……わかったよ。眠くなったらここで寝ていいからね」

    「……ん」

    143 = 79 :

    一階 居間

    「……」ウトウト

    「……くかー……」

    「あらら……ちょっと遅かったかな」

    「……三毛、膝枕?」

    「三毛はもう寝てるとして……黒、黒、起きてる?」

    「ん……あっ。お、男兄さん……」

    「三毛、どうしたの?」

    「ああ、なんだか膝枕してるうちに寝ちゃったみたいで……」

    「そっか……ごめんね。もうちょっと早く来ればよかった」

    「い、いえ、そんな……。膝枕をさそったのは私ですから……」

    「そっか、優しいね。黒は。……すぐに布団用意するから」

    144 = 79 :

    「え?そんな……い、いいですよ、私は……悪いです」

    「ど、どこか寝れそうな場所を見つけて……」

    「駄目。猫の姿の時は良かったかもしれないけど、今は人間なんだから」

    「布団も引かないで寝ると、体痛くしちゃうよ?それに風邪もひいちゃうかもしれないし」

    「……わかりました。ありがとうございます。男兄さん」

    「いいよ。母さん達が使ってる布団敷いて来るから、ちょっと待っててね」

    「はい」

    「……くあ……」

    「茶、やっぱり眠いんだろ?大人しく白のとこで……」

    「……いく」

    「……おとことねる」

    「……はぁ……わかったよ」

    145 = 79 :

    「……茶ちゃん。三毛ちゃんと一緒に待つ?」

    「……黒?」

    「まだ膝空いてるし……男兄さんが布団敷いてくれたら、起こすから」

    「……」

    「それが良いと思うな。ちゃんと後で俺も迎えに来るし」

    「…………わかった」

    「うん。じゃあ、おいで?」ポンポン

    「……ん」

    「悪いね。黒」

    「い、いえっ。どうぞ、行って来てください」

    「ありがとう」

    146 = 79 :

    「……」

    「人間なんだから、これくらいはしないと駄目だよね」

    「……黒?」

    「あ、ううん。なんでもないよ」

    「どうぞ、茶ちゃん」

    「……ん」

    「……やわらかい」

    「そっか、よかった」

    「……なでて」

    「ふふ。甘えんぼだね。茶ちゃんは」ナデナデ

    「……そんなことない」

    147 = 79 :

    「ふふ。そうなの?」

    「……そうなの」

    「そっかぁ」

    「……ん」

    「…………眠い」

    「寝てていいよ。ちゃんと起こすから」

    「……」

    「……すー……」

    「……」ナデナデ

    「……」

    「ちょっと足痛いな……」

    148 = 79 :

    親の寝室

    「……」

    「……くー……」

    「ちょっと見ないなと思ったら、なんにも敷かないでこんなとこで……」

    「柴、柴っ!起きて」ユサユサ

    「んあ」

    「……ごしゅじん……?どうした?ごはんか……?」

    「違うよ。それより何でこんなとこで寝てるのさ」

    「なんでって……それはここが……私の、ねばしょだから?」

    「ああ、そういえば柴ここで寝てるもんな」

    「……うん」

    「……柴。体痛くない?」

    「……いたい」

    「やっぱり」

    149 = 79 :

    「今から布団敷くからちょっと待ってて」

    「終わったらそこで寝ていいから」

    「……あい」

    (寝呆けたら随分印象変わるんだな……)

    「まぁ今はそれより布団敷かなくちゃな」

    「黒たちも待ってるんだしね」

    「……くー……」

    「ああ、寝ちゃ駄目だって……痛さひどくなるから」

    「……んー」コックリコックリ

    「……急ごう」

    150 = 79 :

    ―――――――

    「よし、敷き終わった」

    「柴?寝ていいよ?」

    「……くー……」

    「もう寝てる……駄目だって言ったのに」

    「……もう起こすのも可哀想か」

    「よいっしょっ!……って重っ!……お姫様だっこできる人って凄いんだな」

    「んふ、んふふふ……」

    「のんきに夢見ちゃってもう……」

    「そっとそっと……よいしょ」

    「んう……うー」

    「これでよしと。さ、呼びに行くか」


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