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    元スレ男「ペット達が人間の女の子になった」

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    803 :

    >>1が来ることを信じて今から全裸待機

    806 :

    風呂も入ったしパンツも脱いだ

    807 :

    ―――――目を覚ますと、そこはパソコン画面の目の前でした。





    昨日寝落ちしてしまいました。また伸びてしまい申し訳ない……
    一時頃投下します。

    809 :

    待ってました!

    810 = 79 :

    お・待・た・せ(はぁと)


    投下します

    811 :

    またか!!

    812 = 79 :

    翌日 早朝

    「ん……う……?」

    「あれ……?あかるい……?」ゴシゴシ

    「……私、寝ちゃ」

    「……」

    「っ!」

    (お、男兄さん?な、なんで抱き……)

    「……ぐー……」

    (……ね、寝てる……?)

    (……で、でもどうしてこんな恰好に……)

    「……ん……」

    ギュッ

    「にゃっ!?」

    813 = 79 :

    (ど、どうしようどうしようっ!)

    (男兄さんち、近すぎるよぉっ)

    (ま、また私、か、顔が……)

    (と、とにかく離れなきゃ……!)

    「よ、いしょ……」

    「……んん……」

    「……あ……」

    (だ、駄目。これ以上動いたら男兄さん起こしちゃう)

    (折角気持ち良さそうに寝てるのに……)

    (で、でもこのままじゃ私、変、なままだし……)

    (どうしよう……)

    「……ぐー……」

    (気持ち良さそうに寝てる……)

    (……我慢するしか、無いのかな……)

    814 = 79 :

    (……でも、このままじゃ落ち着かない気持ちは収まらないし……)

    (そ、そうだっ、もう一回寝ようっ!そうしたらこの気持ちも収まるだろうしっ)

    (ね、寝ればいいの、寝れば……)

    (そ、それじゃあ……おやすみなさいっ)

    「すー、すー」

    「……ぐー……」

    「……すー、すー……う」

    「すー……」

    「すーっ、すーっ」

    「……」

    (寝れない……)

    815 = 79 :

    (そりゃそうだよね……こんなに落ち着かないのに寝れるわけ無いよ……)

    (バカだなぁ……私)

    (……こうなったらやっぱり我慢するしかない、かぁ)

    (……)

    「……ぐー……」

    (そういえば……男兄さんにこうやって抱っこされながら眠るの、久しぶりだなぁ……)

    (私が小さい頃は良く男兄さんにベッドまで連れてって貰って、一緒に寝てたっけ)

    (好きだったなぁ……抱っこしてくれた男兄さんの暖かさも、匂いも……)

    (でも、茶ちゃんが来てからは全然……)

    (それが不満だって訳じゃ無いけど……茶ちゃんも嬉しそうにしてたし)

    (……でも)

    (……ちょっとさびしかったのはある……かな)

    816 = 79 :

    (……)

    (今日ぐらいは……いいよね?)

    (……あの時とは違って……なんだかドキドキする……けど)

    ぴた

    (……)

    (……そ、それにしても、どうしてこんなにドキドキするんだろう)

    (男兄さんに裸……見られたわけでもないのに)

    (恥ずかしい、と似てるけどなんだか違う……)

    (落ち着かないけど、なんだかその……気持ち、良くて……)

    (これも人間になったから感じるのかな……)

    817 = 79 :

    (……)

    ギュッ

    「ん……」

    「っ!」

    ぱっ

    (お、起こしちゃった……?)

    「……ぐー……」

    (よかった……起こしてないみたい)

    (でも、これ以上やったら起こしちゃうかな……)

    (……)

    (もっと……優しくやれば……)

    818 = 79 :

    きゅっ

    (……)

    「……ぐー……」

    (良かった……)

    (……)

    (こうやってくっつくのも……凄く久しぶりだなぁ……)

    (すごくドキドキするけど……やっぱり気持ちいい)

    (暖かさも……)

    (匂いも……)すんすん

    (……)

    (……うん?)

    (……)すんすん

    (ちょっと……違う?)

    819 = 79 :

    (……)すんすん

    (やっぱり違う……)

    (何でだろう。男兄さんは男兄さんなのに……)

    (昔嗅いだ匂いと……少し違う)

    「……ん……」すんすん

    (昔とほとんど同じなんだけど……なんていうか……)

    (凄く、濃くて……)

    (なんだかぼわってする……)

    (……)すんすん

    (なんだろう……すごく……)

    (……)すんすん

    (あ……こっちの方濃い……)

    (……)すんすん

    820 = 79 :

    (でも……もうちょっとだけ……)

    「……」ぱっちり

    「……」

    「……」

    「……」

    「……おはよう」

    「……」

    「……黒?」

    「っ!」ボッ

    (あ、一気に真っ赤になった)

    「ご、ごごごごごごめんなさいっ!私……!」

    「あー……黒?」

    「朝起きたら抱っこされててビックリして暖かくてっそれで昔の事っむぐっ」

    「えーと……混乱してるとこ悪いんだけど、ちょっと静かにしてもらっていい?」

    「今ちょっと皆寝てるからさ」

    「……」こく、り

    821 = 79 :

    「よしよし。……っし、それじゃあ黒が起こしてくれた事だし、起きますか」

    「ご、ごめんなさい……起こしちゃって……」

    「気にしなくていいよ。もうすぐ起きる時間だったし」

    「それに、起こしてくれたお陰で目覚ましで皆を起こすことにならなくて済んだしね」カチ

    「そ、そうなんですか……?」

    「うん。だから黒は全然気にしなくていいよ」

    「は、はい……」

    「それで、あとの問題は茶だけど……」

    「一緒に起きる約束……ですか?」

    「うん。……仕方ない。今日は居間に連れて行くかな」

    「そこで起きたら一緒にいる事にするよ。……ぐっすり寝てるのを起こすのは気が引けるし」

    「……よっと」

    「……んぐ」

    822 = 79 :

    「……黒はどうする?まだ寝る?」

    「い、いえっ。私も起きますっ」

    「いいの?まだ朝の4時だけど……」

    「だ、大丈夫ですっ。その、もう全然眠くない、ですし……」

    「……そっか。じゃあ一緒に起きようか」

    「起きても特にやること無いけどね」

    「い、いえ……」

    「よし、それじゃあそーっとね」

    「は、はい……」

    823 = 79 :

    居間

    「それじゃあ茶も暖かくしてソファに寝かせたことだし、ご飯作るかな」

    「あっ、あの……」

    「うん?」

    「さ、さっきは起こしてしまって……ごめんなさい」

    「あんなにぐっすり眠っていたのに……」

    「だから気にしなくていいって。さっき言った通り色々助かったんだし」

    「で、でも……」

    「……黒。俺ってさ、目覚ましの音嫌いなんだ」

    「え?」

    「結構でかい音なるから驚かされて起きるって事がほとんどで、あんまり起きて気分が良いってことないんだ」

    「でも今日はすごく気分が良い」

    「いきなり私に起こされたのに、ですか?」

    「うーん……起こされたって言うか……今回は、優しく目を覚ましてくれたって言うかな」

    「なんていうか……自然に目が覚めた時と似てる」

    「だから今は凄く気分がいいんだ」

    「黒には凄く感謝してる」

    「そ、そんな……私はただ……」

    「……ちょっと起こし方は変だったけどね」

    「う……」

    824 = 79 :


    「やっぱり……変でしたか……?」

    「ちょっとだけね」

    (ほんとは大分変だけど)

    「ご、ごめんなさい……」カァ

    「それは全然気にしてないけど……どうしてあんなことを?」

    「っ!え、ええと……その……」

    (あ、これ、聞いちゃいけないことだったか)

    「あー……言いたくないなら」

    「その、私、起きたら、男兄さんに抱っこされてて、それでビックリして……」

    「黒?言いたくないなら別に……」

    「でもそこで昔良く一緒に寝てた事思いだして、凄くドキドキしたけど昔みたいにしたくて」

    「黒?黒ー」

    「だから抱きついてやっぱり男兄さんは暖かくて匂いも同じだと思ったら嗅いでみたら違って」

    (恥ずかしさで暴走してるのかな?……止めた方が良いのか、これ)

    「違いをちゃんと知りたくて匂い嗅いでたらなんだかくせになっちゃってもっと嗅ぎたくなっちゃって」

    (……でもこれ止まりそうにないなぁ)

    「それで嗅いでたら匂いが濃いところが首筋だって解って変かなって思ったんですけど止められなくて結局匂い嗅いじゃって」

    (……黒は匂いフェチなんだろうか)

    「そうしたらやっぱり首筋がすごく匂いが濃くてぼわってして止められなくてそれでお、男兄さんを起こしちゃったんで、ですっ」

    「そ、そっか……」

    825 = 79 :

    「あっ、ご、ごめんなさいっ!話、長くなってしまって……」

    「いや、いいよ。黒がどうしてそうしたのかってよくわかったし」

    「は、はい……」

    「あ、あの、男兄さん」

    「う、うん?」

    「私、へ、変、ですか?」

    「こんなことする私って、その……」

    「え、う、うーん……」

    (行為自体は変。だけどそうとも言えないしなぁ……)

    (……よし)

    「変じゃないよ」

    「え?そう……なんですか?」

    826 = 79 :

    「うん。黒が匂いを嗅いだのは昔の俺と違うから、その違いを確かめたかっただけなんだよね?」

    「は、はい」

    「初めは……」ボソ

    (聞かなかった事にしよう)

    「だったら何も変じゃないよ。あのころとは俺も大分大きくなってるし、匂いが変わってても何もおかしくない」

    「それを確かめようってなっても全然おかしくないよ」

    「そう、でしょうか……」

    「うん。黒はもともとが猫だし、そう言うのが気になるって言うのもおかしくないだろうしね」

    「は、はいっ!そ、そうですよねっ!」

    「よかったぁ……」

    「俺も納得してくれてよかったよ」

    (ホントに)

    827 = 79 :

    「さ、それじゃあそろそろ皆の三食分のご飯作るかな」

    「黒は暇かもしれないけど、少し待ってて貰っていい?」

    「なんだったら、時間もまだまだ掛かるし、もう一回寝ていいけど」

    「い、いえ。私も起きてます」

    「もう全然眠くないですし……それに私が起きてた方が茶ちゃん起きた時にすぐ知らせられると思いますし」

    「いいの?」

    「はい。もちろんです」

    「そっか。ありがとね。黒」

    「い、いえっ!このくらいはしませんと……」

    「もう私は人間なんですから」

    「……黒?もしかして遠慮してる?」

    「え?遠慮……ですか?」

    「今もそうだけど、いつも黒はチビ達や白と柴に遠慮したり気を使ったりしてさ、我慢すること多いでしょ?」

    「だからそうなのかなって思ってさ」

    828 = 79 :

    「……」

    「お気づかいありがとうございます」ペコ

    「やっぱり男兄さんは……やさしいです」

    「いや、なんとなく気になったていうか……まぁ、うん」

    「ふふっ。……でも、これは自分が好きでやってる事ですから」

    「私が譲って、その代わりに他の皆が喜んでくれるならその方が私は嬉しいんです」

    「だから、私は大丈夫ですよ」

    「そっか……。わかった」

    「というか、それなら俺より黒の方がずっと優しいと思うよ」

    「い、いえっ!私なんか……」

    「でもさ、あんまり遠慮ばっかだと寂しいからもうちょっとわがまま言ってくれてもいいからね」

    「その方が俺は嬉しい」

    「そう……なんですか?」

    「うん。……あんまりわがままばっかりだと困るけどね」

    「ふふふっ!」

    「あははっ」

    829 = 79 :

    「それじゃあ作ってくるから。茶のことお願いな」

    「はいっ」

    スタスタ

    「……」

    (やっぱり男兄さんは優しいな。……私なんかより、ずっと)

    (今は茶ちゃんを見てる事しか出来ないけど……もっと何か出来るようになってお返ししたいな)

    「……んぅ……」

    「……茶ちゃん?起こしちゃった?」

    「……すー……」

    「寝てる……良かった」

    「……ふふ」ナデナデ

    「……くふ……」

    「……」

    「わがまま、かぁ」

    「……もう少し甘えてみても……いいのかな」

    830 = 79 :

    ―――――――

    「……」

    (流石にやること無いと暇だなぁ……)

    (テレビは……ちょっと私には合わないし)

    「……すー……」

    (茶ちゃんも起きる様子もないし……)

    (よく猫の時こういうとき過ごせてたなぁ)

    「……」

    「……男兄さんになにか手伝えること、ないかな……」

    「……ちょっと行ってみよう」

    831 = 79 :

    キッチン

    「よし、晩御飯完成っと」

    「あとは冷えたらラップ掛けて、柴か白か黒に電子レンジ教えればオッケーか」

    「次は昼御飯だけど……チャーハンでいいかな」

    「……男兄さん?」

    「ん、黒?茶起きた?」

    「い、いえ、そうじゃないんですが……」

    「なにかお手伝いできることは無いかなって思いまして……」

    「手伝いか……うーん……今は特にない、かな」

    「結構危ないしね」

    「そ、そうですか……」しゅん

    「……」

    「黒。……もしかして、暇?」

    832 = 79 :

    「あ、え、えーと、その」

    「……ちょっとだけ」

    「あははっ。やっぱり」

    (黒テレビ苦手って言ってたしな……。そりゃ暇にもなるか)

    (手伝いか……火も包丁も使うから危ないんだよな……かといって他にすることもないし)

    (……俺が見てれば大丈夫かな。時間も余裕あるし……)

    「そ、それじゃあ私、戻ってますねっ」

    「ちょっと待って」

    「……え?」

    「やっぱりちょっと手伝って貰いたいことあるから、手伝って貰っていい?」

    「え、い、いいんですかっ?」

    「うん。嫌なら無理にとは言わないけど」

    「や、やりますっ!やらせてくださいっ」

    「あははっ。うん、じゃあお願いね」

    「はいっ」

    833 = 79 :

    「エプロンもしたし……準備はオッケー?」

    「はいっ!」

    (なんか凄く生き生きしてるな。それだけ嬉しいのかな)

    「ん、それじゃあまずは包丁で肉を切って貰いたいんだけど」

    「お肉、ですか?」

    「うん。でも黒は包丁の使い方知らないよね」

    「は、はい……」

    「だから今日は俺がやり方教えながら手伝って貰うから」

    「……それってお手伝いなるんですか?お手伝いになって無いような……」

    「手伝いだよ。そんなことより、はいこれ」

    「は、はい……。……これは?」

    「包丁。歯の部分触ると指切って怪我するから絶対に触らないようにね」

    「は、はいっ」

    「それじゃあ切り方だけど……」

    834 = 79 :

    ―――――

    「よし。これで大体切り終わったね」

    「……結構大変なんですね……。男兄さん、いつもこんなのをやってたんですか?」

    「んー……まぁね。慣れればどうってことなくなるよ」

    「それより黒凄いな!すぐやり方覚えちゃって自分の物にしちゃってたし」

    「黒は料理の才能あるかもね」

    「い、いえ。見よう見まねです、あんなの……」

    「いやいや。だから凄いんだって。それであれだけできちゃうんだから」

    「自信持っていいって!」

    「そ、そうですか?……えへへ……」

    「うん。こんなにできるなら近いうちに黒自分で料理できるかもね」

    「そ、そんなっ、わ、私……え、えへへっ!」

    「それじゃあこの調子で火の使いかたも覚えちゃおうか」

    「は、はいっ!」

    835 = 79 :

    「それじゃあ火の使い方だけど……この突起を捻ってそのままにしたら火が出るんだ。……ほら」

    ボッ

    「ほ、ホントですね……。これが、火ですか?」

    「うん。料理をするときには欠かせないもので、とても便利なものなんだ」

    「へぇ……。なんだか綺麗ですね」

    「うん。でもね、便利で綺麗だけどこれは凄く危ないものなんだ」

    「ちょっとだけ手を近づけてみて。……あ、絶対触っちゃ駄目だよ」

    「は、はい……」

    「……熱い、ですね」

    「うん。さわってもいないのにこんなに熱いでしょ?これが直に触れたら大変な事になるんだ」

    「包丁で指を切って怪我どころじゃない。もっと大変な事になる」

    「……大変な事、ですか?」

    「大けがをするよ。それだけならまだ良いけど……」

    「……皆死んじゃうかもしれない」

    「柴も白も茶も三毛も、黒も、俺も。皆」

    「……」

    836 = 79 :

    「だから二つ約束して欲しい」

    「俺が近づけていいって言ったもの以外は絶対に近づけないで。それと、俺が良いって言う以外は絶対に火を使わないで」

    「お願いできる?」

    「……わかりました」

    「ありがとう。……ちゃんと使えばそんなことにはならないからそんな顔しないで」

    「あ、は、はい……」

    「それじゃ安全に使ってこう。使い方だけど、今日はフライパンっていうものを使って料理を作るから」

    「は、はいっ!」

    「まずコンロにフライパンをおいて、火を掛ける。最初は強火が良いかな」

    「それで温まったら油をひいて、基本は火が通りづらそうなものから入れて行くんだ」

    「今日は肉を使うからまずそれを入れるけどね。それから――――」

    837 = 79 :

    ――――――――

    「完成!」

    「わぁ……」

    「美味しそうに出来たね」

    「はいっ!」

    「どうだった?料理、楽しかった?」

    「はいっ!とってもっ!」

    「あのバラバラだった食材が一つになってこんな美味しそうなものが出来る……凄いですっ」

    「あははっ。そっか。……また今度もやってみたい?」

    「はいっ!是非っ!」

    「じゃあまた明日も手伝い頼んでいい?黒が手伝ってくれると助かるから」

    「はいっ!……あ、で、でもやっぱり教えて貰ってばっかりで……男兄さんの手間になっちゃってましたよね?」

    「またお手数かけちゃんじゃ……」

    「全然。……最初はちょっと時間掛かっちゃうかなって思ってたんだけど」

    「あ、や、やっぱりそうですか……」

    「でも黒覚えるの凄く早くて全然手間になったなんて思わなかったよ」

    「教えるのも楽しかったし、俺がまたお願いしたいくらいだよ」

    「これからもっと上手くなってくれればホントに助かるしね」

    838 = 79 :

    「ほ、ホントですか?」

    「うん」

    「そ、それじゃあ……明日もお願いしますっ」

    「うん。こちらこそお願いします」

    「はいっ!」

    「……そうだ。黒、さっき作ったやつ味見してみる?」

    「え、い、いいんですか?」

    「うん。……はい、あーん」

    「は、はいっ。あ、あーん……」

    「んっ」

    「どう?美味しい?」

    「……はいっ!とってもっ!」

    839 = 79 :

    ―――――――

    「朝ごはんも出来たな。……といってもご飯と目玉焼きだけど」

    「目玉焼き難しいです……」

    「黒ならすぐ出来るようになるよ」

    「っと、朝ごはんも出来て、そろそろ良い時間だしみんな起こすか」

    「俺は茶起こすから、黒は皆起こして来て貰っていい?」

    「は、はい。行ってきます」

    「ありがとう、黒」

    「……大分茶放っておいてたけど大丈夫かな」

    「……大丈夫だと、思いますよ。起きてないみたいですし……」

    「そうだね。それじゃあ起こしにいきますか。……ちょっと不安だけど」

    「ふふ。はいっ」

    840 = 79 :

    居間

    「……すー……」

    「よかった、まだ寝てる」

    「そうですね。……よかったね。茶ちゃん」

    「それじゃあ、黒は皆の事……」

    「はい。任せてくださいっ」

    タタタ

    「さてと……茶?茶?起きて」ユサユサ

    「……んー……?」

    「お、起きた?」

    「………………」

    「……すー」

    「ちょ、茶っ!おーいっ」ユサユサ

    「…………おとこ……?」

    「うん。おはよう」

    841 = 79 :

    「……」

    「茶?」

    「…………だっこ」

    「え?いきなり?」

    「……だっこ」

    「……わかったよ」

    ギュッ

    「これでいい?」

    「……ん」

    「……久しぶりに朝いっしょ」

    「……んふふ……」

    「……よしよし」ナデナデ

    (そう言えば毎日一緒に寝てたとはいえさわられるのは嫌がってたな……茶)

    (今はさわらせてくれるけど……人間になってから何か変わったのかな)

    (こんど聞いてみよう。……まぁそれより今は朝ごはんだな)

    「茶?朝ごはん出来てるから、そろそろ行くよ?」

    「……」

    「……茶?」

    「……すー……」

    「……」

    842 = 79 :

    寝室

    「……起こしに来たはいいけど」

    「……くー……」

    「……すぅ……」

    「……くかー……」

    「皆ぐっすり寝てる……。昨日はよっぽど疲れてたんだなぁ」

    「……でも、起こさなきゃ。男兄さんにお願いされてるし……」

    「まずは白姉さんから……。白姉さん、白姉さんっ起きてくださいっ」ユサユサ

    「……うー……?」

    「あ、起きました?おはようございます、白姉さん」

    「……おとこぉ……?」

    「え?わ、私男兄さんじゃ……」

    「……んふふー……おとこぉ」むく

    「だ、だから私は」

    「おはようのきーすぅっ」

    がばっ

    「にゃあああああああ!!!」

    843 = 79 :

    「んあ?」ぱち

    「……朝から騒々しいな。どうし」


    「んううう~」ちゅー

    「し、白姉さんちが、ちがいますからぁ!」


    「朝からなにやってるんだ。お前ら……」

    「あ、し、柴姉さん助け……」

    「男ぉ~」ギュウウ

    「……」

    「あー!しろねぇとくろねぇたのしそうっす!ぼくもまぜってくださいっすぅっ!」

    ぴょーん

    「ぐえっ!」

    「み、三毛ちゃ、あん!」

    「あはははっ!」

    「……全く。ほら、行くぞ」

    844 = 79 :

    ダイニング

    「おはよう。ご主人」

    「おはようっすあにきっ!」

    「おはよう……」

    「……」

    「おはよう。……ていうかさっきどうしたの?凄い声したけど」

    「なんでもないわ……」

    「なんでもないです……」

    「すごく楽しかったっすっ!」

    「?」

    「ご主人は気にしなくていい。それより茶は……起きてるのか?」

    「……」ぼー

    「起きてるよ。ギリギリで」

    「そうか……」

    「…………ん」

    845 = 79 :


    「それじゃあ皆揃った事だし……朝ご飯食べよっか」

    「ええ。そうね……」

    「はい……」

    「……どうしたの二人とも?」

    「何もないから気にしないで……」

    「あはは……」

    「ああ、うん……」

    「それじゃあ皆、いただきます」

    「頂きます」

    「いただきまーす……」

    「いただきます」

    「…………ます」

    「いただきまーすっす!」

    846 = 79 :

    「食べ始めてさっそくだけど、ちょっと皆に話があるんだけどいい?」

    「どうしたの?」

    「……?」

    「はーいっすっ!」

    「はい?」

    「……」

    「話なんだけど、俺、今日は大学とバイトで家を離れなきゃいけないんだ」

    「だから皆には留守番をお願いしたいんだけど、いいかな?」

    「えー!あにきどっかいっちゃうんすかっ!」

    「うん。行かなきゃいけないとこだからね。というか、皆が人間になる前に俺よく出かけてたでしょ?それだよ」

    「……ああ!あれっすかっ!」

    「うん、だから留守番お願いしたいなって思って」

    「ぼくはいいっすよっ!おるすばんしてるっす!」

    「ありがとう。三毛」

    「えひひっ」

    847 = 79 :

    「他の皆は大丈夫?」

    「私はいいわよ。昨日聞いてたしねっ」

    「はい。私も大丈夫です」

    「ああ。大丈夫だ」

    「……」コクリ

    「ありがとう。それじゃあ皆よろしくね」

    「多分帰ってくるのは暗くなってからだと思うけど、なるべく早く帰ってくるから」

    「それと俺と黒がご飯が作ったのがあるから時間になったら電子レンジで暖めて食べて」

    「え?黒とって……黒って料理できたの?」

    「いや。出来なかったよ」

    「でも教えたらびっくりするぐらい上達してさ。この目玉焼きもほとんど黒が作ったんだ」

    「これ黒が作ったのか。凄いな」

    「……黒、すごい」

    「おいしいっすっ!すごいっすっ!」

    「か、形も悪いですし、仕上げとかは男兄さんにやってもらったんですけどね……」

    848 = 79 :

    「でも初めてでこれだけ出来たんだから凄いよ。次には一人で目玉焼き作れるんじゃない?」

    「い、いえ。そんな……」

    「……黒」

    「は、はい?」

    「……白?」

    「……黒は男に教えて貰ったのよね。……二人っきりで」

    「は、はい。そう、ですけど……」

    「……そう。なら……」

    「私もやる」

    「え?」

    「私も男から教えて貰って料理できるようになるっ!」

    「いいでしょっ男っ!」

    「うん……白がやりたいなら別にいいけど……朝早いよ?」

    「頑張る!」

    849 :

    これは勝手に挑戦して指を落としたり顔をケロイドにしたりするフラグきたな

    850 = 79 :

    「……うん。なら明日の朝、白も一緒に起こすよ」

    「やったぁっ!よろしくねっ男っ!黒っ!」

    「うん。よろしくね」

    「あはは……。はい、白姉さん」

    「毛玉にできるとは思えんがな」

    「そうですわね。長く眠らなきゃいけないレディには難しいかもしれないですわ」

    「ねぇ?朝の早いおばさま?」

    「……この」

    「また……。だ、駄目ですよ二人ともっ」

    「あはは……」


    ミシ

    「……?」

    (なんだろう、今の感じ)

    (あんまり気持ちのいいものじゃないような……?)

    「……」

    (……わかんないや)


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