私的良スレ書庫
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元スレほむら「思い出せない…私は何者だ?」

みんなの評価 : ★★★
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ほむら「ぐふ」
暖かな朝過ぎ、明るくなってきた見滝原。
朝食の油そばと水道水が胃の中で取っ組み合いを始めた。
「にゃ?」
ほむら「大丈夫、歩ける、歩けるから」
辻斬りマジックショーを敢行しようとも思ったが、寸での所でやめるべきだろうか。
いいや、やめるわけにはいかない。
もう大通りまでやってきたのだ。ここで引き返してはマジシャンの名が廃る。
ほむら(しかし…腹痛が……腹痛が容赦ない…)
マジシャンの名を一時返上してハンバーガー屋のトイレにでも駆け込もうか。
公衆トイレは嫌だ。汚いから。
「あ、見てあの子……」
「おお、マジシャンの子だ」
「やるの?」
「見よ見よ、ついてこ」
ほむら「……」
しまった。これは罠だ。逃げられない。
見滝原市のエキストラ達が、最初の頃よりも一段ほど高い私のステージを取り囲む。
マジシャンとしての体裁は持っているべきだという事で、一応は壁を背にして設けた私の舞台。
“Dr.ホームズのマジックショー”
「ホームズちゃん」
「ホームズちゃんっていうんだ」
「押すなよ、見えないだろ」
壁に貼り付けたお手製の布看板。
ホムよりもホームズの方が格好良い。ポスカで描く寸前で変更して良かったと、今では思っている。
ほむら「Dr.ホームズのマジックショー」
カチッ
シルクハットを掲げる。
唾を飲む音が小さく聞こえてくるよう。
カチッ
ほむら「はじめさせていただきます」
「くるっぽー」
ハットの中から飛び立ってゆく白い鳩。
青空に向かって、垂直に飛んでゆく。
見上げる人々。私も鳩を見上げた。
観客からの声援が上がる。
休日の呑気なマジックショーが始まりを告げた。
始まったはいいのだが、レストラード、帰ってくるかな。どうしよう。
シャリッ
杏子「あらよっとお」
魔女「ぎぃいいぃいぃいいい……!」
コトン
杏子「はい~~、一丁上がり、ってな」
杏子「…これで奴も来るだろ……おいキュゥべえ!」
QB「朝から魔女退治とは、珍しいね杏子」
杏子「使い終わったグリーフシードがないとアンタ来なさそうじゃん?」
QB「別にグリーフシードがなくても来るんだけどなぁ…その言い方から察するに、僕に用でもあるのかい?」
杏子「ほむら、って魔法少女、知ってるよな?」
QB「暁美ほむらかい?彼女がどうかしたの?杏子」
杏子「……あいつは見滝原にいるんだよな、てことはマミと一緒か?」
QB「だね、最初は悶着があったけど、今では有効的な関係を築いているよ」
杏子「あんな魔法少女ができてたなんて聞いてないけど」
QB「僕も知らないよ」
杏子「……はあ?」
QB「マミにも言ったけど、僕は彼女と契約をした覚えはない」
杏子「なんだそれ、魔法少女じゃないっての?」
QB「いいや、ほぼ確実に魔法少女だね」
杏子「……なにそれ、わけわかんない」
QB「こちらとしても、本当にそうだよ」
QB「杏子も彼女と接触したのかい?」
杏子「……まあね」
QB「マミにも言ってあるけれど、彼女はイレギュラーだ、警戒しておくべきだよ」
杏子「イレギュラー、ねえ……まー変なところのある奴だけど」
QB「彼女は怪しい…突然現れたけれど、その目的は全くの謎…注意して」
杏子「……随分とあいつを目の敵にしてるじゃん?」
杏子「…そんなに言うなら…私が探りを入れてやるよ、あいつの」
QB「見滝原に行くのかい?マミとは距離を置いているんじゃ」
杏子「んーまあ向こうを荒らそうってわけじゃないから」
杏子「アンタとしても、ほむらの目的とか、そういうのがわかると良いんでしょ?」
QB「まあね、あの魔法少女が何かよからぬことを考えているのかもしれないし」
杏子(バーカ、あいつはそんなこと考えるタマじゃないよ)
杏子「……じゃ、私が見滝原に行くのはアンタのお願いを聞いてやった、ってことでいいよねえ?」
QB「僕のお願いを聞く魔法少女というのも珍しいね」
杏子「ふん、新人が気に食わないだけだよ」
杏子(……ほむら……)
おつおつ。
……マムとかほむほむのお腹がとか言うからあらぬ邪念が湧いちまった
……マムとかほむほむのお腹がとか言うからあらぬ邪念が湧いちまった
なんかこの肉まんみたことあるなと思ったら消しゴムのやつだった
>>1が自分から宣伝してるならともかく他スレの話題をごちゃごちゃ出すなよ
ほむら「はっ!」
薄手の白いスカーフが一瞬で燃える。
ただ燃やし尽くすだけでは芸がない。
ほむら「…おっと、ティッシュに早変わり」
布を燃やし、紙へと変える。
どよめきが心地良い。
ほむら「さらにこのティッシュを燃やしまして…っと」
紙が燃える。
ほむら「…紙が、花びらに」
手の中から現れるのは、パンジーの花びら達。
色とりどりで鮮やかな欠片だ。
私はそれをそっと握り込んだ。
ほむら「皆様、御静観ありがとうございました」
手を開けば、そこには花びらではない、茎付の一輪のパンジー。
いつもよりは大人しい締めでも、会場は大きく沸いた。
見てくれる人は、かなり増えてきたと思う。
出所不明の口コミも広まり、この通りではすっかり有名になった。
「ホームズさーん!キャー!」
悲鳴まで聞こえる。
「ホームズさん!次はいつやりますか!?」
「こっち向いてくださーい!」
フラッシュが眩しい。
ほむら「申し訳ない、不定期公演なもので…」
「「「え~」」」
えー、じゃない。魔法少女を舐めるな。
「ホームズさん、ホムさんと呼んで良いですか!?」
ほむら「お好きに」
「ホムさん、その衣装とっても素敵です!どこで買ったんですか!?」
ほむら「魂のオーダーメードなもので」
女の子の比率が高い気がする。
いい加減に抜け出したい。
出所不明の口コミも広まり、この通りではすっかり有名になった。
「ホームズさーん!キャー!」
悲鳴まで聞こえる。
「ホームズさん!次はいつやりますか!?」
「こっち向いてくださーい!」
フラッシュが眩しい。
ほむら「申し訳ない、不定期公演なもので…」
「「「え~」」」
えー、じゃない。魔法少女を舐めるな。
「ホームズさん、ホムさんと呼んで良いですか!?」
ほむら「お好きに」
「ホムさん、その衣装とっても素敵です!どこで買ったんですか!?」
ほむら「魂のオーダーメードなもので」
女の子の比率が高い気がする。
いい加減に抜け出したい。
トイレを我慢しつつマジックショーをやり遂げたのか。
なんというプロ根性。
なんというプロ根性。
>>826
本当だ比喩じゃない!!
本当だ比喩じゃない!!
>>825
そういやどこぞの薄い本で、さやかがトイレ待ちが辛くて尿意を魔法で遮断した挙句
トイレに行くの忘れてお漏らししてしまうというのがあったな
ほむほむに限ってまさか、な (チラッ
まさか、な (チラッ
そういやどこぞの薄い本で、さやかがトイレ待ちが辛くて尿意を魔法で遮断した挙句
トイレに行くの忘れてお漏らししてしまうというのがあったな
ほむほむに限ってまさか、な (チラッ
まさか、な (チラッ
「あけ……ホムさーん!」
ポロっと外野から洩れた私の本名に思わず顔を上げる。
女の子の観衆の中に、見知った顔が混じっていた。
マミ「……あはは…」
ほむら「マミ……」
目立たないように遠慮がちに手を振って存在をアピールする、巴マミの姿があった。
まさか彼女も?と思ったがそんなことはあるまい。
さやか「……」
彼女の隣にはさやかもいた。
どうやら、私に用があるみたいである。
何か物足りないと思ったら、まどかは居なかった。
可哀そうに。休日の遊びに誘われなかったか。
颯爽と着替えて、女の子たちの砦を抜けだし、マミたちと合流する。
さわやかな昼間の見滝原。
街ゆく人は自殺しそうな、そうでもないような無表情でどこかを目指して歩いていた。
人々の顔というのはまったく心象に関わらず無表情なので、何を考えているのかわからない。
結局、魔女を探すにはソウルジェムの反応を見るのが一番ということか。
別に今、魔女を探しているわけではないけれど。
ほむら(……首元にタトゥー入れてて辛気臭い顔してる奴って、助けようがないよなー…)
マミ「暁美さん、聞いてる?」
ほむら「ん、ん?何かな」
マミ「もう」
さやか「真面目に聞いてよー」
さやかに怒られた。
マミ「モールをめぐるのも楽しい日頃だけどね、今日はちょっと、大事な話につきあって欲しいのよ」
ほむら「あれ?遊ぶんじゃないのか」
マミ「本当に大事な話だからね」
彼女の表情は真摯なそのものだった。
さやか「…急ぎじゃなければ、ほむらに聞いてほしいんだ」
ほむら「……ふむ」
さやか「言ってくれたよね、その時は相談に乗るって」
……まさか。
いつぞやのハンバーガーショップに来た。
客の入りは悪くないが、広すぎて空いているように見える。
座る側からしてみれば、常に他人との距離を置けるので込み入った話をしやすい店だと思う。
ほむら「……」ゴボボボ
頬杖をつき、コーラに息を吹き込む。
マミ「暁美さん、行儀悪いわよ」
マミに怒られた。
さやか「……マミさんから話は聞いたよ…ソウルジェムが濁りきった時に、どうなるかも」
ほむら「さやかはそれを聞いてどう思った?」
さやか「……ひっどい話だなーって」
ほむら「うん、正直だ」
酷い話。その通りである。
残酷で、陰険な話だ。
魔女になるのを怖くないと言い出したら、この場で顔にコーラを噴霧してやっていたところだ。
さやか「希望を振りまく魔法少女が魔女に…うん、本当にショックだった」
ほむら「だろう」
さやか「でもね、それを聞いてより一層……覚悟は固まってきたよ」
ほむら「?」
さやか「魔女がどういうものか、わかったからね……むしろ、私はそれを聞いて、願い事に真っ直ぐ向かい合えたような気がしたよ」
穏やかなさやかの表情。見慣れないけど似合っていた。
ほむら「……確認しよう、これだけは確認しなければいけない」
さやか「うん」
目に魔力を込めて、さやかを睨む。
ほむら「自分のソウルジェムを砕く覚悟はあるかい」
さやか「ある」
怖いくらいまっすぐな目をする子だ。
さやか「最後に魔女を一体始末できるのなら、そんなの構わない」
ほむら「……わかった」
彼女は。
自己犠牲を厭わない。他人を放っておけない。そんな、正義の味方としてはぴったりな人間だ。
ほむら「魔法少女、なりたければ、なるといい…さやかの気持ちはわかったよ」
こうなった人は、だいたい他人の意見なんて聞かないタイプだ。
そもそも契約は本人の意思によるものだし、私がどうこう言う問題でもない。
さやか「ありがとう、ほむら…!」
マミ「ふふ、これから頑張ろうね、美樹さん」
彼女は真面目に悩むタイプだ。
全ての真実を知って、なお悩んだ末に出した答えならば、もはや私から言うことはない。
彼女の人生は彼女のものだ。
ほむら「……でも、教えてほしいな。さやかはどんな願い事を叶えるつもりなんだい?」
さやか「えっ」
ほむら「それが本当に奇跡無しには遂げられないのなら、願いにしても良いけど…私達で可能であるならば、いくらでも手伝うよ?」
さやか「……ほんとに?」
マミ「そうね、私達の魔法の力で可能な事なら、それは力になってあげたいわね」
さやか「…う、うーん……」
物凄く、気の進まない顔をしている。
カリカリ・・・
まどか(……はあ、魔法少女、かあ)
まどか(キュゥべえからは逸材だーとか、素質がーとか言われたりするけど)
まどか(マミさんからはなっちゃ駄目って言われてるし)
まどか(ほむらちゃんも、中途半端な事は許さないみたいだし……うーん)
まどか(私も、マミさんやほむらちゃんと一緒に戦って…でも、それだけじゃいけない)
まどか(願い事かぁー……うーん……)
カリカリ・・・
まどか「…てぃひひ、こんな風に可愛く、カッコよくなれたら、それだけでいいんだけどな…私」
バサバサ・・・
まどか「ん?窓の外に何か白い……キュゥべえ?」ガラッ
「くるっぽー!」バサササ
まどか「きゃ、きゃああ!」
「くるっぽくるっぽー!」バッサバッサ
まどか「は、鳩!?で、出てってよー!!」
「くるっぽー!」バサバサ
まどか「飛ばないでー!」
杏子「……ん?なんだ、あっちから悲鳴が聞こえんなあ」
QB「あの家は…」
乙
ショーのあと結局帰ってこなかったのか、レストラードちゃんフリーダムやな
ショーのあと結局帰ってこなかったのか、レストラードちゃんフリーダムやな
>>839
ペットは飼い主に似ると言うからな
ペットは飼い主に似ると言うからな
そりゃ飼い馴らしてもいない鳩、空に放ったらフリーダムに飛んでくわ
>>164で魔女のくちづけについて言及してる
自殺OLさんのとこ
自殺OLさんのとこ
>>842
見分けがつかないから大変だって意味だと解釈した
見分けがつかないから大変だって意味だと解釈した
ほむううううんのペットになるとほむううううんの欲望を体現せずにいられないようになるのか
まどかの部屋でフィーバー!!とか
>>842
恣意的に助ける(助けられる)人を選んでるんでないかな。
ホームズさんは博愛主義者でも正義の味方でもないわけで。
まどかの部屋でフィーバー!!とか
>>842
恣意的に助ける(助けられる)人を選んでるんでないかな。
ホームズさんは博愛主義者でも正義の味方でもないわけで。
がしっ
「くるっぽ?」
杏子「おいおい、昼間っからうるせーぞ」
まどか「ひいい……え?」
QB「やあ、まどか」
まどか「キュゥべえ…?…あなたは?」
杏子「トラブルみたいだったから、窓からお邪魔させてもらったよ……魔法少女は知ってるんだろ?」
まどか「う、うん……あなたも、魔法少女なんだね」
杏子「まあな、見滝原に住んでるわけじゃないけどさ」
まどか「…ブーツ」
杏子「捕まえてやったんだから多めにみてくれよ?こんくらい」
まどか「う、うん、ありがと……てぃひひ…」
「くるっぽ?」
杏子「おいおい、昼間っからうるせーぞ」
まどか「ひいい……え?」
QB「やあ、まどか」
まどか「キュゥべえ…?…あなたは?」
杏子「トラブルみたいだったから、窓からお邪魔させてもらったよ……魔法少女は知ってるんだろ?」
まどか「う、うん……あなたも、魔法少女なんだね」
杏子「まあな、見滝原に住んでるわけじゃないけどさ」
まどか「…ブーツ」
杏子「捕まえてやったんだから多めにみてくれよ?こんくらい」
まどか「う、うん、ありがと……てぃひひ…」
杏子「どっかで見た鳥だな……まあいいや、二度と人の住処に入ってくんなよ」
「くるっぽー」
バサササ・・・
まどか「…本当にありがとうね、えっと…」
杏子「杏子だ」
まどか「杏子ちゃんだね、ありがとう……私、まどか」
杏子「まどかだな、よろしく」
杏子「…で、こいつから聞いたけどさ、あんた、ほむらって奴の事知ってるんだろ?」
まどか「ほむらちゃん?」
杏子「ちょっとそいつに用があってね、探しているんだ」
まどか「うん、同じクラスだから知ってるよ」
杏子「今どこにいるかわかるかい?できれば家とか、教えてくれると嬉しいんだけど」
まどか「うーん……今は休日だし…ほむらちゃんの家はわかんないけど、いそうな場所なら」
杏子「お、本当か?」
まどか「うん、でもいるかどうかはわからないよ?けど、よく見かける場所だよ」
杏子「教えてくれる?」
まどか「うん」



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