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元スレ美琴「初めまして、御坂美琴です」一方通行「……あァ?」
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>>1乙
お、俺は美鈴通行期待
お、俺は美鈴通行期待
>>408
どうしたらそんな発想になるのやら
どうしたらそんな発想になるのやら
沢山のレスありがとうございます!
ものすごく嬉しいです~
少し投下します!
ものすごく嬉しいです~
少し投下します!
車から見る外の景色はビルや住宅街が並ぶ中、遠くには幾つもの山がそびえていてこの土地は田舎と都会の中間という印象だ。
車内ではカーステレオから流行りの洋楽が心地よいボリュームで流れている。
陽気にその音を口ずさみながら運転する美鈴はここへ来るまでの上機嫌な美琴にソックリだと一方通行は思った。
改めて2人は親子なのだと実感する。そしてその中にいる自分の立ち位置が何だか可笑しなものに思えた。
そんな事を考えていたら美鈴はバックミラー越しに一方通行を見つめながら話しかけてきた。
「一方通行くんは年はいくつ?見た感じ美琴ちゃんとそんなに変わんないかな?」
「……13」
「ってことは美琴ちゃんの2コ上か~ 年上男子をゲットとはなかなか」
「ママ、それ以上ヘンなこと言ったら私この車壊すことになりそう……」
再びワナワナと震え出した美琴は急に何かを思い出したようにハッと顔を上げた。
「それよりママ!パパは帰ってきてるの?」
「あー……パパはお仕事で帰れないって」
「えっ……あぁ……そっか」
「でもパパも美琴ちゃんに凄く会いたがってたわよ?」
「うん……」
「……」
「……! うん、大丈夫!しょうがないもんね!」
一瞬悲し気な顔をしたと思ったら何かを感じ取ったかのように突然笑顔になった美琴の声は努めて明るい。
美鈴の方はどこか心配そうに彼女をバックミラー越しに見つめている。
そんなやりとりを一方通行は車の外を流れる景色と共に黙って見ていた。
・・・・・・
・・・・
・・
「さ、着いたわよ 御坂家へようこそ~!」
車が着いた先は住宅街から少し外れた場所にある一軒家、美琴の実家でもある御坂家。
白い壁で覆われた外観に手入れの行き届いた庭と玄関。まさに「誰もが憧れる夢のマイホーム」を具現化したかのような家。
美鈴は車庫に車を入れるとすばやく美琴と一方通行の旅行バッグを持ち、玄関の鍵を開け2人を招き入れる。
「もう夕方だし夕飯の準備しちゃうわね 美琴ちゃんは一方通行くんに部屋案内してあげて」
「は~い」
「ここがトイレでここがお風呂。それから~……」
「……」
他人の家に入るのが初めてな一方通行は『人が住む家』独特の空気感を味わっていた。
案内されるがまま美琴について行きながら彼は生活感のある場所というものを初めて肌で感じていた。
すみません。ネットの調子がヘンなのか上がらないしちゃんと投下出来てるか分からない……
今日のうちにまた来ますのでしばしお待ちを。
今日のうちにまた来ますのでしばしお待ちを。
「んで、ここが私の部屋!」
そう言って『MIKOTO』の文字の入ったプレートが掛けてある部屋のドアを勢い良く開ける。
2人の目の前に広がる景色は勉強机とベッド・クローゼット・カエルのぬいぐるみ…………そして一組の布団が畳んで置かれている部屋だった。
それは美琴にとっても見慣れない、部屋には無かったはずのものがひとつ混ざり込んでいた。それは一方通行にも何を示しているのか理解できた。
「……」
「……」
「…………オイ」
「ちょ、ちょっと待ってて」
2人の時間が一瞬止まったが美琴はすぐさま現実に戻り、部屋に一方通行を残しキッチンにいる美鈴の元へ走り出す。
能力測定の時は寂しさ故に一緒の部屋で寝ることを望んでいた美琴だったが今はそれがひどく恥ずかしくてたまらない。
何故あの時はそう思わなかったのか不思議なくらいだ。
キッチンで料理の下ごしらえを始める母に必死に詰め寄る。
「ちょっとママ! 私たち一緒の部屋で寝るの!?」
「そりゃそうよ~ あの子だって知らない家で一人で寝るのは寂しいでしょ」
「でっ、でも だからって……」
「まぁ他の部屋もあるから良いけど……美琴ちゃんは良いの?」
「へっ?」
「折角泊まりにきてくれたんだし、同じ部屋の方がお喋りも出来て楽しいんじゃない?」
「そ……そんな……こと……は……」
・・・・・
「い、嫌なら別の部屋にしても良いんだけど……一緒の部屋なら色々便利だし!ほら!朝も一緒に起きれるしっ!」
「……」
「あと……そう!すぐ遊べるし!!」
「…………まァ……良いけどよォ」
「!」
モジモジとした態度から一変、パアアアッと効果音がしそうなほど表情を明るくなったのは言うまでもない。
「荷物取ってくる!」と言い残し美琴が出て行てしまったので(まったく……)と呟き追いかける一方通行。
たとえ2人が存在する場所を変わってもお互いの立ち位置はあまり変わらないようだった。
夕食のメニューはハンバーグ(どうやら美琴の好物らしい)
テーブルには付け合わせの人参のグラッセやブロッコリー、海老と蛸のマリネやポテトサラダ・スープが並べられている。
焼きたてのハンバーグと炊きたてのご飯が湯気を上げ、その香りが食卓の美味しさや温かみを倍増させているようだ。
3人テーブルを囲んでの食卓が始まると案の定2人は美鈴の質問攻撃にあった。
美琴には学園都市での生活・学校・友達のこと、一方通行には今いる研究所での生活・能力のこと。
美鈴は子供のように好奇心を丸出しにして2人の話に耳を傾けていた。
「へ~! それで髪の毛や肌が真っ白なのね~」
「まァ……」
「羨ましいわ こんなに髪も肌も綺麗なんですもの」
「そう! 私も最初会ったときそう思ったの!」
「……」
(なンなンだよコイツら……そンな言う程のモンでもねェだろォ……)
(あの一方通行が恥ずかしがってる……! めっずらし~♪)
喜々として自分の外見を褒められると褒められ慣れていない一方通行は居心地が悪くてしかたない。そのことが白い頬を紅潮させている。
美琴だけでなく美鈴にまでニコニコと優しい笑顔を向けられるとなんだかこそばゆい気持ちになってしまう。
一方通行はそれを誤摩化すように皿の上の食事を口に入れる作業に没頭することにした。
美琴はそんな日頃見ない彼の一面を垣間見て何だか得した気分になっていた。
「……で、2人は能力測定で初めて会ったんだっけ?」
「うん」
「一方通行くん、ウチの美琴ちゃんは迷惑かけなかった?」
「あァ…… !」
そう言いながら急に一方通行の口元がニヤッと悪戯な笑みが溢れる。
それは何か悪巧みを考えているときの顔。しかもこの状況は明らかに美琴に対して向けられた笑みだ。
彼の表情にオレンジジュースを飲む美琴の脳裏に一抹の不安がよぎった。
大概彼女の勘は当たることが多い。
「そォいえば……コイツ注射が嫌いとか言って俺に泣きついてきたなァ」
「ブフッッッ!!!!」
口に含んだオレンジジュースが逆流した。
そんなことおかまい無しに一方通行は得意げに話を続ける。
「そンで2日目は寝不足になって医務室の世話になったりィ」
「ゲホッ!ゲホッッ!…………ちょっと!!」
「あと、ひとりじゃ寝れねェとか言って泣き出したり……」
「あっ……!や……!!」
「あン時は大変だったなァ……」
「わあああぁぁぁぁん!!!言うなああああぁぁぁぁッッ!!!!」
「あら~……美琴ちゃんたら、まだ注射もひとりで寝るのもダメだったのね……」
やれやれという眼差しを向ける美鈴は美琴には呆れているようにも見えて羞恥心が全身を駆け巡る。
折角会話の中で学園都市で頑張ってますアピールをしてきたのにそれを一方通行にガラガラと崩されてしまった。
してやったりといった顔をした一方通行がニヤつきながら真っ赤になって恥ずかしがる美琴を見て楽しんでいる。どうみても楽しんでる。
先程褒めちぎったことがそんなに気に食わなかったのだろうか。だが褒められた仕返しに恥ずかしい過去話をされるなんて聞いたことが無い。
恥ずかしさが一周して怒りに変わったとき、その矛先は勿論一方通行に向けられた。
「ちょっと!そのこと話すなんて卑怯じゃない!!」
「卑怯じゃないですゥ。事実ですからァ」
「てか泣いてないし! 寝れないって言って泣いてないしッ!!」
「嘘吐け。布団被ってても涙声になってンのがバレバレだっつーの」
「なっ……!なっ……!!」
反論しようにもなまじ事実なものだから反論出来ない。
結局美琴は最終手段である『ひとのせいにする』を実行することにした。
「ちゅ、注射は!? アレはちゃんと先に言っといてくれればあんな目に遭わなくてすんだのよ!」
「あァ? 俺のせいだって言うのかよ」
「そうよ!ぜーんぶ一方通行のせいッ!!」
「だからそのペナルティとしてこの人参を全部食べること! ……よっと」
「オイッ!自分が嫌いだからって俺によこすンじゃねェ!! つか今更ペナルティって何ヶ月経ってンだよ!!」
「へ~ん 関係ないも~ん、えいっ」
「だからよこすなっつってンだろォ!!」
「そうやっていっぱい食べないから細いまんまなんでしょ~」
「テメェ……! 人が気にしてることをよくも……」
「ほらほら 喧嘩しないでちゃんと食べなさ~い!」
口では注意しながらも美鈴は頬杖をつきながら顔を柔くほころばせていた。
こんなに賑やかな食卓は久し振りだ。やはり誰かと一緒に食卓を囲むのは食事の美味しさに関わるのだと実感する。
御坂家では夫は長期間家を空ける事は無いにしろ一般家庭に比べたら彼が家にいる時間は短い。
娘である美琴も学園都市へ送り出して以来美鈴は一人で過ごす事が増えた。端からみれば楽に見えるかもしれない。
だがその何倍もの寂しさが募るというのが事実だ。
(やっぱり良いわね……みんなで食べる夕御飯は)
だからこそ、子供たちが口論する食卓すら美鈴にとっては愛すべき空間であり慈しむに足る時間なのだ。
夕食を終えると皿を流し台へ運ぶ作業が始まった。
「ほら!一緒にやるの!」と美琴は所在無さげな一方通行をひっぱり後片付けの手伝いに巻き込んだ。
面倒臭くはあったがひとり何もせずにボーッと突っ立っているよりかはマシのように思えたので渋々彼は参加した。
そして片付けの半分が終わった頃、濡れた皿を拭きながら美鈴が2人に声を掛ける。
「あとはやっておくわ お風呂沸いてるから入ってきちゃいなさい」
「は~い じゃあどっちが先に入る?私あとで良いよ?」
「俺はあとで良い オマエ先入れ」
「そう?」
了承を取り合い美琴が先にお風呂へ入ることに決まる。
一方通行はテレビの点いたリビングのソファーで美琴が出るのを待っている。
数十分後、例のカエルキャラの柄がプリントされた薄いピンク色のパジャマを着て頬を紅潮させた美琴が現れた。
「次どうぞ~」
「あァ」
「じゃあママも一方通行くんと一緒に入っちゃおうかなぁ♪」
ガバッッ
「グエッッ」
「ちょ、ちょっと!」
美鈴が一方通行を後ろから抱きつき首に腕を回された結果がカエルのような呻き声となって出てきた。
首をまわされた腕が苦しくて美鈴が言っている言葉がよく分からない。
美琴は美琴で風呂上がりというのもあったせいか上気した表情が一層赤くなり今にも湯気が出そうだった。
「は……離せェ……」
「一緒に入るって……」
「えぇ~いいじゃな~い 仲良しのしるしに♪」
「ま、ママ?何言ってるの?ダメに決まってるでしょ?? そして何やってんの!?」
「あら? もしかして美琴ちゃんも一緒に入りたかったのかにゃ~?」
「バ、バカママッ! 違うわよ!!」
(ふふっ♪ 美琴ちゃんたらかっわい~♪)
「離せッ!! ……ったく……」
何とか美鈴の腕を振りほどき、今日何度も見た親子喧嘩に愛想をつかせ一方通行はそそくさとバスルームへ向かってしまった。
「あら~残念」と言いながら悔しそうにする美鈴をキッと睨みつけ美琴は「もう!いじわるしないでよッ!」と捨て台詞を吐き自室へ戻って行った。
目を細めて笑みをこぼす美鈴は2人とは対照的に悪態をつく子供たちを優しく見守っていた。
>>1乙そして感謝なのである。
美鈴殿のイメ-ジよく反映されている、と言わせてもらおう。
美鈴殿のイメ-ジよく反映されている、と言わせてもらおう。
俺の顔がニヤニヤしてもどらねぇ・・・
続きも期待してます~
いいな、こいつら、ホントに
続きも期待してます~
いいな、こいつら、ホントに
進化実験があった前提での電磁通行は違和感ありまくりなんだけど、こういうパターンのはいいなぁ
この頃だとデフォルト反射はかかってないのか?
対人を切ってるだけかな。
対人を切ってるだけかな。
乙
からかわれる二人もいつものほのぼのな二人とは違った感じでニヤニヤできるな
からかわれる二人もいつものほのぼのな二人とは違った感じでニヤニヤできるな
>>443
なぜ!?
なぜ!?
>>444
可愛いからだろ
可愛いからだろ
まだクローン出てないからDNAじゃなくて「美琴と同じ顔」を設定から抜いてるんだろ
つまり旅掛パパは引っかかる
つまり旅掛パパは引っかかる
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