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    元スレ妹「兄さんって呼ばせて下さい」

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    みんなの評価 : ★★★×4
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    501 = 412 :

    ぽとっ……。

    『男君……? 聞いてるのか、男君っ……!?』

    看護婦「あ、あの……」

    「……ん?」

    看護婦「その……ええと、携帯」

    「ああ」

    看護婦「いいんですか? 床に落ちちゃって……」

    看護婦「……その、相手先の方はまだ、お話が」

    「気にしなくていいよ」

    看護婦「で、でも」

    「いいんだ。もう終わったからさ」

    看護婦「……それなら、私は別にいいですけど」

    「それより、少し話を聞いてくれないか?」

    503 = 412 :

    看護婦「は、はい」

    「雨だったんだ」

    看護婦「え?」

    「もっと早くに気づくべきだったよ」

    「俺とした事が、やっぱり、ミスをしてた」

    看護婦「そ、その……一体……」

    「彼女の俺を呼ぶ声が聞こえた」

    「つまりいえば、彼女の声は俺に届いてた」

    「雨だったけどね」

    看護婦「…………」

    504 = 412 :

    「ってことはだよ? 逆もしかりと言える」

    「俺の言葉は……その実、全部向こうに伝わってた」

    看護婦「……あの」

    「やっちまったなぁ」

    「せっかく、思い出せたっていうのにさ」

    「本当に自分がやらなきゃいけないこと」

    「大切にしなければいけなかったこと」

    「それが全部、さっき、分かったはずだったんだ」

    看護婦「…………」

    「でも、また、駄目だった」

    「失敗した。間に合わなかった」

    「また失った。無くした」

    看護婦「……男さん?」

    505 = 412 :

    「今度こそ、綺麗さっぱり、俺は失った」

    「俺の生きる意味はもう……」

    「──ない」

    看護婦「…………」

    「……はは、はは」

    「笑える。最高に笑えるよっ!」

    「なんて滑稽なんだっ!」

    看護婦「これは……もしかして……」

    「く、くははっ」

    「くはは、ははははっ!」

    「ははははははははははははっ!」

    看護婦「……だ、誰かっ!」

    看護婦「誰か来てっ! こちらの方が──」

    ……………。

    506 = 412 :

    ──ふあふあする

    ──全ての枷が取り除かれたように……
       あたかも、風船のように空に飛んで行けるような、
        そんな気持ち

    ──世界は歪んでいき、滲んでいき……
       滲む? もしかして、俺は泣いてるのかな?

    ──でも、いいんだ

    ──だって、もう、終わりだから

    ──これで終わり

    ──何も出来ずにおしまい

    ──…………

    ──……なあ、親友



    ──また、俺たち二人が笑え合える日って、くるのかなぁ……



    ……………。
    ………。

    507 :

    しえん

    508 = 412 :

    親友『そん時は……』

    親友『一緒になって、笑ってやろうぜ』

    『……お前』

    親友『俺だけじゃない。俺の妹も……』

    『…………』

    親友『癪だから、お前には絶対言いたくなかったけどさ』

    『……ん?』

    親友『先に、好きになったのはお前じゃないから』

    『……は?』

    509 = 412 :

    親友『お前と初めて出会った時』

    親友『悔しいけど、その時から、アイツはお前に惚れてんだよ』

    『そ、そんな……』

    親友『…………』

    『……嘘だろ……』

    親友『……本気で言ってんのか?』

    『…………』

    親友『妹と仲良しの『お兄ちゃん』が言ってるんだぞ?』

    親友『いいか、どうせ、お前はさ……』

    親友『別れるって分かってるなら──』

    親友『アイツに会っても意味はないって、思ってるんだろ?』

    『…………』

    親友『でも、忘れないでくよ』

    511 = 412 :

    親友『アイツは……今も昔も……』

    親友『──『兄さん』のことが、大好きなんだから』

    『……っ』

    親友『そう遠くない未来、戻ってこい』

    親友『そして、想いをアイツにぶつけてやれ……』

    『……ああ』

    『……約束する……』

    親友『よし、なら、もう俺から言う事はない』

    親友『でも、早くしないと、他の誰かに奪われちまうかも知れんぞ?』

    『はは……よく言うよ』

    親友『どうしてだ?』

    『お前なら、きっと覚えてるはずだ』

    親友『……ん?』

    512 = 412 :

    『「どうすんだよ、逆に好きで意地悪するみたいな男子がいたら」』

    親友『……あ』

    「頼むぜ、俺は信じてるからな?』

    親友『……ふん……』

    『……言うぞ……』

    『……ふぅー……』

    『どうするんだよ、俺のいない間にアイツに寄ってくる男がいたら』

    親友『…………』

    親友『大丈夫。もし、そんなことがあったら』

    『どうする?』

    親友『妹が必ず、俺に相談してくるはずだから』

    513 = 412 :

    『つまり、その時に──』








    ──そいつをボッコボッコにしてやろうっ!







    515 = 500 :

    みなのもの、伏線が解放されたぞ

    516 = 463 :

    しえん

    517 = 412 :

    ………………………。
    …………………。
    ……………。
    ………。







    【──五年後──】






    518 = 412 :

    「……志望動機ですか?」

    「その、以前から貴社の評判を伺っておりまして」

    「このたびは、ええと……」

    「……え?」

    「本音を聞きたい?」

    「…………」

    「いや……はい、分かりました」

    「実は……」

    「前の会社で、嫌な上司にセクハラを受けまして」

    「それで、思わず……」

    「……はい」

    519 = 412 :

    「バチンって、頬を引っ叩いてしまいました……」

    「……いや、申し立てようとも思いましたが」

    「その人にも家庭があるし、子供もいたんで」

    「その……なんていうか、躊躇われちゃって……」

    「……家族ですか?」

    「家族は……もう、いません」

    「……はい」

    「い、いえ……気になさらずに……」

    「…………」

    「敗者の定義……ですか?」

    「……それは、何か、採用に関係が?」

    「あ、はい。分かりました」

    520 = 412 :

    「そうですね……」

    「敗者って……」

    「つまり、やりたくもないことをやらされている人ですよね?」

    「その中には、辛くて、でも、必死に頑張って苦労してる人もいるのに」

    「どうしようなく、もがき苦しんで……」

    「…………」

    「だから、とっても可哀想な人だと思います」

    「……すみません、幼稚な考えで……」

    「え?」

    「そうですか……それは、ありがとうございます」

    521 = 412 :

    「……敗者が抜け出す方法」

    「んー……これは少し、難しいですね」

    「……でもやっぱり」

    「こういう社会に生きている以上、犠牲は必要ですよね……」

    「みんなは幸せにはなれないから、誰かが苦労しないといけない」

    「……だから、可哀想だけれど」



    「私は、簡単に抜け出す方法はないと思います」


    522 :

    新展開だ

    524 = 412 :

    ──会社

    「…………」

    部下「あ、部長」

    「どうした?」

    部下「もう帰られますか?」

    「ああそのつもりだが……どうかしたか?」

    部下「その、出来上がった資料を見て頂きたくて」

    「……んー、そうだな」

    525 = 412 :

    「本当は、今すぐにでも確認したいのだが……」

    「実は、今日は急ぎの用があるんだ」

    部下「あっ、そうなんですか?」

    「すまん……明日の朝一でもいいか?」

    部下「そういうことでしたら、全然構わないです」

    「悪いな……また明日」

    部下「はいっ、お疲れさまでした」

    ……………。

    526 :

    しえん

    527 = 412 :

    「……あ」

    「そこの君っ!」

    「ん?」

    「……って、社長じゃないですか」

    「珍しいな、帰りが一緒になるなんて」

    「定時に帰るなんて久しぶりですよ」

    「はは、私もだ」

    「じゃあ、また家で会いましょう」

    「……ん、どうだろう」

    528 = 412 :

    「はい?」

    「運転手付きの車に一度乗ってみたい気はないか?」

    「……それは、お誘いってことですね?」

    「無論だ」

    「ならば、社長の誘いを断る部下はいませんよ」

    「もちろん、お供させて頂きます」

    「ん、よく出来た返事だ」

    529 = 412 :

    ってことで、今日のノルマ終了です。
    予定では>>500以内を目指してたんだけど、ちょっとオーバーしちゃった。
    遅くまで付き合ってくれた方、本当にありがとうね。
    また明日来ます。

    しかし……十八時ぐらいからぶっ通しで書いたから、
    なんか、頭がおかしくなりそう。。
    てか、今から寝て七時に起きられるだろうか……無理そうだな。

    530 = 482 :

    おつかれさまです。
    みんなで保守するからゆっくり休んでください

    532 = 522 :


    頑張って保守しとくぜ

    533 :

    保守は任せて寝てください

    535 :

    追いついた
    泣けるぜバカヤロウ・・・

    538 :

    やべえ俺の理解力じゃわからなくなって来た
    妹=女なのか?
    >>499で家出かなんかしたってことかな

    539 :

    予想とかマジ要らないんで死んでください

    540 :

    しえん

    543 = 490 :

    5年後か。年はいくつになっただろう

    547 :


    548 :

    いいぞ

    550 :

    ほむん


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