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元スレ妹「兄さんって呼ばせて下さい」
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──路上
ザーザーザーッ……。
男「……雨、か……」
男「日中はあんなに晴れてたのになぁ……」
男「……ここから、何時間かかるんだっけ……」
男「ええと……」
男「まあいいや……」
男「とりあえず、車に乗らないと……」
男「…………」
男「『時間がかかってもいいから、落ち着いたら戻ってきて欲しい』か……」
男「は、はは……」
男「こんな自分を、まだ必要としてくれてるんだな……」
男「…………」
男「母さんに会いに……行こう」
男「…………」
ザーザーザーッ……。
男「……雨、か……」
男「日中はあんなに晴れてたのになぁ……」
男「……ここから、何時間かかるんだっけ……」
男「ええと……」
男「まあいいや……」
男「とりあえず、車に乗らないと……」
男「…………」
男「『時間がかかってもいいから、落ち着いたら戻ってきて欲しい』か……」
男「は、はは……」
男「こんな自分を、まだ必要としてくれてるんだな……」
男「…………」
男「母さんに会いに……行こう」
男「…………」
──『お兄ちゃんっ……』
男「……え?」
男「嘘だろ……だって……」
妹「!!」
男「……あっ……」
男「あいつの部屋は……そうか、道路沿いか……」
男「……やっぱり、一言ぐらいかけたほうが……」
男「…………」
男「……おーい、聞こえるかっ!」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
妹「?」
男「……だめ、か……」
男「そうだよな……」
男「雨降ってるもんな……これじゃあ、向こうに届かない……」
妹「…………」
男「…………」
男「……あっ……」
男「あいつの部屋は……そうか、道路沿いか……」
男「……やっぱり、一言ぐらいかけたほうが……」
男「…………」
男「……おーい、聞こえるかっ!」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
妹「?」
男「……だめ、か……」
男「そうだよな……」
男「雨降ってるもんな……これじゃあ、向こうに届かない……」
妹「…………」
男「…………」
男「……なぁ」
男「本当のことを言うとな」
男「実は、俺……」
男「……お前の兄じゃないんだよ……」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
男「昔、別れも言わずに消えた……ただの知り合いなんだ」
男「お前にとってみれば、冷たくされた相手かもしれないな……」
男「この前に、約束したよな」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
男「……そばにいるって」
男「助けてやるって」
男「でも……ごめん」
男「本当のことを言うとな」
男「実は、俺……」
男「……お前の兄じゃないんだよ……」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
男「昔、別れも言わずに消えた……ただの知り合いなんだ」
男「お前にとってみれば、冷たくされた相手かもしれないな……」
男「この前に、約束したよな」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
男「……そばにいるって」
男「助けてやるって」
男「でも……ごめん」
男「……もう、俺には出来そうもないんだ……」
男「今のおれじゃ……お前に勘づかれちまう……」
男「足引っ張っちゃうだけ……になるんだ……」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
男「だから……」
男「また、別れを言わなかった俺を」
男「……恨まないでくれよ……」
男「…………」
男「じゃあな……」
男「──さよなら……」
ガチャ……。
……………。
………。
男「今のおれじゃ……お前に勘づかれちまう……」
男「足引っ張っちゃうだけ……になるんだ……」
ザーザーザーッ……。
ザーザーザーッ……。
男「だから……」
男「また、別れを言わなかった俺を」
男「……恨まないでくれよ……」
男「…………」
男「じゃあな……」
男「──さよなら……」
ガチャ……。
……………。
………。
男『…………』
男『……朝か……』
ガバッ……。
男『昨日は、母さんと父さん、喧嘩してたけど』
男『……でも、大丈夫だろ』
男『一日経てば、二人とも冷静になれると思うし』
男『……最後、父さん……自分のやったこと、後悔してるもんな』
男『うん……きっと大丈夫』
男『何事もなく、うまくいくはずだ』
男『……やっぱり、家族は仲良しが一番だ』
男『これを機に、父さん、変わってくれないかなぁ……』
トコトコトコ……。
男『でも、会社をクビか……』
男『……朝か……』
ガバッ……。
男『昨日は、母さんと父さん、喧嘩してたけど』
男『……でも、大丈夫だろ』
男『一日経てば、二人とも冷静になれると思うし』
男『……最後、父さん……自分のやったこと、後悔してるもんな』
男『うん……きっと大丈夫』
男『何事もなく、うまくいくはずだ』
男『……やっぱり、家族は仲良しが一番だ』
男『これを機に、父さん、変わってくれないかなぁ……』
トコトコトコ……。
男『でも、会社をクビか……』
男『……厳しいんだな、大人の世界は』
男『腹が立っても、殴れない、か……』
男『そんなこと言ったら、こないだ、親友を殴った俺は』
男『学校をやめなきゃいけなくなるな……』
トコトコトコ……。
男『うん……今日、謝ろう』
男『やっぱり、殴った俺が悪い』
男『それに……このままだと変な空気がずっと続きそうだからな』
男『大切な友達を、そんなことで失ったらもったいない』
男『……それに妹のことだって……』
トコトコトコ……。
男『でも……どうしような……』
男『もし仮に、あいつがあの子に言ったりしたら……』
男『腹が立っても、殴れない、か……』
男『そんなこと言ったら、こないだ、親友を殴った俺は』
男『学校をやめなきゃいけなくなるな……』
トコトコトコ……。
男『うん……今日、謝ろう』
男『やっぱり、殴った俺が悪い』
男『それに……このままだと変な空気がずっと続きそうだからな』
男『大切な友達を、そんなことで失ったらもったいない』
男『……それに妹のことだって……』
トコトコトコ……。
男『でも……どうしような……』
男『もし仮に、あいつがあの子に言ったりしたら……』
男『……気持ち悪がらないかな? 今までみたいに遊んでくれるかな?』
男『あーわかんねぇっ、恋人いたことねぇからなー』
男『それに……あの三人の関係を壊していいのか……』
男『『兄さん』が『妹』を好きになったなんて……』
トコトコトコ……。
男『……ふぅー』
男『とりあえず、その件はひとまず置こう』
男『まずは、親友と……』
男『………ん?』
男『なんだろ、この臭い……』
トコトコトコ……。
男『リビングからかな? もしかして、誰か起きてる?』
男『あーわかんねぇっ、恋人いたことねぇからなー』
男『それに……あの三人の関係を壊していいのか……』
男『『兄さん』が『妹』を好きになったなんて……』
トコトコトコ……。
男『……ふぅー』
男『とりあえず、その件はひとまず置こう』
男『まずは、親友と……』
男『………ん?』
男『なんだろ、この臭い……』
トコトコトコ……。
男『リビングからかな? もしかして、誰か起きてる?』
ガチャ……。
男『…………』
男『……え』
父親『…………』
男『……首を……』
男『…………』
男『……うっ!』
……ぐええええぇぇっ!!
男『…………』
男『……え』
父親『…………』
男『……首を……』
男『…………』
男『……うっ!』
……ぐええええぇぇっ!!
男『はぁ……はぁ……はぁ……』
男『いいか、落ち着け、落ち着くんだ……』
男『……今、この家に男は俺しかいない』
男『だから、俺がしっかりしないと……』
男『そうだっ、まずは母さんをここに入れちゃいけないっ』
男『こんな父さんの姿は……見せちゃいけない……っ』
男『ことがすむまでは……絶対に……』
男『…………』
男『……父さん』
男『今、降ろして上げるからね』
男『ちょっと待っててよ……今、椅子と鋏を』
ががっ……。
男『……よし』
男『いいか、落ち着け、落ち着くんだ……』
男『……今、この家に男は俺しかいない』
男『だから、俺がしっかりしないと……』
男『そうだっ、まずは母さんをここに入れちゃいけないっ』
男『こんな父さんの姿は……見せちゃいけない……っ』
男『ことがすむまでは……絶対に……』
男『…………』
男『……父さん』
男『今、降ろして上げるからね』
男『ちょっと待っててよ……今、椅子と鋏を』
ががっ……。
男『……よし』
父親『…………』
男『…………』
男『……うぅ……くっ……』
男『駄目だっ……泣くな……男は泣くなっ!』
男『全てが終わったら……一人で泣くんだっ』
男『……父さん』
男『約束する……』
男『俺……絶対に強い男になるから』
男『母さんを守るから』
男『俺が……必ず……』
男『…………』
男『……うぅ……くっ……』
男『駄目だっ……泣くな……男は泣くなっ!』
男『全てが終わったら……一人で泣くんだっ』
男『……父さん』
男『約束する……』
男『俺……絶対に強い男になるから』
男『母さんを守るから』
男『俺が……必ず……』
男『……ん』
男『……今、降ろすね』
男『少し乱暴になるかもしれないけど、許して』
男『父さんの身体を支えられるだけの力はないんだ』
男『……だから、地面に落ちる時、少し痛いかもしれない』
父親『…………』
男『うん、じゃあ切るよ』
男『……よし』
男『せいのっ……』
……バタンッ!
男『……今、降ろすね』
男『少し乱暴になるかもしれないけど、許して』
男『父さんの身体を支えられるだけの力はないんだ』
男『……だから、地面に落ちる時、少し痛いかもしれない』
父親『…………』
男『うん、じゃあ切るよ』
男『……よし』
男『せいのっ……』
……バタンッ!
──病院 霊安室
看護婦「……お母様のご遺体はこちらに」
男「…………」
看護婦「……その」
男「……はい」
看護婦「お母様、癌の病にしては、とても安らかに亡くなられました」
男「…………」
看護婦「それに……」
看護婦「いつも、自慢の息子がいるのだと、誇らしげに言っておられまして」
看護婦「亡くなられる直前も、あなたの自慢話を聞かせて頂きました」
男「……そうですか」
看護婦「……はい」
看護婦「……お母様のご遺体はこちらに」
男「…………」
看護婦「……その」
男「……はい」
看護婦「お母様、癌の病にしては、とても安らかに亡くなられました」
男「…………」
看護婦「それに……」
看護婦「いつも、自慢の息子がいるのだと、誇らしげに言っておられまして」
看護婦「亡くなられる直前も、あなたの自慢話を聞かせて頂きました」
男「……そうですか」
看護婦「……はい」
男「すみません……」
男「少しの間だけ……母と二人だけにして頂けますか?」
看護婦「……もちろんです、失礼します」
男「……本当に申し訳ないです」
ガチャン……。
男「…………」
男「……やあ、母さん」
男「半年ぶりかな? それとも、それ以上、経ったっけ?」
男「ここ最近忙しくてさ、あんまり時間の感覚が分からないんだ」
男「……うん」
男「そうか、死んじゃったんだね」
男「せっかく、この業界で有名なお医者さんに手術を頼もうと思ったんだけど」
男「間に合わなかったみたいだ」
男「少しの間だけ……母と二人だけにして頂けますか?」
看護婦「……もちろんです、失礼します」
男「……本当に申し訳ないです」
ガチャン……。
男「…………」
男「……やあ、母さん」
男「半年ぶりかな? それとも、それ以上、経ったっけ?」
男「ここ最近忙しくてさ、あんまり時間の感覚が分からないんだ」
男「……うん」
男「そうか、死んじゃったんだね」
男「せっかく、この業界で有名なお医者さんに手術を頼もうと思ったんだけど」
男「間に合わなかったみたいだ」
男「……結局、俺、何も出来なかった」
男「こんなことになるならさ……」
男「前の街になんか戻らずに、母さんの側にいれば良かった」
男「前の仕事だと給料は安かったけど、結構、時間は取れたからね」
男「もっと病院へ通って、母さんと話が出来たはずだ」
男「……ごめん……本当にごめん……」
男「電話も何度もしてくれたのに、それも出なくて……」
男「……本当に、俺は親不孝者だよ」
男「役立たずにも程があるよ……」
男「……父さんが死んだ前の夜、結局、俺は止められなかった」
男「いつもと様子が違ったのに……気づけなかったんだ」
男「……あの時から、何も変わってない」
男「こんなことになるならさ……」
男「前の街になんか戻らずに、母さんの側にいれば良かった」
男「前の仕事だと給料は安かったけど、結構、時間は取れたからね」
男「もっと病院へ通って、母さんと話が出来たはずだ」
男「……ごめん……本当にごめん……」
男「電話も何度もしてくれたのに、それも出なくて……」
男「……本当に、俺は親不孝者だよ」
男「役立たずにも程があるよ……」
男「……父さんが死んだ前の夜、結局、俺は止められなかった」
男「いつもと様子が違ったのに……気づけなかったんだ」
男「……あの時から、何も変わってない」
男「身体は大きくなったけど、中身は成長できていないんだ」
男「いつもそうなんだよな……」
男「俺って不器用だからさ、どうあがいても器用にはいかない」
男「大事なところで、肝心な場面で」
男「……ミスをおかす」
男「ただただ、運命に翻弄され続けてる」
男「…………」
男「ごめん……母さん……」
男「……本当に……」
男「……父さんと約束したはずのに……」
男「守るって……言ったのに……」
男「……うぅ……くっ……」
男「……で、でもっ」
男「いつもそうなんだよな……」
男「俺って不器用だからさ、どうあがいても器用にはいかない」
男「大事なところで、肝心な場面で」
男「……ミスをおかす」
男「ただただ、運命に翻弄され続けてる」
男「…………」
男「ごめん……母さん……」
男「……本当に……」
男「……父さんと約束したはずのに……」
男「守るって……言ったのに……」
男「……うぅ……くっ……」
男「……で、でもっ」
男「今は、涙をこらえるよ……」
男「母親の前で、大きなった息子が泣くなんて」
男「あまりにも、みっともなさすぎるからね……」
男「……だけどね、母さん」
男「……俺さ」
男「正直、これからどうしたらいいか、分からないんだ」
男「……もう、何もかも、失った気がするんだ……」
男「……俺は……」
男「一体……どうすればいいんだろう……?」
男「…………」
……………。
………。
男「母親の前で、大きなった息子が泣くなんて」
男「あまりにも、みっともなさすぎるからね……」
男「……だけどね、母さん」
男「……俺さ」
男「正直、これからどうしたらいいか、分からないんだ」
男「……もう、何もかも、失った気がするんだ……」
男「……俺は……」
男「一体……どうすればいいんだろう……?」
男「…………」
……………。
………。
あせらずにじっくり進めて欲しい。
しっかり読ませていただきます。
しっかり読ませていただきます。
親友『……大変なことになったな』
男『ああ……』
親友『明日、引っ越すんだろ?』
男『うん』
親友『……遠いな、自転車じゃ行けないぐらい、遠いよ』
男『……ああ』
親友『高校はどうするつもりだ?』
男『向こうで、働く予定』
親友『……そう、か』
男『それよりさ……』
親友『ん?』
男『悪いな、妹に黙っててもらって』
男『ああ……』
親友『明日、引っ越すんだろ?』
男『うん』
親友『……遠いな、自転車じゃ行けないぐらい、遠いよ』
男『……ああ』
親友『高校はどうするつもりだ?』
男『向こうで、働く予定』
親友『……そう、か』
男『それよりさ……』
親友『ん?』
男『悪いな、妹に黙っててもらって』
親友『ああ、気にすんな……こうなったら、仕方ない』
男『うん……』
親友『……でもさ』
親友『ほんと、こういう時って、何て言っていいのか、分かんないな』
親友『何言っても、下手な同情みたいだし』
親友『俺たちの間に、そんな感情があったら駄目だし』
男『……ありがとうな』
親友『……なあ、男』
男『ん?』
親友『「頑張れ」なんて有り触れた言葉は言わない。てか、言えない』
親友『でもな、これだけは分かってて欲しいんだ』
男『……何だ?』
男『うん……』
親友『……でもさ』
親友『ほんと、こういう時って、何て言っていいのか、分かんないな』
親友『何言っても、下手な同情みたいだし』
親友『俺たちの間に、そんな感情があったら駄目だし』
男『……ありがとうな』
親友『……なあ、男』
男『ん?』
親友『「頑張れ」なんて有り触れた言葉は言わない。てか、言えない』
親友『でもな、これだけは分かってて欲しいんだ』
男『……何だ?』
親友『どこに行ったとしても、お前には、俺がついてるから』
親友『どんなに辛くても、苦しくても……』
親友『悲しい時は、一緒に悲しんでやる』
親友『泣きたい時は、一緒に泣いてやる』
親友『それで……時間が経ってな』
親友『大丈夫って、胸を張って言えるようになったらさ』
男『…………』
親友『そん時は……』
親友『一緒になって、笑ってやろうぜ』
……………。
………。
親友『どんなに辛くても、苦しくても……』
親友『悲しい時は、一緒に悲しんでやる』
親友『泣きたい時は、一緒に泣いてやる』
親友『それで……時間が経ってな』
親友『大丈夫って、胸を張って言えるようになったらさ』
男『…………』
親友『そん時は……』
親友『一緒になって、笑ってやろうぜ』
……………。
………。
明日も仕事なんだが…つうか今日だが
今夜やらなくても間に合う仕事の資料作りしながら支援してるわ…
今夜俺は寝られるのか?
今夜やらなくても間に合う仕事の資料作りしながら支援してるわ…
今夜俺は寝られるのか?
男「……ああ……」
男「……一緒になって……か……」
男「はは……」
男「……懐かしい、な……」
男「……でもよ……」
男「お前も……もう、死んじまったじゃないか……」
男「……何で……」
男「何で、俺の大事な人たちはみんな……」
男「……俺だけを残して、死んじまうんだ……」
男「……うぅ……」
男「くっ……うっ……うぁっ……」
男「……何でだっ」
男「どうして、こんなにうまくいかないっ……」
男「……一緒になって……か……」
男「はは……」
男「……懐かしい、な……」
男「……でもよ……」
男「お前も……もう、死んじまったじゃないか……」
男「……何で……」
男「何で、俺の大事な人たちはみんな……」
男「……俺だけを残して、死んじまうんだ……」
男「……うぅ……」
男「くっ……うっ……うぁっ……」
男「……何でだっ」
男「どうして、こんなにうまくいかないっ……」
男「これ以上、俺に……」
男「俺に……どうしろって言うんだ……よ……」
──『先に、■きになったのは■■じゃないから』
男「……あ」
男「違う……」
男「まだだ……」
男「……まだ、俺には……」
男「……そうだよ」
男「俺に……どうしろって言うんだ……よ……」
──『先に、■きになったのは■■じゃないから』
男「……あ」
男「違う……」
男「まだだ……」
男「……まだ、俺には……」
男「……そうだよ」
男「……アイツがいるんだ……」
男「俺のことを必要としてくれる……あの子が……」
男「俺はっ!」
──……さんっ……さんっ
男「……ん?」
男「あっ……もしかして……」
男「……これは夢だったのか……?」
……………。
………。
男「俺のことを必要としてくれる……あの子が……」
男「俺はっ!」
──……さんっ……さんっ
男「……ん?」
男「あっ……もしかして……」
男「……これは夢だったのか……?」
……………。
………。
──待合室
ゆさゆさっ!
看護婦「男さん、男さんっ!」
男「……えっ?」
……ピピピピピッ!
男「電話……?」
看護婦「さっきから、男さんの携帯が鳴ってますよ?」
男「ええと、う、うん……」
看護婦「大丈夫ですか? 目覚めてますか?」
男「あ、うん。もう、大丈夫」
ピピピピピッ……。
看護婦「なら、そろそろ電話出てあげたほうがいいですよ」
看護婦「この時間です。きっと緊急の用のはずですから」
男「ありがとう……出るよ」
看護婦「はい」
ゆさゆさっ!
看護婦「男さん、男さんっ!」
男「……えっ?」
……ピピピピピッ!
男「電話……?」
看護婦「さっきから、男さんの携帯が鳴ってますよ?」
男「ええと、う、うん……」
看護婦「大丈夫ですか? 目覚めてますか?」
男「あ、うん。もう、大丈夫」
ピピピピピッ……。
看護婦「なら、そろそろ電話出てあげたほうがいいですよ」
看護婦「この時間です。きっと緊急の用のはずですから」
男「ありがとう……出るよ」
看護婦「はい」
ピッ。
男「もしもし……」
父親『男君かっ……!?』
男「は、はい……一体どうしたんですか?」
父親『今、君は母親の元に行ってるんだよなっ?』
男「そうですが……その」
男「多分、今週中には戻れると思います」
父親『……そ、そうなのか?』
男「……はい」
男「恥ずかしいことですけど」
男「一度回りきって……やっと大事なことに気づけたみたいです」
父親『そ、そうか……それは良かった』
男「で……あの、どうかしたんですか?」
男「もしもし……」
父親『男君かっ……!?』
男「は、はい……一体どうしたんですか?」
父親『今、君は母親の元に行ってるんだよなっ?』
男「そうですが……その」
男「多分、今週中には戻れると思います」
父親『……そ、そうなのか?』
男「……はい」
男「恥ずかしいことですけど」
男「一度回りきって……やっと大事なことに気づけたみたいです」
父親『そ、そうか……それは良かった』
男「で……あの、どうかしたんですか?」
父親『いや、そのだな……実に言いにくいことなんだが』
男「はい?」
父親『……今の君に聞かせるのは、正直、心許ない……』
父親『だが、覚悟を決めてくれたのなら』
父親『今はもう、家族の一員である君に伝えるほかない』
男「……ええと」
父親『……実はだな』
父親『君がいなくなった後……妹が────────」
男「…………」
男「はい?」
父親『……今の君に聞かせるのは、正直、心許ない……』
父親『だが、覚悟を決めてくれたのなら』
父親『今はもう、家族の一員である君に伝えるほかない』
男「……ええと」
父親『……実はだな』
父親『君がいなくなった後……妹が────────」
男「…………」
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