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    元スレ杏子「くうかい?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - 佐倉杏子 + - 杏子 + - 神のみ + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 = 122 :

    「どうしてほむらちゃんは、わたしに何でも隠し事をするの?
     わたしはほむらちゃんの考えてることが分からないけど……、
     何か、とても危ないことをしようとしてるなら、考え直して。
     わたし心配なの。ほむらちゃんのことが」

    やめて、まどか。
    わたしの決心を鈍らせるようなことを言わないで。
    ほむらはまどかの声を無視して言った。

    「体にエネルギーを供給するためには、
     ソウルジェムを出来るだけ体に近いところに置いておく必要があるわ」

    たいていの魔法少女は、通常時、ソウルジェムをリングに変化させている。
    イヤリング、ネックレス、ブレスレットの場合もあるが、
    共通しているのは、常に肌身に触れているアクセサリーだということ。

    「だから魔法少女は本能的に、
     ソウルジェムを自身から遠ざけないようにしているのよ」
    「もしも何かの拍子に、体からソウルジェムが引き離されたら?」
    「杏子の想像しているとおりになる、と言っておくわ」

    302 :

    すいませんでした
    気が舞ってしまいその上こんなクソスレ代行までしてもらって…
    やな雰囲気になっちゃいましたね
    なんて辛気くさくしてみたり!
    ―――反省してまーす

    303 = 302 :

    誤爆です
    すいません

    304 = 122 :

    ほむらは優雅に足を組み直し、最初の質問を復唱する。

    「さあ、どちらが最初に、わたしの命を預かるか決めて」
    「…………」
    「…………」

    顔を見合わせるマミと杏子。
    重い沈黙が部屋に満ちる。
    果たして先に耐えきれなくなったのは、マミのほうだった。

    「な、なにも"そんなこと"する必要ないじゃない?
     鹿目さんの言うとおりよ。
     度胸試しじゃないんだから、暁美さんが危険な橋を渡ることないわよ」
    「あなたは怖れているだけでしょう、巴マミ?」
    「ち、ちがっ……」
    「違わない。何も違わないわ」

    狼狽えるマミに、ほむらは釘を刺した。

    「これはわたしがあなたたちに命を預ける儀式であると同時に、
     鹿目さんや美樹さんを含めたこの場にいる全員に、
     魔法少女の真実を知ってもらうためのプレゼンテーションでもあるの。
     どうしても知りたくなければ、あなたは目と耳を塞いでじっとしていればいい」

    305 :

    あまり真実を教えると
    マミさん発狂してまうで

    306 = 159 :

    んふんふ

    307 = 122 :

    「あたしが先にやる」
    「佐倉さん……」
    「あんたもあたしも尻込みしてたんじゃ、話が進まない。
     ほむら、あたしにあんたの命を預けてくれ」

    ほむらは淀みなく杏子に歩み寄ると、

    「はい。大切に扱ってね」

    その手のひらの上に、そっと藤色のソウルジェムを乗せた。

    「あたしはこれから、どうすりゃいい?」
    「この家を出て、300mほど離れた地点で、5分間待機した後で、この場所に戻ってきて。
     わたしの命はこの時点で、あなたの手の内にある。
     わたしの言ったとおりにするも、途中で捨てるも、砕くも、あなたの勝手よ」

    それは、少し歪な信頼の形。

    308 = 159 :

    309 = 122 :

    「分かった」

    出て行こうとする杏子の前に、立ちふさがる人影があった。

    「どきな」
    「ダメだよ。こんなの絶対おかしいよ。
     もしもほむらちゃんの言ってることが本当なら、ほむらちゃんは、」
    「本人がそれを望んでるんだ。
     あんたの心配は、ほむらにとっちゃありがた迷惑だろうさ。
     あたしは、魔法少女の真実が知りたい。それはあんたも同じだろ?」

    半ばまどかを押し退けるようにして、杏子は部屋を出て行った。
    ぱたん、とドアの閉じる音が響き、再び重い静寂が訪れる。
    まどかは覚束ない足取りでわたしに近づくと、
    隣に腰を下ろして、わたしの手を握った。温かった。
    思わず、彼女の肩に頭を預けてしまいたくなるくらいに。
    カチカチカチカチ、と耳障りな音が聞こえる。
    それが巴マミの歯ではなく、自分のそれによって鳴らされていると気づくのに、少し時間がかかった。

    312 = 122 :

    心臓は不規則なリズムで跳ねている。
    視界に黒の斑点が浮かびはじめる。
    耳鳴りがする。
    呼吸が乱れる。
    それらは強い恐怖の波に襲われた体の、生理的な反応だった。
    いずれ訪れるであろう仮初めの死が、どうしようもなく怖かった。
    でも、魔法は使わない。
    わたしは自分一人の力で、この恐怖と対峙する。
    手先の震えを感じ取ったのか、まどかは強くわたしの手を握りしめた。

    「ほむらちゃん!」

    まどか、と名前を呼び返すことは叶わなかった。
    舌が喉に詰まり、視界が暗転する。
    ほむらは薄れ行く意識の中、

    「君の行為は驚嘆に値するよ、暁美ほむら」

    というキュウべえの声を聞いた。

    313 = 159 :

    このほむらはほむほむって感じがしない

    314 :

    もはや変態じゃないとほむほむと思えない

    315 = 298 :

    >>314
    それは重症だなww

    316 = 305 :

    本家は何でソウルジェムのこと話さなかったんだっけ?

    317 = 127 :

    >>316
    聞かれなかったからさ


    違うかも

    318 = 127 :

    あ、もしかしてほむらが?

    319 :

    話したらマミさんが発狂してあんこちゃん撃ち殺されたからそれ以降黙っとくことにしたんじゃないの

    320 = 122 :

    ◇◆◇◆

    果てしなく広がるグラフィティアート。
    夜中の繁華街もかくやの大騒音。
    結界に侵入してからものの数分で、杏子の不快指数はMAXに差し掛かろうとしていた。

    「魔女め、どこにいやがる!
     隠れてないで姿を見せやがれっ!」

    そんな杏子を嘲笑うかのように、

    「ぶぅーん!ぶぅん、ぶぅーんっ!」

    魔女の手下――アンニャ――は、
    奇声をあげながら結界上空を飛び回る。

    「てめーみてぇな下っ端に用はねぇんだよっ!
     親玉を呼んでこい!」

    一閃。
    断ち切られたアンニャは、派手にペンキを撒き散らして、
    杏子の白い肌と深紅の衣装に、前衛的なアクセントを加えた。

    321 :

    ほむらの事だったら、誰もほむらの話を信じなかったし、ほむらももう誰も信じないから、だな。

    恐怖を押し殺すほむらかわいいよ支援。

    322 = 159 :

    夜中の3時まで残ってますように

    323 = 122 :

    「…………」

    杏子の額に青筋が浮かぶ。
    乾いた音が響き、さらに数体の魔女の手下が撃ち落とされた。
    地面に叩きつけられたアンニャは、やはりペンキを撒き散らして、
    杏子の綺麗な後ろ髪と、自慢のブーツに刺激的な配色を加える。
    もう我慢の限界だった。

    「おいマミ、ほむら!
     後ろから援護射撃してくれるのはありがたいけどさ、
     ……ちょっとは前衛のあたしの被害も考えろってんだ!」

    暁美ほむらはM249軽機関銃を掃射しながら、

    「変身を解けば元通りよ。今は我慢して」

    324 = 120 :

    ペンキでべとべとの杏子ちゃん!

    325 :

    べとべとあんこちゃん!!

    326 :

    べとべとうんこちゃん!

    327 = 325 :

    あんこちゃんぺろぺろ

    328 = 122 :

    魔女の手下が沸き出る穴に、
    淡々と大砲級の射撃をぶち込んでいるマミも、

    「なあに?
     大した用が無いなら話しかけないで。
     狙いが逸れちゃうかもしれないじゃない」

    とまるで他人事――いや、何気に物凄く恐ろしいことを口走ったな、あいつ。

    「はぁ」

    杏子は感情を殺して、尖兵の役割に徹することにした。
    立ちふさがるカンバスやルーズリーフの束を切り裂き、
    魔女の手下を切り捨てながら、戦線を押し進めていく。

    329 = 122 :

    べとべとあんこちゃん!!

    330 = 319 :

    >>329
    おいwww

    331 :

    ほしゅよろ

    ねる

    333 = 147 :

    >>329
    あんこちゃんあんあん!

    334 = 122 :

    どれほどペンキを浴びただろう。
    結界の最奥付近で、杏子の目は、明らかに手下とは違う何かを認めた。

    「いたぞ!魔女だ!」

    慌てて接近しようとしたものの、

    「キーヒヒヒ!!キャーハハハ!!」

    アンニャが大挙して現れ、たたらを踏む。
    肉の壁を切り崩したとき、既に魔女の姿は見えなくなっていた。

    「あっちよ!」

    ほむらが叫ぶ。
    が、彼女の視線を辿れど、そこには汚らしいグラフィティアートが描かれているのみ。

    「どこにもいないじゃないか!」
    「落ち着いて。
     この魔女は、絵から絵に自由に飛び移れるみたい。動きもかなり素早いわ」

    と、遠距離から全てを見ていたマミが言った。

    335 = 326 :

    うん

    337 = 122 :

    フィジカル・エンチャントの応用は、視力の倍加をも実現する。

    「ほむらの能力でなんとかならないのか?」
    「無茶言わないで。ここから魔女までの間に障害が多すぎる」
    「手榴弾いっぱい持ってんだろ?景気よく使っちゃえばいいじゃんか!」
    「数には限りがあるわ。
     ワルプルギスの夜までに、出来るだけ火力は温存したい」
    「クソッ、あたしは貧乏性が大嫌いだ」

    杏子は頬のペンキを拭って、考える。
    ほむらの"時間停止"。
    あたしの"槍"。
    マミの"大砲"。
    こっちは三人がかりなんだ。倒せないわけがない。
    沈思黙考すること数秒。

    「閃いたっ!」

    へへっ、あたしってば天才じゃね?
    こんな名案、誰も思いつかないよ。
    やっぱり見滝原市のNo1魔法少女はこのあたしだね――。

    「自画自賛はそこまでにして、その名案とやらを教えてもらえるかしら?」
    「あ、あんたたち、あたしの心が読めるのか?」
    「全部口から出ていたわよ」

    338 = 171 :

    あんこちゃんあんあん

    339 = 128 :

    自画自賛を全部言っちゃうあんこちゃん可愛い

    340 = 155 :

    あんこちゃんまじあんあん

    341 = 147 :

    あんこちゃあんあん

    342 = 325 :

    あんこちゃんマジかわいい

    343 = 319 :

    あんこちゃんペロペロ

    344 = 325 :

    あんこちゃんのソウルジェムペロペロ

    345 = 225 :

    >>334
    あっちょ!に見えて萌えた

    346 = 122 :

    杏子は顔を赤らめながら、ボソボソと閃きの内容をテレパシーで語った。
    「悪くない」というのが、ほむらとマミの共通の見解だった。

    戦いは続く。
    長柄の切っ先が、軽機関銃の5.56mmNATO弾が、迫撃砲の高性能魔力砲弾が、
    魔女の手下を容赦なく蹴散らすが、
    無尽蔵に沸いて出る彼らと、隠れんぼ好きの魔女には、功を奏しているとは言い難い。

    「まだなのか……!」

    歯軋りする杏子の耳に、マミのテレパシーが響く。

    「今よ!」

    その瞬間、ほむらは"時間停止"を発動させた。
    灰色の世界で杏子は思う。
    やっぱりまだ、誰かと手を繋ぐのは苦手だ。

    347 = 325 :

    あんこちゃんかわいいよ

    348 :

    .

    349 = 122 :

    「待ちに待った瞬間ね?」
    「ああ。正直片手でコイツを振るうのは、やりにくいったらありゃしなかったよ。
     それに何より……お手々繋いで魔女退治なんて、見映えが悪すぎる」
    「今更だと思うけど」

    ペンキに塗れたほむらの姿に気づき、噴き出す杏子。
    ほむらも間近で見た杏子の酷い有様に、口元を押さえて笑いを噛み殺す。

    「笑ってる場合じゃなかったね」

    杏子は槍を、拳の小指側に切っ先が来るように持ち直した。
    槍の形状は、彼女のイメージ通りに変化する。
    柄は太く重さを増し、穂はより細長く、穂先はより鋭利に。
    神経を研ぎ澄ます。
    吹雪のようなルーズリーフの切れ端や、飛び乱れるアンニャの合間に、
    杏子は今まさにグラフィティアートからグラフィティアートへと飛び移ろうとしている魔女を見つけた。
    マミのタイミングはバッチリだったらしい。

    「いい的だよ、あんた」

    右腕に魔力を集中させる。
    今この瞬間、単純な右手の膂力において、彼女の右に出る者はいない。
    渾身の力で放たれたジャベリンは、いったん中空で静止し、
    ほむらが能力を解除したのと同時に、魔女を壁に磔にした。

    350 = 120 :

    みんなかっこいいよ!


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