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    元スレ杏子「くうかい?」

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    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - 佐倉杏子 + - 杏子 + - 神のみ + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    般  羯  多  呪  多  得  想  掛  所  亦  無  耳  不  是  異  蘊  観  仏
    若  諦  呪  能  是  阿  究  礙  得  無  意  鼻  増  舎  色  皆  自  説
    心  羯  即  除  大  耨  竟  ,r'""´`゙゙''、,  識  舌  不  利  色  空  在  摩
    経  諦  説  一  神  多  涅  /       l,  界  身  減  子  即  度  菩  訶
            呪  切  呪  羅  槃 rヽ  .,‐- ,- |. 無  意  是  是  是  一  薩  般
        波  曰  苦  是  三  三 ヾ   `゙" ,l ゙´|  無  無  故  諸  空  切  行  若
        羅      真  大  藐  世 . _>    -=='./  明  色  空  法  空  苦  深  波
        羯      実  明  三  _/|, `゙ヽー--ノヽ、,_.   聲  中  空  即  厄  般  羅
        提      不  呪  rー'""l,  'l,     / .| ||/`>、、  無  相  是  舎  若  蜜
                虚  是  /    |   'l,    /  .|./》/ ∧   色  不  色  利  波  多
        波      故  無 /  , | ヽ   ヽ,、/.@ / 《l,l / ヽ 無  生  受  子  羅  心
        羅      説  上 /  、,ヽ|/ ヾ。ツ`' 「ゞ / /《ヾ  /゙ヽ    不  想  色  蜜  経
        僧      般   ./  ///l`゙'゙ー-'"  / // ノ// //`l、   滅  行  不  多
        羯      若  ,|.  /// |  |___,,,ノ≡≡ツノ//_,,-‐'"".l,   不  識  異  時
        諦      波  | /// /|    /二=‐'"´´/ /`゙゙'ー-、,_.l    垢  亦  空  照
                羅  |/// / |   /|三="´  / //"´´゙'ー、|    不  復  空  見
        菩      蜜  ///ノ   ノ ノ ノ‐-二‐'"´ ノ/r=、,_ー-、_|    浄  如  不  五
        提              /                /
        薩     _______  /   __/   _______/
        婆  _/             _/         _/  _  _
        訶      /     /            /        /  /   /
             _/   ___/    __/   _    _  _    _/
                                   /   /    /
        __    __/          /   _____    __/
              /              /             /
    _________/  ___/             __/

    2 :

    俺は


















    プリッツ派wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

    5 :

    開く前から般若心経余裕でした

    6 :

    「くうかい?」
    「いただくわ」

    袋からポッキーを一本抜き取り、口に運ぶ。
    美味しい。好意は素直に受け取っておくものね、と暁美ほむらは思った。

    「意外だな。あんた、そんなふうに笑えたんだ」

    言われて、自分の口角が上がっていることに気づく。
    佐倉杏子は頬をポリポリと掻いて、お菓子の包みを差し出してきた。

    「美味かったんならもっと食えよ」
    「……ありがとう」

    違うのよ、そういう意味で笑ったのではないの――という言葉を呑み込んだ。
    わたしはただ、『くうかい?』とあなたに問われて、
    無愛想に『結構よ』と返した、あの時の自分を思い返していただけなのだから。

    7 :

    続くかい?

    8 = 6 :

    郊外の寂れたゲームセンターから、見滝原市街地へ移動する。
    杏子は何気ない調子でいった。

    「この街は巴マミの縄張りだったはずだ。
     あんたはその、あいつとは上手くやってるのか?」
    「上手くやってる、とはどういう意味かしら?」
    「つまり……成体の魔女を獲り合ったり、
     グリーフシードを奪い合ったりしないでさ、
     一緒に協力して魔女と戦ってるのか、って聞いてんだ」
    「……いいえ」

    そっか、と杏子は落胆を滲ませた声音で言う。
    指摘すれば彼女は否定するだろうけど。

    「巴マミとは、停戦協定のようなものを結んでいるわ。
     わたしは彼女を邪魔しないし、彼女もわたしを邪魔しない。
     魔女は、先に見つけた魔法少女のもの」

    10 :

    横書きはスペース空けないと読みにくい

    11 = 6 :

    「ふうん。相互不可侵ねえ。
     そっか、あたしもそんなふうに言い寄れば良かったのかな」

    杏子は天を仰ぎ、鯛焼きの一欠片を口に放り込む。
    ほむらは問いかけた。

    「あなたは今までに、巴マミと接触したことがあるの?」

    返事の内容は分かっている。
    でもこの会話は、わたしの目的を達成するために、必要不可欠なプロセスのひとつ。

    「前に、この街に魔女を狩りに来たことがあってね。
     その時運悪くあいつと鉢合わせて、魔女の奪い合いになったのさ。
     あいつの得物が何か知ってるなら、説明するまでもないだろうが、
     あたしとあいつの相性は最悪だ。
     しかもあの時、あたしはまだ駆け出しの魔法少女だった。
     距離をとられれば不利、近づいても五分で、
     勝ち目がないと見たあたしは、命からがら逃げ延びたのさ」

    ま、見逃してもらった、と言う方が正しいかもしれないけど――と杏子は自嘲して付け加える。

    12 :

    あとSSに地の文なんか要らない

    13 = 6 :

    「あいつが生きてるうちは、
     二度とここに来ることなんてないと思ってたんだけどね……」
    「もしもあなたが彼女と再会すれば、衝突は避けられないでしょうね。
     でも、心配する必要はないわ。わたしがついているから」
    「あ、あたしは心配してなんか……!」

    分かりやすく狼狽える杏子に、ほむらは優しい声音で言った。

    「彼女は人よ。言葉を解さない魔女や、その遣い魔とは違う。
     あなたがこの街に来た目的を話せば、彼女もきっと、過去のことは水に流してくれるわ」

    杏子はヨットパーカのポケットに両手を突っ込み、唇を尖らせる。

    「ふん、話が通じなかったときは、無理矢理にでも分からせてやるさ」

    そして赤く光り輝くソウルジェムを握りしめ、

    「あたしはもう、昔のあたしじゃない。今なら巴マミにだって勝てる」
    「わたしは冷静な者の味方で、愚か者の敵よ。
     話し合いが第一。そこは忘れないようにしてね」
    「チッ、分かってるよ」

    14 = 6 :

    血気盛んな赤色の魔法少女を横目に、ほむらは反芻する。

    『あなたに新しい狩り場を提供したい』

    そう言ったわたしに、杏子は音楽ゲームをプレイしながら答えた。

    『あんた、正気かい?』

    魔法少女の常識に照らし合わせれば、わたしは異常者以外の何者でもない。
    魔女の数は限られている。
    それは魔女が落とすグリーフシードの数が限られていることと同義。
    だから魔法少女は各々に縄張りを持ち、互いに争いを避けている。

    『わたしは正気よ。
     さっき言ったことも本当。ただし、一つだけ条件がある』
    『へえ、言ってみなよ』
    『今から約二週間後、この街に"ワルプルギスの夜"が来る』
    『……なぜ分かる?』
    『それは秘密』

    15 = 6 :

    わたしはなるべく無感情に聞こえるように告げた。

    『あなたにはわたしと協力して、"ワルプルギスの夜"に対処してもらいたい。
     そいつさえ倒せたら、わたしはこの街を出て行く』

    佐倉杏子の性行を鑑みれば、願ってもない提案のはず。
    果たしてわたしの祈りは、
    この世界におわす酷薄な神に聞き届けられたようだった。

    『ふぅん。そういう意味で、狩り場を譲る、ねえ。
     それにしても"ワルプルギスの夜"か……。
     確かに一人じゃ心許ないが、二人がかりなら勝てるかもな』

    杏子は振り返り、不敵な笑みで言った。

    『その提案、乗った』

    17 :

    ほむあんと聞いてとんできましたしえん

    18 = 6 :

    そして時は今に至る。
    杏子は新しい鯛焼きの頭にかぶりつきながら、

    「あんたさぁ、」
    「わたしの名前は暁美ほむらよ。ほむらでいいわ」
    「んっ……」

    杏子は喉に詰まった餡を、強引に飲み下して言った。

    「ほむらは、巴マミのやりかたに納得しているのかい?」
    「巴マミのやりかた?」
    「グリーフシードを孕んでいない魔女や遣い魔を、
     片端から殺していくやりかたのことさ」

    19 = 6 :

    「……他の魔法少女がどんな理由で魔女を狩ろうと、わたしには関係のないことよ」
    「あたしはそうは思わないな。
     魔女の数は無限じゃないし、
     一度にたくさん現れる時化の時期もあれば、長いこと一匹も現れない凪の時期もある。
     今の力じゃ敵わない魔女を相手にしたときや、
     土壇場で魔女に逃げられちまったときに、消費した魔力は戻ってこない。
     それに あんたも長いこと魔法少女やってるなら、とっくに気づいてるだろ?
     魔女と戦って魔力を消費しなくても、少しずつソウルジェムが濁っていくことにはさ」

    ほむらは頷く。
    杏子はポケットからグリーフシードを取り出すと、
    それを器用に、人差し指の腹でコマのように回転させた。

    「そんなときのために、あたしたちは出来るだけコイツを貯めておく必要がある」
    「あなたは、」
    「佐倉杏子だ。杏子でいい。
     どういうワケかあんたは最初からあたしの名前を知ってたが、
     どうせ訊いても秘密なんだろ?」

    21 = 6 :

    ええ、そうね、とほむらは苦笑し、

    「杏子は――ソウルジェムが濁りきるとどうなるか知っているの?」

    杏子はにわかに表情を曇らせて答えた。

    「いや、知らないよ。
     あたしは一匹狼で、穢れを溜め込みすぎた魔法少女の知り合いはいないし、
     それに、たいていの魔法少女は、結界の中で魔女にやられて死んでいくだろ?
     あたしはただ、キュウべえから聞いたルールを律儀に守ってるだけさ。
     グリーフシードがなけりゃ、いつかは魔法が使えなくなる。分かりやすいよな」
    「ええ……確かにシンプルね」

    単純なシステムの裏には複雑な権謀術数が潜んでいることを、
    佐倉杏子を含めてほとんどの魔法少女が知らないし、知ろうともしない。

    「話を元に戻そう。とにかくあたしは、巴マミのやりかたが気に入らない。
     グリーフシードを孕んでない魔女を殺すなんて、
     タマゴ生む前のニワトリ締めるのと一緒じゃないか」

    22 = 6 :

    「グリーフシードを落とす魔女は速やかに倒し、
     そうでない魔女や遣い魔は成熟するまで放置する……効率的で無駄のないやり方ね」
    「そういうあんたもそのクチだろ?
     最初に見たときに分かったんだ。ほむらからは、あたしと同じ匂いがするってね」

    同族意識の感触に、思わず身を翻しそうになる。
    思い返すのは、駆け出しの日々。
    正義感に満ちあふれ、心優しい"友達"と頼れる"先輩"と一緒に、
    街の平和を守るのだと意気込んでいた、あの頃の愚かなわたし。

    「昔は、巴マミと同じ考え方をしていたわ。
     馬鹿なことをしていたと思う。でも、今は違うわ。
     効率よくグリーフシードを集めるためなら、多少の犠牲は厭わない。
     杏子は――最初からそうだったのよね?」

    含みを持たせた言い方に、杏子の頬がかすかに引き攣る。

    「あ、当たり前じゃねえか。
     能力は自分のためだけに使う。それがあたしの哲学だ」

    23 = 6 :

    30分ほど出かける
    残ってますように

    24 :

    がんばるわ

    25 = 17 :

    ほしゅはまかせてよね!

    28 = 6 :

    「わたしはあなたの考え方に共感できるし、
     事実、それが正しい魔法少女のあり方なのだとも思う。
     けれど人は人それぞれに哲学を持っているものよ。
     杏子が巴マミのやり方を愚かだと思っているように、
     巴マミは杏子のやり方を非道なものだと思っている。
     そこに妥協の余地はないわ。
     どちらかが持論を曲げないかぎり、歩み寄ることなんてできない」
    「じゃあ、どうすりゃいいんだよ?」
    「どうもしなくていいのよ。
     わたしと巴マミがこれまでそうだったように、
     杏子は巴マミと極力関わり合いを持たないようにして、
     自分の魔女狩りに専念すればいい」

    杏子は鯛焼きの包みをくしゃっと丸めると、目くじらを立てて言った。

    「あいつが無闇やたらに魔女を殺すのを、黙って見てろって言うのかよ?
     それは間接的に、あたしが手に入れるはずだったグリーフシードを摘まれてるってコトなんだぞ?」

    29 :

    俺は墓地のカードを二枚除外するぜ!

    30 :

    どうせ空海なんだろ?と思って開いてみたら案の定でわらた

    31 = 6 :

    「あなたが考えているよりも、この街の土壌はずっと肥沃よ。
     魔女は次から次へと、ひっきりなしに生まれてくるわ。
     たとえどんなに巴マミが優秀な魔法少女でも、
     その全てを狩り尽くすことなどできはしないわ」
    「確かに、今のあたしの狩り場とは違ってさ……」

    杏子は手のひらを庇にして、
    大きな河川に隔てられた、見滝原市の中枢を眺め、

    「あれだけ人が密集してりゃ、魔女も餌には事欠かなさそうだな」

    それはつまり、魔法少女にとっての餌も、事欠かないということ。
    地球上の生物の頂点に立っているのは、人じゃない。
    その上に魔女がいて、そのさらに上に魔法少女がいる。
    そして、裏の食物連鎖を支配しているのが――。

    32 :

    杏子とほむほむがいればそれ以外はいらない

    33 = 6 :

    「とにかく、杏子が巴マミの狩りに気を払う必要はないのよ。
     この場所には十分な数の魔女がいるし、
     今この瞬間にも、新たな魔女が生まれている。
     巴マミにしても、未熟な魔女や遣い魔を見逃すあなたを咎めることはあっても、
     あなたの狩りを邪魔することはないはず……」

    そこでほむらは、不意に足を止めた。
    左手に連なる高層建築群。右手を走る車道。
    延々と続く幾何学模様のタイル。
    向こうには河川をまたぐ大きな橋が見える。
    そこはほむらが、"奇跡"と"魔法"の存在を初めて知った場所だった。
    魔女の結界に足を踏み込んだほむらが、二人の魔法少女に命を救われた場所だった。

    「どうしたよ、おい?」
    「……なんでもないわ。行きましょう」

    足早に歩き出したほむらに、杏子は怪訝そうな表情で歩調を合わせる。

    「さっきから聞きたかったんだけどさ、ほむらはどこに向かってんだ?」
    「見滝原市立総合病院よ」

    杏子はどこまでも真面目な面持ちで言う。

    「どこか痛むのか?」

    34 = 17 :

    ほむあんほむあん

    35 = 6 :

    「馬鹿ね。そんなわけないじゃない」
    「あっ、今あたしのこと馬鹿って言ったな!」

    ほむらは溜息を吐いて言った。

    「いいから、黙って着いてきて」
    「なあほむら、あたしとあんたはその……な……なか……チッ、共闘関係なワケだ。
     そのなんでもかんでも秘密にするクセ、どうにかならねーのかよ?」
    「これはクセじゃなくて、必要だからそうしているだけ」
    「そうかい」

    杏子はふいと顔を背けて拗ねてしまう。
    良くも悪くも直情的な子ね、とほむらは思った。
    だからこそ感情を奧に押し込めるあの子と相性が良かったのかもしれない、とも。

    36 :

    ほむあんと聞いて飛んできますた

    38 = 6 :

    ほむらは言った。

    「病院にひとつ、孵化しかかっているグリーフシードがあるのよ」
    「なんでそんなことをほむらが知ってるんだ?」
    「この目で見てきたからよ」
    「そのグリーフシードが孵化するまでに、どれくらいかかりそうだった?」
    「……はっきりとしたことは何も言えないわ。
     もしかしたら、もう孵化して結界を形成している段階かもしれない」

    杏子は軽く下唇を噛み、目を細めて、

    「あんたはそれを、放置してきたってのか?」

    魔女の特性を知っている者なら誰でも、
    病院に巣くった魔女の危険性に気づく。

    39 = 6 :

    魔法少女が希望を振りまく存在なら、魔女は絶望を振りまく存在だ。
    不幸にも魔女に口付けられた人間は、
    負の感情を増幅させ、死に至る道程を歩み始める。
    しかし誰もが魔女の標的になるかと言えば、そうでもない。
    元々心に隙間が空いている人間、生命力が衰えた人間が、魔女の哀れな餌食となる。
    病院はそういう『弱った人間』が集まる場所だ。
    魔女からしてみれば、餌が自ずから口に飛び込んできているようなものだろう。
    放っておけば、犠牲者はどんどん増えていく。
    しかし、ほむらは冷徹に言い放った。

    「ええ、そうよ。
     杏子の実力を見極める、いい実験台になると思ったから、そのままにしておいたの」
    「くっ……」

    杏子は自分の矛盾に気づいていない。
    目の前にいるわたしは、あなたが標榜する自分自身であるというのに、
    そのわたしに対して、無言のうちに憤っているのはなぜ?

    40 :

    あんこくうかい?こしあんで

    41 = 6 :

    あなたはグリーフシードを手に入れられさえすれば、
    それで満足なのではなかったかしら?
    魔女によってどれほどの犠牲者が出ようとも、気にも留めないのではなかったかしら?
    突き付けたい言葉はいくつもあったが、ほむらはあえて口にしなかった。
    なにも意地悪をしているわけではない。
    本当の気持ちは、自分で気づき、思い出さなければ意味がない。

    「そのグリーフシードの大きさは?」
    「なかなかの大きさだったわ」

    ほむらは建前を用意する。

    「生まれる魔女は、また新たなグリーフシードを落とすでしょうね」
    「じゃあ、急ぐぞ。
     もたもたしてると、巴マミの奴に横取りされちまう」

    駆けだした杏子を、ほむらは薄く笑んで追いかけた。

    42 = 17 :

    こういうすれをまっていたんだ

    いやよくわかんないけど

    43 :

    あんこちゃんマジあんあん

    44 = 6 :

    ◇◆◇◆

    白亜の建物は、西日を受けて朱色に染まっている。
    駐輪場近くの壁に、ほむらと杏子が探していた刻印はあった。
    常人には見えない、魔法少女の目にしか映らない、結界への入り口。
    杏子はそっと指先で印をなぞり、

    「一度開いた痕がある。
     もう誰かが結界に入り込んでるのかもしれない。
     ほむら、準備はいいかい?
     ……って、あんたにそれは愚問だったね」

    杏子は手早く変身を済ませると、
    長柄の切っ先で刻印を切り裂いた。
    杏子が飛び込み、ほむらが後に続いた。
    ただでさえグロテスクな光景に、強烈な既視感が相俟って、ひどい吐き気がほむらを襲った。

    46 = 6 :

    「さっきから辛そうだが、大丈夫かい?」
    「心配無用よ」

    こめかみに指先を当ててメンタル・エンチャントを施し、自律神経を復調する。
    わたしの計算が正しければ、
    今ごろ美樹さやかはキュウべえと共に先行し、
    その後を巴マミと鹿目まどかの二人が追いかけているはず。
    やがて迷路の先にふたつの人影を見つけ、ほむらは自分の推測に確証を得た。

    「そこの二人、止まれっ!」

    杏子が叫ぶ。

    47 = 6 :

    二人が振り返る。
    突然の呼び声に、片方は怯えたように肩を竦ませ、
    片方は毅然とした態度で言葉を返した。

    「随分と懐かしい顔ね。佐倉杏子……だったかしら?
     それと、暁美ほむらさん……言ったはずよね、二度と会いたくないって」
    「巴、マミ……クソッ、出遅れたか」

    歯噛みする杏子の前に、ほむらが一歩進み出る。

    「今回の獲物はわたしたちが狩る。あなたたちは手を引いて」
    「そうもいかないわ。美樹さんとキュウべえを迎えに行かないと」
    「その二人の安全は保証するわ」
    「信用すると思って?」

    マミは艶然と笑み、自慢の巻き髪に触れる。
    彼女が右手を突き出した刹那、魔力で編まれたリボンが出現し、ほむらと杏子に襲いかかった。

    48 = 6 :

    為す術なく拘束されるほむら。
    しかし杏子は巧みな槍捌きで、リボンを細切れにして見せた。

    「あっさりやられてどうするんだよ。
     それとも、簡単に手の内は見せない主義なのか?」
    「…………」

    杏子はふうっと溜息を吐き、ほむらを縛るリボンも瞬く間に切り裂く。
    もちろんほむらの学生服や素肌には、傷一つ残らない。
    マミはあくまで余裕を崩さずに言った。

    「あなたたち、いつから手を組んでいるの?
     一緒にいる理由は?
     大方、協力して邪魔なわたしを殺すためかしら?」

    杏子は挑戦的に言う。

    「もしそうだとしたら?」

    空中でくるりと一回転。
    着地したマミは変身を終え、無数のマスケット銃を周囲に展開する。

    「もしそうだとしたら、全力で相手してあげるわ。
     あなたたちが束になってかかったところで勝ち目がないことは、
     佐倉杏子さん、あなたが一番よく分かっていることじゃないかしら?
     あなたに勝ったわたしでも、未だ記憶に新しいんだもの。
     負けたあなたが忘れているわけがないわよね?」

    49 = 6 :

    ご飯食べよう
    残ってますように

    50 = 24 :

    最後までかけよね


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