私的良スレ書庫
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元スレレッド「――俺はマサラタウンのレッドだッ」
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――サントアンヌ号内、通路。
デッキの騒ぎで混乱し始めたサントアンヌ号内。
深夜だというのに、人の波ができた通路を、レッドは走る。
貨物倉庫まえ。
その扉が開かれていた。
もうナツメはポケモンを逃がしているのだろうか?
ぎいっと蝶番が軋む音。
ゆっくりと扉を開くと、そこには――。
デッキの騒ぎで混乱し始めたサントアンヌ号内。
深夜だというのに、人の波ができた通路を、レッドは走る。
貨物倉庫まえ。
その扉が開かれていた。
もうナツメはポケモンを逃がしているのだろうか?
ぎいっと蝶番が軋む音。
ゆっくりと扉を開くと、そこには――。
――貨物倉庫は空っぽだった。
裸電球一つが、空っぽの倉庫とレッドを照らしている。
レッド「……」
たしかマチスとその部下が、
大量のモンスターボールが入った箱を、
この倉庫に運んでいた筈なのに。
パチ、っと倉庫内のすべての電灯が点いた。
×××「正体を現したな、レッド」
背後から、男の声がした。
裸電球一つが、空っぽの倉庫とレッドを照らしている。
レッド「……」
たしかマチスとその部下が、
大量のモンスターボールが入った箱を、
この倉庫に運んでいた筈なのに。
パチ、っと倉庫内のすべての電灯が点いた。
×××「正体を現したな、レッド」
背後から、男の声がした。
レッドが振り向くと、扉に背をあずけた少年がいた。
×××「とことん堕ちたなレッド。
今度は乗客が預けたポケモンたちを盗んだか」
レッド「……」
一歩、一歩、少年は近付いてくる。
×××「とことん堕ちたなレッド。
今度は乗客が預けたポケモンたちを盗んだか」
レッド「……」
一歩、一歩、少年は近付いてくる。
×××「違う、何が違うんだレッド。
ロケット団の幹部と噂の、
あのナツメと一緒にいる、そのおまえの。
――何を信用しろっていうんだ?」
コツ、コツ、コツ。
また一歩、一歩と。
ロケット団の幹部と噂の、
あのナツメと一緒にいる、そのおまえの。
――何を信用しろっていうんだ?」
コツ、コツ、コツ。
また一歩、一歩と。
レッド「……」
レッドの眼前には、同じ背丈、同郷の……。
グリーン「サントアンヌ号襲撃。
どこまでマサラの名を汚せば気が済むんだレッドォォォ!」
まっさらの始まりの地、マサラの少年がそこにいた。
レッドの眼前には、同じ背丈、同郷の……。
グリーン「サントアンヌ号襲撃。
どこまでマサラの名を汚せば気が済むんだレッドォォォ!」
まっさらの始まりの地、マサラの少年がそこにいた。
レッド「……」
グリーン「レッド。ポケモン図鑑、ここに置いていけ。
おまえにオーキドの爺ちゃんの作った図鑑は、相応しくない」
レッド「……」
レッドは床に図鑑をおいて、後ずさった。
それを拾ったグリーン。その後ろに、もう一人、人がいた。
グリーン「レッド。ポケモン図鑑、ここに置いていけ。
おまえにオーキドの爺ちゃんの作った図鑑は、相応しくない」
レッド「……」
レッドは床に図鑑をおいて、後ずさった。
それを拾ったグリーン。その後ろに、もう一人、人がいた。
船長「グリーンくん。彼がポケモンを盗んだというのは……」
グリーン「さぁな。本人に聞いてくれ。
ただトキワの森を燃やし、ロケット団幹部とつながっている。
そんな男と、この空っぽの倉庫――」
船長「うむ。捕まえる必要がありそうだね。
ワシは至急、警備の者たちを呼んでくるよ」
そういって船長が去っていった。
グリーン「さぁな。本人に聞いてくれ。
ただトキワの森を燃やし、ロケット団幹部とつながっている。
そんな男と、この空っぽの倉庫――」
船長「うむ。捕まえる必要がありそうだね。
ワシは至急、警備の者たちを呼んでくるよ」
そういって船長が去っていった。
レッドとグリーン。
同じくマサラを故郷とし、
高め合い、認め合うくらいには、
どこか似ていて、それを大人たちに期待されていたのだが……。
グリーン「おまえは、オレが止める。
ポケモンバトルだ、レッド」
グリーンはボールから、フシギソウを出した。
何を語ろうと、状況がレッドを許さない。
レッドにとって、いま最優先するべきは――。
レッドは扉に向かって、走りだした。
グリーン「逃げるつもりかッ! させないぞ!」
同じくマサラを故郷とし、
高め合い、認め合うくらいには、
どこか似ていて、それを大人たちに期待されていたのだが……。
グリーン「おまえは、オレが止める。
ポケモンバトルだ、レッド」
グリーンはボールから、フシギソウを出した。
何を語ろうと、状況がレッドを許さない。
レッドにとって、いま最優先するべきは――。
レッドは扉に向かって、走りだした。
グリーン「逃げるつもりかッ! させないぞ!」
立ちふさがるフシギソウ。
それに向かって、レッドは疾駆する。
ポケモンを出す気配がなかった。
グリーン「チッ。卑怯だぞ、レッド! ポケモンを出せ!」
グリーンは善。
丸腰の人間に対して、ポケモンの攻撃ができないのだ。
あっさりフシギソウをレッドは飛び越えた
それに向かって、レッドは疾駆する。
ポケモンを出す気配がなかった。
グリーン「チッ。卑怯だぞ、レッド! ポケモンを出せ!」
グリーンは善。
丸腰の人間に対して、ポケモンの攻撃ができないのだ。
あっさりフシギソウをレッドは飛び越えた
>>322
なに言ってんだおめー
なに言ってんだおめー
グリーン「フシギソウ、レッドの足元につるのムチだ!」
しゅん、バンッ!
強力なムチがレッドのすぐ足元を砕く。
しかし、それで怯むような、幼い心はトキワの森で死んでいた。
レッド「……」
グリーン「それどころじゃないだとッ!?
ふざけるな! オレと戦え! オレを見ろよレッド!」
グリーンの怨嗟の声はむなしく。
貨物倉庫には、グリーンだけが残された。
しゅん、バンッ!
強力なムチがレッドのすぐ足元を砕く。
しかし、それで怯むような、幼い心はトキワの森で死んでいた。
レッド「……」
グリーン「それどころじゃないだとッ!?
ふざけるな! オレと戦え! オレを見ろよレッド!」
グリーンの怨嗟の声はむなしく。
貨物倉庫には、グリーンだけが残された。
このグリーンは、おにゃのこにモテモテなのにすれ違ってフラグ折っちゃいそうだ
>>324
冒頭で主人公ヒトカゲもってたって描写があったからライバルはゼニガメもってったかとおもってったお すげーどうでもいいけど
冒頭で主人公ヒトカゲもってたって描写があったからライバルはゼニガメもってったかとおもってったお すげーどうでもいいけど
>>329
ヤバイマジキチ臭
ヤバイマジキチ臭
>>329
これが廃人か…
これが廃人か…
ナツメを探すために、外側の通路を走っている時だった。
警備「いたぞォ! あの帽子の少年だぁ!」
正面と、後ろ。
挟み撃ちになる形で、
屈強な警備の男たちに、レッドは捕まった。
警備「いたぞォ! あの帽子の少年だぁ!」
正面と、後ろ。
挟み撃ちになる形で、
屈強な警備の男たちに、レッドは捕まった。
この展開のあとにシゲルと共闘するかもしれないと妄想した
オラワクワクしてきたぞ
オラワクワクしてきたぞ
――ガツ、ゴンッ。
抵抗もむなしく。
頭をつかまれ、乱暴に地面に押しつけられた。
レッド「――ッ」
まったく動けない。
警備長「一番近い港に寄せるよう、船長に伝えろ。
警察に突きだしてやる。――さァ、オマエたち。
この少年を空いている部屋に閉じ込めておけ!」
その時だった。
暗い空から、耳を劈くような、風切る轟音が鳴り響いたのは……
抵抗もむなしく。
頭をつかまれ、乱暴に地面に押しつけられた。
レッド「――ッ」
まったく動けない。
警備長「一番近い港に寄せるよう、船長に伝えろ。
警察に突きだしてやる。――さァ、オマエたち。
この少年を空いている部屋に閉じ込めておけ!」
その時だった。
暗い空から、耳を劈くような、風切る轟音が鳴り響いたのは……
グリーンだったよごめんね
アニメではシゲルってどこいったんだよでてこねーぞ
アニメではシゲルってどこいったんだよでてこねーぞ
それはヘリコプターだった。
どうやら船のテラスに向かっているようだった。
その巨大な機械の腹には、赤い『R』の文字。
「Raid On the City, Knock out, Evil Tusks.」
(町々を襲いつくせ、撃ちのめせ、悪の牙達よ)
それは悪名高きロケット団のシンボルだった。
ヘリの轟音に、レッドも。
そして船内のすべての人々が起き上り恐怖した。
ここまでヘリの音とは、不気味だっただろうか。
まるで地獄の釜から聞こえる、亡者の高笑いだ。
どうやら船のテラスに向かっているようだった。
その巨大な機械の腹には、赤い『R』の文字。
「Raid On the City, Knock out, Evil Tusks.」
(町々を襲いつくせ、撃ちのめせ、悪の牙達よ)
それは悪名高きロケット団のシンボルだった。
ヘリの轟音に、レッドも。
そして船内のすべての人々が起き上り恐怖した。
ここまでヘリの音とは、不気味だっただろうか。
まるで地獄の釜から聞こえる、亡者の高笑いだ。
>>340
ID赤くして何言ってんだこの馬鹿
ID赤くして何言ってんだこの馬鹿
>>340
^^;
^^;
馬鹿がたくさんいるが>>1は気にしないで書いて
なんだ、なんだ。アレは。
ロケット団だ!
この船に何があるっていうんだ!
ヘリの光が、テラスを照らしてるぞ!
逃げろ、この船を沈める気なんだ!
――がやがや。
この混乱の隙に、レッドは警備を振り払った。
警備長「待て! だれか、その少年を捕まえてくれェ!」
ロケット団だ!
この船に何があるっていうんだ!
ヘリの光が、テラスを照らしてるぞ!
逃げろ、この船を沈める気なんだ!
――がやがや。
この混乱の隙に、レッドは警備を振り払った。
警備長「待て! だれか、その少年を捕まえてくれェ!」
テラスに駆けつけたレッド。
ヘリに照らされたテラスには、
貨物の木箱に座っている、ナツメがいた。
ナツメ「友人との再会は楽しめたかな、坊や」
ヘリの荒々しい突風が、ナツメの黒髪をなびかせる。
さあっと細い指で、彼女は長い髪を払った。
レッド「……」
ヘリに照らされたテラスには、
貨物の木箱に座っている、ナツメがいた。
ナツメ「友人との再会は楽しめたかな、坊や」
ヘリの荒々しい突風が、ナツメの黒髪をなびかせる。
さあっと細い指で、彼女は長い髪を払った。
レッド「……」
レッド「……」
ナツメ「そうだ、最初っからさ。レッド。
最初っから私は、このポケモンたちの輸送が目的だったんだ」
レッド「……」
ナツメ「共闘? それがどうした?
その共闘というのは、レベルが同じ同士の者がするものだ。
その点、レッド。おまえは違う。
善にも成れず、悪にも成れず。
そんな中途半端なガキが、私と共闘? おもしろくもない」
ナツメ「そうだ、最初っからさ。レッド。
最初っから私は、このポケモンたちの輸送が目的だったんだ」
レッド「……」
ナツメ「共闘? それがどうした?
その共闘というのは、レベルが同じ同士の者がするものだ。
その点、レッド。おまえは違う。
善にも成れず、悪にも成れず。
そんな中途半端なガキが、私と共闘? おもしろくもない」
レッド「――」
ナツメ「そう吠えるな、坊や。
おまえはおまえで、『ロケット団幹部』を倒したんだ。
よかったじゃないか」
ナツメは、指を上に向けた。
ヘリから降りたハシゴ。
そこにマチスを背負ってのぼるロケット団員がいた。
マチスがこれからどうなるのか、レッドは知る由もなかった。
ナツメ「そう吠えるな、坊や。
おまえはおまえで、『ロケット団幹部』を倒したんだ。
よかったじゃないか」
ナツメは、指を上に向けた。
ヘリから降りたハシゴ。
そこにマチスを背負ってのぼるロケット団員がいた。
マチスがこれからどうなるのか、レッドは知る由もなかった。
レッド「……」
ナツメ「マチスは我々が私有すべきポケモンたちを、
金儲けのために横流ししていてね」
ナツメ「マチスの粛清。横流しのポケモンたちの確保。
そしてボスお気に入りのレッド。
おまえの成長の起爆剤のための、悪の兵との戦闘」
ナツメ「――どの目的も叶うとは。
なかなかどうして、世の中とは悪の為にまわってくれる」
くくくく、と唇に指をあて、ナツメは笑った。
ナツメ「マチスは我々が私有すべきポケモンたちを、
金儲けのために横流ししていてね」
ナツメ「マチスの粛清。横流しのポケモンたちの確保。
そしてボスお気に入りのレッド。
おまえの成長の起爆剤のための、悪の兵との戦闘」
ナツメ「――どの目的も叶うとは。
なかなかどうして、世の中とは悪の為にまわってくれる」
くくくく、と唇に指をあて、ナツメは笑った。
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