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元スレレッド「――俺はマサラタウンのレッドだッ」
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レッド「……」
ナツメ「私は入らない。ここで塔内部を監視するのが、サカキ様の命だからな」
レッド「……」
ナツメ「サカキ様に従う理由だと?
先に私の居場所を奪ったのは、おまえ側の住人なんだよ」
ナツメ「私はサカキ様に従う。この世界を壊してくれるならば!」
――ザッ。
大きく一歩ナツメに踏み出すレッド。
額がぶつかる程の至近距離で、レッドが宣言した。
ナツメ「私は入らない。ここで塔内部を監視するのが、サカキ様の命だからな」
レッド「……」
ナツメ「サカキ様に従う理由だと?
先に私の居場所を奪ったのは、おまえ側の住人なんだよ」
ナツメ「私はサカキ様に従う。この世界を壊してくれるならば!」
――ザッ。
大きく一歩ナツメに踏み出すレッド。
額がぶつかる程の至近距離で、レッドが宣言した。
レッド「――――」
ナツメ「――なッ?」
驚くナツメの横を通り過ぎて、レッドは洞窟内に入っていった。
ナツメ「――なッ?」
驚くナツメの横を通り過ぎて、レッドは洞窟内に入っていった。
レッドが去って行った。
ナツメは塔を見上げた。
灰色の雲がシオン全体を覆い始めた。
ポツ、ポツと雨が降り始める。
ナツメ「私をサカキ様の呪縛から解く――か。
レッド、だから私はおまえが嫌いなんだ」
――救済を求めるには、私の手は汚れ過ぎてるんだよ。
……ざぁぁぁぁ。
◇ 桜咲くカフェテリア/了 ◇
ナツメは塔を見上げた。
灰色の雲がシオン全体を覆い始めた。
ポツ、ポツと雨が降り始める。
ナツメ「私をサカキ様の呪縛から解く――か。
レッド、だから私はおまえが嫌いなんだ」
――救済を求めるには、私の手は汚れ過ぎてるんだよ。
……ざぁぁぁぁ。
◇ 桜咲くカフェテリア/了 ◇
――ポケモンタワー内部。
暗闇をピカチュウの電気が照らす。
墓標。墓標。墓標。墓標。墓標……。
薄気味悪い風。妙な視線。遠くから聞こえる怪音。
如何にもユウレイが現れそうな空気だった。
レッド「……」
ある気配に、レッドとピカチュウが、バッと振り返った……
暗闇をピカチュウの電気が照らす。
墓標。墓標。墓標。墓標。墓標……。
薄気味悪い風。妙な視線。遠くから聞こえる怪音。
如何にもユウレイが現れそうな空気だった。
レッド「……」
ある気配に、レッドとピカチュウが、バッと振り返った……
暗がりの中に黒い影の群れ。
全ての影がにゅるりと形を変えていく。
ポケモンの墓場。幽霊がいても納得の場所だ。
その群れに、レッドは見覚えがあった。
レッド「……」
その群れはレッドが助けられなかったポケモンたちだった
燃やされ、レッドの成長の生贄になり、死んでいった虫ポケモンたち。
旅の途中で助けられず、ロケット団の餌食になったポケモンたち。
いつの間にか虚ろな群れが、レッドとピカチュウを囲んでいた。
全ての影がにゅるりと形を変えていく。
ポケモンの墓場。幽霊がいても納得の場所だ。
その群れに、レッドは見覚えがあった。
レッド「……」
その群れはレッドが助けられなかったポケモンたちだった
燃やされ、レッドの成長の生贄になり、死んでいった虫ポケモンたち。
旅の途中で助けられず、ロケット団の餌食になったポケモンたち。
いつの間にか虚ろな群れが、レッドとピカチュウを囲んでいた。
――ぴかァ、ぴかァッ!
ピカチュウが幽霊に訴えかける。
しかし、その声は空しくなっていく。
レッドは攻撃を躊躇していた。
安らかに眠っていただろうか。
世に未練を残していたのか。
群れは、レッドの手をつかみ、見上げ、足にしがみつく。
虚ろな顔で、墓場に引き込むように、ゆったりと、ゆったりと……。
ピカチュウが幽霊に訴えかける。
しかし、その声は空しくなっていく。
レッドは攻撃を躊躇していた。
安らかに眠っていただろうか。
世に未練を残していたのか。
群れは、レッドの手をつかみ、見上げ、足にしがみつく。
虚ろな顔で、墓場に引き込むように、ゆったりと、ゆったりと……。
レッド「……」
――ドン。
レッドの脳裏に、地獄の記憶がよみがえった。
燃え朽ちていく、トキワの森という地獄を。
罪悪感。復讐心。そういった感情が蘇っていく――。
その時だった。
すべてを打ち消すような、衝撃音が轟いた。
――ドン。
レッドの脳裏に、地獄の記憶がよみがえった。
燃え朽ちていく、トキワの森という地獄を。
罪悪感。復讐心。そういった感情が蘇っていく――。
その時だった。
すべてを打ち消すような、衝撃音が轟いた。
――ジィィィイイインッ!!!
一条の太い光が、一瞬、墓場を昼に変えた。
その光は影を消し飛ばし、タワーの壁に穴をあけた。
タワーは元の暗がりを取り戻す。壁の向こうには、シオンの暗い空。
コツ、コツ、コツ、コツ――。
レッド「……」
この技は、ソーラービーム。
まさか、とレッドが振り返る。
グリーン「たっぷり日光浴させて正解だったか」
グリーン「なにせ天下の大悪党のレッドくんに、借りを作れたんだからな」
そこにはクールで嫌みったらしい、
フシギバナを連れたグリーンがいた。
一条の太い光が、一瞬、墓場を昼に変えた。
その光は影を消し飛ばし、タワーの壁に穴をあけた。
タワーは元の暗がりを取り戻す。壁の向こうには、シオンの暗い空。
コツ、コツ、コツ、コツ――。
レッド「……」
この技は、ソーラービーム。
まさか、とレッドが振り返る。
グリーン「たっぷり日光浴させて正解だったか」
グリーン「なにせ天下の大悪党のレッドくんに、借りを作れたんだからな」
そこにはクールで嫌みったらしい、
フシギバナを連れたグリーンがいた。
レッド「……」
グリーン「……」
先に睨みあいを降りたのはグリーンだった。
歩み寄り、ポンとレッドの肩をたたく。
グリーン「タマムシのリーダーからマサラに伝達があった」
グリーン「――レッドが無実だってな。
いまレッドの冤罪を晴らすために、エリカさんたちによる情報合戦さ」
レッド「――」
グリーン「オレはおまえを憎んじまった。
オーキドの爺ちゃんが、せっかくおまえに夢を託したのにってよ……」
レッド「……」
グリーン「いまはオレは、自分が許せない。
このクールな俺サマが、人一倍甘ちゃんな幼なじみを信じられなかったことが……」
グリーン「――レッド、俺を殴れ」
墓場に、レッドの一撃が轟いた。
グリーン「……」
先に睨みあいを降りたのはグリーンだった。
歩み寄り、ポンとレッドの肩をたたく。
グリーン「タマムシのリーダーからマサラに伝達があった」
グリーン「――レッドが無実だってな。
いまレッドの冤罪を晴らすために、エリカさんたちによる情報合戦さ」
レッド「――」
グリーン「オレはおまえを憎んじまった。
オーキドの爺ちゃんが、せっかくおまえに夢を託したのにってよ……」
レッド「……」
グリーン「いまはオレは、自分が許せない。
このクールな俺サマが、人一倍甘ちゃんな幼なじみを信じられなかったことが……」
グリーン「――レッド、俺を殴れ」
墓場に、レッドの一撃が轟いた。
グリーン「――本当に殴るヤツがあるか!」
レッド「……………?」
グリーン「ちくしょう。そうだよ、おまえはそういうアホだったよ」
頬をさすりながら、グリーンはニヤついた。
憎しみで自分を見失っていたグリーンも、やっとらしさが出てきたようだ。
グリーン「悪かった」
レッド「……」
グリーン「あぁ、言いっこナシだ。さっさとケリ、つけに行こうぜ」
――二人はコツンと、拳を突き合わせた。
これから最終決戦をまえに、マサラの少年二人の最強タッグが誕生した。
レッド「……………?」
グリーン「ちくしょう。そうだよ、おまえはそういうアホだったよ」
頬をさすりながら、グリーンはニヤついた。
憎しみで自分を見失っていたグリーンも、やっとらしさが出てきたようだ。
グリーン「悪かった」
レッド「……」
グリーン「あぁ、言いっこナシだ。さっさとケリ、つけに行こうぜ」
――二人はコツンと、拳を突き合わせた。
これから最終決戦をまえに、マサラの少年二人の最強タッグが誕生した。
二人が拳を突き合わせた時だった。
さぁぁっと薄気味悪い霧が晴れていった。
まるで一本の道を作るかのように、薄気味悪い霧が晴れていく。
それを辿った先に、巨大な階段が現れた。
ボッ、ボッ、ボッ、ボッ――。
燭台のロウソクに、勝手に火が点されていく。
暗がりの階段から、恐ろしくも神秘的な空気。
気を抜くと、一気に違う世界に呑み込まれそうだ。
グリーン「へぇ、俺たちに、来いってかぁ?」
レッド「……」
二人は階段をあがっていった。
さぁぁっと薄気味悪い霧が晴れていった。
まるで一本の道を作るかのように、薄気味悪い霧が晴れていく。
それを辿った先に、巨大な階段が現れた。
ボッ、ボッ、ボッ、ボッ――。
燭台のロウソクに、勝手に火が点されていく。
暗がりの階段から、恐ろしくも神秘的な空気。
気を抜くと、一気に違う世界に呑み込まれそうだ。
グリーン「へぇ、俺たちに、来いってかぁ?」
レッド「……」
二人は階段をあがっていった。
おはよー
しかしいったいいくつもの修羅場をくぐりぬけてきたんだこいつらは・・・
しかしいったいいくつもの修羅場をくぐりぬけてきたんだこいつらは・・・
■■■
――ポケモンタワー前。
――ざぁぁぁぁ。
ナツメが雨に濡れていた。作戦中である。
塔内部でレッドたちを観察するユンゲラー。
その念を受け取り、逐一サカキに無線で報告していた。
洞窟の入り口に手をのばす。
やはり入れない。透明な壁があるようだ。
悪意ある者は、入れないって所らしい。
ナツメ「……」
胸騒ぎがする。
――くそォ、随分飛ばされたなぁ、という男の声。
コジロウ「おぉ! あそこの洞窟で雨をしのごうぜ!」
ニャース「賛成ニャ。ニャーの紳士的な毛並みが台なしニャ」
ムサシ「うっそォ、やぁだ! アレってポケモンの墓場じゃないさ」
――ポケモンタワー前。
――ざぁぁぁぁ。
ナツメが雨に濡れていた。作戦中である。
塔内部でレッドたちを観察するユンゲラー。
その念を受け取り、逐一サカキに無線で報告していた。
洞窟の入り口に手をのばす。
やはり入れない。透明な壁があるようだ。
悪意ある者は、入れないって所らしい。
ナツメ「……」
胸騒ぎがする。
――くそォ、随分飛ばされたなぁ、という男の声。
コジロウ「おぉ! あそこの洞窟で雨をしのごうぜ!」
ニャース「賛成ニャ。ニャーの紳士的な毛並みが台なしニャ」
ムサシ「うっそォ、やぁだ! アレってポケモンの墓場じゃないさ」
ナツメ「……何をしているんだ、おまえたち」
どこかで見たことある顔ぶれ。
たしか下っ端の構成員だった筈。
コジロウ「あァ! ナツメ様だ!」
ニャース「ニャーたちには、それはそれは、
リザードンよりも高く、カビゴンの胃袋より深い理由が……」
雨にぬれるナツメ。
それをじーっと見つるムサシ。
ムサシ「あんたこそ、何してんのさ。そんな顔で」
――ざぁぁぁぁぁ。
どこかで見たことある顔ぶれ。
たしか下っ端の構成員だった筈。
コジロウ「あァ! ナツメ様だ!」
ニャース「ニャーたちには、それはそれは、
リザードンよりも高く、カビゴンの胃袋より深い理由が……」
雨にぬれるナツメ。
それをじーっと見つるムサシ。
ムサシ「あんたこそ、何してんのさ。そんな顔で」
――ざぁぁぁぁぁ。
ムサシ「ハハーン、男を追いかけたそうな顔だわね」
ナツメ「馬鹿な。あんな坊やなんて、年下過ぎて男として――」
ニャース「……だれも坊やかニャんて聞いてニャいな」ボソ。
コジロウ「コラ、ムサシ、ナツメ様に向かってなんていう口の聞き方をォ……!」
ムサシ「いくら幹部では、アタシたちよりも、ぐんと下の小娘じゃないさ」
ナツメ「……ふん」
ムサシ「どんな事情があるか分かんないけどサ。
さっさと追いかけなさいよ」
――似合ってないんじゃない、そーいうの。
ムサシの訴えかける眼。
ナツメ「まるで私をそこらの女扱いするんだな……」
再度、洞窟の入り口に手を伸ばす。
――なぜかナツメも、入れるようになっていた。
ナツメ「馬鹿な。あんな坊やなんて、年下過ぎて男として――」
ニャース「……だれも坊やかニャんて聞いてニャいな」ボソ。
コジロウ「コラ、ムサシ、ナツメ様に向かってなんていう口の聞き方をォ……!」
ムサシ「いくら幹部では、アタシたちよりも、ぐんと下の小娘じゃないさ」
ナツメ「……ふん」
ムサシ「どんな事情があるか分かんないけどサ。
さっさと追いかけなさいよ」
――似合ってないんじゃない、そーいうの。
ムサシの訴えかける眼。
ナツメ「まるで私をそこらの女扱いするんだな……」
再度、洞窟の入り口に手を伸ばす。
――なぜかナツメも、入れるようになっていた。
――無線機を落とし、洞窟に消えたナツメ。
コジロウ「あぁ、あぁ、必死になって走っていったよ。
クールな所が、チャーミングだったんだけどなぁ」
ムサシ「まったく女ってもんを分かっちゃいないわねぇ」
ニャース「おみゃーが女を語るニャ」
コジロウ「似あわねー」
ムサシ「うっ、うるさいわねアンタたち!」
――ガ、ガ、ガ、ガァァ。
コジロウ「おい、なんかコレから聞き覚えのある声がするぞ」
ニャース「にゃんだ、にゃんだぁ!?」
地面に落ちた無線を、コジロウがとりあげる。
その機械からはロケット団の首領の声がした……
■■■
コジロウ「あぁ、あぁ、必死になって走っていったよ。
クールな所が、チャーミングだったんだけどなぁ」
ムサシ「まったく女ってもんを分かっちゃいないわねぇ」
ニャース「おみゃーが女を語るニャ」
コジロウ「似あわねー」
ムサシ「うっ、うるさいわねアンタたち!」
――ガ、ガ、ガ、ガァァ。
コジロウ「おい、なんかコレから聞き覚えのある声がするぞ」
ニャース「にゃんだ、にゃんだぁ!?」
地面に落ちた無線を、コジロウがとりあげる。
その機械からはロケット団の首領の声がした……
■■■
――そこは、ある筈のない8階だった。
まるで静謐な空気が漂う寺院のようである。
レッド「……」
グリーン「あぁ、持ってるけど、何に使うんだ?」
レッド「――」
グリーン「まぁ、いいけどよ。ほら」
そういって、レッドはモンスターボールを受け取った。
グリーンは伽藍とした8階を見渡した。
グリーン「特に、何もナシ、と。
おいレッドォ、オレたち化かされてないか?」
レッド「……」
レッドは迷わず、中央の祭壇。
そこに置かれた、とある石板のまえに立った。
レッドは古代ポケモンが描かれた石板に触れた。
――しゅっばァァァァんッ!!!!!
レッドが石板にふれた瞬間。
眼を覆いたくなる光が天を貫いた……
まるで静謐な空気が漂う寺院のようである。
レッド「……」
グリーン「あぁ、持ってるけど、何に使うんだ?」
レッド「――」
グリーン「まぁ、いいけどよ。ほら」
そういって、レッドはモンスターボールを受け取った。
グリーンは伽藍とした8階を見渡した。
グリーン「特に、何もナシ、と。
おいレッドォ、オレたち化かされてないか?」
レッド「……」
レッドは迷わず、中央の祭壇。
そこに置かれた、とある石板のまえに立った。
レッドは古代ポケモンが描かれた石板に触れた。
――しゅっばァァァァんッ!!!!!
レッドが石板にふれた瞬間。
眼を覆いたくなる光が天を貫いた……
石板が光柱の中に浮かんでいる。
レッド「―――――」
グリーン「なんだ、こいつはァ!」
石板の上に漂う、
一匹の小柄なポケモンが、
ゆっくりと瞼を開いた。
レッド「……」
ミュウ「――」
レッド「―――――」
グリーン「なんだ、こいつはァ!」
石板の上に漂う、
一匹の小柄なポケモンが、
ゆっくりと瞼を開いた。
レッド「……」
ミュウ「――」
マサラの少年レッドと
幻のポケモンであるミュウが出会った。
7月6日。
ここに立ち入る人間が
再び現れるとすれば
心優しき人で在らんことを
今ここに其の願いを記し
この地を跡にする
― フジ ―
■■ ミュウ/了 ■■
幻のポケモンであるミュウが出会った。
7月6日。
ここに立ち入る人間が
再び現れるとすれば
心優しき人で在らんことを
今ここに其の願いを記し
この地を跡にする
― フジ ―
■■ ミュウ/了 ■■
■■ マサラタウンのレッド ■■
神々しい8階に乱入者が現れた。
荒々しく壁を破壊してやってきたソレは、
リザードンの背で邪悪な笑みを浮かべた。
サカキ「気を抜いたなミュウ!!」
――バサァッバサッバッサァ。
突っ込んできたリザードンの牙が、ミュウに喰らいついた。
リザードン「ぎゃしゃぁぁぁあああ!!!!」
狭い室内に風が吹き荒れ、レッドは帽子を押さえた。
レッド「……」
グリーン「あいつが、ロケット団首領かッ!」
神々しい8階に乱入者が現れた。
荒々しく壁を破壊してやってきたソレは、
リザードンの背で邪悪な笑みを浮かべた。
サカキ「気を抜いたなミュウ!!」
――バサァッバサッバッサァ。
突っ込んできたリザードンの牙が、ミュウに喰らいついた。
リザードン「ぎゃしゃぁぁぁあああ!!!!」
狭い室内に風が吹き荒れ、レッドは帽子を押さえた。
レッド「……」
グリーン「あいつが、ロケット団首領かッ!」
地面に降りたっていたサカキ。
そのまえに供物を捧げるように、
リザードンがミュウを差し出した。
バッサッ、バッサッ、バッサ。
――みゅうッ。
サカキ「予知のとおりだな。マサラの純白な精神。
レッド、おまえはいい餌だったよ!」
サカキはボールを投げた。
それを払おうと尻尾をふるミュウ。
ミュウ「――!」
が、あっさりミュウを捕獲してしまった……
そのボールは、人類の叡智が生んだ傑作。
どんなポケモンでも捕獲するという、マスターボールだった。
そのまえに供物を捧げるように、
リザードンがミュウを差し出した。
バッサッ、バッサッ、バッサ。
――みゅうッ。
サカキ「予知のとおりだな。マサラの純白な精神。
レッド、おまえはいい餌だったよ!」
サカキはボールを投げた。
それを払おうと尻尾をふるミュウ。
ミュウ「――!」
が、あっさりミュウを捕獲してしまった……
そのボールは、人類の叡智が生んだ傑作。
どんなポケモンでも捕獲するという、マスターボールだった。
レッド「……」
グリーン「……」
状況を掴めない、レッドとグリーン。
サカキ「きはははッ。ついに、ミュウを捕獲したぞ!
四年越しの捕獲劇も、ついに閉幕――」
――これで俺の野望が遂げられる!
グリーン「……」
状況を掴めない、レッドとグリーン。
サカキ「きはははッ。ついに、ミュウを捕獲したぞ!
四年越しの捕獲劇も、ついに閉幕――」
――これで俺の野望が遂げられる!
レッド「……」
スピアー、ギャラドス、イーブイ、ピカチュウ。
すべての手持ちポケモンを出し、レッドは戦いに挑もうとしていた。
サカキ「おいおい、まさか、『決着の舞台』とやらを信じているのか、おまえは?」
レッド「――」
サカキ「四年前から俺の狙いは、このミュウ一匹。
いまさらオマエと戦う理由が、何一つないんだがね?」
――またしても、戦いから逃げるサカキ。
同じ土俵に立とうとしない、根っからの策士だ。
スピアー、ギャラドス、イーブイ、ピカチュウ。
すべての手持ちポケモンを出し、レッドは戦いに挑もうとしていた。
サカキ「おいおい、まさか、『決着の舞台』とやらを信じているのか、おまえは?」
レッド「――」
サカキ「四年前から俺の狙いは、このミュウ一匹。
いまさらオマエと戦う理由が、何一つないんだがね?」
――またしても、戦いから逃げるサカキ。
同じ土俵に立とうとしない、根っからの策士だ。
グリーン「ガキ相手に逃げだすなんて、カッコ悪いんじゃない?」
サカキ「グリーン、か。ポケモンバトルをしよう、とでも?」
グリーン「分かってるじゃんか。出せよ、ポケモン」
レッド「――――」
サカキ「うむ、早速こいつを使ってみるのも、一興か」
サカキはミュウのボールをかざした。
先手必勝。レッドはスピアーに攻撃を指示。
その時だった。
サカキ「グリーン、か。ポケモンバトルをしよう、とでも?」
グリーン「分かってるじゃんか。出せよ、ポケモン」
レッド「――――」
サカキ「うむ、早速こいつを使ってみるのも、一興か」
サカキはミュウのボールをかざした。
先手必勝。レッドはスピアーに攻撃を指示。
その時だった。
■■■
――たッ、たッ、たッ、たッ、という足音。
幻の8階に辿りつくと、レッドの姿があった。
ナツメはレッドに向かって走りだす。
――たッ、たッ、たッ、たッ。
ナツメ(レッド。レッド。レッド――!)
■■■
――たッ、たッ、たッ、たッ、という足音。
幻の8階に辿りつくと、レッドの姿があった。
ナツメはレッドに向かって走りだす。
――たッ、たッ、たッ、たッ。
ナツメ(レッド。レッド。レッド――!)
■■■
世界が暗転した。
――ナツメの胸を、スピアーの針が穿った。
ナツメ「――あ」
レッド「――――――――――――――」
急に飛び出してきたナツメ。
深々と刺さる、巨大な針。
ゆっくりと崩れていくナツメの躰。
グリーン「……」
サカキ「――予知が当たったか」
のしかかってきた、
ねっちょりしたナツメの躰を、
レッドは抱きしめた……
――ナツメの胸を、スピアーの針が穿った。
ナツメ「――あ」
レッド「――――――――――――――」
急に飛び出してきたナツメ。
深々と刺さる、巨大な針。
ゆっくりと崩れていくナツメの躰。
グリーン「……」
サカキ「――予知が当たったか」
のしかかってきた、
ねっちょりしたナツメの躰を、
レッドは抱きしめた……
サカキ「きははは――。
そうか、レッド、おまえもついに人を殺めたかッ!」
レッド「……」
サカキ「それも女。極上の女をッ。悪の女を!」
高笑いしているサカキ。
その顔がすぐに屈辱に変わる。
ナツメ殺害でできたスキに、
ピカチュウが、マスターボールを奪ったのだ。
――ぴっ、ぴかちゅう!
誇らしげなピカチュウの声がした。
そうか、レッド、おまえもついに人を殺めたかッ!」
レッド「……」
サカキ「それも女。極上の女をッ。悪の女を!」
高笑いしているサカキ。
その顔がすぐに屈辱に変わる。
ナツメ殺害でできたスキに、
ピカチュウが、マスターボールを奪ったのだ。
――ぴっ、ぴかちゅう!
誇らしげなピカチュウの声がした。
懐に飛び込んできたピカチュウをやさしく抱きとめるレッド。
サカキ「なッ、それは、まさかッ」
レッドの足元で溶けていくナツメ。
それは変身が得意な、メタモンだった。
グリーン「仕込みバッチリ成功だなレッド!」
レッド「――――」
――パンッ。
マサラのコンビの、軽快なハイタッチが響いた。
サカキ「なッ、それは、まさかッ」
レッドの足元で溶けていくナツメ。
それは変身が得意な、メタモンだった。
グリーン「仕込みバッチリ成功だなレッド!」
レッド「――――」
――パンッ。
マサラのコンビの、軽快なハイタッチが響いた。
レッドはミュウを外に出し、マスターボールを投げた。
それをスピアーの針が貫く。
――びき、びき、パリンッ。
マスターボールが砕け散った。
どうやらサカキの狙いは、このポケモン。
ならば、それを徹底的に阻止。
これがいまのレッドによる、サカキへの有効打である。
それをスピアーの針が貫く。
――びき、びき、パリンッ。
マスターボールが砕け散った。
どうやらサカキの狙いは、このポケモン。
ならば、それを徹底的に阻止。
これがいまのレッドによる、サカキへの有効打である。
レッド「……」
サカキ「やってくれたな……」
――みゅう。
幻のポケモンが、大いなる力をふるった。
サカキ「――なん、だと……?」
8階にいるすべての者を、ミュウが放つ虹色の光が包み込んだ
――しゅうん。
そして8階には誰もないくなった……。
サカキ「やってくれたな……」
――みゅう。
幻のポケモンが、大いなる力をふるった。
サカキ「――なん、だと……?」
8階にいるすべての者を、ミュウが放つ虹色の光が包み込んだ
――しゅうん。
そして8階には誰もないくなった……。
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