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    元スレ女旅人「なにやら視線を感じる」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - ストライクウィッチーズ + - + - 傭兵と騎士 + - + - 女騎士 + - 男勇者 + - 神スレ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 = 103 :

    「……あ、す、すまん。 長くなってしまったな」

    ボサボサ頭「いや……それはいいんだ、けど、騎士団を抜けようとは思わないのか?
           そんなしがらみが嫌だったから旅をしようと思ったんだろ、それなら……」

    「……旅をしようと思った理由はそれだけでもない。
      私は『駒』だ。 どこに行くも自由だが、いざと言う時の為に抜けることはできない」

    「それに私は副団長に恩義があるし、またあの人の下で働きたいとも思っている。
      今では特に、私のことを信頼してくれている大切な部下も居るからな。 抜けられないさ」

    男は眉を下げ、しばらく黙った後「そっか」と言った。
    何故、私はこいつにこんな話をしてしまったのだろうか。 こんなことを聞いたって困るだけではないか。
    こいつは本来、私とは全く関係のない――

    ボサボサ頭「でも、じゃあ、この旅の間だけでもそういうの忘れて、一緒に楽しもう」

    ―― 一緒に楽しむ、か。 無関係などではない、こいつは立派な「友人」ではないか。
    きっと、どんな事があってもこいつと居れば、私は楽しく感じられるだろうな、と思った。

    303 = 269 :

    セックスするのも時間の問題だな

    304 = 103 :

     旦

    しばらくの会話の後、明日に備えてそろそろ寝るかと提案した。
    もちろん性的な意味ではなく。 本当はそうであってほしいけれども。

    クジを引いた結果、俺が先に見張りをすることになった。
    彼女が言ったように一人旅では自分を守るものは自分しかないので
    獣や盗賊に襲われやすい夜などは、おちおち寝てもいられない。
    その点二人旅は交代すれば、時間は少なくともぐっすり眠ることが出来る。

    尤も一人旅に慣れきってしまった俺は――恐らく彼女も、熟睡は出来ないと思うが。
    木に背を預け剣を抱いている彼女も、目は閉じているものの起きているに違いない。

    305 = 103 :

    今日の彼女は珍しく自身についてを語ってくれた。 そして俺を信頼していると言っていた。
    どちらも大変喜ばしいことである。 やっぱり今が人生のピークだ。
    いやその話ではなく。

    なんというか、騎士という職業は俺が想像していたよりも面倒くさそうであった。
    辞める事すら許されないとは俺が一番嫌なタイプの仕事ではないか。

    ……いや、彼女だから、か。 彼女はかなり腕の立つ人物であるから他の兵団に入られることは避けたい。
    また自身は語らなかったが、彼女はその容貌から市民から絶大なる人気を誇り、団のイメージアップにも繋がる。
    しかし平民出身の女性である彼女を隊長などという高い地位に就けては他の平民出身の兵士がつけあがり
    代々貴族の家柄が後を継いでいくという正規軍の威厳を損なうことにもなる。

    また、旅に出たくなった理由は他にあると言った。
    きっと彼女は、俺のような平民には想像のつかない様な しがらみの中で生きているのだろう。

    「そういうのを忘れて旅を楽しもう」と言ったは良いが、俺に彼女を楽しませる――
    いやせめて、気を紛らわすような力があるのだろうか。
    ようやく聞こえてきた彼女の寝息に耳を澄ませながら、考えた。

    306 = 103 :


    それから何日も経ったが、彼女と俺の距離は相変わらず「友人」から一歩進めない。
    いや、彼女からしてみればそれですらなく、まだ「酒飲み仲間」「依頼主と傭兵」かもしれないが。

    本来、疲れた彼女の心を癒すというのが目的の旅であったのだが、
    逆に俺ばっかりが気を遣わせて、しかも癒されているような気がする。

    歩くときは常に俺の広くなってしまった死角に居てくれるし、
    見張りが終わって俺が起こすときは子猫のように目を擦って超絶可愛いし、
    逆に彼女が俺を起こすときは、彼女が直に俺の肩をぽんぽんと叩いてくれるのだ!

    まさに至福のときであった。

    307 = 198 :

    マンマァァァァァアアアァァァ!!!
    何でママは僕をこういう時代に生んでくれなかったのぉおおおおお!!
    何で剣豪として生んでくれなかったのママァァァァァァアアァァア!!

    308 :

    片目を失ってもたいして気にしてないあたり俺はなかなか強い

    309 = 226 :

    >>308
    お前・・・いきなりヘビーな話すんなよな元気出せよ

    310 = 103 :


    彼女に訊いたところ、旅は原則として戦で召集がかけられるまでは続けられる、だそうだ。
    しかし「遊歴」として宮廷から出ている間は給料が与えられないので長期に亘ってそれを志願した前例がなく、
    また、あまりにも顔を出さなければ いくら忌み嫌われていようと「アイツは何をサボっているんだ」と
    お偉いさんからの評価が更に悪くなってしまう、ということで上限は半年から一年ほどだそうだ。

    尤もそれは「遊歴」の期限であって、彼女が俺と旅を続けてくれる時間の話ではない。

    途中で飽きてしまえば、俺とはサヨナラバイバイすることだってできるのだ。

    今のように何の目的もなく旅を続けていては必ず飽きてしまう。
    せめて一箇所でも行きたいと思える場所があればいいのだが――

    311 = 198 :

    温泉行こうぜ温泉 ニョッヒラ。

    312 = 103 :

    ある町の宿、ベッドの上に胡座をかいて考える。
    なお宿はツインでなくシングルを二部屋借りることにしている。
    残念と思う反面、息子の戒めは遠慮なく行えるので少しありがたい。

    長年愛用してきた地図を広げる。
    まず、彼女は各地に点在する軍の駐屯地には近付きたくはないだろう。
    また、俺は今更気まずいという理由で実家には絶対に近寄りたくない。
    と、すれば。

    地図の、ある町をてんてんと指す。 ママの町はどうだろうか。
    あそこならば、今の時期はリンゴが採れるしまた焼きリンゴを食べることが出来る。
    彼女はきっと喜んでくれるし、俺も一度食べてみたいと思っていた。

    よし、そうと決まればさっさと彼女に報告して明日出発しよう。

    313 = 282 :

    ストーカーしてたことばれそうだな

    314 = 191 :

    もっと変態度を増すべき

    315 = 102 :

    ストーカーじゃない

    316 = 103 :

     旦

    男が提示した町は去年の旅で寄ったことのある場所だった。
    行った事があるのなら再度訪れる必要は無い、と言うところだが、
    確かその町はあの焼きリンゴを食べた町だったため、断ることができなかった。

    いや、むしろあっちから提示してくれて有難いとすら思った。
    私が提案した場合、理由を訊かれては困る。 「焼きリンゴを食べたいから」などと言えるものか!
    なんでも、こいつの知り合いが居るとかなんとか。

    知り合い。 男だろうか。 女だろうか。
    ……いやいや、相手の性別など何故私が考えるのだ。
    関係ないだろうに。

    317 :

    おもしろいよ

    318 = 103 :

     旦

    今いる町からママの町までは結構な距離があったため、
    翌日 例の商業町に寄るという旅商人に馬車に同乗させてくれと頼んだ。
    自分たちの食費は(彼女が)出すし、俺は傭兵だから用心棒ぐらいにはなると説明すると
    「旅は道連れ世は情けって言うしなぁ」と、渋々ながら承諾してくれた。

    商人夫婦と七歳と五歳の兄妹、そして使用人が二人の計六人キャラバンで、
    馬車は三台ある。 扱う品物は薬草から生活雑貨までいろいろと揃えているようだ。
    それだけの馬を維持できるのなら、かなり儲かっているに違いない。

    二台は商品がぎっしり詰められているため、
    俺たちは一家と共に日用品等が積んである車に乗せてもらうことになった。

    319 = 103 :

    母親と兄妹の向かいに彼女と俺が隣り合って座っている。
    兄妹は最初剣に興味を示していたが母親に危険だと一喝され、次は俺の目に興味を示した。

    「にーちゃん目がないんだね」

    「ね。 いたくないの?」

    「痛くないよ。 こんな傷は傭兵の勲章ってんだ、格好良いだろ」

    「なんかよく分かんないけどカッコイイ!」

    「ふん、逃げる途中に刺されてか」

    「えっ逃げたの?」

    「カッコわる~い」

    「なんてことを!」

    320 = 103 :

    兄妹は眼帯をめくったり、無くなった目の部分をつついてみたり、
    眼帯を自分につけて遊んだりした。 おい少しでも傷つけたらケツ叩くぞ糞餓鬼共!!
    ……などと、彼女の前で大人気ないことも言えない。
    母親が馬車で はしゃぐなと注意しても、静かになるのはほんの一瞬だけである。

    父親「兄ちゃんが傭兵なのは分かったけどよ、
        姉ちゃんは何やってんだ? まさか同じ傭兵ってわけでも無ぇだろ」

    確かに傭兵ではないが、騎士だと答えることもできないだろう。
    彼女は少し考えてから「貴族だ」と言った。 夫婦は驚いた様子である。

    「と言っても、地方貴族でそんな金や権力があるわけではない。
        今は家出中のようなもので、用心棒として傭兵のこいつを雇っている」

    父親は「ふーん」と納得したようだ。
    まぁ、家出中というのもあながち間違いではない。

    321 = 103 :

    日が落ちてくると馬を止めて野営の準備を始めた。
    兄妹はせっせと仲良く枝を集め、手伝いをしている。 微笑ましい。
    夕食はパンとチーズと、肉と野菜の煮付け、酒であった。 子供はそれを水で割る。
    また、肉は我々が提供したものである。

    食事が終わると寝るまでの間各自の時間を過ごす。
    父親は使用人と明日進むルートを確認し、母親は妹に地面を使って字の読み方を教える。
    彼女は剣の手入れをしていて、俺はそれを見つつ同じく剣の手入れをする。

    「ねーちゃん」

    彼女に話しかけた。 彼女は顔を上げ「剣は貸さんぞ」と腰に収めた。
    「そうじゃなくって」と言い、んふふふふと不敵な笑みを浮かべた。 そして

    「おっぱい攻撃ーっ!!!」

    彼女の両のむむむむむ胸を揉みやがった!!!!

    325 = 244 :

    きっとこの兄はいい紳士に成長する

    327 = 103 :

    「こンの糞餓鬼ィィイイイイ!!!!」

    背中をむんずと掴み彼女から引き剥がす。
    この餓鬼揉みやがった!! 幾度となくチャンスがあった俺すらしなかった乳を揉みやがった!!
    この糞餓鬼め!! うらやまけしからん俺にも揉ませろ畜生ォォオオオ!!!

    「んだよ良いだろー! にーちゃんだってもんでるんだろー?」

    「やるかッ!!」

    やりたいわ!!
    彼女のペターンオパーイを指でつつーってして後ろから揉みしだきたいわ!!

    「でもそんなにやわらかくなかtt」

    「黙れ耕すぞ!!!!」

    329 = 103 :

    「おい、そろそろ放してやれ。 所詮子供のイタズラだろう」

    優しすぎる。 これが子供の特権という奴か、俺も子供に戻りたい。
    しかしそんな考えは「二度目は無いが、な」という彼女の発言によって撤回された。
    笑っていない目はマイサンをキュッとさせた。 しかし何故だろうドキドキする!

    「んだよー、母ちゃんなら夜父ちゃんがやっても怒らないのにさー」

    母親「ち、ちょっと!!」
    父親「おいこら!!!」

    夫婦の赤裸々話には俺も彼女も使用人も苦笑いするしかない。
    は頭に「?」を浮かべ、兄の頭には拳骨によるたんこぶが盛り上がった。

    330 = 103 :

    夜はさらに更け、静かになる。 酒を飲みながらちらりと彼女を見ると、
    ある一点をぼーっと見つめていた。 その視線の先を追ってみる。
    そこには、母親が肌蹴た毛布を兄妹に優しくかけてやる姿があった。

    「……家族、か」

    ぽつりと呟いた。 そう言えば、去年の旅の中でも彼女はぼーっとしている時があった。
    確かあれは広場で、あの時も仲良く遊ぶ家族の姿があったような気がする。
    彼女は奴隷出身だと言った。
    もしかしたら、親の温もりも覚えていないうちに離れ離れになってしまったのかもしれない。
    だとしたら、こんな光景は見ていて羨ましいだろうな、と思う。

    切なげな彼女の目を見て、後ろから抱きしめてやりたいなぁと思った。
    もちろんそんなことをしても多分鉄拳が飛んでくるだけである。

    331 :

    ほう

    332 = 322 :

    ですね

    333 = 191 :

    包みこんでやれ、ひんぬーも一緒に

    334 = 103 :


    翌日、馬を走らせ車内で会話をしていると、失明によって更に高性能になった俺の耳が不審な音を捉えた。
    急いで荷台の後部に行き、カバーの隙間から、今通ってきた道を見る。

    「どうした」

    「このキャラバン以外の蹄音が聴こえた気が」

    「そんな馬鹿な」と言いつつも、彼女も揃って隙間から後ろを見る。 と、先ほど超えた丘の下から
    五つの影が現れた。 それらは左右に散らばり、手には光るものが見える。 恐らく、武器。

    「親父さん、多分盗賊が近付いている」

    父親「何ィ!? に、逃げるかっ!?」

    「いやこの物量じゃ逃げられん、それに下手に逃げると品物や馬が撃たれる」

    父親「じゃあどうしろってんだ!」

    335 :

    こういうスレ見てる時の自分のニヤけ顔が気持ち悪いったら

    336 = 103 :

    父親が使用人に馬を止めるよう合図を送ると、三台の馬車はゆっくりと止まった。
    そして間もなくして盗賊の乗った馬がやってきて、馬車を前後左右から囲んだ。
    頭目と思われる人物が父親に近付く。

    頭目「大人しく荷物を捨てるか。 良い判断だな」

    父親「品物はくれてやる。 だから家族には手を出すな」

    頭目「そうだな。 じゃあ……そこの女と後ろの二台を渡してくれりゃ、他は無傷で返してやるよ」

    指名された彼女は黙ってゆっくりと立ち上がり、頭目に近付いた。

    頭目「そうそういい子だ、大人しく――」

    そして、頭目の髭だらけの頬に、唾を吐き出した。
    俺も彼女に上から見下されて唾を吐きつけてほしいものである。

    337 = 191 :

    仙人の域に達したなボサ男

    338 = 103 :

    頭目「……糞アマめ。 交渉決裂だ! 野郎共! 皆殺しにしてしまえ!!」

    「応!!」

    響いたのは俺の声だけである。
    一つしかない返事、それも知らない声に頭目はぎょっとし、振り返る。
    「あれ!?」と間抜けな声を出し、俺の横で伸びている四人の盗賊の姿を見て更に驚いた。

    目線を俺に戻したのでにっこりと笑って「どうも」と言うと、
    顔面蒼白になった頭目も「どうも」と口の端をヒクつかせて返した。

    頭目「へへ、えっと、失礼しました!」

    馬の両の腹を蹴り、頭目は四人の部下を置いて走り去っていった。
    なんたる小物臭か。

    339 = 331 :

    エッチなシーンまだ?

    340 = 103 :

    「やけに静かだったから全員一撃で殺したものだと思っていたが、気絶しているだけか」

    「まぁ、無垢な少年少女に血を見せるわけにもいかんだろうと思ってね」

    「器用な真似するのだな。 しかし生かしておいて大丈夫か?」

    「ボウガンは壊したし、大丈夫じゃないかな」

    「随分とお優しいのだな。 いつか裏目に出るぞ」

    「それは困った」

    341 = 103 :

    気絶した四人を木に縛りつけ、それらの馬の手綱は近くの木に掛けておいた。
    キャラバンに戻ると拍手で迎えられ、少々恥ずかしい気分になる。
    また、その日の夕食では本来商品であるはずの高い酒が振舞われた。

    父親「いやぁ助かった! 盗賊が来たって聞いてどうなることかと思ったぞ!」

    「用心棒として仕事しただけなんだけどね」

    母親「んー、護衛の途中でなければ正式に雇いたいところだったわ」

    父親「なぁ。 姉ちゃん、良い傭兵雇ったなぁおい!」

    「え、あ、う、うむ、こいつは有能な傭兵だ」

    ……傭兵、かぁ。 彼女に有能と思われているのは非常に喜ばしいことなんだが、
    やっぱり俺の評価は「傭兵」から動くことはないんだろうな。

    342 = 322 :

    蹴散らされた四人の盗賊の内の、一番弱い癖に甘い汁だけすすってる糞野郎が俺です

    343 = 103 :

     旦

    夕食の後の自由時間、ボサボサの頭をした男は兄の相手をしていた。
    盗賊をあしらってから兄のあいつに対する眼差しは尊敬のものへと変わり、勝手に「師匠」と呼んでいた。

    「ししょーすっげーカッコよかった! ねぇアレどうやんの!?」

    ボサボサ頭「どうやんのってなぁ。 説明すんのか?」

    盗賊団の頭目が父親に近付いた瞬間、男はこっそりと荷台の後ろから出る。
    私は頭目と話し、時間を稼いでいる間に雑魚共を片付ける、という段取りだった。
    しかし時間稼ぎが必要でなくなるほどに、あいつは手早く四人を倒した。 殺しもせず、音も出さず。

    「音も出さず」と言えば、あいつと共に歩いているときにいつも思っていることがあった。
    足音が異様に静かなのである。 あいつが私の後ろを歩いた時、本当に付いて来ているのかと疑うほどに。
    無論戦場において相手に行動を察知されないよう足音を極力出さないようにすることはある。 私もそうだ。
    しかしだからと言って、人間がここまで静かに行動できるものなのだろうか。

    344 :

    ストーキングから得た技術か
    すばらしいな

    345 = 103 :

    以前酒を飲みながら聞いた話では、あいつは
    「ずっとぶらぶら旅して好きなように生きたいけど、それでは食うに困るから春夏は頑張って働く、
     秋は食べ物が美味しいから食べ歩き、冬は寒いから金があれば働かない。 実質働いてるのは半年程度」
    だそうだ。 はたして傭兵如きの安月給で半年も働かないで済む程の蓄えができるのだろうか。
    いや。 経験から言って、どんなに報奨金を貰おうとそれは無理だ。

    あいつは、かなりの手練れである。 地方など給料のケチった戦に出るには勿体無いほどだ。
    あれだけの腕があれば、もっと多く金が手に入る仕事があるはずだ。
    例えば――暗殺、とか。

    ……ないな、それは。
    「無駄な殺生は好まん」と言うばかりか恩人を斬ってしまったことを泣きそうなほど後悔するような男だ。
    あいつに、そんなことができるとは思えない。

    346 = 210 :

    二番目に弱いくせに一番下っ端に偉そうにしてるのが俺です

    347 = 191 :

    俺が馬です

    348 = 103 :

    妹の方が、母親の影からちらちらとボサボサ頭を見ていることに気付いた。
    昨日まではもっと積極的におんぶだのだっこだのをせがんでいた様に思うが。
    見ていると、私の視線に気付いたらしい母親が口を開いた。

    母親「初恋の相手はパパでもお兄ちゃんでもなく、
        傭兵のお兄さんだったみたいね。 格好良かったから仕方ないかな」

    「なっなんで、そんなこと言うのーっ!」

    妹は耳を真っ赤にして「ママのバカバカ」と小さな手で母親をポカポカと叩いた。
    なんというか、これが微笑ましいというやつだろうか。
    きっとこの五歳の少女は、あいつのことが好きなのだろう。

    尤も私は、人を好きになったことがないので、それがどういう感情なのかは分からない。
    分かろうとも思わない。 恋愛など、戦場で邪魔になるばかりではないか。

    349 = 227 :

    俺が木です

    350 :

    壊されたボウガンです
    かなり痛かったよママン


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