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    元スレ女旅人「なにやら視線を感じる」

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    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - ストライクウィッチーズ + - + - 傭兵と騎士 + - + - 女騎士 + - 男勇者 + - 神スレ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    251 = 103 :


    宿屋「お? 兄ちゃん今日は早かtt」

    彼女を背負う俺の姿を見た宿屋の旦那がぽかんとしているのを尻目に、急いで部屋に運び込む。
    唯一の狭いベッドに彼女を寝かし、ボロい布切れのような毛布をかける。 無いよりはマシだろう。

    規則的に胸を上下させ、すぅすぅと寝息をたてる。 髪は乱れて彼女の顔にかかっている。
    そして何より、まだありありと残っている、彼女の体重を担っていた俺の背中が捉えた感触――
    彼女の、小さいながらも確かにあった柔らかなモノの感触が、俺の頭を、股間を刺激し、
    今にも爆発させようとしていた。

    これはいかん。 これはいかん!! これは、俺の理性が保たん!!
    いくら彼女が寝ているとはいえ、その横で息子を宥めるというのも……不可ッ!!

    252 = 227 :

    和田アキ子であるか

    253 = 190 :

    >>249
    落ち着け
    和田アキ子を所望してどうする

    254 = 102 :

    ゲス野郎。

    255 :

    度し難いな

    256 :

    俺も傭兵になってくる

    257 = 103 :

    宿屋「で、何でオレんとこに居んだよお前は」

    「萎えさせるには旦那を見るのが一番だと思った」

    宿屋「失礼な、見ろこの肉体美」

    「なんというビールっ腹。 あー萎えた萎えた」

    宿屋「だいたい萎えさせる必要がどこにあるんだ。
        折角たぶらかした女だろ、さっさとぶち込みゃいい。 女を待たせちゃいかんぜボウヤ」

    「たぶらかしてなどいない! 酔いつぶれちゃったから仕方なく、」

    宿屋「なるほど酒を飲ませて無理やりか。 でも後悔するぜェきっと」

    「だから、そんなつもりは無い!」

    宿屋「無いっつーか出来ないんじゃねーの。 臆病っつーか甲斐性なしっつーか」

    「俺は紳士なだけだ!!」

    258 = 244 :

    >>253
    落ち着いた。
    ちょっとお任せしてくる

    259 = 102 :

    こんなに紳士になれないわ。

    260 = 103 :

    「……というわけでさ、俺をここで寝かしてほしい」

    宿屋「だめ。 却下。 客は客室で寝ろ」

    「じゃあ新しく部屋を借りる。 多少高くてもかまわん」

    宿屋「却下。 満室」

    「ふざけんな客来ねーってボヤいてたのどこのどいつだ!!」

    宿屋「うるせー店主が満室っつったら満室なんだよ!!
        折角シングルベッド一つの密室なんだから童貞ぐらい捨てて来い!!」

    その後も口論は続いたが、結局別の部屋で寝ることは許されなかった。
    くそう、あのおっさんめ。 明日奥さんにおっぱいパブ行ってた事バラしちゃる。

    262 = 103 :


    朝の日差しがこうこうと輝き、小鳥の囀りが聞こえる。 俗に言う朝チュンである。
    窓から差すその清々しい光が作り出す陰で、俺は膝を抱えて蹲っていた。

    俺は何もしなかった。 出来なかったのではなく、しなかったのである。
    無防備、無抵抗の彼女を前にして俺は、何もしなかったのである。
    一晩耐え抜いたこの俺を誰か褒めてやって然るべきだ。

    とりあえずロビーに降りる。
    カウンターの奥では宿屋の奥さんが朝食を作っていた。
    俺に気付くとニカッと笑い「もうちょっとだからね」と言った。

    宿屋の旦那と奥さんは喧嘩こそするものの、仲良く今までやってきたのだろう。
    俺が居ない間にライバル店が増えたりもした。 それでも、これからも二人三脚で続けていくのだろう。
    そんな夫婦の仲に皹を入れるのは、やはり良心が痛む。 他人が介入するのは野暮というやつだ。

    「前、旦那さんが若いお姉さんのいっぱい居る店に居たよ」

    263 = 256 :

    俺もおっぱいパブいってくる

    264 = 191 :

    宿屋「俺の部屋で一緒に寝ようってことだよ、言わせんな恥ずかしい///」

    265 = 103 :

    朝食を持って部屋に戻る。 と、ドアの閉まる音で彼女は起きてしまった。

    「ん……」

    もぞ、と動く。 かわいい。 うっすらと目が開く。 かわいい。
    上半身を起こすも、まだぼーっと目を擦っている。 超絶かわいい。
    キョロキョロと見回し、俺と目が合う。 その瞬間ぱっと見開かれた。

    「な、なっ……!!」

    「お、おはよう……」

    「私の剣は!!」

    寝起きどっきり。 死ぬほどかわいい。
    というか起きてまず剣の心配か。 ベッド脇の壁に掛けてあるのを指差す。

    266 = 190 :

    非常に良いのだが無性に壁を殴りたくなるこの感情は一体…

    267 = 103 :

    「……私の部屋、ではないようだな」

    「酔いつぶれて寝ちゃったんで、運ばしてもらいました」

    「そうか」と言いながら彼女は自分の胸、そして下腹部を触って確認し、
    そして小さく安堵の息を漏らした。 俺はそんなことしてないので安心してください。

    「……酒場からは、宮廷の方が近かったと思うが」

    「いやそうだけど……そこには行きたくないだろうと思って」

    はっとしたような顔をする。

    268 = 103 :

    「……昨日は、とんでもない事を口走ってしまったな」

    「酒かなり飲んでたみたいだしなぁ」

    酒を飲んだ勢いで、思ってもいないことを言ってしまうことはある。
    当然、今回――彼女が共に旅をしたいと言ったことも、そうだと思っていた。
    その時だけでも俺は死ぬほど嬉しかったから、今嘘だったと言われても
    ヘコタレ……ないことは絶対にないが、まぁ仕方ないかと諦めることはできる。

    「うむ、だから……その時の言葉、取り消して欲しい」

    「あ、……はい」

    ほらほらほらほらぁぁぁああああ!!!
    所詮夢だったんだよちくしょおおおおおおおおおお!!!

    269 :

    くそ、どいつもこいつもイライラするな・・・壁斬り捨てちまった・・・

    270 = 103 :

    「それでだな」

    「あはい」

    「傭兵のお前に、依頼する。 内容は私の旅の同伴、護衛」

    「報酬は当分の食費と宿代。 どうだ、引き受けてくれるか」

    つまりは――

    しばらく固まったあと、黙って頷く。
    彼女はにっこりと笑って「ありがとう」と言った。

    271 = 103 :

    半分投下終わったよ!やったねたえちゃん!

    273 = 191 :

    あと半分か
    長いようで短い
    寝食無しでがんがれ>>1

    274 = 103 :

    一階のロビーにはボコボコにされた宿屋の旦那がぽつねんと立っていた。
    理由は知っているが「どうしたのその顔」と訊いてみた。 「放っておけ」

    宿屋「それよか朝の決まり文句! 『昨夜はおたのしみでしたか』?」

    「あっおいこら!」

    言ったとき、彼女がちょうど階段から降りてきた。 旦那の表情が固まる。
    そして、俺と彼女の顔を指を差し、交互に確認した。

    宿屋「たたったたたた隊長殿ぉぉおおおおおッ!!!?」

    「朝から騒々しいな」

    宿屋「え、どっ……おい、もしかして前言ってた飲み友達って」

    「彼女がその」

    宿屋「な、なんだってー!!!」

    275 = 244 :

    >>271
    支援が増えるよ!

    276 = 103 :

    宿屋「た、隊長殿! お言葉ですが何故このような糞野郎とセッk」

    言わせねぇよ!と首元にナイフを突きつける。 このおっさんなんてこと言いやがる!
    彼女はやれやれといった感じで「勘違いしないでいただきたい」と言った。

    「妙な噂を流してもらっては困るのだ。
        私が酔った勢いで男との肉体関係をもってしまったなどという隊の沽券に関わるような事は特にな」

    宿屋「は、ハイすみません、それにこんな男にゃそんな勇気も意気地もありませんでした!」

    「あのなぁ」


    その後、俺が町を出ることを旦那に告げると、一瞬寂しそうな顔を見せた。

    宿屋「また泊まりに来い。 死ぬんじゃねえぞ」

    「旦那もおっパブ行き過ぎて奥さんに殺されないようにな」

    宿屋「テメェかぁぁあああああッ!!!」

    277 = 190 :

    >>271
    構わん、続けろくださいホントお願いします

    278 = 103 :


    「お前の気遣いには感謝するが、結局は一度戻らねばならない」

    宿を出てからそう言った。
    旅にはそれなりに準備が必要であるし、なにより彼女は騎士団五番隊隊長という
    かなり高い地位の人物であるため、いろいろと片付けなければならないことがあるのだろう。
    というか、そういう重要人物が急に席を離れることに上からの許可など下りるのだろうか。

    そんな事を考えながら、俺は食料の調達に勤しんでいた。
    旅の間に彼女が食べる量、好きな食べ物、苦手な食べ物は全て把握しているつもりだ。
    なんせ一ヶ月彼女を見続けていた、彼女の食生活のことなら俺に任せろ。

    それプラス、俺自身が食べる分も買う。 手に持つ袋はなかなかに重い。
    こ、これが、二人分の食料の重さか……!

    280 = 191 :

    変態紳士のこの出世は異常

    281 = 103 :

    待ち合わせをしていた町の東門に寄り掛かりながら、シャクシャクとリンゴを食べる。
    彼女が来るのは夜か、下手したら明日……いや、もしかしたら外出の許可が下りないかもしれない。
    心配事は多々あるが、それよりも俺は待ち合わせという行為そのものの方にこそ感じるものがあった。
    そわそわというか、わくわくする。 どうした自分、ティーンエイジャーに戻ったつもりか。

    日時計で言うところの午後二時過ぎ、思っていたよりかなり早く彼女は現れた。
    その姿は去年ずっと追い続けていたときのそれと同じで、俺にとってはそれが最も馴染み深い服装である。

    「待たせたな」

    「いや、俺も今ちょうど買い終わったところだから」

    やったことはないがデートの待ち合わせみたいだな、と思った。
    しかし今の彼女との関係は「依頼主」と「傭兵」なのである。

    何故俺に頼んだのかという質問に対して、彼女は「目の前に居たお前が傭兵だったから」だと答えた。
    結局のところ旅をするのは――傭兵であれば、誰でも、よかったのだ。

    282 :

    投下速度早いな、もう全部書き終えてるのか


    とりあえず支援

    283 = 189 :


    >何故俺に頼んだのかという質問に対して、彼女は「目の前に居たお前が傭兵だったから」だと答えた。

    目の前に居た傭兵がお前だったじゃなくて、目の前に居たお前が傭兵だったってのが深いな

    284 = 191 :

    チン介「めっちゃ深いやん」

    286 = 103 :

     旦

    私にとってボサボサの頭をした男が、他の男に比べて何か特別な存在である事には違いなかった。
    私はその本心を、あいつに知られてしまうことを恐れた。 それが重荷となって、嫌われてしまうのを恐れた。
    共に旅をしたいという願いを「依頼」と改めたのも、その依頼をそいつにした理由を単純に
    「傭兵だったから」と言ったことも、本心を探られないようにするためだった。

    「元敵兵」、「飲み仲間」、「傭兵と依頼主」、「旅の相方」
    あいつとの仲を、これ以上は望まない。 そして崩したくもない。
    ――私は、私が思っていた以上に臆病者らしい。

    そう思いながら、行きたくもない宮廷に足を踏み入れた。
    さっさと用を終わらせて、待ち合わせの場所に急ごう。

    287 = 103 :

    待ち合わせの東門に腰を預けてしゃがんでいる男を見つけた。
    食べ終わったリンゴの芯を歯に咥え、カクカクとさせて遊んでいる。 待たせてしまったようだ。

    私に気付くと立ち上がり、芯をその辺に吐き捨てる。
    そして荷物からごそごそと何かを取り出し、私に放り投げた。
    微妙にずれた位置に飛んだそれを受け取ってみると、リンゴだった。

    ……確かに私はリンゴには目が無いが、こいつに言った覚えはない。
    けど、まぁ、有難く頂いておこう、うん。 一口齧る。 美味しい。
    その様子を見ると男はにっこりと笑い、歩き始めた。

    ボサボサ頭「じゃ、行こうか」

    288 = 103 :

     旦

    さて、彼女との二人旅が始まってしまったわけだが。
    彼女が共に旅をしたいと告げたときは「おおっもしや」と思ったけどそんなことはなかったぜ!
    現在「元敵兵」、「酒飲み友達」、「依頼主と傭兵」と「旅の護衛」が俺と彼女の関係、
    それ以上を期待してはいけないし、また俺はこれを維持していかなければならない。

    どうしてだろうな、去年はあんなに望んでいた彼女との旅なのに嬉しい反面胃がキリキリする。
    きっと俺は彼女との接し方が分からないのだ。 いつもあった間を埋める酒は、もう旅では使えない。

    妄想で何度も何度も描いた彼女とのらぶらぶちゅっちゅハッピートラベルライフでは
    何かのトラブルに巻き込まれピンチの彼女の前にこの俺が颯爽と現れるのが常であった。
    しかしそんな超ご都合主義なToLOVEるは現実で起こるはずも無く俺の活躍の場は無い。

    すなわち俺には今のポジションを維持するだけの自信はない!
    俺は彼女を見るだけで楽しいが、彼女にも旅を楽しんでもらわないことには意味がないのだ!

    290 = 103 :

    彼女は俺の右側、少し後ろを歩いた。
    多分右目が潰れた俺に対する彼女の気遣いで それはまことに嬉しい事ではあるのだが、
    しゃくしゃくとリンゴを齧る彼女の可愛い姿を視界の端ですら捉えることができなかった。 無念。

    ぽりぽりと右頬を掻いていると、不意に「おい」と彼女が話しかけてきた。
    振り向いてみると、彼女の手には眼帯が握られており、こちらに差し出していた。

    「陥没していては痛々しくて見てられん。 隠しておけ」

    oi おい これはあれか彼女からのプレゼントと見てよろしいか! 紀伊店のか!
    そしてごそごそと荷物を弄った音がしなかったことから彼女のポケットに入っていたと推測できる。
    彼女と密着状態にあった布だと。 素晴らしいこれはクンカクンカする他ない!

    否そんな姿を晒すなど紳士としては恥ずべきだ。 ここは――
    目に装着するとき鼻の前を通り過ぎる瞬間に、こっそりと匂いいや香りを嗅ぐべきであろう。

    291 = 103 :

    「ありがとう死ぬほど嬉しいです」

    「死ぬほどってな……ま、まぁ喜んでくれたみたいで何よりだ」

    「でもどうだろう、ガラ悪そうに見えないかねこれは。 盗賊みたいに」

    「間抜け面に締りが出たし丁度良いんじゃないか」

    「間抜けって……そんな風に思われてたのか」

    「間抜けで優柔不断だな」

    「否定も肯定もできんとは!」

    これは友人としての会話なのだろうが、やはり彼女とのそれは楽しかった。
    眼帯というプレゼントも貰ったしもう人生の最盛期と言っても過言ではないだろう。

    293 = 103 :


    出発が遅かったこともあるが、空はあっという間に暗くなってきた。
    歩きながらせっせと拾った枝を組み、フリントで火種を作って火を育てる。
    俺が塩漬け肉を切り分けて串に刺し ぢりぢりと焼いている間、彼女は小さな鍋でスープを作っていた。
    「初日ぐらい贅沢してもいいだろう」とのこと。 かかかか彼女の手作り料理だよおい!!

    食卓には肉の串焼き、小さなパン、酒、そして彼女手作りの豆と野草のスープが並んだ。
    酒を掲げ、乾杯。 ジョッキやグラス同士がぶつかる爽快な音ではなく、
    動物の胃袋に入った酒がボチョンと揺れる音しかしなかったが、まぁそんなものは味に関係ない。

    スープをまず一口、飲む。 間を入れずに二口目、三口目と口に運ぶ。
    なんという美味さだ! かつてこれほどまでに美味いスープを飲んだことがあっただろうか!
    豆に合った絶妙な調味料の加減、加えられたバターによるまろやかさ、
    そして何より目の前で彼女が作ったという事実が俺の頬を削げ落とした。 今なら死んでも良い。

    294 = 227 :

    あ、それ宿屋の親父が作ったやつを暖めなおした

    295 = 103 :

     旦

    渡した眼帯に喜んでくれたようだった。 医務室には義眼もあったが、
    髪がボサボサで髭も毎日どこかしら剃り残しがあるズボラな男にそれが合うとは思えなかった。
    正直、眼帯も似合ってはいなかった。 と言うより、あいつという男のイメージに合わなかった。
    まぁきっとすぐに慣れると思うし、ずっと窪んでいるのを見せつけられるよりはマシだろう。

    旅の初日だということで、景気付けにマメのスープを作ってみた。
    軍行中 部下達によく振舞っていたものだが、こいつの口にも合ってくれたらしくペロリと食べてしまった。
    そんなに喜んでくれるのなら、毎日でも作ってやりたい。 ……旅中は無理か。

    夕食が終わり、私の腹は満たされた。 そして、心まで満たされた。
    あいつが美味そうにスープを飲むのを見たからだろうか。

    297 = 103 :

    「去年も、一人で旅をしていたんだ」

    ボサボサ頭「なんで?」

    「大した理由はない、ただぼーっとしたかったんだ。 尤も戦の準備ですぐ終わってしまったが」

    ボサボサ頭「なるほどね」

    「それで、やはり単身では夜襲が心配で落ち着いて寝ていられなくてな。
      今回も一人旅でも良かったんだが、それもあってお前に旅の同行を頼んだわけだ」

    ボサボサ頭「それなら部下の誰かでも良かったんじゃ」

    「あいつらは信頼こそ出来るが、やはり上司と部下だからな。 堅苦しいだろう。
      その点お前は傭兵でお互い気を使う必要もないし、私より腕が立つ。 ……信頼も、できる」

    ボサボサ頭「え、……信頼、されてるんだ」

    「駄目か?」

    ボサボサ頭「いやいや! そんなことは」

    298 :

    良スレしえんぬ

    299 = 103 :

    ボサボサ頭「そ、それより……こんな急な旅、上が許してくれたのか?」

    「許可か。 書類ならすんなり通った」

    ボサボサ頭「えっそうなの?」

    「……正直、廷内での私の評価はあまり良くない。
      由緒正しき正規軍の隊長という地位に居座るには私は相応しくないと、そういう声が多い。
      私が女だからか、若すぎるからか、平民――奴隷出身だからか、とにかく気に入らないと」

    「そんな中でも私が居られたのは武勲があったからだ。
      武勲があったから――利用価値があったから、なんとかしがみ付いていられた」

    「だが半年前、連合軍との戦で勝利を収めた。 圧勝だった。
      そんな勝ち方をしてしまったら、他の国もしばらくは不用意に手はだせなくなる」

    「戦がなくなる。 私は武勲を挙げられなくなる。
      武勲を挙げられない私は軍に利益を与えない。 評価を下げる邪魔者でしかない」

    「せめてと思い鍛錬や事務仕事を頑張っても、それは副隊長にだってできる。
       こんな立場のない私になんか、休暇や外出の許可が下りないわけがないだろう」


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