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    元スレ新ジャンル「ロリスモーカー」

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    101 = 99 :

        

    102 = 80 :

    「最近、街の方にシガーバーが出来たらしいわ」

    「なにそれ?」

    「お酒と一緒に、葉巻も出してくれるバー」

    「いきたい」

    「大人になったらな」

    「えー」

    「ごねても駄目。大人になるまでは我慢しろ」

    「……じゃあ」

    「ん?」

    「やくそくね。おとなになったら」

    「え、俺も行くの確定?」

    「やくそく」

    「――それまで店が残ってたらな」

    「ぜったいね」

    「はいはい」

    103 = 99 :

       

    104 = 98 :

    紫煙

    105 :

    「ピース」

    「ヴァージニアブレンド。名前の由来は戦争終焉記念じゃ。当然、戦後直後販売したのじゃ」

    「爺さんがよく吸ってる印象だぜ。両切りだしな」

    「"ふぃるたー"がなかったからのう。T/N値も当時最高。値段も当時は他の銘柄の11倍したもんじゃ」

    「当時を生きているような口調だな」

    「今はヴァージニアブレンドが少ないからの。香料をあまり使わず、煙草本来の甘さを引き出しておる」

    「と言うか、他のヴァージニアブレンドってなにさ?」

    「JT販売は、イギリスから委託されたソブラニーのみじゃのう」

    「ああ、あの無駄に高い奴。ピースはJT最高傑作ときいたけど?」

    「ヴァージニアブレンドは値が張るが、煙草としての旨さは格が違うのでな。当然じゃろう」

    「まあ、香りはいいな。なんでヴァージニアは旨いって分かってるのに作らないのさ?」

    「時代の流れじゃよ。ヴァージニアは高級葉で、T/N値が高く。あまり重たさを感じないのじゃ」

    「味香りはよくても、T/N値が高さの割りに吸い応えが少ないと」

    「じゃから、見た目の数値が跳ね上がって、健康風潮の中で作っても売れぬ。仮に売れても赤字じゃ」

    「お前らしい煙草だ。時代に取り残されてるあたり」

    「時代じゃのうて、時間じゃろう?」

    「よくいうぜ」

    106 = 99 :

      

    107 = 105 :

    「セブンスター。通称セッタ」

    「日本の在来種を中心とした葉組みじゃ。ブランド力が高い銘柄じゃのう」

    「まあな。秀作だ」

    「当時は最も軽い煙草じゃった。人工的で大味な甘さを特徴としておる」

    「万人受けする、吸いやすい煙草だよな」

    「あまり知られておらぬが、ココアフレーバーじゃ。大雑把な甘さの根源じゃな」

    「甘いっちゃ甘いが、ちょっと辛めじゃないか?」

    「金属的な香りと辛さは在来種の特徴じゃのう」

    「さっきから出てくるけど、在来種ってなんなのさ?」

    「江戸時代から品種改良された品種じゃ。煙管用銘柄の小粋は在来種のみの葉組みじゃの」

    「というか、ブレンドを吸っただけで分かるのか?」

    「細かい分量までは分からぬ。じゃが、大よそ検討をつけるくらいは出来ようぞ」

    「どういう舌してるんだよ。お前」

    「クククッ長く生きれば酸いも甘いも味わうものじゃ」

    「お子様な見た目で何を言うかねえ?」

    108 = 99 :

       

    109 = 105 :

    「キャスター。キャスターマイルドが一番人気で、通称キャスマイ」

    「在来種を多く使ったアメリカンブレンドじゃのう。かなり強めの"ばにらふれーばー"じゃ」

    「アメリカンブレンドってなにさ?」

    「バーレー種を中心とし香料を多く使った煙草じゃな。今の主流じゃよ」

    「と、言われてもバーレーの味が分からないな」

    「T/N値が低く、味は特徴がなく独特の刺激、吸い応えがあるのじゃ。そして、香料を吸収しやすい」

    「なるほど、今の流行にぴったりなわけか」

    「それにバーレーは安価であるしのう。葉組みはバーレーと在来種が同じ程度とみたわい」

    「キャスターは吸ってる奴がいると、すぐ分かるほどバニラ臭がするな」

    「香りは"ばにら"が強いが、そこまで甘いわけではないのう」

    「いや、気分が甘ったるい」

    「まあの。お菓子のように気軽に楽しめる煙草じゃ」

    「お子様なお前に似合ってるじゃないか」

    「精神面では、お主の方が似合うと思うがのう」

    110 :

    品のない蘊蓄自慢スレだなあ

    111 :

    厨ってのはそれをかっこいいことだと思ってるんだよ
    わかってやれ

    113 :

    「ホントにここ人が来ないよな」

    「ん」

    「来たら来たで、この状況どう説明すればいいか困るけどな」

    「おや子のふりすればいい」

    「俺そこまで歳行ってねぇよ」

    「……?」

    「素で「そうなの?」って顔すんのやめてくんね? 普通に傷付いた」

    「じゃあ、かのじょ」

    「ベタすぎるボケをありがとう。
      まぁ、甥と姪……頑張っても兄妹だな」

    「れんしゅうしてみる?」

    「何を」

    「よびかた」

    「あぁ、じゃ、お兄ちゃんって呼んでみ」

    「――おにいちゃん」

    「うわーキモい、なんかぞわってきた――いってぇ、痛い! 連続脛キックはなし!」

    「ばか」

    「ていうか、俺がしたいのはそういう話じゃなくて」

    「?」

    「あの、お忘れかも知れませんが、
      どんな関係でも、お前に煙草吸わせてたらアウトなんですけど」

    114 = 113 :

    「最近寒いな。もう冬か」

    「ん」

    「いつっ!」

    「?」

    「唇われた……」

    「リップつかう?」

    「血止まったら借りるわ」

    「ん」

    「……お、このフィルター、口紅ついたみたくね」

    「ほんとだ」

    「これなんか色っぽくね? セクシーじゃね?」

    「でも、ちじゃん」

    「うへぇ」

    「ていうかきもい」

    「うへへぇ」

    115 = 113 :

    「タバコのかくしげいってしってる?」

    「いや、知らねぇ」

    「つまんない」

    「すいませんね」

    「しらべてきて」

    「なんでまた……」

    「こんど、クリスマスかいがあるから、それまでに」

    「ぜってー教えねー」

    116 = 113 :

    「あけましておめでとう」

    「ん。おめでと」

    「本年もよろしくお願いします」

    「おねがいします」

    「いや、今日は寒いな――」

    「おとしだまは?」

    「来ると思ったわ絶対」

    「…………」

    「……はいはい、分かってるよ。用意してあるよ。
      親にはバレないようにしろよ?」

    「ん。ありがと」

    「なんか買いたいモンとかあんのか?
      つか、お前が煙草以外の物買うとこほとんど見たことねぇんだけど」

    「あるよ」

    「何よ?」

    「たばこ」

    「やっぱりたばこかよ」

    「ちがう。たばこのカートン」

    「あぁ、いつもの小遣いじゃバラ売りしか買えないわな」

    「おとながい」

    「いや、バラでも大人の買う物だから、煙草は」

    117 = 113 :

    「カートンでかった」

    「夢が叶ったな」

    「べつにそこまでじゃない」

    「また可愛げのねぇ……」

    「でも……」

    「どうした?」

    「おおくてかくせない」

    「後先考えようぜぇ……。
      俺が預かってやろうか?」

    「ん」

    「はい、確かに預かりましたよ」

    「かってにすったらおこる」

    「手数料に1本――」

    「だめ」

    118 = 113 :

    「なんかお前の煙草、フィルターんとこ色変じゃね」

    「ん」

    「あぁ、口紅つけてんのか」

    「ちがう。いろつきのリップ。
      ていうかきづくのおそい。もてないよ」

    「お子様にモテてもなぁ――いってぇ! 今のはまた一段と痛い蹴りだったぞ」

    「ふん」

    「ところで、こういう色つきのリップって、口紅の代わりみたいな感じなのか?」

    「それもあるとおもう」

    「へぇ」

    「……すいがら、いろっぽい?」

    「うーん、吸ってる奴がガキじゃなぁ――ほっ! 避けっ!」

    「…………」

    「あ、すいません! いてぇ! 痛い! 許して!」

    119 = 113 :

    「でんしタバコってどうなの?」

    「あー、あれそこそこ流行ってるっぽいのかな。でもなんか良くないらしいぞ」

    「そうなんだ」

    「安全性が確認できないとか、毒性があるとかなんとか。詳しくは知らないけど」

    「ふーん」

    「まぁ、わざわざ身体に悪い物吸うことないし、普通に煙草吸っとけ」

    「ん」

    「…………」

    「…………」

    「なんか俺、微妙におかしなこと言った気がする」

    「わたしもそうおもう」

    120 = 113 :

    「このまえ、クラスの男子が、たばこすったってじまんしてた」

    「うーわー、その薄ーい笑い方。悪い顔だなー。めちゃめちゃ鼻で笑ってるなー。
      まぁ、お前にしてみりゃ、今さらな話だな」

    「ん」

    「でもさ、煙草吸う奴なら話し合うんじゃね?
      つうかお前、好きな男子とかいねぇの?」

    「……いる、かも」

    「えええええ、マジで!?
      お前にもそういう感情あったんだ!?」

    「うるさい。しね」

    「で、どんな奴なんだ? お兄さんに教えてご覧なさい」

    「……きになる?」

    「めっちゃ気になる」

    「ばかで、けっこうこどもっぽいかも」

    「そりゃ難儀だな。絶対尻に敷かれるぞそいつ」

    「……ふ」

    「え、何その笑い方」

    121 = 113 :

    「ねえ」

    「ん?」

    「エッチなことしたあと、たばこおいしくなるのってほんとう?」

    「よしまずどこのどいつからの情報なのか教えてもらおうか」

    「クラスで男子がはなしてた」

    「こえー、そいつらこえー。
      最近のガキって、そこまでしてんの?」

    「みえはってしったかぶってるだけ。
      どうせほんとうはしたことない」

    「そういう言葉がさらっと出てくるお前もこえー」

    「それで、おいしくなるの?」

    「黙秘権を行使させて頂きます」

    「……したことないの?」

    「黙秘権を行使させて頂きます」

    「……ためし――」

    「試さないぞ」

    122 = 113 :

    「はぁっ、はっ、はぁっ」

    「ほらほら、どうした」

    「はっ、はぁっ、んっ、っはぁ……!」

    「もっと頑張らないと先にいっちまうぞ?」

    「ん、やだ、はぁっ、はやぃ……もう、だめ……」

    「――はい、ゴールー。お前の負けな」

    「はぁっ、はぁ……おとなげ、ない」

    「可愛げない子どもに言われたくないわー。
      つうか、お前が言い出したんだろ、いつものとこまで競走って。
      しかもフライングまでしやがって」

    「うるさい。……はぁ、てかげん、しろ」

    「俺の辞書にそんな言葉はないね。
      ……あー、運動の後の一服はまたうまいわ」

    「……わたしも」

    「あ、煙草吸うと運動力落ちるらしいぞ、心肺機能がどうとかで」

    「うるさい。しらない。1本よこせ」

    「はいはい」

    123 = 113 :

    「時々、「たばこは1000円くらいに値上げすればいい」って話聞くよな」

    「ん」

    「お前、1箱1000円になったらどうするよ?」

    「かえない。おこづかいたりない」

    「そりゃそうか。
      まぁ、さすがに1000円になったら俺も禁煙するなー」

    「しないでよ」

    「なんでよ」

    「それでわたしにわけて」

    「いやです」

    124 :

    電子たばこ!
    そういうものもあるのか

    126 = 113 :

    「先週、合コンあったのよ」

    「……へぇ」

    「すげー可愛い子がいたんだけど、その子、煙草嫌いなんだって」

    「…………」

    「あー、禁煙すっかなぁ」

    「……ん、これあげる」

    「なに、煙草くれんの? 珍しい」

    「だからもっとすえ」

    「嫌がらせか」

    127 = 113 :

    「……ねえ、きんえんしたら……もうここ、こない?」

    「え、なんでよ」

    「だって……くるいみない」

    「いやそれ、お前の話だろ。
      俺は別に煙草吸うだけに来てるわけじゃねぇし」

    「ほんと?」

    「眺め良いし、人少なくて静かだし。
      俺しか知らない秘密の場所って感じで好きなんだよここ」

    「わたしがしってる」

    「じゃ、ふたりしか知らない秘密の場所だ」

    「ん」

    「――それに、危なっかしくて目が離せない、ちっちゃい友達もいるから、な」

    「……なんかきもい」

    「えええ、今俺すげぇいいこと言ってなかった?」

    「きもい」

    「ショックだわ。
      つうか、そういうお前はどうなんだよ。禁煙したらもう来ないのか?」

    「くる」

    「だろ?」

    「ばかでうるさい――へんたいが、気になるから」

    「言うねぇ」

    128 = 113 :

    「あ」

    「お」

    「ねこだ」

    「猫だな」

    「タバコのにおい、へいきなのかな」

    「知り合いが飼ってたのには、好きな猫と嫌いな猫がいたなぁ。
      猫によるんじゃね」

    「ふーん。おいで」

    「あ、逃げた」

    「…………」

    「……苦手な方だったみたいだったな。なんか嫌そうな顔してたし」

    「…………」

    「なんで俺を睨むんだよ」

    129 = 124 :

    好きなのもいるのか
    猫って全部煙草嫌うものだと思ってた

    130 = 113 :

    「…………」

    「…………」

    「……あー、やっぱ一服すると落ち着くわー」

    「ん」

    「……なぁ」

    「?」

    「お前がテンションいつも低いのって、やっぱ煙草のせい――」

    「それはない」

    「ですよねー」

    131 = 113 :

    「…………」

    「今日はまた、一段とテンション低いな」

    「……ごめん」

    「え、なにが」

    「ライター……とられた」

    「マジでか。誰に」

    「……なんとかしどうっておばさん。さっきまちにいた」

    「あー、なるほど……。
      だから人のいるとこで煙草出すなっつったろー。
      つうか、適当に誤魔化しても駄目だったん? 親のだとかさ」

    「だって、嘘つきたくなかった」

    「お前変なとこ律儀なのね」

    「……せっかくくれたんだもん。わたしのだもん」

    「な、泣くなよぉ」

    「ほんとにごめんね」

    「気にすんな」

    132 = 113 :

    「――あー、そういやー」

    「?」

    「俺、ライター新しいの欲しかったんだよな」

    「…………」

    「今度買いに行こうと思うんだけど、お前も来るか? ついでに買ってやるぞ」

    「…………」

    「……なんか言って下さい」

    「いく」

    「よし、決まりだ」

    「……き、つかってる?」

    「子どもはそういうこと言わなくていいの。ていうか察するんじゃない」

    「だって、へたなんだもん、えんぎ」

    「はいはいすいませんね」

    「でも、ありがと」

    「ん」

    「……いつも、やさしいね」

    「惚れたか?」

    「へんた……。
      ――ん、かもよ」

    「ぜってーありえねー。何その間。つうか変態言いかけたろ今」

    「ふん。ばか」

         ◇

    「――で、結局また俺とかぶってんじゃん。ライターの形さぁ」

    「これがきにいったの」

    「そうですか」

    「ん」

    133 = 113 :

    「ねぇ」

    「うん」

    「なんで、ジッポーにしなかったの?」

    「え? だってお前ジッポーので点けた煙草の味、好きじゃないつってたじゃん」

    「そうだけど、なんでわたし?」

    「いや、お前いっつもガス切らしたりして、火ぃもらおうとするだろ」

    「あわせてくれてるんだ」

    「こう見えてレディには気を配るのよ、俺は」

    「……きもい」

    「うっせ、うっせ。何その笑顔」

    134 = 113 :

    「ライター、ガスない」

    「ほいこれ。たまには自分で補充してみ」

    「ん」

    「…………」

    「……はいんない」

    「もっと力入れて」

    「ん……っ。
      っ! はにゃぁ!」

    「ありゃあ、ガス吹き出しちまったなー。ノズル真っ直ぐ差してなかったろ。
      つうか、変な声出たなー」

    「でてない」

    「「はにゃぁ」って言ったよな。「はにゃぁ」って」

    「いってない」

    「そういう割りには顔赤いぞー。はにゃぁ!」

    「……!」

    「うわぉあ! つめっ、冷てっ! 馬鹿、こっち向けて吹くな!」

    135 = 124 :

    なんぞによによする展開だらけじゃー

    136 = 113 :

    「…………」

    「…………」

    「…………」

    「……あの」

    「ん」

    「なにしようとしてんすか、さっきから」

    「……はさめない」

    「何を。ライターを?」

    「きのうテレビでみた、おっぱいのたにまにライターをはさむの」

    「はい無理ー。ぜってぇ無理ー。痛ったい! お前今グーだったろ!」

    「うるさい。みるなへんたい」

    「じゃ、なんでここでやんのよ」

    「ほかにライターだせるばしょない」

    「あー」

    「じきにはさめるようになる」

    「はいはい、期待してるわ」

    137 = 113 :

    「……なんだよ、人のことをじろじろと」

    「なやみとかって、ないの?」

    「いきなりひでぇこと言うなおい」

    「ちがう。なんか、きげんわるいところとか、みたことないから」

    「いやそりゃ凹む時やムカつく時だってあるぜ?
      でも、そういう時こそ一服だろ」

    「ん……」

    「それに、この場所と、お前もいるしな。
      子どもの前でイライラしたくねぇしさ。お陰様で、助かってるよ」

    「……なんか、むかつく」

    「えぇ、なんでよ」

    「かってにいやされてるだけじゃん。そうだんとかもないし」

    「怒るなよ。助かってるのは本当だぞ。まぁ、1本どうだ」

    「ん」

    「ほれ、火」

    「ん」

    「…………」

    「……こんどはさ」

    「ん?」

    「そうだん、してもいいよ」

    「ん。りょーかい」

    138 = 113 :

    「20歳から80歳まで毎日1箱煙草吸い続けると、合計で650万円もかかるんだってよ」

    「ふーん」

    「いつものことだけど反応薄いなおい」

    「わたし、1しゅうかんで1はこだもん」

    「ただし20歳前から、かなりフライングしてるけどな。
      まぁ、お前の小遣いじゃそのペースが限界だよな」

    「ん。だから1本ちょうだい」

    「はいはい」

    「……おかねのかかる女だとおもってる?」

    「それはないわー。子どもの金銭感覚じゃ、そう思っても無理ないけどな。
      大人の女と遊ぶと、もっと金かかるぞー」

    「ホテルだい?」

    「ホントにもうお前は……」

    「レストランのディナーとか、たかいんでしょ?」

    「すんません、汚れてるのは俺の方でした」

    「?」

    139 = 113 :

    「…………」

    「…………」

    「なぁ」

    「…………」

    「……寝てんのか」

    「…………」

    「寄っかかられると、煙草吸いづらいんですけど」

    「…………」

    「……お前、ヤニくせぇなぁ」

    「おたがいさま」

    「起きてんじゃん」

    「うるさい。ばか。しね」

    140 = 113 :

    「…………」

    「…………」

    「…………」

    「……タバコのにおい、ついてるね」

    「さっきそれ俺言ったじゃん」

    「ん」

    「おい。近い。くすぐったい」

    「でもわたしと、においちがう」

    「銘柄違うからな、そりゃ違うわ」

    「……同じの、すおうかな」

    「なんでよ」

    「なんとなく」

    「んんー? あれか、ここで誰かが来た時に、誤魔化すためとかか。
      大して効果ないと思うぞ」

    「……ぜんぜんちがう。ばか」

    141 = 113 :

    「…………」

    「よう。
      ――ってホントに俺と同じのに変えたのか」

    「こっちのほうがいいかも」

    「そうやってると段々重くなってくぞ、煙草は」

    「だいじょうぶ」

    「?」

    「このにおいがすきだから」

    「まぁ、そんならいいか」

    「おちつく」

    「ふーん」

    142 = 113 :

    「煙草の匂いが染みついてるということで」

    「ん?」

    「ファブリーズ買ってきた」

    「しね」

    「え、なんで……」

    143 = 124 :

    によによ

    144 :

    現実にゃこんなかわいい未成年喫煙者いねー!
    どいつもこいつも糞生意気なガキんちょばかりだー!
    でもここ読んでるとそんな現実も忘れて癒されたー!

    145 :

    「…………」

    「…………」

    「はー」

    「はー」

    「こう寒いと、白いの、煙なんだか息なんだかわかんねぇな」

    「ん」

    「…………」

    「…………」

    「はー」

    「はー」

    146 = 145 :

    「て、さむい」

    「煙草吸ってると、手袋できねぇしな。
      特にお前の指分かれてねーし、分厚いし、その上毛糸だし」

    「はー、はー」

    「それ吸い終わったら、自販機行くか。
      なんか暖かい飲み物おごるわ」

    「ん」

    「……うし、行くか。紅茶でいいか?」

    「おしるこがいい」

    「可愛いんだか、渋いんだかわかんねぇなぁそれ」

    「ん」

    「なんだ、手繋ぐのか?」

    「……ん、つめたい」

    「お前もな」

    147 = 145 :

    「あ、やべ。ライターのガス切れた。火貸してくんね?」

    「……ん」

    「その煙草は……もらい火しろってこと? まぁいいけど」

    「ん」

         ◇

    「あ、わり、また火……」

    「ん」

    「またもらい火っすか」

    「ん」

         ◇

    「えっと、火……」

    「ん」

    「……あの、今日はずっとこれで行くんですか?
      ちょっと面倒臭いんですけど……」

    「ん」

    「これは何かの罰ゲームか?
      ガス切らすんじゃねえよコノヤロウ的な……」

    「うるさい。ありがたくもらえ」

    「……はい。ありがたくもらいます」

    「ん」

    148 :

    はふはふ

    149 = 145 :

    「マルボロ」

    「わかんね」

    「マイルドセブン」

    「……まろやかナナ?」

    「……キャスター」

    「……あれだ、机の下の車輪?」

    「んー、ホープ」

    「それは分かる。希望」

    「…………」

    「…………」

    「いみわかんない、たばこのなまえ」

    「全然だな」

    150 = 145 :

    「最近気付いた。カラオケ行くと、煙草マジ本数増えるわ」

    「なんで?」

    「歌い終わると、一段落して、ちょうど良い時間が空いちまうからかな。
      なんか、その度に火点けちまう」

    「ていうか、カラオケいくんだ」

    「行きますよ」

    「へたそう」

    「なんだと。俺のマジ素晴らしい美声を聞かせてやろうか」

    「きもい」

    「言われると思ったよ。じゃあ、お前は何か歌えんのか?」

    「ん」

    「たとえば誰よ」

    「こうだくみ」

    「うーわー、セ~クシー、にーあわーねゲフッ!
      ……脇腹、パンチは、反則だと、思います」

    「そういうじぶんは?」

    「Gackt」

    「…………」

    「無言で同情的な笑みは止めてー。いいじゃん格好良くなくてもさー、歌ったってさー」


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