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元スレ新ジャンル「空中人魚」
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漁師「そういえば、ここのこと前に喋っとったっちゅう人とは連絡とれんとね?」
友「取れないよ、人間の通信機器なんか持ってないもん」
漁師「そうかね。しかし、人魚と仲良くなれるなんて羨ましか人間もいたもんじゃのう」
友「あなただって、人魚とお近づきになれてるじゃない」
漁師「あんたの友達っちゅうそん人は、どんな人やったとな?」
友「どんな人って……強いて言うなら変な人?」
漁師「なんじゃそりゃ」
友「だって、いつもニヤニヤなよなよしてるかと思ったら、お嫁さんに会いに人魚の住む島に来たりする人なのよ?」
漁師「お嫁さんっちか? たしか人魚は人間に見られたら、その相手を殺さにゃならんのやなかったとね?」
友「その通り。だけど、その人は考えなしに突っ走って、結果的にその前例を覆したの」
友「今では私の人魚友達と結婚して、幸せに暮らしてるわ。新婚旅行の話題が出た時に、ここに行くって話してたの」
漁師「人魚と新婚旅行ちゅうのも、難儀そうな話じゃの」
友「でも、やると言ったらやる人だから。おかしな方向に向かって情熱溢れる人なのよ」
漁師「よか男じゃね、その人は」
友「取れないよ、人間の通信機器なんか持ってないもん」
漁師「そうかね。しかし、人魚と仲良くなれるなんて羨ましか人間もいたもんじゃのう」
友「あなただって、人魚とお近づきになれてるじゃない」
漁師「あんたの友達っちゅうそん人は、どんな人やったとな?」
友「どんな人って……強いて言うなら変な人?」
漁師「なんじゃそりゃ」
友「だって、いつもニヤニヤなよなよしてるかと思ったら、お嫁さんに会いに人魚の住む島に来たりする人なのよ?」
漁師「お嫁さんっちか? たしか人魚は人間に見られたら、その相手を殺さにゃならんのやなかったとね?」
友「その通り。だけど、その人は考えなしに突っ走って、結果的にその前例を覆したの」
友「今では私の人魚友達と結婚して、幸せに暮らしてるわ。新婚旅行の話題が出た時に、ここに行くって話してたの」
漁師「人魚と新婚旅行ちゅうのも、難儀そうな話じゃの」
友「でも、やると言ったらやる人だから。おかしな方向に向かって情熱溢れる人なのよ」
漁師「よか男じゃね、その人は」
人魚なのに三半規管弱いなwww
子供が車ではしゃぐとどうなるかっていういい例だwwwww
子供が車ではしゃぐとどうなるかっていういい例だwwwww
友「あーあ、男さんがいてくれたら、私もこんなに不安にならずに済むのになぁ……」
漁師「男さんち言うんか、その人間は」
友「そうだよ」
漁師「そげん不安がらんでも、諦めなきゃいつかは故郷に帰れるばい」
友「そうだといいけど……」
漁師「そうに決まっとる。それにもし駄目じゃったら、俺がバレんようにあんたの世話しちゃるけんね」
友「ありがたいけど、あそこで人にバレずに生活するのってほとんど不可能じゃない?」
漁師「それならあんたがうちに嫁にくればよか。周りが反対しても、俺がその男さんちゅう人みたいに押し切ってやるでよ」
友「ふふ、なんだか必死で口説き落とそうとしてるみたい」
漁師「そりゃ、あんたは美人やけん。嫁にも欲しくなるわ」
友「漁師さんは素直だねぇ。そゆとこ、男さんに似てるかもね」
漁師「男さんち言うんか、その人間は」
友「そうだよ」
漁師「そげん不安がらんでも、諦めなきゃいつかは故郷に帰れるばい」
友「そうだといいけど……」
漁師「そうに決まっとる。それにもし駄目じゃったら、俺がバレんようにあんたの世話しちゃるけんね」
友「ありがたいけど、あそこで人にバレずに生活するのってほとんど不可能じゃない?」
漁師「それならあんたがうちに嫁にくればよか。周りが反対しても、俺がその男さんちゅう人みたいに押し切ってやるでよ」
友「ふふ、なんだか必死で口説き落とそうとしてるみたい」
漁師「そりゃ、あんたは美人やけん。嫁にも欲しくなるわ」
友「漁師さんは素直だねぇ。そゆとこ、男さんに似てるかもね」
漁師「ともかく、あんたは大船に乗ったつもりで安心しちょればよかってことよ」
友「でも、具体的な方策が見つからないんじゃねぇ……」
漁師「う~ん、その男さんと連絡が取れりゃ一発なんじゃがのぅ……あっ」
友「どうしたの?」
漁師「……俺は馬鹿か。なんでこげん簡単なことに気づかんかったとやろか」
友「何々、何をそんなに落胆してるの?」
漁師「あんたが男さんの連絡先を知らんでも、人間は名前さえ分かっとればいくらでも連絡先を調べる方法があると。それを今さら思い出したとよ」
友「えぇっ、本当に!?」
漁師「少なくとも、名前が知れちょるなら電話番号くらい調べられると。ほんになんでこげな簡単なことに気づかんかったとやろか!」
友「じゃあ、じゃあ私帰れるの!?」
漁師「その男さんち人が電話さえ引いちょればな」
友「やったー!!」
友「でも、具体的な方策が見つからないんじゃねぇ……」
漁師「う~ん、その男さんと連絡が取れりゃ一発なんじゃがのぅ……あっ」
友「どうしたの?」
漁師「……俺は馬鹿か。なんでこげん簡単なことに気づかんかったとやろか」
友「何々、何をそんなに落胆してるの?」
漁師「あんたが男さんの連絡先を知らんでも、人間は名前さえ分かっとればいくらでも連絡先を調べる方法があると。それを今さら思い出したとよ」
友「えぇっ、本当に!?」
漁師「少なくとも、名前が知れちょるなら電話番号くらい調べられると。ほんになんでこげな簡単なことに気づかんかったとやろか!」
友「じゃあ、じゃあ私帰れるの!?」
漁師「その男さんち人が電話さえ引いちょればな」
友「やったー!!」
女友「それなら早く帰って電話しよ。お願いだよ!」
漁師「せからしか姉さんじゃね。慌てる乞食は貰いが少ないち言うやろうに」
女友「私は即刻、素早く、早急に、急いで帰りたいの。たった二日だけどあんな網の中はもう沢山!」
漁師「そげなもんかねぇ」
女友「あなただって、私みたいな人魚をいつまでも匿ってるの大変でしょ? 厄介払いは早い方がいいよ」
漁師「いやぁ、そげんこつはなかよ。俺はあんたといれて楽しかと」
女友「楽しいって、もうちょっと事態を深刻に受け止めてよ」
漁師「あいや、すまん。けど俺はできれば、あんたと離れたくなかとよ」
女友「え?」
漁師「せからしか姉さんじゃね。慌てる乞食は貰いが少ないち言うやろうに」
女友「私は即刻、素早く、早急に、急いで帰りたいの。たった二日だけどあんな網の中はもう沢山!」
漁師「そげなもんかねぇ」
女友「あなただって、私みたいな人魚をいつまでも匿ってるの大変でしょ? 厄介払いは早い方がいいよ」
漁師「いやぁ、そげんこつはなかよ。俺はあんたといれて楽しかと」
女友「楽しいって、もうちょっと事態を深刻に受け止めてよ」
漁師「あいや、すまん。けど俺はできれば、あんたと離れたくなかとよ」
女友「え?」
漁師「うちは女っ気のない生活が長かったけんね。あんたみたいな美人さんと一緒におれて
年甲斐もなくウキウキしちょったと」
女友「自分勝手な理屈は止めてよ。私の住み処は海なのよ?」
漁師「そうじゃの、これはただの俺のワガママじゃ」
漁師「けど、あんたは華があるけん。きっと人魚の島でもモテちょったとやろ?」
女友「だーかーらー、そんなことはどうでもいいんだってば」
女友「私のことを誰にも言わずに救ってくれたのには感謝してる、けどあなたと私は人魚と人なの。赤の他人以下なのよ」
女友「お願いだからそこんところ理解してよ。理解して、早く私を返して?」
漁師「……分かった。お姫様がそう言うならもう車を出そうかね」
女友「ありがとう。そうしてちょうだい」
漁師(……ハッキリ拒絶されてしもうたなぁ)
年甲斐もなくウキウキしちょったと」
女友「自分勝手な理屈は止めてよ。私の住み処は海なのよ?」
漁師「そうじゃの、これはただの俺のワガママじゃ」
漁師「けど、あんたは華があるけん。きっと人魚の島でもモテちょったとやろ?」
女友「だーかーらー、そんなことはどうでもいいんだってば」
女友「私のことを誰にも言わずに救ってくれたのには感謝してる、けどあなたと私は人魚と人なの。赤の他人以下なのよ」
女友「お願いだからそこんところ理解してよ。理解して、早く私を返して?」
漁師「……分かった。お姫様がそう言うならもう車を出そうかね」
女友「ありがとう。そうしてちょうだい」
漁師(……ハッキリ拒絶されてしもうたなぁ)
男はしつこいぐらいに諦めなかったしなwww
ここで引かなければチャンスはあるぞ!……きっと
ここで引かなければチャンスはあるぞ!……きっと
>>911
漁師のイメージが左門豊作になってしまった…wwwwww
漁師のイメージが左門豊作になってしまった…wwwwww
そして、帰宅……
漁師「着いたばい」
女友「お疲れ様。無駄足踏ませて悪かったわね」
漁師「謝らんでよかち。それより、今から男さんの電話番号調べちゃるけん待っとき」
女友「あ、うん……あのさ」
漁師「なんね? いけんしたと」
女友「あの、さっきはごめん。あなたは一生懸命頑張ってくれてたのに、八つ当たりみたいな言い方しちゃった」
漁師「なーんが。それはあんたの気持ちば考えんかった俺が悪かったとよ」
女友「じゃあ、気にしてない?」
漁師「気にしよう訳がなか!」
女友「ありがとう。そう言ってくれたら少しは楽になるよ」
漁師「不安がるなっちゅうても無理か話やろうが、まぁ大船に乗った気でいんしゃい」
女友「うん、そうする」
ちゃぷん
漁師「着いたばい」
女友「お疲れ様。無駄足踏ませて悪かったわね」
漁師「謝らんでよかち。それより、今から男さんの電話番号調べちゃるけん待っとき」
女友「あ、うん……あのさ」
漁師「なんね? いけんしたと」
女友「あの、さっきはごめん。あなたは一生懸命頑張ってくれてたのに、八つ当たりみたいな言い方しちゃった」
漁師「なーんが。それはあんたの気持ちば考えんかった俺が悪かったとよ」
女友「じゃあ、気にしてない?」
漁師「気にしよう訳がなか!」
女友「ありがとう。そう言ってくれたら少しは楽になるよ」
漁師「不安がるなっちゅうても無理か話やろうが、まぁ大船に乗った気でいんしゃい」
女友「うん、そうする」
ちゃぷん
漁師「さて、わだかまりも解けたし後は男さんの電話番号調べるだけじゃな」
漁師「番号案内は確か104じゃったはずじゃが……」
・
・
・
男宅……
男「ふんふふんふふーんwwwww今日もお仕事おつかるさまwwwwwww」
男「時間はあるけどお金がないからwwwww水でも飲んで寝るとしますかねwwwwwww」
Prrr、Prrr・・・
男「おや?wwww誰だこんな時間にwwwwwww」
ガチャ
男「はいもすもすwwwwwこちら葛飾区亀有公園前派出所wwwwwww」
漁師『は?』
男「むむっwwww聞き覚えのない声wwwwwww誰だ貴様wwww」
漁師『あの……そちらは男さんのお宅じゃないんかの?』
男「そうだけど?wwwwwwwwwww」
漁師「番号案内は確か104じゃったはずじゃが……」
・
・
・
男宅……
男「ふんふふんふふーんwwwww今日もお仕事おつかるさまwwwwwww」
男「時間はあるけどお金がないからwwwww水でも飲んで寝るとしますかねwwwwwww」
Prrr、Prrr・・・
男「おや?wwww誰だこんな時間にwwwwwww」
ガチャ
男「はいもすもすwwwwwこちら葛飾区亀有公園前派出所wwwwwww」
漁師『は?』
男「むむっwwww聞き覚えのない声wwwwwww誰だ貴様wwww」
漁師『あの……そちらは男さんのお宅じゃないんかの?』
男「そうだけど?wwwwwwwwwww」
漁師「今、葛飾区亀有公園前なんとかち言わんかったやろうか?」
男「ギャグっすよギャグwwwwwwwこう言うと間違い電話と勘違いして振り込め詐欺の予防になんのwwww」
漁師「はぁ……」
男「んでwwwwそういうあんたは一体何者?wwwwww」
漁師「あ、あぁ……俺は漁師っちゅうもんなんじゃが、男さんにちょっと用事があって
電話させてもろうたとこやったとです」
男「ほうほうwwwwwww赤の他人が電話してくるような要件とはなんじゃらほい?wwwww」
漁師「……あんた、友人魚さんっち人魚を知っとうとね?」
男「え?wwwwなんであんた人魚のことを知ってるの?wwwwww」
漁師「話せば長くなるけん手短に話すが、今友人魚さんは俺が保護しとうと」
男「ちょwwwイミフすぐるwwwww詳細kwskwwwwwww」
漁師「あの、実はな……」
男「ギャグっすよギャグwwwwwwwこう言うと間違い電話と勘違いして振り込め詐欺の予防になんのwwww」
漁師「はぁ……」
男「んでwwwwそういうあんたは一体何者?wwwwww」
漁師「あ、あぁ……俺は漁師っちゅうもんなんじゃが、男さんにちょっと用事があって
電話させてもろうたとこやったとです」
男「ほうほうwwwwwww赤の他人が電話してくるような要件とはなんじゃらほい?wwwww」
漁師「……あんた、友人魚さんっち人魚を知っとうとね?」
男「え?wwwwなんであんた人魚のことを知ってるの?wwwwww」
漁師「話せば長くなるけん手短に話すが、今友人魚さんは俺が保護しとうと」
男「ちょwwwイミフすぐるwwwww詳細kwskwwwwwww」
漁師「あの、実はな……」
友「……」ちゃぷちゃぷ
漁師「おーい、友人魚さん」
友「あ、漁師さん。どうだった、電話繋がった?」
漁師「バッチリばい、番号案内で探したらすぐ見つかりおった」
友「本当に!? やったぁ!!」
漁師「ほいでな、今男さんと電話が繋がっちょるんやが、男さんあんたのこと心配しようからちょっと代わってくれち」
友「え? 私が電話に出るの?」
漁師「そうばい。電話器の使い方は分かると?」
友「わ、分かるわよ!? 早く貸してちょうだい」
漁師「ほれ」
友「お兄さん、私だよ。友人魚だよ!……あれ、声全然聞こえないんだけど」
漁師「受話器が逆さまばい」
漁師「おーい、友人魚さん」
友「あ、漁師さん。どうだった、電話繋がった?」
漁師「バッチリばい、番号案内で探したらすぐ見つかりおった」
友「本当に!? やったぁ!!」
漁師「ほいでな、今男さんと電話が繋がっちょるんやが、男さんあんたのこと心配しようからちょっと代わってくれち」
友「え? 私が電話に出るの?」
漁師「そうばい。電話器の使い方は分かると?」
友「わ、分かるわよ!? 早く貸してちょうだい」
漁師「ほれ」
友「お兄さん、私だよ。友人魚だよ!……あれ、声全然聞こえないんだけど」
漁師「受話器が逆さまばい」
友人魚かわいいww
>こう言うと間違い電話と勘違いして振り込め詐欺の予防に
もっともらしいけど、迷惑すぎるw
>こう言うと間違い電話と勘違いして振り込め詐欺の予防に
もっともらしいけど、迷惑すぎるw
漁師「電話機はこっちを耳に当ててこっちから喋るとよ」
友「こ、こう……?」
男『おーwwww友か?wwwwwwおひさひさーwwwwwwwwww』
友「お兄さん!」
男『なんか大変なことになってるみたいだけどwwwwwww大丈夫か?wwwww』
友「全然大丈夫じゃないよ。ここはどこなの?」
男『どこと言われると説明しづらいんだけどなwwwwwまぁ簡単に言えば
いつもの岩場からかなり離れた場所だwwwwwwwwwwwwww』
友「そんな……具体的な場所が分かんなきゃ、そっちまで帰れないよ」
男『安心汁wwwwwwwお前が自力で帰ってこれないならwwwww
俺がレンタカー借りて迎えにきてやっからwwwwwwww』
友「本当に?」
男『うんwwwwwただ、俺も仕事あるから週末にならないとそっちまで行けないんだよなwwwwwwwwww』
友「えー、そんなぁ……」
男『なんならwwwww人間の地理を理解してるそっちの漁師に連れてきてもらえば?wwwwwwwwww』
友「あ、そっか。それもアリだね」
友「こ、こう……?」
男『おーwwww友か?wwwwwwおひさひさーwwwwwwwwww』
友「お兄さん!」
男『なんか大変なことになってるみたいだけどwwwwwww大丈夫か?wwwww』
友「全然大丈夫じゃないよ。ここはどこなの?」
男『どこと言われると説明しづらいんだけどなwwwwwまぁ簡単に言えば
いつもの岩場からかなり離れた場所だwwwwwwwwwwwwww』
友「そんな……具体的な場所が分かんなきゃ、そっちまで帰れないよ」
男『安心汁wwwwwwwお前が自力で帰ってこれないならwwwww
俺がレンタカー借りて迎えにきてやっからwwwwwwww』
友「本当に?」
男『うんwwwwwただ、俺も仕事あるから週末にならないとそっちまで行けないんだよなwwwwwwwwww』
友「えー、そんなぁ……」
男『なんならwwwww人間の地理を理解してるそっちの漁師に連れてきてもらえば?wwwwwwwwww』
友「あ、そっか。それもアリだね」
友「漁師さん、場所はお兄さんが教えてくれるから、私をもといた場所まで返すの協力してくれない?」
漁師「それは構わんが、漁師はそっちの男さん以上に休みなんか取れんばい」
友「そうなのー? んー……」
友「お兄さん、漁師さんも私を連れてくのは無理みたい。週末にお兄さんが来るのを待つしかないかも……」
男「うはwwwwww不憫wwww気を落とすな友人魚wwwwwwwww」
友「あーあ、せっかく帰れると思ったのに……」
男『電話だけでよければ毎日してやるからwwwww泣くんじゃないぞwwwwwwww』
友「泣いてなんかいないよ、ただ相当ガックリきちゃっただけ」
男『女にはこっちから伝えとくわwwww最近姿を見ないって言ってたからなwwww』
友「心配はしてないだろうけど、いちおそうして」
漁師「それは構わんが、漁師はそっちの男さん以上に休みなんか取れんばい」
友「そうなのー? んー……」
友「お兄さん、漁師さんも私を連れてくのは無理みたい。週末にお兄さんが来るのを待つしかないかも……」
男「うはwwwwww不憫wwww気を落とすな友人魚wwwwwwwww」
友「あーあ、せっかく帰れると思ったのに……」
男『電話だけでよければ毎日してやるからwwwww泣くんじゃないぞwwwwwwww』
友「泣いてなんかいないよ、ただ相当ガックリきちゃっただけ」
男『女にはこっちから伝えとくわwwww最近姿を見ないって言ってたからなwwww』
友「心配はしてないだろうけど、いちおそうして」
男『落ち込んでるとこ悪いんだけどwwwww電話代は漁師持ちだからそろそろ切るぜwwwwwwww』
友「え、ちょ、ちょっと待って、もう切るの?」
男『これ以上うだうだ話してても進展なさそうだしなwwwwwww
まぁ気をしっかり持って週末までガンガレwwwwwwww』
友「私に対する慰めとかないの!?」
男『慰め?wwwwwwwうーんwwwwww』
男『……ファイト!wwwwwwwwwwww』
友「軽っ!!」
男『じゃーなー友人魚wwwwwwwwまた明日電話すっからwwwwwww』
友「待ってよお兄さん、お兄さっ……」
ガチャッ、ツーッ、ツーッ
友「……もうっ、薄情者なんだから!!」
漁師「まだ話したいことがあったとなら、掛けなおそうか?」
友「いい、知らない!」
友「え、ちょ、ちょっと待って、もう切るの?」
男『これ以上うだうだ話してても進展なさそうだしなwwwwwww
まぁ気をしっかり持って週末までガンガレwwwwwwww』
友「私に対する慰めとかないの!?」
男『慰め?wwwwwwwうーんwwwwww』
男『……ファイト!wwwwwwwwwwww』
友「軽っ!!」
男『じゃーなー友人魚wwwwwwwwまた明日電話すっからwwwwwww』
友「待ってよお兄さん、お兄さっ……」
ガチャッ、ツーッ、ツーッ
友「……もうっ、薄情者なんだから!!」
漁師「まだ話したいことがあったとなら、掛けなおそうか?」
友「いい、知らない!」
友「人の気も知らないで、よくも簡単に頑張れなんて……」
漁師「ぶつくさ言うちょってもしょうがなかばい。ぷりぷりしようと肌が荒れるとよ」
友「人魚は肌荒れなんかおこしません!」
漁師「そうかね、でも友人魚さんはもっと笑った方がよかよ」
友「笑えるような心境じゃないよっ……!」
漁師「そうとも限らんばい。友さん、あんた初めて車ば乗った時はニコニコしよったとやなかね」
友「え? あ、あの時は年甲斐もなくはしゃいじゃっただけで……」
漁師「そんなら、その楽しかった時を思い出して笑えばよか。腹立ったことがあっても笑えば忘れがなるもんばい」
友「そんなものかなぁ」
漁師「そうばい。笑えば嫌なことは吹き飛ぶと、だから笑わんね」
友「……うん」
漁師「ぶつくさ言うちょってもしょうがなかばい。ぷりぷりしようと肌が荒れるとよ」
友「人魚は肌荒れなんかおこしません!」
漁師「そうかね、でも友人魚さんはもっと笑った方がよかよ」
友「笑えるような心境じゃないよっ……!」
漁師「そうとも限らんばい。友さん、あんた初めて車ば乗った時はニコニコしよったとやなかね」
友「え? あ、あの時は年甲斐もなくはしゃいじゃっただけで……」
漁師「そんなら、その楽しかった時を思い出して笑えばよか。腹立ったことがあっても笑えば忘れがなるもんばい」
友「そんなものかなぁ」
漁師「そうばい。笑えば嫌なことは吹き飛ぶと、だから笑わんね」
友「……うん」
友「そうだよね、少なくとも帰れる目処だけはついたんだし、そんなに絶望的って状況でもないんだよね」
漁師「そうばい。それに今よりはるかに助かる見込みのなかったさっきでさえ、友さんは笑いおったばい」
友「うん、なんか私、ちょっと余裕がなくなってたかも。それにお兄さんがあんな性格なのは今に始まったことじゃないし」
友「ありがと、漁師さん。私、元気出たよ」
ニコリ
漁師「そうばい、女は笑った方が可愛か。友さんみたいな美人なら尚更ばい」
友「誉めても何も出ないわよ、漁師さん」
漁師「軽口聞けるなら、もう大丈夫じゃな」
友「そうだね」
漁師「ほんなら、俺はもう寝ることにしようかね」
友「そう? じゃあ、お休みなさい」
漁師「おう、また明日な」
漁師「そうばい。それに今よりはるかに助かる見込みのなかったさっきでさえ、友さんは笑いおったばい」
友「うん、なんか私、ちょっと余裕がなくなってたかも。それにお兄さんがあんな性格なのは今に始まったことじゃないし」
友「ありがと、漁師さん。私、元気出たよ」
ニコリ
漁師「そうばい、女は笑った方が可愛か。友さんみたいな美人なら尚更ばい」
友「誉めても何も出ないわよ、漁師さん」
漁師「軽口聞けるなら、もう大丈夫じゃな」
友「そうだね」
漁師「ほんなら、俺はもう寝ることにしようかね」
友「そう? じゃあ、お休みなさい」
漁師「おう、また明日な」
まだだ、まだ終わらんよ!
とりあえず終末がくるまでに進展があるはず……
それにしても男www相変わらずだwww
とりあえず終末がくるまでに進展があるはず……
それにしても男www相変わらずだwww
翌日、早朝
友「ふ~ん…むにゃむにゃ…」
漁師「おはよう、友人魚さん」
友「……う? もう朝なの?」
漁師「まだおねむじゃったか。仕事ん前に一言かけとこうと思うてな」
友「こんな朝早くから、ご苦労様……」
漁師「起こしてしもうてすまんね、ゆっくり寝らんね」
友「もう目が覚めちゃったし。あ~あ、週末まで暇だなぁ」
漁師「なんか暇潰しでもあればいいんじゃが」
友「う~ん……」
友「ふ~ん…むにゃむにゃ…」
漁師「おはよう、友人魚さん」
友「……う? もう朝なの?」
漁師「まだおねむじゃったか。仕事ん前に一言かけとこうと思うてな」
友「こんな朝早くから、ご苦労様……」
漁師「起こしてしもうてすまんね、ゆっくり寝らんね」
友「もう目が覚めちゃったし。あ~あ、週末まで暇だなぁ」
漁師「なんか暇潰しでもあればいいんじゃが」
友「う~ん……」
漁師「音楽でも聞くか?」
友「誰もいないのに音楽なんかかけたら、私がいるのバレちゃうよ」
漁師「そいなら、本でも読むか?」
友「恋愛小説なら読みたいけど」
漁師「そげなもん持っちょらん」
友「じゃあ却下」
漁師「う~ん……ほんなら、絵でも描いてみるね?」
友「絵なんか描いたことないよ」
漁師「な~んが、初めて挑戦するなら下手で当たり前ばい。それに、人魚が絵ば描くっちゅうのも、新鮮で良かかもしらん」
友「そっか……それなら、ちょっとやってみようかなぁ」
漁師「なら、鉛筆と紙持ってきちゃるけん、ちょっと待ってな」
友「うん、お願い」
友「誰もいないのに音楽なんかかけたら、私がいるのバレちゃうよ」
漁師「そいなら、本でも読むか?」
友「恋愛小説なら読みたいけど」
漁師「そげなもん持っちょらん」
友「じゃあ却下」
漁師「う~ん……ほんなら、絵でも描いてみるね?」
友「絵なんか描いたことないよ」
漁師「な~んが、初めて挑戦するなら下手で当たり前ばい。それに、人魚が絵ば描くっちゅうのも、新鮮で良かかもしらん」
友「そっか……それなら、ちょっとやってみようかなぁ」
漁師「なら、鉛筆と紙持ってきちゃるけん、ちょっと待ってな」
友「うん、お願い」
・・・
漁師「ほい、友さん。ご要望の紙と鉛筆ばい」
友「ん。ありがと」
漁師「色鉛筆かなんかあれば良かったけどな。じゃけんうちにはなかったからそれで我慢しちくれ」
友「全然オッケー。でも、絵ってどうやって描けばいいんだろ?」
漁師「自分の好きなもん描けば良かとじゃなかね?」
友「あぁ、なるほど」
漁師「ほいじゃ、そろそろ仕事に遅れるけん俺はいくばい」
友「うん、行ってらっしゃい」
漁師「絵ば完成したら、俺にも見せちくれよ」
友「わかった、ちょっと恥ずかしいけど約束するよ」
漁師「じゃあな」
友「はーい」
友「さて、私の好きなものか。何を描こうかな……」
漁師「ほい、友さん。ご要望の紙と鉛筆ばい」
友「ん。ありがと」
漁師「色鉛筆かなんかあれば良かったけどな。じゃけんうちにはなかったからそれで我慢しちくれ」
友「全然オッケー。でも、絵ってどうやって描けばいいんだろ?」
漁師「自分の好きなもん描けば良かとじゃなかね?」
友「あぁ、なるほど」
漁師「ほいじゃ、そろそろ仕事に遅れるけん俺はいくばい」
友「うん、行ってらっしゃい」
漁師「絵ば完成したら、俺にも見せちくれよ」
友「わかった、ちょっと恥ずかしいけど約束するよ」
漁師「じゃあな」
友「はーい」
友「さて、私の好きなものか。何を描こうかな……」
友「そうだなぁ。まずは練習がてら前に流れてきた雑誌の絵の真似して描こう」
友「あとは……女とお兄さんの絵も描こうかなぁ」
友「なんかワクワクしてきた! よ~し、描くぞ~!」
--------------------------------------------------
友「~♪」
漁師「ただいま。おぉ、いっぱい描いちょるなぁ」
友「あれ? 漁師さん。もうお仕事終わったの?」
漁師「おう。時間も忘れるほど熱中しちょったか」
友「やっぱり海端で絵って無理があるね。紙がふにゃふにゃになっちゃう」
漁師「どれどれ……ほー。初めて描いたにしてはなかなかうまかね」
友「あっ、勝手に見ちゃ駄目!」
漁師「じゃけん出来上がったら見せてくれる約束じゃったが」
友「その辺りのは最初に描いたのだからまだ下手なの。見るならこっちにして?」
友「あとは……女とお兄さんの絵も描こうかなぁ」
友「なんかワクワクしてきた! よ~し、描くぞ~!」
--------------------------------------------------
友「~♪」
漁師「ただいま。おぉ、いっぱい描いちょるなぁ」
友「あれ? 漁師さん。もうお仕事終わったの?」
漁師「おう。時間も忘れるほど熱中しちょったか」
友「やっぱり海端で絵って無理があるね。紙がふにゃふにゃになっちゃう」
漁師「どれどれ……ほー。初めて描いたにしてはなかなかうまかね」
友「あっ、勝手に見ちゃ駄目!」
漁師「じゃけん出来上がったら見せてくれる約束じゃったが」
友「その辺りのは最初に描いたのだからまだ下手なの。見るならこっちにして?」
友「ね? こっちのやつの方が最初のより上手に描けてるでしょ?」
漁師「俺は最初のも好きじゃがな」
友「そうかなぁ……」
漁師「これは、イルカね?」
友「イルカっていうの?」
漁師「海に住んじょっとるのに知らんとな?」
友「それは前に見た雑誌の絵を真似ただけだから」
漁師「そうかね。……ん?」
友「あ、それは私の自信作だよ!」
漁師「これは……」
漁師「俺は最初のも好きじゃがな」
友「そうかなぁ……」
漁師「これは、イルカね?」
友「イルカっていうの?」
漁師「海に住んじょっとるのに知らんとな?」
友「それは前に見た雑誌の絵を真似ただけだから」
漁師「そうかね。……ん?」
友「あ、それは私の自信作だよ!」
漁師「これは……」
漁師「この絵も、なんかの絵を真似して描いたと? 人間が描いちょるが」
友「ううん、それは前に話した私の友達だよ」
漁師「ちゅうと、昨日の電話の?」
友「そう、男さんとそのお嫁さん」
漁師「はー、そうかね…」
友「どうしたの? その絵に見入っちゃって。気に入った?」
漁師「これは、結婚式かなんかね?」
友「やっぱりわかる?」
漁師「お嫁さんの人魚が花嫁のヴェールば着けちょるが」
友「すっごく綺麗だったから、思い出して描いてみたの」
漁師「……友さん」
友「なあに?」
漁師「あんた、もしかしてこの男さんち人んこと好きやったとじゃなかと?」
友「!?」
友「ううん、それは前に話した私の友達だよ」
漁師「ちゅうと、昨日の電話の?」
友「そう、男さんとそのお嫁さん」
漁師「はー、そうかね…」
友「どうしたの? その絵に見入っちゃって。気に入った?」
漁師「これは、結婚式かなんかね?」
友「やっぱりわかる?」
漁師「お嫁さんの人魚が花嫁のヴェールば着けちょるが」
友「すっごく綺麗だったから、思い出して描いてみたの」
漁師「……友さん」
友「なあに?」
漁師「あんた、もしかしてこの男さんち人んこと好きやったとじゃなかと?」
友「!?」
友「な、なんでそんなこと分かるのよ……」
漁師「いや、昨日の電話応対ん時から薄々思うちょったとやが」
漁師「それに、女の子が不安な時は、好いとう男を頼りにするっち相場は決まっとるばい」
友「……ハァ」
漁師「ど、どうしたと?」
友「漁師さんに図星指されたせいで、嫌なこと思い出しちゃった……」
漁師「な、なんね。俺のせいか?」
友「あなたの言う通り、私はお兄さんのことが好きだった」
漁師「やっぱりそうじゃったか……」
友「けど、どうしても諦めきれなくて、危うく結婚式を台無しにするとこだったのよ」
漁師「ちゅうと?」
友「……あのね」
漁師「いや、昨日の電話応対ん時から薄々思うちょったとやが」
漁師「それに、女の子が不安な時は、好いとう男を頼りにするっち相場は決まっとるばい」
友「……ハァ」
漁師「ど、どうしたと?」
友「漁師さんに図星指されたせいで、嫌なこと思い出しちゃった……」
漁師「な、なんね。俺のせいか?」
友「あなたの言う通り、私はお兄さんのことが好きだった」
漁師「やっぱりそうじゃったか……」
友「けど、どうしても諦めきれなくて、危うく結婚式を台無しにするとこだったのよ」
漁師「ちゅうと?」
友「……あのね」
・・・
漁師「なるほど。簡単に言うと、結婚式まで未練を引きずっちょったら花嫁に余計な気を使わせてしもうたと」
友「そういうこと。我ながらなんであんなこと言っちゃったのか……」
漁師「そげん良か男なのかね、その男さんち人は? あんたもそこまで分別つかんようには見えんが」
友「悔しかったっていうのもあったかもね。もしも女より先にお兄さんに
会ってたら、多分お兄さんは私を選んでくれただろうし」
漁師「乙女心は複雑じゃのう。もしかして、まだそのことを引きずっちょるんか?」
友「まさか。そこまで私は執念深くないよ……ただ」
漁師「ただ?」
友「男さんが迎えに来てくれるって言ってくれた時、私、すごく嬉しかったの」
友「やっぱり、自分でも知らないうちに未練アリアリなのかな……?」
漁師「……」
漁師「なるほど。簡単に言うと、結婚式まで未練を引きずっちょったら花嫁に余計な気を使わせてしもうたと」
友「そういうこと。我ながらなんであんなこと言っちゃったのか……」
漁師「そげん良か男なのかね、その男さんち人は? あんたもそこまで分別つかんようには見えんが」
友「悔しかったっていうのもあったかもね。もしも女より先にお兄さんに
会ってたら、多分お兄さんは私を選んでくれただろうし」
漁師「乙女心は複雑じゃのう。もしかして、まだそのことを引きずっちょるんか?」
友「まさか。そこまで私は執念深くないよ……ただ」
漁師「ただ?」
友「男さんが迎えに来てくれるって言ってくれた時、私、すごく嬉しかったの」
友「やっぱり、自分でも知らないうちに未練アリアリなのかな……?」
漁師「……」
漁師「…なぁ、友さん」
友「なに?」
漁師「その男さんの代わり、俺じゃ駄目じゃろうか」
友「え?」
漁師「俺もあんたのこと好いとうと。やけん、友さんに不満がなければ
俺があんたのこと幸せにしてやりたかち思うちょるんよ」
友「ちょ、ちょっと待ってよ漁師さん。話が飛躍しすぎだよ」
友「第一私たち、会ってまだ数日しか経ってないんだよ?お互いの
ことわかってもいないのに付き合うなんて、無理だよ」
漁師「ばってん友さんは、週末になったら自分の住処に帰ってしまうとやろ?」
漁師「そしたら俺は、連絡の取りようもなくなるばい。そげんこつは嫌じゃ」
友「そ、それはそうだけど……」
友「なに?」
漁師「その男さんの代わり、俺じゃ駄目じゃろうか」
友「え?」
漁師「俺もあんたのこと好いとうと。やけん、友さんに不満がなければ
俺があんたのこと幸せにしてやりたかち思うちょるんよ」
友「ちょ、ちょっと待ってよ漁師さん。話が飛躍しすぎだよ」
友「第一私たち、会ってまだ数日しか経ってないんだよ?お互いの
ことわかってもいないのに付き合うなんて、無理だよ」
漁師「ばってん友さんは、週末になったら自分の住処に帰ってしまうとやろ?」
漁師「そしたら俺は、連絡の取りようもなくなるばい。そげんこつは嫌じゃ」
友「そ、それはそうだけど……」
友「うーん……そのぅ、なんていうか、ごめんなさい」
漁師「……そうか、駄目か」
友「あっ、あのね? 駄目っていうのとは違うの。ただ私、こういうことに
慣れてないから、なんて返事したらいいか分からなくて……」
漁師「それは、断り方が分からんちゅうことか?」
友「ううん、そうじゃなくて……私自身にも、あなたとどうなりたいかまだ分からないのよ」
漁師「遠回しな拒絶にも聞こえるが……」
友「もう、そうじゃないってば」
友「はっきり言って、私もあなたのことは嫌いじゃないの。でも、好きになれるかって
聞かれたら、まだそんな段階じゃないってだけなんだよ」
漁師「お、おう……」
友「いくら残り時間が少ないからっていっても、あんまり急いで進められる
話じゃないでしょ?そこんとこはちゃんと理解して?」
漁師「……分かった。俺もちっと積極的に出過ぎたな」
漁師「すまんかった。都合のよか話じゃが、今のことは水に流してくれんか」
友「うん、私こそうやむやにしちゃってごめん」
漁師「……そうか、駄目か」
友「あっ、あのね? 駄目っていうのとは違うの。ただ私、こういうことに
慣れてないから、なんて返事したらいいか分からなくて……」
漁師「それは、断り方が分からんちゅうことか?」
友「ううん、そうじゃなくて……私自身にも、あなたとどうなりたいかまだ分からないのよ」
漁師「遠回しな拒絶にも聞こえるが……」
友「もう、そうじゃないってば」
友「はっきり言って、私もあなたのことは嫌いじゃないの。でも、好きになれるかって
聞かれたら、まだそんな段階じゃないってだけなんだよ」
漁師「お、おう……」
友「いくら残り時間が少ないからっていっても、あんまり急いで進められる
話じゃないでしょ?そこんとこはちゃんと理解して?」
漁師「……分かった。俺もちっと積極的に出過ぎたな」
漁師「すまんかった。都合のよか話じゃが、今のことは水に流してくれんか」
友「うん、私こそうやむやにしちゃってごめん」
漁師「よし、俺は腹ぁくくったばい」
友「え?」
漁師「要するに、週末までの短い時間で、友さんを俺ん方に振り向かせればいい訳じゃな?」
友「え、えーと……そうなる、の、かな?」
漁師「それなら、俺は友さんに今まで以上にアピールしまくるだけじゃ」
友「え、あ……」
漁師「な、友さん。もし俺があんたの頭ん中にある男さん以上の男になれたら、俺と付き合ってくれんか」
友「う、うーん……分かった、約束する」
漁師「よっしゃ! じゃあ約束の指切りじゃ」
友「指切り?」
漁師「お互いに約束は破ったらいかんっちゅう人間同士の誓いじゃ。ほれ、こうして指をかけて……」
漁師「ゆーびきーりげんまん、うそついたらはりせんぼんのーます、ゆびきった」
漁師「……と、こうするんじゃよ」
友「なんか、私が思ってる以上に大事になってない?」
漁師「ははは、指切りくらいで大事もなかばい」
友「え?」
漁師「要するに、週末までの短い時間で、友さんを俺ん方に振り向かせればいい訳じゃな?」
友「え、えーと……そうなる、の、かな?」
漁師「それなら、俺は友さんに今まで以上にアピールしまくるだけじゃ」
友「え、あ……」
漁師「な、友さん。もし俺があんたの頭ん中にある男さん以上の男になれたら、俺と付き合ってくれんか」
友「う、うーん……分かった、約束する」
漁師「よっしゃ! じゃあ約束の指切りじゃ」
友「指切り?」
漁師「お互いに約束は破ったらいかんっちゅう人間同士の誓いじゃ。ほれ、こうして指をかけて……」
漁師「ゆーびきーりげんまん、うそついたらはりせんぼんのーます、ゆびきった」
漁師「……と、こうするんじゃよ」
友「なんか、私が思ってる以上に大事になってない?」
漁師「ははは、指切りくらいで大事もなかばい」
漁師「そいじゃ、俺は明日も早いけんもう帰るばい」
友「あ……うん」
漁師「きょとんとしちょるが、大丈夫か?」
友「そりゃそうよ、あんな言い方されたら……」
漁師「はっはっはっ、明日からの俺に期待しちょってくれよ?」
友「うんと言っていいのか……」
漁師「それじゃあの」
友「……なんか、私一人だけ置いてきぼりにされた気分……」
友「あ……うん」
漁師「きょとんとしちょるが、大丈夫か?」
友「そりゃそうよ、あんな言い方されたら……」
漁師「はっはっはっ、明日からの俺に期待しちょってくれよ?」
友「うんと言っていいのか……」
漁師「それじゃあの」
友「……なんか、私一人だけ置いてきぼりにされた気分……」
そして翌朝
友「……」チャプチャプ
漁師「おーい、おはようさん」
友「あ、おはよ」
漁師「なんじゃ? もう起きちょったとね。俺はてっきりまだぐっすりじゃと思うちょったが」
友「うん。昨日はなんだか寝つかれなかったから、波と戯れてたらもう朝になってた」
漁師「ははは、友さんはずいぶんと優雅じゃのう」
友「寝てないんだから笑い事じゃないし。ていうか、寝れなかったのは漁師さんのせいでもあるんだからね?」
漁師「俺? 俺がなんかしたかね?」
友「昨日、お兄さんが迎えに来るまでに私にアピールするなんて言うから、意識しちゃって寝れなかったんだから」
漁師「なんじゃ、そんなことね。そげなこつ気にせんで寝れば良かったとに」
友「あんな風に言われて気にせず通りすぎれる訳ないでしょ!」
漁師「そりゃあ俺には好都合ばい。俺の発言が気になるっちゅうことは、まだ脈はあるっちゅうことじゃからな」
友「あぁもう、人間ってなんでこう『ああ言えばこう言う』なんだろ……」
友「……」チャプチャプ
漁師「おーい、おはようさん」
友「あ、おはよ」
漁師「なんじゃ? もう起きちょったとね。俺はてっきりまだぐっすりじゃと思うちょったが」
友「うん。昨日はなんだか寝つかれなかったから、波と戯れてたらもう朝になってた」
漁師「ははは、友さんはずいぶんと優雅じゃのう」
友「寝てないんだから笑い事じゃないし。ていうか、寝れなかったのは漁師さんのせいでもあるんだからね?」
漁師「俺? 俺がなんかしたかね?」
友「昨日、お兄さんが迎えに来るまでに私にアピールするなんて言うから、意識しちゃって寝れなかったんだから」
漁師「なんじゃ、そんなことね。そげなこつ気にせんで寝れば良かったとに」
友「あんな風に言われて気にせず通りすぎれる訳ないでしょ!」
漁師「そりゃあ俺には好都合ばい。俺の発言が気になるっちゅうことは、まだ脈はあるっちゅうことじゃからな」
友「あぁもう、人間ってなんでこう『ああ言えばこう言う』なんだろ……」
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