元スレ千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」
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451 = 447 :
千歌「よーし!行くぞ~!オレンジみかん号!」ブロロロ…
曜「千歌ちゃん号も、行くよ~!!」ブロロロ…
梨子「って、いやいやいやいや!」
千歌「ん?どうかしたの?」
梨子「二人とも、スクーター乗ってくの!?私は!?」
曜「ん~……後ろ、乗ってくかい?」キランッ!
梨子「いや、犯罪だから!」
千歌「でも、そうしないと梨子ちゃんだけ走る事になるよ?」
梨子「えぇ!?スクーターに乗らないって選択肢は無いの!?」
千歌「えぇ~!だって、せっかく持ってるのに乗らないなんて!」
梨子「でも、私だけ走るなんておかしいでしょ!」
千歌「だから、乗ればいいよ!二人ぐらいなら余裕だよ!!余裕!!」
梨子「そういう問題じゃないでしょ!?犯罪なの!犯罪!!ルールなの!やっちゃダメなの!!」
千歌「梨子ちゃん…ルールは破るためにあるんだよ!」
梨子「はぁ!?」
452 = 447 :
千歌「さっ!行こう!!」グイッ!!
梨子「わわっ!ちょっ…千歌ちゃ…
千歌「おりゃ!」グイッ!!
梨子「きゃっ!」ドサッ!!
千歌「よし!!出発進行ー!!!」ギュルン!!
梨子「えっ…!?」
曜「ヨーソロー!!」ギュルン!!
千歌「ひゃっほうー!!!」ビューーーンッ!!
曜「いえええいっ!!!」ビューーーンッ!!
梨子「いやあああああああああっっっ!!!」
453 = 447 :
梨子「死ぬ死ぬ死ぬ!!降ろして!!死ぬから!!」
千歌「死なないよ!ちゃんと、私に掴まってれば!」ブーンッ!!
梨子「掴まってるわよっ!!」
曜「あはは!楽しーね!!」ブーンッ!!
千歌「うん!!最高!!!」ブーンッ!!
梨子「楽しくないわよ!!バカじゃないの!?」
千歌「そんな風に目つぶってるからだよ!もったいないよ!目、開けて!!」ブーンッ!!
梨子「怖くて開けられないの!」
千歌「大丈夫!!信じて!!」ブーンッ!!
梨子「う…うぅ……」
梨子(す…少しだけなら……)
梨子「……」スゥ…
梨子「…!」
454 = 447 :
千歌「どう?気持ちいいでしょ!!」ブーンッ!!
梨子「………」
千歌「あれ?気絶でもした?」ブーンッ!!
梨子「すごい……」
千歌「…!」ブーンッ!!
千歌「見えた!?」ブーンッ!!
梨子「うん……景色が流れてく……」
千歌「でしょ!!それに風も気持ちいい!!」ブーンッ!!
梨子「うん…うん…!たしかに…!!気持ちいいわね!!」
曜「おー!梨子ちゃん、分かってきたね!!」ブーンッ!!
梨子「うん…!気持ちいい!バイクって、こんなに気持ちいいものだったんだ…!!」
千歌「あはは、スクーターだけどね~!」
455 = 447 :
警察官「最近、不良生徒が多いからな…見つけたら、ちゃんと注意しないと…」トコトコ…
オレンジみかん号 ブーンッ!!
千歌ちゃん号 ブーンッ!!
警察官「む…?」
千歌「いえええええいっ!!!」ブーンッ!!
曜「気持ちー!!」ブーンッ!!
警察官「なっ…!?そ…そこの原付!!止まりなさい!!!」ダッ!!
千歌「ん?あ…!警察だ!!」ブーンッ!!
曜「お…!ほんとだ!」ブーンッ!!
梨子「えぇ!?えええ!!??嘘!?捕まっちゃうじゃないの!!」
警察官「ノーヘル禁止ー!!!二人乗りもだー!!!あと、スピード違反だー!!」ダッダッダッ!!
千歌「お勤めご苦労様ですっ!」ビューンッ!!
曜「ヨーソロー!」ビューンッ!!
梨子「…!?」
警察官「コ…コラァー!!待てーー!!!」ダッ!
千歌「あはは、追いつけるわけないよーん」ブーンッ!!
曜「ま、バイクで来たところで、捕まらないけどね~!」ブーンッ!!
梨子「ちょ…ちょっと!!二人とも!?」
456 = 447 :
千歌「ん?どしたの?梨子ちゃん」ブーンッ!!
曜「何ー?」ブーンッ!!
梨子「い…いいの…!?あんな事して!!」
千歌「いいわけないじゃん!!あはは!」ブーンッ!!
曜「当たり前だよ!梨子ちゃん!!」ブーンッ!!
梨子「え…えぇ……?」
梨子(ダ…ダメだ……私、この子達の事、分からないわ……)
千歌「ひゃっほうー!!!」ブーンッ!!
曜「ヨーソロー!!!」ブーンッ!!
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457 = 447 :
焔ヶ丘高校 二年生教室-
海未「え…ツ…ツバサさんから……?」
穂乃果「うん…水見色を潰せって……」
ことり「そんな…」
穂乃果「まあ、言われなくてもやる話だったけど、これで、もう本当にやらないわけにはいかなくなった……」
海未「そうですね……」
ことり「…!」
ことり「ま…待って…!!でも、あと少しすれば、そのツバサさんから自由になれるんでしょ!?それなら…!」
穂乃果「……ことりちゃん…」
458 = 447 :
ことり「お願い…穂乃果ちゃん……、だって、こんなのおかしいよ…水見色と焔ヶ丘が争う必要なんて無いんだよ……」
穂乃果「………」
穂乃果「必要だよ……」
ことり「…!」
ことり「そんな…!なんで…!!」
穂乃果「私のため……ことりちゃんも、本当に私の事考えてくれるなら、口出さないでよ……」
ことり「…!」
ことり「穂乃果ちゃ…」ウルッ…
穂乃果「………」
海未「穂乃果っ…!!」
穂乃果「…!」
海未「謝りなさい……ことりに……」
穂乃果「………」
ことり「海未ちゃん……」
459 = 447 :
穂乃果「………」
海未「………」
穂乃果「もう、いい……」クルッ…
海未「あっ…!穂乃果…!!」
穂乃果「………」ガララ…バタンッ…
海未「穂乃果……」
ことり「穂乃果ちゃん……」
460 = 447 :
海未「ごめんなさい…ことり……」
ことり「そんな……海未ちゃんが謝る事がじゃないよ……」
海未「いえ…私が悪いんです……私が…あの時、ちゃんと気づいてあげていれば……」
ことり「それなら、私だってそうだよ…!穂乃果ちゃんが、一人で苦しんでるのに気づけなかった…!相談に乗ってあげることもできなかった…!」
海未「………」
海未「…いいんですよ…ことり……ことりは、私達の支えなんですから……」
ことり「海未ちゃん……」
461 = 447 :
海未「でも、だからといって水見色潰しを辞めるわけにはいきません……今、それが無くなれば…穂乃果は……」
ことり「違う…!それじゃあ、繰り返すだけだよ…!!変わんなくちゃダメなんだよ…!」
海未「………」
海未「ごめんなさい…ことり……私は…私は、もう穂乃果を失いたくはないんです……」
ことり「…!」
キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…
ことり「あっ…」
462 = 447 :
海未「ホームルームが始まります…私は席に戻りますね」
ことり「穂乃果ちゃんは…!」
海未「………」
海未「分かりません…いづれ戻ってくるでしょう……」
ことり「う…うん……」
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463 = 447 :
水見色高校 昼休み-
屋上-
千歌「相手を絶対倒す最強のパンチって何か分かる?」
凛「ん…ん~……ものすごい威力の…」
千歌「はずれ~」
凛「えぇ~!?でも、すごい強いパンチなら、相手は立てないにゃ!」
梨子「………」モグモグ…
花陽「……」モグモグ…
千歌「ん~…まあ、本当にすごい威力なら立てないよ?でもね、人間ってのは、案外、来るって分かってれば、どんなパンチも一発なら耐えられるんだよ」
凛「そ…そんな事…」
千歌「あるって、我慢すればいい、覚悟すればいい、もっと言えば、ガードすればいい。来るって分かってるなら、耐えられないパンチはないよ」
凛「じゃ…じゃあ、正解はなんにゃ」
千歌「簡単だよ!来るって分からないパンチを打てばいい!」
凛「来るって分からないパンチ…?」
曜「ま、その代表例がカウンターだね!千歌ちゃんお得意の!」
凛「カウンター……」
464 = 447 :
千歌「喧嘩の中で、相手が一番油断する瞬間っていつだと思う?」
凛「ん~……攻撃の時…?」
千歌「そうそう、だから、その瞬間を狙う…相手が踏み込んで攻撃を繰り出そうとした瞬間…!」
千歌 バッ!!
凛「…!」フワッ…
千歌「拳を突き出す……」
千歌「相手の見えない角度、タイミング、スピードで打つ…!これがカウンターの原則!」
凛「でも、それって失敗したら……」
千歌「うん…自分が大ダメージを食らう…相手の攻撃に対して、こっちは踏み込んでるわけだからね……」
凛「こ…怖いにゃ…」
465 = 447 :
千歌「でも、そこを乗り切れれば、一発で相手を倒せる!ハイリスクハイリターンってやつだね!」
凛「な…なるほど……」
千歌「だから、カウンターで一番大切なのは、まず相手の攻撃を見切ること!これに尽きるよ!」
凛「見切る……難しそうにゃ……」
千歌「普通にやればね…」
凛「普通に……?じゃあ、普通じゃない方法があるって事かにゃ…?」
千歌「うん…!ズバリ、相手の攻撃を待つんじゃなく、打たせる!」
凛「う…打たせる……?」
466 = 447 :
千歌「例えばだけど、不用意に前に出たり、わざとガードに隙を作って狙わせたり……相手の次の攻撃を誘導するの!」
凛「誘導……す…すごいにゃ……」
曜「まあ、失敗すれば、普通に攻撃くらって終わりだけどね~」
凛「てことは、またハイリスクハイリターンって事かにゃ……」
千歌「だから、練習しないと実践では使えない…まあ、私は、いきなり実践でやったけど……」
凛「え…!?で、できるのかにゃ!?」
曜「いやいや、普通は無理だよ。千歌ちゃんは特別だからね…凛ちゃんは、やりたいなら、ちゃんと練習した方がいいよ」
千歌「いやぁ~…///」テレテレ
467 = 447 :
凛「分かったにゃ…!じゃあ、さっそくカウンターやってみるにゃ!」
千歌「よっしゃ!じゃあ、私が適当に攻撃するから…
梨子「じゃないでしょ!!なんで喧嘩教えてるのよ!!」
千歌「えっ…」
梨子「喧嘩しないんでしょ!!昨日、ことりちゃんに言われたばっかりじゃない!!」
千歌「い…いやぁ~……これは、喧嘩というか…スポーツ…?みたいな……あはは…」
梨子「明らかに喧嘩目的だったでしょ!!もう!本当にダメよ?喧嘩しちゃ…」
千歌「わ…分かってるって…!昨日だって、焔ヶ丘に絡まれたけど、黙って逃げ出し…」
梨子「え…?そうなの…?」
468 = 447 :
千歌「うん…!ね!曜ちゃん!」
曜「本当だよ、なんか変な二人組で、千歌ちゃんに腰抜けだなんて言うもんだから、キレそうになったけど、逃げてきたよ」
梨子「へぇ~…偉いわね、二人とも」
千歌「えへへ…///」
曜「いやぁ~…///」
花陽「…」モグモグ…
花陽「…」ゴクン…
花陽「…変な二人組って、どんなですか?」
曜「え…?ん~…えっと…片方は、なんか自分の事ヨハネとか言ってて…もう片方は、なんか方言……ずらって言ってたかな…?」
凛「えっ…」
花陽「そ…それって……」
469 = 447 :
曜「あれ?知ってるの?」
凛「…知ってるにゃ……アホのよしまるコンビだにゃ……」
千歌「ア…アホ…?」
凛「アホだにゃ…あいつらは……」
曜「中学の時、なんかあった感じ?」
花陽「隣の中学でした、善子ちゃんと花丸ちゃんが音ノ木二中……私達と穂乃果先輩達が音ノ木三中でした」
曜「へぇ~…なんか面白いね~」
梨子「ちなみに、私は一中よ」
千歌「誰も聞いてないよ…梨子ちゃん……」
梨子「…!?」
梨子「なんで、そんな事言うのよ!!」
千歌「いや、なんか梨子ちゃん面白くて…」
梨子「どういう事!?」
470 = 447 :
曜「それで、何がアホなの?その二人って」
凛「喧嘩の仕方だにゃ……もう二度とやりたくないにゃ……」
曜「え…?どゆこと…?」
キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…
曜「あ…ベル鳴っちゃった……」
凛「まあ、そのアホ二人の話は、またどっかでしてあげるにゃ」スクッ…
凛「今は、そんな事構ってられる状況じゃないし…」
梨子「そうね……それよりも、穂乃果ちゃん達の事の方が問題だわ…」
471 = 447 :
花陽「きっと大丈夫ですよ…!ことり先輩なら!」
千歌「でもさ、例え説得できて、水見色と焔ヶ丘の対立が無くなったとしても、その…鞠莉…と果南…?って人達倒さないと、穂乃果ちゃんは自由になれないんでしょ?」
千歌「それって、結構大変なんじゃない?」
花陽「いや…!穂乃果先輩は本当に喧嘩強いので、大丈夫ですよ!」
曜「でも、一回負けてるんでしょ?」
花陽「…!そ…それは……二対一だったからで…」
千歌「たとえ、そうだとしてもさ……喧嘩で一度負けた相手に勝つってのは、本当に大変な事なんだよ」
花陽「そ…そうなんですか…?」
472 = 447 :
千歌「喧嘩は、スポーツと違って、ルールなんてないからね……危険な技も使えるし、ストップも無い……だからこそ、精神面が大きく影響するんだよ」
梨子「どういう事…?」
曜「ちょっとでも気持ちで負けてれば、例え実力差があったとしても、一発で形成が逆転するって事だよ」
千歌「それが、一度負けた相手だと、どうしても負けた時のイメージが付きまとう……これがキツイ……それを考えた時点で負けたようなものだから……」
梨子「はぁ…なんとなくだけど、分かったわ…」
473 = 447 :
花陽「じゃ…じゃあ、穂乃果先輩が勝つのは相当難しいって事ですか…?」
千歌「まあね…普通に考えたら無理だろうね……」
凛「………」
凛「大丈夫にゃ……」
千歌「…?」
凛「穂乃果先輩なら……昔の…凛の憧れた穂乃果先輩なら……」
花陽「凛ちゃん……」
474 = 447 :
凛「………」
凛「…さっ、もう教室戻るにゃ!授業が始まっちゃうにゃ」
梨子「あ!本当だ!早く行かないと!」
曜「ていうか、次、体育じゃん!着替えないとだよ!!」
千歌「えぇ!?今日、体育あったの!?体操着忘れたっー!!」
梨子「えぇ!?じゃあ、誰かに借りないとじゃない!なおさら急がないと!!」
千歌「うん!!そ…それじゃあ、私達行くね!また放課後!!」ダッ!
ガチャッ…バタンッ…!
凛「はぁ…全く忙しい人達だにゃ…」
花陽「あはは…そうだね」
475 = 447 :
凛「じゃあ、凛達は、ゆっくり優雅に教室に向かうにゃ。かよちん、次の授業なんだっけ?」
花陽「えっと…たしか英語だったかな…?」
凛「…!?」
凛「え…英語…!?」
花陽「え…?ど…どうかしたの!?」
凛「しゅ…宿題やってないにゃ…」
花陽「えぇ!?い…今からじゃ間に合わないよ…!?」
476 = 447 :
凛「間に合わせるにゃ…!!かよちん、宿題見せて!!」ダッ!
花陽「えぇ!?ちょ…凛ちゃん!?」
凛「かよちん、早く来るにゃー!!」
花陽「ま…待ってよー!!」ダッ!
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477 = 447 :
放課後 焔ヶ丘高校-
キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…
ザワザワ…ガヤガヤ…
花丸「うわぁ~…本当に焔ヶ丘中の不良が集まってるずら……」
善子「まあ、穂乃果先輩直々の呼び出しだからね」
花丸「それにしても、なんだろうね……急に放課後、校舎裏に集まれーだなんて……」
善子「さぁ…?水見色に総攻撃でも仕掛けるんじゃないの?」
花丸「そ…それは流石に……」
ザワザワ…!
善子「ん?あっ…!来たみたいよ!!」
花丸「え!?どこずら!?」
478 = 447 :
穂乃果「………」ザッ…
海未「………」ザッ…
善子「いた…!!前の方に!」
花丸「あっ!本当ずら…!!かっこいいずら……」
善子「当たり前じゃない!アキバの救世主よ!救世主!!そして、それを支える最強のNo.2!「武神」こと、園田海未先輩!!やっぱり、焔ヶ丘に入学して良かったわ…!」
穂乃果「………」
シーン…
善子(す…すごい……穂乃果先輩が来てから、ずっと騒がしかった不良が静かになった……)
花丸(これが、高坂穂乃果先輩……すごいカリスマ性ずら……)
479 = 447 :
穂乃果「………」
穂乃果「…みんな…今日、あちゅまって…あっ…」
ヤンキー達「「…!?」」
善子「え…?」
花丸「い…今……」
海未「………」
穂乃果「こほんっ…///えー…みんな…今日、集まってもらったのは…」
善子(す…すごい…!無かった事にした……)
花丸(これが、高坂穂乃果先輩……すごいカバー能力ずら……)
480 = 447 :
穂乃果「他でもない……水見色と焔ヶ丘の事についてだ……」
善子(やっぱり……でも、今更なにを…?)
穂乃果「単刀直入に言う……今日、総攻撃をかけて水見色を潰す」
ヤンキー達「「…!?」」
花丸(きょ…今日…!?)
穂乃果「今から、配置に分かれて、下校中の水見色生徒を襲う……二度と焔ヶ丘に刃向かえないように…徹底的に……」
善子「…!」ゾッ…
善子(ほ…本気だ……)
481 = 447 :
穂乃果「配置は…
ことり「穂乃果ちゃん…!!」ザッ…!!
海未「…!?こ…ことり…!!」
穂乃果「………」
穂乃果「ことりちゃん……」
ザワザワ…
善子「え…?誰…?あの人……穂乃果先輩を呼び捨てで……」
花丸「たしか…二年の南ことり先輩ずら……穂乃果先輩と海未先輩と幼馴染とかいう……」
海未「ことり…!なぜ来たのですか!!ここには来てはいけないと、先程…
穂乃果「海未ちゃん…」スッ…
海未「穂乃果…」
482 = 447 :
ことり「………」
穂乃果「私が行く……ここは海未ちゃんに任せてもいい…?」
海未「穂乃果……」
穂乃果「ことりちゃん……話があるんでしょ…?場所…変えよう」
ことり「…!」
ことり「う…うん…!」
ザワザワ…
善子「え…!?なに…!?どういう事!?」
花丸「分かんないずら…!なんで、こんな大事な時に、穂乃果先輩が…」
海未(穂乃果……ことり……)
483 = 447 :
ヤンキー「なんだなんだー!?」
ヤンキー「どういう事だー!?」
善子「ちょ…ちょっと……なによ、これ…!急に騒がしくなってきたわよ…!?」
花丸「そりゃそうずら…!本来、不良が静かにしてる方がおかしいずら…!!」
ヤンキー「いって…おい!てめぇ、今、足踏んだろ!!」
ヤンキー「あぁ!?てめぇが、そんな所に立ってるから悪いんだろうが!!」
花丸「け…喧嘩まで……」
善子「や…やばいんじゃない……これ…逃げた方が……」
海未「………」
484 = 447 :
海未「…」スッ…
踏み足 ダンッッッッッ!!!!!!
ヤンキー達「「…!?」」ビクゥッッ!!!
善子、花丸「…!?」ビクゥッッ!!!
善子(え…な…なに……?地震……!?)
海未「……あなた達……」
海未「…誰が喋っていいと言いました……?」
ヤンキー達「「…!!」」ゾッ…!
ヤンキー達「す…すみませんでした…!!」ピシィッ!!
海未「全く……」
花丸(こ…怖すぎるずら……)
善子(海未先輩には逆らわないようにしよう……)
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485 = 447 :
校舎内 廊下-
穂乃果「……」
ことり「……」
ことり「ほ…穂乃果ちゃん……」
穂乃果「ことりちゃん……言いたい事は分かるよ……でもね、もう何があろうと、変える気はないから」
ことり「………」
ことり「で…でも……私は…」
穂乃果「………」
ことり「私は…もうそんな辛そうな穂乃果ちゃんを見たくないよ……」
穂乃果「………」
ことり「大丈夫だよ…私達がいるから……変われるよ……今からでも……」
穂乃果「………」
穂乃果「無理だよ…」
ことり「無理じゃないよ…!!みんながいるから…!梨子ちゃんや花陽ちゃん達だって…!」
穂乃果「…!」
486 = 447 :
穂乃果「梨子…ちゃん……」
ことり「大丈夫だから……私達がいるから……だから……」
穂乃果「…っ」
穂乃果「なにが……」
穂乃果「なにが分かるのさ……ことりちゃんに…」
ことり「えっ…」
穂乃果「何も知らないくせに……」
ことり「穂乃果…ちゃ……」
487 = 447 :
穂乃果「………」
穂乃果「ごめん……私、もう戻らなきゃ……」クルッ…
ことり「そんな…!待って!!穂乃果ちゃん!!穂乃果ちゃん!!!」
穂乃果「……っ」ツカツカ…
ことり「穂乃果ちゃん……」
穂乃果「……」ツカツカ…
ことり「……」
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ことり「それは、私がなんとかする………私が、穂乃果ちゃんを説得してみせる……!」
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ことり「………っ」
ことり(ごめん……みんな…)
488 = 447 :
穂乃果「……」ツカツカ…
ことり(…約束……守れそうにない……)
はさみ スッ…
ことり(やっぱり、私じゃ説得なんてできなかった……でも……)
ことり「…っ!!」バッ!
ことり(穂乃果ちゃん一人止める事なら……!)
グサッ!!
ことり「~っっ!?」
ことり「ぐっ…あああああああああっっ…!!!」
穂乃果「…!?」クルッ!!
ことりの足 ダラダラダラ…
穂乃果「こ…ことりちゃん…!?ち…血が…!!」
489 = 447 :
ことり「あぐっ…あっ…あああっっ…!!うあああああっっ…!!!」ドサッ…!!
穂乃果「…!?」
穂乃果「ことりちゃん…!!」ダッ!!!
ことり「うぐっ…あ…あぁ……」
穂乃果「な…なんで…!!ことりちゃん…!!ことりちゃん…!!!」
ことり「はぐっ…あ…はぁ……はぁ…」
穂乃果「ち…血の量がすごい……止血しなきゃ……ほ…保健室に……!!」
ことり「はっ…はっ…はぁ…はぁ…」
穂乃果「ごめん…ことりちゃん…ちょっと、動かすよ…!!」
穂乃果「よっと…!」グイッ…!
ことり「うぐっ…!」フワリッ…
穂乃果「…!」
穂乃果「…っ」
穂乃果「ごめん…ごめん……ことりちゃん……ごめん……」
ことり「はぁ…はぁ……」
490 = 447 :
穂乃果「…!」
穂乃果の服 ジワァ…
穂乃果(血が私の服まで……出血量が多すぎる……)
穂乃果「急がないと…!!」ダッ…!!
ことり「はぁ…はぁ……」
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491 = 447 :
水見色高校 校門-
キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…
花陽「それじゃあ、くれぐれも喧嘩しないようにしてくださいよ…!ことり先輩のためにも!」
千歌「分かってるって!それに、今日は焔ヶ丘と会わないように、別の道で行くし」
曜「いつもの道だと、焔ヶ丘の通学路と重なるからね」
花陽「そうなんですか…?でも、それなら安心ですね!会わないのが一番ですから!」
梨子「会ったら喧嘩しそうだしね」
千歌「し…しないよ!!」
492 = 447 :
曜「そういえば、今日、凛ちゃんは?昼休みの時はいたけど…」
花陽「凛ちゃんは、宿題忘れて、職員室に呼び出されてます……」
千歌「ほんと!?あははっ!凛ちゃん、バカだね~!」
梨子「人の事、言えないでしょ?千歌ちゃん、このままいったら、留年よ」
千歌「えぇ!?」
493 = 447 :
凛「おーい!みんなー!!」タッタッタッ!
花陽「あ、凛ちゃん!」
凛「ごめん、かよちん、遅くなったにゃ……」
凛「なんか、宿題の話だったのに、聞く態度が悪いとか別の事も言ってきて……」
梨子「凛ちゃんが悪いじゃないの……」
凛「凛は普通に立ってただけだにゃ!」
曜「どんな風に立ってたの?」
千歌「あ…あの……梨子ちゃん、留年って……」
凛「普通に、こうにゃ!」バーン!
梨子「え?千歌ちゃん、何か言った?」
曜「態度、わるっ!!」
花陽「凛ちゃん、そんなに顎あげて聞いてちゃダメだよ…?」
千歌「いや、私が留年するとか、なんとか…」
凛「えっ!?千歌先輩、留年するの!?」
梨子「このままだとね、先生が話してたわ」
凛「ほんとかにゃ!?じゃあ、もう千歌先輩じゃなくて、千歌ちゃんだね!」
千歌「…!?」
494 = 447 :
千歌「ま…まだ決まったわけじゃないよ!!これから、頑張るんだよ!!」
梨子「頑張るの?」
千歌「うっ……」
千歌「が…頑張る…よ……うん…」
梨子(頑張らなそうね……)
曜「じゃあ、今日は早く帰って勉強会でもしますか!」
千歌「えぇ…!?」
梨子「そうね、じゃあ行きましょう」
千歌「そ…そんなぁ……今日は、見たいテレビが…」
梨子「それじゃあ、凛ちゃん、花陽ちゃん、また明日ね」
花陽「はい…!失礼します…!」
495 = 447 :
凛「あれ?今日、千歌先輩達、いつもと方向が違うような……」
花陽「あ、焔ヶ丘に会わないように、道変えたんだって」
凛「ふーん、面倒くさい人達だにゃ」トコトコ
花陽「あはは、まぁ、でも、会うと何が起きるか分からないからね…不良同士だと……」トコトコ
凛「たしかに……特に曜先輩は怪しいにゃ、喧嘩を楽しんでるような所あるし……」トコトコ
花陽「曜先輩は格闘技やってるからね~、闘うの好きなんだよ、きっと」トコトコ
凛「戦闘狂だにゃ……」トコトコ
花陽「凛ちゃん、それひどい」アハハ…
??「なにやら楽しそうですね…私も混ぜてもらえますか?」ザッ…
凛「え…?」クルッ…
凛「…!!?」
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496 = 447 :
水見色二年生サイド-
梨子「はい、じゃあ、次の問題」トコトコ
千歌「……」ゴクリッ…
梨子「享保の改革を行った江戸幕府八代将軍は?」トコトコ
千歌「と…徳川………」トコトコ
曜「頑張って!千歌ちゃん!」トコトコ
千歌「い…家…
梨子「はい、はずれ」トコトコ
千歌「えぇ…!?まだ全部言ってないじゃん!」トコトコ
梨子「正解は徳川吉宗。全員「家」がつくと思ったら大間違いよ」トコトコ
千歌「なっ…」
曜「ドンマイ!千歌ちゃん!次、頑張ろ!」トコトコ
497 = 447 :
千歌「うぬぬ…でも、梨子ちゃんの出す問題、難しすぎて……」トコトコ
梨子「いや、簡単よ……これくらい、中学生でも分かるわ」トコトコ
千歌「私が中学の時は分かんなかったよ!」トコトコ
梨子「一般的な中学生なら分かるの!はい、ほら、次の問題いくわよ」トコトコ
千歌「う~…もう、やめたい……」トコトコ
498 = 447 :
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スマホ ピコンッ…ピコンッ…ピコンッ…
花丸「こっちに歩いてきてるずらね」
善子「くっくっくっ……愚かね…地獄に近づいているとも知らずに……」
花丸「そろそろ、そこの角から出てくるずら」
善子「そうね……じゃあ、行きますか」
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499 = 447 :
千歌「ペ…ペリー!」
梨子「違うわ……千歌ちゃん、外国人は全員ペリーじゃないわよ…?」
千歌「わ…分かってるよ!!でも、ペリーしか知らないから、ペリーに賭けるしかないんだよ!」
曜「千歌ちゃん、外国人の問題、全部ペリーって答えてるもんね…」
500 = 447 :
善子「くっくっく……」
千歌「え…?なに……?笑い声…?」
善子「外国人をペリーしか知らないとは……愚かな下界の者よ……」ザッ…
千歌、曜「あっ…!!」
花丸「善子ちゃんに言われたくないけどね」ザッ…
千歌、曜「あーーーっ!!!」
梨子「え…?なに…?知り合い…?」
千歌「違うよ!!昨日会った焔ヶ丘の奴らだよ!!」
梨子「えぇ…!?焔ヶ丘!?」
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