元スレ千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」
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301 = 290 :
穂乃果部屋-
千歌「わっ、漫画いっぱい…」
梨子「あぁ、昔からそうなのよね。まあ、全然巻数揃ってなくて読むの大変だけど……」
千歌「あはは…本当だ……」
千歌「………」
梨子「………」
千歌「え…えっと……」
梨子「なに?どうしたの?」
千歌「う…えっと……」
千歌「………」
302 = 290 :
梨子「………」
千歌「その……」
梨子「………」
千歌「………」
千歌「お…怒ってないの……?」
梨子「怒ってるわよ」
千歌「えっ…」
梨子「当たり前じゃないの、騙された上に、千歌ちゃんが不良だったなんて」
千歌「あぅ……そ…そうだよね……」
梨子「だから謝って!」
千歌「……え…?」
303 = 290 :
梨子「まだ、私、千歌ちゃんに謝ってもらってないわよ?だから、謝って」
千歌「え……で…でも……謝るって、どうこうなる問題じゃ……」
梨子「どうこうなるわよ!謝ってくれたら、許すわ」
千歌「ゆ…許すって……そんな簡単な問題じゃ……ないよ……」
梨子「そう?」
千歌「だ…だって……私…不良なんだよ……?」
梨子「………」
梨子「…そうね……」
千歌「梨子ちゃんが、前に苦手だって言ってた不良なんだよ……?」
梨子「言ったわね……」
千歌「それに、私……今は本当にどうしたらいいのか分かんなくなっちゃって……不良である事だって辞めるかどうか……」
梨子「………」
304 = 290 :
梨子「千歌ちゃんが、どう考えてるのか、はっきりとは分からないけど……」
千歌「………」
梨子「私は、やっぱり不良は辞めた方がいいと思うわよ?」
千歌「えっ……」
千歌「じゃ…じゃあ……」
梨子「? どうしたの?」
千歌「うぅ………その……もし…」
千歌「もし、私が不良を辞めないって言ったら……その…どうなるの……?」
梨子「辞めて!って言うわね」
千歌「え…?」
梨子「えぇ……」
千歌「で…でも……」
梨子「………」
千歌「あぅ……」
梨子「………」
梨子「千歌ちゃん…何か勘違いしてない?」
千歌「か…勘違い……?」
305 = 290 :
梨子「うん。言っておくけどね、私は、なにがあっても千歌ちゃんと友達である事を辞めるつもりはないわよ?」
千歌「…!!」
梨子「例え、千歌ちゃんが不良でも、ましてや、タバコを吸ってたり、犯罪を犯したりしたとしても……関係ない」
梨子「私は、いつだって千歌ちゃんの味方だし、千歌ちゃんが私が思う良い方向に進んでくれるなら、応援するし、逆に、私が思う悪い方向に進んでるなら、叱ってあげる」
千歌「梨子ちゃん……」
梨子「でも、最終的に決めるのは千歌ちゃん本人………たとえ、それが私の願う方向と違ってたとしても、私は理解するわ」
梨子「一緒に本気になって悩んであげて、最後は理解してあげる……」
千歌「………」
梨子「友達ってそういうもんでしょ?違う?」ニコッ
千歌「…!」
千歌「友達……」
306 = 290 :
梨子「えへへ、ちょっとクサすぎたかな…?///」テレテレ…
千歌「ううん……」
千歌「そんな事ないよ……」
梨子「え?そ…そう…?」
千歌「その通りだよ……ごめん……私……何も分からなくなってた……」
千歌「絵里先輩にも言われたのに……」
梨子「え?絵里先輩?」
千歌「うん…!病室でね、隣だったから」
梨子「隣…!?だ…大丈夫だったの…?」
千歌「大丈夫だよ!誤解は解けてたし」
梨子「そ…そう……」
千歌「でも、まさか梨子ちゃんに友達論を諭されるなんて……」
梨子「ん?バカにしてない?」
千歌「してないしてない」
307 = 290 :
梨子「してるじゃない……なによ、私だった友達いるのよ?」
千歌「穂乃果ちゃんだけでしょ?最近は会ってないみたいだけど……」
梨子「うっ…た…たしかに、最近は会ってないけど……」
梨子「で…でも…!友達が穂乃果ちゃんだけって事はないわよ!?海未ちゃんだって、ことりちゃんだっているし!」
千歌「海未ちゃん?ことりちゃん?」
梨子「穂乃果ちゃんと仲が良かった子達よ、学校こそ違ったけど、良く遊んだの」
千歌「ふーん…」ゴロンッ…
梨子「あ!千歌ちゃん、人の家で横になって…」
千歌「いいのいいの、もう穂乃果ちゃんとは友達だしね」
梨子「それはそうだけど……」
308 = 290 :
千歌「あと、私は疲れたんだよ、少しくらい横になっても………って、ん?なんか落ちてる……」
千歌「なんだろ…?」
梨子「あんまりいじらないのよ?穂乃果ちゃんの物なんだから」
千歌「分かってる分かってる~」
千歌「よっと…!」スッ!
千歌「…!?」
梨子「あぁ…もう……そんな勝手にいろいろ触ったら、穂乃果ちゃん怒るわよ…?」
千歌「………」
梨子「? どうしたの?千歌ちゃん…」
千歌「り…梨子ちゃん……」
梨子「なに?」
千歌「これ…」スッ…
梨子「…!?」
梨子「こ…これは……」
309 = 290 :
穂乃果「おまたせー!!いやぁ~!やっと店番終わったよ!!」ガララッ!!
千歌「あ…」
梨子「あ…」
穂乃果「え?」
熊のパンツ ゴゴゴゴゴゴゴ…
穂乃果「あああっーー!!!それ、穂乃果の無くしてたパンツ!!!」
千歌「え…」
梨子「え…」
穂乃果「あ…」
310 = 290 :
--------------------
-----------------
--------------
穂乃果「うぅ…ぐすん……」
梨子「………」
千歌「ほ…穂乃果ちゃん……」
穂乃果「もうヤダ……お嫁に行けない……」
梨子「いや、そんな事ないわよ…?」
穂乃果「そんな事あるよ…!だって……」
穂乃果「高校生にもなって、あんなパンツ履いてるのがバレたんだよ!?もう死ぬ!!」
千歌「あはは…」
311 = 290 :
梨子「いいじゃないの、可愛いわよ?熊さん」
穂乃果「あっー!!梨子ちゃん、またバカにしてるでしょ!!私だって好きであんなの履いてるわけじゃないんだからね!!」
梨子「そうなの?」
穂乃果「そうだよ!!好きで履くわけないじゃん!!お母さんが勝手に買ってくるんだよ!!」
穂乃果「私だって、本当は、もっと大人なパンツがが欲しいよ!!でも、お母さんにそう言うのは恥ずかしいし、言うタイミングも分かんなくて、いつの間にか高校生になっちゃってたんだよ!!」
梨子「あはは…」
千歌「き…気にする事ないよ……私も…お母さんに買ってきてもらってるし……」
穂乃果「え…?」
梨子「ち…千歌ちゃんも…?」
千歌「あ…」
穂乃果「…てことは……」
穂乃果「…」ピラッ…
千歌「あああっー!!!」バッ!!!
穂乃果「あ……」
千歌「み…見た……?///」
穂乃果「う…うん……」
穂乃果「………」
穂乃果「み…みかんがいっぱい……」
千歌「…!!!」
312 = 290 :
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--------------
千歌「うぅ…ぐすん……」
穂乃果「ご…ごめんって……」
千歌「もうヤダ……お嫁に行けない……」
梨子「そんな事無いわよ、可愛いわよ?みかん」
千歌「…!」
千歌「ま…また、そうやってバカにして……!」
梨子「あはは、してないしてない」
千歌「してるじゃん!!」
梨子「本当にしてないわよ?二人とも、可愛くて良いと思うわ!」
千歌、穂乃果「…!!」
313 = 290 :
穂乃果「千歌ちゃん……」ゴゴゴゴゴ…
千歌「うん……穂乃果ちゃん……」ゴゴゴゴゴ…
梨子「あれ?どうしたの?二人とも……目が怖いわよ…?」
穂乃果「梨子ちゃんのパンツも見せろーー!!」ガバッ!!!
梨子「えぇ…!?ちょ…」
千歌「捕まえた!」ガシッ!!
梨子「ぐえ…!ちょ…やめ…」
千歌「今だよ!!穂乃果ちゃん!!!」
穂乃果「うん…!」
梨子「嘘!?ちょ…やめて!?きょ…今日は…
穂乃果「ご開帳!!!」バッ!!!
穂乃果「…!!??」
千歌「…!!??」
314 = 290 :
--------------------
-----------------
--------------
穂乃果「お…大人だった……」
千歌「大人だったね……」
梨子「な…なによ!!そのリアクションは!!大人じゃないわよ…!!///」
穂乃果「いや…でも……」
千歌「さすが、桜内さんって感じというか……」
梨子「さん付けで呼ばないで!?普通よ!!高校生なんだから!!」
穂乃果「普通と言われても、私達子供には分からない話で……」
梨子「じゃあ、もういいわよ!!それよりも…」ゴソゴソ…
千歌「ん?どうかしたの?」
梨子「完成したの…」
千歌「?」
315 = 290 :
梨子「はい…!これ!」スッ
千歌「あっ…!」
穂乃果「え?なに?ノート?」
千歌「そっか……完成したんだ……!」
梨子「えぇ…あれから、結構頑張ってね、昨日やっと満足のいくものができたの…!」
穂乃果「え?なになに?穂乃果、分かんないよ?」
千歌「曲だよ!曲!!梨子ちゃんが作った!」
穂乃果「えぇ!?きょ…曲!?梨子ちゃんが作ったの!?」
梨子「う…うん……えへへ…///」
穂乃果「す…すごい……たしかに昔からピアノは上手かったけど……」
千歌「見ていい…?」
梨子「うん…」
千歌「じゃ…じゃあ…」ピラッ…
穂乃果「…!」
316 = 290 :
穂乃果「おー!すごい!!楽譜だ!!」
千歌「………」ジーー…
穂乃果「え?千歌ちゃん……もしかして…」
千歌「………」ジーー…
穂乃果「分かるの…?楽譜……」
千歌「いや…」
千歌「全然分からない……」
穂乃果「えぇ!?そ…そうなの!?じゃあ、なんでそんな真剣に……」
千歌「いけるかと思って……私、ちょっとは勉強したから……」
梨子「ふふっ、そうね……最初に楽譜を見せた時に、千歌ちゃん勉強してきてくれたもんね……」
千歌「でも、やっぱり全然分からなかった……ごめん……」
梨子「いいのよ、楽譜は難しいし、見ただけで、どんな曲か分かるには時間も必要だわ。だから……」ゴソゴソ…
穂乃果「?」
317 = 290 :
梨子「これ!さっき、家出る前に録音してきたの…!」スッ
穂乃果「おー!ウォークマン!!それなら、穂乃果でも分かるよ!!」
千歌「すごい…!これ、梨子ちゃんが弾いたの?」
梨子「もちろんそうよ?私以外、誰が弾くのよ」
千歌「あはは…いや……なんか、すごすぎて……」
梨子「そうは言っても、上手く弾けるまで時間かかったのよ?そのせいで、千歌ちゃんとの集合時間にも遅れたんだから」
千歌「あ…、あー…それで遅れたんだ……」
穂乃果「ねー!ねー!早く聴こうよ!私、もう待ち切れないよ!」
梨子「ふふっ、分かったわ。じゃあ、流すわよ……」
318 = 290 :
千歌「………」ゴクリッ…
穂乃果「………」ワクワク…
梨子「…」ポチッ
♪~
千歌「わぁ……」
穂乃果「綺麗……」
♪~
千歌「なんか…優しい感じ……」
穂乃果「でも、力強くて明るい……」
♪~
千歌「………」
穂乃果「………」
梨子「………」
319 = 290 :
♪~………ポチッ
梨子「…と、まぁ、こんな感じなんだけど……ど…どうかな……?///」
千歌「すごいよ……」
梨子「え…?」
千歌「うん…すごい……」
穂乃果「すごい……」
穂乃果「すごい!すごい…!!」
千歌「すごい!すごいよ!!梨子ちゃん!!!」
梨子「え…そ…そう……?///」テレテレ…
梨子(この子達、すごいしかボキャブラリーないのかしら……)
320 = 290 :
穂乃果「私、感動しちゃったよ!!曲聴いて、こんな感動した事なんて初めてだよ!!」
千歌「私も!!歌詞の無い曲で、こんなに聴き入っちゃったの初めてだよ!!本当にすごいよ!梨子ちゃん!!」
梨子「えへへ…そんなに言われると、照れるわね……///」テレテレ…
穂乃果「急に梨子ちゃんが訪ねてきたから、何かと思ったら、こんないい曲聴かせてもらえるなんて…!!」
梨子「ふふっ、でも、今日は曲を聴いてもらいに来ただけじゃないのよ?」
穂乃果「え…?まだ、何かあるの?」
梨子「うん……むしろ、本題はこっち……」
千歌「…?」
梨子「千歌ちゃん…!穂乃果ちゃん…!」
穂乃果、千歌「は…はい……」ゴクリッ…
梨子「作詞……やってみない……?」
穂乃果「え…?」
千歌「さ…」
穂乃果、千歌「作詞…!!??私達が!?」
321 = 290 :
梨子「うん、作詞……この曲に歌詞を書いて欲しいの……二人に…」
千歌「こ…この曲に……」
穂乃果「で…でも……私、作詞なんてやった事ないよ…?なにしていいか……」
千歌「私も……。こんないい曲に付ける歌詞なんて考える自信ないよ……?」
梨子「いいのよ?別にチグハグでも……」
梨子「二人が作ってくれる事が大事なの」
千歌「え…?わ…私達が…?」
梨子「うん……この曲のコンセプトは、「友達」なの」
穂乃果「友達……」
梨子「昔からの大切な友達の穂乃果ちゃんと、高校でできた大切な友達の千歌ちゃん……二人の事を思って書いた曲なの……」
千歌「そ…そうだったんだ……」
穂乃果「えへへ…なんか照れるね……///」
322 = 290 :
梨子「だから、この曲は3人で完成させたいの……例え、それが、どんなに稚拙でも……」
千歌「梨子ちゃん……」
穂乃果「そっか……うん…分かったよ…!梨子ちゃん!やるよ!!やってみる!!千歌ちゃんも、いいよね?」
千歌「うん!もちろんだよ!!私も、作りたい!この3人で1つの曲!!」
梨子「二人とも…!」パアァッ…!
千歌「よーし!そうと決まったら、さっそく作詞に取り掛かるぞー!!!」
穂乃果「おー!!!」
--------------------
-----------------
--------------
323 = 290 :
3時間後-
穂乃果「私の美学……私の美貌……」
千歌「手が届かない高嶺のフラワー……」
穂乃果「ドンウォーリー…ドンウォーリー…」
千歌「冷たいヤケドを教えてあげる……」
穂乃果「………」
千歌「………」
梨子「………」
梨子「どういう歌よ……それ……」
324 = 290 :
穂乃果「だって、なんにも思いつかなくて……」
千歌「作詞、難しすぎ……」グタッ…
スマホ ピロリンッ♪
千歌「んあ?凛ちゃんからLINEだ…」
穂乃果「凛ちゃん? もしかして、それって星空凛ちゃんの事?」
千歌「え!?知ってるの?」
穂乃果「うん、中学一緒だったから。凛ちゃん、すごい不良で有名だったし……」
千歌「あー…なるほどね……」
穂乃果「そっか、凛ちゃん、水見色行ったんだ…ふーん……」
梨子「それで?凛ちゃん、どうかしたの?」
千歌「あぁ、いや……なんでもないよ」
千歌「うん……」
梨子「?」
325 = 290 :
千歌「……」
凛 : 退院おめでとうございます!なんだか元気が無いみたいですが、そんなの千歌先輩らしくないですよ?細かい事は気にせずに、また一緒に遊びましょう!
千歌「ふふっ……」
千歌(これ、励ましてくれてるのかな……)
千歌「………」スッスッスッ…
千歌 : 心配かけてごめんね?でも、もう大丈夫!明日からは学校行けるから、また遊ぼうね!
千歌「よしっ…と……」
326 = 290 :
穂乃果「ちょっとー!千歌ちゃん、スマホいじってないで、ちゃんと考えてよ!!」
千歌「あぁ、ごめんごめん」
千歌「何か進んだ?」
穂乃果「………」
穂乃果「………なにも……」
千歌「ですよね……」
梨子「まあ、別に今日決めないといけないわけじゃないから、大丈夫よ。そんな簡単にできるものじゃないしね」スクッ…
穂乃果「あれ?梨子ちゃん、帰るの?」
梨子「えぇ、外も暗くなってきたし、今日は帰らせてもらうわ。また今度ね」
千歌「じゃあ、私も帰ろっかな」スクッ…
穂乃果「あ、梨子ちゃん、ノートとウォークマン忘れてるよ!」
梨子「それは貸しとくわ、作詞に必要でしょ?」
穂乃果「いいの!?やったー!」
327 = 290 :
梨子「千歌ちゃんにも、また作って渡すね」
千歌「助かるよ~、ありがとう梨子ちゃん」
穂乃果「じゃあ、なんかいい歌詞浮かんだら、連絡するね!千歌ちゃん!」
千歌「うん!私もそうするよ!」
梨子「進んだら、私にも見せてよ?二人だけに任せておくと大変な事になりそうだから……」
千歌「あー、はいはい…大変な事にはならないけど、ちゃんと見せるよ」
スマホ ピロリンッ♪
千歌「ん?お母さんからだ…」
母 : 美渡が、邪魔だって言って、千歌のスクーター届けにきたわよ。はやく帰ってきなさい
千歌「…!?」
梨子「どうかしたの?」
千歌「オレンジみかん号が……」
梨子「は?」
穂乃果「オレンジみかん号…?」
千歌「オレンジみかん号が戻ってきた……!」
千歌「オレンジみかん号が、戻ってきたんだよ…!!!」
梨子「いや、何言ってるのか、全然分かんないんだけど……」
328 = 290 :
千歌「スクーターだよ!スクーター!!ほら、この前、静岡に置いてきちゃったって言ったじゃん!」
梨子「あー…そういえば、言ってたわね」
穂乃果「へぇ~!千歌ちゃんも乗るんだ!」
千歌「穂乃果ちゃんも?」
穂乃果「うん!私のは超クールだよ!今度、見せてあげるよ!」
千歌「わぁ~!ほんと!?楽しみだよ~!」
梨子「千歌ちゃんのも、なんか良いやつなんでしょ?曜ちゃんが言ったけど」
千歌「うん!私のも超クール!!まあ、梨子ちゃんには、すぐに見せてあげるよ!」
梨子「はぁ…まあ、少し楽しみね」
329 = 290 :
千歌「よーし!そうと決まったら、早く帰ろ!梨子ちゃん!」
梨子「えぇ…じゃあ、またね、穂乃果ちゃん」ニコッ
穂乃果「うん!またね~!」フリフリ
穂乃果「千歌ちゃんも、またね~!」フリフリ
千歌「うん…!また今度、スクーター見せてね!」
千歌「よし!じゃあ、行こう!梨子ちゃん!」
梨子「はいはい、分かったわよ…」
穂乃果「じゃあね~」フリフリ
ガララ…パタンッ…
穂乃果「………」
330 = 290 :
穂乃果(………)
穂乃果「あっ…!ほむまん出すの忘れた!!」
穂乃果「うぅ…千歌ちゃんに食べてもらいたかった……」
スマホ プルルルルル…♪
穂乃果「ん?海未ちゃんから電話だ」
穂乃果「はい!もしもし!穂乃果だよ!!」
穂乃果「………」
穂乃果「あはは…ごめんごめん……」
穂乃果「それで、どうしたの?急に」
穂乃果「………」
穂乃果「え……?」
穂乃果「………」
穂乃果「そっか……ツバサさんが……」
穂乃果「分かった……時間は?」
穂乃果「………」
穂乃果「明日の夜ね……うん…空けとく……」
穂乃果「………」
穂乃果「ふふっ…心配しなくても大丈夫だよ、ツバサさんは悪い人じゃない……うん……」
穂乃果「………」
穂乃果「うん…じゃあね…また明日……」
穂乃果「………」ポチッ…
穂乃果「………」
--------------------
331 = 290 :
秋葉原 路地-
千歌「楽しみだなぁ~!早く会いたいなぁ~!オレンジみかん号!!」トコトコ
梨子「また、すごいネーミングセンスね……千歌ちゃんも…」トコトコ
千歌「えぇ…!?オレンジみかん号は、アリでしょ!!」トコトコ
梨子「ん~…まあ、「千歌ちゃん号」とか「ダイヤモンドプリンセス号」に比べたらマシだけど……」トコトコ
千歌「当たり前だよ!あれと並べられちゃあ、心外ってもんだよ!」トコトコ
梨子「まあ、レベルが違うからね……曜ちゃんのは、ネーミングセンス以前の問題だし、絵里先輩のは、純粋にダサいし……」トコトコ
千歌「あはは、たしかに!なんで、ダイヤモンドプリンセス号なんて付けたんだろ?かっこいいと思ったのかな?」トコトコ
ドカッ! バキッ!
千歌「ん?なんの音……?」
332 = 290 :
梨子「こっちの方から聞こえるわね…」スッ…
梨子「…!?」
ヤンキー「オラァ!水見色の奴らは皆殺しだ!!」ドカッ!
生徒「あ…あぅ…や…やめて……」
ヤンキー「やめるわけねぇだろ!!オラァ!」バキッ!
梨子「あ…あの子…!ウチのクラスの…!」
千歌「やばい…と…止めなきゃ…!!やりすぎてる…!!」ダッ!!
梨子「あぁ…!千歌ちゃん…!!」
333 = 290 :
千歌「ちょ…ちょっと…!」ザッ…!
ヤンキー「あ?誰だ…?お前」
生徒「あ……ち…千歌ちゃん……それに、桜内さんも……」
ヤンキー「なんだ?お前ら、知り合いか?」
梨子「ち…千歌ちゃん…!!ダメよ…?」
千歌「分かってる……」
千歌「ふー……」
千歌「……」
335 = 290 :
ヤンキー「あぁ?なんだ、その引きつった笑顔は!!気持ち悪りぃんだよ!!アホ毛が!!」
千歌「…」プツンッ…
千歌「よし…!お前ら、死刑!」ニコッ!
梨子「千歌ちゃん…!!??」
ヤンキー「は?なに言って…
千歌 ザッ…!
ヤンキー「…!」
バキィッッッ!!!!
ヤンキー「ぶはっ…!!」フワリッ…!
ヤンキー「…!?」
ヤンキー「あがっ…ぐ…くはっ…!」ゴロゴロゴロ…!
ヤンキー「うっ…あっ…」ズザアァァァァッッッ!!
ヤンキー「あぐぁっ…」ドカッ!
ヤンキー「あぅ…」ズルリ……
生徒「…!?」
梨子「はぁ…もう……全く……」
ヤンキー「え…?と…飛んだ……!?人が……パンチ一発で……」
千歌「次、お前」
ヤンキー「…!?」
336 = 290 :
ヤンキー「ひっ…!す…すみませんでした!!ごめんなさい!!もう帰ります!!!」
ヤンキー「お…おい…!!退くぞ!!」ユサユサ…!
ヤンキー「………」
ヤンキー「ダ…ダメだ……完全にのびてる……」
ヤンキー「ちっ…!しょうがない…」ガシッ!
ヤンキー「重っ…」
ヤンキー「引きずってくしかないか…!」
ヤンキー「………」ズルズル…
千歌「あれ?行っちゃった……」
337 = 290 :
トスッ!
千歌「あいたっ…!」
梨子「あれ?じゃないわよ!!全く!!暴力はダメって言ったでしょ!?」
千歌「あ…あはは……でも、まあ…助けられたわけだし……」
梨子「まあ…それはそうだけど……」
生徒「ありがとう、二人とも……二人がいなかったら、私……」
千歌「あ!だ…大丈夫?ずいぶん、ひどくやられたみたいだけど……」
梨子「そうだ…!救急車呼ぶわね…!!」
生徒「うん…お願い……ありがとう…桜内さん……」
338 = 290 :
千歌「なにがあったの?あいつら誰…?」
生徒「なにもないよ……ただ、普通に部活から帰ってきてただけで……」
生徒「そしたら、急にあの人達が、私のジャージを見て、「水見色は潰す」って言ってきて……」
千歌「そんな……なんで……」
生徒「たぶん…あの人達……焔ヶ丘の人だよ……今、水見色潰ししてるって噂の……」
千歌「…!」
-------------------
絵里「えぇ……中でも、私たちと焔ヶ丘は、ずっと対立してるの。一年前のある事件をきっかけにね……」
--------------------
千歌「そういえば…絵里先輩が……」
339 = 290 :
生徒「それにしても、すごいね……千歌ちゃん……なにか格闘技やってたの…?」
千歌「あっ…い…いや……格闘技とかはやってないけど……」
生徒「けど…?」
千歌「え…えっと……自己流というか……」
生徒「?」
ピーポーピーポーピーポー!
梨子「あ!救急車来たわよ!」
340 = 290 :
千歌「ほんとだ!立てる…?」
生徒「う…うん……なんとか……」フラリッ…
千歌「付き添った方がいい?」
生徒「いや、大丈夫だよ…ありがとう……」
生徒「桜内さんも、ありがとうね、また学校で…」
梨子「う…うん…!お大事にね…!」
ピーポーピーポーピーポー!
救急隊員「大丈夫ですか!?」ガチャ!
生徒「は…はい……なんとか……」
救急隊員「…!ひどい怪我だ……すぐに病院に連絡を…!!」
バタバタ…!バタバタ…!
千歌「………」
千歌(本当にひどい怪我だった……)
千歌(そこまでやれるって……)
千歌(………)
千歌(焔ヶ丘と水見色……)
千歌(一体、なにがあったんだろ……)
--------------------
-----------------
--------------
342 :
梨子ちゃんの嫁感凄い
343 :
次の日 朝-
千歌「フンフンフーン」ブロロロ…
千歌「やっぱり、最高だな~!オレンジみかん号は」ブロロロ…
千歌「歩きより早いから、家を遅くに出ても間に合うし…♪」ブロロロ…
梨子「はぁ…はぁ…」タッタッタッ…
千歌「ん…?」ブロロロ…
千歌「前にいるの梨子ちゃんかな?」ブロロロ…
梨子「はぁ…はぁ…」タッタッタッ…
千歌「あっ、さては遅刻しそうだから走ってるんだな?徒歩登校は大変ですなぁ」ブロロロ…
344 = 343 :
梨子「はぁ…はぁ…」タッタッタッ…
千歌「………」ブロロロ…
梨子「はぁ…はぁ…」タッタッタッ…
千歌「………」ブロロロ…
梨子「はぁ…はぁ…」タッタッタッ…
千歌「あの~…梨子ちゃん……?」ブロロロ…
梨子「あっ…!ち…千歌ちゃん…!お…おはよう……」タッタッタッ…
梨子「スクーター……さっそく乗ってきたのね……」タッタッタッ…
千歌「おはよう……えっと…その……乗せてあげようか…?」ブロロロ…
梨子「えぇ…!?ダメよ…!二人乗りなんて……!それに、千歌ちゃんヘルメットもしてないし……」タッタッタッ…
千歌「えぇ……でも……」ブロロロ…
梨子「はぁ…はぁ…なに……?」タッタッタッ…
千歌「そのペースだと遅刻するよ…?」ブロロロ…
梨子「なっ…!」タッタッタッ…
345 = 343 :
梨子「しょ…しょうがないでしょ!!私、足遅いんだから!!」タッタッタッ…
千歌「遅すぎるよ……」ブロロロ…
千歌「ていうか、それ走ってるの……?」ブロロロ…
梨子「走ってるの…!!全力なの…!!もう!失礼なんだから!!」タッタッタッ…
千歌「そう……」ブロロロ…
梨子「先行ってていいわよ…!」タッタッタッ…
千歌「………」
千歌「…」スッ…
梨子「千歌ちゃん…!?」タッタッタッ…
千歌「私も走る!」
梨子「えぇ…!?でも、スクーター引いて走るなんて…」タッタッタッ…
千歌「おりゃあああ!!!」タッタッタッ!
梨子「えぇ…!?ちょっと…!!」
千歌「おりゃああああ!!!」タッタッタッ!
梨子「もー!なんで、私より速いのよー!!」
--------------------
-----------------
--------------
346 = 343 :
二年生 教室-
曜「え!?オレンジみかん号、戻ってきたの!?」
千歌「うん…!!昨日ね!美渡姉が運んできてくれたの!」
曜「わぁ~!良かったね!!千歌ちゃん!」
梨子「前に、千歌ちゃんのスクーターすごいって言ってたけど、どこがすごいの?たしかに、オシャレではあったけど……」
千歌「ふふんっ!教えてあげよう!私のはね、なんとイタリアのベスパって奴なのさ!!」
梨子「ベスパ…?知らないけど……」
千歌「まあ、梨子ちゃんは知らないだろうね。でも、本当にすごい奴なんだよ?値段も高いし、歴史もあって、スクーター乗りの中じゃベスパは憧れだよ」
曜「映画とかでも、使われたからね!ローマの休日とか!」
梨子「へぇ~、そんなすごいの、よく買えたわね」
千歌「親戚の人がくれたんだよ!さすがに、買えないって…!高すぎて」
347 = 343 :
生徒「ねぇねぇ、高海さん!桜内さん!ちょっといい?」
千歌「え?うん、いいよ!なに?」
梨子「どうかしたの…?」
曜「?」
生徒「昨日、焔ヶ丘に襲われた○○を助けてくれたんだって?さっき、○○がLINEで言ったよ!」
千歌「あっ…う…うん……遅かったけどね……」
生徒「でも、○○感謝してたよ!それを伝えてくれって!」
千歌「そっか……わざわざ、ありがとね!」
生徒「うん!それじゃあね~」
千歌「………」
千歌「…そっか……○○さん、入院してるのか……」
梨子「ひどい怪我だったからね……本当に…」
曜「………」
曜「…え?二人とも、昨日、なにかあったの?」
千歌「うん……」
千歌「実は、昨日……」
348 = 343 :
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昼休み 屋上-
千歌「…って事があって……」
花陽「えぇ…!?ほ…焔ヶ丘の人を殴っちゃったんですか…!!??」
千歌「は…はい……」
凛「なんにゃそれ!この前まで、あんなに落ち込んでたのに!!」
千歌「うぐっ…」
曜「あはは…でも、まあ、今回は人助けでもあったわけだし…セーフ…
花陽「アウトです…!!」
曜「え…」
349 = 343 :
花陽「千歌先輩!梨子先輩!名前はバレてませんか?」
千歌「え?名前……?」
梨子「ん~……○○さんが、私達の名前呼んでたわね……あと、たしか、私も千歌ちゃんって言ったわ」
花陽「そんな…!」
花陽「終わりです……」ガックシ…
千歌「いやいや、そんなちょっと呼んだくらいの名前だし、覚えてるわけ…
花陽「覚えてますよ!!特に千歌先輩は!!」
千歌「え…?そ…そうなの……?」
350 = 343 :
花陽「知らないんですか?今、千歌先輩はアキバの不良の中じゃ、ちょっとした有名人なんですよ?」
千歌「ゆ…有名人…!?なんで…!?」
花陽「「アキバの暴れ猫」と「氷の女王」を倒して、水見色を制覇したって噂になってます。もちろん、絵里先輩含む三年生は否定してますが……」
千歌「えぇ…!?せ…制覇ぁ…!?」
凛「凛はやられた覚えは無いにゃ」
曜「不良は、自分達の地域の勢力図には敏感だからね……噂になってもおかしくないね……」
梨子「なんか、凄い事にになってるわね……千歌ちゃん……」
花陽「はい……ですから、その倒した焔ヶ丘の生徒が、千歌先輩の事を知っていた可能性もあります……そうなれば、確実に記憶されてますよ……」
千歌「た…たしかに……」
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