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    元スレ武内P「便秘、ですか」

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    801 :

    このスレだと例えば最高レアしか出ないガチャを無限に引きたいって言うのと同じくらいの無茶ぶりだから困る

    802 :


    「ふっふっふ! 二人きりになるなんて、キミも油断したね~」


     狭いロープウェイの中で、志希が蠱惑的に微笑んだ。
     獲物を見る猫科のような目付きに普段のオレは怯むが、今はそれどころではない。
     山頂までおおよそ15分……耐えられるか?


    「さあ、思いっきりハスハスさせて貰おうかな」


     目を細め、今にもこちらの自由を奪い己の欲望のままに行動しようとする志希。
     彼女のそんな所にはオレも困ってしまうが、それも魅力の一つ。
     無理に押さえつけようとすれば、それが失われてしまう可能性もある。
     志希には、いつも気ままで、自由で居て欲しいと思っている。


    「なあ、聞いて欲しい事があるんだ」


     そんな志希に、オレは今から重大な事を告げようと思う。
     いつにない、オレの真剣な眼差しに、志希はピクリと反応した。


    「んー? 何かにゃ~?」


     オレとお前は、プロデューサーとアイドルだ。
     いつもはこう言って志希を止めているのだが、今は違う。
     より一層目を細め、こちらの様子をうかがう志希に、告げた。


    「めっちゃオナラしたい」


     志希の目が、大きく見開かれた。

    803 = 802 :


    「……そう言って、あたしを止めようとしてるんだよね?」


     志希の怪訝そうな目に対し、オレの目は真剣そのもの。
     だが、彼女はオレの言葉をそのまま受け取ろうとはしない。
     化学者特有の性なのだろうか、それとも彼女自身が信じたくないだけか。


    「ううん? すっごくオナラしたいよ?」


     オレは、ペロリと舌を出し、右手でコツンと自分の頭を叩いた。
     中々にイカしたテヘペロが決まったもんだぜ、へへ。


    「……我慢は?」
    「出来るのと出来ないの、フィフティーフィフティーだ」


     と、言いはしたものの……実際はまあ、我慢出来ないだろうな、という感じだ。
     しかし、志希を無闇に怖がらせる訳にはいかない。
     彼女は、大切なオレの担当するアイドルなんだから――!


    「……Final answer?」


     おっ、懐かしい、クイズミリオネアじゃないか。
     それにしても、さすがは海外で生活してただけあって、発音が綺麗だな。
     思わず惚れ惚れしたぞ。


    「ファイナルアンサー」
    「……」


     見つめ合う、オレ達。
     しかし、その視線には甘い感情など、一切込められていない。


    「助けてえええええ!」


     おいおい、そこはヘルプじゃないのか。

    804 = 802 :


    「いやああああ!」


     こんなにも取り乱す志希を見たのは、初めてだ。
     無防備、と言っても差し支えない程、今の彼女は混乱している。
     カリカリと、外に出して欲しいとねだる猫のようにロープウェイの窓を引っ掻いている。


    「まあまあ、落ち着けって」
    「出してええええ!」


     何が、志希をここまで恐怖させているのだろうか。
     匂いに敏感な彼女だから、とても嫌がるとは思ったが……。


    「そんなに窓をひっかいたら、綺麗な爪が傷ついちゃうぞ」
    「ヘルプ! ヘールプ!」


     それだけは、なんとしても避けなければならない。
     オナラ一つでアイドルに傷をつけるなど、プロデューサー失格だ。
     それに何より、今の志希は痛々しくて見ていられない。
     しかし、彼女は窓を引っ掻くのをやめようとしない。


    「おい! やめろって――」


     ……っぶなぁい!
     今、ちょこびっと大声を出した時に腹に力が入り、バフリといきそうだったぞ!


    「……!?」


     言葉を中断したオレを志希は怯えた様子で見ている。
     普段は見られない彼女も、これはこれで魅力的に見えるから不思議だ。


    「……セーフ」


     オレの言葉を聞いて、志希は心底安堵していた。
     それを見て、オラなんだかワクワクすっぞ!

    805 = 802 :


    「なあ、どうしてそんなに怯えてるんだ?」


     オレは、当然の疑問を口にした。
     オナラが出そうとは言え、今の志希の怖がり方は異常だ。
     まさか、彼女自身に何か異常が起こっていて、
    オレのオナラをきっかけに更に大きな問題が起きる……!?


    「……オデン、食べたでしょ」


     大正解。
     コイツ、オレの知らない間にまた匂いを嗅いでやがったのか。
     問題になるからやめなさいって、プロデューサーいつも言ってるでしょ!


    「ああ。今朝と……うん、昨日の夜も」
    「昨日の夜も……!?」


     さすがの志希も、昨日の晩御飯の匂いまでは判別出来ないらしい。
     オレの答えを聞いて、その顔を絶望に歪めている。
     しかし、オデンを食べたから……一体何だってんだ?


    「硫化水素……!」
    「あん?」


     りゅうかすいそ?
     申し訳ないが、オレはそういった知識に詳しくない。


    「卵、何個食べた!?」


     志希が、それまでにない必死さでオレに問いかけてきた。
     卵を何個食べたかって、えーと、確か……。


    「昨日の夜と合わせて、5個だな」


     オレの答えを聞くと、志希の目からは光が失われた。
     こいつは……生きることを諦めた目だ。

    806 = 802 :


    「なあ、卵をいくつ食べたかは、重要なのか?」
    「……そうだね、志希ちゃんが説明してあげようー」


     生きることを諦めるという事は、死ぬ覚悟を決める事にとてもよく似ている。
     そのせいか、志希はいつもの調子を少し取り戻したようだ。
     出来の悪い生徒に教えを授ける教師のように、志希は人差し指をピンと立てた。


    「オナラが臭いのは、どうしてかにゃー?」
    「ウンコが臭いからだ」


     ウンコは臭い、だから、オナラも臭い。
     あまりにも完璧な回答すぎて、志希は言葉を失ったようだ。


    「卵の白身には、硫化水素という物質が含まれてるんだよ」


     あれ? オレの回答が話の流れに全く関わってないぞ?


    「そして、オデンの卵は白身の部分がそのまま体内に入っていく」


     やばいな、もう話についていけない。
     ちなみに、オレはオデンの卵は二口で食べる派だ。
     最初は3割程度にパクリとかぶりつき、残りの7割を辛子と一緒にいただく。


    「白身に閉じ込められた硫化水素は、消化器官の中で他の有機物と化合して――」


     余談だが、アイドルはウンコなんかしない、と言う言葉がある。
     確かに、彼女達はウンコなんかしないのかも知れない。
     アイドルというのは、とても輝いていて、オレ達に夢と希望を与えてくれる。


     そんな、ウンコなんかしないはずのアイドルがウンコをしたら?
     めっちゃお得に感じるな!? な!?

    807 = 802 :


    「――臭いの原因、硫化物の気体になるのでーす!」


     イエーイと、両手をバンザイし笑う志希。
     しかし、その目にはいつもの快活さは微塵も無く、ただ絶望があるのみ。


    「つまり……ゆで卵を食べるとオナラが臭くなる、って事か?」
    「そういう事♪」


     ゆで卵はアウト……なら、移動中に食べた温泉卵はセーフだな。


    「ちなみに、昨日の夜から大きい方は?」
    「大きい方ってお前……女の子がそういう事を聞くなよな」
    「ちっちっち! これは、とても大事な質問なのだよ!」


     口調は軽いが、何か、希望にすがっているような感じがする。
     オレは、プロデューサーだ。
     アイドルの考えている事はなんとなくだがわかるし、
    志希が何か希望を見つけたというのなら、望み通りの答えを返そう。


    「シタヨ。トテモ、タクサンデタ」


     完・璧。


    「あたし、アイドルになって初めて後悔してる」
    「そんな!? どうして!?」
    「どうしてって、そんなの――」


     やばい。


    「……!」


     今、大声出したから出そうになった。
     少し待てと志希に右手でハンドシグナルを送る。
     やれやれ、いつもこうやって素直に言う事を聞いてくれると助かるんだけどな。

    808 = 802 :


    「あっあっあっあっ!」
    「あー! あー!」


     まるで音を合わせる合唱隊の様に、俺たちの声がロープウェイ内に響いた。
     流石の志希も、危険を感じ取ったのかまた取り乱している。


    「あっ、ひっ、ふうぅ……!」
    「出してー! ここからあたしを出してー!」


     そうだ、諦めるな!
     オレは知っているぞ!
     お前は、才能にあぐらをかいているだけの人間じゃない!
     諦めず、自分の納得いくまで足掻き続けるだけの根性もある奴だ!


    「ふぅ……! ふうぅ……!」


     それに比べてオレは何だ!?
     オナラの一つも我慢出来やしない……これじゃ、コイツのプロデューサー失格だ!
     どうすれば……くそっ! 一体、どうすりゃ良いっていうんだチクショウ!


    「っ!」


     スカすか!?


    「……!」


     何の解決にもなってねえ!
     何か……オナラを止める何かあれば……!


    「……」


     ポケットをまさぐってみる。
     そして、オレは見つけた……見つけてしまった。
     上着のポケットに入っていた、ちひろさんに渡された、スタドリを。

    809 = 802 :


    「……――なあ、志希。初めて会った時の事、覚えてるか?」


     あの時は、コイツがいきなり匂いを嗅いできたんだよな。
     頭の変な子だな、と初めは思ってたよ。
     だけど、お前はオレの予想を越えた、最高にイカれた……イカしたアイドルになった。


    「きゅ、急に何を……!?」
    「コレを使う。だからもう、怖がらなくて良いぞ」


     オレは、手に持ったスタドリを志希に見せつけた。
     その手が震えているのは、オナラを我慢しているのと……恐怖。
     そう、オレは恐怖している。


    「す、スタドリの成分には、消臭効果があるものは含まれてないよ……!?」
    「……」


     驚いたな。
     ギフテッドのお前でも、全然見当違いの答えを出す時があるんだな。
     こいつは一本取ってやったぜ。


    「おいおい、オレは上の口からなんて言ったか?」
    「えっ……?」


     お前の絶望は、オレが止める!
     さあ、答え合わせの時間だ!


    「コイツを下の口――ケツにぶち込み、オナラが出ないよう栓をするのさ!」


     志希の、頼もしいものを見るような目……じゃねえな、アレ。
     何て言うか……そう、信じられないものを見る目だアレ。

    810 = 802 :


    「……本気?」
    「うん」
    「……正気?」
    「うん」
    「狂気!」


     それは、普段お前が言われてる事だろうに。
     まあ、お前が狂気と思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな。


    「ってなわけで」
    「へっ?」


     志希は、俺がスタドリを渡すとなんとも間の抜けた声を出した。
     しかし、それを指摘している時間は残されていない。
     可及的速やかに、実行せねばならないミッションがあるのだから。


    「頼んだ!」


     尻をぷりんと突き出し、志希に向ける。


    「はっ!?」


     スタドリは――50。


    「バッチ来いやああ――ッ!」


     もってくれよ、俺のケツ!


    「あたしがやるの!?」
    「!? 他に誰が!?」


     この場には、オレとお前しか居ないんだぞ!?

    811 = 802 :


    「ズボンの上からで良い! 早く!」


     いたいけな少女に肛門を晒す事は出来ない。
     故に、オレが出したケツ論。
     それは、遠慮なく、一切の慈悲もなく、ズボンの上からスタドリをぶち込む事だ。


    「で、出来ない!」
    「遠慮するな! 思いっきり来い!」
    「無理!」
    「ははっ、お前にも……そういう優しい所があったんだな」
    「優しさが理由じゃないから!」


     優しさ以外の、ケツにスタドリをぶち込めない理由?
     愛しさと、切なさと、心強さとかか? ええい、わからん!
     わからんが、オレに言えるのはこれだけだ!


    「早くしろ! もう、時間がない!」
    「そ、そんな事言われても……!?」
    「さっきから大声を出してたから、我慢の限界が早まった!」
    「なら、なんで大声だしたの!?」


     ……言われてみればそうだな。
     おとなしくしてれば、到着するまで我慢出来てたんじゃねえか、これ。


    「なんか、テンション上がっちゃって」


     天才ですら辿り着けなかった答えにオレが至った。
     その事に気分を良くし、ついつい声が大きくなってしまった。
     今後は、こういう事の無いように反省しないといけないな。


    「……あはは」


     志希の、乾いた笑い。
     オレは、気まずさを誤魔化すためにそれに重ねるように笑った。


    「あっはっは! 悪い悪い!」


     その拍子に、ケツからバフリ。
     トワレなんて生易しいもんじゃない、毒ガス兵器と言っても過言ではない代物が。
     反省をしないといけないとは言ったが、まだしてなかったからセーフだ。
     今後は、こういう事の無いように反省しないといけないな。



    おわり

    812 :

    武Pモノじゃないものもやるのか

    813 = 802 :

    アニメ未登場だったのでオレがやりました
    武内Pじゃなくて申し訳ない
    おやすみなさい

    814 = 802 :

    書きます


    武内P「アナルブレスケアです」

    815 = 802 :

    美嘉「……は?」

    武内P「アナルブレスケアです」

    美嘉「いや、別に聞こえなかったワケじゃないんだケド」

    武内P「……そろそろ時間ですね」

    美嘉「時間って、何の?」

    武内P「城ヶ崎さんの、新時代の幕開けの時間です」

    美嘉「……は?」

    816 = 802 :

    武内P「……」ゴソゴソ

    美嘉「え、何そのごっつい機械」

    武内P「これは、ラジカセですね」

    美嘉「へー! 実物、初めてみた★」

    武内P「……」

    ポチッ

    ~♪

    美嘉「あっ、これアタシの『TOKIMEKIエスカレート』じゃん★」

    武内P「……」

    817 = 802 :

    武内P「……」

    ~♪

    美嘉「カリスマJKアイドルの生歌、聞いとく? なーんてね★」

    ~♪

    美嘉「TOKIMEKIどこまでも~エスカレート~♪」

    ~♪

    美嘉「サイダーみたいにはじける恋モ――」


    ぱちゅんっ!


    美嘉「ド――――ンッ!?」ケアァ!


    武内P「……」

    818 = 802 :

    ~♪

    美嘉「はーっ!? 何!? あっ、は、あーっ!?」ケアァ!

    ~♪

    美嘉「あっ、あっつう!? あっつい! あっつい!」ケアァ!

    ~♪

    美嘉「何!? 何なの!? はーっ!? あーっ!?」ケアァ!

    ~♪

    武内P「……」

    ポチッ

    美嘉「ヤバい! これマジでヤバいって! あーっ!」ケアァ

    武内P「……」

    819 = 802 :

      ・  ・  ・

    美嘉「……ちょっと! ちゃんと説明してよ!」

    武内P「このVTRを御覧ください」

    美嘉「……は?」

    武内P「……」

    ガチャガチャ…ポチッ

    美嘉「何それ?」

    武内P「テレビデオです」


    専務『専務の美城だ』


    美嘉「え? 専務? 何で?」

    820 = 802 :

    専務『城ヶ崎美嘉くん。私は、キミには失望した』


    美嘉「……開幕から、めっちゃ感じ悪いんだケド」

    武内P「……」


    専務『私の提示した方向性に逆らった事は許そう』

    専務『確かに、当初のキミは私の意に反しながらも非常に優秀だった』


    美嘉「……なんだ、褒める時は褒めるんじゃん★」

    武内P「……」


    専務『しかし、今のキミは何だ? カリスマの欠片も感じないではないか』


    美嘉「……」

    武内P「……」

    821 = 802 :

    専務『故に、キミにはアナルブレスケアをして貰う』


    美嘉「えっ? 故にって、えっ?」

    武内P「こちらが資料になります」


    専務『安心しなさい。我が346プロと小林製薬が総力を上げてキミのために開発した』


    美嘉「……マジ?」

    武内P「はい、残念ながら」


    専務『――アナルブレスケア専用ブレスケアで、カリスマを取り戻しなさい』


    美嘉「アタシのために頑張った感出してるのイラッとするんだけど!?」

    武内P「……」

    822 = 802 :

      ・  ・  ・

    美嘉「……詳しく聞かせて」

    武内P「アナルブレスケアには、新時代の幕開けをさせる力があります」

    美嘉「……それで」

    武内P「カリスマとは、常に時代を切り開いていく者の事です」

    美嘉「……続けて」

    武内P「残弾は後二発、頑張ってください」

    美嘉「最悪! 担当呼んで、担当!」

    武内P「彼は、今日から二週間の休暇を取りハワイにバカンスに」

    美嘉「んああああああ!」

    823 :

    アナルケアか…また懐かしいものを…

    824 = 802 :

    美嘉「いつの間にそんなもの仕込んだの!?」

    武内P「朝食に、妹さん――城ヶ崎莉嘉さんが仕込みました」

    美嘉「帰ったら泣くまで叱る!」

    武内P「待ってください!」

    美嘉「!?」

    武内P「彼女も、貴女のためを思ってした事なのです」

    美嘉「……莉嘉」

    武内P「本来は経口摂取ではないのですが、さすが小林製薬さんですね」

    美嘉「……」

    825 = 802 :

    美嘉「っていうか、なんでアンタが関わってるの?」

    武内P「……上の命令には、はい、逆らえませんので」

    美嘉「そっ……か」

    武内P「申し訳ありません。止めは、したのですが」

    美嘉「良いよ、別に。だって、元々最近のアタシがだらしなかったのが悪いんだし」

    武内P「城ヶ崎さん……」

    ポチッ

    ~♪

    美嘉「は!? え!? もう次!?」

    826 = 802 :

    武内P「資料にもありましたが、二発目は最初のものよりも威力が高いです」

    ~♪

    美嘉「威力って! ってか、はぁ!? さっきよりも!?」

    ~♪

    武内P「TOKIMEKIどこまでも~エスカレート~♪」

    ~♪

    美嘉「いやいや、アンタが歌うの!? 何のために――」


    ぱちゅんっ!


    美嘉「きはああああああん!?」ケアアァン!


    武内P「……」

    827 = 802 :

    ~♪

    美嘉「ぐおおおおああっ!?」ケアアァン!

    ~♪

    美嘉「ああああっ!? こっこ、あっ、ああああっ!?」ケアアァン!

    ~♪

    美嘉「いたいたたたいたいたいたいたいたい!!」ケアアァン!

    ~♪

    武内P「……」

    ポチッ

    美嘉「ついてる!? アタシのお尻ついてる!? ついてる!?」ケアアァン!

    武内P「……」

    828 = 802 :

      ・  ・  ・

    美嘉「次は!? 次はいつくるの!?」

    武内P「申し訳ありません。タイミングは、伝えてはならない、と」

    美嘉「そんなの、お尻に爆弾抱えてるようなもんじゃん!」

    武内P「それも醍醐味だと、そう、小林製薬さんが」

    美嘉「それなら……しょうがないか」

    武内P「城ヶ崎さん……大丈夫、ですか?」

    美嘉「カリスマのためだもん! 頑張るしか無いっしょ★」

    武内P「……良い、笑顔です」

    829 = 802 :

      ・  ・  ・

    美嘉「……って事があってさ、アタシ、ブレスケア苦手なんだー」

    「そ……そうなのね」

    美嘉「だからゴメンね★ 気持ちだけ受け取っとくから★」

    「最近、美嘉がたくましいのはそういう理由があったのね」

    美嘉「もー、たくましいってやめてよ! もっと、別の言い方があるでしょ!」

    「……ふふっ、そうね」

    美嘉・奏「カリスマ」

    美嘉・奏「……!」クスクス

    830 = 802 :

    「あの、それで……」

    美嘉「ん? 何ー?」

    「最後の一発は……どうなったの?」

    美嘉「今もアタシの中にあるよー★」

    「はい!?」

    美嘉「なーんてね★ 多分、三発ってのは嘘だったんだと思う」

    「……嘘?」

    美嘉「そ、嘘」

    831 = 802 :

    美嘉「アタシの中には、いつ爆発するかわからない爆弾がある」

    美嘉「だからさ、爆発するまでは、常に全力でアイドルをやろう、って」

    美嘉「……えへへ、ちょっとカッコつけすぎかな★」

    「……いいえ、とても、ステキだと思うわ」

    美嘉「本当にそう思う?」

    「私としても、美嘉のそういう所は見習わないといけないと思うわ」

    美嘉「本当に?」

    「ええ。……って、妙に念押ししてくるけど、何なの?」

    美嘉「……」

    832 = 802 :

    ガチャッ

    武内P「……失礼します」

    「あら、シンデレラプロジェクトの、プロデューサーさん」

    武内P「おはようございます、速水さん」

    「ふふっ、今日もとってもチャーミングね」


    美嘉「はやく! はやくアナルブレスケア専用ブレスケアケアを!」


    「み、美嘉!? 一体、どうしたの!?」

    美嘉「……ごめん、奏」

    「ごめんって、何を……」

    「……」

    「っ!?」

    833 = 802 :

    「美嘉……まさか!?」

    美嘉「最初の威力が1とすると、二発目が2なんだって」

    武内P「どうぞ、こちらです」

    「待って! どうして、私に威力の解説をしてるの!?」

    美嘉「……ゴクン。これで解除? 解除? ねえ、解除!?」

    武内P「はい。長い間、お疲れ様でした」

    「私の質問に答えてちょうだい!」


    美嘉「三発目の威力が10って聞かされたら……奏はどうする?」


    「……!?」

    834 = 802 :

    美嘉「アタシさ、もう新時代の幕を開くしか無いと思ったんだ」

    美嘉「カリスマJKギャル……そこに、小悪魔要素を追加しようってね★」

    「いいえ……美嘉、貴女は悪魔に魂を売ったのよ」

    美嘉「売りなんかしないって! アタシ、アイドルだし★」

    「……良い、笑顔ね」

    美嘉「やっぱり、アタシってカリスマがあるからね★」

    「教えて、プロデューサーさん。私の爆弾は、いつ爆発するのかしら?」

    武内P「……」ゴソゴソ

    「ラジカセ……もうすぐ、なのね」

    835 = 802 :

    美嘉「奏、頑張って!★」

    「ふふっ、頑張ったら、貴方にご褒美のキスが貰えるのかしら?」

    武内P「……」

    ポチッ

    ~♪

    美嘉「さすが奏★ こんな時でも……って」

    「……」

    ~♪

    美嘉「『TOKIMEKIエスカレート』!? は!? 何で!?」

    836 = 802 :

    武内P「……間に、合いませんでした」

    ~♪

    美嘉「だって解除って! 解除って言ったもん!」

    「諦めるしかないみたいね、美嘉」

    ~♪

    美嘉「ヤダヤダヤダヤダ! ムリムリムリムリ!」

    ~♪

    「サイダーみたいにはじける恋モ――」


    ぱちゅんっ!

    837 = 802 :

      ・  ・  ・

    「……とっても怖いのね、アナルブレスケアって」

    武内P「そう、ですね」

    「安心させた所を爆発だなんて……とっても悪い人」

    武内P「……」

    「これは……ふふっ、そんな悪い唇は、塞ぐ必要があるわよね」

    武内P「速水さん。貴女のその言動が、上層部で問題視されています」

    「あら、そうなの?」

    武内P「……」

    ポチッ

    ~♪

    「えっ? 『Hotel Moonside』? えっ?」

    「えっ!?」

    838 = 802 :

    「ちょっと待って!? 美嘉を安心させるための、フェイクじゃ!?」

    武内P「……ありません」

    ~♪

    「問題視って……どうして今さら!?」

    武内P「詳しい説明は後ほど。速水さんの事は、小林製薬さんも応援しています」

    ~♪

    「や、嫌……! やめて……!」

    武内P「――ワン、トゥー、キス」


    ぱちゅんっ!



    おわり

    839 = 802 :

    お風呂休憩

    840 :

    どーなるんだ…

    841 = 802 :

    書きます


    武内P「可愛い、ですか」

    842 = 802 :

    未央「そう! 可愛いと言ってもらいたい!」

    武内P「その……何故、でしょうか?」

    卯月「プロデューサーさんにそう言ってもらった事なかったな、って」

    武内P「そう、でしょうか」

    「うん。言ってもらってないね」

    武内P「……」

    843 = 802 :

    未央「別に良いじゃん、減るものじゃないんだしさ!」

    武内P「はぁ……」

    卯月「あの……もしかして、可愛いって思ってない、とか?」

    武内P「!? いえ、決してそんなことは!」

    「だったら良いでしょ、別に」

    武内P「……」

    844 = 802 :

    未央「さあさあ、どんと来なさい!」

    武内P「皆さんは、とても可愛らしく、素晴らしいアイドルです」

    卯月「そういうのじゃなくて、ですね」

    武内P「? はい?」

    「ただ、普通に可愛いって言えば良いの」

    武内P「はぁ……」

    845 = 802 :

    未央「ハイ、セイ! 可愛い!」

    武内P「あの……何故、そのような事を気になさるので?」

    卯月「輿水幸子ちゃん、知ってますよね?」

    武内P「はい、勿論」

    「あの子、毎日プロデューサーにカワイイって言ってもらってるんだって」

    武内P「そう……なのですか」

    846 = 802 :

    未央「そう! これは、社内格差ってやつだよ!」

    武内P「そ、そこまでの問題とは、思えないのですが」

    卯月「わ、私! プロデューサーさんに可愛いって言って貰いたいです!」

    武内P「し、島村さん!?」

    「二人共こう言ってる事だし、言ってあげたら?」

    武内P「……わかり、ました」

    847 = 802 :

    武内P「それで……皆さんが気持ちよくアイドルに専念出来るのでしたら」

    未央「あのー……もしかして、嫌々言う感じ?」

    武内P「あっ、いえ、その……」

    卯月「うぅ……困らせちゃったみたいで、すみません」

    武内P「その……」

    「何? ハッキリ言ったら?」


    武内P「少し……いえ、かなり気恥ずかしく……はい」


    未央・卯月・凛「……」

    未央・卯月・凛(可愛い)

    848 = 802 :

    未央「やばいよ……なんか、思ってたのより凄いのが来そう」

    卯月「な、なんだかとっても緊張してきました」

    「ふーん。そういうものかな」

    武内P「……覚悟は決まりました」

    未央「覚悟って」

    卯月「こ、こっちもです!」

    「卯月まで」

    武内P「……頑張ります」

    849 = 802 :

    未央「それじゃあ、私から言って貰おうかなー」

    武内P「本田さんから、ですね」

    未央「さあ、カモーン!」

    武内P「……」


    武内P「本田さん、貴女の明るさにはいつも助けられています」

    武内P「新しい事に挑戦する姿勢、仲間を思いやる気持ち」

    武内P「そのどれもが素晴らしく、とても輝いています」

    武内P「……一度、辞めると仰っていた時、私は諦めなくて本当に良かった」

    武内P「失礼……無駄に、長くなってしまいましたね」

    武内P「本田さん、貴女は、とても可愛いですよ」


    卯月・凛「なんか凄いのきた!?」


    未央「……プロデューサー」ツーッ


    卯月・凛「泣いた!?」

    850 = 802 :

    未央「ず、ずるいよ……今のは反則、ちょっと待って……ぐすっ」

    武内P「あの……!? 何か、私は気に障る事を……!?」

    未央「可愛いだけなのに、ひっく……色々言ってるじゃん……うっく」

    武内P「私が、本田さんをどう可愛いと思っているかを……言った方が良いかと」

    未央「……さっきみたいに、思ってるんだ」

    武内P「はい。貴女は、私の可愛い担当アイドルです」

    未央「……えへへっ! それじゃあ、笑ってないとね!」ニコッ

    武内P「……良い、笑顔です」


    卯月・凛「……」


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