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    元スレモバP「飛鳥のいろんなデレがみたい」

    SS+覧 / PC版 /
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    1 :

    ・モバマスSS

    ・安価、コンマ使用

    ・不定期更新

    ・病みますん

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1466085951

    2 :

    とりあえず期待してるぞ

    4 = 1 :

    「そう思いません?」

    ちひろ「……」

    「無視しないでくださいよー」

    ちひろ「えっ、私に振ってたんですか?」

    「他に誰がいるんですか」

    ちひろ「そんなこと言われましても、えっと、なんですって?」

    「飛鳥のいろんなデレがみたいんです。病的にでもいいしお花畑でもいい、とにかく飛鳥のデレてるところがみたくなりまして」

    ちひろ「また妙なことを言い出しますね……。飛鳥ちゃんとは普通に仲が良いのかなって私は思ってましたけど」

    「普通はもうお腹いっぱいなので、刺激を求めることにしました!」

    ちひろ「通報しましょうか?」

    「……合法的に!」

    ちひろ(未成年に刺激を求めてる時点で怪しいものよね)

    7 = 1 :

    「そういうわけで、見守って頂けると幸いです!」

    ちひろ「それはプロデューサーさんをですか? それとも魔の手が忍び寄ろうとしてる飛鳥ちゃんをですか?」

    「もちろんそれは……うーん」

    ちひろ「悩まないでください! とにかく、変なことさえしなきゃ私は口出ししませんよ。あまり親密になり過ぎてもよくありませんけど、わかってますよね?」

    「ダイジョーブダイジョーブ、ちょっとデレさせてくるだけですから。それでは早速行ってきます!」

    ちひろ「あ、ちょっと! ……本当に大丈夫かしら、飛鳥ちゃん」

    ちひろ(まぁ、ああなった時のプロデューサーさんに良いことが起こるなんて思えないし、スタドリでも用意しながら様子を見るのもありよね。1ダースくらい?)

    8 = 1 :

    安価で行動を、コンマの現在値により展開を考えます


    進行

    ・50を基準として現在値49以下で+、51以上で-にコンマが増減
    ・行動は増減に対応した展開へ近付ける。飛鳥のテンションを+方向なら上げて、-方向なら落とすような感じ(努力目標)
    ・00よりマイナスか、99よりプラスへ振り切るまで続行

    例:
    ①現在値32の時、コンマ43=75
    ②現在値75の時、コンマ19=56
    ③現在値56の時、コンマ96=-40→終了

    ・00を下回ると負のオーラを纏った飛鳥、99を上回るとデレデレな飛鳥とイチャコラ(安価)しつつ現在値をその時のコンマに再設定

    ・ここまでをループ



    エンディングまでの流れ

    ・超過した分の-は-、+は+で独立して計算していく

    例:
    -25、+32、-38、-12=(-75、+32)と表記

    ・現在値が50になった場合、-と+の値を逆転させてから現在値を再設定。上記の例の数値でいうと(-32、+75)に逆転

    ・-か+が100を超えたら終了、数値に対応したエンディングへ

    9 = 1 :

    「まずはどうしようかなあ。テンションあげぽよな飛鳥のデレもみたいし、闇に飲まれた飛鳥のデレもみたい」

    「とにかくいろいろやってみるか! 頃合いを見て飛鳥とイチャコラすればいろんなデレをみせてくれるはずだ」

    「問題は飛鳥も素直でいて気難しかったりするんだよな。テンションが偏らないよう気をつけよう、なんか戻ってこれなくなる気がする」

    「おっ、いたいた。行動開始といこう、おーい飛鳥~」


    最初の現在値をコンマで決めます
    >>10

    10 :

    ほい

    12 :

    飛鳥「キミか。どうしたんだい、ボクに用でも?」

    「まあそんなとこだ。それよりなんか元気ないな?」

    飛鳥「ボクだって調子の波ぐらいあるさ。今は……そう、騒がしい音楽を捨てて、静寂にこの身を委ねてみるのも悪くない。そんなところか」

    「お、おう。そんなところに何だけど、>>13でもどうかなって探してたんだ」

    13 :

    デート

    14 = 1 :

    飛鳥「デート? ボク……と?」

    (う、いきなり欲望に忠実すぎたか!? テンション低めだし突っぱねられるかも――)

    飛鳥「……まぁ、いいよ。どうせもう帰るところだったから、寄り道でもしていくかい? 寮まで送ってくれる時のいつもの道から外れて、さ」

    「お、いいのか?」

    飛鳥「キミが珍しくデートなんてものに、それも堂々と誘ってきたんだ。なんだか断るには惜しい気がしてね。キミはボクを楽しませられるかな、フフッ」

    「誘ったからには楽しませてやるとも! とはいえ寮にも門限があることだし、あれだ。下校デートみたいな感じでさらっと過ごそう」

    飛鳥「構わないよ。さて、どこに連れていってくれるつもりだい?」

    「あまり長い時間は拘束できない、となると……あそことかいいかもな。最近とある人に良い場所を教えて貰って、飛鳥も行ったことなさそうなとこだ」

    飛鳥「あそこ、ね。着いてからの楽しみというわけか。ボクの扱いを心得ているキミのことだ、期待するとしよう」

    15 = 1 :


    \カキーン/


    「どうだ、来たことないだろう?」

    飛鳥「……バッティングセンター?」

    「ここを教えてくれた人によるとな、ストレスが溜まった時にここで三振して帰るといい具合に発散出来るそうだ。飛鳥もやってみたら気分転換になるかもよ」

    飛鳥「ボールに当てられなくても発散出来るのかい? 信じ難いな」

    「まあまあ、まずはやってみろって。20球200円か、ほれ200円」

    飛鳥「やれやれ……百聞は一見に如かず、か。やってみるよ」

    (そうして130キロを投げてくるとも確認せず空いてたボックスへ入っていく飛鳥がどうなるか、言うまでもなかった)



    「2球で俺と交代って早くない? たしかに130キロは女の子にはキツいだろうけどさ」

    飛鳥「勝てないと思い知らされた勝負を続けられるほど今のボクは寛容にはなれなくてね。……キミはバットに当てられるからいいけど、空振り続けて楽しめそうもないな。ボクは」

    「そんなあなたに80キロのコースはいかが? これなら充分目で追えるし、断然当てやすいぞ」

    飛鳥「キミがそう言うなら……うん、やってみるよ」



    (さすがにポコポコと当てられるようにはなったか。でもなんか打球が飛ばないんだよなあ。振り方がなってないというか)

    (……ちょっとレクチャーしてやろう。レクチャーするだけだ、だから少しぐらい密着しても許される。許されるべき)

    16 = 1 :

    「飛鳥、ちょっとストップ」

    飛鳥「? まだ終わってない、危ないよP」

    「なーにすぐ終わる。4、5球無駄になったっていいさ。それより飛鳥、どうせならもっと遠くまでかっ飛ばしたくないか?」

    飛鳥「それは、まぁ。でも野球なんて経験もないし、ボクには当てるだけで精一杯さ」

    「いや、当てられてるなら望みはある。スイングのフォームを良くして、そのフォームでボールを真芯で捉えたら飛鳥の力でももっと飛ばせるんだ」

    飛鳥「フォーム? ……真芯?」

    「うん。まずフォームな。バット構えてみ、そうそう。それをこう構えて――ちょい失礼」

    飛鳥「え、……あっ」

    「このぐらい腕を引いて構えて、振った時に腕を伸ばしきるこの辺でボールに当てるよう思いっきり振り抜くんだ。俺もそんなに野球詳しくないけど、それだけでも変わると思うぞ」

    飛鳥「…………。P、教えてくれるのは有難いが……近いよ」

    「近付かないと教えられないからな。いきなりだったのは、その、謝る」

    飛鳥「別に、ボクを見かねてキミがそうした方がいいと判断したのなら……気にしない、けど」

    「そうか? じゃあ教えた成果を見せてくれ。当てられなくてもさっきよりも鋭く振れたら上出来だ。俺はまたネットの裏で見てるから、ほら来るぞ!」

    飛鳥「たしか、このぐらい腕を引いて構えて――」

    飛鳥「思いっきり……!」 スポッ カランカラーン

    (力み過ぎてバットがすっぽ抜けていきました。本当にありがとうございました)

    飛鳥「……」

    「いや、気にするな。よくあるよくある。スイング自体に鋭さが増した証拠だ。備え付けのバットは他にもあるし、気にせず次いこう」

    飛鳥「……。待って」

    「うん? どうした、また交代して残りは俺が打つか?」

    飛鳥「そうじゃない。ボクがキミの教えを理解しきれていない可能性がある。だから、もう一度……教えてくれないかな、ボクに」

    「おお、喜んで!」


    (その後、3回くらいレクチャーという名の密着を許してもらい、4本ほどバットが空を舞っていったとさ。最後の方はいい当たりもちらほら出てきて、飛鳥にも楽しんでもらえて何よりだった)

    17 = 1 :

    「機嫌良さそうだったなあ。やっぱり遠くまで飛ばせると気持ちいいよな、バッティング」

    「留美さんもアウト6つ分の空振りしても、1発当てられたら満足出来るのかもしれない。……もうちょい打率上がってもいいと思うが」

    「体のどこかに当たってくれ! って感じに振っても当たらないからなー。あれ、このフレーズはサッカーだっけ」

    「それより次はどうしようかな。>>18でもしてみるか」

    18 :

    目につきやすいところに巨乳グラビア雑誌

    19 = 1 :

    「俺のデスクに表紙を巨乳グラビアで飾った雑誌を置いてみるか」

    「それも一冊や二冊ではない……全部だ! コンビニにある分だけでも買ってこよう」



    (買ってきた雑誌をバラけさせて全部が巨乳グラビアであることを一目瞭然にしておいて、と。あとは飛鳥が来るのを遠くから待ってよう)

    (うちのアイドルが表紙飾ってるのもあるからあまり他のアイドルには見られたくないな、って誰かきたぞ!)

    (あれは……凛か?)


    「どこ行ったんだろう、プロデューサー」

    「机も散らかってるし片付けてあげてたらそのうち来るかな。……うん?」

    「…………」

    「……。ふぅん……」


    (わーお。こういうのが趣味だったんだ、へー、ふーん、みたいなお顔をされていらっしゃる)

    (露骨に巨乳ばかりだもんなあ、凛といえど身近な男にそういうフェチがあると思ったらやっぱり引くかー)

    (あ、雑誌そのままにしてどっか行った。早くきてくれ飛鳥ー、俺に良からぬ噂が飛び交うかもしれんー)

    20 = 1 :

    (……今度は卯月と未央か。凛を探しに来たのかな)


    卯月「どこ行っちゃったんでしょうね、凛ちゃん」

    未央「あちゃー。プロデューサーに用あるからって言ってたし、ここにもいないとなるともう……おっ?」

    卯月「わぁ~、みんな綺麗ですね!」

    未央「甘いなぁしまむー。こういうところに好きな女の子のタイプが出たりするものなのだよ」

    卯月「ええっ!? それって、プロデューサーさんの……ですか?」

    未央「他に誰かいる? どれどれ、ここはひとつ未央ちゃんがプロデューサーの好みを割り出してみせましょう――って」

    卯月「……みんな、胸がすごく大きいです」

    未央「ほっほーう、プロデューサーも男の子だねぇ!」

    卯月「? 男の人って大きい方が好きってことですか?」

    未央「そういう人の方が多い、とはよく聞くよね。人それぞれだと思うけど、ここまでわかりやすいとはプロデューサーも愛い奴よのう」

    卯月「へ、へぇ~。そうなんですねぇ」

    未央「ん? だいじょぶだいじょぶ、しまむーもまだまだ成長するって!」

    卯月「な……何の話をしてるんですかぁ、未央ちゃんっ!?」



    (ガールズトークに花が咲いてるようだ。出来れば余所で、違う話題でお願いします……あれ? あそこにいるのは)


    飛鳥「……」

    21 = 1 :

    (飛鳥が卯月達の話をこっそり聞いてるみたいだ。気にしてない素振りしてるけどここから見てるとバレバレだな)

    (あ、近くに誰もいなくなったところで飛鳥が俺のデスクまで来たぞ。そろそろ俺も行くか)



    飛鳥「……へぇ、なるほどね」

    「何がなるほどなんだ?」

    飛鳥「!? あ、あぁ、なんだキミか。いや、キミの趣向を垣間見れたような気がしてさ」

    「趣向って、それのことか?」

    飛鳥「巻頭グラビアのある雑誌は他にもあったはずだが、それらは除かれてるようだ。それが意味するところを推察すれば……自ずと答えは出てくる」

    (飛鳥もコンビニとかで立ち読みしたりするのかな、今販売されてる雑誌に詳しいみたいだけど。ファッション雑誌とか目を通してそうだし他の雑誌の表紙を何となく覚えちゃうとか?)

    飛鳥「で、どうなんだい? キミはこういう、存在をわかりやすく主張してる大きさに目がないようだが」

    「いやいや、そんなことないぞ? そりゃあ大きい方が目を引くのは当然だ。でも俺は標高が高くないお山もそれはそれで」

    飛鳥「ふぅん。喩えて言えば、どれくらい?」

    「んー、ずばりCぐらいからかなー。揺れるぐらいはやっぱり」

    飛鳥「…………」 ジトッ

    「B……いえ、いっそAでも。私めは節操のない卑しい男でございます」

    飛鳥「そのようだね。ふんっ……ボクだって、そのうち……」 ボソッ

    (何か聞こえたような気がしたけど聞かなかったことにしておこう。触らぬ乳に祟りなしと言うしな)

    飛鳥「……さて、こんなものをデスクに広げたままにしておくのは教育にも悪いだろう。ボクが片付けてやろうじゃないか」 ポイッ

    「ああっ! ちょっ、まだ読んでない読んでない! もったいないことするな!」


    (そして、何とか雑誌は守られた代わりに、その日の飛鳥は少し不機嫌だった。でも凛の方がもっと不機嫌だった。何故だ)

    22 = 1 :

    「凛には蔑むような視線を向けられるわ未央にはからかわれるわ、それに卯月の頑張ります! 連呼は何を頑張るつもりなのかよくわからんかった」

    「巨乳好きという噂が広まることはなかったのは幸いしたな……巨乳も好きだけど貧乳も捨てがたい」

    「うちの事務所の連中はどのくらいの大きさが多いんだろう。年少組はともかく」

    「いや、もうこの話題に触れるのはやめておくか。それより次は>>23でいこうかな?」

    23 :

    乳揉み

    24 :

    早速マイナスか

    25 :

    直球すぎるわ

    26 = 1 :

    (触らぬ乳に祟りなしとか思っといてこれだよ。俺は欲求不満だったのか……?)

    (まあいいや、そうと決めた以上は揉んでやる。とはいえ後が怖いし、どう揉んだらお互いWinWinになるのか見当もつかない)

    (そういう時は専門家に頼るに限るな、愛海に教わってこよう)



    愛海「――そっかぁ。お山に登りたい、プロデューサーのそんな海よりも深い情熱、あたしもよくわかる」

    「わかってくれるか、愛海」

    愛海「でもね……あたしだって登りたいんだよーーっ!!」

    「それでこそ師匠! というかお前、何だかんだ邪魔が入ったり退治されたりで未遂に終わるらしいな」

    愛海「ちょっとぐらいいいじゃんさ~、女の子同士なんだし……」

    「中身がおっさんだからじゃないのか?」

    愛海「ひどっ!? これでもあたしアイドルだから、心もちゃんと女の子だから!」

    「それで、どうしたら俺は安全にお山を登れるかなあ」

    愛海「プロデューサーは体も心もおっさんだからあたしよりハードル高いよねぇ」

    「14歳におっさん言われるとなかなか心に来るものがあるな……」

    27 = 1 :

    飛鳥「……」 ソワソワ

    飛鳥(周りの視線が刺さるかのようだ……。やはり気付かれているのだろうか、それとも偽りの自分を晒していることで自意識を抑えられなくなっているのか)

    飛鳥(これもPを試すため。Pがボクのでも本当に気にするものなのか、ワンサイズ上に見せるパッドをつけてみて)

    飛鳥(もし普段から気にしているなら急な変化に何かしら反応を示すはずだ――なんて、浅はかな考えは捨ててくればよかった)

    飛鳥(……C、か。Pには理解るものなのかな。早く試して、体調不良ってことにして帰ろう。ボクがこんなものつけてるなんてバレたら……はぁ)



    「ちなみに愛海は自前のお山を俺に登らせてくれたりする?」

    愛海「えー、なんかやだなぁ。せめてもう少しありがたみとか感じてくれたらね。全てのお山には感謝しなきゃ」

    「するする、めっちゃする。毎日拝んで祈りも捧げる」

    愛海「だめー! そんな態度だと一生誰にも登らせてもらえないよ!」

    「そんな悲しいこと言うなよ……」

    愛海「まぁあたしも登らせてもらえてないんだけどねぇ。どうしたらいいのかな?」

    「愛海の場合は相手が悪かったんじゃないか? もっとこう、ガバッといけば触るぐらいは出来そうなもんだけど。常人離れしてる能力を持ったアイドルばかりでもないんだし」

    愛海「ふむふむ、ガバッと。本当は合意の上で登りたいけど、致し方ないかー。ガバッと」

    「よくお仕置きされてるくせに何を言うか。合意を取ろうとしてたら説教もされないだろうに」

    飛鳥「……や、やぁ」

    「お、あs」

    愛海「ガバッと!」

    飛鳥「えっ――」

    28 = 1 :

    愛海「ふへへ~……およ?」 ムニムニ

    飛鳥「!? やっ、だめっ!」 ドンッ

    愛海「ぎゃふん!?」

    「自分に正直過ぎるだろ……。大丈夫か、飛鳥?」

    飛鳥「み、見ないでくれ。こんなボクを……見ないで……」

    「えっ? あの、そんなに落ち込むことだったのか……すまん。愛海に余計なこと吹き込んじまった」

    愛海「いたたた……、で、でもこのぐらいの登山料で済むなら……♪」 ワキワキ

    「やめんか、飛鳥を見ろ飛鳥を。それでも無慈悲な登頂を繰り返すと言うなら俺がお前を登ってやるぞ」

    愛海「ひいっ!? ぷ、プロデューサーの脅しなんかにあたしは……屈しない!」 ワキワキ

    「おまっ、飛鳥も何か言ってやれ。また襲い掛かられるぞ!」

    飛鳥「……。いいよ、ボクを好きにするといい」

    「って、ええー!? 何があったんだ飛鳥!?」

    飛鳥「だから愛海、このことは……黙っててくれないだろうか。頼む……!」

    愛海「えっ、あ、そう? やだな~、あたしそんなつもりなんて無かったけど、そこまで言われちゃうとな~♪」

    「この展開についていけないのは俺だけなのか? ええい、そしたらこの機に便乗して俺も飛鳥のお山を登ってやる! ……ん?」 ポンッ

    愛海「……」 フルフル

    「何だその慈愛に満ちた表情からの首振り!?」

    飛鳥「早く場所を移そう。細かい話はそこで……往こうか、愛海……」

    愛海「は~い♪ ありがとプロデューサー、あたしにもチャンスが巡ってきたよ!」

    「あ、こらっ、愛海! ……飛鳥、まるで逃げるようにいっちまった。よくわからんが一応後で清良さんに報告しとこう」


    (その後、何がどうなったのか俺は知らない。ただ1つだけ言えるとしたら、愛海のホクホク顔も束の間だったということくらいだ)

    29 = 1 :

    「……うん、飛鳥からいい感じに負のオーラが出てる」

    「今の飛鳥とイチャコラ出来たらどんなデレがみられるかな」

    「ヤンデレ……鬱デレ? 何でもいいや、とにかくいろんなデレがみれればそれでいい!」

    「まずは>>30でイチャコラしてこよう」

    30 :

    あすなろ抱き

    31 = 1 :

    「あすなろ抱きか。最近の飛鳥、何故か俺に背中を向けるからやりやすいしちょうどいいな!」

    「……でも何で背中向けたがるんだろう。愛海の一件から妙に俺を避けてるような、その理由も聞かないと」



    「飛鳥、飛鳥ってば」

    飛鳥「……聞こえてるよ。何だい」

    「どうしてこっち向いてくれないんだ?」

    飛鳥「それは……何だっていいだろう? ボクを嗤いにきたのか?」

    「そんなわけないだろ。むしろどうなったらその発想に至るのか、なあ教えてくれよ」

    飛鳥「……とにかく、あっちにいってくれ。いかないなら……ボクが向こうへ往く」

    (うーん、逃げられそうだ。それなら捕まえるしかないよなあ?)

    飛鳥「じゃあね、P。いずれ時が来たら――」

    「逃がさん」 ギュッ

    飛鳥「あっ……」

    「……」 ギューッ

    飛鳥「……」

    (少しは抵抗されるかと思いました。まる)

    32 = 1 :

    「もっかい聞く。どうしてこっち向いてくれないんだ?」

    飛鳥「それは……だって……」

    「飛鳥が話さないなら、俺も離さないぞ」

    飛鳥「……上手いこと言ったつもりかい?」

    「反省はしている」

    飛鳥「フッ…………逃げ場はない、か。話すさ。話せばいいんだろう?」

    「そうか? じゃあ俺も」

    飛鳥「っ、キミはだめだ。ボクが話し終えるまではこのままでいてくれ。ボクにはまだ、キミに合わせられる顔がないんだ」

    「それがわからないんだよなー。飛鳥が俺に顔合わせられなくなるようなこと、思い当たらないんだよ。何かあったっけ?」

    飛鳥「だって、あの時……ボクの、胸……」

    「胸? 愛海が飛鳥にガバッと行った時のことか? たしかに愛海はしっかりその手で登頂してたみたいだけど、そういうところ見られるの、そんな嫌なもんなのか」

    飛鳥「……? Pは、気付いてないの? ボクが……あの時つけてたことを」

    「何を? あの時は突き飛ばされた愛海がまた悪さしないように気を回したり、こっちを見るなって縮こまった飛鳥に動揺したりで、それどころじゃなかったしなあ」

    飛鳥「…………。何も見てない?」

    「何か目立つものがあったなら見たのかもしれないけど、あの一瞬で変わったところがあったかは覚えてないというか。なんだ、胸にアクセサリーでもつけてた?」

    飛鳥「……そうか。愛海のことだから感触でバレたと諭って、気が動転してる最中にPにもバレたと勘違いしてたのか。なんだ……そっか」

    (飛鳥はさっきから何の事を話してるんだろう。どうも噛み合わないな)

    33 = 1 :

    「それで、結局どうなんだ?」

    飛鳥「あぁ。どうやらボクの早とちりだったみたいだ」

    「そうか。じゃあもうこっち向いてくれるな?」

    飛鳥「だ、だめっ。話は終わったけど……全てが片付いたわけじゃない」

    「何でだよ? もう俺に顔を合わせられない理由もないんだろ?」

    飛鳥「その件では、ね。でも真実の扉を開いたことにより新たな事象が観測されているんだ」

    「またよくわからんことを――あっ」

    飛鳥「……」

    (飛鳥の頬がほんのり紅くなってる。勘違いしてたことが恥ずかしくなったのか、冷静になってみたら今の状況を恥ずかしく感じてきたのか、どっちかかな?)

    「なー飛鳥、俺はいつまでこうしてりゃいいんだ? そろそろちゃんとお前の顔を見たいんだが」

    飛鳥「まだ、このままでいてくれ。……キミには悪いことをしたね。もう少しでいいから、犯した罪を贖えるようになるまで、ボクの罪ごと覆い隠すように……このままでいてくれないか」

    「まあ、それで飛鳥が納得するなら。その代わりもっと強く抱き締めてみたり」 ギュッ

    飛鳥「……」

    「……抵抗しないんだな」

    飛鳥「ふふっ、してほしいのかい?」

    「いや、助かる。というか嬉しい」

    (少しといいつつ、結局しばらく抱き締めたままだった。デレがいまいちよくみれなかったけど、最初だしこんなものかな?)

    34 = 1 :

    「ふぅ……飛鳥の感触を堪能したぞ」

    「こんな調子でお膳立てしながら飛鳥のデレをみていこう。俺は飛鳥のいろんなデレがみたい!」

    「とはいえ、度が過ぎるとちひろさんにお叱りを受けそうだから、その辺わきまえつついろいろやってみるか」

    「どれ、今度は>>35とかやってみようかな」

    35 :

    ブライダル

    36 = 1 :

    無事1ループ出来たので、とりあえずこんな感じでやっていきます

    1ヶ月半かけて約8万7千字のSSを投稿してたら、自分には安価(とコンマ)の方が気軽で性に合っていたということがわかりました……もっと早く気付けばよかった

    またお付き合いいただければ幸いです
    飛鳥がイベ報酬で出るので期間中は更新できるかわかりませんが、不定期って便利な言葉ですよね

    38 :

    「ブライダル関連の仕事とか、飛鳥は興味あるんだろうか」

    「相方の蘭子は14歳にして2度も経験したからなあ。……えっ、何でそんなやらせてるんだろう俺」

    「ま、まあ蘭子に関してはウェディングドレスとかお嫁さんとか、そういうことに興味はあるみたいだしまずは探ってみよう」



    飛鳥「ブライダル……あぁ。この前蘭子がはしゃいでいたね」

    「飛鳥はそっち方面での仕事とか興味ないか?」

    飛鳥「別に、ボクはキミから与えられた役割をこなすだけさ。キミがやれというのなら、ボクは応えよう」

    「そういうつもりで聞いてるんじゃないんだけどなあ」

    飛鳥「じゃあ、どういうつもりだい?」

    「飛鳥はお嫁さんになりたいとか、そういうこと思ったりはしないのかなーって。飛鳥も女の子なんだから」

    飛鳥「……P。年齢問わず女性が誰でも結婚に憧れを抱いているとは思わないことだ」

    「あ、はい」

    飛鳥「まったく、いつからキミはつまらないオトナのようなことを言うようになったんだ? ボクのことを見てきたキミが、まさかそんな普遍的なイメージでボクを型にはめようとはね」

    「すまんかった。飛鳥はそういうことに興味はない、と」

    飛鳥「…………別に、そうは言ってないだろう?」 プイッ

    (めんどくせええええ、だがそこがいい!)

    39 = 1 :

    「へー、じゃあドレス着てみたいとかは思ったりするのか?」

    飛鳥「……蘭子からは散々話を聞かされてきたからね。一度くらいそんな機会があってもいい、程度には考えているよ」

    「なるほど。安心しろ、ただでさえそういうことに関心のなかったであろう現在12歳の晴にもブライダルの仕事を回したからな。いつ誰にお呼びが掛かってもおかしくないと専らの噂だ」

    飛鳥「どこで流れてる噂なんだいそれ?」

    「でもまあ、飛鳥もまったく興味ないわけじゃなくてよかった。つっても14歳のうちから独身を貫くつもりになられたらさすがに心配する」

    飛鳥「ボクは風の吹くまま今を生きているんだ。そんなボクに遠い先のことを見据える余裕はなくてね。特に、結婚だなんて束縛のメタファーともいえることなんかには、さ」

    「お前は風来人かよ。風来……アスカ……うっ、頭が」

    飛鳥「根無し草ってヤツだね。ボクはまだオトナの仮面はいらない、自由を謳歌している間は余計なことがあまり視界に入らないんだよ」

    「何となく飛鳥の言いたいことはわかった。現実味のないことに目を向けてないで今を楽しもうってことだな?」

    飛鳥「そう取って貰って構わないさ」

    「そうかー。実はまだ返品してない衣装があって、ちょうど飛鳥くらいのサイズのドレスがあったりするんだよなー」 チラッ

    飛鳥「……。なんだい、その目は」

    「いやあ、せっかくのチャンスなんだけどなー。今なら蘭子やみくに頼んで着付けもバッチリいけるだろうし、ぜひ俺も拝ませて頂きたいなー」

    飛鳥「P、いくらキミだからってボクがそう簡単に手のひらで踊ると思ったら大間違いだよ?」

    「着てみたくないの?」

    飛鳥「それは……」

    「仕事じゃないし、飛鳥が試着してたってことを黙っててほしいならその通りにするぞ?」

    飛鳥「…………はぁ、やれやれ……仕方の無いヤツだな、キミは」

    (勝った……)

    40 = 1 :

    「というわけで、これが衣装だ」

    飛鳥「ほぅ……」

    (なんだかんだ食いつきがいいな。飛鳥のウェディングドレス姿、可愛いだろうなあ)

    「将来着ることになるかもしれないんだ。試着も滅多に出来るものじゃないし、ここで予習しとくのもありだろ?」

    飛鳥「一時的に未来の先取り、か。フッ、それぐらいなら悪くないかもね」

    「それにしても飛鳥の花嫁姿かあ。ご両親程ではないにしろ、俺も飛鳥の人生を預かってる身ではあるし送り出すときは泣くのかな、俺も」

    飛鳥「……えっ?」

    「私はアイドルとして新婦さんをプロデュースさせて頂いておりましたが、これからは私の分まで新郎さんがお二人の幸せな将来に向けて彼女をプロデュースしてあげてください――みたいなこと言いそうだ、俺」

    飛鳥「…………」

    「式に呼んでもらえるかはさておきな。でも呼んでくれたら絶対いくから、もしアイドルを引退して飛鳥が結婚する日がきても俺のこと忘れないでくれよ?」

    飛鳥「……か」

    「ん?」

    飛鳥「…………ばか」 ボソッ

    「えっ? 飛鳥?」

    飛鳥「もう……いい、やめた。ボクはこれを着ない。借り物なら、早く返すことだ」

    「ちょっ、なんだよさっきまでノリ気に見えたのに。……本当にいいのか?」

    飛鳥「そう言っているだろう? 今これを着てしまえば、キミの描いた通りの未来が……待っているような気がしてね。……失礼するよ」

    「お、おう。うーん、見てみたかったのになあ」


    (そして、飛鳥はしばらく拗ねっぱなしだった。ブライダルの話題も今は持ち掛けない方が賢明だろう)

    41 = 1 :

    「飛鳥の機嫌を損ねてしまった。まずはそこをどうにかしよう」

    「関係修復の際にみせてくれるデレはきっと素晴らしいものになるに違いない」

    「いや、そんな下心を持ってたら見透かされるか? とにかく飛鳥の機嫌が直るようにしなきゃな」

    >>42……かな。ここは>>42でいって、機嫌を直した飛鳥からデレを引き出せたらいいのだが」

    42 :

    夜の街をドライブデート

    43 :

    「普段はしてやれないような特別なことをすれば、飛鳥だってさすがに機嫌直してくれる、よな?」

    「例えば……門限なんて気にせず夜の街に繰り出してみるとか。いやいや、夜中に中学生を連れ回すのは危ないしそれで何かあったら預かってる身として申し訳も立たないぞ」

    「となると、やっぱり車か。ドライブデートなら誰に気付かれることもなく安全に過ごせる。ずっと車内じゃ窮屈だろうけど、こういう非日常なことなら飛鳥も歓迎してくれるだろう」

    「いろいろ手配もしなきゃいけないけどな……門限過ぎるんだから、寮から飛鳥の外泊許可でも貰ってごまかさなきゃならんし。とにかく行動に移してみよう」



    「飛鳥、飛鳥」

    飛鳥「……なに?」 ムスッ

    「うん、そろそろ機嫌直してもらいたくてさ。いろいろ考えてきたんだよ」

    飛鳥「何か勘違いしているようだけど、ボクは機嫌が悪いわけじゃない。ただ今はキミにつきまとわれたくないだけだ」

    「そっか、じゃあやめとくか。俺と一緒にいたくないなら、断られるのも目に見えてるしな」

    飛鳥「……言うだけ言ってご覧よ。ボクの機嫌を取りに来たというキミの発想、どんなものかだけ聞いてやるさ」

    「そう? 実はな、次の飛鳥のオフの日は俺もオフなんだ。日曜だし、それなら前の日はいくら夜更かししても問題ないだろう?」

    飛鳥「夜更かし、か。キミはボクと何をしようというんだ?」

    「それはだな――門限なんて気にせず夜の街をドライブしに行こうぜ、なんて。飛鳥は夜の世界、好きだろ? 車なら遅い時間でも補導なんてされないし、俺だってついてる。だからどうかなって」

    飛鳥「…………」

    「お気に召さない? なら仕方ないか……すまないが今の話は聞かなかったことに」

    飛鳥「……そう結論を早めないでよ、ボクはまだ何も言ってないだろう?」

    「そうだけど、そもそも俺につきまとわれたくないなら車の中だなんて密室には居たくないんじゃないか?」

    飛鳥「状況が変われば、心境も変わるものさ。夜の街をキミと……ね。門限を超えての密会、キミにしてはなかなか考えたじゃないか」

    「お、それじゃあ誘いに乗ってくれる気になった?」

    飛鳥「どちらかといえば、ボクが乗せられるのはキミの口車にだね。キミがどんな覚悟をもってボクを夜の街へ誘うのか、またとない機会をふいにするのは惜しい。その覚悟に免じてどこへでも連れていくといいよ。このボクをね」

    「いいんだな、言ったな? よし、じゃあそうしてやろうじゃないか。あとは飛鳥を夜の寮から連れ出す秘策だ、ちょっと行ってくる!」

    飛鳥「あ、P? ……慌ただしいヤツだな、まったく」

    飛鳥(それにしても、夜の街をドライブとはね。いいのかな? 翌日がオフの日を選んでる以上、遅くまで車を走らせるのだろうし。もしかしたら朝まで、一夜をPと共に過ごすことになるかもしれないのか)

    飛鳥(……うん。悪くない、かな……♪)

    44 = 1 :

    「――というわけで、お願いします! 飛鳥を泊めることにして、飛鳥が寮の門限を超えて外出するために口裏を合わせてください!」

    ちひろ「はい、駄目です♪」

    「やっぱりなちくしょー! ……一応伺っておきましょう、どうしてですか?」

    ちひろ「プロデューサーさんもわかってますよね? ご自身がどれだけ非常識なことをしようとしてるのか。私に、じゃなくて」

    「そりゃあまあ、自覚はあります。担当アイドルを、ましてやまだ中学生の女の子を夜の街へドライブに連れていくわけですからね。でも常識に囚われていては飛鳥が喜んでくれそうなこと思いつかなかったんですよ!」

    ちひろ「知りません! コミュニケーションが上手く取れてないからといって、挽回する方法にも限度はあります。飛鳥ちゃんがそれを望んだとしても駄目なものは駄目です。他のアイドルの子にも示しがつきませんよ?」

    「ぐうの音も出ねえ! くそー、いつからあなたはそんな常識のある人になってしまったんだ……」

    ちひろ「私を何だと思ってたんですか!? とにかく、どうしてもというなら他を当たってください。まぁ無理でしょうけどね」

    「うーん、自宅通いのアイドルに頼んだところでそんなこと頼む理由を隠し通せそうもないし、俺も他に頼めそうな女性の知人は……。これは諦めざるを得ない……?」

    ちひろ「ご理解いただけましたか? 早く諦めて、もっと健全な方法で飛鳥ちゃんと仲直りする方法を考えた方が建設的かと」

    「いや、でも、飛鳥にも了承取っちゃったし、ここで駄目になったなんて告げようものならそれこそ飛鳥の機嫌は……」

    ちひろ「順序を間違えましたね、方法から間違ってますけど。ではこの話はおしまいということで私はこれから――えっ?」


    飛鳥「…………」


    ちひろ(あれは……飛鳥ちゃん? 聞こえてたのかしら、物陰から哀しそうな目をしてこちらを見てる……。だめよちひろ、これは飛鳥ちゃんのためでもあるんだから!)

    「はぁ……わかりましたよ。俺だってわかってましたとも。潔く飛鳥に伝えてきます。ドライブは無しになったって」


    飛鳥「…………っ」


    ちひろ(伝わってる! もう伝わってますプロデューサーさん! ため息をついて明らかに落胆してる飛鳥ちゃんが後ろの方にいますよ!)

    「ん? どうかしましたか?」

    ちひろ「え? あ、その……」

    「あなたの言う通りです。もっと常識の範疇で、飛鳥と接することにします。すみませんね、無茶とわかっててこんなこと頼んで。他にアテがなかったものですから……」

    ちひろ(やめて、今そんなこと言わないで! 飛鳥ちゃんの眼差しが胸に刺さる! まるで私が悪いことしてるみたいな状況になってるじゃないですか!)


    飛鳥「……」 サッ


    ちひろ「あっ……」

    「では、俺も飛鳥に伝えてきますね。変なこと頼んだりしてすみませんでした。失礼します」

    ちひろ「…………ま、待って、ください」

    「?」

    ちひろ(あーん、私のバカー!)

    45 = 1 :


    ブロロン ブロロン

    「……」

    飛鳥「……」

    (ちひろさんが急に心変わりしてくれて何とか憂いなく夜の街へのドライブデートが実現したが、いざ車を走らせてると何を話したらいいかわからなくなってしまった)

    (都心の街並みは夜になっても明るいとはいえ、運転中に振り向くわけにもいかないし。飛鳥は楽しめてるのだろうか?) チラッ

    飛鳥「……ねぇ」

    「うん? なんだ」

    飛鳥「キミはこう思っていただろう。ボクが今この時を楽しめているか、ってね」

    「よくわかったな。正解だ」

    飛鳥「これでも楽しんでいるよ、ボクなりに。観たことのない景色をキミの隣で眺めている時間は、思った通り悪くない」

    「それなら良かった。……どこか行ってみたい所はあるか? あんまり遠出は出来ないから、なるべく近場だとありがたい」

    飛鳥「そうだね、無理をさせて居眠り運転なんてされたら困るしな。今日はキミが眠くならないうちに引き上げるつもりだったのかい?」

    「いや、飛鳥が眠くなるまで、かな。夜の世界を俺一人で堪能しても仕方ないしさ」

    飛鳥「ふぅん。でもボクは今日は外泊することになってるんだ。ボクが眠ってしまったら、キミは朝までどうするつもりでいたんだ?」

    「うーん、どこか車停めておけそうなところに停めて、俺も寝るかな。……あっ」

    飛鳥「……ボクを夜の世界に連れ出しただけのことはある。キミもなかなか大胆だね。これは、ボクもおいそれと眠ってしまうわけにはいかない、のかな?」

    「て、手は出さんぞ! そんなつもりで誘ったんじゃないからな!」

    飛鳥「当たり前だろう? フッ、冗談だよ、焦らなくていい。ボクも相手は選んでるつもりさ。ボクの機嫌を取ることに必死で後のことをよく考えてなかったことも、こういう時に意外と紳士的なところも、ボクは理解っててここにいるんだ」

    「意外と、は余計だ。しかしまあだいたい合ってて言い返す言葉も思い浮かばん。って、やっぱりお前機嫌悪かったんじゃないのか?」

    飛鳥「さぁね、もう忘れたよ。この場所とこの景色がそんなつまらないことは忘れさせてくれた。それともボクに思い出して欲しいのかい?」

    「滅相もございません」

    飛鳥「それでいいんだ。……なぁ、海を眺められる所、往ってみたいな。いいかい?」

    「お安い御用さ。街から外れるけど夜のドライブといえば定番だしな、海の見える場所って」

    飛鳥「定番、ね。それでも今の――14歳のボクにとっては未知の世界だよ。キミがボクを連れていってくれるのは、そういう世界が相応しい。そうだろう?」

    「そうだな。飛鳥が俺にそう求めてくれるなら、俺も応えてやらないと」

    飛鳥「その調子さ。その調子で……もっと応えてくれると、いいんだけどね」

    「まだ何か不満があるのか?」

    飛鳥「いや、今のところは満足しておいてあげる。さぁP、ボクが眠くならないうちに見せてくれないか。新しい景色を、さ」



    (俺達は辿り着いた海辺で結局朝まで過ごした。飛鳥はとうに限界だったようで、帰り道はずっと助手席で眠ってたな。無防備な寝顔が見たくて運転に集中出来なかったのは内緒にしておこう)

    46 = 1 :

    「なんとか機嫌直してくれたみたいでよかったよかった」

    「寝顔も見せてくれたし、あれはあれで俺にデレてくれてるんじゃないか?」

    「よし、今度こそ最初からデレデレな状態でイチャコラしたい! 俺はやるぞ!」

    「そのためにもまずは>>47で攻めてみるか!」

    47 :

    添い寝

    48 = 1 :

    「添い寝かー」

    「してみたいけど、どう連れ込んだらいいんだ? 直接添い寝してくれなんて頼んだら今度こそ引かれるんじゃ」

    「まあ、良い案が浮かぶかもしれないし事務所のソファーにでも座って策をこらしてみるぞ」



    (――そして何も思いつかないのだった。どうしたものか) ニャー

    (添い寝……添い寝って言葉が駄目なのか? もっとこう、いやらしさを感じさせない……うーん?) ニャー ニャー

    ??「……にゃあ」

    (飛鳥、俺と一緒にちょっと横になってみない? ……なんだそれ。全力で警戒されそうだ) ニャー ニャー ニャー

    (ってさっきからなんだこの愛くるしい鳴き声は。それに混じって人の声も聞こえたような、ん?)

    雪美「P………やっとこっち見てくれた……」

    「雪美? なんだ、いつから隣に座ってたんだ?」

    雪美「……。ずっと…前………」 ムスッ

    「え、そうなの? 悪かったよ、考え事してて全然気付いてやれなかった。すまん、この通り」

    雪美「だめ…………許さない……」 ポフッ

    「おうふ、いつぞやを思い出す構図に」

    雪美「私がいいって言うまで………動いちゃだめ……ペロもそう言ってる………」 ニャー ニャー

    「ほんとかー? 別にいいけどさ、まだ考え事終わってないし。俺を枕代わりにでも何でもしててくれていいぞ」

    雪美「………そうする…ふふっ……」

    (あれ? 肩に寄り添って寝るのも添い寝にはなるのか。飛鳥と添い寝しようと画策してたら雪美が添い寝してきたでござるの巻)

    49 = 1 :

    雪美「…………zzz……」

    (寝付きいいなあ。座りながらだし寝心地はそこまで良くないと思うんだけど)

    仁奈「ほー…………」

    「お、仁奈もいつの間に。どした」

    仁奈「気持ち良さそうでごぜーますね……」

    「まあな。雪美、俺にこうして寄り掛かるのなんか知らんけど好きなのかも。悪いけど静かにしててくれな?」

    仁奈「……あ、あの……P?」

    「ん?」

    仁奈「仁奈も……Pにくっついてみても……」

    「なに遠慮してるんだよ。ほら、こっち空いてるから寄り掛かるなら好きにしていいぞ」

    仁奈「ほんとでごぜーますか!?」

    「わっ、シーッ! 雪美が起きる……!」

    雪美「…………」

    仁奈「! ご、ごめんなさいです……。静かに、そーっと」 ポフッ

    「どうだ? 寝心地は良くないとは思うんだが」

    仁奈「……ああ~っ、あったかいでごぜーますよ。これならポカポカ気分でおひるねできそう……」

    「そういうものなのか?」

    雪美「………」 チラッ

    仁奈「こうやってPにくっついてると、あったかい気持ちになりやがりますねー。P、仁奈になにしやがったですか?」

    「俺が何かされてる側なんだけどな。んー、体を預けられる相手ってなかなかいないし、そこを言うと2人には信頼されてるみたいで俺も嬉しいよ」

    雪美「…………」

    仁奈「Pもあったけーです?」

    「ああ、あったかい」

    (着ぐるみで寄り掛かられるのはあったかいどころか暑いんだけど、それは言わないでおこう……)

    飛鳥「……何してるんだい、キミたち」

    「!?」

    50 = 1 :

    仁奈「Pとくっついてるですよ、飛鳥おねーさん!」

    飛鳥「そのようだね。年端もいかない少女に挟まれて、さぞいい気分なことだろう。なぁ、P?」

    「含みのある言い方するなあ……」

    (そうだ、俺は飛鳥と添い寝するためにここに座って考えてたんだった。まだ何も良い案浮かんでないぞ)

    仁奈「飛鳥おねーさんもPにくっつくですか?」

    飛鳥「えっ? いや、ボクは……」

    仁奈「えー、飛鳥おねーさんはPのことしんらいしてねーってことでごぜーますか?」

    雪美「…………」 チラッ

    飛鳥「な、何故そんな話になるんだ? ボクには……何が何だかさっぱりなんだが」

    (お、いいぞ仁奈。飛鳥が動揺してる!)

    仁奈「こうしてるとあったかい気持ちになるでごぜーます。飛鳥おねーさんの気持ちになるですよ……飛鳥おねーさんはPとこうしてみたい、ちがいやがりますか?」

    「仁奈はこう言ってるけど、そうなのか?」

    飛鳥「…………ここで空気を読まずに否定しては彼女の純心に傷を負わせかねない、か。参ったな……」

    雪美「……」

    仁奈「仁奈、少しの間ならどいてあげるですよ! ささっ、飛鳥おねーさんもここに座ってくだせー」 ポンポン

    「俺は構わないぞ。どうする、飛鳥?」

    飛鳥「……はぁ、観念するしかないみたいだ。キミに寄り掛かればいいんだろう?」

    「そのまま眠ってくれてもいいんだが」

    飛鳥「眠れないに決まってるさ、こんなの……」 ポフッ

    (こんな形でも添い寝は添い寝……だよな。ありがとう雪美、仁奈。後で思いっきり遊んでやるからな!)

    仁奈「おー。飛鳥おねーさんもあったかい気持ちになれました?」

    飛鳥「……仁奈、それ以上は勘弁して貰えないものかな」

    仁奈「んー? 飛鳥おねーさんお顔が赤くなってやがりますよ?」

    飛鳥「ちょっ!? 仁奈!」

    「ほほう、それはそれは。飛鳥にとってはあったかいどころか熱過ぎたかな?」 ニヤニヤ

    飛鳥「キミも何を変なこと言って……! くっ、もういい。充分付き合ってあげたはずだ、ボクはもう往く」 バッ

    「あっ、もう終わり? 残念だなあ」 ニヤニヤ

    飛鳥「そのニヤけきった顔、覚えておくよ……P。じゃあね」

    仁奈「……P。仁奈、飛鳥おねーさんのこと怒らせちゃったですか?」

    「そんなことないさ。あれは照れてるだけ、であって欲しいな。それより仁奈はもういいのか?」

    仁奈「よくねーです! もう一回Pにくっつくでごぜーますよ!」 ポフッ

    雪美「…………」


    (それ以来、俺がこのソファーに座る度に面白がって、あるいは誰かにそそのかされて俺の右隣に座り体を預けてくるようになったのはまた別の話)

    (そしてその時は必ず左隣にいつも雪美とペロがいるのだった。何故だろう)


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