元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」爽「完全無欠のハッピーエンド!」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
151 :
京太郎「淡中毒なんですよ、俺」
菫「そうか――帰れ」
152 = 1 :
部長の睨みもどこ吹く風。
膝の上に淡を乗せ、抱きかかえる京太郎。
なすがままに京太郎の腕の中にすっぽり収まり、熟睡中の淡。
京太郎「いやいや部長。だって、淡ってすげぇやわっこくてあったかくて髪の毛ふわっふわでイイ匂いで」
菫「そうか。大変だな。帰れ」
淡「うへへぇー……すぴすぴ……」
どこから、どうしてこうなった?
冷たい視線と口調もまるで意に介さない。
馬鹿につける薬はなく、バカップルへの処方箋はない。
なんとなくコメカミをおさえ、菫は深く溜息をついた。
153 = 1 :
「私ね、きょーたろー中毒なんだ」
花のように、太陽のように。
穏やかな微風に、長い金髪をふわりと広げて、少女は笑った。
154 = 1 :
「きょーたろーってスゴイんだよ。麻雀は弱っちいけど」
「スゴくあったかくて気持ちよくって。がっしりしてて」
「こう。胸の奥から、ふわーってあったかくなるの」
目をキラキラ輝かせ、少女は語り。
でもね、と寂しそうに笑う。
155 = 1 :
「きょーたろーがいないと、さむい」
「厚着しても、布団被っても、ガタガタが止まらないの」
「いないとか、ムリ」
自分の長い髪を、両手に取って。
笑みを浮かべたままに、首に髪を巻き付ける。
「死んじゃうかも。こんな感じで」
「だから。ずっと」
「ずーっと、そばに、いてね?」
156 :
ハイライトがない…
158 :
すばら
159 :
某ssから淡は独りなイメージが強い
160 = 1 :
唐突にキャラ募集(清澄勢除く)
161 :
揺杏
162 :
なにかと不遇なはっちゃんで
163 :
はやりん
164 :
ネリー
165 :
姫様
166 :
ぶんどう
167 :
咏
168 :
クロチャー
169 :
すこやん
170 :
咲
171 :
憧
172 :
かいのーさん
173 :
明華
174 :
シロ
175 :
ゆあん
176 :
巴
177 :
(……締め切りってどうなってるんだろ)
178 :
ここの>>1のおかげでネリーすきになったんでネリー
179 :
成香
180 :
菫
181 :
由暉子
182 :
戒能さん
183 :
戒能良子
184 :
レスありがとうございます
とりあえず挙げられたキャラから大学生編的なもの書こうと思います
全員は流石に拾えないのでご容赦をー
宮守短編は書いてて詰まったのでまたの機会に
185 = 178 :
楽しみにして待ってるー
186 = 167 :
京ちゃんが大学生だと咏ちゃんアラサーか
188 :
4月1日、入学式。
新入生たちは新たな生活に期待と不安を抱き、在校生は先輩になる。
新たな出会いに、少年少女たちは胸を震わせる――
爽「ドロツー」
誓子「ドロツー」
由暉子「ドロツー」
揺杏「ドロツー」
京太郎「ドロフォー」
成香「ドロフォー」
爽「………………………………」
――が。
ここ、有珠山麻雀部ではいつも通り。
麻雀卓をよそに、卓上ゲームを繰り広げていた。
190 = 1 :
爽と誓子はOBとして。
京太郎たちは上級生になりながらも、今まででと変わらないノリで卓を囲んでいた。
由暉子「……それにしても。いいんでしょうか」
成香「全国大会出場校が、初日から……」
揺杏「んー。でもなぁ……」
チラリと横目で自動卓に目を向ける。
『故障中。触るな』の張り紙と、可愛らしいライオンのイラスト。
真屋家から提供された古い自動卓は、ちょうど昨日からその役目を終えたようにうんともすんとも言わなくなった。
爽「きょーたろー、なんとかなんない?」
京太郎「ムリ言うなって」
誓子「まぁ……仕方ない、わね」
緩く、のんびりと。
第三者から見たら、とても全国大会出場校とは見えない部活動風景だが――これが、有珠山麻雀部の日常である。
191 = 1 :
変わらないメンバーに、変わらない日常。
安心感もあるが――少し、退屈を感じるのも事実。
ほんの少しばかり――少年、須賀京太郎の中に悪戯心が芽生えるのも仕方がないことだろう。
京太郎「……なあ、みんな」
ゲームがひと段落したあと。
京太郎は出来うる限りの真剣な表情を作り、みんなに声をかける。
揺杏「おー、なんだなんだー?」
爽「似合わない顔してんなー」
成香「……」ゴクリ
由暉子「?」
誓子「はぁ……」
反応は様々。
さて、次の京太郎の台詞は――
京太郎「実は俺、>>194のことが――」
192 :
ユキ
193 :
さわや
194 :
誓子
195 = 1 :
京太郎「誓子のことが――」
誓子「嘘、ね」
一瞬で切捨てられた。
食い気味に、最後まで台詞を語ることもできず。
今日がエイプリルフールだと、誓子は京太郎が話を切り出した時から気付いていたのかもしれない。
京太郎「いやいや、最後まで聞いてくれよ」
だが、京太郎はメゲない。
これしきで挫けていては、彼女たちと幼馴染なんぞやってられない。
誓子「……」
京太郎「ずっと考えてたんだ、誓子のこと」
京太郎「誓子が卒業してから、ずっと寝れなくて――」
誓子「はいはい。嘘ばっかりね」
はあ、と呆れたように溜息。
取り付く島もない。
誓子「だって、あなた。昨日は夜9時の24分には寝てたじゃない。ご丁寧に瑞原はやりの曲をアラームに設定して」
京太郎「……へ?」
196 :
!?
197 :
!?
時間があったら、臨海での京ちゃんショタ化ネタを書いてほしい。
198 = 1 :
誓子「朝5時にアラーム前に起きたかと思ったら二度寝するし」
京太郎「え、いや」
誓子「一昨日なんて夜中の2時に起きたかと思えば夜食にカップ麺なんて」
京太郎「あ、あの」
誓子「しかも、その後は……その、アレ、だし。由暉子の写真で――」
まるで、目の前で見てきたように語る誓子。
最後にポッと頬を染める彼女に、京太郎は言葉が出ない。
ちなみに、彼女の言葉に嘘偽りはなく――全て、真実である。
京太郎は引いていた。
爽たちも引いていた。
由暉子だけは、何故か少しドヤ顔だ。
誓子「――で、これで? いつ、私を想って眠れない夜があったのかしら」
京太郎「……ゴメンナサイ」
誓子「ちなみに。エイプリルフールで嘘をついていいのは午前中だけって、知ってた?」
京太郎「え、マジで」
誓子「ええ――だから、お仕置き……ね?」
京太郎「いや、ちょ――!?」
199 = 1 :
たすけて、と視線を爽たちに送ったら。
ごめんね、と返答と一緒に全身を巡る痺れ。
京太郎(ちょ、爽――!?)
爽(うむ、式には呼んでくれ)
誓子「そうね。その嘘、ほんとにしましょうか」
京太郎「――!?」
――藪を突いたら、アナコンダに呑み込まれた。
後日、幸せそうにお腹を摩る誓子の隣で、京太郎は泣いた。
200 = 194 :
しあわせそうでなによりですね
みんなの評価 : ☆
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