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    元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」爽「完全無欠のハッピーエンド!」

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    951 = 1 :

    「……ねえ」

    「はい」

    「正直ね、あなたが未来から来たっていうのには半信半疑なんだけど」

    「……」

    「でもきっと、お家に帰りたくても帰れないっていうのは本当なんだろうなって」

    「……はい」


    京太郎、と美月は鼻先が触れ合うほどに顔を近付けた。

    息遣いや体温で、灯りがなくても互いを理解できる距離。


    「私たちじゃ……あなたの家族には、なれないかしら?」

    952 = 1 :

    その言葉の意味を、京太郎は朧げにしか理解できないが――とても、重要な選択である事は感じ取れた。

    目蓋を閉じて、京太郎は――



    選択 下2
    1. 【もはや、瑞原家は己の家族同然だと……美月の抱擁を、受け入れた】
    2. 【やっぱり、それは……かえられるものでは、ない】

    955 = 1 :

    ――美月の抱擁を、受け入れた。


    声に出して、返事をした訳ではない。

    ただほんの少しだけ力を込めて、美月を抱き返した。


    そして、その気持ちは――十分過ぎるほどに、美月に伝わっていた。

    956 :

    ――というのが、大分昔のお話。


    「……あぁ……」


    20年という時間を経て――ついに、京太郎は『現代』へと追い付いてしまった。

    そのせいだろうか、懐かしい夢を見たのは。


    「はー……」


    首を回して肩を鳴らす。

    身体は重く、頭は少し熱い。

    連日の疲れが未だに抜けていないが、仕事と患者は待ってくれない。


    「……うしっ!」


    軽く頰を叩いて気合を入れると、京太郎はベッドから身を起こした。

    957 = 1 :

    「せんせー、私とケッコンせえへん?」

    「せぇへん」

    「えー。養ってやー」

    「自分で食ってけるだろ、お前なら……はい。今日の健診はおしまいっと」

    「ん。ならこの後デート」

    「しない。予定があるの、俺も」

    「んー……めっちゃいけずやなぁ、自分……」

    958 = 1 :

    「予想以上に時間かかっちゃったな……っと」


    ドアベルを鳴らしながら、喫茶店の扉を開く。

    店内を見渡すと、目当ての女性は直ぐに見つかった。

    そして、それは向こうも同じなようで――京太郎に気が付くと、満面の笑みで手を振って迎えてくれた。

    20年経っても変わらない笑顔に京太郎は頰を緩めると、店員に待ち合わせしている事を告げて彼女の待つ席へと足を運んだ。


    「おひさしぶりですっ」

    「久しぶり、はやりちゃん」


    木製のテーブルを挟んで、彼女と向かい合う。


    瑞原はやり、28才――牌のおねえさん。

    須賀京太郎、35才――医者。


    互いに多忙な日々を過ごす中で、二人で会うのは本当に久しぶりのことだった。

    959 = 1 :

    真深の影響を受けて、はやりは今の道を選んだ。

    そして、京太郎は医者になった。

    真深が倒れた時、何も出来なかった自分を恥じて。

    はやりとは違う方法で、関わった人たちを元気にする方法を目指した。

    お互い困難な道のりではなかったし、今も相応の苦労は背負っているものの――充実した日々を、過ごしていた。


    「……で、でね?」


    ――と、ココで終われば綺麗な話なのだが。

    残念ながら、そうはいかないのである。


    「き、今日は……その、伝えたいことが、あって……」


    頰を赤らめ、モジモジするはやりを前に京太郎は背筋を正す。

    強めの冷房が効いているにも関わらず、一筋の汗が頰を伝った。

    960 :

    戸籍とかどうしたんだろ?

    961 = 1 :

    視線、仕草、表情、携帯の待ち受け、スケジュール帳に貼られた写真、インタビューで答えた好きな異性のタイプ、etc……。

    20年、温められた感情は少し暴走気味で。

    それだけあれば京太郎も彼女の想いに気付かざるを得ない。

    そして、その想いに素直に頷けない理由があるのだ。


    「奇遇やなぁ、私もせんせーに伝えたいことがあんねん」

    「なっ」

    「……だれ?」


    横から入ってきたのは、はやりよりも10才以上年下の少女。

    京太郎が請け負った患者の一人で、(京太郎にとっては)厄介な事に、はやりと同じ感情のベクトルを向けて来るのだ。

    しかも何故だか――たまの休日に外出すると、今のように彼女と偶然遭遇する確率が非常に高い。


    「せんせー、やっぱイケズやわ。私の大事なとこみといて……」

    「……京太郎さん、この子は……?」


    そうして、京太郎の前でニアミスした感情の矢印は激突する。

    年齢の差があっても、想いの強さに違いはなし。


    「は、はは……」


    カラン、と氷がグラスに打つかる音がした。

    962 = 1 :

    「はあぁ……」


    場面は変わって、とある居酒屋の狭い個室。

    答えを先送りにする事で二人から逃げたものの、根本的な問題の解決にはなっていない。

    深い溜息が、胸の奥底から溢れ出た。


    「元気出しなって」

    「はは……どうも」


    向かいに座る女性――春日井真深、44才・麻雀講師。

    その年齢からは想像出来ない程に若々しく、元闘病患者と言われても信じられない。

    963 = 1 :

    「まー、とりあえず飲もうか。明日休みなんでしょ?」

    「はい……」


    20年前は、悩みと寂しさを忙しさで忘れようとした。

    そして今は、悩みを酒で忘れようとしている。

    果たして、コレは成長と呼べるのだろうか。


    「こらこら、小難しい顔しない」

    「う、うす」

    「よしよし、じゃ……乾杯!」


    ジョッキを高く掲げて打ち合わせる。

    春日井真深とサシ飲みをするなんて、20年前は考えもしなかった光景だ。

    人生何があるか分からないが、とりあえず今はアルコールの力で悩みを忘れさせようと、一気にジョッキを呷り――。

    964 = 1 :

    ――そして、京太郎は思い出す。

    脳味噌というものは、自らの処理性能を超えると一周回って冷静になるのである。


    「すぴー……すぴー……」


    男女、一つ屋根の下。

    一糸纏わず、同じベッド。

    どこがと言わず、湿った感触。

    そしてトドメに、昨夜の飲酒。

    これらの状況証拠が指し示すものは、一つしかない。


    「……しあわせぇ……」


    彼女の寝言も、耳に入らず。

    京太郎が思う事は、一つだけ。

    965 = 1 :


    「かえり、たい……!」

    966 = 1 :

    あの頃に、と願っても。

    残念ながら、それが叶う事はない。

    967 :

    やっぱりまふふがナンバーワン!

    968 = 1 :

    というわけで今夜はここまで
    後は次の更新時に1レスで終わる小ネタをいくつか書いてスレ閉じます
    その後で別スレ立てるとしたらスレタイは『だらだらばーず』とか多分そんな感じになると思います

    972 :

    乙です
    キツいエンド・・・!

    973 :

    万歳!!乙でした!!

    974 :

    明日更新します

    976 :

    時間で消えない傷跡と、時間で消えない痛みがある。

    でも――それ以上の幸せで、満たす事は出来る。


    「眠れない?」


    その言葉に頷くと、彼はしょうがないと笑って抱き寄せてくれる。

    明日はきっと、人生で一番喜ばしい日になる筈なのに、緊張で寝付けない。

    それを感じ取って、彼は幼子をあやすように両腕で包み込んでくれるんだ。


    「ごめんね、ダメな奥さんで」

    「いや、眠れないのは俺も同じだから」


    干支が一回り離れてるのに、いつも私は頼る側。

    彼が理想とするお嫁さん像とはかけ離れてる……けど。


    『惚れた方の負けって、いうじゃないですか』


    私と付き合い始めてから、彼は色んなものを失った。

    友達、時間、先生と呼べる人たち……。



    なのに、彼は幸せそうに笑う。



    自分で言うのもアレだけど、私は面倒な女だ。

    家事もあまり得意じゃないし、お洒落だってセンスはないし愛想も微妙。

    本当に良かったのかだなんて、あーだこーだ考えてしまう私だけど――この笑顔ひとつで、胸の中は幸福で満たされる。



    私も、彼と同じように多くのものを失った。

    だけど、こうやって同じベッドの中で。

    彼に抱き締められて眠る私は、きっと誰がどう見ても――。


    【幸せな、お嫁さん】

    977 = 1 :

    恋は盲目とは、よく言ったものだと思う。

    彼以外の何もかもがどうでもいい、と。

    彼と高校で再開して、結ばれて、プロになって結婚して子どもを産んで――今に至るまで、その想いが変わる事は無い。

    そしてソレは、死ぬまで――いいや、死んでも変わらないだろう。


    「京ちゃん」


    私の自慢の旦那さま。好きなところは丸ごと全部。

    その中でも特に、強いて一番好きなところを挙げるなら、優しいところ。


    「……もう、あの子も高校生かぁ」

    「うん……懐かしい?」

    「……」


    白いワンピースのような制服に身を包んで登校する愛娘を二人で見送る。

    私にとっての高校時代は、少しの苦しみと多くの幸せで満ちている。

    私は京ちゃんが隣にいてくれる幸せでいっぱいだけど――京ちゃんは、優し過ぎるから。


    たまに、自分を傷付けて去っていったあいつらの事を、思い出してしまう。


    「大丈夫、だよ」

    「……」

    「京ちゃんの優しいところと、強いところ。あの子は、ちゃんと持ってるから」


    彼の手をとって、抱きしめる。

    京ちゃんが苦しいのなら、それ以上の愛情で。

    私の幸せが、少しでも彼に伝わるように。



    心の痛みが消えるその時まで、私は彼の手をとろう。



    【ずっとずっと、愛してる】

    978 = 1 :

    「命」を「運」んで来ると書いて『運命』!

    よく言ったものだ――避妊の大事さを教えてくれる。


    「……まじで」


    幸せそうに笑う先輩に、思わず敬語がすっぽ抜けた。

    お酒に酔った勢いで致してから始まった、彼氏彼女の関係。

    二人が付き合い始めた入り口だったその出来事は、どうやら人生の墓場まで直通だったらしい。


    「えへへ、名前どげんしよー?」


    しかしまあ、幸せそうにお腹をさする先輩を見ては京太郎も腹をくくらざるを得ない。

    困難は多いだろうが、きっと何とかなるだろう。


    なんだかんだ言って――先輩と一緒にその子の名前を考え始めるくらいには、京太郎も幸せを感じているのだから。


    【運命の、赤い糸】

    979 = 1 :

    まぶたの裏までアナタだけ。


    ハンドボールで活躍する姿を見てから、そして彼が臨海に入って来てから。

    追い続けて来た横顔が、今は自分の隣に。


    「いい天気だな」

    「風が気持ちいいですね」


    二人の休日、晴れた日は並んで近所をデート。

    高校時代と違って、邪魔は入らない。

    だから私は祖国と、そしてこの道が大好きだ。


    「っと」

    「大丈夫か?」

    「ええ。ありがとう、アナタ」


    彼に見惚れて、石畳に躓いた私を危うげなく抱き留めてくれる。

    彼のぬくもりを感じるのは、もう数えきれない程なのに――胸の高鳴りは、留まるところを知らない。


    期待を込めて、彼の頰に口付けを。


    ああ、今日の夜と夢の中でも――きっと、幸せな風が吹くに違いない。


    【夢でも、あなたの横顔を】

    980 = 1 :

    駆け落ちを成し遂げるのは、監視社会とまで言われる現代において非常に難しい。

    ましてや、逃げる相手が大富豪となれば。


    「何というか、ホームレスみたいな感じだね」

    「……」

    「あはは、そんな顔しないで。ボクは結構楽しんでるからさ、この生活」


    服にも食うにも寝るにも困らなかったあの頃と違う。

    転々と場所を変えながら、二人で逃げ続ける日々。

    生活必需品を調達するにも、周りの目を気にしなければならない。


    「それにさ、キミを好きになった時から、薄々こうなる気はしてたんだよね」

    「え」

    「透華も衣も執念深いし、ボクなんて買われた立場だし?」


    寝具も満足に揃えられない。

    だから、一つの毛布に、二人で包まって眠る。


    「どっちを取るかで、ボクは京太郎をとった。それだけのお話」


    「さ、明日も早いし。もう寝ようか」


    「うん。もうちょっとだけ――距離、詰められるかな?」


    【キミと一緒に、抱き合って】

    981 = 1 :

    それは、渇いた風が吹き抜けるように。

    私の胸の中に、確かな痛みを与えたのでした。


    「なーにしてんだよ、このポンコツ」

    「だ、だって……!」


    好きな人の笑顔。

    それは何よりも喜ばしい筈なのに――それを向けられているのが、私じゃない。

    大丈夫?って聞かれても、見せかけの笑顔も作れない。


    この想いは、一体何?

    どうすれば、解消できるの?

    悩んで、悩んで、悩み抜いて――何故か、霞ちゃんにも言えなくて。


    私が、この気持ちの呼び方を知るのは――まだまだ、先のお話。



    【あなたしか見えなくなって】

    982 = 1 :

    先輩たちは、私をアイドルとして目立たせようとしてくれる。

    可愛い衣装に、髪型の研究。

    自分でも、垢抜けて中学から大幅に変わったと思う。

    ……のに。


    「大丈夫? 袋持てるか?」

    「大丈夫、です……!」


    一番伝えたい相手には、伝わらず。

    可愛いとは言ってくれるし、応援もしてくれる。

    それでももどかしいのは――中学から変わらない、距離感のせい。


    「無理すんなって、ホラ」

    「あっ……ありがとう、ございます」


    何でもないように、手を重ねるように袋を持ってくれる彼。

    もうちょっと意識してくれてもいいんじゃないか、なんて思ったりするのでした。


    ……中学から、ずっと惚れっぱなしだったなんて、この時はまだ、知りもせず。



    【誰よりも、何よりも】

    983 :

    良いぞ良いぞ

    984 = 1 :

    言葉にせず伝わる関係――そんなの、自分はゴメンだ。

    大好きだって人前では叫んで欲しいし、二人っきりのベッドでは囁いて欲しい。


    「……決めた」


    ふとそう思い付いて、立ち上がる。

    清澄、阿知賀、臨海の大将が不思議そうに自分を見上げるが関係ない。

    キョロキョロ辺りを見渡し、カメラを見つけると勢いよく指を指す。


    「きょーたろーっ!!」


    マイクがなくても、会場全体に響くような大声で。

    頬っぺたを真っ赤にして、叫ぶ。


    「大好きっ! 愛してるっ!! だから――!!」


    「私が優勝したら、ケッコンしてねっ!!」


    TPO? そんなものは関係ない。

    すると決めたら、絶対だ。

    満足気に鼻を鳴らして着席。


    たとえ国内無敗が相手でも――今の自分に、負けはない。



    【あーいらーぶゆー】

    985 :

    お金は使わなきゃ回らない。

    愛情だって、返して貰わなきゃ満たされない。

    一方的に注ぐだけじゃあ、続けられないと、彼女は知っていた。


    「キョウタロ、キョウタロ!」

    「はいはい、わかってますよお姫様」


    高い高いをするように、両脇の下に手を添えて抱き上げる彼。

    まるで幼子を相手にしてるみたいだが、42cmの身長差を埋めて目線を合わせるにはこうするしかない。

    自分が屈むのではなく、彼女を高く持ち上げて。


    「絶対、勝ってくるから」

    「わかってるよ」


    今度は、彼女から。

    小さな手を彼の頰に添えて。

    何度も何度も、口付けを交わす。

    軽く重ねるものから、深く交わるものまで、何度も。


    「それじゃ、行ってくるね」

    「ん。祝勝会、準備しとくわ」


    大事な試合の前では、欠かす事の出来ないやり取り。

    お金と、そして愛の為に。

    彼女は今日も、卓に向かう。


    【大好きがいっぱい】

    986 :

    ネリかわ

    987 = 1 :

    変わらない日常、変わらない愛情。

    素晴らしいモノに囲まれた不変の日々を、彼女は何よりも尊いと感じるのだ。


    「そう思いませんこと?」

    「ははは……まぁ、そうですね。俺も、諦めましたよ」

    「もう……もっと砕けても構いませんのに」

    「いやまぁ、唯一の抵抗……みたいなもんなんで」

    「むぅ」


    変わって欲しいところも変わらないまま続いているのは玉に瑕、だが。

    素晴らしい友人たちと素敵な恋人と過ごす日々は、他の何にも変えられない。


    「ああ、願わくば――」



    【永久に、美しく】

    988 = 1 :

    「みんなには、ナイショですよーぅ?」


    なんて、誰も聞いていないのに。

    保健室で眠る彼の唇に、そっと人差し指を重ねた。


    「ふふ……」


    面倒見が良いというのか、お人好しというのか。

    皆のサポートに回るのはいいけど、それで倒れたら元も子もないだろうに。


    「ほんと、もー……困った子ですわー」


    彼が倒れたというのに。

    心配するよりも――ふたりきりのこの時間が嬉しい、だなんて。



    【ナイショのキモチ】

    989 = 1 :

    ――推薦で大学決まって時間出来たから、今迄の分もあるし私が色々教えてあげるわね。

    そんな口実で始めた、麻雀講師ゴッコ。


    はじめは、放課後の部室で。

    次はふたりきりの教室で。

    その次は、彼の部屋のPCで。


    そして、その次は――


    「あの、部長」

    「もう、部長じゃないけど」

    「……先輩」

    「もう、卒業しちゃったけど」

    「……竹井さん」

    「もぅ」

    「……久、さん」

    「何かしら?」

    「お泊まりは、さすがに……」

    「……イヤ、だった……?」

    「……もう、色々とズルイっす……」


    まだ、まだ足りない。

    最終的には、二人一緒に人生の墓の下に――なんて。


    【もうちょっと、近づいて】

    990 = 1 :

    「愛してるー!」

    「私もー!」


    彼女を思いっきり抱き締めて、グルグルと振り回す。

    何故こんなことをしてるのかというと、大会でアレな戦績だった彼女に『慰めろ』と言われたから。

    はじめは面食らった様子の彼女も、ヤケクソ気味に応えてくれる。

    他の部員の呆れた目線も気にしない。

    近くを通り掛かった他校の選手には、むしろ見せ付けてやるように。


    「いぇーい!」

    「いぇい!」


    ホラ見ろよ、お前ら。

    俺の彼女は、こんなにも可愛いんだぜ。


    【絶対無敵のラブラブラブ!】

    991 = 1 :

    我ながら性格が悪いなぁ、と思う時がある。


    「きょーたろー」

    「京太郎くん」


    アイツにちょっかいをかける女子は多い。

    背も高いし、まぁイケメンだし……性格も悪くないし。

    だけど私は焦らない。

    ハッキリと確かなものを、もう受け取っているから。


    髪型変えた?って聞かれて喜んでるあなた。
    ――私なんて、考えすら読みとられてるからね。

    なんだかんだで優しいから、勘違いしちゃうのも仕方ないのだ。
    ――その優しさだって、独り占めしちゃうから。


    女子に囲まれて困り顔のアイツだけど、助け舟を出すのはもうちょっと経ってから。

    乙女心というものを、もう少しだけ知るべきなのだ、アイツは。



    【気が付いたら、目が合って】

    992 = 1 :

    「うーむむむ……」

    「どーした色男ー」

    「否定できねぇ……いや、コレで良かったのかなーって」

    「ん? 不服?」

    「いや、んなことはないけど……」


    誰も選べず、選ばなかった彼。

    彼しか選ばなかった彼女たち。

    常識というハードルをパウチカムイで踏み倒せば、後の道は一つだけ。


    「両手どころか、爪先からテッペンまで花だらけだよ」

    「まーま。素直に喜んどきなって」


    お天道様に顔向けは出来ないが、間違いなく彼女たちは幸せだ。

    彼を中心に、誰も欠けることなく平等に愛し合っている。

    だから彼女は、満足気に高らかに、こう叫ぶのだ。



    【完全無欠のハッピーエンド!】

    993 :

    総集篇だな

    994 = 1 :

    といったところでこのスレは終了でございます

    ヤンデレ修羅場とかあまり得意ではなかったのですが皆様のおかげでここまで続けられました

    修羅場ラヴァーズシリーズはこれで終わります
    次はヤンデレ修羅場に限らず(今までもヤンデレ修羅場以外のネタ多くありましたが)色んなシチュの京カプで書いてきます
    スレタイは【だらだらばーず】で立てると思いますがいつ立てるかはまだ未定です


    それでは、このスレの更新はここまででー
    今までお付き合いありがとうございました!

    995 :


    このスレのおかげでネリー好きになった

    996 :


    最高だった

    999 :

    長い間乙
    楽しかった

    1000 :


    1000なら次スレも完全無欠のハッピーエンド!


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