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    元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」爽「完全無欠のハッピーエンド!」

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    901 = 1 :

    スレンダーで美人なお姉さんを甘やかして――膝枕なんぞをしている。

    男の固い膝なぞ心地よくはないだろうに、彼女は退こうとしない。


    「そろそろ足が痺れて来たんですが……」

    「頑張れー、男の子だろー?」


    楽しそうに京太郎の膝枕を堪能している彼女の名前は、春日井真深。

    現役の牌のおねえさんで、京太郎の恩人の一人だ。


    コレが、自分の時代の牌のおねえさんだったらなぁ――と、そんな願望が口にはしないが頭を過ぎる。

    902 = 1 :

    タイムスリップしたばかりの頃。


    家に帰りたくても帰れず、友達も一人もいない。

    寂しさと悲しさで無気力に陥った京太郎を励ましてくれたのが、この牌のおねえさん(24)だ。


    『ただ、キミが悲しそうだったから』


    たったそれだけの理由で真深は病院の待合席で見知らぬ少年に声をかけて、勇気付けた。

    彼女がいなければ、京太郎はただ美月に縋るだけの毎日を過ごしていたことだろう。


    まふふから見た京太郎は……判定直下
    1~30 ほっとけない子
    31~60 かわいいヤツ
    61~98 ……いや、ないから! ショタコンとか、ないから!
    ゾロ目 ???

    903 :

    904 :

    一方で、真深は京太郎のことをかわいいヤツだと認識している。


    素直で、わかりやすくて。

    周りのために、頑張って自分に出来ることをする姿勢も好感が持てる。

    イケメンだし、自分があと10才若ければ――なんて、バカな事は言わない。


    「……で。そこの見舞客は入ってこないのかな?」

    「っ!」

    「え、あれ……はやりちゃん?」



    今は、他人の恋路を見てる方が面白いから。

    京太郎とは違った意味でわかりやすい反応を見せてくる少女に、真深は頬を緩めた。

    905 :

    このはやりんの中身もアラサーなのだろうか?


    あと小ネタなら、いつぞやの父親ネタ(キャップが母親で、淡やシロが娘のやつ)のつづきを見たい。

    906 :

    普段はお店の雑用や、家事の手伝い。

    タイミングが合えば真深のお見舞い。

    元の時代に帰る方法も探してはいるが、当然ながら手掛かり一つ見つからない。

    まず、どうやって探せばいいのか。それすらわからないのだから。


    「……っ」


    京太郎は、首を振って頭を切り替える。

    クヨクヨするぐらいなら、出来ることをしよう。


    行動 下2
    1. 美月さんの手伝いをしよう
    2. はやりちゃんの宿題を手伝おう
    3.まふふのライブに行こう

    909 = 1 :

    「まーふふーっ!」


    まふーっ!!


    野外に設営されたLIVE会場にて、ファンと一緒にコールする京太郎。

    まさか自分がアイドルのライブに通うようになるとは、夢にも思わなかっただろう。


    「こーんにちわーっ☆」


    簡素な会場ながらもその熱気は侮れない。

    彼女と、そしてファンたちと一体化するように、京太郎は『まふふ』に歓声を送る。

    会場の中心でLIVEを披露するまふふの姿は、病院での弱ったイメージを吹き飛ばすエネルギーを持っていた。

    910 = 1 :

    眠気限界にて一旦中断
    まふふかはやりんか美月さんで修羅場にしたいなぁ……

    911 :


    母子の修羅場を親子丼にできる胆力に期待してみる

    913 :


    瑞原家で飼われてしまえばいいんじゃないですかね

    914 :

    乙です
    大人と子供の修羅場、期待です

    915 :


    新旧アイドルの争いもいいけど、親子丼も捨てがたい

    916 = 1 :

    脳味噌というものは、自らの処理能力を超えると一周回って冷静になるのである。


    「ふぅー……」


    昨日の流れを思い返す。

    朝早く起きて店前を掃除、その後は昼まで家の中を掃除。

    やる事がなくなった後はまふふのライブに参加して、帰宅後ははやりの宿題を手伝った。

    別段、おかしな事はなかった筈だ。


    で、あれば。


    「すぴー……すぴー……」


    この、同じベッドで眠る一児の母親。

    下着姿の瑞原美月は、どうやって説明をつけようか。

    917 = 1 :

    京太郎の腕を枕にして眠る美月。

    間近で見る彼女の顔は、一児の母親だとは思わせない程に若々しい。


    (……頑張ればアイドルやれるんじゃないか、この人……)


    半ば現実逃避気味にそんなことを考えつつ。

    疲労と眠気の溜まった頭では、思考も上手く纏まらず――。


    判定直下
    1~50 京太郎は、二度寝した。
    51~98 しょーにはみていた
    ゾロ目 ???

    918 :

    アラフォーダヨ!!

    919 = 1 :

    その朝、はやりは目覚まし時計よりも早く目が覚めた。

    宿題を京太郎に手伝ってもらったお陰で、昨夜は普段より早く眠れたから。

    なんとなく新鮮な気持ちになって、はやりは朝日を浴びながら背伸びをする。


    「あ、そうだ」


    今日は、わたしがおにーさんを起こしてあげようっ


    小さくガッツポーズを作って、はやりはベッドから飛び起きる。

    気分爽快で目覚めた彼女の心には、朝陽のような光が差し込んでいた。


    「まーふふ~♪」


    無意識に鼻歌を口遊み、目指すは彼の部屋。

    そこにあるものに、はやりの表情は一転して曇り空になるのだが――浮き足立つ彼女は、その事をまだ知らない。

    920 = 1 :

    その朝の、食卓。


    「は、はやりちゃん?」

    「……」


    声をかけても、ふくれっ面で顔を背けられる。

    不機嫌の理由がわからない京太郎はたじろぐばかり。


    「~♪」


    唯一、美月だけが上機嫌そうにトーストを齧っていた。

    921 = 1 :

    はやりの登校を見送る二人。

    満面の笑みを浮かべる美月と、疲れた顔で肩を落とす京太郎。

    通りの向こうにはやりの姿が消えた頃に、京太郎は深々と溜息を吐いた。


    「なんだったんですか、朝から」

    「んー?」

    「俺のベッドで寝てたのは……」

    「あー……寂しかったから?」

    「はい?」

    「うちの子、ませてるから一緒に寝てくれないし……」

    「いやいや、だからって」

    「大丈夫。あなた、もうウチの息子みたいなもんだから」

    「……」

    「それに。あなたも、ね」

    「え」

    「寂しさを忙しさで紛らわすのはダメよ? 今は良くても――いつか、潰れちゃうから」

    922 = 1 :

    美月がベッドに潜り込んで来たのは、彼女自身と京太郎の感じている寂しさを埋める為。

    美月は、はやくも親離れしそうな愛娘に。

    京太郎は、帰りたくても帰れない、自分の居場所に。


    「はぁー……」


    京太郎は気恥ずかしくなって顔を伏せる。

    言葉に出さなかった自分の気持ちに、美月は気付いていたのだ。


    「はぁ……まぁ、元気は、出て来ましたよ」

    「それは良かったカッター……私もまだまだイケるでしょ?」

    「……」


    敵わない。

    改めて、色んな意味でそう思った。

    923 = 1 :

    「ロリコンかと思いきや人妻狙いとは」

    「違います」

    「え、じゃあ私……」

    「もっとねーよっ」


    そんなやり取りがあったのは、また別のお話。

    924 = 1 :

    今夜はここまでで
    次から話が大きく動く……かなぁ

    928 :

    一緒に寝る理由にはなっても下着姿で寝る理由にはならないと思います!

    929 :


    真深の容態が急変した時、京太郎は何もする事ができなかった。


    930 :

    不吉すぎる

    931 = 1 :

    面会謝絶の張り紙を前に、京太郎とはやりは同じ気持ちで立ち竦む。


    「……」


    この白いドアの向こうに、真深が眠っている。

    信じられなかった、彼女の病状がそこまで悪化していたとは。


    「……だ、大丈夫だよ……きっと」


    隣にはやりがいなかったら、京太郎はみっともなく取り乱していたかもしれない。

    "せめて、この子を安心させなきゃ"

    その一心で、不安に押し潰されそうな心を持ち直す。


    「すぐ……元気になって……出て来るって……」


    だというのに、出て来る言葉は具体性も根拠も、そして自信もないモノだけ。

    自分の言葉を、自分自身が信じられなかった。

    932 = 1 :

    真深に会えない日々が続く中。

    はやりは部屋にこもって、何かの練習をしていて。

    そして、京太郎は――


    選択肢 下2
    1. 今まで以上に、雑用と家事の手伝いに打ち込んだ
    2.彼女に、何か出来ることがないかを探す

    936 :

    はやりは、幼いなりに真深を元気づけようとしている。


    ならば――自分には、何が出来る?


    麻雀の腕に自信は無いし、ハンドボールの経験や力仕事は今の真深の為にはならない。


    思い出せ、何か一つでもいい。


    自信をもって、誰かを喜ばせる事ができるものは――

    937 = 1 :

    「……で、それがタコスのレシピ?」

    「はい!」


    ベッドに横たわる彼女に、メモ帳を差し出す。

    その中身は、記憶を絞って纏めたタコスのレシピ。

    本当ならタコスそのものを渡したかったのだが、病人が食べていいものかがわからなかった。


    「元気になったら作ってみてください。完璧執事のお墨付きっす」

    「何だそりゃ……」


    でも、ありがとね。

    苦笑交じりにだが、彼女は頬を緩めた。


    本当に、それが彼女の役に立つものかは疑問だが――少なくとも、京太郎の気持ちは伝わっていた。

    938 = 1 :

    「あ、あの……っ!」


    続けて、隣のはやりが緊張した面持ちで一歩踏み出す。


    「元気になって!」


    そして披露したものは、白牌を一瞬で字牌へ変える手品。

    それはかつて、京太郎とはやりが真深に元気付けられたものと全く同じで。


    「あ……」


    真深と、そして京太郎は。

    同じように目を見開いて、彼女の字牌を見詰めた。

    939 = 1 :

    「それあげるわ」


    目の前で、真深からはやりに渡される髪飾り。

    牌のおねえさんのトレードマークとも呼べるそれが、幼い少女へと受け継がれた。


    「……ああ、そうか」


    その光景を見た京太郎は、漸く本当の意味で実感する。

    自分が、過去に来てしまったことを。

    940 = 1 :

    ツーサイドアップの髪型、ピンクの髪飾り。

    瑞原はやり、そして牌のおねえさん。

    ずっと前から、気付ける要素はあったのに。


    「あぁ……」


    この子は、自分がいた時代の牌のおねえさんで。

    コレがきっかけで、アイドルを目指すようになったのだ。


    20年前という、自分が生まれるよりもずっと前に。

    941 = 1 :




    「かえり、たい」


    942 = 1 :

    今回はここまででー
    次回シノハユ短編終了
    このスレも終わるかな?

    943 :


    最近修羅場ってないような

    944 :

    おつー
    命の修羅場にはなってますね……

    945 :

    乙です
    ここから修羅場になるのか・・・

    946 :


    京ちゃんが現代に戻って親子と新旧アイドルの修羅場になるのかな?

    947 :

    はやり「小学生の頃ほのかに憧れてたお兄さんと瓜二つの男の子がアラサー間際になって現れた件」

    948 :

    『牌のおねえさん』を目指すと決めた日から、はやりは日を追ってめざましく成長している。

    体も、そして心も大きく。

    今まで無縁なモノだった可愛い歌の練習やダンスの振付は辛く厳しいが、彼女は諦めない。

    支えてくれる母親と、不器用ながらも元気付けてくれる兄のような人。

    ファンとして応援してくれる沢山の人たち。


    多くの声に背中を押されて、はやりは夢に向かって一歩ずつ歩み始めた。

    949 = 1 :

    それは、ある夜のこと。

    妙に目が覚めて寝付けない京太郎は、ぼんやりと真っ白な天井を眺めていた。


    「……」


    『瑞原はやり』という輝きは、どんどん強く、そして大きなモノになっていく。

    そしてソレは、京太郎の中であるモノと重なってしまう。

    テレビ越しに見た、『牌のおねえさん』の笑顔に。


    「はぁ……」


    彼女の成長はとても喜ばしく思うが、比例して強くなる郷愁の念が胸の内を締め付ける。


    このまま自分は、『現代』に帰れるのだろうか?

    もしかして、このまま家族や友達にも会えないのではないか?


    浮かぶ不安と、答えの出ない悩み。


    堂々巡りになりかけた思考を中段させたのは、控えめなノックの音だった。

    950 = 1 :

    「おつかれさまー、サマーキャンプ?」

    「は、はぁ……」


    一つのベッドに、二人の男女。

    残念な事に肩を並べて横になるには狭く、必然的に触れ合って寝ることになる。

    悩みについて頭を回す事はなくなったが、また別の理由で寝付けなくなってしまった。


    「……また、寂しそうに見えましたか?」

    「うん」

    「隠してたつもりなんだけどなぁ」

    「あの子にはね」


    有無を言わさずにベッドに潜り込んできた美月を、京太郎は追い出せない。

    そして、自分から出て行こうとも思えなかった。


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