元スレ京太郎「修羅場ラヴァーズ」爽「完全無欠のハッピーエンド!」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
701 :
もしかして多い日か?
704 = 1 :
「もしかして多い日か?」
「? 多い日?」
「ああ、いや……何でもない」
意味が通じなかったらしく、今度は京太郎が歯切れ悪く口を閉じた。
外国人である彼女には意味が通じなかったようで、流石にその意味を解説するのは気が引けた。
……というか出会って3回目の少女に何を言っているのだろうか、自分は。
同学年でちびっこいせいか、ネリーとは妙に距離感を近く感じてしまう。
咳払いを一つして、話題を切り替える。
「とりあえず、俺は買い出し行くから」
「買い出し? キョウタロ、マネージャーなの?」
「んー、そういうわけじゃないんだが……」
ただ現状を振り返ると、似たような事はしている。
裏方作業も嫌いではないし、誰かの為に――というのはある意味自分の存在意義だ。
「……似たようなことはしてるな」
「へー……」
ネリー判定直下
1~33 それって、楽しい?
34~66 キョウタロ、いくらで雇えるの?
67~99 ネリーのマネージャーになってよ
ゾロ目 ???
705 = 702 :
あ
706 :
あ
707 = 706 :
相変わらずネリーのコンマは振るわないなあ
708 = 1 :
「それって、楽しい?」
「んー……」
近場のコンビニを目指して歩きながら、その問いへの答えを考える。
どうだろうか、少なくともつまらないとは感じていない。
今では雑用をこなす事が当たり前のように感じているが、そこに楽しさを見出すことは考えもしなかった。
「なんつーか、『そういうもん』だと思ってやってたからなぁ」
「お金も入らないのに?」
「あぁ。そういうもんなんだよ」
楽しくはないが、苦でもない。
ただ、『そういうもの』として自分の境遇を受け入れている。
ネリーの問いに、強いて答えを出すならばこういった解答になるだろう。
709 = 1 :
コンビニでは皆が好きなお菓子や飲み物を補充する。
やや量が多くなったが、京太郎なら十分一人で運べる量だ。
「う、うぅ……重……」
「大丈夫か?」
が、ネリーにとってはそうではなかったようで。
何を思ったのか、京太郎の一挙手一投足を隣で見ていた彼女は京太郎と同じように部内のメンバーへの差し出しを飼い始めた。
普段の彼女なら絶対にしない行為だが、京太郎はそれを知る由もない。
「ほら」
「へ?」
プルプル震えながら両手で袋を支えていたので、片手で手伝ってやる。
相変わらず身体に怠さはあるが、この程度なら問題ない。
「あ、ありがと……」
ネリーの袋を持つ手が、少し温かくなった。
湿気が高く暑い時期だが、彼女はこの熱を不快には感じなかった。
710 = 1 :
――その後。
「ネ、ネリーの差し入れ……デ、スカ?」
「そんなバカな……」
「どういう風の吹きまわしだろうね」
「明日は雪でしょうか」
「槍でもおかしくないな」
と、好き放題言われた言葉も気にならず。
ネリーは両手をそっと胸に当て、瞳を閉じて微笑んだ。
711 = 1 :
今夜はこれだけー
そろそろ修羅場パートに入りたい所存
気力的に長編は書けないんですがこのスレ終わったら修羅場に限らず適当な小ネタ・短編スレとかで細々とやっていくかもです
713 = 706 :
乙です
ネリー可愛いしたいです
715 :
おつ
これからも続けて欲しい所存ー
716 :
乙です
ところで修羅場まであと何回行動ターンあるの?
それで狙うの変わる
717 :
ネリーまだなのか
718 :
乙ー
ネリー可愛くて忘れてたがそう言えば修羅場スレだった
スレ続けてくれるの超嬉しいよー
719 :
「須賀くん、大丈夫?」
「へ?」
「ポーッとしてたし……顔色、悪いわよ?」
「ああ、いや……大丈夫、す」
「そう、ならいいけど……無理はしないでね?」
「大丈夫ですって。ちょっくら、顔洗ってきます」
720 = 1 :
控室から出て、角を曲がったところで。
京太郎はぐったりと、施設の壁に寄りかかった。
「あー……クソ……」
体調に、酷く波がある。
調子が良いと思えば、唐突に倦怠感に襲われる。
その波のうねりは、清澄が大会を勝ち進む度に大きくなっていく。
まるで、少女の期待と不安に連なるように。
清澄のメンバーには悪いが、こんな姿は見せられない。
もう少し離れた場所で、調子が安定するまでじっとしていよう。
キャラ安価下3
721 :
咏
722 :
ネリー
723 :
ネリー
724 :
あー……この話はネリーで埋まりそうだな
次の話に期待するか
725 = 1 :
「キ、キョウタロ……?」
知った声に、顔を上げる。
そのまま挨拶を返したかったが、力が抜けてズルズルとその場に膝をつく。
ネリーは慌てて京太郎に駆け寄り、その顔を覗き込む。
血の気が引いた顔と、荒い呼吸。
専門的な知識がないネリーでも、今の京太郎を放って置く事が危ないことは理解できた。
「大丈夫、だって」
「そんなわけないじゃん! えと、救護室っ」
ネリーは京太郎の手を引き、無理矢理にでも連れて行こうとする。
手のひらから伝わる体温は冷たく、また彼の身体は不自然な程に軽く感じた。
しかし、それを疑問に思う余裕は今のネリーにはない。
とにかく、人手が必要だとネリーは辺りを見渡し――。
キャラ安価下2
726 :
穏乃
727 :
淡
728 = 1 :
恐らくは貧血だろう、とスタッフに判断された京太郎は救護室の簡易ベッドで寝かされている。
寝息は落ち着いているが、顔色は中々良くならない。
「きょーたろー……」
「……」
そんな彼の寝顔を覗き込む、二人の女子。
最初に彼を見付けたネリーと、偶然その場を通りかかった淡。
二人の間に面識はないが『京太郎が危ない』となれば、次の行動に迷いはない。
戸惑いながらも、二人は協力して京太郎を救護室へと運んだ。
729 = 1 :
「やっぱり、元気、ないんだ」
「やっぱりって……キョウタロは、白糸台なの選手なの?」
何か知っているような口振りの淡に、ネリーは目を釣り上げて問いかける。
京太郎個人の事情についてはネリーが知る事は少ない。
だが、もし彼を目の前の女が苦しめているのなら。
「ちがう。私なら絶対、きょーたろーをこういう風にしないもん」
「……そっか」
着火しかけた胸の内が、急速に冷めていく。
今の自分に落ち着きが欠けている事を自覚したネリーは、短く息を吐いた。
「ねぇ」
「っ、なに?」
急に声をかけられて、ネリーは肩を小さく震わせた。
未だ、冷静さが戻ってきていない。
「名前、なに?」
「……ネリー。ネリー・ヴィルサラーゼ」
「ふーん……」
「じゃあ、ネリー」
「なに?」
「ネリーは、きょーたろの……何なの?」
ネリー判定直下
1~33 「……わかんない」
34~66 「トモ、ダチ?」
67~99 「……わかんない。けど」
ゾロ目 ???
731 = 1 :
自分は京太郎の何か――と言われれば、答えに詰まる。
落とした財布を拾ってもらったり、一緒に日向ぼっこしたり。
けれど、二人の関係が何か特別なモノかといえば、そうではない。
「……わかんない。けど」
「けど?」
「……」
瞳を閉じて、胸に手をやる。
先日の彼の温もりと、先程の彼の手の冷たさを思い返す。
「……」
彼が嬉しいなら、きっと自分も嬉しい。
彼が苦しいなら、きっと自分も苦しい。
この気持ちの呼び方はまだ分からないが、それを口にするのなら。
「キョウタロは、だいじな、ひと」
「……」
たどたどしく返ってきた解答に、淡は笑うでも怒るでもなく、ただ興味深そうにその瞳を見詰める。
「そっか」
「うん」
「なら、敵どうしだね。私たち」
「うん?……元から、でしょ」
京太郎を抜きにしても、白糸台と臨海は打倒すべき相手。
今の会話の流れから、どうしてその言葉が出て来たのかが分からない。
「あー……うー……そーじゃなくて」
「なくて?」
「こーいうのはね、敵は敵でも――」
733 = 1 :
「コ、イ……?」
「あり?」
淡としてはバッチリ決めたつもりだったのだが、ネリーにはイマイチ伝わらなかったようで。
呆けた顔で首を傾げる二人と、その隣で安らかな寝息を立てる京太郎。
きっかり十秒ほど沈黙が続き、まーいいやと淡が先に口を開く。
「じゃー、きょーたろーは私が貰っちゃうから」
「ハァ?」
淡の言葉の意味は理解していない。
してはいないが、その台詞は見過ごせない。
「……何言ってんのかは分かんないけど。ネリーから、大事なものを奪うなら」
冷めかけていた胸の内の戦意に、再び火が灯る。
「やっぱり、敵だね」
「へぇ?」
連絡を受けた清澄の部長が救護室を訪れるまで、二人は互いに睨み合っていた。
734 :
ネリあわかわいい
735 :
名前はないけど地味にちょいちょい顔出してくるヒッサ
736 :
この状況でヒッサ入ってきても二人からしこたま睨み付けられるんじゃ…
737 = 1 :
「大分楽になったような感じがするだろ?」
「そいつはねぇ、ただぐーすか寝たからってわけじゃないぜー」
「まー、そもそも倒れた理由も"貧血"なんかじゃないしねぇ」
「『満たした』のさ。あの二人が、きょーちゃんの『中身』をね」
「前にも話したろ? サードマンが消えるのは、『友達』に不要とされるからだ」
「だから、そいつの想いを上回る程に必要とされれば……おっと、でも今はまだ一時的なもんだねぃ」
「今のきょーちゃんの土台になってる部分。そいつが揺らいでるうちは、満たされてもすぐ薄れちまう」
「だから、きょーちゃんが解放されるのは」
「そいつの心の隙間が埋まった時か」
「そいつの心に、昔と同じぐらいデッカい隙間を作ってやるか……ま、こっちは論外だとして」
「植物と似たようなもんだよ。土台がなくなったら植え替えをすりゃいい」
「きょーちゃんだって、本当は消えたくなんかないだろー?」
739 = 1 :
キャラ安価下3
740 :
咏
741 :
ネリー
742 :
ネリー
743 :
咏
744 :
ネリー
745 :
ネリー大人気だな
746 :
咲の心境知りたいです
747 = 717 :
咲さんが魔王になって略奪愛?
748 = 1 :
清澄のメンバーの目を盗んで、京太郎は夜の街へと歩き出す。
行き先は近くの公園。
その目的は、
「よう」
「遅い、罰金!」
「悪い、みんなを誤魔化すのにちょっとな……って、時間指定なかったろーが」
会いたいと連絡を入れて来た、ネリーに会うため。
いつぞやと同じように京太郎はベンチへと腰掛けた。
「ホラ、座れよ」
「……うん」
749 = 1 :
「それで、話って?」
「……」
「ネリー?」
今のネリーの服装は、試合へ挑む時と同じ民族衣装。
特徴的な帽子を膝の上に置いて、ぎゅっと指を食い込ませるように掴んでいる。
「キョウタローは」
「おう」
「……ネリーは、キョウタローの、なに?」
「……いきなり、どうした?」
「いいから。答えて?」
「それは――」
京太郎選択 下5
1.「目の離せないヤツ、かな」
2.「トモダチ……? 」
3.その他 自由
みんなの評価 : ☆
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