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    元スレ未央「安価で他のアイドルに告白する!」

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    451 = 432 :

    メタスラ

    452 = 441 :

    魔界村

    453 = 440 :

    太鼓の達人

    454 = 429 :

    まぁ、こうなるわな

    455 = 445 :

    クレーンゲームだ

    456 = 425 :

    未央「うぅ、今度はもっと簡単なゲームにしよう……ん? なんだろこれ、魔界村?」

    見ると、古びたゲームの筐体が周りから孤立したようにぽつんと一つ置かれていた。おどろおどろしいテキストでタイトルが示されたそれは、どうも横スクロールのアクションゲームのようだ。

    未央「へー、レトロゲームかな。私こういう昔のゲームも好きだから……ちょっとやってみようかな」

    「だ、大丈夫? また何か嫌な予感がするんだけど……」

    未央「へーきへーき! こんな昔のゲームならさっきみたいな事にはならない筈だよ! 安心して見ててね!」


    意気揚々とゲームに挑んだ私は――



    空飛ぶ赤い悪魔の集団に見事にリンチにされ、無残にもゲームオーバーと相成った。

    未央「難しい! 普通に難しいよこれ!」

    「あ……そういえば今思い出したけど、そのゲームも確か杏が難易度高いことで有名なレトロゲームだって……」

    未央「なんでしぶりんそういう大事なこと言うのが遅いの! このままじゃ私難しいゲームに挑戦してすぐやられるのが持ちネタになっちゃいそうだよ!」

    だ、ダメだダメだ! 一人でするゲームはこれ以上やると更に泥沼に嵌まりそうで怖い……!
    ここは何とかしぶりんと一緒にできるゲームがしたいところだけだけど……ううう、何かないか、何か私が知ってるやつ……。

    きょろきょろとあたりを見回すが、気づいてみれば普段私がやっているゲームはパッと見た感じでは見つからなかった。
    もー! こんな時に限って……何だかラインナップが特徴的すぎるよ、このゲームコーナー!


    未央「……あ!」

    と、そこまで見渡したところで、ふと見覚えのあるものが目に入ってきた。

    未央「(あ、アレだ! アレなら私でも知ってるし、しぶりんと一緒にできる!)」

    未央「しぶりんあれ! プリクラがあるよ! 一緒にやろ!」

    「え、う、うん。いいけど…………きゃっ」

    言うが早いか、私はしぶりんの手を引っ張って早速プリクラの筐体へと彼女を連れ込んだ。もうこの際私が知ってて一人でプレイするんじゃないゲームでなければ何でもいい!

    457 = 429 :

    そのゲームは二週目から本番なんだよなぁ……

    458 :

    チュープリチュープリ

    459 = 425 :

    未央「いやー、私プリクラなんて撮るの久しぶりだよー! よかったー、やっと知ってるゲームがあって……」

    「う、うん……」

    と、そこまで言って、隣のしぶりんが何故か顔を赤くして俯いていることに気が付いた。
    はて……なんでだろう。別にプリクラ撮るくらい普通に……普通に…………ん? プリクラ? しぶりんと?

    未央「(……あっ! 考えてみたらしぶりんと二人で一緒にプリクラなんて、めっちゃ恋人っぽいじゃん! うわ……急に恥ずかしくなってきた……!)」

    さっきまでは、とりあえず知ってるゲームなら何でもいいと焦ってたから、よく考えずについ……。

    未央「(ど、どうしよう。いや、別にプリクラくらい何でもないんだけど……)」

    とりあえず一度入ってしまった以上、また出るというのも不自然なので……覚悟を決めて撮ってしまうことに決めた。お金を入れると、きらびやかな光の演出とともに音声が流れ出て、早速コース選択が始まる。


    「好きなコースを選んでね!」

    液晶画面に色々なコースが出てくる。
    えーと、あるのは……わっ、カップル撮影コースなんてのがある……。

    未央「ど……どうしよっか、しぶりん。どれがいいのかな?」

    「ん……そうだね……」

    恥ずかしそうに俯いた彼女は液晶を見つめながら……おずおずといった動作で手を伸ばした。
    な、何にするんだろう……と見ていると、小さく「えい」と呟いたしぶりんは、私が見つめていたカップル撮影コースのボタンを指先でちょんと押してしまった。

    「い……いいかな? これで……」

    顔を赤くした彼女が、こっちに顔を向けて尋ねてくる。……うわ、なんだろう。何だか私たちがカップルだって、改めて証明されたみたいで……。凄く……ドキドキする。

    未央「ぜ、ぜんぜんオッケー! じゃあ始めよっか!」

    平静を装いつつ、カメラに二人とも入るように少し寄り添う。私……カップルで撮るモードなんて選んだことないから、どんな風なのか全然想像がつかないよ……。



    「二人で抱き合ったポーズをとってね!」


    筐体から聞こえてくる明るい声に、私は早速度肝を抜かれた。

    460 = 425 :

    未央「(だ、抱き合う!? 抱き合うって、しぶりんと私が!? か、カップルモードってこんなこと要求されるものなの!?)」

    あわあわと私が焦っていると、無情にも液晶画面にシャッターが切られるまでの残り時間が表示される。あ、あと五秒しかないじゃん!


    ――ぎゅう


    すると、ふと、私の体に柔らかいものが当たる感触がした。ふわり、と舞った髪の匂いが私をはっと気づかせる。
    ……そこには赤い顔で俯いたしぶりんが、私の体に両腕を回して恥ずかしそうに抱き着いていた。

    未央「し、しぶりん……」

    「ほら、早くしないと……撮られちゃうよ」

    うぅ、しぶりんだって恥ずかしそうな癖に……とたじろいでいると、いつのまにかカウントダウンはもうすぐそこまで迫っていた。考えている時間はない。

    ……ぎゅ

    未央「(うわ、しぶりんの体……細くて柔らかい……)」

    おずおずと私もしぶりんの腰に両腕を回すように抱きしめ、二人はお互いに抱きしめあう形になった。
    目を向けると、しぶりんの顔が僅か数センチ先にある。甘い香りと、彼女の心臓の鼓動がこっちにまで伝わってきそうで……うぅ、できれば早く撮ってほしい……!


    カシャ!


    シャッターの音が響き、液晶画面が次のフレームに切り替わる。……これ、まだまだこんな感じで続くのかな。まだ一枚目なのに、私の心拍数は既に急上昇しちゃったんだけど……。


    「二人で手でハートマークを作ってね!」


    次の指示はそう来たか。これならさっきよりはまだ大丈夫そうだ。

    未央「手でハートって……こういうことだよね?」

    ゆっくりとお互い確かめ合うように手を前に差し出すと、二人で手でハートのマークを作る。彼女の柔らかい指先と指が当たり、暖かさが不意に指先から伝わってきた。

    未央「(う……でもこれはこれで結構……。なんか、「私たちラブラブですよ」って宣言してるみたいで……)」

    ぷるぷると指先が震えるような錯覚を起こしながら、シャッター音が鳴るのを待つ。ふとしぶりんの方を見ると、彼女も同じように耳が真っ赤に染まっていた。

    461 :

    カシャ!

    ようやく鳴ったシャッター音に胸を撫でおろし、手を下げる。
    ……だ、だめだ。プリクラなら今まで他にも撮ったことはあるけど、カップルモードってこんな恥ずかしいことやらされるのか……。世のカップルはみんなこの試練に耐えているのだろうか。というか、このモードを考えた人は開発中何を考えていたんだろう……。

    そんなことを考えていると、またしても筐体からアナウンスが発された。


    「自由なポーズで撮ってみてね!」


    未央「(じ、自由なポーズ? 急にそんなこと言われても……)」

    仕事で撮影の時にカメラマンさんから自由に、と言われることはあるけれど……この状況が状況じゃ、どんなポーズを取ればいいのか全く思い浮かばない!
    ここは何枚か連続でシャッターが切られるらしい。うぅ、どうしよう……。

    どんなポーズをとる?

    ↓2
    ↓3

    463 :

    半跏思唯像

    464 :

    合掌

    465 = 461 :

    未央「(こ、ここはとりあえず、一度心を落ち着かせたほうがいいかも……)」

    合掌のポーズをとって、深く深呼吸をし、心を落ち着かせる。しぶりんに抱き着かれていちいち動揺してたんじゃ、この先心臓が持たないかもしれないし……。

    未央「……」

    未央「…………」

    未央「……………………」

    「未央、何してるの?」

    未央「わひゃっ!」

    私が目を閉じて心を落ち着かせていると、急にしぶりんが私の腰に手を回してきた。え、な、何で急に!?

    「えっと……自由にポーズっていったら、とりあえずこんな感じかなって……」

    上目遣いでぎゅっと私の体を抱き寄せるしぶりん。……待って待って、今せっかく心を落ち着かせてるところだったのに! 下がろうとしてた心拍数が一気にまた上がっちゃったじゃん! これ多分健康に良くないよ!
    しぶりん、変なところで真面目なんだから……!

    なんて言っている間にも、シャッターへのカウントダウンは刻々と迫っている。ど、どうしよう。何も思いつかないし、心臓もバクバク言ってて何も考えられないけど……!

    未央「(と、とりあえず……他にやってない事って言えば……!)」

    残り二秒。残り時間への焦りと喉まで響くような心臓の鼓動に、おそらく私はひどく混乱していたんだろう。

    未央「(そ、そうだ! これなら……!)」



    私は咄嗟にしぶりんの体を抱き寄せ、その頬に口づけていた。


    「……!」

    びくっ、と彼女の体が震えるのが分かった瞬間、シャッターの音が鳴り響く。

    「………」

    未央「………」

    撮り終わった後も私たちの体はお互い硬直してしまい、二枚、三枚と、シャッターが切れる音をただ動かずに聞いているだけになってしまっていた。

    466 = 461 :

    未央「……っ」

    ふと気が付いて、慌ててぱっと彼女の柔らかな頬から唇を離す。しぶりんは、突然の事に呆然としているようだ。

    未央「あ……ご、ごめんしぶりん。その……まだやってないことって何かあったかなって考えてたら、その……つい」

    「………」

    うわ、目に見えてわかるくらいしぶりんが恥ずかしがっている。顔は真っ赤に赤面し、いつものように背中を丸めて俯いてしまった。

    未央「ご、ごめん……急にされたらびっくりしたよね。あ、まだ撮影残ってるみたいだから、他に何かポーズを……」

    「……私も」

    未央「え?」

    「……私も未央にキスする」

    ふら……と、しぶりんの体が揺れる。
    聞き間違いだろうか、と耳を澄ませていると、急にしぶりんが私をカメラの前まで引き寄せて、ぎゅううと力強く私を抱きしめた。

    未央「ちょ、ちょっとしぶりん、急に何……」

    「ほら、もうすぐシャッターだから……黙って」

    視界の端には、液晶画面に「残り1秒」と表示された文字が、辛うじて見えた。
    残りの視界の大部分は、目の前のしぶりんの顔で埋め尽くされていたからだ。

    467 = 461 :



    ……ちゅ


    未央「(………あ)」

    しぶりんの熱い唇が、私の唇に押し付けられる。
    カメラの目の前で、しぶりんに背中まで腕を回され抱きしめられた私は後ろに退くことも抵抗する事も出来ず、ただ彼女から押し付けられる唇を無抵抗に味わう事しかできなかった。
    彼女の左手が、私の髪をかき分けて後頭部を掴んでくる。がっしりと強い力でホールドされた頭ごと私は、目の前の瞳を閉じたしぶりんの表情を、そのしなるように長い睫毛を、朧な視線で見つめていた。

    未央「(しぶりんの唇、柔らかい……)」

    カシャ、カシャ、とシャッターの切られる音が室内にこだまする。私も目を閉じて、彼女に押し付けられた唇に意識を集中させる。

    未央「(今……しぶりんとキスしてるところ、撮られちゃってるんだ、私……)」

    その事実が、私の脳髄を焼きそうなほど熱くさせる。時々「ん……」と漏れて聞こえる彼女の声にならないような声が、私の熱を更に加速させた。

    「……ぷはっ」

    何秒ほど経っていたんだろうか。しぶりんがやっと唇を離した。彼女は一瞬恥ずかしそうに視線をそらすと、私の頭から手を放す。

    「……ごめん。我慢できなくて……」

    そうつぶやく彼女が、なぜだかとても扇情的に見えてしまう。熱っぽく潤んだ瞳は、私の脳をとろけさせそうだ。


    私は……


    ↓3

    1.今度は自分からキスする。
    2.もっとキスをねだる。

    471 :

    どっちも捨てがたい

    472 :

    あかん、萌えすぎてしにそう

    473 = 461 :

    未央「もっと……」

    「ん?」

    未央「もっとして欲しいな、今の……」

    自分でも訳が分からないまま、口をついた言葉が出てきてしまった。
    ……何を言ってるんだろう、私は。こんなプリクラの中で、撮られながらなのに、しぶりんにキスしてほしいなんて、お願いするなんて……。
    さっきしぶりんにキスされて、私の脳まで彼女の熱にあてられてしまったんだろうか。

    「……いいの? 未央」

    再びしぶりんが私の体を抱き寄せる。その唇と唇の距離は、数センチも離れていないような距離に既に達していた。
    私は……静かに瞳を閉じる。

    未央「……ん」

    こくん、と頷くと、彼女はすぐに唇をまた近づけてきた。ふに、といった感触とともにしぶりんの唇の熱が伝わる。
    ぎゅう、と強く抱きしめられた体は、彼女にすべてを委ねてしまったような感覚にすら陥る。唇の湿り気が私に染み込むかのようだ。

    「私……そんなこと言われたら、もっと我慢できなくなっちゃうから……」

    未央「え?」

    ふと、間近でそんな事を言われる。次の瞬間――ぬるっとした感触とともに、熱いものが私の口内に侵入してきた。

    未央「……!」

    思わず反射的に頭を後ろに逸らそうとするが、さっと彼女の手によって支えられた私の頭は、もう逃げることはできなくなっていた。
    彼女の舌が私の前歯に当たり、しかしそこで止まることなくまだ奥へと入ってくる。やがて私の舌を見つけると、そっと先端を触れ合わせられた。

    未央「……んあ……っ、ん……!」

    彼女の漏れる吐息がかかる。ざらざらとした感触の彼女の舌に引っ張られるように、頭の茹った私は自らも舌を伸ばしてしまう。
    彼女のそれに触れさせようと、巻き付かせるように、絡みつかせるように。彼女に頭も体も抱きかかえられ身じろぎもできないまま、舌だけは私の意思で、彼女のそれと唾液を求め続けた。

    未央「……ん、ん……! ん……」

    声にならない声を漏らし、その間もカシャ、カシャと、私たちがカメラの前でディープキスしているところを撮られ続けている。
    そのシャッター音からなる背徳感が、さらに私の熱を加速させた。



    「終了だよ! 外に出てプリを受け取ってね!」


    とろけた脳に、そんな声がかすかに聞こえ入ってきた。
    ふわふわとした意識の中、彼女の舌の感触を味わうことに夢中になっていた私は、それがプリクラの終了を告げるアナウンスだと理解するのに十秒ほど必要としたように思う。

    474 = 461 :

    「……あ……終わった、みたいだね」

    未央「……ふえ?」

    ぼうっとする意識の中、彼女が少しだけ唇を離した。
    つうっ……と零れた唾液が糸となって、私たちの唇同士を繋げる。そこからぽたっと垂れた私のものとも彼女のものともつかないような唾液が一滴、プリクラの筐体の床に零れた。

    「………」

    未央「………」

    あっという間だったような気もすれば、永遠だったような気もする。彼女にキスされていた時間を反芻するように思い返すと、私の心臓の鼓動が痛いほど体の中で主張しているのが分かった。


    「じゃあ……出よっか」

    未央「……うん」

    彼女に手を引かれ、ゆっくりと筐体から足を踏み出す。
    まだ頭がぼおっとするが……辛うじて、握られた手の暖かさが、私の朦朧とする意識を少し覚ましてくれたような気がする。


    ……いや、真に私の気が覚めたのは、むしろ撮影された写真を受け取る時だっただろうか。

    未央「わ、わぁ……」

    筐体の側面で、完成したプリクラを受け取る。
    最初こそ二人で抱き合ったり手でハートマークを作ったりしているだけの大人しめなものだが(そしてこれを大人しめだと思ってしまう私も私だが)、後半になるにつれ、私としぶりんが唇を重ねているところ、そして最後は私が……しぶりんに、激しく唇を奪われている所が、克明に現像されてしまっていた。

    「これは流石に……恥ずかしいね」

    未央「これ……絶対どこにも張ったりしたら駄目だからね……」

    このプリクラは、門外不出の私たちだけのものにしよう。そんな暗黙の了解でプリクラを半分に切ると、私たちはそれぞれを手提げ鞄の最奥に仕舞った。

    475 = 461 :

    今日はここまでにしておきます。

    まだデートが始まったばっかりなのに、いつの間にかもう二人が変な雰囲気になってるというアレ。

    476 :

    いい、実にいい
    おつおつ

    477 :

    素晴らしすぎるわ

    478 :

    乙。
    萌えだけでなくエロさまでかねそろえるとは....もっとやって下さい。

    480 :

    あら^~
    乙です

    481 :

    プリクラって、古いタイプの機種だと撮影データ残るらしいな

    482 = 472 :

    おつ
    かまわん、もっとやれってください

    483 :


    続き楽しみにしてる

    484 :

    未央「と、とりあえず……そろそろ別の所に行こうか?」

    あたりを見渡してみても、これ以上特に私がやれそうなゲームもないし……第一、ついさっきまでしぶりんにあんな事されてたんだから……これ以上ここにいたんじゃなんだか気まずくてし仕方ない。
    まだ痺れるような感覚が残る舌を必死に押さえつけるようにして、私は彼女にそう尋ねた。

    「そうだね、夕食まであと少し時間があるし……」

    時計を見ると、今は午後五時を少し過ぎた程度の時間だった。さて……どこに行こうかな?


    ↓2

    485 :

    お土産屋さん

    486 :

    旅館の日本庭園

    487 :

    卓球場

    488 = 484 :

    「そう言えば、さっきパンフレットで見たんだけど……この旅館、庭園があるみたいだよ。ちょっと行ってみない?」

    パンフレットをもう一度見直すと、一階の中庭に結構広めの庭園があるみたいだ。幸い移動にもそこまでかからないし……。

    未央「庭園かぁ……面白そうだね。見てみようか!」

    私がそう返事をするが早いか、しぶりんは私の手をいつものように……素早くぎゅっと握りしめてきた。
    一瞬びくっとしたものの、彼女がいたずらっぽく笑うような表情を私に向けると……「人に見られると色々困るから放してほしい」なんて台詞は、一瞬で頭の中から掻き消えてしまった。

    未央「(やば……さっきの件がまだ頭から離れないよ……)」

    しぶりんの柔らかい手のひらの感触が伝わるたびに、彼女の舌の感触が、唾液の味が脳裏にフラッシュバックする。
    今……手を繋ぐのは、タイミング的にちょっと反則すぎやしないかな、しぶりん。そんなことを若干靄がかかったような思考で思い浮かべながら、私はしぶりんに手を引かれるようにして庭園へと向かった。

    489 = 484 :

    未央「うわぁ……すっごい雰囲気あるところだね……」

    お目当ての庭園は、流石箱根の旅館……というものなのか。苔に、岩に、木々に、砂利にと綺麗に整備された和風の空間で、しんとした静寂がよく似合う、そんな心の落ち着く場所だった。
    時々「かこん」と音を立てて鳴り響く鹿威しの姿が、なんだか印象的だ。

    未央「私にはわびさびとかはよく分からないけど……見てると何だか落ち着くね」

    「うん……素敵な場所。旅館にこんなところがあったんだ」

    すぐ隣に立っていたしぶりんは庭園の石で作られた歩道に足を乗せ、そのまま三歩ほど歩くと、庭園が作り出す独特の空気を全身で味わうかのようにくるりと一回転した。
    ……彼女の揺れる長いポニーテールが、静寂の中にふわりと舞い、踊る。もしこの場にカメラマンさんがいれば、「日本の浴衣美人」なんてイメージで撮影されて、それがそのまま何かの雑誌の表紙を飾ったっておかしくないだろう。

    未央「なんか……しぶりんってそういうのも似合うよね」

    「そういうの、って?」

    未央「いや……和風って感じの。やっぱ元がいいと何でも似合うものなのかなー」

    490 = 484 :

    「そんな……未央だって浴衣、凄く似合ってるし……。綺麗だって、私は思うな」

    未央「そ、そうかなー」

    ごまかすように笑う。なんだか……しぶりんにそんなこと言われるとちょっと照れてしまうな。私みたいに大雑把な性格の女の子じゃ、この空間にはちょっと似合わなさそうなものだと思ったけど。

    「未央もこっちに来なよ。気持ちいいよ」

    ひょこひょこしとした足取りで石を渡ってこちらに戻ってきたしぶりんが、私の手を軽く引っ張る。釣られるように、私もしぶりんの近くにあった足場に着地した。

    未央「……ほんとだ。庭園って外から見ててもいいけど……中に入ってみても印象が変わるものなんだね」

    「でしょう? 私……結構好きだな、こういうところ」

    天井の吹き抜けを見上げるようにしてしぶりんが呟く。彼女の垂れた後ろ髪からちらっと見える細いうなじが、なんだか浴衣とやけにマッチしていて……異様に艶やかだった。
    庭園も確かにいいけど、私としてはこの空間で更に引き出されたしぶりんの魅力の方に注目したいくらいだ。


    未央「………」


    思わず、そっと彼女の髪に触れた。
    ポニーテールに纏められたそれは、私の指の間をするすると流れ落ちていく。艶のある黒髪は室内の淡い光を柔らかく反射させた。

    491 :

    やったぜ、来てた

    493 :

    オラわくわくしてきたぞ

    494 :

    こんな素晴らしいssがあっただなんて……神か
    続き待機

    495 :

    これうづみおになってたらりんみおから未央NTRになってたんだろか

    496 :

    シチュによるが完全にパラレルじゃないかね

    497 :

    続きはよ

    498 :

    まぁ、今までのペースが早かったからな
    リアル優先で頼みます

    499 :

    ここ最近忙しくて全然時間とれなかったです。すみませんでした。
    やっと時間ができたので再開していきます。

    500 :

    やった、待ってたよ


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