元スレ未央「安価で他のアイドルに告白する!」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
401 :
ちえり
402 :
卯月
404 = 395 :
卯月「あれ? 凛ちゃんに未央ちゃんじゃないですか?」
ふと、聞きなれた声が後ろから聞こえた。びっくりして振り返ると、そこにはNGのメンバーであるしまむーがにこやかな笑顔でこちらに手を振っている。
未央「あっ、しまむーじゃん! こんなところで会うなんて奇遇だねー!」
凛「卯月も今日はオフの日だっけ、そう言えば」
卯月「はい! 今日は久しぶりにゆっくり外出でもしようと思って……。可愛い動物でも見ようと思って来てたんです!」
卯月「それにしても……」
すると、しまむーは私たちの間をじろじろと見るように近づいてきた。な、なんだろう。
卯月「……最近は二人ともほんとに仲がいいですよね。何かあったんですか?」
未央「え、私たち? そ、そうかな。別に普通じゃ……」
と言いかけたところで、私がしぶりんとがっちりと恋人繋ぎで手を握り合っていたことを思い出し、反射的にぱっと繋いでいた手を放す。
未央「あ、こ、これ? いやー、今度の私のお芝居の仕事で恋人役を演じる事になってさー! ちょっと遊びでしぶりんに彼氏役やっててもらったっていうか……」
ふむ……、と顎に指を当てたまま思案するしまむー。た、頼む、ここは何とか騙されてくれ……!
卯月「そうなんですかぁ! 普段から役作りをかかさないなんて、未央ちゃんはやっぱり凄いです!」
未央「(あぁ、しまむーが純粋で助かった……)」
その屈託のない笑顔を騙しているようで少し罪悪感はあったけど……。
今から考えれば、私たちが付き合ってることを同じメンバーのしまむーにまで隠しておくのって、ちょっと無理があったかなぁ……。
405 = 395 :
卯月「ふふ……でも、二人が仲が良いのはとってもいいことだと思います。私は、二人がもっと仲良くなってくれたら嬉しいなって……思ってるんですよ?」
未央「……そっか、ありがとね。しまむー」
いつか。いつか私たちの関係を、しまむーに打ち明けなきゃいけない時が来るかもしれない。
その時にどういう反応が返ってくるか。NGが変わってしまうのか。まるで悪い想像をしない訳じゃないけど……。
この彼女のとびきりの笑顔を見ていると、そんな胸の内がすっと軽くなるような気がしたのは、きっと気のせいではないんだろう。
未央「あ、そう言えばしまむーはしぶりんの飼ってる犬見たことあるんだったよね? やっぱり可愛かった?」
卯月「あぁ、ハナコちゃんですか? はい、それはもう! 私が初めて凛ちゃんとあった時も実はハナコちゃんがそばにいて……。…その時は私、うっかり凛ちゃんの名前を紹介されたハナコちゃんと勘違いしちゃったんですけど……」
凛「あはは、卯月はおっちょこちょいだからね……」
そんな風にいつもの調子で三人で会話をしていると――ふと、私のスマホがぶるぶると振動するのを感じた。
406 = 395 :
未央「あれ? 何だろう……。あ、プロデューサーから電話だ。ちょっとごめんね……」
二人に軽く合図をすると、私は店の外に出てスマホの通話ボタンを押した。
武内P「私です。今少々お時間よろしいでしょうか、本田さん」
未央「うん、大丈夫だよプロデューサー。どうしたの?」
武内P「実は……本田さんと渋谷さんに急に仕事の依頼が入ってきまして。先方さんの要望で、できれば今から本社で打ち合わせがしたい、とのことなのですが……」
電話の向こうから、少し言い出しにくそうなトーンでプロデューサーがそう告げる。
……うぅ、よりによって今お仕事の話かぁ。せっかくしぶりんとデートしてたところだったんだけどなぁ。
未央「それって、どんなお仕事なの?」
武内P「はい、箱根の温泉旅館でのレポート番組なのですが……。恐らく泊りでの撮影になるでしょうし、何分急な話ですので……。お二人が断られるなら、私も別に入れる方を探します」
……温泉旅館でレポートか。ってことは、美味しいものや温泉にも入れるってことで……。い、いや、そんなことで仕事を決める訳じゃないけど!
まぁでも……いずれにせよ私はアイドルなんだから、私情よりも仕事を優先させるべきだ。
未央「うん。しぶりんがいいなら私は大丈夫だよ。……あれ、しまむーは参加しないの?」
武内P「島村さんは、当日は小日向さんとの仕事が既に入っておりまして……。今回は不参加という形になります」
未央「そっか。じゃあ今丁度しぶりんと一緒に出掛けてたところだからさ、私から聞いといてあげるよ。また折り返し連絡したらいい?」
武内P「では……お願いできるでしょうか。よろしくお願いします」
それだけ言うと、プロデューサーは電話を切った。
……さて、これでしぶりんがOKって言ったら今回のデートはお流れになっちゃうけど……まぁ仕方ないか。仕事だもんね。
407 = 395 :
再び店のドアを開けて店内に入ると、談笑していたしぶりんとしまむーが目に入る。
凛「あ、未央。プロデューサー何だって?」
未央「それがさー……」
事情を説明すると、しぶりんは少し何か思案するような態度を取ったかと思うと……しかし意外にも、ほんの数秒考えた後にOKだと言ってきた。
未央「(まぁ、しぶりんもやっぱり仕事は大事だよね)」
未央「じゃあ私たち、今から346プロに戻らないといけなくなっちゃったから……悪いけどもう行くね?」
卯月「あ、はい! それじゃあまた今度……」
それだけ言うと卯月は私たちに手を振って、笑顔で見送ってくれた。
店の外を出た後も、念のため少し店から離れてから――周りに人が少なくなったのを確認して、私たちは再び手を繋いだ。
408 = 395 :
ちょっとご飯食べるので離れます。
409 = 397 :
一旦乙です
411 :
おつ
相変わらず素晴らしい
412 = 395 :
未央「あーあ、こんな時に仕事の電話なんてついてないねー」
帰り道を歩きながら、私は口をとがらせて不満をつぶやく。
せっかくの休日なのに、なんだかしぶりんと全然一緒にいられなかった気がするぞ。
凛「そうだね……まぁせっかくデートしてたのに、中止になっちゃったのは残念だけど……。私は仕事自体は嬉しいかな」
未央「え?」
凛「……未央と一緒に仕事ができるし……。それに、二人で箱根の温泉旅館に行けるなんて、これはこれでちょっとしたデートみたいじゃない」
凛「私ね……楽しみだよ。今日のデートの続きは、箱根で仕事が終わった後に再開する……って事にしない?」
ぎゅう、と。しぶりんが繋いだ手に心なしか力を込める。振り向くと、彼女はいたずらっぽい笑みを浮かべて私の事を見つめていた。
未央「……っ」
その大きな瞳に見つめられた私は、一瞬どきんと心拍数を上げると、反射的に顔を逸らしてしまう。
――すると隣のしぶりんは「ふふっ」と軽く笑った後、繋いだ手を少し強く手繰り寄せた。引っ張られるように私の体は彼女の方に引き寄せられ、肩と肩が軽くぶつかってしまう。
未央「し、しぶりん……」
凛「だから……さ。次のデートの時まで未央と離れても寂しくないように……。最後にちょっとだけ、頂戴?」
413 = 395 :
次の瞬間。ふわり、とした髪の甘い香りと共に――私の視界はふさがれていた。
唇に、熱いものが押し付けられる感触。
はっとして瞳のピントを近くに合わせると、そこには目を閉じたしぶりんが……私の唇を奪っていた。
未央「(……っ!?)」
すっ、と。繋がっていた唇と唇が再び離れる。
未央「(え、あ………)」
……触れ合っていたのはほんの一秒にも満たない、刹那のような時間だけだったけど――彼女の唇の感触は、私のそれにはっきりと残っていた。
柔らかさ、温度、湿り気、その全てが。消えない刻印のように私の唇に刻まれていたのだ。
未央「し、しぶ……!」
はっと我に帰ってあたりを見渡す。
……幸いこの道は人通りが少なく、私たちのほかには目立って人はいないようだった。
凛「……ほら未央、早く帰らないと遅刻しちゃうよ」
そう言ってしぶりんは少し俯きながら、私の手を強引に引っ張った。……その頬には心なしか朱が差しているようだ。
未央「(……こんなの、反則すぎるよ……)」
私は――一瞬で臨界点を突破したエンジンのように鳴り響く心臓を手で押さえながら、彼女にただ手を引かれるまま、帰り道を歩くのだった。
414 :
つよい
415 :
今北
おいおいおいおいなんだこの神SSは?俺抜きで最高の凛未央を楽しみやがって
しかしいざとなるとやっぱ凛はタチ、未央はネコだなと思い知る
417 :
あ^~最高やぁ
418 :
今>>1は休憩中?
419 :
>>418 ちょっと私生活が忙しくて、更新は明日になりそうです。
申し訳ない。
420 :
了解、乙です
422 :
乙
まってる
423 :
>>419
おつおつ、楽しみに待ってます
424 :
そのうち>>1には加蓮が百合キューピットとして大活躍するssを書いてもらいたいものだ。
いや、加蓮なのはこのスレの流れからで別に他の子でもいいけど
425 :
再開します。
426 = 425 :
そして、例の温泉旅館レポート番組の収録当日がやってきた。
私はというと、今日までどこか落ち着かないそわそわとした日々を過ごしながら、それでも手帳に大きく印がついたこの日を何だかんだで心待ちにしていた。
しぶりんと一緒の仕事ができる。それだけで私の心は、嬉しいやら恥ずかしいやらどっちつかずに揺れ動いてしまう。
未央「わぁ……結構大きい所なんだね」
都心から高速道路で目的の箱根までやってきた私は、目の前のさる旅館を前に感嘆の声を上げる。
地元では中々有名な温泉旅館みたいで、荘厳な雰囲気を放つ門構えはいかにも老舗といったイメージだ。
凛「そうだね。私も仕事じゃなければこんな所来られなかったんだろうな……」
となりでしぶりんが同じように感心した様子でつぶやく。まぁ、私たちってアイドルやってなかったら普通の高校生だし……こんな高そうな旅館、確かに簡単には来れなかっただろうね。
……とりあえず、今日は一緒の仕事相手として、スタッフさんたちには私たちが恋人同士だって事はバレないようにしないとな……。
未央「とりあえず私たちの部屋がとってあるみたいだから、まずはそこに行こうか」
撮影はスケジュール上本格的なものは明日から始まるみたいで、今日はとりあえずゆっくりしていていいらしい。
私はしぶりんといつものように手を繋ごうとして――周りにスタッフさんが何人かいることに気付くと、差し出した手をそのまま引っ込めるのも何なので、しぶりんの袖を軽く引っ張って旅館の中に入っていった。
427 :
凛未央もいいけど数少ないうずみおもみたい
428 = 425 :
私たちの部屋は、控室としてこの旅館に二人用の部屋がとってある。
一人一人別の部屋にすることもできたのだけど、プロデューサーと打ち合わせをした時に「二人一緒の部屋でも構わなければ、そうしますが……」と聞かれたので、私たち二人はお互いの顔を見合わせながら「じゃあ……一緒でいい?」「……うん」と、なんだかよく分からないような表情でうなずき合った後、二人で一緒の部屋を取ることにした。
未央「うわーっ、凄い! この部屋めっちゃ広いよしぶりん!」
凛「ほんとだ……。やっぱり立派な旅館なんだね」
部屋についた私はふすまを開けると、広くて開放感のある室内にいきなりテンションが上がって飛び跳ねる。
しぶりんは荷物を部屋の隅に置くと、窓になっている障子を開けた。日光がぱあっと室内に差し込んで、部屋が暖かな光に包まれる。
未央「いやー、なんかこういう旅館に来ると、最初に部屋に入った時って何故かめっちゃわくわくするよねー!」
凛「……まぁ、分からないでもないけどね」
苦笑しながらしぶりんがうなずく。うん、やっぱりこの「旅行先で宿泊先の部屋に入った時にテンション上がる現象」は万人共通のものだよね。
未央「それにしても……今日はとりあえずもうやることはないみたいだね。撮影は明日からって言ってたし」
凛「そうだね……何しようか」
429 :
お、来たか
430 = 425 :
考えてみれば、明日からは撮影で忙しくなるわけだし……完全に自由時間があるのは今日だけかもしれない。
それなら……今日のうちに、この間のしぶりんとのデートの続きがしたい。そう思ってしぶりんに話を切り出そうとすると――。
凛「……あ、あのさ。それなら今日は二人で一緒に遊ばない? この間の……その、デートの続きってことで……」
もじもじと俯きながら、しぶりんが先に話を切り出してきた。
未央「そ、そうだね! 私も……丁度しぶりんと一緒にいろいろ見て回りたいなって思ってたし! せっかくこんな良い所に来たんだもんね!」
二人で箱根でデートなんて、こんな貴重な機会がいつあるかなんてわからないし……。
どうせ明日は仕事で忙しいんだから、今日は思いっきりしぶりんと一緒に羽を伸ばしちゃおうかな。
未央「それじゃあ……」
↓2
1.旅館の中を見て回る。
2.旅館の外を見て回る。
434 = 429 :
旅館の中を見るってなかなか出来ない機会だからね
435 = 425 :
未央「せっかくだしさ、旅館の中を色々見てまわわない? パンフレットには結構いろんな施設もあるみたいだし……」
凛「そうだね。私もこんなに立派な旅館に来たのなんて初めてだし……。あ、その前に浴衣に着替えない?」
未央「お、いいねー! やっぱり旅館と言ったら浴衣だよね!」
部屋に備え付けの物入れの中には綺麗に折りたたまれた浴衣が入っていた。
私はそれを一つとってしぶりんに渡すと、私の分を……と、そこまで考えて手が止まる。
未央「(あれ? この場合……私って一緒に着替えたほうがいいのかな? それとも別々の部屋で?)」
未央「(いや……女の子同士なんだから別に一緒の部屋で着替えても問題ないのかもしれないけど……で、でも、相手がしぶりんだとなんか違う問題な気がするぞ!)」
未央「(どうしよう……恋人同士とはいえ、一緒の部屋で着替えたほうが自然なのかな。それともここは私がどこか別の部屋に言って着替えるべきなのか……)」
そんなことをつらつら頭の中で考えていて、しぶりんは、とふと彼女の方に視線をやると……案の定しぶりんも、浴衣を胸に抱えたままこちらをちらちらと見ていた。
凛「あ……えっと、私、どこか他の場所で着替えようか?」
未央「え!? あ、う、ううん! 大丈夫だよ! 別に気にしなくて!」
何が大丈夫なのか自分でもさっぱり分からないまま、つい勢いに任せて言葉が口を旅立ってしまう。……しまった、焦ってよく考えないまま返事してしまった。
しぶりんは一瞬びくっと体を震わせたものの、「じゃあ……」と小さくつぶやくと、ゆっくりと上着に手をかけはじめた。
未央「(わ! やばいやばい、しぶりんもう着替え始めちゃったよ……! 私は……ど、どうしよう)」
↓2
1.同じ部屋で一緒に着替える。
2.やっぱり恥ずかしくなって別の部屋に駆け込む。
438 = 425 :
未央「ご、ごめん! 私そっちの部屋で着替えてくるね!」
凛「え?」
自分でも混乱したまま、浴衣を抱えて別の小さな部屋に駆け込んでしまう。念のためカチャリとドアノブに鍵をかけると、自分一人になった空間には私の心臓の鼓動以外の音は何もなく、しんとした静寂が張りつめていた。
ううう、何だか自分がとてつもないヘタレに感じるような……。
未央「(何で逃げてきちゃったんだろう……でもやっぱり、女の子同士とはいえしぶりんの着替えてるところを見るなんてなんか恥ずかしいし……)」
自分に言い訳をするようにぶつぶつと呟きながら、さっさと着替えを済ましてしまう。
あまりしぶりんを待たせても悪いし……早いところあっちの部屋に戻らなきゃ。
未央「(よし……どこもおかしなところ無いよね……)」
一応浴衣の着方をチェックすると、ドアノブに手をかけ、扉の向こうのしぶりんに声をかける。
未央「し、しぶりーん。もうそっち行っていいかい?」
凛「……うん、大丈夫だよ」
声が返ってきたことを確認して、扉をあけてまた最初の部屋に戻る。
するとそこには――浴衣を見事に着こなして、長くさらさらとした髪をポニーテールでまとめたしぶりんが立っていた。
少し気恥ずかしそうな表情を浮かべる彼女の可憐さに……私は思わず見とれてしまい、ぽかんと口を開けたままじっと彼女の事を数秒見つめてしまった。
凛「? ……どうしたの?」
未央「いや……しぶりん凄く綺麗だなって」
凛「な……何言ってんの。それなら未央のほうがよっぽど可愛いし……」
未央「わ、私が!? ないない、しぶりんの方が絶対似合ってるってー!」
普段はレッスン中でしか見られないようなしぶりんの長いポニーテールは浴衣にぴったりと似合っていて、何だか……二人で特別なところに来たんだ、という気持ちが否応にも喚起されてしまう。
439 = 425 :
凛「も、もう……話はそれくらいにして、じゃあそろそろ行こうか」
未央「そ、そうだね」
貴重品の管理をすると、二人で部屋の外に出た。
流石にここでは恋人繋ぎはできないのが残念だけど……。
未央「(さて、どこに行こうかな?)」
↓2
440 :
ゲームコーナー
441 :
やたら充実してるゲームコーナー
442 = 429 :
庭園
443 :
こういうとこのゲームコーナーって少し時代遅れでなんか微笑ましい、しょうがないけど
444 = 425 :
未央「よーし、じゃあまずはゲームコーナー行ってみない? 旅館に来たらまずはゲームだよねー、やっぱり」
凛「そういうものなの? まぁいいけど」
未央「ゲームコーナーって大体どこの旅館にもあるじゃん。なんかさ、こういうとこの旅館ってイメージに反して結構色々充実してたりするんだよねー」
うきうきした心持ちでパンフレットを見てみると、どうもそう遠くないところにあるみたいだ。
数分ほど歩いてみると……あったあった。中々広いゲームコーナーで、結構遊んでる人も多いみたいだ。
未央「ふっふっふ、〝ゲーセン荒らしの未央〟と異名を取った私がかっこいいとこ見せてあげるよー!」
えーと、私が知ってるゲームは……と。
未央「お、なんだこれ……「北斗の拳」だって。格ゲーかな? そう言えばお兄ちゃんの部屋に漫画があったけど……」
見ると、格闘ゲームらしき筐体が二つほど置かれていた。そのうち一つはやっている人もいるみたいだし……やったことはないけど、試しに一回やってみようかな?
未央「すみませーん、対戦いいですか?」
宿泊客と思われる男の人に声をかけると、快く了承してくれた。よーし、私だって格ゲーは結構やりこんだ事もあるし、いい勝負ができるはず!
キャラは……適当にこの「ジャギ」っていうのでいいかな。対戦相手は「トキ」ってキャラみたいだ。
凛「……あのさ未央、そのゲームって前に確か……杏が何か言ってたような気がするんだけど」
未央「え? 何、しぶりん」
凛「確か……ええと、何だったかな。思い出せない……」
後ろでしぶりんが何かを思い出そうとうなっている間に、戦いが始まった。よっし、このゲームが何だか知らないけど、しぶりんにかっこいいとこ見せてあげようっと!
445 :
あっ
446 = 429 :
ジョインジョイントキィ
447 = 440 :
世紀末バスケやん
449 = 425 :
ジョインジョイントキィデデデデザタイムオブレトビューションバトーワンデッサイダデステニーナギッペシペシナギッペシペシハァーンナギッハァーンテンショーヒャクレツナギッカクゴォナギッナギッナギッフゥハァナギッゲキリュウニゲキリュウニミヲマカセドウカナギッカクゴーハァーテンショウヒャクレツケンナギッハアアアアキィーンホクトウジョウダンジンケンK.O. イノチハナゲステルモノ
バトートゥーデッサイダデステニー セッカッコーハアアアアキィーン テーレッテーホクトウジョーハガンケンハァーン
FATAL K.O. セメテイタミヲシラズニヤスラカニシヌガヨイ ウィーントキィ (パーフェクト)
未央「なんで……なんであんな……わたし、なにも、なにもしてないのに……」
屍と化したジャギを見つめながら筐体に突っ伏す私を、しぶりんが必死で慰めてくれた。対戦相手の人も……心なしか何だか気まずそうだ。
凛「思い出した……。確かそのゲーム、杏が言うには「世紀末リズムアクションゲーム」とか言われてて、ほぼ全てのキャラが即死コンボありのゲームなんだって……」
未央「そんなの初心者の私が勝てるわけないじゃん! 私には何の抵抗もできずに嬲り殺されるジャギを見ていることしかできなかったよ!」
ご、ごめんねジャギ……。私がこのゲームをプレイする相応の腕を持っていれば、あんなに無残な負けはなかったはずなのに……。
凛「あ、そのゲームってそんな風に、どっちかが一方的にやられることの方が多いらしいよ」
未央「駄目じゃん! どっちにしろ多分ジャギは生きられなかったんじゃん! こんなのってないよ!」
多分これは……私が手を出しちゃダメなゲームだったんだ。そう……思いたい。
見も知らぬキャラに感情移入していても仕方ない。気を取り直して、何か別のゲームをやろう。
未央「え、えぇと……じゃあ、どうしようかな」
↓3
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