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    元スレ未央「安価で他のアイドルに告白する!」

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    701 :

    もうどっちからでもいいから告白しろ by加蓮

    702 = 672 :

    心臓の鼓動を何とか抑え込みながら列に並んでいると、とうとう私たちの番がやってきた。
    あーちゃんに抱き着かれてからの待ち時間の方が、それまでの待ち時間の何倍も長く感じられたんだから不思議なものだ。

    「お二人ですか? でしたら後ろの方が前の方にしがみつく形でお滑り下さーい」

    係員さんにそう促され、なんだか恥ずかしくなってどちらからということもなく手を離す。



    滑る順番は?

    1.未央が前、藍子が後ろ
    2.藍子が前、未央が後ろ

    ↓2

    705 :

    やはり、受けか!

    706 :

    いや、これは「当ててんのよ」フラグだから攻めだね!
    当たるかどうかは知らん

    707 :

    このちゃんみおは攻めれる娘だと信じて

    708 = 672 :

    未央「あ、じゃあ私が前で滑るね。後ろの方が多分怖くないだろうし」

    藍子「はい。そうしてくれると嬉しいです」

    スライダーの入り口に腰かけると、思っていたよりも角度は急で、水の流れる速度も速い。絶叫系とまではいかなくても、なかなかスリルのある作りになっていそうだ。
    あーちゃん、これ大丈夫かな……と思っていると、後ろに来たあーちゃんが私の脚の外側に両足を投げ出し、背中に彼女の存在感を感じる。

    藍子「えっと、それじゃあ……し、失礼します」

    未央「は、はい」

    あーちゃんでもないのに思わず敬語で答えると、両肩を彼女の手が遠慮がちに掴む感触が伝わってきた。さっきまで抱き合っていてなんだけど、これはこれで何だか変な緊張を覚える。

    未央「準備いい? じゃあいくよ?」

    そう確認して、いざ滑り出そう……としたところ、急に係員さんからストップの声がかかった。


    「すみません、中途半端にしがみついて滑ると危険なので、後ろの方はもう少ししっかりしがみついて頂けますか?」


    藍子「うぇっ!? は、はい、すみません!」

    びくっと、肩に置かれた手が震える。……かくいう私も、なんだか緊張が……!

    藍子「あ、えっと、じゃあ……もっと抱きつきますね?」

    未央「は、はい! いつでもどうぞ!」

    だからなんであーちゃんでもないのに敬語なんだ、と思う間もなく。
    彼女のふわりとした水着の擦れる感触や、暖かな体温とともに触れる肌の柔らかさが、私の背中にぎゅううぅ……と、力強く密着してきた。

    ……ま、まずい。俄然緊張して、目の前のスライダーがどうというより、あーちゃんにこんなに強く後ろから抱きしめられているという事実が目の前をチカチカさせてきた。

    709 = 672 :

    藍子「ど、どうですか? 苦しく……ないですか?」

    未央「だ、大丈夫! ぜんぜんおっけー!」

    ……あああ、まずいまずい。この体勢だと、あーちゃんの吐息が首筋にかかってくすぐったいし、なんだか私の背中であーちゃんの体温とか、感触とか、香りとか、全部感じられてる気がして……! り、理性がどうにかなりそう……!
    それに、私の胸の下に回されてる両腕の感触があるから、なんだかあーちゃんにサンドイッチにされてるみたいで……これ、すっごくドキドキするんだけど……!

    茹った頭で混乱気味に彼女の存在に飲み込まれそうになっていると――すると、後ろに密着した彼女の体から、どき、どき、と、力強い心臓の鼓動がかすかに背中に伝わってきた。

    未央「(……あーちゃん、緊張してるのかな? やっぱりいざ滑るってなると怖いのかな……)」

    ……少しでも彼女の不安を取り除こうと、私の体の前面に回された彼女の手に、そっと私の手をのせる。


    未央「あの……だ、大丈夫だからね、あーちゃん。何かあったら、私があーちゃんを守るからさ」


    藍子「……っ! ……は、はい。頼りに……してますね、未央ちゃん」

    ……少しは役に立てたかな? 肩に押し付けられた彼女の頬から伝わる温もりがやけに熱い気がするけれど、不安が減ったなら……よかったな。


    未央「じゃあ、今度こそ……いくよ? しっかり掴まっててね?」

    藍子「は、はい! お願いします!」

    そう言って、あーちゃんの準備ができたのを確認すると……私は、掴んでいた手すりから手を離した。

    710 :

    未央さん男前!!

    711 :

    未央「わーーーっ!!」



    ……ばっしゃーーん!!!




    体に感じる強い水圧とともに水面に打ち付けられる。

    もがいて水面に浮きあがると、さっきまでのスピード感が急に無くなったことでふらつく足で踏ん張りながら、大きく息を吸い込んだ。


    未央「……ぷはーっ、あー、楽しかったー!」


    後ろではあーちゃんが同じように息を吸い込んで、私の背中にもたれるようにして立ち上がった。

    藍子「ん……っ、ぷはぁ……。えへへ、最初はちょっと怖かったけど、滑ってたらそんなのどこかに行っちゃいました! はじめてだったけど、すっごく楽しかったです!」

    あーちゃんにしては珍しく興奮した様子でそう話しかけてくる。よかった、こんなに喜んでもらえて何よりだ。結果オーライってやつかな。

    未央「うん、私もすごくスッキリしたよ! ……じゃあ、とりあえず一回プールサイドにあがろっか?」

    藍子「そうですね。いつまでもここにいたら、後から滑ってくる人たちの邪魔ですもんね」

    未央「うん。じゃあいこっか」

    藍子「はい、行きましょう!」

    未央「………うん」

    藍子「……? どうかしましたか? 未央ちゃん」


    未央「いや、えっと、その……、そろそろ離れてくれないと、ちょっと歩きにくいかなーって」


    藍子「へ? …………あっ!!」

    私がそう言うとあーちゃんは、滑り終わってからもずっと私の後ろに抱き着いたままだったことにようやく気付いたみたいだ。

    712 = 672 :

    藍子「ご……ごめんなさい! 気づかなくって……!」

    未央「いや、全然大丈夫なんだけどね? ちょっと歩きにくかっただけだから……」

    ぱっと後ろに離れたあーちゃんは、恥ずかしそうに両手で顔を抑えていた。……いや、正直私としてはずっとあーちゃんの感触を感じていたかったのは事実なんだけど、さすがにずっとそのままだとプールから上がれなかったもので……。

    藍子「うぅ……なんだか、未央ちゃんに迷惑ばっかりかけちゃってる気がします……」

    未央「そんなことないって。……ほら、掴まって?」

    先にプールサイドに上がった私が、プールの中にいるあーちゃんに手を差し伸べる。恥ずかしそうにその手をとった彼女を引っ張ってこちらに引き上げると、抱きとめるようにしてその身体を受け止めた。

    未央「……」

    ……うぅ、まだ背中にあーちゃんの温もりや感触が残っているような気がして、否応なしに心臓がどきどきしてしまう。
    赤くなった顔、あーちゃんにバレてないかな?


    未央「それじゃあ……いこっか、あーちゃん」

    藍子「はい、未央ちゃん」

    ――どちらから、ということもなく、私たちは手を繋いだ。
    なんだか……こうやって二人でデートに来れたからか、あるいはついさっき成り行きとはいえお互い抱き合うなんてことをやってしまったせいか。以前よりも彼女との距離が、少しづつ、縮まっている気がする。
    これが私の希望的観測でなければいいな、なんて、そんな事を思ってしまうくらいには。

    713 = 672 :

    今回はこれくらいにしておきます。次回はもっといっぱい書きたい……。

    次回までに、次の行動を安価で決めておきます。
    プール以外でもOKです。


    ↓3

    714 :

    乙です
    安価は未央のポロリで

    715 :

    おつ
    そろそろお昼食べよう

    716 :

    流れるプールで漂いながら恋話

    718 = 710 :

    おつ
    次回は未央さん恋バナから告白にいっちゃうか!?

    719 :


    藍子側の視点でも進めてほしいな

    720 :


    続きが気になってしかたない

    721 :


    可愛い子たちがイチャイチャしながら順番待ちとか周りの人マジ眼福だな

    プールといえばナンパ
    ナンパ絡みのトラブルからいいところ見せるの狙っていきたい

    722 :

    >>719
    区切りの良い所でまたどっち視点で進めるか安価が来るかもしれんで(有るとは言わない)

    723 :

    恋話はどっちから振る?

    ↓1

    724 :

    未央

    725 :

    積極的なちゃんみお

    726 :

    待機

    727 = 672 :

    藍子「スライダーに乗ったらちょっと疲れちゃいました……。どこかで少しゆっくりしませんか?」

    未央「それもそうだねー。どこか落ち着けるところでもないかな……」

    少しあたりを見渡してみると、流れるプールがあるのが目に入ってきた。そんなに人もいなさそうだし、流れに身を任せているだけなら落ち着けるかな?

    未央「じゃあ、あの流れるプールにいこっか? あーちゃんが大丈夫ならだけど」

    藍子「はい、私も結構好きですので……行きましょうか!」

    728 = 672 :

    ――ちゃぽん

    未央「わっ、あったかーい! ここ温水プールになってるんだ!」

    プールサイドから足をつけ、そのままゆっくりとプールに入る。流速はそこまで速くないらしく、そんなに気を張っていなくても大丈夫みたいだ。

    未央「あーちゃんもおいでよ、気持ちいいよー」

    藍子「そうですね、じゃあ……」

    あーちゃんがプールサイドのへりに座ったので、手を差し伸べる。彼女は一瞬恥ずかしそうにしたあと、私の手にそっと手を添わせ、ゆっくりと足先を水面に差し込むようにしてプールの中に入ってきた。

    藍子「わぁ……こうやって流れに身を任せていると、すごく落ち着きます」

    未央「ねー、人もそんなに多くないし、快適快適~。一周するようになってるからいつまででも浮いていられるし」

    コースを見渡してみると流れるプールはぐるっと一周するつくりになっているらしく、これなら一時間でも浮いていられそうだ……とまで思ってしまう。
    緩めの流速と浮力で自分の体がふわふわ浮く浮遊感は、心地よい安心感のようなものをもたらしてくれる。なんだかうっかりすると眠くなってしまいそうだ。

    未央「あーちゃんも気に入った? ……って、あれ、あーちゃん?」


    ふと、ほんの少しの時間私が浮遊感に気をとられていた間に、さっきまで私の眼前にいたはずのあーちゃんが視界からいなくなっていた。

    729 :

    続ききた!!

    730 = 672 :

    藍子「み、未央ちゃ~ん、流されちゃいます~!」

    未央「あーちゃん!? なんでもうそんな所にいるの!?」

    気づけばあーちゃんは私の数メートル先にすでに流されており、両手をわちゃわちゃさせながら水の流れに飲み込まれているようだった。
    まさかこんな緩い流れで流されてしまうとは思っていなかったので面食らったが、すぐに泳いであーちゃんの近くまで移動する。

    藍子「ぼ、ぼーっとしてたらいつのまにか未央ちゃんから離れていっちゃってて……すみません」

    未央「泳げない訳じゃないんだよね? もー、急にいなくなっちゃったからびっくりしたよー」

    これも彼女のゆるふわな空気がなせる業なのか……なんてことを思いつつ、とりあえずあーちゃんがこれ以上流されないように彼女と腕をしっかり組んだ。

    未央「これならもう流されないよね……あはは、あーちゃんはおっちょこちょいだなー」

    藍子「うう、ごめんなさい……私ももっとしっかりしなくちゃ、ですよね……」

    しょんぼりするあーちゃんと腕を組みながら、流速の遅いところまで戻る。よし、とりあえずここまで戻ればいいかな……。


    未央「(……ん?)」


    うん。あーちゃんと、腕を組んで、戻った。

    未央「(……)」

    未央「(……あ、私、無意識にあーちゃんとこんなに近くに……!)」

    さっきはあーちゃんを助けることに夢中で思わず彼女の腕を抱き寄せてしまったけど、ふと気が付けば――私と彼女の彼我の差はもう全く無くなっていた。
    それこそ……私がほんの少し顔を寄せれば、彼女の唇に、意図せずぶつかってしまう程度には。

    731 :

    彼女を助けることにテンパっていた頭が徐々に晴れると同時に、あーちゃんの柔らかい二の腕の感触が私の体にぎゅううぅ……と伝わってきて、これ以上彼女が流されないようにと思って強く抱きしめたその腕は、私に彼女のおひさまのような温かさを容赦なく刻み込んでくる。

    未央「(う……だ、だめだ、落ち着いたら余計に緊張してきた……)」

    気が付けば私たちは互いに腕を組みあう形で流れるプールに流されている格好なわけで……。ふと首を向けて隣を見ると、どうも……あーちゃんも同じように黙りこくってしまっている。
    た、確かに、今更離れるのもなんか気まずいしね……。彼女の頬がなんだか赤く上気しているような気もするけれど、気まずさで緊張しちゃってるんだろうか。


    未央「(どうしよ……なんか会話をしたほうがいいかな、やっぱり)」


    そう言えばさっきから私たちは何も会話を交わしていない。
    いや、そりゃ流れるプールにいるんだからリラックスしてればいいって話なんだろうけど、これだけ密着しちゃうとなんだか……わ、私まで変に緊張しちゃって、何か会話をしていた方が落ち着く気がする。

    未央「(で、でも何を話そうかな……あーちゃんの好きな食べ物とか? あーちゃんの好きなテレビ? 定番だけど、でも今話すことかな……?)」

    ど、どうしたものか。ことここに至って話す話題が見つからない。とはいえこのまま無言で二人で密着したままずっと流される……というのには、私の心臓が耐えられそうにない。
    彼女の方を横目でちらりと見てみると、その艶やかに光を照らす濡れた髪が、余計に私の心臓をどきどきさせてしまう。

    未央「(も、もうこの際なんでもいっか! よし、食べ物でいいや! あーちゃんって好きな食べ物ある? から会話を広げていってやる!)」

    私は彼女に話しかけるため、あーちゃんの方に向き直り、すうっっと一つ息を吸い込んだ。




    ――腕に伝わる暖かい体温。長い睫毛。太陽のような香りのするつややかな髪。
    至近距離で染み込むように感じる彼女のそれが、私を狂わせたのだろうか。



    未央「あーちゃんってさ、好きな人いるの?」


    喉から飛び出した言葉は、彼女の放つ魅力にあてられたかのように捻じ曲がった。

    732 :

    ヘタレにこの話題はあかん
    確実に地雷を踏み抜く

    736 :

    よくやった

    737 :

    よし!
    コイバナふられた反応こい!

    738 :

    これはちゃんみおから告白くるか(ワクワク

    739 = 672 :

    「あーちゃんってさ、好きな人いるの?」


    一瞬、私の耳はおかしくなっちゃったのかと思いました。
    だって、隣で私の腕を組んでくれている未央ちゃんが、まるで好きな食べ物でも聞くような軽い感じでそんな事を尋ねてくるんですから。


    藍子「…………え?」

    さっきまで、未央ちゃんが私のこんなに近くにいる……というだけでもう心臓がどきどき鳴りっぱなしだったっていうのに。寝耳に水といった風にあっけにとられた私は、何を返すでもなくそんな素っ頓狂な声をあげてしまいました。

    未央「…………ん?」

    すると未央ちゃんは、首を傾げ、五秒ほど思案した様子の後…………みるみるうちに顔が真っ赤になって、慌たように手をばたばたと振り始めます。

    未央「え!? あ!? 今なんて言った私!? す、好きな人が何とか……とか、言ってた!?」

    未央「ご、ごめん! 間違えた! いや間違えたっていうか、あーちゃんを見てたらなんか自然に言葉が変わって……じゃなくて、その、いや何言ってるんだろ私!!」

    藍子「え、えぇと……」

    ……こんなに慌てた未央ちゃんを見るのは初めてです。これだけ未央ちゃんに慌てられたものだから、私の方はむしろ落ち着いてきたというか……あぁ、未央ちゃんは何かを言おうとして言い間違えちゃったのかな?

    藍子「だ、大丈夫ですか? とりあえず落ち着いて……」

    未央「そ、そうだね……。……すー、はー……すー……」

    目の前で呼吸を整える未央ちゃん。
    ――だけど、私の方は……未央ちゃんから唐突に投げかけられたさっきの質問が、未だに頭の中から離れようとしない。


    「あーちゃんってさ、好きな人いるの?」


    頭の中をぐわん、ぐわんと反響するように。私の――好きな人から発せられたその言葉が、熱を持って私の小さな心臓をかき回す。

    740 = 672 :

    あーちゃんの反応

    1.チャンスと思って告白する。
    2.……そういう未央ちゃんはどうなんですか? と聞き返す。
    3.ごまかす、はぐらかす。
    4.その他


    ↓3

    741 = 732 :

    ここは未央に攻めてもらいたいという願いを込めて2

    743 :

    4近づき目をじっと見ながら恥ずかし気に肯定して、未央のことだとわかるよう
     特徴と思い出を語り未央は好きな人いるか気持ちを聞き返す

    744 :

    これで未央攻めなかったらへたれ決定

    745 = 672 :

    未央「ご、ごめんねー。なんか私ぼーっとしちゃってたみたいで……さっきのは忘れて!」

    未央ちゃんは頭をかきながら、ごまかすようにそう笑いました。

    藍子「…………はい……」

    ――だけど、きっとあなたは知らないんでしょうね。
    例えただの言い間違えだって、そんな言葉を聞かされた私がどれだけドキドキしてしまうのか、なんて事は。

    組まれた腕から伝わる未央ちゃんの暖かさが、聴こえる息遣いが、その優しげな瞳が――私の頭の中をとろけておかしくさせてしまう。

    そう、きっとあなたは私の事を、いい友達だって、思ってくれてるんだと思います。
    それはとっても嬉しいし、そんな未央ちゃんも私は大好きです。


    …………だけど――

    あぁ、その太陽みたいな明るさで、あなたが私を惑わすから。

    私は……未央ちゃんの、こと、を。


    藍子「………私に好きな人がいるかどうか、でしたっけ」

    未央「え? あぁ、うん、そんな事いきなり聞いちゃうなんて、ほんと何やってんだろうねー私。もー、そんなにいじめないでよ! 忘れて忘れて!」

    藍子「………いますよ、私」

    未央「うんうん、そうだよねー。そりゃあーちゃんにも好きな人くらい………………」



    未央「…………」

    未央「…………へ?」




    藍子「私、好きな人がいるんです」


    なんで、そんな事言っちゃうんですか、未央ちゃん。私の気持ちなんか知らないくせに。
    心の中で湧き上がった気持ちは、もう……私自身にも止められないものになっていました。

    746 = 672 :

    まるで自分の体が自分のものでなくなったような感覚で、私は未央ちゃんの体を両手でぎゅう……と抱きしめる。
    彼女の暖かさ、柔らかさが私の体に真正面から注がれて、体が溶けてしまいそうな熱を感じてしまう。

    未央ちゃんの胸元に顔を押し付けるようにして彼女に抱き着いた私は、到底普通の状態にはなかったことだけは確かです。
    だって……普段の私なら、こんな大胆な事はきっとできなかったと思うから。

    未央「あぇ、えっ……と、あ、あーちゃん?」

    私の返答か、行動か、あるいはその両方にか。未央ちゃんはひどく混乱した様子で声を漏らしました。
    そんな未央ちゃんが――なんだか余計に愛おしくなって、両手を彼女の背中に回してより強く抱きしめます。

    私と未央ちゃんの顔の距離が、手のひら一つ分くらいにまで縮まる。彼女の大きな瞳を見つめると、未央ちゃんは小さく動揺の声を漏らしながらも、私の事を見つめ返してくれました。


    まったく。気づいているんですか?
    あなたの底なしの明るさや優しさに、すっかり恋に落ちてしまった女の子がこんなに近くにいるということに。




    藍子「私の好きな人は――とにかくとっても明るくて、誰とでもすぐに仲良くなれて、おしゃべりがとっても上手で……」

    藍子「……だけど、本当はすごく優しい所も持ってるんです。私が転びそうになったら受け止めてくれて、手を差し伸べてくれて、助けてくれて」

    藍子「その太陽みたいな笑顔をずっと見ていたら……いつのまにか、私はその人の事が、ずっと気になるようになっていました。お仕事をしている時も、お家でご飯を食べてる時も、夜寝る前にベッドに入る時も。……その人の事が頭から離れないんです」

    藍子「その人と一緒にお仕事をしているときは、目と目が合うだけで心臓がどきどきしちゃいます。その人とプールに行ったときは、体に触られるだけで、抱きしめられるだけで、胸の奥が……ぽかぽかと、暖かくなってきてしまうんです」

    彼女の瞳から視線を離さないまま、私は話し続けました。今までずっと言いたくて、だけど勇気が出なくて言えなかったこと、すべて。
    それは半ば自暴自棄な地持ちになっていたのかもしれません。
    だけど……一度堰を切ったように流れ始めた私の言葉は、もう止まりませんでした。

    747 = 672 :

    藍子「おかしいですよね。その人と手を繋ぐだけでも自然と顔が熱くなって、輝くようなその笑顔を向けられると、それだけで胸の中がいっぱいになってしまうんです。多分、周りから見られているよりずっと単純な女の子なんだと思います、私」

    藍子「だけど……もう、ずっと――ずっと前から抱いてきたその気持ちを、隠し続けるのは……大変なんです。特に、私みたいな根性なしにとっては」

    自分でもよくこれだけ舌が回ると思う。普段はおっとりとしすぎていて、自分の伝えたいことの半分も伝えられないことだって多いのに。
    だけど、今なら。胸の奥につっかえていた気持ちがすべて、溶けて流れ出していくかのように溢れていく。

    藍子「多分、これが――恋、なんだと思います。だから……私には好きな人がいます」

    藍子「私は――その人の事が、好きです」


    藍子「……大好き、です」






    藍子「…………」


    ……言いたいことが言い終わったかと思うと、ふと体の力が抜けてしまった。彼女の胸元にそのまま倒れこむようにして抱き着いてしまう。


    言った。思っていること、すべて。

    私って、こんなに勇気がある子だったんでしょうか。それともこの……好きな人と一緒に、抱き着きながら泳いでいる状況が、私のなけなしの勇気を振り絞らせたんでしょうか。
    それは分からないけれど――1つだけ分かっていることは、もう私は後には引けない、ということだけ。



    藍子「…………そういう未央ちゃんは、いるんですか?」


    藍子「――好きな人」


    追い詰められると人はなんだってできると言うけれど、どうやら今の私がそれに当てはまるみたいだ。

    私は再びゆっくりと頭を上げると――目の前の未央ちゃんの瞳に、そう問いかけた。

    748 = 672 :

    もっと書きたいけど、流石に時間がアレなので今日はここまでにしておきます。

    749 = 736 :

    おいおいおい!こっからだろお!
    乙ぅ!!

    750 = 744 :

    こんな良いところでwww


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