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元スレ美希「デスノート」
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春香は夜神親子の顔と名前を知ってるから、いつでも殺せるんだよな
殺せば疑いが強まるけど
殺せば疑いが強まるけど
ノート押さえられない限り負けはないから春香が余計な事しなけりゃ良いんだけどな
抑えられない限り負けないが、ドンドン追い詰められる立ち位置......難しいところだよね
現状ではノートに名前書いて書いて書きまくって、所有権放棄して終わりにするのがベストか?
記憶が無くったってノートに名前記入で殺せる事が証明されたら後は筆跡鑑定で終わるけどな
記憶なければ罪に問われないなら酔っ払いの処理とかクッソ困るだろうな
記憶なかったら口滑らすことが無いじゃん
もともと使用者のレスポンスでしか犯人の特定はしようがないし
もともと使用者のレスポンスでしか犯人の特定はしようがないし
>>912
それとは違うと思う
ほぼ現行犯か証拠のある酔っぱらいと
現行犯がほぼ無理で証拠もないノートでは比較できない
ノートに詳細な行動を書きつつ、所有権を途中で放棄して、その後ノートが消失するようにすればいい
それとは違うと思う
ほぼ現行犯か証拠のある酔っぱらいと
現行犯がほぼ無理で証拠もないノートでは比較できない
ノートに詳細な行動を書きつつ、所有権を途中で放棄して、その後ノートが消失するようにすればいい
原作の月はノートを完全に手放すという選択はハナからなかったからね
だからこそL側も追い詰めることができた
メタなことを言ってしまうと「捕まりそうだから新世界の神になるのは諦めてノート燃やすわ」って月が言っちゃったら物語が成立しなくなってしまう
実際はどれだけ疑わしくてもノート燃やして記憶無くせば証拠は全く残らないし嘘発見器にもひっかからないから捕まえようがないんだよね
仮にノート燃やす場面を見られてそれ以降裁きが無くなったとしても因果関係を一切証明できないから
だからこそL側も追い詰めることができた
メタなことを言ってしまうと「捕まりそうだから新世界の神になるのは諦めてノート燃やすわ」って月が言っちゃったら物語が成立しなくなってしまう
実際はどれだけ疑わしくてもノート燃やして記憶無くせば証拠は全く残らないし嘘発見器にもひっかからないから捕まえようがないんだよね
仮にノート燃やす場面を見られてそれ以降裁きが無くなったとしても因果関係を一切証明できないから
それ月の敗北と全くの同義じゃん
負けず嫌いの月がノートを自ら燃やすとか絶対ないよ
自分の知らないところでバレた時の対処ならしてたが
負けず嫌いの月がノートを自ら燃やすとか絶対ないよ
自分の知らないところでバレた時の対処ならしてたが
>>916
いやだから原作月ならノートを燃やすという選択はないけど
美希・春香の場合はギリギリまで追い詰められたらノートを燃やすなりする可能性はあるだろう
そうなったら証拠も記憶も残らんから美希・春香は捕まえようがないだろうなって話
いやだから原作月ならノートを燃やすという選択はないけど
美希・春香の場合はギリギリまで追い詰められたらノートを燃やすなりする可能性はあるだろう
そうなったら証拠も記憶も残らんから美希・春香は捕まえようがないだろうなって話
>>917
美希はともかく春香はキラの能力(=ノート)による復讐?に執着してる間はその選択肢は無いだろうな
美希はともかく春香はキラの能力(=ノート)による復讐?に執着してる間はその選択肢は無いだろうな
美希はまだマシな方だけど春香さんがな…
月が本来は好青年だったのがああなってしまったのと同じくらいノートのせいで歪んでしまって
もはや顔色一つ変えずに人を殺せるレベルになってしまって悲しい
月が本来は好青年だったのがああなってしまったのと同じくらいノートのせいで歪んでしまって
もはや顔色一つ変えずに人を殺せるレベルになってしまって悲しい
雑談で次スレも立てる暇もなかったみたいな自体になっても困るから次スレ立つまで雑談は自重しようや
(月を家の中に案内する春香)
春香「お母さん。ライトさ……夜神先生来てくれたよ」
天海母「あらあら、どうもこんにちは。春香の母です」
月「夜神月です。今日から春香さんの家庭教師を務めさせて頂きます。どうぞよろしくお願いします」
天海母「いえいえ、こちらこそふつつかな娘ですが……末永くよろしくお願いいたします」
春香「お母さん。その挨拶おかしいから」
天海母「……それにしても」
月「?」
天海母「娘から聞いていましたけど、本当にイケメンさんですのね」
春香「ちょっ!」
月「…………」
天海母「こんなにかっこよくて東大生だなんて。天は二物を与えずというのは嘘だったのかしら?」
春香「お母さん! もういいから! ライトさん、もう行きましょう。私の部屋二階なので」
月「あ、ああ……」
天海母「休憩の時にケーキでも持って行きますね。あ、夜神先生はコーヒー? 紅茶?」
春香「お母さん!」
月「……じゃあ、コーヒーでお願いします」
天海母「コーヒーね。じゃあ二人とも、ごゆっくり……フフフ」
春香「いや、フフフって何!? フフフって!」
月「…………」
春香「あっ。な、なんかごめんなさい! うちの母、ちょっとミーハーなところがあって……その……」
月「いや、いいよ。楽しいお母さんだね」
春香「そ、そうですか?」
月「でもアイドルの母親なのにミーハーって面白いね」
春香「あ、た、確かに! そう言われてみたらそうですね! あはは……」
月「…………」
春香「えっと……あっ、じゃあどうぞこちらへ。階段気を付けてください」
月「ああ、ありがとう」
春香「…………」
月「…………」
春香(お母さんの天然のおかげで、多少雰囲気が和らいだ……かな?)
月(今のところはごく普通の……少し裕福な一般家庭、といった感じだな)
春香「お母さん。ライトさ……夜神先生来てくれたよ」
天海母「あらあら、どうもこんにちは。春香の母です」
月「夜神月です。今日から春香さんの家庭教師を務めさせて頂きます。どうぞよろしくお願いします」
天海母「いえいえ、こちらこそふつつかな娘ですが……末永くよろしくお願いいたします」
春香「お母さん。その挨拶おかしいから」
天海母「……それにしても」
月「?」
天海母「娘から聞いていましたけど、本当にイケメンさんですのね」
春香「ちょっ!」
月「…………」
天海母「こんなにかっこよくて東大生だなんて。天は二物を与えずというのは嘘だったのかしら?」
春香「お母さん! もういいから! ライトさん、もう行きましょう。私の部屋二階なので」
月「あ、ああ……」
天海母「休憩の時にケーキでも持って行きますね。あ、夜神先生はコーヒー? 紅茶?」
春香「お母さん!」
月「……じゃあ、コーヒーでお願いします」
天海母「コーヒーね。じゃあ二人とも、ごゆっくり……フフフ」
春香「いや、フフフって何!? フフフって!」
月「…………」
春香「あっ。な、なんかごめんなさい! うちの母、ちょっとミーハーなところがあって……その……」
月「いや、いいよ。楽しいお母さんだね」
春香「そ、そうですか?」
月「でもアイドルの母親なのにミーハーって面白いね」
春香「あ、た、確かに! そう言われてみたらそうですね! あはは……」
月「…………」
春香「えっと……あっ、じゃあどうぞこちらへ。階段気を付けてください」
月「ああ、ありがとう」
春香「…………」
月「…………」
春香(お母さんの天然のおかげで、多少雰囲気が和らいだ……かな?)
月(今のところはごく普通の……少し裕福な一般家庭、といった感じだな)
【春香の自室】
春香「どうぞ……散らかってますが」
月「お邪魔します。すごく綺麗じゃないか。粧裕の部屋とは大違いだ」
春香「え? 粧裕ちゃんの部屋ってそうなんですか?」
月「ああ。いくら言ってもなかなか片付けなくてね。母さんも手を焼いてるよ」
春香「あはは」
月「さて。じゃあ早速始めようか」
春香「はい。お願いします!」
(机に向かう春香。月はその隣に置かれた椅子に腰を下ろす)
月「先週会った時に簡単には聞いたけど……春香ちゃんは私立文系志望でいいんだよね?」
春香「はい」
月「となると、当面は英・国を中心にやって……夏頃からは社会と、あとセンター対策で数学もやるようにしようか。社会は何選択?」
春香「えっと、まだ決めてなくて……」
月「じゃあできるだけ早く決めておくようにね」
春香「はい」
月「じゃあ今日は英語をしよう。簡単なテストを作ってきたから、まずはこれを解いて」
春香「えーっ。いきなりテストですか?」
月「現在の春香ちゃんの学力を正確に知るためだよ。その方が対策も立てやすいから。いいね?」
春香「はぁい……」
月「一応、高2の教科書レベルから出題しているから。普通に授業を受けていれば解ける問題だよ」
春香「そ、そういうプレッシャーの掛け方やめて下さい……」
月「制限時間は今から30分ね。はい、始め」
春香「わわっ。そんないきなり……」
月「…………」
春香「…………」
月(部屋の中も特に怪しい点は無いな……普通の10代の女の子の部屋って感じだ。黒いノートなんて影も形も見当たらない)
春香(えっ。これで教科書レベル? ウソでしょ……なんか全然分かんないんだけど……)
春香「どうぞ……散らかってますが」
月「お邪魔します。すごく綺麗じゃないか。粧裕の部屋とは大違いだ」
春香「え? 粧裕ちゃんの部屋ってそうなんですか?」
月「ああ。いくら言ってもなかなか片付けなくてね。母さんも手を焼いてるよ」
春香「あはは」
月「さて。じゃあ早速始めようか」
春香「はい。お願いします!」
(机に向かう春香。月はその隣に置かれた椅子に腰を下ろす)
月「先週会った時に簡単には聞いたけど……春香ちゃんは私立文系志望でいいんだよね?」
春香「はい」
月「となると、当面は英・国を中心にやって……夏頃からは社会と、あとセンター対策で数学もやるようにしようか。社会は何選択?」
春香「えっと、まだ決めてなくて……」
月「じゃあできるだけ早く決めておくようにね」
春香「はい」
月「じゃあ今日は英語をしよう。簡単なテストを作ってきたから、まずはこれを解いて」
春香「えーっ。いきなりテストですか?」
月「現在の春香ちゃんの学力を正確に知るためだよ。その方が対策も立てやすいから。いいね?」
春香「はぁい……」
月「一応、高2の教科書レベルから出題しているから。普通に授業を受けていれば解ける問題だよ」
春香「そ、そういうプレッシャーの掛け方やめて下さい……」
月「制限時間は今から30分ね。はい、始め」
春香「わわっ。そんないきなり……」
月「…………」
春香「…………」
月(部屋の中も特に怪しい点は無いな……普通の10代の女の子の部屋って感じだ。黒いノートなんて影も形も見当たらない)
春香(えっ。これで教科書レベル? ウソでしょ……なんか全然分かんないんだけど……)
月「――はい。じゃあそこまで」
春香「あっ。まだ途中……」
月「いいよ。どこまで解けるかも含めてのテストだから」
春香「…………」
月「どれどれ」
春香「うぅ……なんか恥ずかしい……」
月「…………」
月(学力レベルは……まあ中の下ってところか。アイドルとしてなら良い方なのかもしれないな)
春香「ど、どうですか? やっぱり全然ダメでしょうか……」
月「いや、そんなことはないよ。確かに基礎的な文法の理解不足や単語のスペルミスなどはあるが……今からきっちりやれば十分間に合う」
春香「ホントですか? よかったぁ……去年の夏くらいからお仕事一気に忙しくなっちゃって、勉強時間すごく減っちゃってたから……」
月「ああ。そこが普通の受験生とは違って難しいところだよね」
春香「はい。でも、せっかくこうしてライトさんに教えてもらえることになったので、気合入れて頑張ります!」
月「ああ、その意気だ。じゃあ早速解説を始めようか。まずはこの問題だけど――……」
春香「あっ。まだ途中……」
月「いいよ。どこまで解けるかも含めてのテストだから」
春香「…………」
月「どれどれ」
春香「うぅ……なんか恥ずかしい……」
月「…………」
月(学力レベルは……まあ中の下ってところか。アイドルとしてなら良い方なのかもしれないな)
春香「ど、どうですか? やっぱり全然ダメでしょうか……」
月「いや、そんなことはないよ。確かに基礎的な文法の理解不足や単語のスペルミスなどはあるが……今からきっちりやれば十分間に合う」
春香「ホントですか? よかったぁ……去年の夏くらいからお仕事一気に忙しくなっちゃって、勉強時間すごく減っちゃってたから……」
月「ああ。そこが普通の受験生とは違って難しいところだよね」
春香「はい。でも、せっかくこうしてライトさんに教えてもらえることになったので、気合入れて頑張ります!」
月「ああ、その意気だ。じゃあ早速解説を始めようか。まずはこの問題だけど――……」
月「――じゃあ、一旦このへんで休憩にしようか」
春香「はい」
月「疲れた?」
春香「はい……って、い、いえ! 教えて頂いてるのに疲れるなんて失礼ですから! 疲れてません!」
月「いや、そこは普通に『疲れた』でいいけど」
コンコン
春香「はーい」
ガチャッ
天海母「今、ちょうど休憩中? はい。予告してたケーキ」
月「わざわざすみません」
天海母「とんでもございません。で、どうですか? 春香は」
春香「ちょ、ちょっとお母さん」
月「ええ。アイドルとして多方面で活躍されている中、勉強もよく頑張っておられると思いますよ」
天海母「本当ですか? でもこの子、昔からドジが多くて……何も無い所で転ぶなんてしょっちゅうですし……」
春香「お、お母さん! もういいから!」
天海母「えー。なんでよ、いいじゃない。休憩中でしょ?」
春香「ライトさ……夜神先生だって休憩中なんだから!」
天海母「あら。それもそうね。ごめんなさいね」
月「いえ」
天海母「それじゃあ引き続き、ごゆっくり……フフフ」
春香「だからフフフって何!? フフフって!」
バタン
春香「もー……」
月「…………」
春香「…………」
月(何か聞くなら今のタイミングがベストだな)
春香(何か聞くなら今のタイミングがベストだよね)
月・春香「あの」
月「…………」
春香「…………」
春香「はい」
月「疲れた?」
春香「はい……って、い、いえ! 教えて頂いてるのに疲れるなんて失礼ですから! 疲れてません!」
月「いや、そこは普通に『疲れた』でいいけど」
コンコン
春香「はーい」
ガチャッ
天海母「今、ちょうど休憩中? はい。予告してたケーキ」
月「わざわざすみません」
天海母「とんでもございません。で、どうですか? 春香は」
春香「ちょ、ちょっとお母さん」
月「ええ。アイドルとして多方面で活躍されている中、勉強もよく頑張っておられると思いますよ」
天海母「本当ですか? でもこの子、昔からドジが多くて……何も無い所で転ぶなんてしょっちゅうですし……」
春香「お、お母さん! もういいから!」
天海母「えー。なんでよ、いいじゃない。休憩中でしょ?」
春香「ライトさ……夜神先生だって休憩中なんだから!」
天海母「あら。それもそうね。ごめんなさいね」
月「いえ」
天海母「それじゃあ引き続き、ごゆっくり……フフフ」
春香「だからフフフって何!? フフフって!」
バタン
春香「もー……」
月「…………」
春香「…………」
月(何か聞くなら今のタイミングがベストだな)
春香(何か聞くなら今のタイミングがベストだよね)
月・春香「あの」
月「…………」
春香「…………」
月「……先、どうぞ」
春香「い、いえ。ライトさんの方こそ、お先にどうぞ」
月「そう? じゃあ……」
春香「…………」
月「春香ちゃんは、何でアイドルになったの?」
春香「えっ」
月「いや、今まで身近にアイドルやってた子なんていなかったからね。単純に興味があって」
春香「…………」
月「…………」
月(昨日捜査本部で聞いた、これまでの捜査状況を前提とすれば……天海春香が、アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人である可能性が高い)
月(そして今揃っている数々の状況証拠以外に、その可能性をさらに高めるものがあるとすれば……)
月(同事件の犯人の人物像……それに天海春香が当てはまるかどうか)
月(捜査本部では、これまでこの点に深く踏み込んだ捜査はできていなかった)
月(だがそれは、これまで天海春香と捜査本部のメンバーとの間に直接の接点が無かった以上、当然の事)
月(しかし今こうして……僕が天海春香と直接の接点を持った以上、この点に踏み込んだ捜査を行わない手は無い)
月(そしてこの場合、次に考えなければならないのは、アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人とは如何なる人物であるかだが――……)
月(この者は、765プロを陥れようとしていた961プロ、およびそれに追従していた他のアイドル事務所の関係者を軒並み殺害している)
月(そしてさらにその後も、961プロ社長・黒井崇男を脅して961プロのプロデューサーを765プロに移籍させている)
月(これらの行動原理はすべて、765プロの利害に直結していると言っていい)
月(つまりそれだけ、765プロに愛着……いや、執着のある人物であるとプロファイルできる)
月(よって……天海春香にとって、765プロとは執着に値するほどの存在なのかどうか……換言すれば、『人を殺してでも守りたい』と思うほどの存在なのかどうかを確かめる必要がある)
月「…………」
春香「い、いえ。ライトさんの方こそ、お先にどうぞ」
月「そう? じゃあ……」
春香「…………」
月「春香ちゃんは、何でアイドルになったの?」
春香「えっ」
月「いや、今まで身近にアイドルやってた子なんていなかったからね。単純に興味があって」
春香「…………」
月「…………」
月(昨日捜査本部で聞いた、これまでの捜査状況を前提とすれば……天海春香が、アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人である可能性が高い)
月(そして今揃っている数々の状況証拠以外に、その可能性をさらに高めるものがあるとすれば……)
月(同事件の犯人の人物像……それに天海春香が当てはまるかどうか)
月(捜査本部では、これまでこの点に深く踏み込んだ捜査はできていなかった)
月(だがそれは、これまで天海春香と捜査本部のメンバーとの間に直接の接点が無かった以上、当然の事)
月(しかし今こうして……僕が天海春香と直接の接点を持った以上、この点に踏み込んだ捜査を行わない手は無い)
月(そしてこの場合、次に考えなければならないのは、アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人とは如何なる人物であるかだが――……)
月(この者は、765プロを陥れようとしていた961プロ、およびそれに追従していた他のアイドル事務所の関係者を軒並み殺害している)
月(そしてさらにその後も、961プロ社長・黒井崇男を脅して961プロのプロデューサーを765プロに移籍させている)
月(これらの行動原理はすべて、765プロの利害に直結していると言っていい)
月(つまりそれだけ、765プロに愛着……いや、執着のある人物であるとプロファイルできる)
月(よって……天海春香にとって、765プロとは執着に値するほどの存在なのかどうか……換言すれば、『人を殺してでも守りたい』と思うほどの存在なのかどうかを確かめる必要がある)
月「…………」
春香「…………」
春香(『何でアイドルになったの?』か……。今までにもよくされてきた質問だし、必要以上に構える必要は無いよね)
春香(それに、ここで私が答えた内容がライトさんから粧裕ちゃん、さらにやよいを経て事務所の他の皆に伝わったりする可能性もあるわけだし……変に答えを作るのはかえって危ない)
春香(うん。大丈夫。ここはありのままの回答で問題無い)
春香(もしライトさんからお父さんに今日の事が伝えられたとしても、ここから私に足がつくことはありえない)
春香(あくまでも『アイドル天海春香』として普通に質問に答えるだけなんだから)
春香「そうですね……」
月「…………」
春香「夢……ですかね。憧れなんです。小さい頃からの」
月「夢……」
春香「はい。ずっと……夢見てたんです。大きなステージで、大勢のお客さんの前で歌を歌って……」
月「…………」
春香「それで、ステージを観に来てくれたお客さん皆を笑顔にできたら、って……」
月「…………」
春香「なんて、ちょっと抽象的過ぎますかね?」
月「いや、そんなことはないよ。それだけアイドルに懸ける情熱があるってことだよね」
春香「はい! それはもう、人一倍に!」
月「……じゃあ……」
春香「?」
月(少しカマをかけてみるか)
月「もし仮に……今より、もっと大きな会場で、もっと多くのお客さんの前で歌えるチャンスがあったとしたら……どうする?」
春香「えっ」
月「いや、たとえばの話だけどね」
春香「……つまり……そういうチャンスが持てるような、もっと大きな事務所に移籍することもありえるかって話……ですか?」
月「うん」
春香「それだけはありえません」
月「……なんで?」
春香「なんでって……765プロは、私の全てだからです」
月「…………」
春香「他のアイドルの皆はもちろん、高木社長、律子さん、事務員の小鳥さんにプロデューサーさん。皆揃って765プロで……それが私にとってかけがえの無い、本当に大切な場所だから」
春香「だから、この先何があっても……私はアイドルを引退するまで、765プロを離れるつもりはありません」
月「…………」
春香「はっ! ご、ごめんなさい! 私ったら、なんか熱くなっちゃって……」
月「いや、いいよ。ありがとう。春香ちゃんは本当に765プロのことが大好きなんだね」
春香「はい!」
月「…………」
春香(『何でアイドルになったの?』か……。今までにもよくされてきた質問だし、必要以上に構える必要は無いよね)
春香(それに、ここで私が答えた内容がライトさんから粧裕ちゃん、さらにやよいを経て事務所の他の皆に伝わったりする可能性もあるわけだし……変に答えを作るのはかえって危ない)
春香(うん。大丈夫。ここはありのままの回答で問題無い)
春香(もしライトさんからお父さんに今日の事が伝えられたとしても、ここから私に足がつくことはありえない)
春香(あくまでも『アイドル天海春香』として普通に質問に答えるだけなんだから)
春香「そうですね……」
月「…………」
春香「夢……ですかね。憧れなんです。小さい頃からの」
月「夢……」
春香「はい。ずっと……夢見てたんです。大きなステージで、大勢のお客さんの前で歌を歌って……」
月「…………」
春香「それで、ステージを観に来てくれたお客さん皆を笑顔にできたら、って……」
月「…………」
春香「なんて、ちょっと抽象的過ぎますかね?」
月「いや、そんなことはないよ。それだけアイドルに懸ける情熱があるってことだよね」
春香「はい! それはもう、人一倍に!」
月「……じゃあ……」
春香「?」
月(少しカマをかけてみるか)
月「もし仮に……今より、もっと大きな会場で、もっと多くのお客さんの前で歌えるチャンスがあったとしたら……どうする?」
春香「えっ」
月「いや、たとえばの話だけどね」
春香「……つまり……そういうチャンスが持てるような、もっと大きな事務所に移籍することもありえるかって話……ですか?」
月「うん」
春香「それだけはありえません」
月「……なんで?」
春香「なんでって……765プロは、私の全てだからです」
月「…………」
春香「他のアイドルの皆はもちろん、高木社長、律子さん、事務員の小鳥さんにプロデューサーさん。皆揃って765プロで……それが私にとってかけがえの無い、本当に大切な場所だから」
春香「だから、この先何があっても……私はアイドルを引退するまで、765プロを離れるつもりはありません」
月「…………」
春香「はっ! ご、ごめんなさい! 私ったら、なんか熱くなっちゃって……」
月「いや、いいよ。ありがとう。春香ちゃんは本当に765プロのことが大好きなんだね」
春香「はい!」
月「…………」
月「じゃあ、次は春香ちゃんの番だね」
春香「え?」
月「さっき、僕に何か聞こうとしてただろ?」
春香「あ、ああ……そうでした。えっと、ライトさんは将来、警察志望だって聞きましたけど」
月「ああ」
春香「それはやっぱりお父さんの影響なんですか?」
月「……そうだね。幼い頃から刑事として働く父の背中を見て育ったから、自然と父のような刑事になりたいと思うようになった」
春香「なるほど。じゃあ、お父さんとは仲良いんですか?」
月「そうだな……結構何でも話す方だとは思う。ただ、最近の父は帰って来るのも遅いし、なかなか話す機会も無いけどね」
春香「お忙しいんですね。お父さん」
月「ああ」
春香「…………」
春香(この流れなら……)
春香「お父さん、何か難しい事件を担当されたりしてるんですか?」
月「! ……いや、父も具体的な事件の事までは話さないからね。父が何の事件を担当しているかまでは僕も分からないんだ」
春香「そうなんですか」
月「ああ」
春香「…………」
月「っと、そろそろ休憩も終わりだね。じゃあさっきの続きから始めようか」
春香「あ、はい!」
月「ではさっきやった構文の復習から……この問題、解いてみて」
春香「はい」
月「…………」
月(765プロに対する強い想い……愛着……)
月(そして父の仕事に関する質問……)
月(いずれも一般的な会話の範疇に収まるものではあるが……)
月(…………)
春香「えーっと……これはここで区切れるから……」
春香「…………」
春香(話し過ぎた? あるいは聞き過ぎた?)
春香(いや、大丈夫……いずれにしても、そこまで不自然さを覚えられるようなやりとりではない……はず……)
春香(あ、でも……お父さんに関係することばかり聞いたのは少し変に思われるかな……? 一応後でフォローしといた方が良いか……)
春香(でも今後も色々と聞きたいし……そうしても不自然に思われないようにするためには……)
春香(……! そうだ!)
月「分からない? 手が止まってるけど」
春香「えっ、あ、すみません! 大丈夫です!」
月「…………」
春香(大丈夫。相手がこの人なら……十分自然だ)
春香「え?」
月「さっき、僕に何か聞こうとしてただろ?」
春香「あ、ああ……そうでした。えっと、ライトさんは将来、警察志望だって聞きましたけど」
月「ああ」
春香「それはやっぱりお父さんの影響なんですか?」
月「……そうだね。幼い頃から刑事として働く父の背中を見て育ったから、自然と父のような刑事になりたいと思うようになった」
春香「なるほど。じゃあ、お父さんとは仲良いんですか?」
月「そうだな……結構何でも話す方だとは思う。ただ、最近の父は帰って来るのも遅いし、なかなか話す機会も無いけどね」
春香「お忙しいんですね。お父さん」
月「ああ」
春香「…………」
春香(この流れなら……)
春香「お父さん、何か難しい事件を担当されたりしてるんですか?」
月「! ……いや、父も具体的な事件の事までは話さないからね。父が何の事件を担当しているかまでは僕も分からないんだ」
春香「そうなんですか」
月「ああ」
春香「…………」
月「っと、そろそろ休憩も終わりだね。じゃあさっきの続きから始めようか」
春香「あ、はい!」
月「ではさっきやった構文の復習から……この問題、解いてみて」
春香「はい」
月「…………」
月(765プロに対する強い想い……愛着……)
月(そして父の仕事に関する質問……)
月(いずれも一般的な会話の範疇に収まるものではあるが……)
月(…………)
春香「えーっと……これはここで区切れるから……」
春香「…………」
春香(話し過ぎた? あるいは聞き過ぎた?)
春香(いや、大丈夫……いずれにしても、そこまで不自然さを覚えられるようなやりとりではない……はず……)
春香(あ、でも……お父さんに関係することばかり聞いたのは少し変に思われるかな……? 一応後でフォローしといた方が良いか……)
春香(でも今後も色々と聞きたいし……そうしても不自然に思われないようにするためには……)
春香(……! そうだ!)
月「分からない? 手が止まってるけど」
春香「えっ、あ、すみません! 大丈夫です!」
月「…………」
春香(大丈夫。相手がこの人なら……十分自然だ)
月「――よし。じゃあ今日はこのへんにしとこうか」
春香「あー、疲れ……じゃない、あ、ありがとうございました!」ペコリ
月「はは。いいよ。疲れるのは頑張った証拠だからね」
春香「え、えへへ……あ、ライトさん」
月「ん?」
春香「えっと……もし答えられたらでいいんですけど」
月「? 何?」
春香「ライトさんって、今付き合ってる人とかいるんですか?」
月「えっ」
春香「…………」
月「……いや、いないけど」
春香「そうなんですか! よかったー」
月「……よかった?」
春香「あ、わわ、ちが、ちがいます。でも意外ですね! ライトさんすっごくかっこいいのに!」
月「…………?」
春香「あ、あと、ライトさんって、お菓子で、何か食べられないものとかってあったりしますか?」
月「? お菓子で?」
春香「はい。実は私、お菓子作りにはちょっと自信ありなんです! だから次からは毎回、私の手作りのお菓子をご用意したいなって思って……それで、もし食べられないお菓子とかがあったら、事前に聞いておきたいなって……」
月「……ああ、それはどうもありがとう。特に好き嫌いは無いし、何でも好きだよ」
春香「ホントですか? じゃあ、腕によりをかけてた~っくさん作っちゃいますね!」
月「ああ、ありがとう」
春香「えへへ~楽しみだなぁ!」
月「…………」
月(こんな風に女の子から好意を示されるのは一度や二度の事じゃないが……しかし今回の相手はアイドル……いくら東大生とはいえ、所詮一般人に過ぎない僕にいきなりここまで分かりやすく好意を持つだろうか?)
春香(これだけかっこいい人なんだし、これくらいの態度でも別に不自然じゃないよね……。それにこう振る舞っておくことで、今後も『あなた個人に興味があります』という体で色々質問することができる)
月(見たところの不自然さは全く無い……だが、それが逆に不自然さを感じさせる。とすると、やはり何か裏があるとみる方が自然)
春香(流石にこの人も自分がかっこいいってことは自覚してるだろうし……この程度のアピールなら、裏があるとは思われないはず)
月(それにアイドルといっても、ドラマ等で演技の仕事もしているだろうしな……念の為、天海春香の過去の出演作には目を通しておくか)
春香(ただあまりに過剰なアピールになってしまうと流石に怪しまれるだろうし……あくまでも仄かな好意、憧れを抱きつつあるくらいの按配で……。うん、大丈夫。そういう役なら以前ドラマで演じたことがある)
月(まあ演技であればそのうちボロを出すだろうし、そうでなければ適当にはぐらかしておけば済む話だ。大した問題じゃない)
春香(あ、しまった。まだ肝心な事を確認してなかったな……。まあいいか。後で粧裕ちゃんに確認しよう。流石に今の流れでライトさんに聞くのはちょっと不自然だしね)
月「……さて、じゃあ今日はこのへんで失礼するよ」
春香「あ、はい。どうもありがとうございました!」
春香「あー、疲れ……じゃない、あ、ありがとうございました!」ペコリ
月「はは。いいよ。疲れるのは頑張った証拠だからね」
春香「え、えへへ……あ、ライトさん」
月「ん?」
春香「えっと……もし答えられたらでいいんですけど」
月「? 何?」
春香「ライトさんって、今付き合ってる人とかいるんですか?」
月「えっ」
春香「…………」
月「……いや、いないけど」
春香「そうなんですか! よかったー」
月「……よかった?」
春香「あ、わわ、ちが、ちがいます。でも意外ですね! ライトさんすっごくかっこいいのに!」
月「…………?」
春香「あ、あと、ライトさんって、お菓子で、何か食べられないものとかってあったりしますか?」
月「? お菓子で?」
春香「はい。実は私、お菓子作りにはちょっと自信ありなんです! だから次からは毎回、私の手作りのお菓子をご用意したいなって思って……それで、もし食べられないお菓子とかがあったら、事前に聞いておきたいなって……」
月「……ああ、それはどうもありがとう。特に好き嫌いは無いし、何でも好きだよ」
春香「ホントですか? じゃあ、腕によりをかけてた~っくさん作っちゃいますね!」
月「ああ、ありがとう」
春香「えへへ~楽しみだなぁ!」
月「…………」
月(こんな風に女の子から好意を示されるのは一度や二度の事じゃないが……しかし今回の相手はアイドル……いくら東大生とはいえ、所詮一般人に過ぎない僕にいきなりここまで分かりやすく好意を持つだろうか?)
春香(これだけかっこいい人なんだし、これくらいの態度でも別に不自然じゃないよね……。それにこう振る舞っておくことで、今後も『あなた個人に興味があります』という体で色々質問することができる)
月(見たところの不自然さは全く無い……だが、それが逆に不自然さを感じさせる。とすると、やはり何か裏があるとみる方が自然)
春香(流石にこの人も自分がかっこいいってことは自覚してるだろうし……この程度のアピールなら、裏があるとは思われないはず)
月(それにアイドルといっても、ドラマ等で演技の仕事もしているだろうしな……念の為、天海春香の過去の出演作には目を通しておくか)
春香(ただあまりに過剰なアピールになってしまうと流石に怪しまれるだろうし……あくまでも仄かな好意、憧れを抱きつつあるくらいの按配で……。うん、大丈夫。そういう役なら以前ドラマで演じたことがある)
月(まあ演技であればそのうちボロを出すだろうし、そうでなければ適当にはぐらかしておけば済む話だ。大した問題じゃない)
春香(あ、しまった。まだ肝心な事を確認してなかったな……。まあいいか。後で粧裕ちゃんに確認しよう。流石に今の流れでライトさんに聞くのはちょっと不自然だしね)
月「……さて、じゃあ今日はこのへんで失礼するよ」
春香「あ、はい。どうもありがとうございました!」
【同時刻・キラ対策捜査本部(都内のホテルの一室)】
月『……さて、じゃあ今日はこのへんで失礼するよ』
春香『あ、はい。どうもありがとうございました!』
L「…………」
総一郎「……どう思う? 竜崎」
L「そうですね……まだ今日のやりとりだけでは何とも言えません……が」
総一郎「……が?」
L「少なくとも、天海春香は何らかの意図を持って月くんに接しているようには感じられます」
松田「意図って……単純に、月くんに好意があるってことっすよね? 最後の方の言動からするに……」
L「はい。確かに月くんのルックスを考えれば、その可能性はあると思います。アイドルとはいえ、天海春香も18歳の女の子ですし」
松田「ですよね。……はぁ……いいなぁ……月くん」
相沢「松田」
松田「はい! すみません!」
L「またアイドルであるからこそ、おそらく普段できないであろう恋愛事に興味があってもおかしくありません」
松田「あっ。そうですよね。アイドルって普通は恋愛禁止ですもんね」
L「ただ、あるいは逆に、そう見えるように……つまり『月くんに好意がある』ように見える演技をしている……という可能性も考えられます」
松田「? 本当は好意が無いのに、あるように見える演技……ってことですか? なんでそんなことを?」
L「そのように振る舞うことで、今後、月くんの個人的な事を色々と聞いても不自然ではなくなる……そう考えての事なら十分ありえます」
松田「あー……なるほど」
総一郎「確かに……先ほどの会話でも私の仕事の事について聞いていたしな」
L「はい。ただ厄介なのは、今言ったように、月くんのルックスからすれば、単純に異性として興味を持たれたとしてもおかしくはないということです。だからこそ、素なのか演技なのかの判断がつけづらい……」
松田「確かに。月くんがもっと普通の容姿だったら、アイドルであるはるるんがそこまで好意を持つのは不自然……つまり演技の可能性が高いと判断できるってわけか」
L「はい。ただ、その場合はそもそもそのような演技をしない可能性が高いと考えられます。すぐばれる演技をするのは逆効果ですから」
松田「なるほど……ああ、せめて映像も観れたらな~。流石に音声だけじゃそこまで見極められないっすよね」
相沢「それは仕方ないだろう。いくらなんでも隠しカメラまで持ち込ませるのはリスクが高過ぎる。まだ身分的には一学生に過ぎない月くんにそこまでの事はさせれらない」
松田「それはそうっすけど……」
L「そうですね。ただ、もし仮に映像が観れたとしても、素か演技かの見極めは困難だと思います」
松田「? 何故です?」
L「天海春香はアイドルですが……舞台女優としての演技力についてもかなり高い評価を受けています。現に、天海春香が主役、星井美希が準主役を演じ、今年の2月から3月にかけて公演されたミュージカル『春の嵐』は、既に全国公演が決定しています」
松田「りゅ、竜崎……いつの間にそこまでコアなはるるんファンに……。『春の嵐』が高評価だったのは僕も知っていましたが、全国公演決定までは知りませんでしたよ」
L「捜査に必要な情報だと思ったので調べたまでです」
相沢「しかし我々がキラ容疑者として追っている二人が主役と準主役を演じるミュージカルとは……なんとも皮肉なもんだな」
星井父「…………」
相沢「あっ。すみません。係長……」
月『……さて、じゃあ今日はこのへんで失礼するよ』
春香『あ、はい。どうもありがとうございました!』
L「…………」
総一郎「……どう思う? 竜崎」
L「そうですね……まだ今日のやりとりだけでは何とも言えません……が」
総一郎「……が?」
L「少なくとも、天海春香は何らかの意図を持って月くんに接しているようには感じられます」
松田「意図って……単純に、月くんに好意があるってことっすよね? 最後の方の言動からするに……」
L「はい。確かに月くんのルックスを考えれば、その可能性はあると思います。アイドルとはいえ、天海春香も18歳の女の子ですし」
松田「ですよね。……はぁ……いいなぁ……月くん」
相沢「松田」
松田「はい! すみません!」
L「またアイドルであるからこそ、おそらく普段できないであろう恋愛事に興味があってもおかしくありません」
松田「あっ。そうですよね。アイドルって普通は恋愛禁止ですもんね」
L「ただ、あるいは逆に、そう見えるように……つまり『月くんに好意がある』ように見える演技をしている……という可能性も考えられます」
松田「? 本当は好意が無いのに、あるように見える演技……ってことですか? なんでそんなことを?」
L「そのように振る舞うことで、今後、月くんの個人的な事を色々と聞いても不自然ではなくなる……そう考えての事なら十分ありえます」
松田「あー……なるほど」
総一郎「確かに……先ほどの会話でも私の仕事の事について聞いていたしな」
L「はい。ただ厄介なのは、今言ったように、月くんのルックスからすれば、単純に異性として興味を持たれたとしてもおかしくはないということです。だからこそ、素なのか演技なのかの判断がつけづらい……」
松田「確かに。月くんがもっと普通の容姿だったら、アイドルであるはるるんがそこまで好意を持つのは不自然……つまり演技の可能性が高いと判断できるってわけか」
L「はい。ただ、その場合はそもそもそのような演技をしない可能性が高いと考えられます。すぐばれる演技をするのは逆効果ですから」
松田「なるほど……ああ、せめて映像も観れたらな~。流石に音声だけじゃそこまで見極められないっすよね」
相沢「それは仕方ないだろう。いくらなんでも隠しカメラまで持ち込ませるのはリスクが高過ぎる。まだ身分的には一学生に過ぎない月くんにそこまでの事はさせれらない」
松田「それはそうっすけど……」
L「そうですね。ただ、もし仮に映像が観れたとしても、素か演技かの見極めは困難だと思います」
松田「? 何故です?」
L「天海春香はアイドルですが……舞台女優としての演技力についてもかなり高い評価を受けています。現に、天海春香が主役、星井美希が準主役を演じ、今年の2月から3月にかけて公演されたミュージカル『春の嵐』は、既に全国公演が決定しています」
松田「りゅ、竜崎……いつの間にそこまでコアなはるるんファンに……。『春の嵐』が高評価だったのは僕も知っていましたが、全国公演決定までは知りませんでしたよ」
L「捜査に必要な情報だと思ったので調べたまでです」
相沢「しかし我々がキラ容疑者として追っている二人が主役と準主役を演じるミュージカルとは……なんとも皮肉なもんだな」
星井父「…………」
相沢「あっ。すみません。係長……」
星井父「いや……。しかし、俺がこの捜査本部外で着けているタイピン型の超小型マイク……これを月くんが二人の家庭教師をしている間、身に着けておくっていうのは良いアイディアだったな」
相沢「そうですね。月くんが自ら言い出したのは驚きましたけど」
L「はい。これによって、我々もリアルタイムで月くんと二人のアイドルとの会話が把握できる上に、もしキラの証拠となりそうな発言があればそのまま証拠にできる……」
L「月くんにはあまり危険な捜査はさせられないという前提があったとはいえ……正直、私も考えていなかったアイディアでした。流石は月くんです。また夜神さんもこの点、ご了承頂きありがとうございました」
総一郎「盗聴がばれた場合の事を考えると、私としては複雑な思いではあるのだが……ライト自身の提案・希望とあってはやむを得んだろう」
L「はい。ありがとうございます。また今日の月くんの天海春香との接し方も……あくまでも自然な雑談の流れの中で、彼女がアイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人像に適合するかを確かめようとしていました」
L「これはこれまでに私達がしていなかった、というよりできなかった探り方でもありましたので、大変参考になりました。やはり月くんはすごいです」
総一郎「では後は、天海春香の発言、態度がどこまで素なのか、あるいは全部演技なのか……そのあたりの見極めか」
L「そうですね。ですがいずれにしても、天海春香が『765プロダクション』という事務所自体に強い愛着を持っているということ……おそらくここは間違い無いと思います」
総一郎「? 何故だ?」
L「もし彼女がアイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人だったとした場合……あえて自らその嫌疑を強めるような演技をするとは思えませんので」
総一郎「ああ……確かに」
L「よって私は、天海春香は、同事件の犯人であるにせよないにせよ、765プロダクションに対して強い愛着……いえ、執着といってもいいのかもしれませんが……それを持っている。だからこそ、演技をするしない以前に、その想いが言葉の端々から溢れ出ていた……そんな印象を受けました」
L「もっとも、アイドルとしての天海春香は、常に『765プロの皆と一緒に頑張る』というスタンスを前面に打ち出しているため、それと齟齬をきたさないような回答に終始しただけという可能性もありますが……」
松田「なるほど。確かに月くんの場合、事前に粧裕ちゃんからそういう情報を聞いている可能性もありますしね。それにしても竜崎、本当に詳しくなりましたね」
L「捜査に必要な情報だと思ったので調べたまでです」
松田「とか言って、本当はもう気になってる子とかいたりして」
相沢「松田」
松田「はい。すみません」
L「…………」
L(天海春香の765プロダクションに対する強い愛着……執着……)
L(もしこれが嘘偽りの無い、彼女が真に抱いているものだとすれば……)
L「…………」
相沢「そうですね。月くんが自ら言い出したのは驚きましたけど」
L「はい。これによって、我々もリアルタイムで月くんと二人のアイドルとの会話が把握できる上に、もしキラの証拠となりそうな発言があればそのまま証拠にできる……」
L「月くんにはあまり危険な捜査はさせられないという前提があったとはいえ……正直、私も考えていなかったアイディアでした。流石は月くんです。また夜神さんもこの点、ご了承頂きありがとうございました」
総一郎「盗聴がばれた場合の事を考えると、私としては複雑な思いではあるのだが……ライト自身の提案・希望とあってはやむを得んだろう」
L「はい。ありがとうございます。また今日の月くんの天海春香との接し方も……あくまでも自然な雑談の流れの中で、彼女がアイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人像に適合するかを確かめようとしていました」
L「これはこれまでに私達がしていなかった、というよりできなかった探り方でもありましたので、大変参考になりました。やはり月くんはすごいです」
総一郎「では後は、天海春香の発言、態度がどこまで素なのか、あるいは全部演技なのか……そのあたりの見極めか」
L「そうですね。ですがいずれにしても、天海春香が『765プロダクション』という事務所自体に強い愛着を持っているということ……おそらくここは間違い無いと思います」
総一郎「? 何故だ?」
L「もし彼女がアイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人だったとした場合……あえて自らその嫌疑を強めるような演技をするとは思えませんので」
総一郎「ああ……確かに」
L「よって私は、天海春香は、同事件の犯人であるにせよないにせよ、765プロダクションに対して強い愛着……いえ、執着といってもいいのかもしれませんが……それを持っている。だからこそ、演技をするしない以前に、その想いが言葉の端々から溢れ出ていた……そんな印象を受けました」
L「もっとも、アイドルとしての天海春香は、常に『765プロの皆と一緒に頑張る』というスタンスを前面に打ち出しているため、それと齟齬をきたさないような回答に終始しただけという可能性もありますが……」
松田「なるほど。確かに月くんの場合、事前に粧裕ちゃんからそういう情報を聞いている可能性もありますしね。それにしても竜崎、本当に詳しくなりましたね」
L「捜査に必要な情報だと思ったので調べたまでです」
松田「とか言って、本当はもう気になってる子とかいたりして」
相沢「松田」
松田「はい。すみません」
L「…………」
L(天海春香の765プロダクションに対する強い愛着……執着……)
L(もしこれが嘘偽りの無い、彼女が真に抱いているものだとすれば……)
L「…………」
【同日夜・春香の自室】
春香「……って感じで、すごく丁寧に教えてもらえたよ」
粧裕『そうなんだ~。でもお兄ちゃんも幸せ者だよね。まさか今を時めくアイドルの家庭教師ができるなんて』
春香「いやいや、むしろ私の方が幸せ者だよ。あんなにかっこよくて頭の良い先生に教えてもらえるなんて」
粧裕『ふっふっふー。でしょでしょ? 自慢の兄なのです』
春香「いーなーホント。私もあんなお兄さんが欲しかったよ」
粧裕『あはは』
春香「あ、そういえばちょっと気になったんだけどさ」
粧裕『? 何?』
春香「ライトさんの名前ってかなり変わってるけど……あれってやっぱりお父さんが考えたの?」
粧裕『うん。そうだよ』
春香「じゃあ、やっぱりお父さんも変わった名前だったりするの? それで息子も変わった名前にしたとか」
粧裕『うーん、まあちょっと珍しい方かな? でもお兄ちゃんほどじゃないよ』
春香「ふぅん。ちなみに何て名前なの?」
粧裕『総一郎』
春香「! …………」
粧裕『? 春香さん?』
春香「あ、ああ。ごめん。そっか、確かにちょっと珍しいけどライトさんほどじゃないね」
粧裕『でしょ?』
春香「まあでも考えたら粧裕ちゃんだって別に変わった名前じゃないもんね。あ、そういえばさ――……」
春香「……おっと。もうこんな時間になっちゃった。じゃあそろそろ明日のお仕事の準備しなくちゃ。ごめんね粧裕ちゃん。遅くまで付き合わせちゃって」
粧裕『ううん。こっちこそ色々話せて楽しかったよー。またやよいちゃんも誘って遊ぼうね』
春香「うん、もちろん! それじゃあまたね。粧裕ちゃん」
粧裕『うん。バイバイ。春香さん』
春香「…………」ピッ
春香(やっぱり……思ったとおり)
春香(あの時事務所に来た刑事……夜神総一郎)
春香(彼と夜神月は……親子)
春香(後は今後、この偶然をどう利用するか……)
春香「…………」
春香「……って感じで、すごく丁寧に教えてもらえたよ」
粧裕『そうなんだ~。でもお兄ちゃんも幸せ者だよね。まさか今を時めくアイドルの家庭教師ができるなんて』
春香「いやいや、むしろ私の方が幸せ者だよ。あんなにかっこよくて頭の良い先生に教えてもらえるなんて」
粧裕『ふっふっふー。でしょでしょ? 自慢の兄なのです』
春香「いーなーホント。私もあんなお兄さんが欲しかったよ」
粧裕『あはは』
春香「あ、そういえばちょっと気になったんだけどさ」
粧裕『? 何?』
春香「ライトさんの名前ってかなり変わってるけど……あれってやっぱりお父さんが考えたの?」
粧裕『うん。そうだよ』
春香「じゃあ、やっぱりお父さんも変わった名前だったりするの? それで息子も変わった名前にしたとか」
粧裕『うーん、まあちょっと珍しい方かな? でもお兄ちゃんほどじゃないよ』
春香「ふぅん。ちなみに何て名前なの?」
粧裕『総一郎』
春香「! …………」
粧裕『? 春香さん?』
春香「あ、ああ。ごめん。そっか、確かにちょっと珍しいけどライトさんほどじゃないね」
粧裕『でしょ?』
春香「まあでも考えたら粧裕ちゃんだって別に変わった名前じゃないもんね。あ、そういえばさ――……」
春香「……おっと。もうこんな時間になっちゃった。じゃあそろそろ明日のお仕事の準備しなくちゃ。ごめんね粧裕ちゃん。遅くまで付き合わせちゃって」
粧裕『ううん。こっちこそ色々話せて楽しかったよー。またやよいちゃんも誘って遊ぼうね』
春香「うん、もちろん! それじゃあまたね。粧裕ちゃん」
粧裕『うん。バイバイ。春香さん』
春香「…………」ピッ
春香(やっぱり……思ったとおり)
春香(あの時事務所に来た刑事……夜神総一郎)
春香(彼と夜神月は……親子)
春香(後は今後、この偶然をどう利用するか……)
春香「…………」
乙
Lがライトのこと滅茶苦茶気に入ってるのが伝わってきてちょっと笑ってしまう
Lがライトのこと滅茶苦茶気に入ってるのが伝わってきてちょっと笑ってしまう
あと、少し早いですが次スレです
美希「デスノート」 2冊目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1443343964/
970くらいになったら移ろうかと思います
よろしくお願いします
美希「デスノート」 2冊目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1443343964/
970くらいになったら移ろうかと思います
よろしくお願いします
春香が演技云々の所で思ったのは
女は男の前では例外無く演技してるだろ、って事かな
ましてや友人の友人相手でアイドルなら打算計算は当然だと思うのだが・・・
女は男の前では例外無く演技してるだろ、って事かな
ましてや友人の友人相手でアイドルなら打算計算は当然だと思うのだが・・・
操作本部には女性がいないし、きれいなライトくんなら何股もかけてないだろうから、そこら辺のことには疎いのでは?
完全な白月だったらちょっと躊躇するんだろうなぁって
女性の好意を利用する真似はできないってLにも言い切ってたし
女性の好意を利用する真似はできないってLにも言い切ってたし
松田「とか言って、本当はもう気になってる子とかいたりして」
構わん誰がストライクだったか続けたまえ
構わん誰がストライクだったか続けたまえ
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