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    元スレ美希「デスノート」

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    1 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 00:59:39.07 ID:lKgZ5Bdv0 (+125,+30,-162)
    美希「もー……今日もプロデューサーにセクハラされたの」

    美希「意味も無くミキの身体あちこち触ってきて……本当嫌いなの。死んじゃえばいいのに」

    美希「そういえば最近、アイドル事務所のお偉いさん達がばたばた死んじゃってニュースになってたし……」

    美希「プロデューサーもどさくさに紛れて死んでくれたらいいのに」

    美希「……ん?」

    美希「何だろ、この黒いノート」スッ

    美希「『DEATH NOTE』……『デスノート』?」パラッ

    美希「わっ。なんか英語で色々書いてある」

    美希「『The human whose name ……』うーん。面倒なの。今辞書持ってないし」

    美希「……でもなんか気になるの。妙に作りとか凝ってるし」

    美希「とりあえず持って帰ろう」

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1436630369
    2 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:06:38.88 ID:lKgZ5Bdv0 (+95,+30,+0)
    【美希の自宅】


    美希「よし。英文を全部翻訳サイトで翻訳したの。あー疲れた」

    美希「で、どういう意味なのかっていうと……」

    美希「『このノートに名前を書かれた人間は死ぬ。』」

    美希「『書く人物の顔が頭に入っていないと効果はない。ゆえに同姓同名の人物に一遍に効果は得られない。』」

    美希「『名前の後に人間界単位で40秒以内に死因を書くと、その通りになる。』」

    美希「『死因を書かなければ全てが心臓麻痺となる。』」

    美希「『死因を書くと更に6分40秒、詳しい死の状況を記載する時間が与えられる。』」

    美希「ふーん。要するにこのノートに名前を書かれた人は死ぬ……と」

    美希「……ばっかみたい」

    美希「こんなの今時小学生でも騙されないの」

    美希「まあでも、せっかく頑張って翻訳したんだし……」

    美希「…………」カキカキ

    美希「……よし! これであのセクハラプロデューサーは40秒後に心臓麻痺で死ぬの! あはは」

    美希「あはは……」

    美希「…………」

    美希「……あほらし」

    美希「もういいや。寝ちゃおーっと」ゴロン

    美希「あーあ、本当に死んでくれたらいいのに。あのプロデューサー……」

    美希「あの人さえいなければ、本当に良い事務所なのにな……あふぅ」
    3 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:07:21.02 ID:iaFpScE00 (+6,+21,-1)
    まさかのクロス
    4 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:08:32.76 ID:NGozgg2Jo (+24,+29,-32)
    なあにデスイレイザーで蘇れるから問題ない
    5 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:30:18.21 ID:lKgZ5Bdv0 (+105,+30,+0)
    【翌日・765プロ事務所】


    美希(今日もまたあのプロデューサーに会わなきゃいけないの)

    美希(本当嫌だなあ。もう事務所辞めちゃおうかな)

    美希(でもあんな奴のためにミキが辞めなきゃいけないのもシャクだし……)

    美希(まあ考えてても仕方無いか)

     ガチャッ

    美希「おはよーございますなの……ん?」

    社長「……おはよう、美希ちゃん……」

    美希「? どうしたの、小鳥? なんか様子が……」

    小鳥「…………」

    美希「あれ? そういえばプロデューサーは? まだ来てないなんて珍しいの」

    小鳥「…………」

    美希「それに律子は? 律子もまだ来てないの?」

    社長「星井君」

    美希「あっ。社長。おはようございますなの」

    社長「……おはよう。君は今日、朝一で収録の予定だったんだね」

    美希「そーだよ。だからミキ眠いけど頑張って早起きして来たの。あふぅ」

    社長「それで君だけは家を出た後だったんだね。他の皆にはさっき電話で連絡したんだが……」

    美希「? 何の話?」

    社長「……落ち着いて聞いてほしいんだがね」

    美希「え?」

    社長「……昨日、プロデューサーが亡くなった」

    美希「…………え?」

    社長「ここで律子君と残業しているときにね。いきなり苦しみ出したそうだ」

    美希「…………」

    社長「律子君がすぐに救急車を呼んだんだが、心不全か心臓麻痺かだったらしく……」

    美希「…………」

    社長「そのまま、帰らぬ人となってしまったんだ」

    美希「……ウソ……なの……」

    社長「その後、律子君もショックで寝込んでしまってね。今は自宅で安静にしている。まあ無理も無い。目の前で同僚が死ぬところを見てしまったわけだからね」

    美希「…………」

    社長「それから今朝まで、私と音無君とで手分けして彼の家族に連絡をしたりしていて……君達への連絡が遅くなってしまったんだ。申し訳無い」

    美希「……それは別にいい、けど……」

    社長「そういう状態なので、今日から数日間、君達アイドル諸君は自宅待機とする。君達もショックを受けているだろうし、私と音無君は彼がしていた仕事の引き継ぎ処理をしなければいけないからね。なので、すまないが君も今日のところはこのまま帰宅してくれたまえ」

    美希「えっ。で、でも……」

    社長「なに、仕事先にはもう話をつけてあるから心配しなくていい。こちらの処理が落ち着いたらまた連絡するよ。彼の通夜や葬儀についても日取りが決まり次第伝える」

    小鳥「ごめんね。美希ちゃん」

    美希「……わかったの……」
    6 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:41:03.91 ID:lKgZ5Bdv0 (+95,+30,+0)
    【美希の自室】


    美希(まさか、ね……)

    美希(昨日、ミキがこのノートにプロデューサーの名前を書いたのは確か夜の7時頃)

    美希(社長が律子から聞いた話によると、プロデューサーが倒れたのも夜の7時頃)

    美希(そしてプロデューサーの死因は心不全か心臓麻痺……)

    美希「……って、だからそんなのあるわけないの!」

    美希「ばっかみたい。こんなのただのグーゼンに決まってるの。グーゼン」

    美希「あーあ、それにしてもよかったの。プロデューサーが死んでくれて。ミキ的には超スッキリしたってカンジなの」

    美希「これでもうセクハラされることもない、し…………」

    美希「…………」

    美希(……何なの? この胸のモヤモヤは……)

    美希(だからこんなノート、デタラメに決まって……)

    美希「……そうか」

    美希「だったらもう一度試してみればいいの」ペラッ

    美希「それで名前を書いた人が死ななければ、ただのグーゼンだったってことが証明されるの」

    美希「……でも、誰の名前を書こう?」

    美希「どうせこんなの嘘に決まってるんだから、誰でもいいけど……」

    美希「でも万が一ってことも……」

    美希「あ」

    美希「そういえばさっき、リビングのテレビで……」ピッ

    TV『……昨日新宿の繁華街で無差別に6人もの人を殺傷した通り魔は、今もなお幼児と保母8人を人質にこの保育園にたてこもっており……』

    TV『……警視庁は犯人を音原田九郎・無職42歳と断定……』

    美希「よし。覚えたの。顔と名前」カキカキ

     『音原田 九郎』

    美希「これで40秒経っても何もなければ……」

    美希「…………」

    TV『あっ! 人質が出てきました!』

    美希「!?」

    TV『皆、無事のようです。そして入れ替わるように警官隊が突入! 犯人逮捕か?』

    美希「ま……まさか……」

    TV『えー、どうやら犯人らしき人物は出て来ていないようです。一体どうなっているのでしょうか……』

    美希「…………」

    TV『今情報が入りました! 犯人は保育園内で死亡! 犯人は死亡した模様です!』

    美希「!」

    TV『人質の証言によると、犯人は警察官が射殺したのではなく、突然苦しみ出して倒れたとのことで……』

    美希「…………!」

    美希「や、やっぱり、これ……」

    美希「い……いや……」

    美希「いやぁああああああああああああ!!!」
    7 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:45:56.77 ID:TG3x9pgf0 (-12,+2,-4)
    期待
    8 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 01:56:25.92 ID:lKgZ5Bdv0 (+95,+30,+0)
    【翌日・美希の学校】


    美希(昨日は結局一睡もできなかったの)

    美希(だってミキは……ミキは……)

    美希(この手で……二人も……)

    美希(いや、でもまだ……そうと決まったわけじゃ……)

    子生徒「ねぇ美希、聞いてる?」

    美希「え? あっ、ごめん……聞いてなかったの」

    子生徒「もー。……っていうか美希、なんか顔色悪くない? 大丈夫?」

    美希「あー、うん。へーき、へーきなの。ちょっと寝不足なだけで……」

    子生徒「寝不足? あんなに寝るの大好きだった美希が?」

    美希「まあ、ちょっと色々あって……」

    子生徒「そっか……やっぱり大変なんだね。アイドルのお仕事って」

    美希「あはは……まあそんなカンジなの」

    子生徒A「なんだ星井、寝不足だって?」

    美希「あー……うん。(こいつ……いつもいつもミキの気を引こうとしてちょっかいばっかりかけてくるの。よりによってこんな時にまで……)」

    子生徒A「そりゃあ良くないなあ。ちゃんと睡眠取らないと、自慢のバストにも栄養がいかないだろ?」

    美希「! …………」

    子生徒「ちょっと! 何てこと言うのよ!」

    子生徒A「いやいや、俺は星井の為を思ってだな……ところで星井、次の写真集はいつ出す予定なんだ? また水着着たりするのか?」

    美希「…………」

    子生徒「もう。そっとしといてやんなさいよ。美希疲れてるんだから」

    子生徒A「なんだよ。俺はアイドル星井美希の一ファンとして質問をしてるだけだぜ? なあ星井。どうなんだよ」

    美希「……次の写真集の予定は特に無いの」

    子生徒A「なーんだ。もしまた出るんならオカズに使わせてもらおうと思ってたのになー」

    美希「!」

    子生徒「ちょっと! いい加減に……」

    子生徒A「はいはい。わーったよ。るせーやつ」スタスタ

    美希「…………」

    子生徒「み、美希? 大丈夫? 後で私から先生に……」

    美希「ううん。いいの」

    子生徒「でも」

    美希「ミキなら大丈夫だから。こういうの、慣れてるし」

    子生徒「美希……」

    美希「それよりほら。もう始業のチャイム鳴るよ?」

    子生徒「う、うん……」スタスタ

    美希「…………」
    9 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 02:11:49.35 ID:lKgZ5Bdv0 (+105,+30,-152)
    【休み時間・女子トイレ】


    美希(……念の為、持って来ておいてよかったの)スッ

    美希(まあ、本当は怖くて家には置いておけなかっただけだけど……)

    美希(……あんな奴、どうせ死んでも誰も困らない)

    美希(もし死ななければ、このノートは偽物で、プロデューサーの件も通り魔の件もただの偶然だったってことが証明される)

    美希(死んだら死んだで別に構わない。もう今更二人[ピーーー]のも三人[ピーーー]のも一緒なの)

    美希(…………)カキカキ

    美希(今から40秒……もう次の授業が始まる頃だから、教室に居るはず)

    美希(どうせならこの目で確かめてやるの)ダッ
    10 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 02:24:08.43 ID:lKgZ5Bdv0 (+93,+30,-173)
    【教室】


    子生徒B「だよなー」

    子生徒A「ハハハ。そうそう」

    美希(……いた。時間は……)チラッ

    美希(……あと5……4……3……)

    子生徒A「そんでさ、あいつが……っ!?」

    子生徒B「? A?」

    子生徒A「あっ……ぐっ……」ドサッ

    子生徒B「ちょ、おい!?」

    子生徒A「ぐあっ……あ……」

    子生徒B「ちょ……」

    子生徒A「――――」

    子生徒B「う……うわぁあああああああああ!!!」

    子生徒「きゃああああああ!!」

    子生徒C「お、おい……なんだよ、なにやってんだよ!?」

    子生徒B「し、しらねーよ! い、いきなり苦しみ出して……!」

     ガラッ

    教師「おいお前ら静かにしろ! もう授業……ん? A? おいA!? おい!」


     ザワザワ…… ザワザワ……


    美希「…………」


    美希(やっぱり……)

    美希(デスノート……本物なの)
    11 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 03:19:33.07 ID:OfmD01/DO (+24,+29,-34)
    社長「……おはよう、美希ちゃん……」のあとに二人目の社長出てきたからどっちかが順一朗なのかな?(すっとぼけ)
    12 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 09:00:39.24 ID:CL/npOzlo (-21,-9,-2)
    はよ
    13 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 09:54:44.70 ID:1GauKGSMO (-6,+8,-2)
    あく
    14 : >> - 2015/07/12(日) 12:04:21.79 ID:+9Qm3CXu0 (+33,+30,+0)
    【翌日・765プロ事務所】


    美希(今日もまたあのプロデューサーに会わなきゃいけないの)

    美希(本当嫌だなあ。もう事務所辞めちゃおうかな)

    美希(でもあんな奴のためにミキが辞めなきゃいけないのもシャクだし……)

    美希(まあ考えてても仕方無いか)

     ガチャッ

    美希「おはよーございますなの……ん?」

    小鳥「……おはよう、美希ちゃん……」

    美希「? どうしたの、小鳥? なんか様子が……」

    小鳥「…………」

    美希「あれ? そういえばプロデューサーは? まだ来てないなんて珍しいの」

    小鳥「…………」

    美希「それに律子は? 律子もまだ来てないの?」

    社長「星井君」

    美希「あっ。社長。おはようございますなの」

    社長「……おはよう。君は今日、朝一で収録の予定だったんだね」

    美希「そーだよ。だからミキ眠いけど頑張って早起きして来たの。あふぅ」

    社長「それで君だけは家を出た後だったんだね。他の皆にはさっき電話で連絡したんだが……」

    美希「? 何の話?」

    社長「……落ち着いて聞いてほしいんだがね」

    美希「え?」

    社長「……昨日、プロデューサーが亡くなった」

    美希「…………え?」

    社長「ここで律子君と残業しているときにね。いきなり苦しみ出したそうだ」

    美希「…………」

    社長「律子君がすぐに救急車を呼んだんだが、心不全か心臓麻痺かだったらしく……」

    美希「…………」

    社長「そのまま、帰らぬ人となってしまったんだ」

    美希「……ウソ……なの……」

    社長「その後、律子君もショックで寝込んでしまってね。今は自宅で安静にしている。まあ無理も無い。目の前で同僚が死ぬところを見てしまったわけだからね」

    美希「…………」

    社長「それから今朝まで、私と音無君とで手分けして彼の家族に連絡をしたりしていて……君達への連絡が遅くなってしまったんだ。申し訳無い」

    美希「……それは別にいい、けど……」

    社長「そういう状態なので、今日から数日間、君達アイドル諸君は自宅待機とする。君達もショックを受けているだろうし、私と音無君は彼がしていた仕事の引き継ぎ処理をしなければいけないからね。なので、すまないが君も今日のところはこのまま帰宅してくれたまえ」

    美希「えっ。で、でも……」

    社長「なに、仕事先にはもう話をつけてあるから心配しなくていい。こちらの処理が落ち着いたらまた連絡するよ。彼の通夜や葬儀についても日取りが決まり次第伝える」

    小鳥「ごめんね。美希ちゃん」

    美希「……わかったの……」
    15 : >> - 2015/07/12(日) 12:05:47.44 ID:+9Qm3CXu0 (+33,+30,-161)
    【休み時間・女子トイレ】


    美希(……念の為、持って来ておいてよかったの)スッ

    美希(まあ、本当は怖くて家には置いておけなかっただけだけど……)

    美希(……あんな奴、どうせ死んでも誰も困らない)

    美希(もし死ななければ、このノートは偽物で、プロデューサーの件も通り魔の件もただの偶然だったってことが証明される)

    美希(死んだら死んだで別に構わない。もう今更二人殺すのも三人殺すのも一緒なの)

    美希(…………)カキカキ

    美希(今から40秒……もう次の授業が始まる頃だから、教室に居るはず)

    美希(どうせならこの目で確かめてやるの)ダッ
    16 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 13:56:42.31 ID:+9Qm3CXu0 (-11,-17,-2)
    以下、>>10からの続きです。
    17 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 14:13:27.83 ID:+9Qm3CXu0 (+29,+30,+0)
    【同日夜・美希の自室】


    美希(三人、殺した)

    美希(ミキが)

    美希(この手で……)

    美希(…………)

    美希(でも)

    美希(今日、学校でAが死んでから一斉下校になったけど)

    美希(悲しんでいる様子の生徒は一人もいなかった)

    美希(女子は皆、あいつのセクハラ発言の被害にしょっちゅう遭ってたから嫌っていたし)

    美希(一部の男子連中もきっと、なんとなくつるんでただけで本当はどうでもよかったんだろう)

    美希(そうだよ。あんな奴、いてもいなくてもどうでもいいような奴だったんだ)

    美希(プロデューサーにしたってそう)

    美希(さっきのお通夜でも、皆口にこそ出さなかったけど内心ではホッとしてたに違いないの)

    美希(ミキ以外にも、春香や雪歩とかもたまに身体触られるって言ってたし)

    美希(言葉でのセクハラなら、ほぼ全員のアイドルが被害に遭ってたし)

    美希(人をバカにするような発言も多かった。あずさに『短大卒だから教養無いんだろ』とかよく言ってた)

    美希(元々は、うちの事務所に出資してる大きな会社の社長の息子で、就職先が決まらなかったからって、父親のゴリ押しでうちのプロデューサーになったって小鳥から聞いた)

    美希(だから、誰も何も言えなかった。プロデューサーとしての能力も経験も無くて仕事では全く使い物にならなかったけど、裏で社長や律子や小鳥が必死にフォローして何とかしていた)

    美希(そんな皆の努力を知っていたから、ミキ達も何も言えなかった。セクハラのことも、せいぜいアイドル同士で愚痴を言い合うのが精いっぱい。社長達は何も知らない)

    美希(そんな風に、誰もが『どうしようもないこと』と思っていた)

    美希(ほんの数日前までは)

    美希(でも、その『どうしようもない』現実が今、変わった)

    美希(いや、違う)

    美希(ミキが変えたんだ)

    美希(それだけじゃない。昨日の通り魔なんて完全に犯罪者だったし、あの時ミキがデスノートを使っていなかったらどうなっていたか)

    美希(きっと人質にされていた八人は皆殺しにされていたに違いない)

    美希(ミキが救ったんだ。このデスノートで)

    美希「ふ、ふふふ……」

    ???「気に入っているようだな」

    美希「!?」
    18 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 14:24:39.32 ID:+9Qm3CXu0 (+30,+30,+0)
    美希「きゃ、きゃあっ……!」

    ???「何故そんなに驚く。そのノートの落とし主、死神のリュークだ」

    美希「し……しにがみ……?」

    リューク「ああ。それにお前、さっきの様子だともうそれがただのノートじゃないってわかってるんだろ?」

    美希「…………」

    リューク「どうした。俺が怖いのか?」

    美希「……こ……」

    リューク「?」

    美希「怖く、ないの……」

    リューク「ほう」

    美希「覚悟なら……もうできてるの」

    リューク「覚悟?」

    美希「ミキは……ミキは、このデスノートでもう三人もの人間を殺したの。皆、死んでも誰も悲しまないっていうか、死んでもどうでもいいような奴だったけど……」

    リューク「…………」

    美希「でも、人を殺したことには変わりないの。それでミキはどうなるの? あなたに魂を取られるの?」

    リューク「ん? 何だそれ? 人間が作った勝手なイメージか?」

    美希「えっ」

    リューク「俺はお前に何もしない」

    美希「…………」

    リューク「人間界の地に着いた時点でノートは人間界の物になる。もうお前の物だ」

    美希「……ミキの物……」

    リューク「いらなきゃ他の人間に回せ。その時はお前のデスノートに関する記憶だけ消させてもらう」

    美希「…………」

    リューク「ちなみに、元俺のノートを使ったお前にしか俺の姿は見えない。もちろん声もお前にしか聞こえない」

    リューク「デスノートが人間・星井美希と死神・リュークをつなぐ絆だ」

    美希「……絆……」

    リューク「ああ」

    美希「じゃあ本当にデスノートを使った代償って何もないんだね」

    リューク「……強いて言えば……」

    美希「…………?」

    リューク「そのノートを使った人間にしか訪れない苦悩や恐怖……」

    美希「…………」

    リューク「そしてお前が死んだ時……俺がお前の名前を俺のノートに書くことになるが……」

    美希「…………」

    リューク「デスノートを使った人間が天国や地獄に行けると思うな」

    美希「! …………」

    リューク「それだけだ」

    美希「…………」

    リューク「ククッ。……ま、死んでからのお楽しみだ」

    美希「……なるほどなの」
    19 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 14:31:45.98 ID:+9Qm3CXu0 (+30,+30,+0)
    美希「じゃあ、ついでにもう一つ聞いてもいい?」

    リューク「ん? なんだ?」

    美希「なんでこのノートを落としたの? ご丁寧に使い方の説明まで書いて……しかも何故か英語で」

    リューク「英語で説明を付けたのは人間界で一番ポピュラーな言語だったからだ。そしてノートは落とした理由は……」

    美希「…………」

    リューク「退屈だったから」

    美希「退屈……?」

    リューク「ああ。死神がこんなこと言うのもおかしいが、生きてるって気がしなくてな」

    美希「…………」

    リューク「実際、今の死神ってのは暇でね。昼寝してるか博打打ってるかだ。下手にデスノートに名前なんて書いてると、『何、ガンバっちゃってるの?』って笑われる」

    美希「…………」

    リューク「自分は死神界にいるのに人間界の奴を殺しても面白くもなんともない。だからといって死神界の奴をノートに書いても死なないんだからな」

    美希「…………」

    リューク「こっちに居た方が面白いと俺は踏んだ」

    美希「面白い……」

    リューク「まあそういうとこだ」

    美希「…………」

    リューク「もちろん、さっきも言ったがそのノートをこれからも使うかどうかはお前の自由だ」

    美希「…………」

    リューク「もういらないってんなら、ここで返してもらってもいいが……?」

    美希「…………」

    リューク「…………」

    美希「ううん」

    リューク「お」

    美希「ミキ……使うよ。デスノート」

    リューク「ほう」

    美希「乗りかかった船だから……っていうのもあるけど、実際にこのノートを使ってみて分かったことがあるの」

    リューク「…………」

    美希「この世の中には、死んだ方が良い人間がいる」

    リューク「…………」

    美希「そういう人間を消すことは、悪いことなんかじゃない……むしろ世の中全体にとってみれば、良いことに違いないの」

    リューク「なるほどな」

    美希「そうすれば、今のこの世界が、皆がもっと楽しく生きていける過ごしやすい世界になる……いや、そういう世界に変えてみせる」

    リューク「ククッ……世界を変えるなんて、神にでもなるつもりか?」

    美希「……ミキは神様になんかならないよ。ただ、皆がもっと笑って生きていけるようになったらいいなって思うだけ」

    リューク「まあ、俺には人間の価値観なんて分からないからどうでもいい。面白いものが観れればそれでいい」

    美希「じゃあ、まずは――……」パラッ

    リューク「おっ、早速殺る気か?」

    美希「……世界のお掃除なの」
    20 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 14:38:11.73 ID:+9Qm3CXu0 (+33,+30,+0)

    【一週間後・ICPO国際刑事警察機構会議】

    『ここ一週間で分かっているだけで52人です』

    『その全てが心臓麻痺です』

    『全て追い続けてきた、もしくは刑務所に留置されていた犯罪者』

    『普通に考えて、居場所の分からない指名手配犯の多くも死んでいますな』

    『そう考えると軽く100人以上……』

    『こうなるとまたLに解決してもらうしかありませんな』

    係長「……夜神局長。『L』って何ですか?」

    総一郎「ああ。君はこの会議初めてだったな」

    総一郎「Lというのは名前も居場所も顔すら誰も知らない……しかしどんな事件でも必ず解決してしまう、まあ探偵とでも言えばいいのか」

    総一郎「世界の迷宮入りの事件を解いてきたこの世界の影のトップ、最後の切り札……そんなところだ」

    係長「へぇ……そんなすごい人がいたんですね」

    ???『Lはもう動いています』

    係長「? な、なんだあのコートの男は……?」

    総一郎「彼はLとコンタクトを取れるただ一人の男……ワタリだ。もっともワタリの正体も誰も知らない」

    ワタリ『Lはとっくにこの事件の捜査を始めています。今からLの声をお聞かせいたしますのでお静かに願います』

    一同『…………』

    (ノート型PCを設置するワタリ。PC画面に『L』の文字が映し出される)

    『ICPOの皆様。Lです』

    『この事件はかつてない大規模で難しい。そして絶対に許してはならない凶悪な大量殺人事件です』

    『この事件を解決する為に是非全世界、ICPOの皆さんが私に全面協力してくださることをこの会議で可決して頂きたい』

    総一郎「……L……」

    係長「…………」
    21 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 14:53:04.84 ID:+9Qm3CXu0 (+30,+30,+0)
    【数日後・765プロ事務所からの帰り道】

    春香「最近すごいよねー、もうニュースから目が離せないって感じ」

    千早「でも本当に不思議よね。何故犯罪者がことごとく心臓麻痺で死んでいくのか……」

    「偶然にしちゃあ出来過ぎって感じだよなー」

    伊織「じゃあ何? あれを全部誰かが故意にやってるっていうの? そっちの方がありえないじゃない。大体どうやって他人を心臓麻痺にさせるっていうのよ?」

    「そ、それはわかんないけどさ……」

    美希「…………」

    亜美「ねーねー、ミキミキはどー思う?」

    美希「……んー。ミキはそういうのあんまりキョーミないの。あふぅ」

    真美「ありゃありゃ。ミキミキにはまだ早かったかー」

    亜美「まだまだお子ちゃまだからねー、ミキミキは」

    美希「むー。亜美真美にお子ちゃま呼ばわりされたくないの」

    雪歩「でもこれ見て、真ちゃん」スッ

    「ん? うわっ、何だこのサイト……『救世主キラ伝説』?」

    雪歩「うん。『killer(キラー)』からきてるみたいだけど、もうネット上では『誰かが悪人に裁きを下している』っていう考えが浸透してるみたい」

    「なるほど、それで『キラ』ね……。まああれだけたくさんの犯罪者が死んでるんだから分からなくもないけど」

    伊織「ふん、ばっかみたい。非科学的だわ。だったらまずその他人を心臓麻痺にさせる手段とやらを証明してみなさいってのよ」

    美希「…………」

    春香「あっ」

    千早「? どうしたの? 春香」

    春香「えっと、そういえば……プロデューサーさんの死因も『心臓麻痺』だった……よね」

    千早「えっ」

    美希「! …………」

    春香「もしかして、プロデューサーさんも、キラに……」

    千早「春香。いくらなんでもそれは不謹慎よ。第一彼は犯罪者でも何でもなかったでしょう」

    春香「それはそうだけど……。でも実際、私達、色々ひどいことされたり言われたりしてたじゃん」

    千早「それは……まあ……」

    春香「私もよく身体触られたりしてたし……雪歩や美希だって」

    雪歩「わ、私はそんな……。確かに嫌だったけど、でも流石に死んじゃったのはショックだった、かな……」

    美希「…………」

    春香「ねえ、美希はどう思う?」

    美希「えっ。み、ミキ的には……まあ、どうでもいいっていうか……確かにあの人のことキライだったけど、でも千早さんの言うように犯罪者とかじゃないし……」

    春香「…………」

    美希「……もし他の犯罪者がキラに殺されたんだとしても、プロデューサーは違うって思うな」

    春香「ま、それもそうか。それにもし仮にそうだとしたら、私達の中にキラがいるってことになっちゃうもんね」

    美希「!」

    「確かに。アイツ外面だけは良かったから、アイツの悪いところ知ってるのって多分自分達だけだもんな」

    亜美「仕事の出来なさについてはしょっちゅう律ちゃんやピヨちゃんも嘆いてたけどねー」

    真美「うんうん」

    美希「…………」
    22 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 15:03:02.43 ID:Y1M9BkXso (+19,+29,-14)
    この世界の月は美希の追っかけか……
    23 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 15:04:41.11 ID:+9Qm3CXu0 (+33,+30,-163)
    千早「……皆、もうこのへんにしておきましょう。どんな理由であれ、亡くなった人をあれこれ悪く言うのは良くないわ」

    春香「それもそうだね。ごめんね、千早ちゃん」

    亜美「あっ。そーいえば、いよいよ来週から新しいプロデューサーが来るっぽいよー!」

    真美「えっ、マジ!?」

    亜美「マジマジ! さっきピヨちゃんがそれっぽい電話してるの聞いちゃったもん!」

    真美「そっかー、今度は良い人だったらいいなー」

    亜美「ねー。前のプロデューサーは本当サイアク……」

    「こーら、亜美真美。今千早に言われたばっかだろ? もう亡くなった人の悪口はやめるさ」

    亜美真美「はーい」

    美希「…………」
    24 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 15:06:21.73 ID:+9Qm3CXu0 (+27,+29,-4)
    とりあえず今日はここまで。
    続きはまたぼちぼち書いていきます。
    25 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 15:07:10.65 ID:YKdtbGeg0 (+1,+16,-3)
    ほう
    26 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 15:18:12.07 ID:H0dYvL02o (+24,+29,-19)
    おつ
    今度こそ赤羽Pみたいなのだといいな
    28 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 18:20:07.71 ID:kuPmhV3O0 (+24,+29,-7)
    でもLだったらもう犯人ほぼ分かるよなと思ったが
    まだ地域特定してないから無理か
    29 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 20:05:29.74 ID:+QqIoCKJ0 (+22,+29,-4)
    今日中にもう少しだけ投下します
    30 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 20:10:46.62 ID:+QqIoCKJ0 (+33,+30,+0)
    【美希の自室】


    美希「ふー……」

    リューク「ククッ。さっきは結構冷や汗かいたんじゃないか?」

    美希「え?」

    リューク「ほら、言われてただろ。お前らのプロデューサーもキラにやられたんじゃないかって」

    美希「ああ……あんなの誰も本気にしてないの。春香だって、たまたま死因が同じだったから思いつきで言っただけだと思うし」

    リューク「意外と落ち着いてるんだな」

    美希「そう?」

    リューク「ああ。まあ一週間であれだけの数の犯罪者を殺したんだ。そりゃ肝も据わってくるか」

    美希「まーね。さて、今日もテレビのニュースで犯罪者の情報収集っと……」ピッ

    リューク「随分熱心だな」

    美希「当然なの。……ん?」

    TV『番組の途中ですがICPOからの全世界同時特別生中継を行います。日本語同時通訳はヨシオ・アンダーソン』

    美希「?」

    リューク「何だ? これ」

    TV『私は全世界の警察を動かせる唯一の人間、リンド・L・テイラー。通称“L”です』

    美希「……“L”……?」

    TV『相次ぐ犯罪者を狙った連続殺人。これは絶対に許してはならない、史上最大の凶悪犯罪です』

    美希「…………」

    TV『よって私はこの犯罪の首謀者、俗に言われている“キラ”を必ず捕まえます』

    リューク「必ず捕まえるってよ。ククッ」

    美希「…………」
    31 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 20:32:08.27 ID:+QqIoCKJ0 (+35,+30,+0)
    TV『キラ。お前がどのような考えでこのような事をしているのか大体想像はつく。しかし、お前のしている事は……悪だ!』

    リューク「悪、ねぇ。随分な言われようだな」

    美希「…………」

    リューク「なあ、ミキ」

    美希「ん?」

    リューク「殺さないのか? こいつ」

    美希「…………」

    TV『すでに全世界の警察が捜査を始めている。お前がどこの誰なのかもすぐに……』

    美希「……殺さないよ」

    リューク「あれっ」

    美希「言ったでしょ? ミキが殺すのは死んだ方が良いような悪人だけだって」

    リューク「…………」

    美希「確かに、ミキが世界を良くするためにやってることを悪だって言われるのは心外だけど……」

    美希「でも、この人はこの人で自分が正義だと思ってキラを捕まえようとしてるだけだから、ミキ的にはほっとけばいいって思うな」

    リューク「でもこいつ、キラであるお前を捕まえようとしてるってことは、いずれお前の敵になる奴かもしれないじゃないか」

    美希「もう、リュークってば意外とお馬鹿さんなの」

    リューク「…………」

    美希「だって『デスノート』なんだよ? このノートを押さえない限り証拠も何も残らないんだから、ミキが捕まるわけがないの」

    リューク「まあ、そりゃそうだが」

    美希「それに、こんな生中継やってるときにこの人が死んだら、今テレビを観てる人の中にキラがいるってばれちゃうの」

    リューク「……お前、結構ちゃんと考えてるんだな」

    美希「そりゃあね。このノートを使って世界を良くしようって決めたんだもん。これくらい考えるのは当然って思うな」

    リューク「ちぇっ。せっかく面白い展開になりそうだったのにな」

    美希「残念でしたなの。それにこのLって人、結構イケメンだしね」

    リューク「おいおい、そんな理由かよ」

    美希「なんてね、冗談なの。っていうわけで、この話はここでおしまい。バイバイ、イケメン君。せいぜいキラ探し頑張ってなの」プツッ
    32 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 20:43:03.92 ID:+QqIoCKJ0 (+33,+30,+0)
    【同日夜・警視庁/凶悪連続殺人特別捜査本部(キラ対策捜査本部)】

    総一郎「……というわけで、今日はこれにて解散とする」

    一同「お疲れ様でした!」



    係長「局長。今日はこのままお帰りですか?」

    総一郎「ああ。もうここ何日も家に帰っていなかったからな」

    係長「お疲れ様です。しかし、Lには正直拍子抜けでしたね……」

    総一郎「…………」

    係長「関東、関西、中部ときて、結局最終的には日本全地域に生中継を流したのに、何の成果も挙げられず……」

    総一郎「…………」

    係長「こうなると、Lのそもそもの推理の『キラは日本にいる』って線も怪しくなってきましたね。まあLに言われるがままにこっちに捜査本部置いちゃってから言うのもなんですけど」

    総一郎「まあまだ判断するのは早計だろう。それにLの推理にも根拠はあるしな」

    係長「最初の犠牲者が新宿の通り魔だったってことですよね? 他の凶悪犯罪者に比べて目立って罪が軽い事件だったから、殺しの実験台に使ったんじゃないかっていう」

    総一郎「ああ。それに何より、この事件が報道されていた国は日本だけだった。やはりこの点は大きい」

    係長「うーん……でも正直、私はLのやり方自体もどうかと思いますよ。あの『リンド・L・テイラー』って人物、結局替え玉だったんですよね? 今日死刑が執行される予定の犯罪者だったって……」

    総一郎「うむ。どうやらそうらしいな」

    係長「犯罪者なら死んでもいいって考えなら、キラと同じのような……」

    総一郎「私もLのやり方を全て肯定しているわけではない。だがこの事件は普通に捜査していても核心に迫るのは難しいだろうとも思う。如何せん、まだキラについて分かっていることは少な過ぎるからな」

    係長「そうですね。先はまだまだ長そうだなあ……」

    総一郎「君も今日はもう上がりか?」

    係長「あ、はい。そろそろ家に帰らないと娘に顔忘れられそうですし」

    総一郎「ああ、あのアイドルやってるっていう娘さんか。うちの娘もよくテレビ観てるよ。最近随分売れて来てるそうだな」

    係長「あはは……光栄です」

    総一郎「じゃあまた明日な。星井君」
    33 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 20:43:19.64 ID:7Lih4lFno (+19,+29,-7)
    これミサが敵になりそうだな
    34 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 20:43:49.24 ID:+QqIoCKJ0 (+27,+29,-2)
    とりあえずここまで。
    続きはまた明日以降に。
    35 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 21:18:36.80 ID:wJPC/Ab70 (+24,+29,-21)
    美希ね!キラキラしたいの!からきてんのかな
    36 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 21:51:19.88 ID:OM+EkfVAO (+16,+26,-2)
    果たしてどうなるか
    37 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 21:55:49.17 ID:HTa7p2ZPo (+24,+29,-7)
    ミキミキはやるとなったらストイックだから怖いね
    38 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 22:04:18.52 ID:LYSB8GzLo (+29,+29,-10)
    プロデューサーと同級生やってるからバレるの早そう
    39 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 22:41:42.89 ID:O6Gw7yOI0 (+28,+30,-84)
    原作月と比較して

    初期の被害者の鑑取りされたらヤバイけど
    現状、原作月以上に切れる、と言うか相性がいいからそこまで行き着くのが難しいな。

    丸で失敗しないのび太みたいに道具を過信もしないし安全な所で無駄に怯えない。
    正義の初志を外れない
    端から見た場合の「デスノ持ってたら馬鹿じゃない限りバレねーだろw」を地で行ってるから今の所相当手強いぞ
    40 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 23:09:50.31 ID:H0dYvL02o (-26,-11,-2)
    くっさ
    41 : 以下、名無しにか - 2015/07/12(日) 23:16:30.55 ID:95QN6Ja90 (+29,+30,-27)
    >>31を見る限り夜神くんよりミキミキの方がお利口なんじゃ…
    そういえば全国学力テスト一位なんだっけ
    42 : 以下、名無しにか - 2015/07/13(月) 02:18:01.91 ID:paXc/Jhi0 (+13,+18,-5)
    Lクラスなら最初の2名の犯行を知ったらばれますから、残念!
    43 : 以下、名無しにか - 2015/07/13(月) 07:26:59.10 ID:RQrfV3sfO (+24,+29,-50)
    美希の家は公務員
    警察官は公務員
    上手く繋げたな


    つまりメロが転がり込む先はジャパニーズマフィアの雪h
    44 : 以下、名無しにか - 2015/07/13(月) 23:02:41.22 ID:oOElaj9fo (+16,+26,-3)
    LPが誕生するのか
    45 : 以下、名無しにか - 2015/07/14(火) 00:07:47.52 ID:2hgnBXYG0 (+33,+30,+0)
    【美希の自室】


    美希「ふぅ。これで今日の裁きは終了なの」

    リューク「しかし本当にブレないな、ミキは」

    美希「えっ?」

    リューク「いや、あんなやつが出てきたってのに、全然意に介さずいつも通りに裁きをこなすあたりが」

    美希「あんなやつ……? ああ、あのイケメン君のこと? ミキ、もうすっかり忘れてたの」

    リューク「とことんマイペースだな」

    美希「前向きって言ってほしいの」

    リューク「でも流石にもうちょっと警戒した方がいいんじゃないのか? 全世界の警察が捜査を始めてるとか言ってたぞ」

    美希「ふふん。ミキは警察なんかちっとも怖くないの」

    リューク「? なんだ、えらく自信ありげだな」

    美希「うん。だって……」

     コンコン

    「美希ー? 入っていい?」

    美希「! お、お姉ちゃん!? ちょ、ちょっと待つの!」ガタガタ

    (慌ててデスノートを机の引き出しにしまう美希)

    美希「い、いーよ!」

     ガチャッ

    「わー。相変わらず散らかってるね」

    リューク(星井菜緒……美希の姉か)
    46 : 以下、名無しにか - 2015/07/14(火) 00:21:40.86 ID:2hgnBXYG0 (+33,+30,+0)
    美希「もー、入ってくるなりうるさいの。それで何か用なの?」

    菜緒「うん。この前貸した漫画返してくんない? 友達が読みたいって言ってて」

    美希「あー、あれなら……あっ」

    菜緒「?」

    美希「(しまった……今デスノートを隠した引き出しなの)あ、後で探して持って行くの!」

    菜緒「あんた……まさかなくしたんじゃないでしょうね」

    美希「な、なくしてないの! ホントだってば!」

    菜緒「まあ、それならいいけど……」

    リューク「気を付けろよ、ミキ」

    美希「?」

    リューク「今机の中にあるデスノート、触られたら触った人間には俺の姿が見える」

    美希「! ……(そういう大切な事を今頃……この死神は……)」

    菜緒「どしたの? 美希」

    美希「ん? んーん、なんでもないの」

    菜緒「そう? あ、それとさっきパパ帰ってきたから。まだ起きてたら下りてきて顔見せなさいって、ママが」

    美希「ん。わかったの。すぐに行くの」

    菜緒「じゃ、漫画の件よろしくねー」

    美希「はいなの」

     バタン

    美希「……もー、そういうことは先に言っておいてほしいの」

    リューク「すまん」

    美希「もしお姉ちゃんがリュークの顔見たら、それだけで心臓麻痺で死んじゃうって思うな」

    リューク「それは流石にひどいって思うな」

    美希「ミキのマネしちゃ、ヤ」

    リューク「すまん。で、さっき言いかけてたのは何だったんだ? 警察なんかちっとも怖くない、って」

    美希「ああ、それはね……」

    リューク「?」

    美希「下にいこ。説明する手間が省けたの」
    47 : 以下、名無しにか - 2015/07/14(火) 00:38:06.57 ID:2hgnBXYG0 (+33,+30,+0)
    【星井家のリビング】


    美希「パパ、お帰りなさいなの」

    星井父「おう、ただいま美希。いい子にしてたか?」

    美希「うん。ミキはいつでもいい子なの」

    星井父「そーかそーか。えらいぞー美希」ナデナデ

    美希「えへへ」

    菜緒「相変わらずパパは美希にデレデレねぇ」

    星井父「む。そんなことはないぞ。パパは菜緒の事も大好きだからな」

    菜緒「はいはい」

    星井父「あー、またそうやって父をぞんざいに扱う! 美希ー、菜緒が冷たいよー」

    美希「もう。困ったパパなの」ナデナデ

    星井父「ありがとう。美希は本当に優しいなぁ……パパ感動して涙が出ちゃう」

    星井母「もう、帰ってくるなり何やってるのよ」

    星井父「何って……娘達とのスキンシップだよ。大切な事だろ?」

    星井母「まあそれはそれで大いに結構だけど。でも帰るなら帰るって言っておいてほしかったわ。おかずもう残ってないわよ?」

    星井父「ああ、いいよ。ありあわせのもんで適当に食うから」

    菜緒「パパ、最近また忙しいの?」

    星井父「まあな。ほら、今テレビでもやってるだろ? キラ事件っての。パパ、あれの捜査本部に入っててな」

    美希「!」

    菜緒「えっ、そうなんだ! あっ、じゃあ今日やってたあれもパパが絡んでたの?」

    星井父「今日……? ああ、あの生中継か。あれはLって探偵が独断でやったんだ。警察はほとんど関与してない」

    菜緒「そうなんだ。って、Lってあのイケメンの人? パパ、あの人と一緒に捜査してるの? いいなー」

    星井父「いや、あれは替え玉だよ。本物のLは俺達警察の人間もまだ会ったことがない。一応、協力して捜査している形にはなってるけどな」

    美希「! (……替え玉……)」

    星井母「ちょっとあなた。そんなこと喋っちゃっていいの?」

    星井父「これくらい別にいいだろう。家族なんだし。あっ、でも学校の友達とかには言っちゃだめだぞ」

    菜緒「分かってるよ、そのくらい。ねー美希?」

    美希「…………」

    菜緒「美希?」

    美希「えっ、う、うん! もちろんなの!」

    リューク(……警察官の父親……! これがミキが警察を恐れていない理由……!)
    48 : 以下、名無しにか - 2015/07/14(火) 00:59:44.79 ID:2hgnBXYG0 (+33,+30,+0)
    星井母「明日はまた早いの?」

    星井父「ああ。それに多分また数日は帰って来れないと思う。なんせ雲をつかむような事件だからな」

    菜緒「そうなんだー。じゃあまだキラってのがどんな奴かってのも分かってないんだね」

    美希「!」

    星井父「そうだな。もしかしたら今日の生中継である程度目星が付くかとも思われてたんだが……」

    菜緒「てんで手がかりなしって感じ?」

    星井父「まあそんなとこだ」

    菜緒「そっかー。まあそもそも本当にキラなんているの? って感じだしね。心臓麻痺で人を殺すなんてさ」

    星井父「まあな。今日めぼしい結果が出なかったこともあって、警察の中でも結構意見は割れてるよ」

    美希「…………」

    星井母「美希? どうしたの? なんかさっきからえらくおとなしいけど」

    美希「えっ? そ、そんなことないの! ただえっと、ちょっとお話が難しいかなって……」

    星井父「はは。まあ美希にはまだちょっと早かったかな」

    菜緒「新聞も読まないしね、美希は」

    美希「むー。お姉ちゃんだってテレビ欄と四コマ漫画しか読まないくせに」

    菜緒「うっ、うるさいな! 大学生は忙しいの!」

    美希「ふーんだ。ミキだってアイドルやってて忙しいもん」

    星井母「はいはい、もうくだらないことでケンカしないの。今日は遅いからもう寝なさい。パパは明日も朝早いんだし」

    菜緒・美希「はーい」
    49 : 以下、名無しにか - 2015/07/14(火) 01:12:12.15 ID:2hgnBXYG0 (+33,+30,+0)
    【美希の自室】


    リューク「警察官の父親か……なるほどな。父親からある程度警察の情報を得られる自信があったから、警察なんて怖くないって言ってたのか」

    美希「まあね。でもまさかキラ事件を直接捜査するチームに入っていたとまでは思わなかったの。ミキ、ちょっとびっくりしちゃった」

    リューク「ククッ。どうだ? 父親に追われる気分ってのは」

    美希「追われる? 何言ってるの? リューク」

    リューク「えっ」

    美希「パパ、さっき言ってたじゃん。警察はまだ全然キラの目星も付いてないって」

    リューク「いや、でも捜査情報の全部を話しているとは限らないだろ」

    美希「大丈夫だよ。パパはミキ達家族には絶対ウソつかないもん」

    リューク「……ああ、そう……。(どこからくるんだ? こいつのこの根拠の無い自信は……)」

    美希「でもまさかあのイケメン君が替え玉だったとはねー。Lって人もなかなかやるの」

    リューク「どんな奴なんだろうな? 本物のLって奴は」

    美希「さあね。ま、どっちにしろミキにはカンケ―無いの。今日はもう眠いから寝ようっと。あふぅ」

    リューク「…………」
    50 : 以下、名無しにか - 2015/07/14(火) 01:13:28.58 ID:2hgnBXYG0 (+27,+29,-2)
    一旦ここまで。
    続きはまた明日以降に。
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