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元スレ美希「デスノート」
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>>650
まともな裁判をしてくれると思ってんの?
まともな裁判をしてくれると思ってんの?
凶悪犯罪の程度については議論の余地があるが、完全に凶悪犯のみに狙いを絞ってくれる
神気取りじゃなく世の中を安心して過ごせるためにって美希なら悪とは呼べんしな
凶悪犯が近所に潜伏してたり、捕まっても出所して再犯の恐怖は半端ない
神気取りじゃなく世の中を安心して過ごせるためにって美希なら悪とは呼べんしな
凶悪犯が近所に潜伏してたり、捕まっても出所して再犯の恐怖は半端ない
Lも可能性としては考えてるっぽいけど、『裁きキラ』と『アイドル関係者殺害キラ』は全く無関係ってのが一番自然な考えなんじゃないの?
クラスメイト殺しの件からしてミキはキラっぽいが、監視カメラの映像から裁きをしている様子はなかったので『裁きキラ』の可能性は低い。よってミキを『アイドルキラ1』とすると、『アイドルキラは』あともう一人いる。
脅しの信憑性を増すために『アイドルキラ1or2』が『裁きキラ』を騙って黒井に接近、ミキが父から手に入れた情報からLが邪魔と判断し、依頼。
キラが単独って推定なら『アイドルキラ=裁きキラ』が主流だろうけど、複数いるなら『アイドルキラ=裁きキラ』は成り立ち辛いのでは。
クラスメイト殺しの件からしてミキはキラっぽいが、監視カメラの映像から裁きをしている様子はなかったので『裁きキラ』の可能性は低い。よってミキを『アイドルキラ1』とすると、『アイドルキラは』あともう一人いる。
脅しの信憑性を増すために『アイドルキラ1or2』が『裁きキラ』を騙って黒井に接近、ミキが父から手に入れた情報からLが邪魔と判断し、依頼。
キラが単独って推定なら『アイドルキラ=裁きキラ』が主流だろうけど、複数いるなら『アイドルキラ=裁きキラ』は成り立ち辛いのでは。
前に仲違いとか利用されるとか言われてたけど、あえてどっちかが身代わりになって片方から疑いを逃がす説を推す
ミキがデスノ使わなくても
春香があのまま765有利になるようデスノ乱用してたら
どのみちLに疑われるのは時間の問題だった気がする
春香があのまま765有利になるようデスノ乱用してたら
どのみちLに疑われるのは時間の問題だった気がする
どのタイミングの話かわからんけど、犯罪者でない上に特に不審な死に方でもなければそう簡単にはたどり着かんと思う
今の美希春香なら、レイ・ペンパーみたいな犯罪者ではない人間も殺れるんだろうか
そこまで行ったら後戻りできない気もするが
そこまで行ったら後戻りできない気もするが
少なくとも春香はアイドルとしての成功を阻むものには容赦しないだろう
765プロから逮捕者が出たとかなればトップアイドルとか望むべくもないし
765プロから逮捕者が出たとかなればトップアイドルとか望むべくもないし
黒井(どういうことだ? コイルは金で動く探偵と聞いていたが……)
黒井(金ではなく、依頼の本当の理由を知りたいだと……?)
黒井(いやだが、この状況で私に選択肢など……)
『どうされますか? まあ応じられないというのであれば、私が調べた事実を全て警察に……』
黒井「ま、待ってくれ。分かった。分かったから」
『では、応じて頂けるのですね?』
黒井「……ああ」
黒井(やむを得ん……この事がキラにばれれば私は殺されるだろうが、ここでコイルの要求を拒んだとしてもどのみち同じ事……)
黒井(私が警察に逮捕され、その事実が報道されれば……確実にキラは私を殺す)
黒井(表向きは犯罪者裁きの一環としてだろうが……しかしその裏の目的としては)
黒井(……キラの正体を最も知りうる位置にいる私を、警察が取り調べるのを防ぐために……)
黒井(ならばもうこれは賭けだ。今ここでコイルに全てを話しても、その事が即キラに知られるわけではない……そう信じて賭けるしかない)
『では……早速お聞きいたします。あなたが私に依頼をしてきた本当の理由を教えて下さい。もしあなたの背後に真の依頼人がいるのであれば、それが誰なのかも』
黒井「……分かった……」
『…………』
黒井「私に、『“L”の正体を明かせ』と言ってきたのは……キラだ」
『! ……詳しく、お聞かせ願えますか』
黒井「最初は……キラ事件が起こってすぐの頃だった。会社に、私宛てに一通の匿名の手紙が届き――……」
黒井(金ではなく、依頼の本当の理由を知りたいだと……?)
黒井(いやだが、この状況で私に選択肢など……)
『どうされますか? まあ応じられないというのであれば、私が調べた事実を全て警察に……』
黒井「ま、待ってくれ。分かった。分かったから」
『では、応じて頂けるのですね?』
黒井「……ああ」
黒井(やむを得ん……この事がキラにばれれば私は殺されるだろうが、ここでコイルの要求を拒んだとしてもどのみち同じ事……)
黒井(私が警察に逮捕され、その事実が報道されれば……確実にキラは私を殺す)
黒井(表向きは犯罪者裁きの一環としてだろうが……しかしその裏の目的としては)
黒井(……キラの正体を最も知りうる位置にいる私を、警察が取り調べるのを防ぐために……)
黒井(ならばもうこれは賭けだ。今ここでコイルに全てを話しても、その事が即キラに知られるわけではない……そう信じて賭けるしかない)
『では……早速お聞きいたします。あなたが私に依頼をしてきた本当の理由を教えて下さい。もしあなたの背後に真の依頼人がいるのであれば、それが誰なのかも』
黒井「……分かった……」
『…………』
黒井「私に、『“L”の正体を明かせ』と言ってきたのは……キラだ」
『! ……詳しく、お聞かせ願えますか』
黒井「最初は……キラ事件が起こってすぐの頃だった。会社に、私宛てに一通の匿名の手紙が届き――……」
松田「ほぼって……もう確定なんじゃ?」
相沢「確かに……黒井氏の言っていたことが本当なら、キラによって、961プロに居た黒井氏の右腕でもあった取締役の者と、961プロと結託して765プロを陥れようとしていた他のアイドル事務所の社長や会長が軒並み殺されたということになる……つまりそれが、あのアイドル事務所関係者連続死亡事案の真相……」
松田「それに加えて、キラは961プロのプロデューサーを765プロへ移籍させるよう命じていたわけですからね……」
L「……一応、キラがカモフラージュとして、そのように765プロダクションの人間を疑わせるように仕向けている、という可能性もありますから」
松田「ああ、なるほど」
L「ただその場合、その事実を黒井氏に口止めし、他に漏れないようにしていたのでは意味が無い……なので可能性としては限りなくゼロに近いと思われます」
相沢「確かに」
総一郎「……では竜崎。765プロダクションの中にキラがいるという可能性は……」
L「99%以上です」
星井父「! …………」
総一郎「まあ……そうだな。黒井氏の供述内容にも不自然な点は無かったし……竜崎の言うように、自分の命がかかっているこの状況で、あえて嘘をつくとは考え難い」
松田「そうっすね……」
L「そして今回、キラが黒井氏に“L”の正体を明かすよう命じてきた事を考えると……キラは“L”が自分を追っていることに気付いていると考えられます」
相沢「そうだろうな。だからこそ黒井氏をしてその正体を明かさせ、消そうとしている……」
L「はい。ですが……二日前にも同じ話が出ましたが、現時点で“L”がキラ事件の捜査に関わっている事を知っている者はそう多くはありません」
星井父「…………」
L「この捜査本部にいる皆さんと……後はせいぜい、警察関係者くらいのはずなんです」
相沢「確かに……黒井氏の言っていたことが本当なら、キラによって、961プロに居た黒井氏の右腕でもあった取締役の者と、961プロと結託して765プロを陥れようとしていた他のアイドル事務所の社長や会長が軒並み殺されたということになる……つまりそれが、あのアイドル事務所関係者連続死亡事案の真相……」
松田「それに加えて、キラは961プロのプロデューサーを765プロへ移籍させるよう命じていたわけですからね……」
L「……一応、キラがカモフラージュとして、そのように765プロダクションの人間を疑わせるように仕向けている、という可能性もありますから」
松田「ああ、なるほど」
L「ただその場合、その事実を黒井氏に口止めし、他に漏れないようにしていたのでは意味が無い……なので可能性としては限りなくゼロに近いと思われます」
相沢「確かに」
総一郎「……では竜崎。765プロダクションの中にキラがいるという可能性は……」
L「99%以上です」
星井父「! …………」
総一郎「まあ……そうだな。黒井氏の供述内容にも不自然な点は無かったし……竜崎の言うように、自分の命がかかっているこの状況で、あえて嘘をつくとは考え難い」
松田「そうっすね……」
L「そして今回、キラが黒井氏に“L”の正体を明かすよう命じてきた事を考えると……キラは“L”が自分を追っていることに気付いていると考えられます」
相沢「そうだろうな。だからこそ黒井氏をしてその正体を明かさせ、消そうとしている……」
L「はい。ですが……二日前にも同じ話が出ましたが、現時点で“L”がキラ事件の捜査に関わっている事を知っている者はそう多くはありません」
星井父「…………」
L「この捜査本部にいる皆さんと……後はせいぜい、警察関係者くらいのはずなんです」
相沢「……竜崎。もうここまで分かっているんだ。765プロダクション関係者全員を任意で取り調べてもいいのでは?」
L「いえ。殺し方が特定できていない現状ではそのやり方は危険です」
相沢「しかし殺すには顔と名前が必要……確かに、局長と模木は前の聞き取り調査の際に顔を晒しているが、名前は偽名の警察手帳を使っていたから知られていないはず」
松田「確かに」
L「相沢さん。黒井氏を脅迫している方のキラが、同氏に指示していた内容をよく思い出してください」
相沢「?」
総一郎「……『もし難しければ顔写真だけでも入手してほしい』……か」
相沢「あっ」
L「はい。私も最初に聞いたときは、何故? と思いましたが……もしかしたらこのキラは顔だけでも人を殺せる能力を持っているのかもしれません」
松田「なるほど……」
L「以前、私が犯罪者を誤った名前で報道させたとき、その犯罪者は訂正報道がされるまでは殺されなかったということがありましたが……その事も、犯罪者裁きをしているキラは黒井氏を脅迫しているキラとは別の者だと考えれば一応の説明はつきます」
松田「で、でもそれだと、765プロの全員に顔を見られてる局長と模木さんはやばいんじゃ……」
総一郎・模木「…………!」
L「はい。……ですが、実際に今二人を殺すことは考えられません。相沢さんが言っていたとおり、二人は偽名を使っていたのですから……今二人を殺せば、『765プロダクションの中に顔だけで殺せるキラがいる』というようなものです」
松田「いやでもそれだけじゃ、何の保証にも……」
L「私が言いたいのは、だから慎重に捜査すべきということです。絶対に、765プロダクション側に我々が調べていることを気付かれてはなりません。気付かれたらその時点でキラは捕まえられなくなる……どころか、追っていることが気付かれた者は全て殺されるくらいに考えて下さい」
L「765プロダクションの中にキラの能力を持った者が何人いるのかはまだ分かりませんが、765プロダクションを洗っていけばきっとたどりつけます。まず誰が能力を持っているのか、何人持っているのかを完璧に把握する」
L「その能力は顔と名前さえ……あるいは顔だけでも分かれば念じるだけで殺せる物だと考えた場合、その見分けはとても難しく危険も伴います」
L「ですので繰り返しになりますが、絶対に気付かれないよう慎重に調べ……その者がその能力を持っているという証拠と、殺しを行って来たという証拠を誰に説明しても明白であると納得できる形で捕まえます。気付かれずに証拠を押さえる……それしかありません」
L「くれぐれも、焦った行動、先走った行動……一人の判断で動かないようにして下さい」
L「いえ。殺し方が特定できていない現状ではそのやり方は危険です」
相沢「しかし殺すには顔と名前が必要……確かに、局長と模木は前の聞き取り調査の際に顔を晒しているが、名前は偽名の警察手帳を使っていたから知られていないはず」
松田「確かに」
L「相沢さん。黒井氏を脅迫している方のキラが、同氏に指示していた内容をよく思い出してください」
相沢「?」
総一郎「……『もし難しければ顔写真だけでも入手してほしい』……か」
相沢「あっ」
L「はい。私も最初に聞いたときは、何故? と思いましたが……もしかしたらこのキラは顔だけでも人を殺せる能力を持っているのかもしれません」
松田「なるほど……」
L「以前、私が犯罪者を誤った名前で報道させたとき、その犯罪者は訂正報道がされるまでは殺されなかったということがありましたが……その事も、犯罪者裁きをしているキラは黒井氏を脅迫しているキラとは別の者だと考えれば一応の説明はつきます」
松田「で、でもそれだと、765プロの全員に顔を見られてる局長と模木さんはやばいんじゃ……」
総一郎・模木「…………!」
L「はい。……ですが、実際に今二人を殺すことは考えられません。相沢さんが言っていたとおり、二人は偽名を使っていたのですから……今二人を殺せば、『765プロダクションの中に顔だけで殺せるキラがいる』というようなものです」
松田「いやでもそれだけじゃ、何の保証にも……」
L「私が言いたいのは、だから慎重に捜査すべきということです。絶対に、765プロダクション側に我々が調べていることを気付かれてはなりません。気付かれたらその時点でキラは捕まえられなくなる……どころか、追っていることが気付かれた者は全て殺されるくらいに考えて下さい」
L「765プロダクションの中にキラの能力を持った者が何人いるのかはまだ分かりませんが、765プロダクションを洗っていけばきっとたどりつけます。まず誰が能力を持っているのか、何人持っているのかを完璧に把握する」
L「その能力は顔と名前さえ……あるいは顔だけでも分かれば念じるだけで殺せる物だと考えた場合、その見分けはとても難しく危険も伴います」
L「ですので繰り返しになりますが、絶対に気付かれないよう慎重に調べ……その者がその能力を持っているという証拠と、殺しを行って来たという証拠を誰に説明しても明白であると納得できる形で捕まえます。気付かれずに証拠を押さえる……それしかありません」
L「くれぐれも、焦った行動、先走った行動……一人の判断で動かないようにして下さい」
模木「……係長」
星井父「ん? 何だ? 模木」
模木「いえ、その……」
星井父「……大丈夫だ。変な気を遣うな」
模木「係長」
星井父「美希が疑われていたのは前からの事だし……それにもう、覚悟はできている」
模木「…………」
星井父「今は自分にできることをやるだけだ。……竜崎」
L「はい。何でしょう」
星井父「心臓麻痺死者の洗い出し……美希以外の765プロ事務所関係者の住所地近辺の死亡者の分については、俺が担当しても構わないな?」
L「はい。是非よろしくお願いします。ですが……」
星井父「分かってる。俺一人に任せるのは不安なんだろう? キラが複数存在する可能性がある以上、美希が所属している765プロの中からキラにつながる者が出る事は俺にとっては決して望ましい事じゃないからな。だから模木、お前も手伝え。ダブルチェック体制だ」
模木「! はい」
星井父「これなら文句無いな? 竜崎」
L「……はい。ではそれでお願いします」
L「…………」
L(キラの能力を持つ者が全部で何人いるのかは分からないが……少なくとも、765プロダクションの中に必ず一人はいる)
L(そしてキラが複数存在する可能性が出てきた以上、例の二人の心臓麻痺死者の件のみをもって、星井美希をキラであると推理する論拠は少し弱くなったが……)
L(もし仮に、犯罪者裁きをしている者も含め、キラの能力を持つ者が全て765プロダクションの中にいて、そのうちの一人が星井美希なのだとすれば……)
L(例の私達の監視中に、星井美希と他のキラが連携して裁きを行うことも容易だったといえる)
L(いずれにしても……一人であれ複数であれ、まずは765プロダクションの中にいるキラを特定し、捕まえる事)
L(そして勿論、こちら側の犠牲者は一人も出してはならない)
L(誰一人欠かすことなく……キラの能力を持つ者を、必ず全員捕まえてみせる)
星井父「ん? 何だ? 模木」
模木「いえ、その……」
星井父「……大丈夫だ。変な気を遣うな」
模木「係長」
星井父「美希が疑われていたのは前からの事だし……それにもう、覚悟はできている」
模木「…………」
星井父「今は自分にできることをやるだけだ。……竜崎」
L「はい。何でしょう」
星井父「心臓麻痺死者の洗い出し……美希以外の765プロ事務所関係者の住所地近辺の死亡者の分については、俺が担当しても構わないな?」
L「はい。是非よろしくお願いします。ですが……」
星井父「分かってる。俺一人に任せるのは不安なんだろう? キラが複数存在する可能性がある以上、美希が所属している765プロの中からキラにつながる者が出る事は俺にとっては決して望ましい事じゃないからな。だから模木、お前も手伝え。ダブルチェック体制だ」
模木「! はい」
星井父「これなら文句無いな? 竜崎」
L「……はい。ではそれでお願いします」
L「…………」
L(キラの能力を持つ者が全部で何人いるのかは分からないが……少なくとも、765プロダクションの中に必ず一人はいる)
L(そしてキラが複数存在する可能性が出てきた以上、例の二人の心臓麻痺死者の件のみをもって、星井美希をキラであると推理する論拠は少し弱くなったが……)
L(もし仮に、犯罪者裁きをしている者も含め、キラの能力を持つ者が全て765プロダクションの中にいて、そのうちの一人が星井美希なのだとすれば……)
L(例の私達の監視中に、星井美希と他のキラが連携して裁きを行うことも容易だったといえる)
L(いずれにしても……一人であれ複数であれ、まずは765プロダクションの中にいるキラを特定し、捕まえる事)
L(そして勿論、こちら側の犠牲者は一人も出してはならない)
L(誰一人欠かすことなく……キラの能力を持つ者を、必ず全員捕まえてみせる)
【二週間後・キラ対策捜査本部(都内のホテルの一室)】
総一郎「アイドル事務所関係者連続殺人事件……その最初の犠牲者、961プロ元取締役の轡儀柳次……彼が死んだ日から過去に遡って、各765プロ関係者の住所地近辺で心臓麻痺、心不全、心筋梗塞、心臓発作など、キラの能力による殺人と実質的に同視しうる死因により亡くなった者を皆で手分けして調べてみたが……竜崎」
L「はい」
総一郎「現時点で、轡儀氏が亡くなった日から過去半年間分の死亡者を洗い出したが……この中で、キラの能力により殺された可能性が高いと考えられるのは……この一名だけだな」
L「……はい。死因も文字通り『心臓麻痺』ですし……その他の死亡時の状況からしても……まず間違い無いでしょう」
L「…………」
L(烏森隼人……会社員、享年24歳……轡儀氏が亡くなった日の二週間前の日に心臓麻痺により死亡。それまで心臓に関する病気を患ったことはなく、既往歴も無し)
L(死亡推定時刻は同日23時50分頃。その約一時間後の翌日深夜1時頃に、ランニングをしていた付近の住民が路上で仰向けに倒れていた烏森氏を発見し、警察と救急に通報……その後間も無く、搬送された病院内で死亡が確認されている)
L(さらにその後、念の為に検死されたが……『心臓麻痺で死亡した』ということ以外に新たな事実は発見されず、また当時はキラ事件が始まる前だったこともあり、特に事件化もされなかった)
L(しかし今回の捜査において……この烏森氏について、着目すべき事実が明らかになった)
L(同居していた家族に聞き取り調査を行ったところ……烏森氏は死亡した当日、765プロのファーストライブに行っていた)
L(さらに家族の証言、ライブ当日の所持品、さらにブログやSNSで烏森氏が行っていた書き込み等から……彼は765プロの中でも、特定のアイドルのデビュー当初からの熱狂的なファンだったことが分かった)
L(そのアイドルとは……765プロダクション所属アイドル・天海春香)
総一郎「アイドル事務所関係者連続殺人事件……その最初の犠牲者、961プロ元取締役の轡儀柳次……彼が死んだ日から過去に遡って、各765プロ関係者の住所地近辺で心臓麻痺、心不全、心筋梗塞、心臓発作など、キラの能力による殺人と実質的に同視しうる死因により亡くなった者を皆で手分けして調べてみたが……竜崎」
L「はい」
総一郎「現時点で、轡儀氏が亡くなった日から過去半年間分の死亡者を洗い出したが……この中で、キラの能力により殺された可能性が高いと考えられるのは……この一名だけだな」
L「……はい。死因も文字通り『心臓麻痺』ですし……その他の死亡時の状況からしても……まず間違い無いでしょう」
L「…………」
L(烏森隼人……会社員、享年24歳……轡儀氏が亡くなった日の二週間前の日に心臓麻痺により死亡。それまで心臓に関する病気を患ったことはなく、既往歴も無し)
L(死亡推定時刻は同日23時50分頃。その約一時間後の翌日深夜1時頃に、ランニングをしていた付近の住民が路上で仰向けに倒れていた烏森氏を発見し、警察と救急に通報……その後間も無く、搬送された病院内で死亡が確認されている)
L(さらにその後、念の為に検死されたが……『心臓麻痺で死亡した』ということ以外に新たな事実は発見されず、また当時はキラ事件が始まる前だったこともあり、特に事件化もされなかった)
L(しかし今回の捜査において……この烏森氏について、着目すべき事実が明らかになった)
L(同居していた家族に聞き取り調査を行ったところ……烏森氏は死亡した当日、765プロのファーストライブに行っていた)
L(さらに家族の証言、ライブ当日の所持品、さらにブログやSNSで烏森氏が行っていた書き込み等から……彼は765プロの中でも、特定のアイドルのデビュー当初からの熱狂的なファンだったことが分かった)
L(そのアイドルとは……765プロダクション所属アイドル・天海春香)
L(そして彼が死亡していた場所は、彼の自宅や職場からも、またそのライブ会場からもかなり距離の離れた場所であり、一見すると、何故こんな所に行っていたのか分からないような場所だった)
L(その場所とは……天海春香の自宅から、徒歩十分程度の距離にある路上)
L(さらに、当日現場に駆け付けた警察官の証言から、烏森氏の遺体のすぐ傍には一本の包丁が落ちていたことが判明)
L(家族の証言から、その包丁は同氏が自宅から持ち出した物と確認。血痕等の付着は無く、柄に付いていた指紋も烏森氏及びその家族のもののみだった)
L(そして烏森氏の死亡推定時刻から遡り、最寄駅の防犯カメラをチェックしたところ……)
L(彼の死亡推定時刻の僅か十分ほど前に、その駅の改札を通過する天海春香と、そのほとんどすぐ後に、彼女の後を追うように改札を通過した烏森氏の映像が確認できた)
L(そして烏森氏が死亡していた場所は、駅からほど近い距離の路上……)
L(天海春香の熱狂的なファンであった彼が、765プロのライブに行った日の深夜に、自身とは何の縁もゆかりも無い場所にある天海春香の自宅の最寄駅の改札を、天海春香のすぐ後を追うように通過する……こんな事が偶然で起こるはずが無い)
L(100%、彼は天海春香の後をつけていた)
L(そして彼が天海春香の後を追って駅の改札を通ってから十分後に心臓麻痺で死亡……しかもその遺体の横には血痕等が付着していない包丁……)
L(一方、彼の死から二週間後に轡儀氏が殺され、それを皮切りにアイドル事務所関係者連続殺人事件が発生……)
L(黒井氏に対する脅迫の件から、アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人が765プロダクションの中にいることは間違い無い)
L(そしてその者が『“L”の顔写真だけでも入手してほしい』と黒井氏に言っていたことから、その者が『顔だけで人を殺せる』キラの能力を持っていると仮定すれば……)
L(状況証拠しか無いことは百も承知だが……『烏森氏が何らかの理由で天海春香を襲い、彼の顔を見た天海春香がキラの能力で彼を殺した』……そう考えるのが最も自然だ)
L(いくらデビュー当初からのファンとはいえ、普通に考えてそのファンの氏名まで知っている可能性は低いだろうが……天海春香が『顔だけで殺せるキラ』と考えればその点も十分説明がつく)
L(ここまで情報が揃えば、後は天海春香本人に当日の彼との接点の有無について聞きたいところだが――……)
L(言うまでもなく、キラの能力を持っている可能性が濃厚な相手にそれをするのは危険過ぎる……ましてや『顔だけで殺せるキラ』の可能性があるのであれば猶更)
L(天海春香の家族にでも聞けば、彼女の当日の帰宅時刻、帰って来た際の様子がどうだったか等は分かるだろうが……それすらも、天海春香本人に、我々が彼女を調べている事実が伝わってしまう危険性を考えたらすべきではない)
L(またあるいは、彼女にこちら側の顔を一切見られないようにした上で逮捕・拘束し、監禁の上、尋問……それも考えたが、物的証拠が何も無い状況でそこまでするのは無理がある……)
L(しかし……アイドル事務所関係者連続殺人事件との関係において、天海春香は現時点では限り無く黒に近いと言っていい)
L(その上で肝要なのは、今後……天海春香から、どうやってその証拠……キラとしての能力を使い、人を殺してきたことの証拠を掴むかだ)
L「…………」
L(その場所とは……天海春香の自宅から、徒歩十分程度の距離にある路上)
L(さらに、当日現場に駆け付けた警察官の証言から、烏森氏の遺体のすぐ傍には一本の包丁が落ちていたことが判明)
L(家族の証言から、その包丁は同氏が自宅から持ち出した物と確認。血痕等の付着は無く、柄に付いていた指紋も烏森氏及びその家族のもののみだった)
L(そして烏森氏の死亡推定時刻から遡り、最寄駅の防犯カメラをチェックしたところ……)
L(彼の死亡推定時刻の僅か十分ほど前に、その駅の改札を通過する天海春香と、そのほとんどすぐ後に、彼女の後を追うように改札を通過した烏森氏の映像が確認できた)
L(そして烏森氏が死亡していた場所は、駅からほど近い距離の路上……)
L(天海春香の熱狂的なファンであった彼が、765プロのライブに行った日の深夜に、自身とは何の縁もゆかりも無い場所にある天海春香の自宅の最寄駅の改札を、天海春香のすぐ後を追うように通過する……こんな事が偶然で起こるはずが無い)
L(100%、彼は天海春香の後をつけていた)
L(そして彼が天海春香の後を追って駅の改札を通ってから十分後に心臓麻痺で死亡……しかもその遺体の横には血痕等が付着していない包丁……)
L(一方、彼の死から二週間後に轡儀氏が殺され、それを皮切りにアイドル事務所関係者連続殺人事件が発生……)
L(黒井氏に対する脅迫の件から、アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人が765プロダクションの中にいることは間違い無い)
L(そしてその者が『“L”の顔写真だけでも入手してほしい』と黒井氏に言っていたことから、その者が『顔だけで人を殺せる』キラの能力を持っていると仮定すれば……)
L(状況証拠しか無いことは百も承知だが……『烏森氏が何らかの理由で天海春香を襲い、彼の顔を見た天海春香がキラの能力で彼を殺した』……そう考えるのが最も自然だ)
L(いくらデビュー当初からのファンとはいえ、普通に考えてそのファンの氏名まで知っている可能性は低いだろうが……天海春香が『顔だけで殺せるキラ』と考えればその点も十分説明がつく)
L(ここまで情報が揃えば、後は天海春香本人に当日の彼との接点の有無について聞きたいところだが――……)
L(言うまでもなく、キラの能力を持っている可能性が濃厚な相手にそれをするのは危険過ぎる……ましてや『顔だけで殺せるキラ』の可能性があるのであれば猶更)
L(天海春香の家族にでも聞けば、彼女の当日の帰宅時刻、帰って来た際の様子がどうだったか等は分かるだろうが……それすらも、天海春香本人に、我々が彼女を調べている事実が伝わってしまう危険性を考えたらすべきではない)
L(またあるいは、彼女にこちら側の顔を一切見られないようにした上で逮捕・拘束し、監禁の上、尋問……それも考えたが、物的証拠が何も無い状況でそこまでするのは無理がある……)
L(しかし……アイドル事務所関係者連続殺人事件との関係において、天海春香は現時点では限り無く黒に近いと言っていい)
L(その上で肝要なのは、今後……天海春香から、どうやってその証拠……キラとしての能力を使い、人を殺してきたことの証拠を掴むかだ)
L「…………」
総一郎「……竜崎。烏森隼人……この者がキラの能力によって殺されたとすれば……」
L「はい。十中八九……いえ、ほぼ100%……天海春香でしょうね。そうでなければ、正直言ってここまでの偶然は考えられません」
L「そして烏森氏の死亡からわずか二週間後に轡儀氏が殺され、アイドル事務所関係者連続殺人事件が起こっていること、さらにその犯人も765プロダクションの関係者であると考えられることからすると……」
総一郎「その人物も、当然天海春香……ということになるな」
L「はい。まず間違い無いと思います」
松田「はあ……まさかはるるんがキラだったなんて……ショックでかいなあ……」
相沢「……松田」
松田「あっ、す、すみません!」
星井父「…………」
模木「係長……」
星井父「ああ……すまん。大丈夫だ……」
模木「…………」
星井父「…………」
星井父(確かにこの状況では、そう考えるしか……しかし天海春香がキラなら、美希は……)
星井父(いや、竜崎の言うように、アイドル事務所関係者を殺した者が前のプロデューサーを殺した者とは別の者なら……)
星井父(たとえ前者が天海春香であったとしても、後者が美希でないという事にはならない……)
星井父(それに加えて、美希のクラスメイトの男子の件……)
星井父(もし仮に、キラの能力を持つ者が他にも何人かいて、前のプロデューサーを殺した者と美希のクラスメイトの男子を殺した者も別々の者だとしたら……)
星井父(いや、だがこの両名の死亡日はたった二日しか違わない……こんなに近接した時期に、美希と接点のある者が二名も、全く別々の者によって殺されたとは……)
星井父(しかし逆に、この二名を殺したのが同じ人物だとすると……その嫌疑が最も強いのは、どう考えても……)
星井父「…………」
L「はい。十中八九……いえ、ほぼ100%……天海春香でしょうね。そうでなければ、正直言ってここまでの偶然は考えられません」
L「そして烏森氏の死亡からわずか二週間後に轡儀氏が殺され、アイドル事務所関係者連続殺人事件が起こっていること、さらにその犯人も765プロダクションの関係者であると考えられることからすると……」
総一郎「その人物も、当然天海春香……ということになるな」
L「はい。まず間違い無いと思います」
松田「はあ……まさかはるるんがキラだったなんて……ショックでかいなあ……」
相沢「……松田」
松田「あっ、す、すみません!」
星井父「…………」
模木「係長……」
星井父「ああ……すまん。大丈夫だ……」
模木「…………」
星井父「…………」
星井父(確かにこの状況では、そう考えるしか……しかし天海春香がキラなら、美希は……)
星井父(いや、竜崎の言うように、アイドル事務所関係者を殺した者が前のプロデューサーを殺した者とは別の者なら……)
星井父(たとえ前者が天海春香であったとしても、後者が美希でないという事にはならない……)
星井父(それに加えて、美希のクラスメイトの男子の件……)
星井父(もし仮に、キラの能力を持つ者が他にも何人かいて、前のプロデューサーを殺した者と美希のクラスメイトの男子を殺した者も別々の者だとしたら……)
星井父(いや、だがこの両名の死亡日はたった二日しか違わない……こんなに近接した時期に、美希と接点のある者が二名も、全く別々の者によって殺されたとは……)
星井父(しかし逆に、この二名を殺したのが同じ人物だとすると……その嫌疑が最も強いのは、どう考えても……)
星井父「…………」
L「……しかし物的証拠が何も無い現状では、いくら『疑わしい』といっても、それだけで天海春香を逮捕することはできません」
L「彼女を逮捕するためには、何としてでもキラとしての証拠を挙げることが必要……それも、向こうにはこちらが調べていることを絶対に気付かれないように、です」
総一郎「そうだな……。殺し方もまだ判明していないし、何より天海春香が『顔だけで殺せるキラ』である可能性がある以上、より慎重に捜査しなければ……」
松田「そうっすね。じゃないと、既に顔を見られてる局長と模木さんはいつ殺されてもおかしくないっすもんね」
総一郎・模木「…………」
相沢「松田!」
松田「す、すみません!」
L「ただそうは言っても、ある程度は踏み込んだ捜査をしなければならないのも事実です。そうしなければ、いつまで経ってもキラとしての証拠は挙げられない……」
総一郎「うむ……」
L「とりあえず、天海春香の持つであろうキラとしての証拠の掴み方についてはもう少し考えてみます。それと並行して、今できる捜査を進めていきましょう」
総一郎「ああ、そうだな」
L「まずこれまで述べてきたとおり、天海春香がアイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人であることはほぼ間違いないと思われます」
L「それは即ち、現在黒井氏を脅迫しているキラも天海春香であるとみてほぼ間違いないということに帰結しますが……念の為、765プロダクションの現プロデューサー……つまり元961プロダクションのプロデューサーと、天海春香の接点について調べてみましょう」
L「これも状況証拠にしかなりませんが……天海春香が彼を765プロダクションに移籍させようと考えても不自然では無い程度の接点を持っていたことが分かれば、天海春香が黒井氏を脅迫し、961プロダクションのプロデューサーを自分の所属事務所に移籍させるよう働きかけたものと推知できます。そしてそれは天海春香がキラであるとする考えをより強く裏付けることになります」
相沢「ではその捜査は俺と松田で担当しよう。961プロダクションの関係者で、765プロ側に情報が伝わらないような者を見定めて聞き取りを行う。それでいいな? 竜崎」
L「はい。よろしくお願いします」
星井父「では俺と模木は……引き続き、さらに過去に遡って、烏森氏以外にも各765プロ関係者の住所地近辺で不審な心臓麻痺死者がいなかったかの洗い出しをしよう。そしてもちろん、俺は美希の住所地近辺の死亡者分については一切携わらない」
L「そうですね。黒井氏を脅迫しているキラだって一人とは限りませんし……765プロダクション内において、その関係者の複数人に順次キラの能力が宿っていったという可能性も否定できません」
L「またキラの能力自体、持つ者の意思によって他に移せるのかもしれませんし、あるいは一定の時間の経過などによって、自動的に他の者に移っていったりするのかもしれません」
総一郎「もしそうなら非常に厄介だな……いくらキラを追い詰めても、土壇場でその能力を他の者に移されたり、勝手に能力が他の者に移ったりするのではいつまで経っても捕まえられないことになる」
L「はい。ただ、私が今言った事はあくまで一つの可能性に過ぎませんので……」
L「また、黒井氏を脅迫しているキラが765プロダクションの中に複数いるとしても、少なくともその中の一人が天海春香である事はほぼ確定していますので……さっきも言いましたが、私はまず、天海春香からキラとしての証拠を得るための方法を考えたいと思います」
L「彼女を逮捕するためには、何としてでもキラとしての証拠を挙げることが必要……それも、向こうにはこちらが調べていることを絶対に気付かれないように、です」
総一郎「そうだな……。殺し方もまだ判明していないし、何より天海春香が『顔だけで殺せるキラ』である可能性がある以上、より慎重に捜査しなければ……」
松田「そうっすね。じゃないと、既に顔を見られてる局長と模木さんはいつ殺されてもおかしくないっすもんね」
総一郎・模木「…………」
相沢「松田!」
松田「す、すみません!」
L「ただそうは言っても、ある程度は踏み込んだ捜査をしなければならないのも事実です。そうしなければ、いつまで経ってもキラとしての証拠は挙げられない……」
総一郎「うむ……」
L「とりあえず、天海春香の持つであろうキラとしての証拠の掴み方についてはもう少し考えてみます。それと並行して、今できる捜査を進めていきましょう」
総一郎「ああ、そうだな」
L「まずこれまで述べてきたとおり、天海春香がアイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人であることはほぼ間違いないと思われます」
L「それは即ち、現在黒井氏を脅迫しているキラも天海春香であるとみてほぼ間違いないということに帰結しますが……念の為、765プロダクションの現プロデューサー……つまり元961プロダクションのプロデューサーと、天海春香の接点について調べてみましょう」
L「これも状況証拠にしかなりませんが……天海春香が彼を765プロダクションに移籍させようと考えても不自然では無い程度の接点を持っていたことが分かれば、天海春香が黒井氏を脅迫し、961プロダクションのプロデューサーを自分の所属事務所に移籍させるよう働きかけたものと推知できます。そしてそれは天海春香がキラであるとする考えをより強く裏付けることになります」
相沢「ではその捜査は俺と松田で担当しよう。961プロダクションの関係者で、765プロ側に情報が伝わらないような者を見定めて聞き取りを行う。それでいいな? 竜崎」
L「はい。よろしくお願いします」
星井父「では俺と模木は……引き続き、さらに過去に遡って、烏森氏以外にも各765プロ関係者の住所地近辺で不審な心臓麻痺死者がいなかったかの洗い出しをしよう。そしてもちろん、俺は美希の住所地近辺の死亡者分については一切携わらない」
L「そうですね。黒井氏を脅迫しているキラだって一人とは限りませんし……765プロダクション内において、その関係者の複数人に順次キラの能力が宿っていったという可能性も否定できません」
L「またキラの能力自体、持つ者の意思によって他に移せるのかもしれませんし、あるいは一定の時間の経過などによって、自動的に他の者に移っていったりするのかもしれません」
総一郎「もしそうなら非常に厄介だな……いくらキラを追い詰めても、土壇場でその能力を他の者に移されたり、勝手に能力が他の者に移ったりするのではいつまで経っても捕まえられないことになる」
L「はい。ただ、私が今言った事はあくまで一つの可能性に過ぎませんので……」
L「また、黒井氏を脅迫しているキラが765プロダクションの中に複数いるとしても、少なくともその中の一人が天海春香である事はほぼ確定していますので……さっきも言いましたが、私はまず、天海春香からキラとしての証拠を得るための方法を考えたいと思います」
L「それと並行して、765プロダクションの前のプロデューサーを殺した方のキラ……こちらについても、アイドル事務所関係者を殺した方のキラと同様、事前に無関係な者で能力を試していないかを、彼が亡くなった日から過去に遡り、不審な心臓麻痺死者がいなかったかを洗い出すことで調べてみたいと思います」
L「なおこちらの捜査で重視するのは、地域性よりも時期的な近接性です」
L「これまで繰り返し言ってきたことですが、765プロダクションの前のプロデューサーと、新宿の通り魔……そして、美希さんのクラスメイトの男子」
星井父「! …………」
L「この三名は、全員死亡日が連続している……まずはこれが偶然なのか、そうでないのかを見極める必要があります」
L「ポイントは、この三名の死亡時期と近接した時期に、キラの能力による殺人と考えられる死に方をした者……つまり、烏森氏のような……『突然の心臓麻痺死』以外の情報が何も無い形で死亡した者がいたかどうか」
L「心臓麻痺、心不全、心筋梗塞、心臓発作など、キラの能力による殺人と実質的に同視しうる死因により亡くなった者の総体は以前調べましたが、今回は少し捜査の角度を変え……死亡者の個人としての属性ではなく、各人が死亡した際の具体的な状況、状態……こちらに焦点を当てて調べます」
L「その結果、先の三名の死亡時期と近接した時期に、キラによる殺人と考えられる死に方をした者が複数名いたのであれば、たまたまこの時期にキラの能力を持った者が複数名現れたのだと考えられ、この三名についてもそれぞれ全く無関係の者が殺したのだという可能性が成り立ちます」
L「だがしかし逆に、この三名しかいないのであれば……正直言って、この三名が全員、全く別々の者により、相互に無関係に殺されたとは考え難い」
星井父「…………」
L「少なくともそのうちの二名……765プロダクションの前のプロデューサーと美希さんのクラスメイトに関しては、同じ人間によって殺されたとみるべきです」
L「なぜなら……この両名はいずれも美希さんと接点がある者だからです」
星井父「! …………」
L「もしこの両名を殺した者が全く別々の者だとした場合……日本全国で、美希さんの身近な人間だけが、三日間という短い期間において二人も、全く別々の者により、互いに関係無く、同じ能力によって殺されたということになる……しかし、こんな偶然は正直考えにくい」
L「それよりはむしろ、端的にこの二名を殺したのは同じ人物……そうみるのが自然です」
星井父「…………」
L「そして現状、その可能性があるのは……その二名と接点があり、かつそのいずれに対しても、少なくとも好意的な感情は持っていなかったと考えられる者……つまり」
星井父「……美希、か……」
L「……はい。もっとも、美希さん以外にもこの二名の両方と接点のある者がいないかは、再度調べてみる必要がありますが……」
星井父「…………」
L「なおこちらの捜査で重視するのは、地域性よりも時期的な近接性です」
L「これまで繰り返し言ってきたことですが、765プロダクションの前のプロデューサーと、新宿の通り魔……そして、美希さんのクラスメイトの男子」
星井父「! …………」
L「この三名は、全員死亡日が連続している……まずはこれが偶然なのか、そうでないのかを見極める必要があります」
L「ポイントは、この三名の死亡時期と近接した時期に、キラの能力による殺人と考えられる死に方をした者……つまり、烏森氏のような……『突然の心臓麻痺死』以外の情報が何も無い形で死亡した者がいたかどうか」
L「心臓麻痺、心不全、心筋梗塞、心臓発作など、キラの能力による殺人と実質的に同視しうる死因により亡くなった者の総体は以前調べましたが、今回は少し捜査の角度を変え……死亡者の個人としての属性ではなく、各人が死亡した際の具体的な状況、状態……こちらに焦点を当てて調べます」
L「その結果、先の三名の死亡時期と近接した時期に、キラによる殺人と考えられる死に方をした者が複数名いたのであれば、たまたまこの時期にキラの能力を持った者が複数名現れたのだと考えられ、この三名についてもそれぞれ全く無関係の者が殺したのだという可能性が成り立ちます」
L「だがしかし逆に、この三名しかいないのであれば……正直言って、この三名が全員、全く別々の者により、相互に無関係に殺されたとは考え難い」
星井父「…………」
L「少なくともそのうちの二名……765プロダクションの前のプロデューサーと美希さんのクラスメイトに関しては、同じ人間によって殺されたとみるべきです」
L「なぜなら……この両名はいずれも美希さんと接点がある者だからです」
星井父「! …………」
L「もしこの両名を殺した者が全く別々の者だとした場合……日本全国で、美希さんの身近な人間だけが、三日間という短い期間において二人も、全く別々の者により、互いに関係無く、同じ能力によって殺されたということになる……しかし、こんな偶然は正直考えにくい」
L「それよりはむしろ、端的にこの二名を殺したのは同じ人物……そうみるのが自然です」
星井父「…………」
L「そして現状、その可能性があるのは……その二名と接点があり、かつそのいずれに対しても、少なくとも好意的な感情は持っていなかったと考えられる者……つまり」
星井父「……美希、か……」
L「……はい。もっとも、美希さん以外にもこの二名の両方と接点のある者がいないかは、再度調べてみる必要がありますが……」
星井父「…………」
総一郎「……だが、竜崎。もし仮にそうだとしても……新宿の通り魔はどうなる? これはおそらく、今犯罪者裁きをしているキラと同一人物だろうが……」
L「そうですね……この通り魔の後に、世界中の大犯罪者が軒並み殺されたため、この通り魔はキラの能力を試すための実験台だった……そうみるのが自然です。事実、私はキラ事件が起こった当初にそのような推理をしました」
L「そこで、私が今述べた内容を前提にした場合……つまり、765プロダクションの前のプロデューサーを殺した者と美希さんのクラスメイトの男子を殺した者はいずれも美希さんであると仮定した場合……」
星井父「…………」
L「この場合においても、新宿の通り魔を殺し、今犯罪者裁きをしている者は美希さんとは別の者である……その可能性も、一応考えられないではないですが……」
L「そうであるとすれば、美希さんと今裁きをしている者は、ほとんど同じタイミングで能力を使い始めたということになります」
L「しかもそのタイミングは歩調を合わせたように、まず美希さんが能力を使い、その翌日に別の者、そしてそのまた翌日に美希さん……と一日おきです」
L「これならむしろ、同じ者が一日に一人ずつ、三日連続で能力を使ったとみる方が自然です」
総一郎「そうなると……」
L「はい。結局これも美希さんということになりますね……」
星井父「…………」
L「ただそうは言っても、今から行おうとしている捜査は、あくまでもその可能性を検証するためのものです。私がこれまで述べてきたことは、例の三名の死亡時期と同じ時期にキラの能力によって殺されたと思われる者が他にいないかを調べた上で、その結果……そういった者がいなかったときに、初めて可能となる推理です」
星井父「ああ……そうだな。それは分かっている」
総一郎「……うむ。今はとにかく捜査を続けることだ」
L「はい。では夜神さんは、私と共に、例の三名の死亡時期と同時期の心臓麻痺死者の洗い出し……そして、765プロダクションの前のプロデューサーと美希さんのクラスメイトの男子の両方と接点のある者が美希さん以外にいないかの調査をお願いします」
総一郎「ああ、分かった」
L「そうですね……この通り魔の後に、世界中の大犯罪者が軒並み殺されたため、この通り魔はキラの能力を試すための実験台だった……そうみるのが自然です。事実、私はキラ事件が起こった当初にそのような推理をしました」
L「そこで、私が今述べた内容を前提にした場合……つまり、765プロダクションの前のプロデューサーを殺した者と美希さんのクラスメイトの男子を殺した者はいずれも美希さんであると仮定した場合……」
星井父「…………」
L「この場合においても、新宿の通り魔を殺し、今犯罪者裁きをしている者は美希さんとは別の者である……その可能性も、一応考えられないではないですが……」
L「そうであるとすれば、美希さんと今裁きをしている者は、ほとんど同じタイミングで能力を使い始めたということになります」
L「しかもそのタイミングは歩調を合わせたように、まず美希さんが能力を使い、その翌日に別の者、そしてそのまた翌日に美希さん……と一日おきです」
L「これならむしろ、同じ者が一日に一人ずつ、三日連続で能力を使ったとみる方が自然です」
総一郎「そうなると……」
L「はい。結局これも美希さんということになりますね……」
星井父「…………」
L「ただそうは言っても、今から行おうとしている捜査は、あくまでもその可能性を検証するためのものです。私がこれまで述べてきたことは、例の三名の死亡時期と同じ時期にキラの能力によって殺されたと思われる者が他にいないかを調べた上で、その結果……そういった者がいなかったときに、初めて可能となる推理です」
星井父「ああ……そうだな。それは分かっている」
総一郎「……うむ。今はとにかく捜査を続けることだ」
L「はい。では夜神さんは、私と共に、例の三名の死亡時期と同時期の心臓麻痺死者の洗い出し……そして、765プロダクションの前のプロデューサーと美希さんのクラスメイトの男子の両方と接点のある者が美希さん以外にいないかの調査をお願いします」
総一郎「ああ、分かった」
【同日・765プロ事務所】
春香「プロデューサーさん! バレンタインデーですよ! バレンタインデー! というわけで、はいどうぞ!」
P「おっ。サンキュー春香。チョコカップケーキか。これまた美味そうだな」
春香「えへへ~。腕によりをかけて作りましたから! あっ、社長さんもどうぞ! それに律子さんと小鳥さんも!」
社長「おお、ありがとう。天海君」
律子「なんだか悪いわね、私達までもらっちゃって」
春香「いえいえ、事務所の皆の分、作ってきましたから!」
小鳥「ありがとう。春香ちゃん。うわぁ、すごい綺麗……まるでお店に売ってる物みたいね」
春香「いえいえそんな……褒め過ぎですよ。小鳥さんったら」
亜美「はるるーん! 亜美達にもちょーだい!」
真美「ちょーだい!」
春香「はいはい。亜美真美の分もちゃんとあるから。はい、どーぞ」
亜美「わーい! ありがとー! はるるん!」
真美「最早はるるんのお菓子無くして、765プロのバレンタインデーは語れませんなあ」
春香「何言ってんのよ、もう」
ワイワイ…… ガヤガヤ……
美希「…………」
千早「美希? どうかしたの?」
美希「え?」
千早「いえ、いつもなら真っ先にお菓子貰いに行きそうなのに」
美希「ああ……うん。ちょっとね」
千早「?」
美希「……なんかこうやって見てると、まるでいつも通りの春香なのになって……」
千早「? どういう意味?」
美希「! な、なんでもないの。あ、千早さんも春香にお菓子貰いにいこ!」グイッ
千早「きゃっ。み、美希。急に引っ張らないで……」
美希「あはっ。ごめんなさいなの。春香! ミキと千早さんにもお菓子ちょうだいなの!」
春香「おっ、きたなー、育ち盛り星人め!」
美希「何なのそれは」
春香「分かんないけど、ノリで」
美希「もう。春香ったらおかしいの」
春香「あはは」
美希「…………」
春香「プロデューサーさん! バレンタインデーですよ! バレンタインデー! というわけで、はいどうぞ!」
P「おっ。サンキュー春香。チョコカップケーキか。これまた美味そうだな」
春香「えへへ~。腕によりをかけて作りましたから! あっ、社長さんもどうぞ! それに律子さんと小鳥さんも!」
社長「おお、ありがとう。天海君」
律子「なんだか悪いわね、私達までもらっちゃって」
春香「いえいえ、事務所の皆の分、作ってきましたから!」
小鳥「ありがとう。春香ちゃん。うわぁ、すごい綺麗……まるでお店に売ってる物みたいね」
春香「いえいえそんな……褒め過ぎですよ。小鳥さんったら」
亜美「はるるーん! 亜美達にもちょーだい!」
真美「ちょーだい!」
春香「はいはい。亜美真美の分もちゃんとあるから。はい、どーぞ」
亜美「わーい! ありがとー! はるるん!」
真美「最早はるるんのお菓子無くして、765プロのバレンタインデーは語れませんなあ」
春香「何言ってんのよ、もう」
ワイワイ…… ガヤガヤ……
美希「…………」
千早「美希? どうかしたの?」
美希「え?」
千早「いえ、いつもなら真っ先にお菓子貰いに行きそうなのに」
美希「ああ……うん。ちょっとね」
千早「?」
美希「……なんかこうやって見てると、まるでいつも通りの春香なのになって……」
千早「? どういう意味?」
美希「! な、なんでもないの。あ、千早さんも春香にお菓子貰いにいこ!」グイッ
千早「きゃっ。み、美希。急に引っ張らないで……」
美希「あはっ。ごめんなさいなの。春香! ミキと千早さんにもお菓子ちょうだいなの!」
春香「おっ、きたなー、育ち盛り星人め!」
美希「何なのそれは」
春香「分かんないけど、ノリで」
美希「もう。春香ったらおかしいの」
春香「あはは」
美希「…………」
美希(いつも通りの事務所、いつも通りの皆。そして……)
美希(いつも通りの、春香)
美希(…………)
美希(ねぇ、春香)
美希(ミキ達はこれからも、ずっとこうしていられるよね?)
美希(ずっとこうして、皆で、仲良く)
美希(だってミキ達は、そのために……)
美希「…………」
亜美「どったのミキミキ? ぼーっとしちゃって」
美希「えっ?」
真美「もしかして、なんかお悩み中?」
亜美「亜美達でよければ、話くらい聞くよ?」
美希「……んーん、大丈夫なの!」
美希(そう、大丈夫……だから信じて、前に進もう)
美希(デスノートがある限り、ミキ達の未来はきっと明るい)
美希(そうだよね? 春香……)
美希(いつも通りの、春香)
美希(…………)
美希(ねぇ、春香)
美希(ミキ達はこれからも、ずっとこうしていられるよね?)
美希(ずっとこうして、皆で、仲良く)
美希(だってミキ達は、そのために……)
美希「…………」
亜美「どったのミキミキ? ぼーっとしちゃって」
美希「えっ?」
真美「もしかして、なんかお悩み中?」
亜美「亜美達でよければ、話くらい聞くよ?」
美希「……んーん、大丈夫なの!」
美希(そう、大丈夫……だから信じて、前に進もう)
美希(デスノートがある限り、ミキ達の未来はきっと明るい)
美希(そうだよね? 春香……)
美希は直感が優れているから、そんな美希が不安を覚えるのはヤバいな・・・
デスノートがなければと言いたいがそしたら春香がライブ後に死んでる罠
一番いいのは下手に動かずいったんすべての行動を停止することだよな
疑いは深まるが絶対にたどり着くことはない
疑いは深まるが絶対にたどり着くことはない
完璧な証拠を抑えられない限り、所有権放棄して記憶をなくしてそれ以降デスノートを使うことを諦めたら逃げられるよね
初めにデスノートを使うことを決意したらもう捨てる選択肢は頭から消えてると思う
月のように一時的に記憶を消してまた取り戻す算段があるのなら話は別だが
月のように一時的に記憶を消してまた取り戻す算段があるのなら話は別だが
これ、もし春香のみがデスノート持ってたらデスノートの存在にここまで近づけたんかな
犯罪者が心臓麻痺で人が死にまくるって状態だからこそここまで異質さが浮き彫りになったわけで
実際アイドル関係者の事故死だけじゃL動くまでの事態じゃなかったわけだし
あと本人が「新世界の神~」って意図を持ってなくても人の生き死にを自由にできる力を行使してる時点で十分神気取りだと思う
個人的には別に神気取りが悪いこととも思わないけど
犯罪者が心臓麻痺で人が死にまくるって状態だからこそここまで異質さが浮き彫りになったわけで
実際アイドル関係者の事故死だけじゃL動くまでの事態じゃなかったわけだし
あと本人が「新世界の神~」って意図を持ってなくても人の生き死にを自由にできる力を行使してる時点で十分神気取りだと思う
個人的には別に神気取りが悪いこととも思わないけど
【二週間後・キラ対策捜査本部(都内のホテルの一室)】
総一郎「竜崎。これで我々が行った追加捜査の結果が出揃ったわけだが……」
L「……はい」
相沢「…………」
松田「…………」
模木「…………」
星井父「…………」
L「…………」
L(まず、アイドル事務所関係者連続殺人事件についての追加捜査の結果……)
L(765プロダクションの現プロデューサー……つまり元961プロダクションのプロデューサーと、天海春香の接点について)
L(同プロデューサーが961プロダクションに在籍していた当時、担当していた男性アイドルユニット・ジュピターのメンバー三名……)
L(彼らに対する聞き取り調査によって得られた証言によると、同プロデューサーが移籍する前、765プロダクション関係者と接点を持った機会は一度のみ)
L(同プロデューサーが765プロダクションへ移籍するおよそ二か月前、歌番組の収録の際に、共演者だった765プロダクションのアイドル二名と顔を合わせている)
L(その二名とは……如月千早と天海春香)
L(そう。やはり……天海春香だった)
L(なおその時、現場で機材のトラブルがあったらしいが、同プロデューサーの的確な対応と現場スタッフへの助言により、ほとんどタイムロス無く収録を終えられたとのこと)
L(そして何より、彼のプロデュースによって、ジュピターは今や日本の男性アイドルの中では流河旱樹と並び、トップクラスの人気アイドルといっていいほどの地位にまで上りつめた……)
L(メンバーの三名も、彼が移籍した後に新たな担当となった後任のプロデューサーにも特に不満は無いらしいが……それでも、全体的な能力で比較するとやはり前任のプロデューサーに軍配が上がるとのこと)
L(移籍前の同プロデューサーとの接点……そして彼のプロデューサーとしての能力の把握……)
L(以上を前提にすれば、天海春香が黒井氏を脅迫し、同プロデューサーを自分の所属事務所に移籍させようと考えることの合理性は認められると言っていいだろう)
L(また、さらに過去に遡って、各765プロ関係者の住所地近辺で不審な心臓麻痺死者が例の烏森氏以外にいなかったかの洗い出しも、収集していた残りの全データ分について行ったが……結局、これに該当する者はいなかった)
L(これらの事実と、これまでの捜査結果をあわせ考えると……アイドル事務所関係者連続殺人事件は、天海春香単独による犯行)
L(未だ物的証拠は無いままだが、これはもうほぼ確定と言っていいだろう)
総一郎「竜崎。これで我々が行った追加捜査の結果が出揃ったわけだが……」
L「……はい」
相沢「…………」
松田「…………」
模木「…………」
星井父「…………」
L「…………」
L(まず、アイドル事務所関係者連続殺人事件についての追加捜査の結果……)
L(765プロダクションの現プロデューサー……つまり元961プロダクションのプロデューサーと、天海春香の接点について)
L(同プロデューサーが961プロダクションに在籍していた当時、担当していた男性アイドルユニット・ジュピターのメンバー三名……)
L(彼らに対する聞き取り調査によって得られた証言によると、同プロデューサーが移籍する前、765プロダクション関係者と接点を持った機会は一度のみ)
L(同プロデューサーが765プロダクションへ移籍するおよそ二か月前、歌番組の収録の際に、共演者だった765プロダクションのアイドル二名と顔を合わせている)
L(その二名とは……如月千早と天海春香)
L(そう。やはり……天海春香だった)
L(なおその時、現場で機材のトラブルがあったらしいが、同プロデューサーの的確な対応と現場スタッフへの助言により、ほとんどタイムロス無く収録を終えられたとのこと)
L(そして何より、彼のプロデュースによって、ジュピターは今や日本の男性アイドルの中では流河旱樹と並び、トップクラスの人気アイドルといっていいほどの地位にまで上りつめた……)
L(メンバーの三名も、彼が移籍した後に新たな担当となった後任のプロデューサーにも特に不満は無いらしいが……それでも、全体的な能力で比較するとやはり前任のプロデューサーに軍配が上がるとのこと)
L(移籍前の同プロデューサーとの接点……そして彼のプロデューサーとしての能力の把握……)
L(以上を前提にすれば、天海春香が黒井氏を脅迫し、同プロデューサーを自分の所属事務所に移籍させようと考えることの合理性は認められると言っていいだろう)
L(また、さらに過去に遡って、各765プロ関係者の住所地近辺で不審な心臓麻痺死者が例の烏森氏以外にいなかったかの洗い出しも、収集していた残りの全データ分について行ったが……結局、これに該当する者はいなかった)
L(これらの事実と、これまでの捜査結果をあわせ考えると……アイドル事務所関係者連続殺人事件は、天海春香単独による犯行)
L(未だ物的証拠は無いままだが、これはもうほぼ確定と言っていいだろう)
L(そして次に、765プロダクションの前のプロデューサーと、新宿の通り魔……そして、星井美希のクラスメイトの男子)
L(この三名を殺した者と……今犯罪者裁きをしている者について)
L(この三名の死亡時期と近接した時期に、キラの能力による殺人と考えられる死に方をした者……つまり『突然の心臓麻痺死』以外の情報が何も無い形で死亡した者は……いなかった)
L(よって、新宿の通り魔を別にすれば……少なくとも日本全国で、星井美希の身近な人間だけが、三日間という短い期間において二人もキラの能力を持つ者によって殺されたということになる)
L(また星井美希以外に、この二名の両方と接点のある者がいなかったかについても再度調べ直したが……結局、そのような者の存在も見つからなかった)
L(以上の事実とこれまでの捜査結果、そしてこの二名に対する殺害の動機等をあわせ考えると……この二名を殺害したのは星井美希とみてほぼ間違い無い)
L(そしてこの二名に新宿の通り魔を加えた三名の殺害が三日連続で行われていること、この三名の死亡時期と同時期にキラの能力によって殺されたと思われる者が他にいないことからすると……新宿の通り魔を殺害した者も、星井美希とみるのが最も自然)
L(このことに、新宿の通り魔の殺害は、今犯罪者を裁いているキラが大犯罪者を殺し始める前に実験的に行ったものだとする私の推理をあわせ考えると……)
L(今犯罪者を裁いているキラも……星井美希と考えてほぼ間違い無い)
L「…………」
L(この三名を殺した者と……今犯罪者裁きをしている者について)
L(この三名の死亡時期と近接した時期に、キラの能力による殺人と考えられる死に方をした者……つまり『突然の心臓麻痺死』以外の情報が何も無い形で死亡した者は……いなかった)
L(よって、新宿の通り魔を別にすれば……少なくとも日本全国で、星井美希の身近な人間だけが、三日間という短い期間において二人もキラの能力を持つ者によって殺されたということになる)
L(また星井美希以外に、この二名の両方と接点のある者がいなかったかについても再度調べ直したが……結局、そのような者の存在も見つからなかった)
L(以上の事実とこれまでの捜査結果、そしてこの二名に対する殺害の動機等をあわせ考えると……この二名を殺害したのは星井美希とみてほぼ間違い無い)
L(そしてこの二名に新宿の通り魔を加えた三名の殺害が三日連続で行われていること、この三名の死亡時期と同時期にキラの能力によって殺されたと思われる者が他にいないことからすると……新宿の通り魔を殺害した者も、星井美希とみるのが最も自然)
L(このことに、新宿の通り魔の殺害は、今犯罪者を裁いているキラが大犯罪者を殺し始める前に実験的に行ったものだとする私の推理をあわせ考えると……)
L(今犯罪者を裁いているキラも……星井美希と考えてほぼ間違い無い)
L「…………」
L「これまでの捜査結果と、今回行った追加捜査の結果により……今後の捜査は、今から述べる推理内容を前提に行っていきたいと思います」
一同「…………」
L「まず……アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人……および、今現在黒井氏を脅迫している者は……765プロダクション所属アイドルの天海春香」
一同「…………」
L「そして……765プロダクションの前のプロデューサー、新宿の通り魔、区立△△中学校三年の男子生徒の三名を殺害した者……および、今現在犯罪者を裁いている者は……こちらも765プロダクション所属アイドルの星井美希」
星井父「! …………」
L「ただし現段階では、この両名についての推理はいずれも状況証拠の積み重ねの結果でしかなく、これらの推理を裏付ける物的証拠は何もありません。ゆえに100%とまでは断定できませんが……」
L「私の中では、いずれも99%以上の確信があります」
一同「! …………」
L「まずこの段階で、異論のある方は仰って下さい。今述べた推理の内容を今後の捜査の前提とする以上、そこに疑念を残したままでは円滑に捜査を進めることができませんので」
星井父「……竜崎」
L「はい。何でしょう? 星井さん」
星井父「……竜崎の推理の内容自体に異論は無い。ただ……」
L「…………」
星井父「何度も同じ確認をしてすまないが……ここまでの状況においても、俺はまだこの捜査本部に……」
L「はい。美希さんへの嫌疑がどれだけ高まろうが、私の考えは変わりません。辞めたければ辞めて頂いて構いませんし、捜査を続け、その結末を見届けたいのであればこのままここに居て下さい」
星井父「……分かった……」
L「…………」
L(星井美希への情報漏洩の可能性を考えた場合、星井係長をここに残すことにはリスクもあるが……しかしそれは、今ここで抜けられても同じ事)
L(また今後、実際に星井美希・天海春香の二人と直接的に接触してキラとしての証拠を掴むような場面になった場合、星井係長が娘を守ろうとし、何らかの行動に出る可能性がある……その事を考えると、彼には今のまま捜査本部に居てもらった方が、こちらも常にその動きを監視できて都合が良い)
L「では他に、何かご意見のある方はおられますか?」
一同「…………」
L「――それでは、以上の内容を前提として、今後の捜査方法を考えていきたいと思います」
一同「…………」
L「まず……アイドル事務所関係者連続殺人事件の犯人……および、今現在黒井氏を脅迫している者は……765プロダクション所属アイドルの天海春香」
一同「…………」
L「そして……765プロダクションの前のプロデューサー、新宿の通り魔、区立△△中学校三年の男子生徒の三名を殺害した者……および、今現在犯罪者を裁いている者は……こちらも765プロダクション所属アイドルの星井美希」
星井父「! …………」
L「ただし現段階では、この両名についての推理はいずれも状況証拠の積み重ねの結果でしかなく、これらの推理を裏付ける物的証拠は何もありません。ゆえに100%とまでは断定できませんが……」
L「私の中では、いずれも99%以上の確信があります」
一同「! …………」
L「まずこの段階で、異論のある方は仰って下さい。今述べた推理の内容を今後の捜査の前提とする以上、そこに疑念を残したままでは円滑に捜査を進めることができませんので」
星井父「……竜崎」
L「はい。何でしょう? 星井さん」
星井父「……竜崎の推理の内容自体に異論は無い。ただ……」
L「…………」
星井父「何度も同じ確認をしてすまないが……ここまでの状況においても、俺はまだこの捜査本部に……」
L「はい。美希さんへの嫌疑がどれだけ高まろうが、私の考えは変わりません。辞めたければ辞めて頂いて構いませんし、捜査を続け、その結末を見届けたいのであればこのままここに居て下さい」
星井父「……分かった……」
L「…………」
L(星井美希への情報漏洩の可能性を考えた場合、星井係長をここに残すことにはリスクもあるが……しかしそれは、今ここで抜けられても同じ事)
L(また今後、実際に星井美希・天海春香の二人と直接的に接触してキラとしての証拠を掴むような場面になった場合、星井係長が娘を守ろうとし、何らかの行動に出る可能性がある……その事を考えると、彼には今のまま捜査本部に居てもらった方が、こちらも常にその動きを監視できて都合が良い)
L「では他に、何かご意見のある方はおられますか?」
一同「…………」
L「――それでは、以上の内容を前提として、今後の捜査方法を考えていきたいと思います」
L「まず、これまで言ってきた事の繰り返しとなりますが……いくらキラである可能性が高いといっても、キラとして殺しを行ってきたことの明白な証拠を挙げられなければ、二人を捕まえることはできません」
L「そしてその証拠の挙げ方ですが……基本的には、何らかの形で二人の双方、またはいずれか一方に直接接触し、キラとして殺しをしている現場を押さえるか、あるいは誰が見てもキラとしての殺しを行ってきたことが明白といえる証拠を押さえる……これ以外にはありません」
一同「! …………」
総一郎「直接接触か……だがこちらが殺されるリスクを考えれば、当然……」
L「はい。絶対に捜査目的で接触していることを知られないようにしなければなりません。もっとも、捜査目的で接触してきた者を殺せば、当然キラとしての嫌疑も一層高まるわけですから、それはしないだろうと考えることもできますが……逆に、こちらに対する威嚇として殺す可能性も十分にあると考えられますので」
総一郎「そうだな。いくら命を懸けて捜査するとはいっても、命をやすやす奪われるようなやり方を取るべきではない」
相沢「捜査目的で近付いたことがばれたら殺される……か。確かにキラからすれば、それによりたとえ自分に対する嫌疑が高まるとしても……いやもっと言えば、自分がキラだと断定されたとしても……自分を捕まえようとする者を片っ端から殺していけば、誰もが死を恐れ、キラを追うことができなくなる……そうすれば、結果として自分が捕まることもなくなる……」
L「はい。だからこそ、捜査目的であることが絶対に知られることが無いような方法を考えた上で、かつ慎重に接触しなければなりません」
L「そしてその証拠の挙げ方ですが……基本的には、何らかの形で二人の双方、またはいずれか一方に直接接触し、キラとして殺しをしている現場を押さえるか、あるいは誰が見てもキラとしての殺しを行ってきたことが明白といえる証拠を押さえる……これ以外にはありません」
一同「! …………」
総一郎「直接接触か……だがこちらが殺されるリスクを考えれば、当然……」
L「はい。絶対に捜査目的で接触していることを知られないようにしなければなりません。もっとも、捜査目的で接触してきた者を殺せば、当然キラとしての嫌疑も一層高まるわけですから、それはしないだろうと考えることもできますが……逆に、こちらに対する威嚇として殺す可能性も十分にあると考えられますので」
総一郎「そうだな。いくら命を懸けて捜査するとはいっても、命をやすやす奪われるようなやり方を取るべきではない」
相沢「捜査目的で近付いたことがばれたら殺される……か。確かにキラからすれば、それによりたとえ自分に対する嫌疑が高まるとしても……いやもっと言えば、自分がキラだと断定されたとしても……自分を捕まえようとする者を片っ端から殺していけば、誰もが死を恐れ、キラを追うことができなくなる……そうすれば、結果として自分が捕まることもなくなる……」
L「はい。だからこそ、捜査目的であることが絶対に知られることが無いような方法を考えた上で、かつ慎重に接触しなければなりません」
L「またそれに加えて、今現在……この二人は、キラとしての行動に関して、互いに連携を取っている可能性が高い。したがって、いずれか一方のみに接触した場合、たとえそれが捜査目的であるとはばれなくとも、接触したこと自体はほぼ確実にもう一方にも伝わる……そう考えて動くべきです」
L「キラとしての情報連携を密にしているのであれば、どんなに些細な事であっても、相互に連絡・報告し合っていると考える方が自然ですから」
松田「? 二人が連携? そんな話ありましたっけ? ……いや、でもまあ同じ事務所の所属アイドル同士なんだから、当然っちゃ当然か」
L「はい。それも当然ありますし……また改めてこれまでの捜査の結果を検証していくと、その可能性を裏付けうるものがあることに気付きました」
松田「? これまでの捜査の結果……って、何かありましたっけ?」
総一郎「……あの黒いノートの受け渡しの件か。元FBI捜査官・南空ナオミの尾行捜査により得られた情報……」
松田「ああ! ありましたね。交換日記とか、勉強関係じゃないかって言ってた……」
L「はい。南空ナオミから報告を受けた時点では、私もさほど気にする内容ではないと思っていましたが……この二人がキラ容疑者としてほぼ確定した以上、話は変わってきます」
L「またそもそも、交換日記であれ勉強関係のノートであれ、その程度の物なら普通に事務所内で会った時に受け渡せばいいわけですから……それをあえて冬の寒い時期の夕刻に、わざわざ外の公園で行ったというのは幾分不自然です」
L「しかしそれも、事務所の他の者には見られたくないやりとり……つまりキラとしての行動に関する、秘密の連絡であったと考えれば辻褄が合う」
L「電話やメールはその気になればいくらでも警察が通信記録を調べられますが……情報を紙媒体に記し、かつそれを本人同士が手渡しで授受すれば、媒体を直接奪われでもしない限り……その秘密性はほぼ完全に守られますから」
総一郎「確かに……」
L「キラとしての情報連携を密にしているのであれば、どんなに些細な事であっても、相互に連絡・報告し合っていると考える方が自然ですから」
松田「? 二人が連携? そんな話ありましたっけ? ……いや、でもまあ同じ事務所の所属アイドル同士なんだから、当然っちゃ当然か」
L「はい。それも当然ありますし……また改めてこれまでの捜査の結果を検証していくと、その可能性を裏付けうるものがあることに気付きました」
松田「? これまでの捜査の結果……って、何かありましたっけ?」
総一郎「……あの黒いノートの受け渡しの件か。元FBI捜査官・南空ナオミの尾行捜査により得られた情報……」
松田「ああ! ありましたね。交換日記とか、勉強関係じゃないかって言ってた……」
L「はい。南空ナオミから報告を受けた時点では、私もさほど気にする内容ではないと思っていましたが……この二人がキラ容疑者としてほぼ確定した以上、話は変わってきます」
L「またそもそも、交換日記であれ勉強関係のノートであれ、その程度の物なら普通に事務所内で会った時に受け渡せばいいわけですから……それをあえて冬の寒い時期の夕刻に、わざわざ外の公園で行ったというのは幾分不自然です」
L「しかしそれも、事務所の他の者には見られたくないやりとり……つまりキラとしての行動に関する、秘密の連絡であったと考えれば辻褄が合う」
L「電話やメールはその気になればいくらでも警察が通信記録を調べられますが……情報を紙媒体に記し、かつそれを本人同士が手渡しで授受すれば、媒体を直接奪われでもしない限り……その秘密性はほぼ完全に守られますから」
総一郎「確かに……」
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