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    元スレ美希「デスノート」

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    51 :

    乙なの!

    52 :

    月と違って純粋な善意だったら、Lはどう評価して対応するのか気になるな

    53 :

    原作通り道徳とか抜きで捕まえようとするだけじゃね? 評価は変われど対応は変わらんだろ

    54 :

    【数日後・765プロ事務所】


    社長「えー、今日は諸君らに大事な話がある」

    アイドル一同「…………」

    社長「プロデューサーだった彼が突然この世を去るという痛ましい出来事から二週間余り……おそらくまだ諸君らの心の傷は癒えてはいまい」

    社長「だが、いつまでもこうして立ち止まってはいられん。彼の為にも、我々765プロはより強固に団結し、より高みを目指さなければならない」

    社長「そこで今日は、君達をその高みへと導く新たなる仲間を紹介しようと思う。君、こちらへ」

    「こんにちは。今日から765プロのプロデューサーになった○○といいます。よろしくお願いします」

    アイドル一同「よろしくお願いします!」

    「はは……なんか照れくさいな」

    千早「? あの人……」

    あずさ「どうかしたの? 千早ちゃん」

    千早「いえ……確かどこかで……」

    亜美「ねぇねぇ、新しいプロデューサーの兄ちゃん!」

    「ん? 何だ?」

    亜美「ここに来る前は何やってたの?」

    真美「もしかしてニートとか?」

    「違うわ! えっと……」チラッ

    社長「ん? ああ、構わんよ。別に隠すことでもあるまい」

    「ありがとうございます。……実は俺はこの前まで、961プロっていうアイドル事務所でプロデューサーをやっていたんだ」

    アイドル一同「えーっ!」

    55 = 54 :

    亜美「く、961プロ!?」

    真美「あのジュピターとかの?」

    「ああ。というか、ジュピターの担当プロデューサーは俺だった」

    アイドル一同「えーっ!」

     ガヤガヤ…… ガヤガヤ……

    小鳥「思ったとおりの反応ですね」

    社長「まあ無理もなかろう」

    律子「私も最初に聞いたときはかなり驚きましたし」

    千早「そうか……だから見覚えがあったんだわ」

    あずさ「千早ちゃん?」

    千早「実は私、少し前にあった歌番組の収録の時に彼に挨拶したことがあったんです。その番組にジュピターも出ていて、それで」

    あずさ「ああ、なるほどね」

    千早「あの時は春香も一緒に出ていて……ねぇ、春香。春香も覚え」

    春香「お久しぶりです! 私の事覚えてらっしゃいますか?」

    「ああ、もちろんだ」

    春香「ありがとうございます! 光栄です!」

    千早「て……」

    あずさ「流石春香ちゃんね」

    千早「……ですね」

    「天海春香、如月千早。あの節は世話になったな」

    千早「どうも」

    春香「まさかこんな形でお会いできるなんて、夢にも思っていませんでした!」

    「俺もだよ。ま、改めてよろしくな」

    春香「はい!」

    千早「よろしくお願いします」

    「……なんか、感じ良さそうな人だね」

    貴音「ええ。少なくとも、邪な気は感じません」

    「いや、邪って」

    56 = 54 :

    美希「…………」

    伊織「どうしたの? ぼーっとしちゃって」

    美希「え? ああ、別に……」

    伊織「大丈夫? あんたちょっと疲れてるんじゃない?」

    やよい「美希さん、大丈夫ですか?」

    美希「全然へーきなの。新しいプロデューサーも来てくれたし、今日からまたいっしょうけんめーがんばるの」

    伊織「あらあら。あんたが一生懸命なんて、明日は雪かしらね」

    美希「むー。でこちゃんってばひどいの」

    伊織「でこちゃん言うな!」

    「あの、プロデューサー。一つ質問してもいいですか?」

    「ん? 何だ?」

    「プロデューサーは、どうして961プロを辞めてうちに来たんですか?」

    雪歩「あっ。それ私も聞きたいかも……」

    「……それは……」

    社長「私の口から説明しよう」

    「社長」

    社長「今、世間を騒がせているキラ事件。その陰にすっかり隠れてしまったが……前任のプロデューサーが亡くなる少し前の頃、アイドル業界の関係者が相次いで死亡した……というニュースがあっただろう」

    「あー、そういえばありましたね」

    雪歩「確かほとんどが事故や自殺……だったよね」

    千早「ええ。それも、大きな事務所の社長や会長ばかり」

    社長「うむ。まあキラ事件とは違い、こちらはあくまで偶然の連続だろうが……それでもこの頃、アイドル業界全体が陰鬱な空気に覆われていたのは事実だ」

    伊織「まあ無理も無いわよね。なんか不吉な感じがしたもの」

    貴音「真、面妖な出来事でした」

    社長「そんな最中、我が事務所の前任のプロデューサーが急死した。それまで亡くなった人物に比べて地位が低かったということもあり、世間的には特にニュースにもならなかったが……」

    美希「…………」

    57 = 54 :

    社長「彼の死から一週間ほど経った頃、961プロの黒井社長から私の元に連絡があってね。『後任のプロデューサーが決まっていないなら、うちの敏腕プロデューサーを雇ってみないか』と」

    春香「じゃあ、961プロの方から申し出があったってことですか?」

    社長「うむ」

    春香「それはまた、なんで……」

    社長「実は、私と黒井社長は昔馴染みでね。かつては一緒に仕事をしていた仲だった」

    社長「しかし、やがて私と黒井はアイドルの育成に対する考え方の違いから対立してしまってね。結局そのまま袂を分かつことになったんだ」

    社長「それから早二十数年……もうほとんど碌に連絡も取っていなかったが、今になってこんな申し出をしてくるとは……やはり私達は、深いところではつながっていたのかもしれんな」

    春香「それでプロデューサーさんはうちに移籍してきたんですか」

    「ああ。まだ育成途上だったジュピターにも未練はあったが、黒井社長直々に『アイドル業界全体を活性化させるために力を貸してくれ』って頭を下げられてね。そこまでされて応じないのは男じゃない、って思ったんだ」

    亜美「へー。クロちゃんはなかなか熱い漢なんだねぇ」

    「亜美、流石にそれは気安く呼び過ぎなんじゃないかな……」

    社長「とまあ、そういう経緯で彼はうちのプロデューサーになってくれたというわけだ。彼の辣腕ぶりは今のジュピターの活躍を見れば語るまでも無いだろう」

    社長「突然の事態でありながら潔く決断をしてくれた彼、そして極めて優秀な逸材である彼を我が事務所に移籍させてくれた黒井社長の為にも、我々はより高みを目指して走り続けなければならん」

    社長「さあ、今日は新たなる765プロの門出の日だ。では君、最後にプロデューサーとしての所信表明を頼む」

    「えっと……まだ移籍してきたばかりですが、とにかく一生懸命頑張ります。夢は皆まとめてトップアイドル! どうかよろしくお願いします!」

     パチパチパチパチ……

    58 :

    きな臭いな

    59 = 54 :

    【同時刻・961プロ事務所/社長室】


    冬馬「なあ、おっさん」

    黒井「何だ」

    冬馬「アイツの件……本当におっさんが決めたのか?」

    黒井「何度同じ事を言わせる気だ」

    冬馬「だって今まであれだけ765プロを目の敵にしてたってのに、何で今更急に……」

    黒井「フン。別に高木の事を認めたわけではない。ただ今奴らに潰れられても面白くないだろうと思っただけだ」

    冬馬「そりゃまあ、敵に塩を送るってこともあるかもしれねぇけどよ。でも何もアイツを渡さなくても……」

    北斗「冬馬。もういいだろ。この件はプロデューサー自身も納得済みなんだから」

    翔太「そーそー。僕達がとやかく言うことじゃないって」

    冬馬「……チッ、分かったよ。その代わり、新しいプロデューサーはアイツくらいやれる奴じゃないとこっちから願い下げだからな」

    黒井「フン。お前に言われるまでもない」

    北斗「冬馬、もう行くぞ。次の仕事が始まる」

    冬馬「ああ、分かってる」

    翔太「じゃあまたね、クロちゃん」

     バタン

    黒井「……フン」

    黒井「これで満足か……?」

    黒井「……キラめ……」

    60 :

    背景はともかくP自体は裏もなく良い人そうで良かった

    61 :

    『キラなの!ちょっとお願い聞いてほしいな!あはっ☆』

    黒井社長「ひいぃ~っ!キラだとあばばばばばばばばばばばっ」

    62 :

    スパイとして送り込んだのかと思ったら美希かよ

    63 :

    【Lの私室】


    「…………」

    (リンド・L・テイラーを出演させた生中継から今日で一週間)

    (何故あの時、キラはテイラーを殺さなかったのか)

    (……あるいは、殺せなかったのか?)

    (いや、テイラーは他の犯罪者達と同じ状態……実名も素顔も晒した状態でテレビに映っていた)

    (キラがあの中継を観ていたとしたら、他の犯罪者達同様、殺すことに何ら支障は無かったはず)

    (では……たまたまあの日、中継を観ていなかったとしたら?)

    (いや、仮にそうだとしても、あの後『L』の存在は大きくニュースで取り上げられていたし、あの日の生中継の映像は今も無数の動画サイトにアップロードされている)

    (キラが『L』の存在を認知していないはずはない……その気になれば今でも『L』であるテイラーを殺せるはず)

    (しかし現実には、テイラーは今もICPOの完全監視の下、確かに生存している)

    (つまりキラは意図的に『L』を殺していないということ……)

    64 = 63 :

    (それは何故だ……?)

    (もしキラがテイラーの犯罪者としての素性を知っていれば、殺すことに躊躇は無かったはず)

    (しかし実際にはそうしていない……つまりキラはあくまでもテイラーを『L』として認識しており……かつ)

    (犯罪者でない以上、たとえ自分を追う者であっても手には掛けない……そういうことか?)

    「…………」

    (あるいは、もう既にテイラーが偽物であるという可能性に気が付いている……?)

    (しかし日本国内でその事実を知っているのは捜査本部の者のみ)

    (では仮に捜査本部の情報が漏れていた、としたら……?)

    (可能性は高くはない。だが今は少しでも手がかりが欲しい。……試してみるか)

    (昨日警察から送られてきた情報……これを基にすれば……多少無理筋でも……)

    「…………」

    65 = 63 :

    【同時刻・警視庁/凶悪連続殺人特別捜査本部(キラ対策捜査本部)】


    星井父「Lからの緊急招集って……何ですかね」

    総一郎「さあな……未だにLの考えは読めんからな」

    松田「もしかして、もうキラの正体が分かっちゃったりとか?」

    星井父「あのなあ。日本全国民が容疑者なのに、どうやってもう分かるんだよ」

    松田「そこはまあ、天才ならではの名推理で……」

    星井父「天才ねぇ。今のところあんまりそういう風には見えないけどな」

    松田「この前の生中継も空振りに終わりましたしね。……あっ。そういえば係長の娘さんの美希ちゃんも『天才アイドル』って呼ばれてますよね」

    星井父「いきなり何の話をしてるんだお前は」

    松田「いやあ、最近すごくよく見るから僕も段々ファンになってきちゃって。あ、今度サインお願いできますか?」

    星井父「……俺の代筆で良ければやるよ。結構似てるって評判なんだぜ」

    松田「えっ、係長が代筆してんすか? マジで?」

    星井父「なわけないだろ。冗談だよ。つかお前こそ冗談だよな? 俺の娘のファンとか」

    松田「え? マジですけど」

    星井父「……マジか」

    松田「はい。ダメですか?」

    星井父「いやダメっていうか……普通にキモい」

    松田「そんな! キモいとかひどいですよ……お義父さん」

    星井父「誰がお義父さんだ! 誰が! 本当に気持ち悪いわ!」

    総一郎「……二人とも、お喋りはそこまでにしておけ。ワタリが来たぞ」

    星井父・松田「! …………」

    66 = 63 :

    ワタリ「捜査本部の皆様。本日は急に招集をかけてしまいすみません。Lから皆様にお話がありますので、つなぎます」

    捜査本部一同「…………」

    (ワタリの設置したノート型PCの画面に『L』の文字が映し出される)

    『Lです。皆さんお集まりいただきありがとうございます』

    『今日は早速ですが、皆さんに現時点での私の推理をお伝えしようと思います』

    星井父「推理……?」

    『推理の内容は、キラの人物像についてです』

    松田「ほら! やっぱりLにはもう分かってるんですよ、キラの正体が」

    星井父「本当か……?」

    総一郎「…………」

    『私が思うに……キラは、まだ子どもである可能性が高い』

    星井父「こ……子ども?」

    『はい。私はこの事件が起こった当初からその考えを持っていましたが――それを裏付けるデータがまだ無かったので、これまでその旨の発言は控えていました』

    『ですが昨日、皆さんからご提供いただいたデータを観て、自分の考えを強くしました。こちらをご覧ください』

    (ノート型PCの画面が複数の棒グラフを表わしたものに変わる)

    総一郎「これは……」

    『キラ事件の被害者の死亡推定時刻を表わしたものです』

    『ご覧の通り、被害者の死亡推定時刻……つまりキラが殺人を行っていると思われる時間帯は、平日ではもっぱら19時頃から22時頃の間、土日はばらつきはありますが昼頃からやはり22時頃までとなっています』

    星井父「つまり……深夜まで起きていないと考えられるから子ども、ってことか?」

    『そうです』

    星井父「そうです、って」

    松田「な、なんかえらく安易ですね……」

    総一郎「…………」

    67 = 63 :

    『もちろん、これだけが理由ではありません。さっきも言いましたが、私は元々キラは子どもではないかと思っていましたので』

    『その最たる理由は、このキラとしての活動そのものです』

    星井父「? どういうことだ?」

    『もし仮に、ある日突然、直接手を下さずに人を殺せるような能力が手に入ったら……普通の大人であれば金や地位、名誉といったものを得るために使うでしょう』

    『おそらくキラは、神か何かを気取って悪人を裁いていき、世の中を良くしようとでも考えているのだと思われますが……そんなことを真面目に考えて実行に移すのは……せいぜい小学校高学年から高校生くらいまでです』

    松田「……まあ、そう言われたらそうかもしれませんね」

    星井父「確かにそんな能力の持ち主なら、その気になればいくらでも金も地位も手に入れられるだろうしな」

    『また、これも皆さんからご提供いただいた情報ですが……これまで殺された犯罪者は、いずれも日本で情報を得ることができる者でした』

    『このことを先ほどの推理と合わせると、キラはテレビやインターネットなどに比較的自由に接することのできる……ある程度裕福な家の子どもではないかと推測されます』

    星井父「ふむ……」

    総一郎「…………」

    『――……以上が、現時点でのキラの人物像についての私の考えです。また何か分かりましたらお伝えします』

    『では、私からは以上です』プツッ

    68 :

    総一郎「――では今日はこれにて解散とする。夜勤は二組。他の者は捜査を続けるなり今日は上がって体を休めるなりしてくれ。以上だ」

    星井父「緊急招集かけられた割には、なんか拍子抜けって感じの内容でしたね」

    総一郎「うむ……」

    松田「まあ子どもって言っても対象範囲広すぎですもんね。それなら局長や係長のお子さんだって入ってくるし」

    星井父「松田。お前な……」

    松田「あっ。今のは言葉のあやですよ。僕だってミキミキがキラだなんて思ってないですし」

    星井父「ミキミキって呼ぶな! 人の娘を!」

    松田「えー。ミキミキはミキミキでしょ」

    総一郎「……Lは……」

    星井父「え?」

    松田「どうしました? 局長?」

    総一郎「いや……なんでもない」

    星井父・松田「?」

    総一郎「…………。(『キラは子どもである可能性が高い』……星井君の言うように、このことを伝えるためだけに、わざわざ我々を集めたのか……?)」

    69 = 68 :

    【Lの私室】


    「…………」

    (多少の飛躍はあったが、これならそこまで無理の無い推理だろう)

    (またキラが子どもであるという可能性は、私が実際に考えていたことでもある)

    (これでもしキラが、捜査本部の情報を得る術を持っているとすれば……)

    (今後のキラの裁きの傾向に、何らかの変化がみられるかもしれない)

    「…………」

    70 = 68 :

    【同日夜・星井家のリビング】


    菜緒「久しぶりだね。パパがこんな時間に帰って来れたの」

    星井父「ああ。今は事件の方もそれほど目立った動きは無いからな」

    美希「…………」

    菜緒「ふーん。じゃあまだ全然目途立ってないの? キラの正体」

    美希「!」

    星井母「ちょっと菜緒。食事中にそういう話は……」

    菜緒「えーでも気になるじゃん。ねぇねぇ、どうなのパパ?」

    星井父「まあ確かに、まだほとんど絞られてはいない。だが……」

    菜緒「だが?」

    美希「…………」

    星井父「今日になって、Lが『キラは子どもである可能性が高い』と言い出した」

    菜緒「子ども?」

    美希「! …………」

    71 = 68 :

    星井父「ああ。なんでも、これまで夜の10時以降には犯罪者を殺していないから、ってのが理由の一つらしい」

    菜緒「10時以降には殺していない……その時間にはもう寝てる、だから子どもってこと?」

    星井父「ああ」

    菜緒「……それはちょっと強引じゃない?」

    星井父「まあな」

    星井母「大人でも早寝の人はいるしねぇ」

    菜緒「あっ。ママものってきた」

    星井母「え? べ、別にのってないわよ」

    菜緒「ねぇ、美希はどう思う?」

    美希「えっ。み、ミキ? ミキは……」

    菜緒「うん」

    美希「……よくわかんないの」

    菜緒「あんたねぇ。ちょっとは考えなさいよ」

    美希「だってわかんないんだもん」

    星井父「まあ、いずれにせよまだ核心には迫れていないってことだ」

    菜緒「だよねー。大体日本中の子どもが容疑者なら、美希だって容疑者ってことになっちゃうし」

    美希「!」

    星井母「もう、何バカなこと言ってるの。菜緒」

    菜緒「あはは、ごめんごめん」

    美希「…………」

    72 = 68 :

    【美希の自室】


    美希「…………」

    リューク「ククッ。Lの推理も大したもんだな。まさか死亡推定時刻から割り出してくるとは」

    美希「…………」

    リューク「で、どうするんだ?」

    美希「え? 何が?」

    リューク「何がって……裁きの時間帯。変えないのか?」

    美希「? 変えないよ?」

    リューク「そうか……っておい。変えないのかよ」

    美希「だって、日本中の子どもなんて何百万人もいるんだよ? その中からミキ一人が特定されるなんてありえないって思うな」

    リューク「まあそりゃそうだけど」

    美希「それに、夜遅くに裁きをするのは眠くて辛いの。ミキの目は夜の10時を過ぎると上のまぶたと下のまぶたがくっついちゃうの」

    リューク「いや、それなら時間指定して殺せばいいだろ」

    美希「え? そんなことできるの?」

    リューク「……ルールの中に書いてただろ。死因を書けば、更に詳しい死の状況を書けるって」

    美希「あー。なるほど。そこで何時何分何秒に死ぬって書いたらその通りになるんだね」

    リューク「そういうことだ」

    美希「なるほどなの。でもまあめんどくさいからいいや」

    リューク「あ、そう……」

    美希「あふぅ。そういうわけで、ミキはもう既に眠いの。ぱぱっと今日の分書いて寝ちゃおうっと。明日も朝からレッスンだしね」

    リューク「…………」

    73 = 68 :

    一旦ここまでなの

    74 :

    さすが美希ぶれないな

    76 :

    乙乙
    ミキはさすがだな

    78 :

    美希がマイペースすぎて、Lの罠が全部無駄になるというw

    やはり天然最強か

    79 :

    最初期にパワハラPやらクラスメート殺してるからLがそこに辿り着いて原作のように盗聴器なり仕掛ければ詰むんじゃないかって思うな

    80 :

    961のPを無理やり移籍させたのも後々穴になりそうだ

    81 :

    ( 警察関係者の身内がシロなのがハッキリしただけでも善し…)

    82 :

    おにぎりの中にテレビを仕込むの

    83 :

    総一郎が存在するなら月も存在するんだよな
    だとするとLと月が共闘する展開も微レ存?

    84 :

    月ならミキミキのライブでペンライト振ってるよ

    85 :

    月君はプロデューサーやってるよ

    86 :

    全然揺さぶり効いてないww
    しかしこの家族捜査本部の情報がガバガバである

    87 :

    前Pが芸能事務所の大御所を消していったキラだな

    88 :

    【翌日・765プロ事務所】


    美希「あふぅ。レッスン疲れたの」

    春香「朝からハードだったね」

    美希「おかげでもうクタクタなの」

    「レッスンお疲れ様。春香。美希」

    春香「あっ。プロデューサーさん!」ダッ

    「ん? どうした春香?」

    春香「ふふっ、えっとですね……」ゴソゴソ

    「?」

    春香「はい、これ! 私が焼いてきたクッキーです! どうぞ!」

    「おっ。これは美味そうだな。ありがとう。後で頂くよ」

    春香「えー、今食べてくれないんですか?」

    「すまん、あいにく今から外出なんだ。……美希」

    美希「? はいなの」

    89 = 88 :

    「悪いがすぐに着替えてくれ。今から、今度一緒に仕事をする相手の会社のところに挨拶しに行くことなった」

    美希「えー! 聞いてなかったの!」

    「すまん、さっき急に決まったんだ」

    美希「もー、ミキ疲れてるのにー」

    「そう言うなって。これも仕事のうちだ」

    美希「はーいなの」

    春香「何なら私が代わりに行きましょうか? プロデューサーさん」

    「いや、悪いがこの仕事はもう美希に決まってるんだ。春香はまた今度な」

    春香「ちぇっ、ざーんねん。……あっ、そうだ。美希」

    美希「? 何? 春香」

    春香「はい、これ。美希の分。春香さん印の特製クッキー。これ食べてお仕事頑張って!」

    美希「! ありがとうなの! 春香!」

    「美希。早く」

    美希「わ、分かってるの! ちょっと待っててなの!」ダッ

    90 = 88 :

    【ヨシダプロダクション/応接室】


    「なんとか間に合ったな……」ハァハァ

    美希「た、ただでさえ疲れてるミキに全力ダッシュさせるなんて、プロデューサーは結構ひどいって思うな……」ハァハァ

    「仕方ないだろ。タクシー渋滞につかまっちゃったんだから」

    美希「それで? ミキ、まだ何のお仕事かも聞いてないんだけど……」

    「ああ、それはだな……」

     ガチャッ

    「失礼します」

    「! ご無沙汰しています」

    「ご無沙汰しています。本当に移籍されたんですね」

    「ええ、まあ……色々あって」

    美希「……プロデューサー?」

    「ああ、えっと……こちらが星井美希。当事務所の所属アイドルです。ほら美希、挨拶」

    美希「あっ、うん。えっと。星井美希です、なの。よろしくお願いしますなの」ペコリ

    「ふふっ。はい、よろしくお願いします。よく存じていますよ、星井美希さん。私はヨシダプロダクションでマネージャーを務めている吉井という者です。そしてこちらが――」

    91 = 88 :

    「はじめまして! 弥 海砂 っていいます。ヨシダプロダクションでアイドルやってます! まだデビューして日も浅い新人ですが、どうぞよろしくお願いします!」

    「よろしくお願いします。弥さん」

    美希「よろしくお願いしますなの」ペコリ

    海砂「…………」ジーッ

    美希「?」

    海砂「ほ……」

    美希「ほ?」

    海砂「本物だ! 本物のミキミキだ!」

    美希「えっ」

    吉井「ちょっとミサ。落ち着いて」

    海砂「だってミキミキだよ、ヨッシー! 本物の! 765プロの!」

    美希「え? え?」

    海砂「すごいすごい! やだ、ちょーかわいー! キャー!」

    美希「…………」

    「は、ははは……」

    92 :

    美希「アイドル同士のコラボCM?」

    「ああ。○×ピザのCMだ。元々は弥さんにきていた話だったんだが、吉井さんに頼んで、美希も一緒に出してもらえないかと企業側に推してもらってな。それでなんとかオーケーしてもらえたってわけだ」

    吉井「あなたには以前からよくお世話になっていましたからね」

    「いえいえ、それはお互い様ですよ」

    美希「? そうなの?」

    「まあ狭い業界だからな。俺が961プロに居た頃から、よくお互いに仕事先を紹介しあったりしていたんだ」

    美希「へー」

    吉井「それに、今を時めく765プロのアイドルさんとのコラボCMとなれば話題性も上がるし、まだ駆け出しのミサにとってはより名前が売れるチャンスになりますからね。まさにWin-Winというわけです」

    海砂「うんうん。ミサも、ミキミキと一緒のCMに出れて嬉しいしね」

    美希「ありがとうなの。そう言われるとミキも嬉しいの」

    海砂「ふふっ。それにしても、やっぱり本物はテレビで観るよりずっと可愛いね」

    美希「え? あ、ありがとうなの」

    吉井「ミサ。一応星井さんの方が先輩なんだから」

    海砂「あっ、そっか。ごめんなさい。気悪くしないでね?」

    美希「えっ、ぜ、全然そんなことないの!」

    海砂「そう? 良かった。ふふっ」

    美希「あはっ」

    93 :

    海砂普通に出てきただと

    94 = 92 :

    「…………」

    美希「? どうしたの? プロデューサー」

    「いや……なんかこう、事務所の垣根を越えてのアイドル同士の交流、ってのも良いもんだと思ってな」

    美希「何それ。なんかジジくさいの」

    「じ、ジジくさいってお前……」

    吉井「ああ、でも分かりますよ。最近色々ありましたからね、この業界」

    海砂「あー、あの一連のやつね。うちも社長が亡くなったし」

    「そうでしたね」

    吉井「あなたのところも、確か……」

    「ええ。うち、といっても前の職場ですが。役員が一人、事故死で」

    吉井「大変でしたね、お互い」

    「まあ不幸中の幸いといいますか、うちはほぼ社長のワンマンだったので、大きな影響は無かったですけどね」

    海砂「765プロは大丈夫だったんだっけ?」

    美希「え? え、えっと……」

    「他の事務所とはちょっと違いますが、俺の前任のプロデューサーが……」

    吉井「ああ、そうか。それであなたが移ったんでしたね」

    「ええ、まあ」

    海砂「なーんか、こんな感じでここんとこずっと、アイドル業界全体が暗い感じだよね。早く明るくなってほしいな」

    「業界というか、今は世の中全体が暗い雰囲気に包まれているような気がしますよ。キラ事件もありますし……」

    美希「…………」

    95 :

    Lのゆさぶりはスルーだけど、美希の前でキラの話題だせば一発でばれるなwwww

    96 = 92 :

    吉井「……だからこその、今回のアイドルコラボCM。そういうことですよね?」

    「ええ。この二人の頑張りが、世の中を再び明るく照らし出すきっかけとなる。俺はそう信じています」

    美希「なんかすごいことになってるの」

    吉井「それだけ期待してるってことよ。あなた達二人に」

    海砂「よーし、美希ちゃん。一緒に力を合わせて頑張ろう」

    美希「うん。ミキもガンバるの。海砂ちゃんと一緒に」

    海砂「あ!」

    美希「? どうしたの?」

    海砂「ねぇヨッシー。前から考えるように言われてたミサの公式ニックネームの件だけど……『ミサミサ』って、どうかな?」

    吉井「え」

    海砂「美希ちゃんの人気にあやかってさ。良いと思わない?」

    吉井「……いや、あやかるのは別にいいけど、でも何もネーミングまで真似なくても……」

    「良いんじゃないですか?」

    吉井「え?」

    「『ミキミキ』と『ミサミサ』。なんだか覚えやすいし、コラボCMにもうってつけだと思います」

    美希「うん。ミキもそれが良いって思うな」

    吉井「……まあ、お二人にそう言っていただけるのなら……」

    海砂「よーし! じゃあ改めて、『ミキミキ』と『ミサミサ』で頑張ろう! 美希ちゃん!」

    美希「はいなの! 海砂ちゃん!」

    97 = 92 :

    【同日夜・美希の自室】


    美希「へー。海砂ちゃんってまだデビューして日も浅いって言ってたけど、もう結構ティーン誌やファッション誌とかに出てるんだ」

    リューク「…………」

    美希「あっ。深夜番組のアシスタントもやってる。ふーん。今度観てみようかな」

    リューク「…………」

    美希「あっ! 分かったの!」

    リューク「え? 何がだ?」

    美希「あのヨッシーっていう海砂ちゃんの女マネージャー、ずっと誰かに似てるなーって思ってたんだけど、律子に似てるの! あのメガネとか!」

    リューク「……ああ、そう……」

    美希「そういえば性格も結構律子っぽかったの。なんか真面目そうなとことか」

    リューク「…………」

    美希「……え?」

    リューク「? 今度は何だ?」

    98 = 92 :

    美希「これ……海砂ちゃんのファンの個人サイト……」

    リューク「ん? 何々……『今から一年前、弥海砂の両親は強盗に殺された』……? うお、マジかよ」

    美希「しかもこの犯人の名前……多分……」パラパラ

    美希「! ……やっぱり……」

    リューク「おー、ばっちり書いてあるな」

    美希「…………」

    リューク「ククッ。つまりお前は彼女の両親の仇を討った恩人ってわけか。もちろん、向こうはそんなこと知るわけもないが」

    美希「…………」

    リューク「こういうことならいっそ、あの子に自分がキラだって教えてやったらどうだ? 今よりもっと仲良くなれるかもしれないぞ」

    美希「…………」

    リューク「そうしたら、お前が今一人でやってる裁きだって、喜んで手伝ってくれるかもしれない」

    美希「……何バカなこと言ってるの、リューク」

    リューク「あれ」

    美希「海砂ちゃんはミキのアイドル仲間で普通の友達。それ以上でもそれ以下でもないの」

    リューク「……ああ、そう……」

    美希「…………」

    美希(そうだよ。ミキは誰の力も助けも借りない)

    美希(このデスノートだけで、皆が楽しく生きていける世界を作ってみせるの)

    99 = 92 :

    一旦ここまでなの

    100 = 95 :

    乙なの


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