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    元スレ八幡「は?材木座が不登校?」

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    451 = 384 :

    平塚先生は目を俺にロックオンしたままそう告げた。
    や、やだなー。そんな屁理屈のすかしっぺみたいなことしないっすよー、ははは。

    雪乃「わかりました。では引き続き依頼の遂行に全力を尽くします。由比ヶ浜さんもそれでかまわないわね?」

    結衣「うん!」

    島崎「ありがとう、雪ノ下さん」

    平塚「うむ、頼んだぞ」

    戸塚「僕もできるだけ協力するね!」

    こうしてめでたく全員の意志が一つになった。
    はい、その輪の中に入れていない人がいますねー?

    452 = 384 :

    そう、輪の中に入れないに定評のある男、俺だ。輪の中に入れないに関して俺の右に出るものはいない。
    なんなら左にも誰もいないし、前にも後ろにも誰もいない。つまり、ぼっち。

    八幡「おい、俺はまだこの依頼に納得してないんだが」

    雪乃「まだそんなことを言っているの?」

    八幡「当然だろ」

    真っ直ぐ自分の言葉は曲げねえ。俺のぼっち道だ。

    雪乃「はぁ……。あなたね、空気を読みなさい」

    雪ノ下には言われたくない……と思いつつも俺の固有スキル『空気読み(レーザーアトモスフェーレ)』は常時発動タイプ。
    さっきからビンビンに感じてるさ……みんなの「いつまで一人でグダグダ言ってんだ、早く折れろ」って空気はな……!

    これはかつて小学校のとき、全くの冤罪を擦り付けられ、教壇に晒し上げられ謝罪を強要されたときの空気と似ている。
    冤罪を主張し、謝罪を拒む俺に対し、帰りの会が長引くことを嫌う同級生たちはあまりに非情だった。

    453 = 384 :

    雪乃「それにあなた、さっき依頼は失敗だと言ったわね」

    あ、ヤバい。直感がそう告げる。
    これは雪ノ下の地雷踏んでたわ。全然気づいてなかった。

    そうだった。雪ノ下雪乃はこういう奴だった。

    雪乃「私が部長である限り、奉仕部に失敗という言葉は許さないわ」

    こういう、超がつくほどの負けず嫌いだった。




    454 = 384 :

    八幡「そんで、依頼を続行すんのはいいんだけどよ、結局どうすんだ?正直手詰まりだろ」

    平塚先生と島崎先生と戸塚が退席し、一つ間が空いたあと話し合いが再開する。

    八幡「ちなみに俺の電話ももう着拒された。こっちからコンタクトを取るのはほぼ無理だぞ」

    雪乃「そうね……。とりあえずもう少し情報が欲しいわ。あなたが昨日電話越しにした会話の全文を書き起こしてくれるかしら?」

    いや、なにサラッと無茶苦茶言ってくれてんの。会話の中身をいちいち記憶しとくとか普通はねえよ。

    八幡「概要でいいか?いくらなんでも全文は無理だ」

    つーか書き起こすって何。もしかして文字に起こせってことかよ。

    雪乃「なるべく正確にね。この程度、文系コース学年3位なら簡単だとは思うけど」

    455 = 384 :

    八幡「いやいやいやいや、ねーよ。仮に現文が超得意な奴だとしても、それと日常会話を原文ママで書き起こすのはリンクしないだろ。一種の特異能力だぞ、それ」

    雪乃「現文と原文を掛けて得意気な顔をするのはやめてくれるかしら。それほど上手く掛かってないわよ」

    手厳しい。配点の厳しさは小町と同じ程度だが、指摘する言葉と表情がマジで傷つく。

    由比ヶ浜の、「あー!現文と原文!あはは、すごいねヒッキー!」って誉め言葉も雪ノ下の後だと煽りにしか聞こえない。

    ごめんなさい、許してください。もう下らないことは言いません。

    456 = 384 :

    八幡「ていうか会話内容書き起こすって妙に恥ずかしいし、やっぱ口頭でいいか?」

    雪乃「仕方ないわね。まあそれでいいわ。書き起こす紙ももったいないことだし。原油価格が高騰しているから」

    八幡「は?」

    結衣「ん?」

    い、今なんかとてつもなくとてつもないことがあった気がしたんだが……。

    雪乃「どうしたの?早く説明しなさい。それともつい昨晩の会話の内容も覚えていないの?ごめんなさい、そこまで比企谷君の記憶力が深刻な状態だったとは知らなくて。いくらあなたといえどもさすがについ15、6時間前のことくらいは覚えているかと思ったのだけど、少し高望みすぎたかしら。悪いのはあなたではなく、あなたの記憶能力を見誤っていた私だから、比企谷君は落ち込むことないのよ」

    おお、もう……。
    キッチリ懇切丁寧に、今起きたことをありのままに問い詰めたい気持ちもあったが、仕返しが怖いのでやめておくことにした。

    457 = 384 :



    八幡「……って感じだな」

    一通り、昨日の材木座との会話内容を二人に説明する。
    と言ってもここから新たにわかることなんてのは別にないはずだ。

    結衣「うーん、なんで学校来ないのかさっぱりわかんないね」

    八幡「それな。本当、なに考えてんだあいつ」

    雪乃「そうね、不登校の原因は相変わらずわからないままね……」

    やはり目新しい情報は得られず、場が静まりがちになる。
    俺と由比ヶ浜は頭に浮かんだ推測をいくつか口に出してみたものの、結局真偽をする術はないので、特に意味のない会話になってしまった。

    雪ノ下はまた一人だんまりを決め込んで、何やら考え事に夢中のようだ。

    458 = 384 :

    時計を見ると、もう17時半を回っている。今日はこのままお開きかね、と思って気を緩めたところで、不意打ちのように雪ノ下が口を開いた。

    雪乃「……あくまでこれは私の推測に過ぎないのだけれど」

    雪ノ下はそこで一旦口を閉じ、迷うそぶりを見せるように視線を揺らす。
    雪ノ下らしくない。

    雪乃「推測に基づいた、あまり確信を持てないことなのだけれど……」

    八幡「なんだよ、言ってみろよ」

    推測なんてさっきから俺と由比ヶ浜が馬鹿げた推理の披露パーティしてたじゃねえか。

    結衣「どうしたの、ゆきのん?」

    雪乃「……いえ、決めたわ」

    459 = 384 :

    雪ノ下は覚悟を決めたように目を見開き、挑むように俺の目を見た。

    雪乃「私は、今回のこの依頼からは手を引くことにするわ」

    八幡「は?」

    ちょっと何言ってるかわかんないですね……。

    雪乃「手を引く、というか手出しをしない。比企谷君一人に任せることにするわ」

    ゆっくりと、噛んで含めるような緩慢さで雪ノ下の言葉が理解へと達する。
    と同時に、先程から無理に蓋をしてくすぶり続けていた怒りがふつふつと再燃してくるのが感じられた。

    八幡「つまり……この件に関してお前は何もしないということか?」

    雪乃「ええ。そして、由比ヶ浜さんにも手出しはさせないわ」

    結衣「え!?なにそれ、ゆきのん、どういこと?」

    460 = 384 :

    雪乃「今回の案件は比企谷君一人に担当してもらうということよ」

    結衣「いや、え?!意味わかんないよ!なんでいきなり?」

    ゆらり、という感じで視界が揺れた。
    由比ヶ浜と雪ノ下が何やら口論を交わしているが、耳に入ってこない。

    昨日の夜、材木座との電話を終えてから今までずっと続いていたモヤモヤが、全て怒りに変わってしまったようにすら思える。

    久々に切れちまったよ……。まずこの学校さぁ……屋上あんだけど……。

    八幡「一応、わけを聞いときたいんだが」

    これでもかというほど目を腐らせて雪ノ下にガンを飛ばす。
    もう目線だけで大豆が納豆に変わるくらいに腐らせる。

    462 :

    >まずこの学校さぁ……屋上あんだけど……。

    比企谷八幡野獣先輩説やめろ

    463 :

    >>462
    海老名「それある!」

    464 :

    葉山「えぇ…」(困惑)
    八幡「怖いなーとずまりストIV」

    465 :

    雪乃「理由は……、それが私の思う依頼の解決方法だからよ」

    八幡「引き受けるだけ引き受けて、後は全部人に丸投げするのがか?」

    雪乃「結果的にはそうなるわね」

    いけしゃあしゃあとのたまう雪ノ下。
    これにはさすがの俺も切れたね。

    切れて、荒々しく立ち上がり、椅子や机を手当たり次第に蹴飛ばして雪ノ下の正面に立ち、胸ぐらを掴んで強引に立ち上がらせるところまで空想してひとまず溜飲を下げる。

    や、もちろん実際にはやんないよ?
    椅子や机に当たり散らすなんて野蛮なことしないし、女子の胸ぐら掴むなんてこのご時世一発アウトですよ。

    そもそも雪ノ下の胸ぐら掴みに行ったら、触れることすらできずに投げ飛ばされるだろうしね。
    情けない話、こいつと取っ組み合いの喧嘩になっても負ける自信がある。

    466 = 384 :

    八幡「話になんねぇ。なんだそれ、そんな無茶苦茶が通る道理があってたまるか」

    依頼を白紙に戻すべきだと言う俺の主張を退けて引き受けたのは、誰あろう雪ノ下本人じゃないか。
    その本人が依頼には手出しせず、俺一人にぶん投げるという。

    こんな馬鹿な話があってたまるか。

    結衣「ゆきのん、さすがにこれはあたしも納得できないよ……。ちゃんと説明、して?」

    雪乃「言ったでしょう、これが私なりに考えた依頼の解決方法だと。この依頼は比企谷君が一人で取り組むべきものだと、私は思うわ」

    理不尽すぎる。
    もう本当清々しいほどに理不尽。西武ライオンズのリリーフ陣くらい理不尽。

    雪乃「最初のころにこの奉仕部の理念については説明したわよね?」

    八幡「依頼人を助けるわけじゃない。方法を教え、手助けをするだけってやつか?」

    467 = 384 :

    雪乃「ええ。私たちは人を助けるわけじゃない。その人が自分で助かるだけよ」

    なにそれ。いつから忍乃下さんになったわけ?

    八幡「それについては理解してる。でも今お前が言っているのはそれとはまた別だろ。手助けすらしないって宣言じゃねえか」

    雪乃「何もしないということが、手助けになるということもあるわ。今回の依頼はそれに該当するケースだと判断した、それだけよ」

    わからない。雪ノ下が何を考えているのかがさっぱりわからん。
    材木座絡みのゴタゴタを俺に押し付けるというのは今までにも何度かあった。
    というか毎回そうだった気もする。

    468 = 384 :

    ただ、今回は今までとは深刻さが違うし、依頼者も材木座ではなく教師二人だ。
    言うなれば至極真っ当な依頼だというのに、それをこいつがこんな風にぞんざいに扱うというのが解せない。

    如何に材木座絡みといえども、それはいくらなんでも酷すぎるのではないかと思う。

    八幡「雪ノ下、お前何を考えてる?」

    雪乃「受けた依頼を解決することよ」

    聞きようによってはあまりにもふざけたその返答に、最も反応したのは俺ではなく由比ヶ浜だった。

    結衣「あっ!」

    思わずビクッとなるほどの声量で驚きの声を上げ、雪ノ下の方を真剣な目で見つめる由比ヶ浜。

    なんなの?あっと驚く超バニラ?
    なんかわかったのなら俺にもわかるように説明してください。

    469 = 384 :

    雪乃「由比ヶ浜さんには後できちんと説明するわ」

    八幡「俺には説明なしかよ……」

    このなんとも慣れ親しんだ疎外感。
    三人寄れば二人と一人になるいつもの俺である。
    へーきへーき、いつものことだし。全然悲しくなんかないですよーだ!

    雪乃「比企谷君」

    俺が一人でさらに目を腐らせていると、雪ノ下が意外にも優しげな声音で話しかけてくる。
    やだなぁ、この声の感じはなんか酷いこと言われるトーンなんだよなぁ。

    と思わず身構えた俺であったが、かけられた言葉はまたしても意外なことに強烈な嫌味でも、心を切られるような皮肉でもなかった。

    470 = 384 :

    雪乃「彼が不登校になってしまった理由、それは私にもわからないわ。けれど、どうすれば彼が不登校をやめてくれるのかは、おそらくだけどわかってる」

    八幡「わかってんならそれを言えよ。事件解決じゃねぇか」

    兵は拙速を尊ぶ。思い立ったが吉日。即断即決。
    早いに越したことはない。嫌なことはさっさと済ましてしまうのが定石だ。

    雪乃「いえ、それでは奉仕部の理念に反することになる」

    またこれだ。
    かたや定石、かたや理念。
    かたやりねん……かたやいねん……カタヤイネン!
    ニッカ・エドワーディン・カタヤイネンちゃん!

    ストパン3期楽しみにしてるぜ~!
    よくわからんそこの君は「ついてないカタヤイネン」で検索検索ゥ!

    471 = 384 :

    雪乃「これはあなたが自分一人で見つけるべき答えよ、比企谷君」

    雪ノ下はこれまで見たことがないような穏やかな表情で続ける。
    いや、正確には見たことはある。折しに触れて、雪ノ下はこんな表情を見せていた気がする。
    ただ、その顔が向けられているのはいつも俺ではなかった。

    だから、初めてに見えたのだろう。
    正面から見たその顔はあまりにも綺麗で、不思議な暖かさに満ちていて、体が言うことを聞かず固まってしまう。

    雪乃「あなたが一人で見つけて、乗り越えて、そして手にするべき答えよ。私たちはそれを教えることはできない。ただ、方法を示してあげるだけしか」

    472 = 384 :

    気がつけば由比ヶ浜も雪ノ下と同じような顔で俺を見つめていた。
    穏やかで暖かく、優しい。そしてほんの少しだけ寂しさの滲んだような素敵な顔で。

    二人にそんな風に見つめられ、正直居心地が悪い。
    なんだかずっと年上の人に諭されているような、そんな居心地の悪さだ。

    どうにかこうにか口を動かして、この空気を打開しようと試みる。

    八幡「……お前はなんでも知ってんのな」

    雪乃「なんでもは知らないわよ。知っていることだけ」

    超どや顔で返された。
    ていうかお前読んだろ?化物語読んだよね、絶対。なにその超嬉しそうな顔。

    473 = 384 :

    雪乃「文学少女シリーズは読み終わったから、ネットで調べて評価の高い化物語を読んでみただけよ。今日の帰りに傷物語を買って帰るわ」

    八幡「どんだけ読むのはえーんだよ。びっくりするわ」

    まだ文学少女薦めてから一日半くらいしか経ってないはずなんですがそれは。

    結衣「え!?ゆきのん、もう読み終わったの!?はやっ!あたしなんかまだ半分も読んでないのに!」

    八幡「しかもシリーズを読み終わったっつってたからな、こいつ。お前が今半分も読んでないのは1巻で、本編だけで他に7冊あるからな」

    驚愕する由比ヶ浜にさらに驚くべき事実を告げてやる。

    結衣「い、いつの間に……。土曜日からほとんどゆきのんと一緒にいたはずなのに!」

    474 = 384 :

    雪乃「なかなか面白かったとだけ言っておくわ。詳細はまだ読んでいない由比ヶ浜さんのために控えるけれど」

    さすが雪ノ下。見た目と読書好きという点は文学少女と名乗るに足る器である。

    だが、俺は雪ノ下が文学少女などとは決して認めんぞ!
    まずその性格!口の悪さ!内面は文学少女と呼ぶにはほど遠いわ!

    雪乃「ところで比企谷君、さっき言っていた本編というのは?番外編のようなものもあるのかしら?」

    興味津々か。
    思いっきり文学少女ハマってんじゃねぇか。

    良いよね、面白いよね、文学少女。

    475 = 384 :

    そんなこんなで雪ノ下に恋する挿話集と文学少女見習いについて説明していると、いい時間になっていた。

    雪乃「少し早いけれど、今日はここまでにしましょう。平塚先生にいくつか報告しなくてはいけないこともあるし」

    俺と由比ヶ浜に異論はなく、早々にお開きとなった。

    雪乃「由比ヶ浜さんも一緒に来てもらえるかしら。平塚先生に報告するのと一緒にあなたにも話しておきたいことがあるから」

    結衣「うん、ついてくよ!じゃあね、ヒッキー!」

    八幡「ああ、お疲れさん」

    手を振る由比ヶ浜と目だけで別れを告げる雪ノ下を背に、一人廊下を歩いていく。



    そういえば俺一人で依頼をこなす、ということが半ばなし崩し的に決まってしまった。
    すっかり話の流れで忘れてしまっていたぜ……。

    しかし、思い出してもさっきまでのような怒りは不思議と沸いてはこない。
    元来怒りが持続する方でもない。
    おまけに元来、一人で何かをやる方が性にあっているのだ、俺は。

    しゃあない。材木座のことは俺一人でなんとかしましょうかね。

    476 :

    こんなに葉山をしっかり描いてるSSってなかなかないんじゃないか?
    めっちゃ面白い!
    本物が欲しい発言飛ばしてるのにヒッキーが本物を意識して前に進んでるのもすごくいいよね!
    今まで読んだ俺ガイルSSのなかでもトップクラスに面白いので続き楽しみにしてます!

    478 :

    翌日。
    授業中や昼休みを使って材木座の件をあれこれ考えてみた。
    考えてみて気がついたが、これはあれだ、はっきりいって無理だ。詰んでる。

    不登校の原因は考えてわかるものでもない、原因がわからなければ対処のしようもない。

    不登校なんてのは何十年も前から社会に根をさした問題だ。
    多くの教育関係者がこの問題を研究して今日にいたるわけで、一高校生程度がなんとかできることには思えない。

    加えて現代ではうつ病なんてものも広く知られるほど社会に蔓延しており、子どもどころか大人まで不登校になる時代だ。

    479 :

    もし材木座がうつ病だというなら、それこそ俺にできることは何もない。
    速やかに病院へ行き、しかるべき処置を受けるべきである。

    ぶっちゃけこの依頼、俺には荷が重い気がしてならない。
    ヘビーすぎる。空飛ぶスケボーが出てきたり、車で過去に向かうくらいヘビーだ。

    昼飯の締めにチョココロネをたいらげ、いつものベストプレイスでぼーっと空を見ながら方法を模索した。
    ちなみにチョココロネは細い方が尻尾、チョコが見えてる方が頭だと思う派だ。スライムつむり的に考えて。

    雪ノ下の言を信じるならば、今回の依頼は俺一人で解決できるらしい。
    あいつは嘘はつかない。
    だから、多分まぁそうなんだろう。

    480 = 384 :

    だが、本当のことを敢えて言わないことはある。
    俺が自分で気づくべきこと、見つけるべきこと。
    なんだろう、さっぱりわからない。

    平塚「なんだ比企谷、こんなところにいたのか」

    カツカツと律動的なリズムを響かせながら、タバコをくわえた平塚先生がこちらへ向かってきていた。

    平塚「教室にいないから探してしまったよ」

    八幡「すんません。なんか用でした?」

    平塚「うむ、昨日雪ノ下から報告を受けてな。今回は君一人で依頼にあたるそうじゃないか」

    481 = 384 :

    八幡「はぁ、なんか部長の横暴な決定で」

    平塚「横暴な、か。まあ君からしてみればそう見えても仕方ないかもしれないな」

    平塚先生は楽しげに笑うとタバコを携帯灰皿に押しつけて消した。

    平塚「どうかね、依頼の方は。なんとかなりそうか?」

    八幡「いえ、さっぱり。まるで糸口が見えません」

    俺の答えを聞くと、平塚先生はまた楽しげに笑い、2本目のタバコに火をつけた。
    タバコ吸いすぎぃ!

    平塚「君らしいな。いや、ここは敢えて君の悪い癖と言っておこうか」

    482 = 384 :

    八幡「なんのことすか?」

    平塚「行動する前に思考がくる点だな」

    ……え、それって普通じゃない?
    脊髄反射だけで生きてる奴なんていないでしょうに。

    俺の怪訝な顔を察してか、先生がことばを続ける。

    平塚「思考が深すぎる。考えて、考えすぎて足が深くはまりすぎる。いざ一歩踏み出そうとしたときに、その一歩が出なくなる。当てはまらないかね?」

    八幡「はぁ、確かにそういう傾向はあるかもしんないっすね」

    よく見てる、と思った。
    確かに俺にはそういうところがある。
    人に話しかける前にごちゃごちゃ考えすぎて、結果的に話しかけられずに終わる。
    ぼっちのできるまで、である。

    483 = 384 :

    平塚「勘違いしないでもらいたいのだが、私は何もそれが全てにおいて悪いなどと言うつもりはないよ。裏返せばそれは君の良いところでもある」

    八幡「そうすかね」

    平塚「ようは場合によりけりということさ。歩き始める理由を探すことが必用な場面もあれば、歩き始めてから理由を後づけるときもある」

    八幡「そんなもんですか」

    よくわからない。
    俺の人生経験が足りないからだろうか。
    そんなこと言ったらまた殴られるから言わないけど。

    平塚「そのあたりを柔軟につかいわけられないのは雪ノ下も君も一緒だな。程度の違いはあるが」

    484 :

    最初期待してたが失速具合ハンパないな
    もう終われば?

    485 :

    >>484
    消えろ

    486 :

    >>484の人生がおわりますように

    487 = 484 :

    つまんないものはつまんないって言ってあげるのも優しさじゃない?
    なんかここ批判的な意見少なくて気持ち悪いよ

    488 = 484 :

    >>476とかどう見ても自演なのに誰もつっこまないんだねww

    489 :

    流石に依頼として成立しなくなったって1人だけ反対してたやつに一任させるってどうかと思うぞ……。
    こんな押し付けじゃどう考えたって他のやつが言う気持ちの問題、って方にシフトできないだろうに。

    490 :

    うん、これはゆきのんを擁護できんな・・・
    乗り気でないやつに「あなたなら何とかできる。でも理由は自分で考えなさい。あとはよろしく」ってのはな・・・

    491 :

    >>488
    >>476はコピペだぞ?
    コピペに反応して自演とか言ってる奴の方がよっぽど痛いと思うが?

    492 :

    結構見てる人いるのな

    493 :

    見てますよ

    494 :

    アニメも残念な感じで終わって一気に俺ガイルSSもオワコンまっしぐらだしねぇ
    期待できる現行も限られてきてるよ
    ぜひとも作者にはがんばって書ききってもらいたい

    495 :

    >>487
    批判すると叩かれるから仕方ない
    信者がウヨウヨしてるんだよ

    496 :

    >>487
    他人の感想は全部邪魔だと思ってる
    あとつまんなくても終わるまで読みたい派だから
    もう終われば?とかは嫌だな

    497 :

    476ってコピペなのか
    葉山ほとんど無関係なのになんかおかしいと思ったわ
    どっから持ってきたんだ?

    498 :

    >>487
    どんなつまんなくてもちょっとでも批判めいたこと言うと本気で荒らし扱いにされるのが俺ガイルスレですから
    簡単に素直な感想なんか書けねえよ

    500 = 498 :

    お前が言うなww


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