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    元スレ咲「お姉ちゃんとケンカしてなかったら」

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    201 :

    素晴らしい白糸台ですわ
    おつー

    202 :

    おつおつ

    203 :

    おつ
    すばらだわ

    204 :

    続き投下します


    (うーん、この問題難しい…)

    (…お姉ちゃんたちは話し込んでるみたいだし…淡ちゃんに聞こう)

    「ねえ、淡ちゃん」

    「ん?なーにサキ、質問?」

    「うん、この問題なんだけど…」

    「どれどれー?ふんふむ」

    「どう?わかりそう?」

    「ああ、これはね~……」

    「あ!なるほど…」

    「こんな説明でわかった?」

    「うん、ありがとう淡ちゃん」

    「どういたしまして」

    「…淡、お前人に勉強なんて教えられたんだな」

    「むっ!私だって得意科目くらいありますよ!」

    205 = 1 :

    「ところでテル…ちょっといい?」

    「…?なに?」

    「サキってばどうやったらあんなにピュアに育つの?」

    「…お父さんの努力の賜物だと思う」

    「有性生殖から体内受精まで、あの単元の際どい単語を恥ずかしがる様子もなく連発してたよ」

    「知らないって恐ろしいね…」

    「……ところで淡…咲に変なこと吹き込んでないよね?」ゴゴゴ

    「ななな何をおっしゃいますそそそそんなことある訳ないじゃないですか!」アワアワ

    「………怪しい」ジーッ

    「お願い信じてテルー!」ダキッ

    「………わかった。今回は信じてあげる」

    「ありがとうテルー!」

    「ねえお姉ちゃん、セッ○スってなに?」

    「」

    「」

    206 = 1 :

    「…さ、咲………その言葉をどこで覚えた……」プルプル

    「え?さっき淡ちゃんが……」

    『これはこの単元の最重要単語だよ!』

    「って言ってたんでけど…教科書の索引にも載ってないから…」

    「お姉ちゃんなら知ってるかなって…」

    「咲!その単語は忘れなさい!いい!?今すぐに忘れるの!!」ガシッ

    「え、でも最重要単語……」

    「いいから!フォゲット!!今すぐフォゲット!!ドントリメンバー!!!」グワッ

    「わ、わかったよお姉ちゃん……」

    「よしよし、咲はいい子だね。ユーアーグッドガール」ナデナデ

    「……………」ソロリソロリ

    「あ わ い」ガシッ

    「ひっ!」ビクゥ

    「……………」ゴゴゴゴゴ

    「ごごごごめんテル!」アワアワ

    207 = 1 :

    「でで、でもさほら!中三にもなってセッ○スのセの字も知らないってのもあれでしょ!?」アワアワ

    「淡……ユーアーバッドガール……」ギュルギュル

    「あわわわわわ!」アワワワ

    「ゴートゥーヘル!」ギュルルルルル

    「ぎゃんっ!」ドゴッ

    「照!お前ちゃんと英語使えてるじゃないか!偉い偉い!」

    「」プシュー

    「あ、淡ちゃん大丈夫?」アセアセ

    「自業自得」

    誠子(………うるさくて勉強できない…)

    尭深(もうやだこの部屋………)

    208 = 1 :

    数時間後

    「ふー、今日はこの辺でやめておくか。根詰めすぎてもあれだしな」

    「弘世さん、今日は本当にありがとうございます。助かりました」

    「いや、あまり役に立てなかった気がするが…」

    「そんなことないですよ」

    「うん、私も助かった」

    誠子「私もです。おかげで課題なんとかなりそうです」

    尭深「私も…ありがとうございました」

    「そ、そうか…まあ力になれたなら良かったよ」

    「淡ちゃんもありがとう、助かったよ」

    「………」ジーッ

    「う、うん。どういたしまして」

    (な、なんかさっきからテルがこっち見てくるよ…まだ怒ってるのかな)カタカタ

    209 = 1 :

    「……もう5時過ぎか…淡は門限何時なんだ?」

    「えーと、7時半までに戻れば大丈夫」

    「じゃあまだ時間あるね!良かったよ!」

    「え?なんで?」

    「だってせっかく淡ちゃんと仲良くなれたんだし、一緒にいたいもん」

    「うぅ~!サキぃ~!」ダキッ

    「わっ!」ヨロッ

    「あぁ~!サキかわいい!」スリスリ

    「も、もう淡ちゃんてば…くすぐったいよ」

    「ねえテル!サキ頂戴!」

    「そ、それはダメ!」

    (淡に咲あげたりなんかしたら次の日には絶対ロストバージンしてる…それだけはダメ!)

    「あ~、テル今私がサキにスケベなことするって考えたでしょ!」

    「そ、そんなことない」

    210 = 1 :

    「嘘だね!安心してよテル、結婚するまで手は出さないから」

    「そういう問題じゃ…」

    「お姉ちゃんたちなんの話してるの?」

    「な、なんでもないよ、咲。咲は気にしなくていいことだから」

    (いや、咲ちゃんの貞操のことなんだから気にしなきゃダメだろ…)

    「だいたいスケベなこと吹き込んだのはテルでしょ!」

    「そ、そんなことない。覚えがない!」

    「ウソつき!テルのムッツリスケベ!」

    「い、いきなり何を…そんなこと言ったら菫だってムッツリスケベ」

    「なっ!?なんでいきなり私を巻き込むんだ!」アセアセ

    「焦るところが怪しい…」

    「うっ……だいたいな、高校生にもなったらみんなスケベだろうが!誠子も尭深もみんなスケベだ!」ドンッ

    誠子「えっ!私たちまで!?」

    尭深「………………」

    「なんだ誠子!事実だろ!」

    誠子「うっ……否定しきれない」

    尭深「……………///」カァアアア

    「尭深…顔真っ赤……」

    尭深「……………///」ウツムキ

    誠子「や、やめてください先輩!尭深はこういう話苦手なんです!純情なんです!」

    211 :

    全員可愛すぎてニヨニヨする

    213 = 1 :

    >>210 訂正 6行目 淡「だいたい私にスケベなこと吹き込んだのはテルでしょ!」 です。失礼しました。


    「高校生ってみんなスケベなんだね、幻滅…」

    「黙れマセガキ」

    (………話についていけない)

    「……………咲」

    「ん?どうしたのお姉ちゃん」

    「ちょっとこっちおいで…」

    「なぁに?」トテトテ

    「あのね咲…約束してほしいことがあるの」

    「?」

    「これから先、もし咲に好きな人が…恋人ができたら……ちゃんと私に紹介してほしい」

    「なな、何言ってるのお姉ちゃん!」アセアセ

    「お願い。それでその人が、本当に咲のことを大切に思ってくれてるって思えたら、私は何も言わないから」

    「…思えなかったら?」

    「コークスクリューで捻りつぶす」

    「そ、それはダメだよ!」

    「でも、咲には幸せになってほしい。だからお願い、これだけは約束して」

    「……お姉ちゃん……うん、わかった。約束するよ」

    214 = 1 :

    「うん、ありがとう」ナデナデ

    「恋人ができたら、だけどね」

    「咲かわいいから、作ろうと思えばすぐ作れる」

    「そ、そんなことないよ…もう」


    菫淡誠子尭深「……………」ジーッ

    照咲「な、なに?」

    「いや…」

    「姉妹愛って」

    誠子「良いものだなって」

    尭深「思ってたところです」

    「…そんなに大げさなものじゃない」

    「そうですよ、姉妹愛なんて大層なものじゃ…」

    215 = 1 :

    「いやいや、正直言ってな、照がこんなにちゃんとお姉ちゃんやってるとは思ってなかったんだ。本当に驚いたよ」

    誠子「私もちょっと意外でしたね」

    尭深「私も…」

    「みんな…私にどういうイメージ持ってたの…」

    「おかし」

    「迷子」

    誠子「コークスクリュー」

    尭深「大魔王」

    「待ってなんかおかしい」

    「いや、お姉ちゃん…これすごいよ…全部的確にお姉ちゃんを表してる…」

    「え」

    「この中のどれが欠けてもお姉ちゃんにはならないよ…」

    「え……大魔王も?」

    「うん」キッパリ

    「………」グスッ

    (咲ちゃんも魔王だということは言わないでおこう…)

    216 = 1 :

    (………私は普通に麻雀打ってるだけなのに…大魔王か…)ショボーン

    (どの辺が大魔王だったのかな…もしかしてコークスクリュー…?)ショボーン

    「テルー、そんな部屋の隅っこで何してんの?」

    「……考え事。どうしたらみんなに大天使って思ってもらえるかなって…」ショボーン

    「ふーん、まあどうでもいいや」

    「…!」ガーン

    (……大魔王がそんなにショックだったのか?てっきり自覚があるものだと思っていたが…)

    「対局前に対戦者の人たちにアメちゃん配れば天使になれるかな…」ショボーン

    「そんなことよりサキ!サキ、明日はまだこっちにいるんでしょ?」

    「うん、そうだよ」

    「じゃあさ、せっかく東京に来たんだし明日はみんなで都心のほうに行こうよ!ね!」

    「お、いいな」

    「でしょー!」

    「え、あの、すごく嬉しいんですけど…みなさんのご都合はよろしいんですか?」

    「ああ、インハイが終わったら休み明けまで部活はないんだ。誠子と尭深は…個人的に用事とかあったりするのか?」

    誠子「いえ、特にないですね」

    尭深「私も特には」

    217 = 1 :

    「じゃー決まりだね!サキ、どっか行きたいとことかある?」

    「えっと…インハイ会場に…行ってみたい」

    「…そんなところでいいのか?」

    「はい。お姉ちゃんがどんなところで闘ってたのか…見てみたいんです」

    「咲………」

    誠子「インハイ会場って今入って大丈夫なんでしたっけ?」

    「あー、どうだったかな…」

    「あ、いえ、別に外から見られればそれで…」

    「いや、せっかくなんだし中に入っておいたほうがいい……ちょっと待っててくれ、確認してみる」

    「すみません…」

    「ねえサキ、せっかく都心に行くのにお洋服とか見たりしなくていいの?」

    「あー、うん。それは別にいいや」

    「年頃の女の子とは思えない発言」

    「だって洋服はお姉ちゃんのお下がりあるし…」

    「へぇ…テルのお下がりかぁ……どんなの?」

    「咲が今着てるのがそう」

    「え、この黒いピタッとしてるノースリーブ?」

    「うん、私のお気に入りだったやつ」

    218 = 1 :

    「おかげで少し色あせてるんだよね」

    「ずっと着てたからね」

    「会話中にすまん。咲ちゃん、確認取れたぞ。インハイ会場は事前に連絡しておけば自由に出入りしていいらしい」

    「あ本当ですか?ありがとうございます」

    「じゃあ明日はインハイ会場行って、あとは適当にぶらぶらするってことで」

    「うん」

    「そんな無計画な…咲ちゃん、他に行きたい所とかないのか?」

    「うーん、しいて言うなら大きい本屋さんに行ってみたいですけど…」

    「本屋か…照、お前本屋には詳しいだろ。どこかいいとこ知らないのか?」

    「うーん、都心のほうは大きい本屋は探さなくてもあるから…」

    「そうだな、なら本屋は見つけ次第ってとこだな……それでいいか?」

    「はい、十分です」

    誠子「観光地とかは行かなくていいの?」

    「観光地…?」

    尭深「スカイ○リーとか…東京○ワーとか…はたまたディ○ニーランドとか」

    「あ…その、私…高いところとか少し苦手で…」

    219 = 1 :

    「ふーん、テルと同じだね。確かテルも高いとこダメだったよね?」

    「…べ、別に怖いんじゃない。わざわざ高いところに行く意味がわからないだけ」

    「強がらなくていいよテルー、怖いんでしょ?」ニヤニヤ

    「ち、違う。断じてそんなことはない」アセアセ

    「またまたそんなこと言っちゃって…この前みんなで遊園地行った時もすごい怖がってたじゃん。ね、菫先輩?」

    「ああ、ジェットコースターに並ぶって言っただけでコークスクリュー使ってジェット機並みの速さで逃げてったからな……」

    「あ、あれは逃げたんじゃない…メリーゴーランドに乗りたくなっただけ…」

    「メリーゴーランドって……。でもさテル、ジェットコースターの何が怖いの?あんなのたかが絶叫マシーンじゃん」

    照咲「それは違う!!」バンッ

    「え?」

    「淡ちゃん…それは違うよ…」

    「あれは絶叫マシーンなんかじゃない………あれは…」

    照咲「殺人マシーン!!」ビシィ

    (…なにこのシンクロ率……)

    220 = 1 :

    「おい照…なに言ってるんだ…咲ちゃんまで…」

    「みんな何もわかってない…娯楽のために命を危険にさらすなんて正気の沙汰じゃない…」

    「落ちたら死んでしまう……」

    誠子「でも先輩、いつも係員さんたちが点検してくれてますよ?」

    「バカか誠子!」ドンッ

    誠子「ひぇっ!」ビクッ

    「人のやることに絶対なんてない……」

    「そもそも怖いのが楽しいっていうのがどうかしてる…」

    「照…さっきから何言ってるんだ?しっかりしろ」

    「ねえ菫、菫はシマウマが『俺ちょっと刺激がほしいからライオンのところ行ってくるわ~』って言ってライオンの群れに一匹乗り込んで言ったらどう思う?」

    「いや、頭おかしいだろ」

    (話が飛躍しすぎててよくわからん…)

    「でしょ!?頭おかしいでしょ!?ジェットコースターが楽しいっていうのはこれと同じこと」

    「自らの命を危険にさらしてスリルを味わっている…絶対おかしい」

    (テルさっきから何言ってんの?)

    「さすがお姉ちゃん!そのたとえ完璧だよ!」

    尭深(一理あるかも………)

    221 = 1 :

    「という訳で、ジェットコースターが怖いのは生物としてごく自然なこと」

    「すまん、さっぱりわからん」

    「どうでもいいけどやっぱりジェットコースター怖いんだね、テル」

    「っ!!」

    「こっこここ怖くなんかない!」ダラダラ

    「いや、思いっきり怖いって言ってたじゃん」

    「幻聴だよ、幻聴幻聴。淡の耳が悪いの」

    「……」イラッ

    「……」ポカッ

    「いたっ!?淡に殴られたぁ!」ウエーン

    誠子「…もともと何の話してたんでしたっけ?」

    「さあ…もうさっぱり思い出せないな…」

    「……」ポカポカ

    「痛い痛い!無言で殴らないで!」ドタドタ

    「……」ドタドタポカポカ

    「すみれぇ!淡が!淡が反抗期だよぉ!」ドタドタ

    222 = 1 :

    「あはは、テル待て―!」キャッキャッ

    「ひぇえ、追いかけてくる!助けて咲ぃ!」イヤー

    (上京するときは少し不安そうだったけど…良かった、お姉ちゃん楽しそうだよ…)

    「楽しそうだね、お姉ちゃん」ホホエミ

    「ど、どこが!?」

    「えいや!」ポカポカ

    「いだだだ!菫、助けて!」サッ

    「あ、おい私を盾にするな!」

    「むむ…シャープシューターが護衛についてると下手に攻撃できない…」

    「傭兵を雇うとは卑怯な……」グヌヌヌ

    「勝手に人を傭兵扱いするな」

    「………」ジーッ

    「……なに?」

    「………」

    「……………?」

    「……………ふっ」ドヤァ

    「!!」

    223 :

    かわいい…

    224 = 1 :

    「きぃいいいいい!なにあの顔!あんのドヤ顔!腹立つぅううううう!」ウガァアアア

    「ふふふ、残念だったね淡…最強の傭兵シャープシューターを雇った時点で私の勝ち」

    「だから傭兵扱いするなと…」

    「……テルがそうくるなら私にも考えがあるよ」

    「……?」

    「サキっ!」ガバチョッ

    「うわっ、ちょ、なに淡ちゃん!」ドサッ

    「!!?」

    「淡ちゃん…ちょっと重いよ…」

    「むっ、サキってば少し失礼」

    「あはは、ごめんね……でも淡ちゃん、私に馬乗りになってなにするの?」

    「ふっふーん、楽しいこ・と♪」

    尭深「………///」プシュー

    「ばばばバカ!こんな早い時間から何を………///」カオマッカ

    誠子「…時間の問題なんですか?」

    「……?」

    225 = 1 :

    「咲!今すぐそこから離れて!いろいろ危ない!」

    「…?どうして?」

    「と、とにかく危ないの!ものすごく危ないの!」

    (ふふふ…ムダだよテル…ピュアすぎるサキに何を言ってもムダなのだ…!)

    「くっ!」

    「テル…おとなしく降伏すればサキの貞操は保障するよ」フフフ

    「さっ、最低だこいつ…!」グヌヌヌ

    「さあどうするテル!自分のプライドか、妹の貞操か!」フハハ

    「くそっ!淡のほうがよっぽど大魔王じゃないか…!」

    「いつまでやってるんだバカたれ」ポカポカッ

    照淡「いたっ!?」

    「淡、いいかげん咲ちゃんからどいてやれ」

    「あわ、そうだった、ごめんサキ!」バッ

    「よっと…ううん、大丈夫だよ」ノソッ

    226 = 1 :

    今日はここまでです。前回の投下から一週間近く空いてしまったみたいで…申し訳ありませんでした。
    明日もまた投下したいと考えてはおりますが、投下できない場合もありますのでご了承ください。
    では、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。

    227 :

    乙乙

    228 :

    みんなとってもかわいい

    229 :

    このスレが今の速報でいちばん好きです
    続き楽しみにしてます

    231 = 223 :

    おつー
    菫さん苦労人だなあ

    232 :

    おつ
    凄く良い

    233 :

    すばらなSSです

    234 :

    続き投下します


    「それで明日のことなんだが…11時くらいにこっちを出れば、昼過ぎには向こうに着く」

    「電車の時間は私が勝手に調べてしまって大丈夫か?」

    「あ、はい、お願いします。何から何まですみません」

    「いやいや、いいんだよ。好きでやってるんだから」ナデナデ

    「じゃー私は11時に駅にいればいいの?」

    「ああ、そうだな。そうしてくれ」

    「りょーかいでーす」

    「インハイ会場には私が連絡しておく。照、明日は寝坊するんじゃないぞ」

    「……………善処する」

    「おい」

    235 = 1 :

    「ありゃ、もう7時過ぎてる…帰らなきゃ」

    「…お姉ちゃん、淡ちゃんのお見送りしてきていい?」

    「どこまで?」

    「うーん、寮の門の少し先まで…」

    「…うん、まあそのくらいなら迷子になる心配もないか。いいよ、行っておいで」

    「ありがとうお姉ちゃん」

    「テルはお見送り来てくれないの?ケチ!」ブー

    「…私はこれから菫に宿題手伝ってもらうから」

    「言っておくが私は教えるだけだからな、代わりに問題解いたりしないからな」

    「すみれぇ……」ウルウル

    「そ、そんな目で見てもダメなものはダメだ!」

    「ちぇっ」

    236 = 1 :

    「じゃあお姉ちゃん、ちょっとそこまで行ってくるよ。宿題頑張ってね」

    「うん、いってらっしゃい。くれぐれも遠くまで行かないようにね」

    「うん、わかってるよ」

    「それじゃまた明日ねテルー」フリフリ

    「はい、また明日」フリフリ

    ドアバタン



    「ありがとね、サキ」テクテク

    「ん?なにが?」テクテク

    「お見送り」テクテク

    「ああ、うん、気にしないで淡ちゃん。私がもうちょっと淡ちゃんと一緒にいたかっただけだから」テクテク

    「んもー、サキってばかわいいこと言っちゃって…冗談でも嬉しいよ」テクテク

    「む、冗談じゃないよー」プンスコ

    「あはは、ごめんごめん!怒らないで、冗談とか思ってないから」

    237 = 1 :

    「…淡ちゃん、私ね、同い年のこと麻雀したの…初めてだったんだよ。昨日淡ちゃんと打ったのが初めてだった」

    「え、そうなの?」

    「うん。うちの学校には麻雀部はないし、麻雀やってる友達もいないから…」

    「へぇ~、サキの学校って麻雀部ないんだ…今どき珍しいね」

    「うん。だから私はほとんど家族としか打ったことなくて…」

    「たまにお父さんが会社の人と打つ時に数合わせで卓に入ったことはあるけど…」

    「…けど?」

    「正直言って、楽しくなかったんだ。お姉ちゃんみたいにかっこいい麻雀打つ人が一人もいないんだもん」

    (いや、そりゃそうでしょ……)

    「だからね、私は家族と…お姉ちゃんと麻雀できればそれで良かったの……でも」

    「…?」

    「昨日淡ちゃんを一目見たときに思ったの…この子はすごい打ち手だって。お姉ちゃん以外の人と打ってみたいって、初めて思った」

    「……………」

    「それで、実際に打ってみたらすごく強くて……すごく楽しかった」

    「だから、ありがとね、淡ちゃん」

    「……サキ…」

    238 = 1 :

    「ねえサキ…」

    「…ん?」

    「サキは今、お父さんと二人で暮らしてるんだよね…?」

    「うん、そうだよ」

    「…寂しくないの?」

    「うーん、寂しくないって言ったら嘘になるかな…」

    「お母さんにも会いたいし、お姉ちゃんともずっと一緒にいたいしね…」

    「……………」

    「…?淡ちゃん、どうしたの?」

    「サキっ!」ダキッ

    「うわわっ!どうしたの淡ちゃん!」ヨロッ

    「サキ、寂しいときはいつでもこっち来ていいからね!白糸台の寮が無理な時はうちに来てもいいから!」ギュゥゥゥ

    「………淡ちゃん……うん、ありがとう」ギュッ

    「……うん。サキ、もうこの辺で大丈夫だよ。お見送りありがとう」

    「わかった、じゃあこの辺で。また明日ね、淡ちゃん」フリフリ

    「うん、ばいばいサキ」フリフリ

    239 = 1 :

    照の部屋

    「うぅ~………英語わかんない…」

    「わかんないじゃない、わかれ」

    「むり」

    「即答するなバカたれ」

    ドアガチャ

    「ただいまー」

    「あ、咲おかえり」

    「おかえり咲ちゃん」

    「お姉ちゃん、宿題の調子はどう?」

    「…………………」フルフル

    (…今にも泣きそうな顔だな……今日はこれ以上やっても辛くなるだけか…)

    「あわわわ、お姉ちゃんそんな顔しないでよ…」オロオロ

    「もう無理…メゲる…」

    「…よし照、今日はもうやめにしよう」

    「ほ、ほんと?」パァァァ

    240 = 1 :

    「ああ、今日はお前わりと頑張ってたからな。それにもうすぐ夕食の時間だし」

    「そういえば、誠子さんと尭深さんはどちらに…」

    「ああ、二人なら少し前に部屋に戻ったよ」

    「そうだったんですか…」

    「ああ、私もいったん部屋に戻る。食堂に行くときに呼びに来るよ」

    「あ、はい。わかりました」

    「うん、じゃあ後でな」

    ドアバタン

    「………」モグモグ

    「あれ、お姉ちゃん何食べてるの?」

    「………おかし」モグモグモグモグ

    「だ、ダメだよお姉ちゃん!もうすぐご飯なんだから!」

    「………」モグモグモグモグ

    「もう、お姉ちゃんてば!」

    「………わかった、もうやめる」ゲフッ

    「……………」

    (単にお腹いっぱいになっただけだよね……)

    「………咲も食べる?」

    「食べないよ!!」

    241 = 1 :


    コンコン

    「あ、菫だ。咲、ドア開けてあげて」

    「うん」トテトテ

    ドアガチャ

    「おお、ありがとう咲ちゃん」

    「いえ」

    「…そろそろ食べに行かないか?」

    「うん、行こう行こう」

    (あんなにお菓子食べてたのに…大丈夫なのかな?)

    「ちなみに照、今日の夕飯はなんだ?」

    「焼き魚」

    「ふむ、今日は焼き魚か」

    「菫ってなんか焼き魚似合うよね」

    「…そうか?」

    242 = 1 :

    「あー、確かに…なんというか和食が似合う感じがしますね」

    「…そうなのか?自分だとよくわからないな…」

    「うん。菫はサンドイッチよりもおにぎりのイメージ」

    「さっぱりわからん」

    「メールより矢文のイメージ」

    「おい、それどういう意味だ」

    「いや、特に深い意味はない」

    「本当だな?」

    「………………………………うん」

    (今の間はいったいなんだ……)

    243 = 1 :

    今日はここまでです。
    申し訳ありませんが、明日と明後日は続きを投下できません。
    続きは、早ければ土曜日に投下したいと考えておりますが、それより遅くなることもありますのでご了承ください。
    では、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。次回もお付き合いいただけると嬉しいです。

    244 :

    乙乙

    247 :


    今回も面白かった

    248 :

    続き投下します


    食堂

    「この辺で誠子と尭深が席を取っておいてくれてるらしいんだが…見つからないな」キョロキョロ

    誠子「あ、弘世せんぱーい!こっちですー!」オーイ

    「いた」

    「いたね」

    「いたな」

    誠子「すみません、来た時には端の席しか空いてなくて…」

    尭深「すみません…」

    「いやいや、席を取っておいてくれただけでもありがたいよ。ありがとう二人とも」

    「誠子さん、尭深さん、ありがとうございます」ペッコリン

    「うん、二人ともありがとう。お礼にお菓子あげる。はいこれ」

    誠子「あ、ありがとうございます…って食堂にまでお菓子持ってきてるんですか?」

    「うん、非常食」

    尭深(絶対違う気がする……)

    249 = 1 :

    「よし、じゃあ食べるか」

    「そうですね、お腹も空きましたし…」

    照咲菫誠子尭深「いただきます」パチッ

    誠子「♪」モグモグウマウマ

    尭深「……」モグモグ

    「……」モグ…

    (……お腹いっぱい。苦しい)

    「……」モグモグ

    「わ、弘世さん食べ方きれいですね!」

    「そ、そうか?」

    「はい!」

    「……///」テレ

    (それにしても弘世さん…ほんとに和食が似合うよ……絵になるなぁ)

    250 = 1 :

    「……」ゲフッ

    「ん、なんだ照…もう食べないのか?」

    「うん、もうお腹いっぱい…」

    誠子「あれ、宮永先輩もう食べないんですか?」

    「うん、お腹パンパン…これ以上食べたらリバース」

    誠子「あの、食べないでしたらその魚もらっていいですか?」

    「うん、むしろもらってほしい」

    誠子「ほんとですか!じゃあ遠慮なく!」ヒョイパクッ

    誠子「♪」モグモグウマウマ

    「照、お前食事前にお菓子食べただろ……」

    「……………脳に糖分を送るためにしかたなく」

    「…お前は数年お菓子を食べなくても十分なくらい糖分のストックはあるだろ」

    「そんなことない。コークスクリュー30秒ごとに明○の板チョコ10枚分の糖分が消費される」

    「お姉ちゃん無理やりすぎるよ…」

    「まったくだな」

    「………とにかく無理。もうご飯食べれない」


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