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    元スレ兄「うちの妹がニオイフェチなわけがない」

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    1 :

    「んっ……はぁ……はぁ……」スンスン





    (ニオイフェチだった)





    「兄さん……兄さん……!」





    (おまけにブラコンだった)

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1405067591

    2 = 1 :

    「兄さん兄さん……」スンスン

    (女性の下着を頭にかぶってナンチャラなんて、漫画で見たことあるけど)

    (身内が、実の妹がとなると、なんとも言えない気持ちになる)

    (こっそり覗いてる自分も自分だけどさ)

    「んっ……ん~……」

    「……」

    (妹は普段が普段なだけに、これはこれで面白いと思ったり)

    3 = 1 :

    (こう言うのは気に食わないけど、うちの妹は可愛い)

    (妹が同じ高校に入学してからは、何人もの友達に紹介しろと頼まれたぐらいだし)

    (性格もいいし、みんなにも優しいし)

    (……俺には冷たいけど)

    (欠点らしい欠点もないし、学校での人気もそこそこ)

    (これでモテないほうがおかしいくらいだ)

    「兄さんっ」

    (ニオイフェチ、ブラコンという欠点があった)

    4 = 1 :

    「……」イソイソ

    (妹は十分堪能したのか片づけ始めた)

    (時間にしてきっかり10分。いつも10分)

    (変態行為にも区切りをつけて、真面目に取り組む優等生)

    「……」

    5 = 1 :

    「また赤点ぎりぎりの点数でしたね、兄さん」

    「赤点はとってないぞ」

    「そういう問題ではないのですが」

    「それに何度か勉強見てあげましたよね?」

    「……」

    「ダメダメ兄さん」

    (これがいつもの妹)

    (時間にして4時間くらい前の話)

    「今度はみっちり見てあげますから」

    「げっ」

    「嫌ならせめて平均点はとってください」

    7 :

    むしろダメダメ兄さんって言葉にチンチン反応した

    8 :

    ~翌朝~

    「……(モンモンとして眠れなかった)」

    (暑さのせい、だな)

    「兄さん」

    「あ、あぁ…」

    「ああ、じゃありません。まだ夏休み初日ですよ?」

    「今何時だと思ってるんですか」

    「9時くらい?」

    「11時です!」

    9 :

    きたい
    ちょーきたい

    10 = 8 :

    「せっかく朝ごはん用意したのに」

    「ごめん」

    「私が兄さんのスケジュールをしっかり管理しないとダメですかね」

    「いいねそれ」

    「冗談で言ったんです。だらしのない兄さん」

    「……」

    (いつもなら嫌な気分になる妹の悪態も…)

    (なぜか気にならなかった。むしろからかってやろうか、なんて気さえおきてくる)

    11 = 8 :

    「でも妹は優しいから、結局助けてくれるんだろ」

    「えっ…」

    「いつもありがとう。感謝してるよ」

    (こんなこと普段なら絶対言わない)

    (自分で言ってて笑いそうになる)

    「……」

    (だんまり…のち…)

    「ど、どういたしまして…///」

    (効果は抜群だ!)

    12 = 8 :

    「……///」

    (真面目で厳しい優等生が、うつむぎながらモジモジしてる…)

    (可愛く見えるのはギャップのせいだな)

    「あの、兄さん?」

    「あ、はい」

    「これからはちゃんと起きてくださいね」

    「はい」

    「8時には起きないとダメですからね」

    「え~」

    「むっ…」

    (あ…いつもの妹…)

    13 :

    臭いフェチには顔射が有効

    14 :

    ええな

    16 :

    カゼひくからはやく

    18 :

    「……」カリカリ

    (あれから散々小言を言われ…)

    (なぜか自室で夏休みの宿題をやるハメに)

    (俺は夏休み終了三日前に、ヒイヒイ言いながらやる派なのに…)カリカリ

    (ちなみに妹はあらかた終わっているそうだ)

    「夏休み初日で、ほとんど終わってるっておかしいだろ…」ブツブツ

    「何がおかしいんですか、兄さん?」

    「!」

    19 = 18 :

    「部屋に入るときは…」

    「ノックしましたよ?お返事がないので勝手に入らせてもらいました」

    「……」

    「寝ているのかと思いましたが、ちゃんとやっていたみたいですね」

    (後ろから課題を覗きこまれる)

    「……」

    「……」

    (女の子のニオイがした)

    「ここ間違ってますよ」

    「…………」

    20 = 18 :

    (文句を言ってやろうと後ろを振り向くと)

    (テレビの前のテーブルに、麦茶の入ったコップがあるのに気付いた)

    (氷もたっぷり。よく冷えてそうだ)

    「麦茶。持ってきてくれたんだ」

    「ああ…あれですか…」

    「兄さんも喉が渇いた頃だと思いまして」

    「そんな兄さんを目の前にして飲む麦茶は、さぞ格別だろうと」

    「お前が飲むのかよ」

    「はい」

    (そう言ってにっこり笑った)

    (笑いやがったよこの妹ふざけんな)

    22 = 18 :

    (頭にきたので麦茶を飲みほしてやった)

    「宿題タイムはおしまいですか?」

    (だというのにそしらぬ顔だ。こうなると分かっていたみたい)

    「ツタヤ行ってくる」

    「ツタヤ?」

    「見たかった映画がレンタル開始されたの思い出した」

    「最近リメイクされた映画ですよね」

    「リメイク物は面白くないのが多いんだけどね」

    (でも映画好きとしてはやっぱり気になる)

    23 = 18 :

    「……」

    (妹は何やら考え込んで…)

    「面白かったら私にも見せてくださいね」

    (そう言うとコップを持って出て行った)

    (何か言われると思ったから拍子ぬけだ)

    「……」

    24 :

    コップをペロペロするんですよね、わかります

    25 = 18 :

    (いつもならさっさと準備して行くんだけど)

    (なんかひっかかる)

    「……」

    (毎夜俺のパンツを被ってハァハァするほどの変態だ)

    (何かあるに違いない…)

    26 :

    こんな妹欲しかったぜ…

    27 = 18 :

    (具体的に妹が何をするかは、思い浮かばなかった)

    (俺は変態じゃないし)

    「……念のため」

    (本棚の上にデジカメを置いておこう)

    (本で隠せば気付かれない、と思う)

    (出来れば何も映っていて欲しくない…)

    (そんな淡い期待をこめて、デジカメを設置した)

    28 = 18 :

    (着替えを済ませ下へ降りると…)

    「……」

    (妹がリビングでテレビを見ていた)

    「……」

    (頬がほんの少し赤く見えるのは気のせいかな)

    「なんですか?」

    「別に…」

    (気のせいだな)

    「行ってくる」

    「いってらっしゃい兄さん」

    29 = 18 :

    (映画は借りることが出来た)

    (おまけに最後の一本だった)

    (ラッキー!なんて浮かれながら家に帰って、デジカメのことを思い出す)

    「……」

    (リビングに妹の姿はない)

    (自室で勉強でもしてるのかもしれない)

    30 = 18 :

    (自分の部屋に戻ってデジカメを確認する)

    (画面にはRECの三文字。とりあえず停止)

    「……」

    (再生ボタンを押す手が重い)

    (もちろん何も映ってない可能性だってあるんだけど…)

    「……」

    31 = 18 :

    (借りた映画を先に見ようか、なんて思い始めた頃)

    (気がつけば再生ボタンを押していた)

    (デジカメをセットしている自分が映って…)

      『……』

    (その後には無人の部屋)

      『……』

    (5分経過。変化なし)

      『……』

    (右下の時間が10分になろうとした頃…)

    『……』

    (ゆっくりとドアが開き、妹が入ってきた)

    32 = 18 :

    『す~…は~…』

    (部屋に入るなり深呼吸をし始める)

    『~♪』

    (この顔……既にご満悦だ……)

    (それから妹はベッドの前に立ち、手を合わせた)

    (一体何を始めるのかと思いきや…)

    『いただきますっ』

    (ベッドにダイブした)

    「……馬鹿だこいつ」

    33 = 18 :

    『~♪』

    (画面には枕に顔を埋めて足をパタパタする妹や…)

    (ベッドで嬉しそうにゴロゴロする妹が映っていた)

    『んはぁ!やだ、変な声でちゃ――』

    (そこでデジカメを止める)

    「……」

    「……」

    「……」

    (そうだ……映画見よ……)

    34 :

    (映画観よ)

    35 = 14 :

    最高やな

    36 :

    きたい

    37 :

    まだ映画見終わらないのか……

    38 :

    ~その日の夜~

    (映画は微妙だった)

    (むしろ妹の痴態を捉えた映像のほうが面白かった)

    「晩御飯できましたよ」

    「……」

    「兄さん?」

    「あ、悪い。ぼーっとしてた」

    「兄さん、たまには体でも動かしたらどうですか?」

    「普段頭も動かさないんですから。これ以上だらけた生活が続くと…」

    「?」

    「ダメダメダメ兄さんになります」

    (ダメが一つ増えた…)

    39 = 38 :

    「今日も素麺か……」

    (とは口が裂けても言わない)

    (口喧嘩じゃ妹に勝てないのは分かりきってるし)

    (作ってもらっている手前、強気に言えないし)

    「……」チュルチュル

    (そんな俺にかまわず妹は美味しそうに素麺をすすっている)

    「……」

    (また悪戯心がムクムクと首をもたげる)

    40 = 38 :

    (仰々しく手を合わせる)

    「…?」

    (気付いた妹がこちらを見る)

    「いただきますっ」

    「ごほっ!けほっ!」

    (激しくむせた)

    41 = 38 :

    「大丈夫?」

    (飲み物を手渡す)

    「す、すみません…」

    (受け取ってゆっくりと飲む妹)

    「気管に入った?」

    「そうかもです」

    (その顔は赤く、目は泳いでいる)

    (ここで追い打ちをかけたいところだけど…)

    (ボロが出そうなのでやめておこう)

    42 = 38 :

    「……」チラチラ

    「……」ズズ~

    (あれからチラチラこっちを見てくる)

    「?」

    「……///っ」プイッ

    (目を合わせると、あからさまにそらされる)

    (が、何で悩んでるのかはお見通しなので)

    (あえて聞かずに素麺をすする)

    「……」ズゾゾ~

    (今日の素麺はいつもより美味く感じるな)

    43 :

    きたい
    ちょっと妹探してくる

    44 = 38 :

    「ごちそうさま」

    「あ、あのっ」

    (食べ終わると)

    (タイミングを見計らったように、妹が話しかけてきた)

    「なに?」

    「兄さんは……」

    「その……」

    (言葉が続かない)

    (モジモジした妹をみるのは、小学生以来だ)

    45 = 38 :

    「そ、素麺はお嫌いですか?」

    (逃げた)

    「そんなことないけど…」

    「なんで?」

    「いえ、ただなんとなく、そうなのかなー?と…」

    「嫌いじゃないよ」

    「そ、そうですか…」

    「うん」

    「……」

    「……」

    46 = 38 :

    ~お風呂~

    (間がもたなかったので風呂へ逃げた)カポーン

    (動揺する妹は可愛く、面白くもあったけど)

    「……」

    (やりすぎたかな)

    (まぁこれに懲りて、妹も変態行為を控えるだろう)

    「……」

    (たぶん……おそらく……)

    47 :

    昨夜、不審な男が少女を拉致監禁する事件が発生致しました。
    事件は未遂に終わり、男は「SS速報で妹が欲しくなって」と犯行に至った理由を明らかとしています。

    48 = 38 :

    「兄さん」

    「!」

    (ぎょっとして振り返ると、脱衣所に妹の人影)

    「タオル、忘れていたようなので」

    (そういえばあれこれ考えてて、持ってくるの忘れてた)

    「ああ、ありがとう」

    「……いえ」

    (なおも何か言いたげだったが)

    (かける言葉がみつからなかったので、湯船に顔を埋めた)

    49 = 38 :

    (それっきり静かになったので)

    (湯船から顔をあげて、振り返ると…)

    「……」モゾモゾ

    (妹は気配を殺し、モゾモゾしてた)

    (忍者かこいつ)

    「……おい」

    「ひゃい!?」

    (やだ、変な声でちゃった)

    50 = 38 :

    「なにしてんの?」

    「べっべべべ別になにも!」

    (声裏返ってるよ、すごい動揺ぶりだよ)

    「そろそろ出るんだけど」

    「は、はいっ!」

    (返事をすると、妹がすぐに出ていった)

    「……」

    (風呂から出たら、念のため確認しておこう)

    (パンツがなくなっていないか…)


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