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    元スレカイジ「私立…希望ヶ峰学園…?」

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    101 :

    アニメ版は最初から模擬刀有るんだよなたしか

    102 :

    だれか零でやんねぇかな

    103 :

    それから俺は、この天国で生き続けた。
    最高に楽しい時間だったと思う。
    コロシアイ生活にもうまく適応できていた。
    学級裁判もなんとかきりぬけた。

    ありがとう、モノクマ。
    ありがとう、私立、希望ヶ峰学園。

    おわり

    104 :


    日の昇らない閉鎖空間といえでも……時間だけは外界と同様に経過してゆく……

    もっとも、学園内に設置された時計の針が指し示す時間が正確であればの話だが……


    《オマエラ…朝ですっ……7時になりました……起床時間ですっ………!》


    カイジ「・・・う~・・・~ん・・」

    カイジ「朝か・・・・・」


    人間の体は、朝起きて光を浴びることで体内時計を調節している

    したがって、一般の社会人や学生は……毎朝起きて当然のように外に出て日光を浴びるので

    自然と体内時計がリセットされて、日中は心身が活動状態に保たれ、夜になると休眠状態に移行する……


    しかしっ……!


    カイジ達のように外界から隔離された空間の中にいる人間は、太陽の恩恵を被ることは不可能なので……

    屋内の照明を適切に切り替えて、体内時計のリズムを乱さないようにしなければならない……!

    105 = 104 :


    この時……密室に時計があるか否かは重要であり……時計による調節なしに、自身の感覚のみを頼りに起床睡眠時間を決めていると

    徐々に睡眠覚醒の周期が乱れ……健康状態に様々な悪影響を生じさせる……!

    この点で、客観的な“時間”が共有できるのは…恵まれた軟禁状態といえるのである……!


    カイジ「……食堂に…いくか……」

    カイジ「ふぁぁ……まだちょっと…眠いな……、どうせ誰に迷惑かけるでもねぇし……」

    カイジ(二度寝…するか……)


    だがっ…!性質的に自堕落な人間は……折角のモーニングコールをフイにしてしまう………

    106 = 104 :


    ―食堂―

    朝日奈「おはよー舞園ちゃん、苗木も~」


    舞園「おはようございます」

    苗木「おはよう朝日奈さん、……みんな」


    石丸「もう7時半になるというのに……!」

    石丸「きちんと食堂に来ているのは6人だけかッ……?」


    大神「仕方あるまい……取り立てて急がなくとも…」

    舞園「それぞれ食糧は十分に確保できますし……」

    不二咲「別に、何時に朝ごはんを食べても問題ないものね……」

    107 = 104 :

    石丸「それはよろしくないなっ…!」

    石丸「朝起きて、きちんと朝食をとることは…規則正しい生活ができるかどうかに直結する…!」

    石丸「よし……こうしよう……!」

    苗木「……どうするの?」


    石丸「明日より毎日、意見交換をかねた朝食会を開催する…!」


    石丸「当然16人全員参加で、だ……!当日の活動方針等もその場で決定しよう……!」

    朝日奈「それいいかも……!」

    大神「我も……異論はない」

    不二咲「でもボ、…私達は賛成でも……この場にいない人達は……」

    舞園「確かに……そうですね」

    石丸「僕が各人と直接掛け合ってみよう!…もちろんすでに決定事項ではあるが…!」

    苗木(風紀委員の石丸クン……ちょっと強引だけど……まとめ役がいるほうが…まぁいいのかな)

    108 = 104 :


    ―個室(伊藤カイジ)― 


    カイジ、二度目の覚醒……すでに時計は11時を少し回っていた……!


    カイジ「……うう~ん……ハッ……」

    カイジ「……もう、こんな時間か……」


    昼前に起床……!貴重な午前中を自ら放棄しておきながら……!……時間の経過が早いから、などと責任を転嫁し……!

    結局…「今日も一日何もできなかった・・」と勝手に落ち込み……!

    自堕落を抜け出せない………ニートのような生活っ…………!!


    カイジ「朝飯…いやもう半分昼飯か……」

    カイジ「とりあえず用だけ足して部屋を……出る」


    カイジはのっそりとベッドから立ち上がり、個室から移動した

    109 = 104 :


    ―廊下―

    カイジ(……ん、あいつは……)

    桑田「おい!……伊藤だっけ?」

    カイジ「ああ……桑田か」

    桑田「今起きか?……目が眠そうだぞ」

    カイジ「……まあな」

    桑田「ま、オレも人のこといえねぇがよ…さっきメシ食ってきたとこだ」

    カイジ「そうなのか」


    桑田「・・・あっ・・・・!」

    カイジ「どうした……?」


    桑田「オメー……今2人きりなのをいいことに……オレをぶっ殺そうとか思ってねぇよな!?」

    カイジ「は・・・・・?俺が・・・・・・?ない・・・・それは・・・ないっ・・・・・!」

    110 = 104 :


    桑田「実は凶器を……隠し持ってたりとか……!」

    カイジ「あるわけ……ないだろ……!俺は……完全な……丸腰っ……!!」


    桑田「いや……アゴがあるだろっ……鋭利な……アゴがっ……!」

    カイジ「アゴのことは……言うなっ………!人を殺す気なんて……微塵もない……!!」


    桑田「ねーなら…いいんだよッ……!……ったくなんでこんなビビらねーといけねーんだっ」


    桑田「どーしてくれんだよ伊藤……!」

    カイジ「俺に……どーしろとっ……!」

    111 = 104 :

    桑田「ま、……サッサと出口見つけるしかねーな……オメーもしっかり探せよッ……じゃーな」


    カイジ(やれやれ……)

    カイジ(確かに大勢でいるならまだしも……2、3人くらいでいると疑心暗鬼になっても仕方ないな……)

    カイジ(互いの心のうちがまるで読めないから尚更……)


    カイジ(いや……交友関係ができていったとしても、結局他人の内心……心の奥底の本音なんか分かりやしない……)

    カイジ(本当に怖くなるのは……むしろお互いに連帯感や信頼感が生まれてからだ)


    カイジ(こいつなら信用できる……!こいつと一緒にいれば安心だ………!そういう心理状態になって初めて……!!)

    カイジ(心にスキが生まれる……決定的なスキが……!)

    カイジ(本当に狡猾で悪魔のようなヤツは……その瞬間を……逃さない……!!)


    「伊藤カイジ殿」


    カイジ「・・・ひっ・・・?」

    112 = 104 :

    山田「おや、どうしました……顔が少々強張ってますぞ?」

    カイジ(何だ……山田か…)

    カイジ「ちょっと考え事をしてただけだ……」

    山田「なるほど……こちらでは、何を?」

    カイジ「え、…いや、さっき起きたところで……今から遅い朝飯さ」

    山田「これはこれは……!僕も同じですよ……ご同行しましょう」

    カイジ「そうなのか?……昨日は緊張で眠れなかった……とかか?」

    山田「まぁ、それもありますが……昨夜は夜の営みで……朝までフィーバーでしたのでっ……!」

    カイジ「・・・・・・は?」

    113 = 104 :

    カイジ(夜の営み……?……誰かの部屋に集まって麻雀でもしてたのか……?)

    カイジ(だったら俺も……呼んでくれたっていいだろ……)


    …カイジ、山田と会話を交わしながら食堂へ向かう

    途中で苗木と舞園に出会うが……挨拶を交わした以外は特段話題もなく、すぐに別れる



    ―食堂―


    がらりっ・・・


    カイジ「……そういやあの2人、もともと面識があるって言ってたな」

    山田「ふふ……あの様子、……妄想が捗りますな……次回の作品のネタに……」

    カイジ「おっ…」


    昼食にはまだ早い微妙な時間帯……おそらく無人だろうと思っていた食堂の席で

    ゴスロリ服が1人……相変わらず人ならざる西洋人形のような異彩を放っていた


    セレス「あら……ご機嫌麗しゅうですわ」

    114 = 104 :

    カイジ「…どーも」

    山田「……貴殿も遅い朝食で?」

    セレス「身支度に少々時間がかかりましたの」


    カイジ(……ああ……確かにこの格好……いろいろと時間食いそうだ……よく分からんが)

    カイジ(しかし……)


    カイジ「お嬢さんだか何だか知らないが、……待っててもメシは出てこないだろ?」

    カイジ「ここには俺達16人とあの……クマ以外は誰もいない、自分のことは自分で……」

    セレス「それはそうと……伊藤君」

    カイジ「ん……?」

    115 = 104 :

    セレス「わたくしの暇を潰させて差し上げてもよろしいですのよ…?」

    カイジ「は…い?」

    セレス「わたくしと、ギャンブルをさせてあげてもよろしいと言っているのです」


    カイジ「・・・・・・!」


    セレス「昨日の口ぶりから察するに…伊藤君は賭け事がお好きなのでしょう?」


    カイジ「……好きというか……強いられて……きたっ……というか……!」

    山田「ギャンブルといいますとっ……!脱衣麻雀的なアレですな……!!」

    カイジ「バカか…山田……!思考が偏り過ぎだっ……!ギャンブルってのは奥が……深い……!」

    116 = 104 :

    セレス「よろしいですわよ」

    カイジ「え・・・・・・?」

    セレス「脱衣麻雀でも」

    カイジ「は・・・・・・?」

    山田「な・・・・・・・・・」

    カイジ「おい・・・その・・・・・ダメっ・・・・だろ・・・・・・・!!」

    カイジ「あんた・・・・・だって・・・・・・女・・・・じゃ・・・・・・・・!?」

    セレス「問題ありません、わたくしは必ず勝ちますので」

    カイジ(この……確固たる自信ありげな言葉……!……全く……ぶれないっ…真意を測りがたい表情っ……!)

    117 = 104 :

    セレス「ただし、この勝負を受けるにあたって1つ条件を呑んでもらいますが」


    カイジ「面白い……」

    カイジ「勝負しようぜ……超高校級のギャンブラーさんよっ……!」


    山田「ぼ、僕も加わりますぞ……!……あくまで……参考のためにっ……!」

    カイジ「当然…『負けたら脱衣』というルールが追加されるとはいえ、基本は通常の麻雀でいいんだろ…?」

    セレス「ええ」

    カイジ「だったら人数が4人は必要……、それから肝心の雀卓は……」

    セレス「そちらは購買部で入手しました」

    山田「ほう……仕事の早い……!」

    カイジ「じゃ、あと1人、人数あわせは……」


    その時、食堂に入ってくる人影がひとつ……!

    入るとすぐに、カイジ達3人の存在に気づき、一瞬戸惑うも、定型どおりの挨拶をしてくる……!


    不二咲「あっ…こんにちは」


    山田「おお、これはこれは……不二咲千尋殿」

    118 = 104 :

    不二咲「えっと…山田君と、セレスさんと……伊藤君だよね」

    不二咲「早めのお昼ごはん?…私はちょっと喉が渇いたから…厨房に飲み物を取りに…」

    山田「いえ、我々は…」

    カイジ「!……ちょうどいい…不二咲……!」


    小柄な不二咲に向かって歩み寄るカイジ


    不二咲「え……何かな?」

    カイジ「どうだ、俺達と一緒に……ゲームをしないか?」

    不二咲「ゲーム?」

    119 = 104 :

    カイジ「4人いないとできないゲームなんだ……もしルールが分からなかったら、俺が教えるから」

    カイジ「その……何だ……お互いの親睦をはかるって意味で……ひとつ……」

    不二咲(ゲームかぁ…トランプとかかな…)

    不二咲「別に……いいけどぉ」

    不二咲「忙しくもないし……せっかく誘ってもらったんだから……」


    山田「これで決まり……で、ですが…カイジ殿……」

    カイジ「分かってるって」

    カイジ「なぁお嬢さん、不二咲は……ハンデってことで、負けても“罰ゲーム”なしでいいよな……?」

    セレス「……構いませんわ」


    不二咲「ば、罰ゲーム??」

    120 = 104 :


    ―寄宿舎エリア―


    ピンポーンッ・・   ピンポーンッ・・   ピンポーンッ・・


    石丸「おーいッ!伊藤君!!まだ起きていないのかい!?」


    石丸(………、これだけ押しても出ないとなると……留守のようだ)

    石丸(朝食会についてまだ説明できていないのは…伊藤君、山田君、セレス君の3人なんだが)

    石丸(いずれも各個室には不在……いったい何処に……?)

    121 = 104 :


    ギャンブルの誘いに乗って、水を得た魚のように意気揚々のカイジ……!


    エロ同人誌のような展開に、二次元的インスピレーションが湯水のごとく湧いてくる山田……!


    相変わらず余裕綽綽然とした笑みを絶やさないゴスロリ服……!


    そして詳しい説明も何もなくっ……なりゆきでギャンブルに巻き込まれる不二咲は……ただ……呆然としていたっ………!

    122 = 104 :

    また今度
    ちょっと冗長ですが次々回くらいには「あのDVDを見て~最初の事件が起きる?」の話に入ると思います

    123 :

    ざわ・・・ざわ・・・

    124 :

    桑田と廊下でのやり取りの件で吹き出した
    なかなかいい感じに福本っぽくなってきてるよ

    125 :

    最初より上手くなってきてるよ

    126 :

    いいね、

    127 :


    ―食堂―

    カイジ(『必ず勝てる』……あれほど堂々と、あっさりと……さも当然というように宣言できるからには……)

    カイジ(必ずある……使ってくるっ……何らかの……インチキ…ペテン……イカサマをっ……!!)

    カイジ(運否天賦をまるっきりひっくり返すような…確実に勝てる…何かを……!!)

    カイジ(それさえ見抜くことができれば……!勝機は反転する……!)

    カイジ(逆にこちらが確実に勝てるような……展開に持ち込める……!)


    カイジはただ一念に…あらゆる策を頭に巡らせる……!

    そのカイジの心中には……眼前のゴスロリ服の羞恥心をくすぐりたい……というような欲求よりも……!

    この掴み処のない“敵”の…プライドという名の牙城をっ……!

    己のやり方で……突き崩したい……!そんな気持ちが充満していた……!

    128 = 127 :

    山田「麻雀の経験はおありですかな?」

    不二咲「うぅん……あんまり……」


    が、このカイジの気概は呆気なく反らされてしまう………!


    セレス「ただし」

    セレス「このギャンブルを始める前に、2人には……制限時間内にあるものを作ってもらいます」

    カイジ「……あるもの?……唐突になんの話だ……?」

    山田「それはまたどうして…?」

    セレス「お忘れですか?…わたくしがこのゲームに参加して差し上げるには、条件があると」

    セレス「ちゃんと言い渡したはずですが?」

    セレス「伊藤君が、賭けに乗った…少し前に」


    カイジ「……はっ…………確かに……」

    129 = 127 :

    山田「はて……?」

    不二咲「???」


    カイジ「で、……その条件ってのは?」

    カイジ「……達成できそうもないことふっかけて……勝負を逃げるつもりじゃねぇよな?」


    セレス「そんなことはありません、あなたがたの知能指数次第で達成可能ですわ」


    山田「い、いったい何を作れば……?」


    セレス「今から1時間以内に、厨房で、あの下品で臭い食べ物……△△を拵えてきてください」

    セレス「わたくしを納得させられるものを用意できた場合は、周知の通り脱衣麻雀を打(ぶ)って差し上げますわ」

    130 = 127 :

    不二咲「だ、だ…脱衣!?マージャン……!!?」

    カイジ「……何かと思えば、そんなものでいいのか」

    カイジ「……一度(賭けに)乗りかかった船だ」

    カイジ「よし、厨房に向かうぞ……!山田……!!」

    山田「合点ですぞ……!!」


    厨房に向かうカイジと山田……!

    まだこの状況を飲み込みきれない不二咲と……、当のゴスロリ服は……、ただ静かに、食堂にて待つ



    ―寄宿舎エリア―

    十神「…何だって?」

    石丸「どこかで伊藤君達を見なかったかと聞いているんだよっ!」

    石丸「まだ彼らには朝食会のことを伝えていないからな!」

    十神「それを何で俺に聞く?」

    石丸「ハッハッハ…君にたまたま出会ったからさ!…級友同士、密に連絡を取りあう重要性というのは」

    十神「そいつらの動向など……知らん」


    スタ…   スタ…


    石丸「……十神君からはもっと協調性を引き出さないとな」


    こそり・・・

    腐川「ぐふふ……白夜様……素敵っ………」

    131 = 127 :


    ―トラッシュルーム―

    霧切「………」


    ひょこり・・・


    モノクマ「ダメダメ、ここから先は…入れないよっ……!」

    霧切「じゃあ、学校中に溜まっていくゴミはどうするの?」

    モノクマ「掃除当番がねっ……回収してっ……ここに運び入れるのさぁ……」

    霧切「そう……じゃあ掃除当番は誰なの?」

    モノクマ「勿論、君達にやってもらうんだよ~1週間交代でねっ……!」

    霧切「……もう誰かが指名されているの?…最初の掃除当番として」

    モノクマ「あ……うぷぷぷ……まだだったぁ………」



    ―寄宿舎1階・男子トイレ―


    しゃぁぁぁ・・・


    葉隠「まったく……いい加減にしてほしいべ……」

    「ああ、まったくだな……こんな鑑別所みてぇなトコに閉じ込めやがって……!」

    葉隠「いつになったら種明かしがされんのか……」

    葉隠「オリテンにしては……ちょっと長すぎて興ざめレベルだべ」

    「……オメェ」

    「まだ……ンなこと言ってんのかよぉ……」


    キラリ…


    葉隠「ん……水槽のとこに何か……?これって…」

    「メダルか?…ゲーセンとかにある……あの」

    132 = 127 :


    ―厨房―


    エプロン姿で厨房に立つカイジと山田……!……圧倒的っ……違和感……!!


    山田「おおかた、必要な材料は揃いましたぞ……!」

    山田「挽肉、キャベツ、ハクサイ、ニラ、長ネギ、……ゴーヤはさすがに不要ですかな?」

    カイジ「残り時間はまだ50分強……!……いける……十分過ぎる余裕をもって……!」


    この時カイジ、致命的な見落としに気づく……!!


    カイジ「あああっ……!」

    山田「!?」

    カイジ「バカなっ……!ない……だと?…うそ…だろ…?」

    山田「ぬぬぬ…いったい何が足りないと……ハッ……!皮っ……!!」

    カイジ「そうだ、……皮が……ないっ……!」

    133 = 127 :

    カイジ「ここには野菜や果物は豊富だが……市販品の……皮が……見当たらないッ……!!」

    山田「くぅ……!カイジ殿……どうすれば……!」

    カイジ「どうするも何も……作るしかない……!……皮をっ……!小麦粉から………!!」

    山田「し、しかし……!皮から作ったことなど……一度も……!」

    カイジ「俺だって……ないっ………だがっ…やるしかない………!」

    カイジ「時間がない…!俺は今すぐ皮に取り掛かるッ……!山田は具の用意を……頼む……!」

    山田「承知……!」

    カイジ、山田と役割を分担すると、すぐさま棚から小麦粉を引っ張り出す……!


    が、しかし……!ここで重要な問題が浮上……!!


    カイジ(ちょっと待てよ……?……どれを……使うべき…なんだ……?)

    カイジ(……薄力粉か……?それとも中力粉か……?……あるいは…こっちの強力粉か……!?)


    カイジ混乱……!!

    それもそのはず……!用途に応じた使い分けができなければ……!挙句の果ては失敗作……!

    条件不成就……ギャンブルの約束は……あえなく反故に……!!

    134 = 127 :

    カイジ「クソッ……迷ってる時間は……ねぇ……!!」

    カイジ「ここは一か八か……!!……コイツに……賭ける………!!」


    その時カイジ、強力粉を選択……!!

    それは全くの推論……!あの皮の硬さをイメージし……半ば強引の結びつけた……!運否天賦の選択……!!


    どばぁっ・・・


    カイジ「よし、ボールに強力粉をぶちまけた……!後は……」

    カイジ「ここに水を入れて……!……ただ只管……捏ねて……!!仕舞に小さく小分けして……引き伸ばせば……!!」

    カイジ「できる……!!……立派な……皮がっ………!!」


    そして、それから時は流れ……!!

    正午過ぎ……!


    がらッ・・・


    朝日奈「あれ、山田と伊藤じゃん?……何作ってんの~?」

    大神「ほう……これは……」

    135 = 127 :

    カイジ「!……悪いが今は…話しかけないでくれ……!一刻を……争ってんだ……!」

    山田「カイジ殿……!全ての具を……!皮で……包み込みましたぞっ………!」

    カイジ「よし……!……焼くぞっ……!こんがりと……狐色になるくらいに……!」

    山田「いざっ……!」


    ジュウウウウウッ・・・・・


    ―食堂―

    セレス「………」

    不二咲「そろそろ、一時間経つよね…」


    カイジ「……待たせたな」

    山田「ふふ……!」

    カイジ「作ってきたぜ……!……あんたの要求通り……!この……餃子をな………!!!」


    カイジ、仁王立ち……!

    自信に満ちた表情で……餃子の盛り付けられた大皿をっ………ゴスロリ服に差し出す……!!


    セレス「………」

    136 = 127 :

    不二咲「おいしそう…!すごぉい…伊藤君達が作ったの…?」


    ゴスロリ服は予め用意しておいた箸を使い……一切れの餃子を摘み上げ……そして……!


    セレス「……残念です」

    カイジ「・・・・・・・・!?」


    予想だにしない一言ッ……!!


    セレス「生地の弾力性、粘り、ふっくらとした柔らかさ……」

    セレス「あらゆる面において……絶望的に出来がよろしくありません……寝かしを怠ったのですね」

    セレス「このようなモノをわたくしに献上するとは……期待外れもいいところ……到底納得には及びません」

    セレス「直ちに作り直してください」

    137 = 127 :

    山田「な、何をおっしゃる…うさぎさん……僕達は与えられた時間内に最大限の努力を……!」

    カイジ「ふざけろッ……!!こんなくだらない茶番にっ……時間食わせやがって……!」

    カイジ「さっさと……ギャンブルの台に……上がりやがれぇぇぇッ………!!」






    セレス「 い い か ら 早 く 盛 っ て 来 い こ の ブ タ ア ゴ ど も が ァ ! ! ! ! ! 」





    「「ひ、・・・・・ひぃいいいいぃぃ・・・・っ・・・・・・・・・・・!!!」」


    この時、カイジと山田はあまりの鮮烈な恐怖に茫然自失……床にひれ伏し深々と…土下座っ……!!

    138 = 127 :

    不二咲「」

    朝日奈「」

    大神「……」


    ゴスロリ服の豹変に……ただ唖然とし、立ち尽くす不二咲ら3名

    そして昼食を取りに……ちらほらと食堂に集まってきていた者たちも……

    その光景を目に焼き付けた……


    江ノ島「ちょ…何よアレ」

    葉隠「きっと……そういうプレイなんだべ……そうに違いないべ……」

    「意味わかんねーんだけどよ」

    石丸「おいそこ…!ケンカはよくないぞッ…!」

    舞園「放っておいていいんじゃないですか?…少し楽しそうですし」

    苗木「え…?」

    舞園「そうだ、私も、苗木君に何か作ってあげましょうか?」

    苗木「えっ…?ボ、ボクに……?舞園さんがっ…料理を………?」

    舞園「はいっ……苗木君のために……ラー油を……!」

    苗木「・・・・・・えっ・・・・・・」

    139 = 127 :


    この期の及んでカイジは、ようやくすべてを理解……


    ゴスロリ服は初めから…勝負をする気など更々なく……!ただカイジ達を籠絡し……昼食を作らせるっ……!

    それだけの目的……!そしてまんまと嵌められてしまった己の迂闊さを呪い……!衆人環視のもとでっ……!



    カイジ「クソッ・・・・・・ぢ・・・畜生ォ・・・・・・・・ぅううぁぁああぁ・・・・っ・・・・・!」


    号泣っ・・・・・・・!号泣っ・・・・・・・!号泣っ・・・・・・・・!!!



    この日より、カイジは……『超高校級の泣虫』というあだ名を獲得するのであった………

    140 = 127 :

    また今度
    「ギャンブルに勝つ運」は「イカサマ」相手になったらどうなるとか考えたら上手く話つなげられなかった

    141 :

    『超高校級の泣虫』超高校級のクズ、ギャンブラー以外で考えれば一番合ってるかも知れん・・・

    142 :

    笑った、乙

    143 :

    確かにすぐ泣く

    144 :

    カイジは豆腐メンタルに見えて
    泣きながら(窮地に陥りながら)物事を整理するタイプだからな

    145 :

    >>144
    むしろそうならないと力を発機できないタイプ。
    ん、やっぱ超高校級の泣虫あってるんじゃね?

    146 :

    超高校級の逆境といえば…聞こえがいいだろうがっ…!!

    147 :



    《朝ですっ……!7時になりました……!さぁて、今日もはりきって生きましょうっ……!》



    この希望ヶ丘学園に閉じ込められるに至って、3日目の朝を迎えるカイジ



    カイジ(あー、だりぃな……)


    昨日もこの理不尽な監禁状態を打開する策は見当たらず、夜時間になると各々自室に戻り、2日目の夜を過ごした……


    カイジ(今日から…朝食会だっけか……)

    カイジ(別に行かなくても制裁を加えられるってわけでもないが……)

    カイジ(行かなかったら行かなかったで……あの風紀委員が部屋に来るだろ……)

    カイジ(面倒だが……)

    148 = 147 :


    カイジ、一応身支度を整え……個室から這い出し食堂へ……その中途


    石丸「おはよう桑田君!……今日もすがすがしい朝だな!」

    桑田「お天道さんも拝めまねぇのに……すがすがしいも何もねぇよ」


    石丸「お!……伊藤君じゃないか!丁度よかった、君も念のため起こしに行こうと思っていたところだ」

    カイジ「あー…、…それはどーも」


    桑田「…よっ、チキン」

    カイジ「は?」

    桑田「チキンメンタルっつーことだよ」

    桑田「聞いたぜ……何でもブーデーと一緒に、食堂で、…あの蝋人形みてーな娘(コ)に泣き土下座したそうじゃん?」

    桑田「何か弱みでも握られたかぁ?」

    カイジ「……ッ……そうじゃねぇよ」

    149 = 147 :

    石丸「桑田君ッ!!伊藤君が嫌がっているだろう!……そういう発言は止めたまえ!!」

    桑田「……あーはいはい分かった分かりましたよッ……オレ先行ってら」


    桑田はバツが悪そうにそそくさと食堂に向かっていく…


    石丸「まったく」

    カイジ「……別に俺のことなんかほっといて……」

    石丸「そういうわけにはいかないだろうッ……!」

    石丸「伊藤君、仮にセレス君からイジメにあっているならいつでも相談に乗ろう…!僕からも注意をしておくから」

    カイジ「いやいやいや……!!」

    カイジ「本当にそういうのじゃないんだ……頼むから……そっとしておいてくれ……!!」


    石丸「……そうか、君がそこまでいうなら仕方ないな」

    石丸「だが何か問題があったら、すぐに僕に知らせてくれ……校内での秩序維持は僕の大事な仕事なのでな…!」


    言いたいことを一通り述べると、石丸は「食堂へ向かおう」と背中で語りながら颯爽と歩き出す…!

    取り残されたカイジは…


    カイジ(はぁ……面倒なヤツだ……)

    150 = 147 :


    ―食堂―


    カイジが食堂にたどり着いた時には、既に他の15人の生徒が集合していた


    朝日奈「あー伊藤、おはよっす~」

    苗木「おはよう……伊藤クン」

    舞園「…おはようございます」


    勿論着席位置に決まりはないので、

    好きな位置に座る者もいれば、すかした顔で直立姿勢の者もいる

    カイジは端の方の無人のテーブル席に座ろうかと思ったが…


    苗木「あ、ここ空いてるよ」

    苗木が気を利かせて席を指し示したので、苗木の右隣に座ることにした


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