元スレカイジ「私立…希望ヶ峰学園…?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
601 = 593 :
その後、朝食を終えたカイジ達は……一旦各個室に戻り
それぞれ、本日の活動を始める
―大浴場・脱衣所―
昼過ぎ、脱衣所にはカイジと不二咲を含む6人が集合していた
カイジ「ふぁ~あ・・・」
山田「伊藤カイジ殿は……午前中は何を?」
カイジ「まぁ……昨日寝てないからな……ベッドに寝転んでた」
霧切「…………」
セレス「……さて、この場に集まることとなった理由を説明していただきましょうか」
不二咲「……うん、今立ち上げるから……待ってて」
苗木「これ……ノートパソコン?」
602 = 593 :
16人全員で脱衣室に集まると、黒幕に怪しまれると踏んだカイジ達は
不二咲を除く15人を3組に分け……それぞれ時間帯を隔てて、アルターエゴの説明を行うこととした
カタカタカタっ・・・
アルターエゴ「こんにちは……ご主人タマ」
苗木「えっ……これ……画面に、不二咲クンの顔が……?」
山田「なっ・・・なんとぉ・・・・」
カイジ「俺も……最初に見た時は驚いたさ…………」
カイジ(まさか……こんなモンを拵えられるとはよ……)
カイジ(本物の天才じゃねぇか……)
カイジ(考えてみりゃ……こんな神業を使える連中の中に……)
カイジ(俺はいるわけで……なんつーか……)
カイジ(よく……何とかやっていけてるな……俺…………)
603 = 593 :
不二咲「簡単に言えば……高度な人工知能を有するプログラムなんだ」
不二咲「いうならば……膨大な情報を僕に代わって処理してくれる……もう1人の僕」
セレス「だからアルターエゴ……すなわち“別人格”ですのね……言い得て妙ですわ」
不二咲「うん……画面の周囲にいる人間を認識できるし……キーボード操作で会話もできるよぉ」
霧切「…………」
アルターエゴ「今日は……ご主人タマや伊藤君の他にも……初めての人がいるねぇ」
アルターエゴ「山田君と、苗木君……それからセレスさんと霧切さんだよね……これからよろしくね」
山田「おおー!……こ、これはこれは……!!」
苗木「ど、どうも……はじめまして」
604 = 593 :
霧切「不二咲君、それでアルターエゴによる解析は進んでいるの?」
不二咲「ううん……PC内に残っているデータには厳重なロックがかけられているから」
不二咲「もう少し時間がかかりそうだけど……僕もなるべく早く処理が進むように頑張るから」
セレス「厳重なロックがかかっているということは……」
霧切「重要な情報が隠されていることは……間違いないでしょうね」
霧切「この学園の謎に迫ることができるかもしれない……機密情報が」
苗木「ボク達がここから出るための……手掛かりが得られるかも知れない」
605 = 593 :
山田(ご主人タマ・・・ご主人タマ・・・・ワンモアプリーズ・・・・!)
カイジ(……どうやら、この件について俺にできそうなことはねぇな……)
カイジ(とりあえず……俺は俺にできることを……やるとしよう)
カイジ(…………)
カイジ(……俺は…………本気で…………ここから出たいと思っているのか…………?)
ふと……自分自身の本音について……問いかけるカイジ
アルターエゴについての一通りの説明を聞き終え……解散したカイジ達
カイジ、6日目の自由行動時間が始まり……例のごとく購買部へと向かうのであった
606 = 593 :
次回に続く
608 :
乙です
ちーちゃんが生きてる状況でアルターエゴってのは新鮮でいいな
610 :
―購買部―
カイジ「見せる……!見せる……!見せてやるっ………!」
カイジ「俺の……勝負強さをっ…………!」
カイジ「来いっ……!」
カイジ「来いっ…………!」
カイジ「…………来いっっっ…………!!」
がこんっ・・
カイジ「・・・・・!」
しかし、ドロップしたのは……!
カイジ「…………」
カイジ「また……電動こけしかよ…………」
611 = 610 :
カイジ、苦戦…………
200近くあったモノクマメダルも……残すところあと1枚…………
…………『一日外出券』の獲得など……雲を掴むような状況っ…………!
カイジ(まぁ……別に霧切に返す必要もないし……)
カイジ(自分でまた集めるか……)
カイジ(苗木達……見つけたら集めてくれって頼んでおいたし……)
カイジ(どこまで協力してくれるかは……未知数だが…………)
カイジ(ほんと……こんなとこに?……てな感じの場所にあるんだよな……メダル)
カイジ(というか……毎日……個室の中にも新たなメダルが隠されているんだが)
カイジ(あのクマ……いつの間に……)
カイジ、モノモノマシンの前に鎮座し……相変わらずにらめっこ……!
612 = 610 :
カイジ(序盤は1枚ずつ投入し……)
カイジ(重複が増えて来たところで2枚ずつ投入……)
カイジ(その後再び重複が増えてきたら次は4枚ずつ…………)
カイジ(倍掛けで様子見をしてきたが……)
カイジ(案外……1枚ずつで全部投入した方が……効率良かったかも……)
カイジ(だが……このマシンに搭載されている……)
カイジ(アイテムの種類が……如何ほどのものなのか……)
カイジ(おおよそ……見当はついてきた…………)
カイジ(重複してアイテムが出現するペースから逆算するに…………)
カイジ(100~150種類程度…………)
カイジ(やっぱ……地道にメダルを回収し……数のチカラで押しまくりっ……)
カイジ(吐き出させるっ……!)
613 = 610 :
カイジ(それが一番手っとり早い道だが……)
カイジ(やっぱ……面倒くせぇんだよなあ……)
カイジ(そういう……ちまちまとした作業を……長々とやるのは……)
がらっ・・
苗木「あ、……伊藤クン」
カイジ「おう……苗木か……」
苗木「今日もずっとここに……?」
カイジ「まぁな……ほら、言ったろ……一日外出券の話」
苗木「そうだったね……調子はどう?」
カイジ「スカばっかりだ……」
614 = 610 :
苗木「でも……いろんなアイテムをドロップしたんだね」
苗木「あっ……これ、光線銃だ……」
カイジ「ん?……お前もそういうの興味あんのか?」
苗木「いや……ボクじゃなくて……」
苗木「『も』ってことは……もしかして……江ノ島さん?」
カイジ「……ああ、あの女……俺がここに居る時にたまたま立ち寄ってな」
カイジ「俺がドロップしてた……レーションを気にいったみたいで…………結局あげたんだが」
苗木「ボクはこの前、これと同じ光線銃をドロップして……どうしようかなって思ってたら」
苗木「たまたま通りかかった江ノ島さんが……割と興味持ってくれて……」
苗木「そのままプレゼントしたというか……」
615 = 610 :
カイジ「……変わったギャルだな……別に趣味に対して他人がとやかという問題じゃないが」
苗木「そういえば……以前野宿したことがあるとも言ってたかな……」
カイジ「……は?」
苗木「まあ……いろいろあったんだなって……その時は納得したけど」
カイジ「ホームレスから雑誌のモデルにって……いろいろあり過ぎだろ……」
苗木「……それから、他にも気になることがあるんだ」
カイジ「江ノ島についてか……?」
苗木「うん……江ノ島さんって」
がらっ・・
桑田「おう、伊藤!」
葉隠「それと苗木っちもいるべ……!」
616 = 610 :
カイジ「……よう」
苗木「どうしたの……2人とも」
桑田「どーしたもこーしたも……相変わらず逃げ道見当たらねぇからよ」
葉隠「神頼みってとこよ」
桑田「で、どーなんだよ伊藤……外出券は出たのか?」
カイジ「い、いや・・・まだ・・・・」
桑田「オイコラ!……一日中ここに陣取っててまだ出ねぇのかよっ……!」
カイジ「仕方ねぇだろ……そんな簡単にホイホイ出るかよ」
葉隠「よっし……じゃあ次は俺が一丁やってみるべ」
葉隠「俺の占いは2割は当たるっ……!」
苗木「この前は……3割っていってたよね……」
カイジ「そもそもこれは……占いじゃねー……」
617 = 610 :
桑田「……やっぱ運のある奴がやってみた方がいいだろ」
桑田「伊藤とか……見るからに運に見放されたツラしてっからな」
カイジ「悪かったな……」
葉隠「それじゃ……セレスっちに頼むとかどうだべ?」
葉隠「ギャンブラーなら……運が強くないとやっていけないはず……!」
カイジ「あいつはなぁ……」
苗木「セレスさんはここでの生活……満更でもないようだし…………」
苗木「外出券を手に入れたいっていう気にならないと思うけど……」
桑田「んじゃ……苗木はどうよ」
苗木「えっ……ボク?」
カイジ「そういやお前……超高校級の幸運だったよな」
618 = 610 :
葉隠「確かに……!苗木っちなら……欲しい物をイッパツで当てても不思議ではないって……!」
苗木「いや……そんな、上手くいかないよ……きっと」
カイジ「まあ……試しにやってみろって」
カイジ「今日は俺1人でだいぶカプセル落としてるからな……そろそろアタリが来てもおかしくねぇ……」
カイジ「いや……むしろ来ないはずがねぇ……!」
カイジ「俺の手持ちメダルは……残り1枚」
カイジ「こいつを使え……苗木っ……!」
葉隠「よっ……苗木っち!……幸運(がいしゅつけん)をつかみ取るんだべっ…………!!」
桑田「苗木!……たまにはイイトコ見せてみろっ……!!」
苗木「あはは……、……分かったから」
619 = 610 :
苗木「あまり期待されても……困るけど……」
カイジからメダルを受け取った苗木……!
たった1枚のメダルを投入し……!○ボタンをポチっと…………!!
がこんっ・・・!
パンパカパーンっ・・・・!!!
苗木「!?」
カイジ「なっ・・・!」
葉隠「これはっ・・・!」
桑田「まさかっ・・・!」
苗木、獲得っ……!実にあっさりと……!!何の苦労もなく……獲得っ…………!!
ただし…………それは『男のロマン』っ…………!!
620 = 610 :
次回に続く
3つ目の動機提示は次の次くらい
621 :
来たかッ…!
622 :
ファッ!?
623 :
残姉ボロ出しすぎだろwwww
624 :
動機:男のロマンを使うには人を殺さなければならない
625 :
それだと事実的には使用不可能に近いな
626 :
逆に男のロマン権に逆らう方法が苗木くんを[ピーーー]ことだけとか
627 = 625 :
いや、そもそも風呂覗きを動機として提示された時点で色々詰むと思う
628 :
―購買部―
苗木「あっ……ゴメン」
苗木「外したみたい……」
桑田「つーかコレ……むしろ大当たりじゃねぇかっ……!」
カイジ「そういや……モノクマも言ってたな……『男のロマン券』ってやつ……」
葉隠「男のロマンというと……やっぱあれか……?」
カイジ「あれってのは……?」
桑田「アレだよ……アレ……!」
苗木「ち、ちょっと待って桑田クン……これ使うつもり……?」
桑田「は?……折角出たんだしよ……使わねぇと損ッ……!」
葉隠「でもどうやって使うんだべ……?」
629 = 628 :
カイジ「これを用意したのも……モノクマの野郎だしな……」
苗木「そうだよ……もしかしたら……モノクマの水着写真集とかが出てきたりとか……」
桑田「おいやめろっ……!!」
カイジ「口に出すなよっ…………想像しちまっただろ……!!」
苗木「あっ……ゴメン……」
葉隠「はっ……もしかしたら……!」
カイジ「何だ……葉隠……?」
桑田「ロクでもねーことは言うなよ……」
葉隠「監視カメラだべ……!」
苗木「あっ……」
葉隠「監視カメラで激写したマル秘映像がプレゼントされるんだ……そうに違いない……!」
苗木「そうか……!」
苗木「女子の……その……着替えの映像……とか…………?」
630 = 628 :
桑田「リアル盗撮映像っ……!」
桑田「とりあえず大神と腐川以外リクエストすっか……!」
苗木「で、でも……そんなコト……」
桑田「あ?……苗木……お前……まさか女子に悪いとか思ってね……?」
桑田「『男のロマン』に後ろめたさとか……いらねーし!」
桑田「つーかお前、とっくに(舞園ちゃんと)生でヤってるクセに今更草食アピってんのか……?」
苗木「えっ……何のことか分からないんだけど……?」
桑田「とぼけんな…………!!」
葉隠「まーまー……醜い争いは止めろって……」
カイジ「ちょっと待てよ……」
葉隠「ん?……どうした……伊藤っち」
631 = 628 :
カイジ「考えてみりゃ……盗撮向きな場所には……監視カメラがないよな……」
桑田「盗撮向きなトコっつーと……風呂場とか、更衣室とか……あとトイレとか……」
葉隠「確かに……そういえばそうだべ」
苗木「個室のシャワールームにも……無かったよね」
カイジ「教室とか食堂、図書室……いわば“公共の空間”には当たり前のように……設置されているが」
カイジ「案外……そういう私的な度合いが高い所には設置されていないわけだ……」
桑田「そういやモノクマのやつ……プライバシーに配慮的なコトも言ってたよーな……」
苗木「個室の中には一応監視カメラがあるけど……あえてカメラの前で脱ぎ着をする女子は……いないんじゃないかな?」
葉隠「俺は気にせず脱ぎ着してるけどなっ……」
桑田「さすが苗木……エロ方面では頭の回転早えーな!」
苗木「い、いやボクは別にそんなんじゃ……!」
632 = 628 :
カイジ「案外……“黒幕”って女なんじゃねーか……?」
葉隠「ん?唐突に……何故に?」
苗木「普通……男性だったら……」
苗木「折角監視するなら……そういう映像も撮りたいって思うんじゃないかな?」
苗木「それに……女子の部屋だけ、シャワールームに鍵が掛けられることとかさ」
苗木「女子の目線に立って……配慮しているような感じ……」
桑田「だから女かもって?……つかそんなの根拠にならなくね?」
桑田「フツーに男だろ……それも集団とか?……コロシアイなんて気違いじみたコト仕向けるヤツ」
葉隠「まぁーそうだが……ジェノサイダーの例もあるし」
633 = 628 :
がこんっ・・・!
その時、一枚の用紙が……カイジ達の元へ舞い降りるっ……!
カイジ「これは……?」
桑田「何だ何だ……?」
葉隠「なになに……『ランドリーにて……右端の洗濯機の中にっ……!』……?」
苗木「……ランドリー……とりあえず、行ってみようか」
その後、ランドリーにて……あるモノを獲得したカイジ達は…………!
634 = 628 :
―体育館―
大和田「……ぼちぼち夜時間近いな」
大和田「そろそろ筋トレ切り上げて……個室に戻るか……不二咲?」
不二咲「うん……そうだねぇ」
―図書室―
石丸「十神君!……もうじき夜時間だ……!」
石丸「読書に熱心に取り組んでいることは称賛に値するが……ルールはきちんと守るように……!」
十神「……俺はそんなルールに同意した覚えはない」
十神「そもそも……そのルールを度々破ったお前に言われる筋合いはない」
石丸「……ッ」
635 = 628 :
―大浴場―
ぽか・・ ぽか・・
朝日奈「いやー……皆でお風呂ってのもいいもんだねー」
霧切「…………そうかもね」
大神「されど……江ノ島の姿は……見当たらぬようだな」
舞園「江ノ島さんは……疲れたから先に休むって言ってました」
朝日奈「それにしても……結局2つ目の動機でも……事件が起こらなくてよかったよ」
セレス「そうですわね……」
腐川「ち、ちょっと……何であたしの方を見るのよっ……」
朝日奈「ていうか……ホントに表と裏で全然性格違うね……」
腐川「何よ……こっちがどれほど苦悩してるかも知らないで……」
腐川「ま……あんたみたいな脳筋女には……絶対分からないでしょうけど……」
朝日奈「またイヤな言い方っ……!」
636 = 628 :
大神「今回はやり過ごせたが……黒幕は今後も……あらゆる方法で我らに揺さぶりを掛けてくるだろう……」
霧切「また……新しい動機も提供してくるでしょうね」
セレス「あきらめが肝心ですわ……外の世界を諦めれば……動機に踊らされることもなくなりますから」
舞園「……皆で、外に出られればいいんですよ」
舞園「アルターエゴさんも不二咲君も……頑張っていますし」
舞園「とても難しいことかも知れませんが……決して……可能性はゼロじゃないと思うんです」
舞園「だから……私は諦めませんっ……!」
セレス「……現実逃避ですわ」
朝日奈「そんなことないって……きっと何とかなるさ!……きっとね」
霧切「…………」
腐川「無責任な言葉ね……」
大神「我は……そう信じよう……朝日奈よ」
637 = 628 :
―脱衣所―
ちらっ・・ ちらっ・・・
山田(……三次元のお風呂シーンというのも……意外と悪くはありませんぞ……)
……山田、さりげなく覗き行為っ……!
山田(まぁ……僕は……ちーたん(※アルターエゴ)とお話をしにきただけなんですが!!)
山田(とりあえず……間が悪いので……出直すのが得策ですな……)
638 = 628 :
≪キーンコーン……カーンコーン……!≫
―個室(苗木誠)―
桑田「で……どうするよコレ……?」
葉隠「そもそも勝手に持ってきて……大丈夫だったんか」
苗木「で、でも……忘れ物を預けるところもないし……仕方ないんじゃないかな」
桑田「苗木、お前下着ドロの素質あるんじゃね?」
苗木「それはないよっ……!!」
カイジ「それより……この下着の持ち主が誰なのかで……賭けをしようぜっ……」
カイジ「賭けの対象は……メダルでどうだ……?」
桑田「お前メダル持ってねーだろ」
苗木「そもそも……持ち主が誰なのか……確認のしようがないよ」
葉隠「にしても……地味な下着だべ」
……6日目の学園生活……無事に終了…………!!
639 = 628 :
次回に続く
男のロマンを動機に使うって発想はなかった・・・動機は基本原作通りで
640 :
乙でした!
641 :
エロトークで白熱する野郎共がいいなwwwwww
桑田が超ノリノリでいい
642 :
このこじれ具合苗木と桑田の殴り合いイベントでも待っているのだろうか
643 :
ロマン券を持っていない山田のほうがロマンを満喫しているという現実…!
644 = 628 :
―学校エリア4F・某室―
黒幕はこれまで、絶望していた
何もかも自分の思い通りになってしまって――
全てが己の絶望的で破滅的な希望通りになってしまって――
――私様は、絶望していた
(それなのに……どうして上手くいかないんだろ)
(綿密な計画を……練り上げて来たっていうのに……)
しかし…………黒幕は動じない………………!
むしろ………………!!
(……でもさぁ)
(こんなにコトが順調に運ばないなんて)
(あともうちょいのところで……寸止めされるなんて……)
(…………ゾクゾクするじゃないっ…………)
645 = 628 :
つんつん・・
??「○○ちゃん」
??「……私の替えの下着知らない……?」
??「探してるんだけど……何処にも……」
「知らね」
??「そう……」
「それにしても……何なんですかねぇ……この状況はっ…………?」
「未だに何も起こんらないなんて……ありえないわ……うう……」
「……つまんなーいっ……!!」
??「ど、どうしようかな……○○ちゃん……」
??「私にできることなら……何でも……」
ぽかっ・・!
「うるせぇ……黙ってろっ……!」
??「うっ……痛い……けど……痛くないっ……むしろ…………気持ちいいっ……」
646 = 628 :
「絶望的に退屈です……」
??「じゃあ……一緒にダーツしようよっ……」
??「娯楽(賭博)室は……まだ解放してないもんね」
「お断りだッ」
??「うう・・・・・・」
「さっさと食堂行って仕入品搬入しといて……あとトラッシュルームの掃除……!」
「各施設の監視カメラとモニターの動作状況確認……その他諸々の雑用っ……!!」
??「え…………それって今日は……○○ちゃんの当番…………」
「いーから早くっ……!!」
??「……うん」
俯きながら部屋を後にする……黒幕の手先…………
(本ッ当に……残念なお姉ちゃん…………)
(コロシアイが始まったら即刻片づける予定だったんだけどなー……)
(実験継続か……ていうか、ボロ出し過ぎ)
647 = 628 :
「……膠着状態ってなるとよォ……」
「……そろそろ裏切り者(コマ)を……動かしちまうか……?」
「それとも…………」
その時……外部との接続が保たれている通信画面が……!
ある人物の姿を……映し出すっ…………!
《内通者(コマ)を……?ダメダメ……全然……ダメっ…………!》
「…………何ですか?……私のやり方が……そんなにダメなのですか……」
《……違う違う……むしろ…………とても感心してるっ…………》
《あのDVDの提示……忌々しい過去の暴露をネタとした脅迫……》
《外の世界への帰還という渇望を……上手く逆手に取った……妙手っ…………!》
「っても結局引き金(トリガー)にならなかったもん……あぁ絶望的だわーっ!!」
648 = 628 :
《ククク……折角エサを撒いてやってるのに……思うようにいかないのも……》
《この手のプロデュースの……難しいところ…………》
《生と死を賭けた……ギャンブルってのは尚更…………後始末とか……ひっくるめて》
「それで、何の用ですか?こちらはヒマではないのですが?」
《内通者(コマ)を使うのは……時期尚早……、ていうか……それは奥の奥の手……》
《わざわざこれだけの環境を用意しておいて……ここで……意図的に事件を起こすなんて……もってのほか》
《もちろん……無知な“視聴者”達は……事件が起きただけで……ニヤニヤと……狂喜するんだろうけど》
《それじゃ……つまんないじゃん…………運営側(こっち)がっ…………!》
「…………」
649 = 628 :
《
絶望的な状況に置かれた人間達が……追い詰められ……追い込まれた挙げ句……》
《その本性を現し……最後は醜悪な争いを繰り広げ……自己の利だけのために……這いずりまわる姿……!》
《本当の意味での……人間の証明……人間存在の……真実っ…………!》
《そういう人間の真の姿を……自発的に炙り出さなきゃ……面白くないし》
《そうならざるを得ないのが人間……あともう一押しあればっ……その実態が……露見する……》
《シナリオ通りに・・・・・・・・・・・・・・・!!》
「……ふーん、で?」
650 = 628 :
《そこで……提案がある》
《3つ目の……“動機”の提案…………》
「え~なになにぃ?いいアイディアあんの?おせーておせーて!!」
《“カネ”だ》
「もともと次は、俺もカネ(それ)で行くつもりだったんだよ」
《…………、ま、兎に角》
《いるんだ……いつの時代も……何だかんだ言って……カネで動く人間はさ……》
《DVDと秘密の暴露……あれらは確かに……効果的ではあったが……》
《どちらも……「実態を確認しないと気が気でないから外に出たい」「秘密をバラされたくないから外に出たい」……》
《消極的な願望を刺激している……それじゃまだ不十分…………!》
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