私的良スレ書庫
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元スレ上条「白いワンピース」
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ここまでクオリティが高く、続いているとあるの逆行物は初めて見たぞ...
この>>1は天才か?...大した奴だ
この>>1は天才か?...大した奴だ
こんばんはー
さて、投下に来ました
まだ書きたてなのと、ちょっと文章に納得がいかないので一回だけ読み返してから投下します
ではー
「ミーシャ=クロイツェフ、でいいのかな?」
そう俺が言葉を掛けた後。
右手でミーシャを捕まえに行く前に、
土御門が俺の言葉に怪訝な顔を向ける前に、
インデックスが危ないと俺に言う前に、
神裂が俺の元へ走ってくる前に。
目の前の少女は自身の莫大な力を隠そうともせず、いつの間にか海の上の空に浮かんでいた。
誰一人行動が追いつかなかった。
目の前の俺ですら何も見えなかったのだ。
つまりはやっぱりそういうこと。
こいつは今、"人"ではない。
「……主役ってこういうことですかい」
「すぐ終わると思ったんだけどなあ、避けられちまった」
「まさかあなたあれを倒そうとしてるのですか!?」
「うん」
「ばっ……!」
そんな会話の間に飛んできている氷の槍は、俺の5m程まで近づいてくると勝手に砕け散る。
当然全員その範囲内にいる。
「とうま、あれは人じゃないんだよ!? 天使、つまり莫大な力の塊なんだよ!?」
「そうです、人の身で倒そうとするなど……」
「……それはお前らの中の話だろ?」
「どういうことです?」
「俺は魔術はやっぱ良くわかんねえけどさ、確かお前らが魔術を使うのにああいう天使の力を借りるんだろ? だから勝てない。そうだろ? つまりだな……」
「まさか……。いえ、それでも無茶です!」
「十字教徒がやるよりましさ」
「ぐ……」
「それに、お前ら忘れたのか?」
「「?」」
神裂とインデックスが首をかしげる。
「俺の右腕だって人の身を越えてるってことをよ!!」
グオォォォォオオオオオ!!!
「……」
俺の右腕は一瞬にして竜の顎となる。
ふと土御門を見ると、俺の事は理解できていないようだった。
それでもさすがプロというだけはあって。
少なくとも、状況は理解していた。
「……カミやん、オレ達は何をすればいい?」
「土御門! 彼を戦闘に巻き込むというのですか!?」
「勿論だ」
「彼は戦闘に関しては素人です! そんなことはプロの魔術師として……」
「神裂」
俺が神裂を呼ぶ。
「……何です?」
「大丈夫だから。ここは任せてくんねえかな」
「……」
「お前は優しいから。だから素人の俺が自分じゃ勝てないような相手と戦うと傷ついてしまう。なら自分が……とか思ってんだろ? それならお前はバカもいいところだよ」
「なっ……」
「お前はさっき自分で言ったじゃないか。"天使が人間の姿である以上、私達のようなイギリス清教の者と協力した方が得策かと思われます"って。つまり専門分野はそれを専門とするやつがやる方が得策ってわけだ。確かに俺は素手で喧嘩したら土御門に負けるし、ましてや神裂なんてとてもじゃないが無理だ。何でかって言ったらお前らは対人間のプロ、戦闘のプロだ。不良のケンカ程度の俺なんかが勝てるはずねえよ。そんなお前らが勝てない相手。それはもう人間じゃない、化け物だ。その化物に勝てるのは。天使が天使の姿である以上は。───異能の力を消すことが専門の俺に任せた方が得策だって、そう思わないか?」
そう、化け物に勝つなら俺に任せてくれればいい。
現に俺はこの世界で二度も化け物に勝っている。
インデックスに、一方通行。
二度と見たくない二人のあの姿は、両方とも間違いなく"化け物"だった。
「……」
「……決まったな。さて、カミやん。もう一度聞く。オレらは何をすればいい?」
「そうだな、まず神裂は俺の家族の護衛を。心配ならそれをしながら俺の方を見てくれて構わないさ。土御門とインデックスは儀式場を見てきて欲しい」
「儀式場?」
「ああ、そうだ。場所もわかっている」
「……もう驚かないにゃー。で? その儀式場ってのはどこにあるんだ」
「場所はここから車で二十分ほどにある○○って町にある」
「? 民家か何かなのか、カミやん」
「ああ、その民家の名前はな……」
「上条ってんだ」
「は?」
「え……」
「とうまそれって……」
「そうだ、俺の家。術者は俺の父さん、上条刀夜。この魔術が起きた理由は偶然」
「待て、偶然で起こるような簡単な魔術じゃないぞ」
「それも含めて見てこい。逆に偶然じゃなきゃこんな魔術は起きないだろうさ」
「……分かった。他に何かあるか」
「電話だけいつでも出れるようにしておいてくれ。やばくなったら俺が電話かけるから家ごと破壊してくれたらいい」
「……じゃあオレは早速禁書目録と向かわせてもらうぞ。ほら、禁書目録」
「う、うん」
「ねーちんも、いい加減諦めて護衛に行ってこいよ。刀夜氏が術者ならあの化け物に狙われるぞ」
「……ええ、分かってます。………上条当麻。私は護衛へ行かせていただきますが、少しでも危ないと思ったら私もこちらで戦闘に参加します。いいですね?」
「ああ」
こうして俺たちは、それぞれの役割へ向かって行く。
インデックスと土御門は、俺の家へ。
神裂は俺の家族、主に父さんの護衛へ。
そして、俺は─────
「……待たせたな。ずっと攻撃ばっかりで疲れたんじゃないか?」
「……」
「さて、さっさと終わらせようじゃねえか!!」
今回の主役、天使のもとへ。
ドォォオン!!!!
竜の顎が放った殺息は、正確に天使の翼を撃ち抜く。
片方の翼を失った天使は、バランスを崩し海の中へ落ちる。
が、これで終わるはずもなく。
海から出て来た天使は完全に元どおりになっていた。
……そうだ。あの天使は前に戦ったのと一緒。
つまり水と夜が得意なのか。いや、月だったかもしれない。
でも今ここで重要なのは、
下が海で、時間は夜。おまけに月までのぼっているということだ。
相手が有利すぎるのは仕方ない。
こうしている間にも天使は次から次へと羽の一部を槍として飛ばしてくる。
どれも速すぎてギリギリ避けられるかどうかという速さだろうが、それらは全部消せるレベルであるというのは運がよかったのかもしれない。
「くっ……」
幻想殺しを自由に使うには演算などはいらないが、それなりの集中力がいる。
正直昨日から何回も使っていたからきつい。
そこまで考えたところで天使は動きを止めた。
……なんだ?
よくわからないがこれはチャンスだと思ったので羽を撃ち落とす。
ザバァッ!
水から上がって間も無く天使は羽をこちらへ飛ばしてくる。
勿論、水しぶきに隠れてやら動きが速いやらで俺なんかにはその挙動が見えない。
それでも分かったことが一つ。
ドゴッ!!!
という音が砂浜に響く。
そう、俺の幻想殺しの範囲外に羽を撃ってきたのだ。
「やばっ……」
慌てて身を伏せ転がるも、勢いのついた砂は結構痛いもので。
「ぐあっ!!」
それを見た天使は
「……」
表情なんてあるのか知らないけど、"やっぱりな"という顔をこちらに向けてきていた。
────────
──────
────
──
それから何分経っただろう。
いや、何時間かもしれないし、もしかしたらまだ一分程度しか経っていないかもしれない。
とにかく俺は砂を避けつつ天使を撃ち落とすだけ。
それでも相手にはかすり傷程度のようなものらしく、ダメージを食らっているようにはとても見えなかった。
そしてそんな俺の状態はというと。
「はあ、はあ……」
完全に余裕がなくなっていた。
しかし神裂が来てしまうと、幻想殺しによって魔術が使えない分、正直に言って足手まといになる可能性が高い。
今の俺が言えた状態じゃないのは分かってるけど、俺と異能使いは共闘するには相性が悪すぎる。
だから傍目から見れば大丈夫に見えるように取り繕うので精一杯だった。
……くそ、あんなに自信満々に言っといて、結局俺ではみんなを守れねえのか?
土御門に魔術を使わせたくなかったから、俺が勝てばいいと思っていたんだけど……無理なのかな。
……しゃーない。俺も体力と集中力が限界だ。
こんなに集中力がねえならもうちょっとちゃんと勉強しとくべきだったかな?
そんなことを考えながら携帯電話を取り出そうと、ポケットに手を入れる。
……その隙を天使が見落とすはずもなく。
「うおっ!?」
パリィン!!
一枚目は右手で壊し。
ドスッ!!
二枚目は何とかよけて砂浜へ突き刺さる。
……あれ? 携帯どこ行った?
「ヤバイ!!」
見渡すと、すぐそこに落ちていた。
距離にしてだいたい5m。
それが今、とても遠い。
俺はそれを取りに走る。
「……よし」
携帯電話を拾い上げて、上を見上げる。
俺の視界は、夜の光を受けて黒曜石のような色をした氷で一杯になった。
ズドンッ!!
………電話、しねえと。
ダメだ、体は元気なはずなのに、体力が持ってくれねえや。
ごめん、土御門。連絡は神裂から受けてくれ。
それで神裂、後は頼んだ。悪いな。
ふと空を見上げると、天使は何かをしていた。
一度見たら忘れられない、あの術式の名前は……。
「いっ、そう……?」
空一面が明るくなる。
「ダメ、だ。それをしちゃ……ダメ…………」
俺の意識は、そこで途絶えた。
「……ふぅ、疲れたぜ。全く、あの時封印した癖に使ったりするからこうなるんだ。ま、ここは自分がやっといてやるから、しばらく寝ときな」
そして俺は、変な夢を見た。
いじょー
いやあ遅くなってすまない
もうそろそろ4巻終わりたいね
4巻の日常パートがまだ残ってるけどやるか分からんしね
あと2巻はすぐ終わりそうな気がするし
毎回それ言って長々と続けてる気がしないでもないけど
とりあえず次レス返します
>>693->>695
レス返しただけなのに乙と言ってもらえるとは、ありがたい
ありがとうございます
被るのはもう気にしません
>>696
OK分かった、浜面は一旦黙れ、な?
ちなみに自分はきぬはた一筋だ
>>697
>>698
>>700
>>698のおかげで笑ったwww
>>697はただの連投かと思ってたからね
>>701
ありがとうございます!
あと"w"は saga しないと倍になっちゃうぜ
>>702
ありがたいお言葉です
これからも頑張って行きます
ただ、クオリティは正直そんな高くないんじゃないかなって思います
読み返すとひどいよね、誤字とか説明不足とか
あとオススメしてくれてありがとうございます
あそこまで持ち上げられるとなんだか恥ずかしいです
ただ、投下がちょい遅くなったのはね、あなたの質問に回答されたSSがね、面白いもんだから
……ふとちゃんかわいいよふとちゃん
>>703
絹旗×>>1なら喜んで書く
納得いかないならケンカだケンカ
レス返しただけなのにそれに対するレスまでたくさんいただきありがとうございます
ところで今気づいたんですけど、"ありがとうございます"ってうってたつもりだったんだけど、予測変換が"ござます"だったせいで、全部"ありがとうござます"になってるかもしれませんが、脱字です
そしてもう>>700をすぎたのか……
平均して1巻250レスくらいになるのかね
ああ次のスレタイどうしよう、正直4巻とか2巻は2,3行で終わるつもりだったから何も考えてなかったや
それでは次の投下まで
もうすぐ4巻も終わり
最後のセリフは一体誰のもの……?
ではー
追記
ふとちゃんはまだ読んでる途中なんだ...
東方はあまり見たことないし、キャラの名前ぐらいしかわからんから
設定確認しながら読まないといかないんだ...
せっかくおすすめしてもらったのにね...
それに、その前に「とあるローマの幻想殺し」にも興味が出てしまったためにそっちを先に読んでしまったんだよね...
一応おすすめスレにおすすめとして書き込んでおいたけど
おっと、長文ですみません
ふとちゃんはまだ読んでる途中なんだ...
東方はあまり見たことないし、キャラの名前ぐらいしかわからんから
設定確認しながら読まないといかないんだ...
せっかくおすすめしてもらったのにね...
それに、その前に「とあるローマの幻想殺し」にも興味が出てしまったためにそっちを先に読んでしまったんだよね...
一応おすすめスレにおすすめとして書き込んでおいたけど
おっと、長文ですみません
俺たちはここで全員読み終えて、現実世界に捕まっちまうのは確実だってのに、その中心にいるssには予告編すらねえってのか?
この俺の逃避がここで終わるっつーのに、その一番最後のフィナーレだっつーのに……せめて膨大な量のssを書き始めたとか、とんでもないssがあったとか、そういう風にごまかす事もできねえってのか。
ははは。はははははははッ!!
たまんねえなオイ。コメントしなきゃ気が済まねえよ!!!
こんばんはー
さて、こんな時間誰かいるのだろうか
読み返し次第、投下します
今回はちょっと長いよ、21.2KBくらい
ではー
───そして俺は、変な夢を見た。
まず、俺は宙に浮いていた。
下を見ると、砂浜には"俺"が倒れている。
ただ、そいつには右腕がない。
何故だろうと近づいてみようとするも、体がいうことを聞かない。
空を見てみると、ずいぶんと明るい夜だった。
そうだ、そういや自分天使にやられて倒れたんだっけか。
明るいのは一掃の術式のせいか。
ということは……。
ふと声が聞こえたので、そちらを向くと、すべての元凶がそこにいた。
そこからはぼやけてしか覚えていない。
まず始めに真上に殺息を放った後、ほえた覚えがある。
それだけで空一面の魔法陣は消え去って。
そこからは自分に有利な一方的な展開だったと思う。
殺息で両翼を破壊したあと、海に落ちてゆく天使に噛みついたような気がする。
それだけでもう天使は瀕死になっていて。
俺が次に噛み付いた時には完全に消えてしまっていた。
「……ま、当麻!!」
「ん……」
目を開けるとそこには夜空が広がっていた。
体を揺すっていたのは俺の父さん。
「あれ……?」
「よかった、当麻。体は大丈夫か? どうもしてないか?」
「ん、ああ。大丈夫大丈夫」
「よかった……」
「なあ、父さん」
「ん? なんだ?」
「俺が何で今ここに倒れてるか分かる?」
「何でか……か」
「頼む、隠さず教えてくれ」
「いや、隠すつもりはないんだけどなあ。何というか、説明しにくいんだ」
「見たまんまでいい。ゆっくり教えてほしい」
「……分かった」
「……」
「まず、父さんは部屋で当麻の友達の赤毛の子と話していたんだ。彼は見かけによらず丁寧でね。当麻の向こうでの生活を尋ねたりしたら、親切に答えてくれたのさ。"とてもお人好しで、頼りないけど頼れる人だ"って」
「へえ……」
これは意外だった。神裂が俺を評価してくれていることは、素直に嬉しい。
「その後もいろいろ話したんだが……。これは後回しにしよう。……それでまあいろいろ話してたわけだ。すると私の後ろの空が突然眩しくなってね。驚いて振り向いてみると、何か分からないけど人の姿をした何かが翼を生やして空を飛んでいた。そいつの顔の向きから察するに砂浜を見ている。するとどうだ、そこに倒れていたのは当麻じゃないか」
「……よく、分かったんだな。あんなに遠いのに」
「そりゃあ分かるさ。私は当麻の父だ。それにお前のような髪型のやつもなかなかいないだろう」
「はは……」
「当麻を見つけた私は急いで駆け寄った。そしたら今度は当麻の肩から何かが噴き出ているのを見た。それは竜のような形をしていて、一瞬で宙に浮いていた人を食ってしまった。私は驚いて声も出せないでいたら、その竜のようなものはまた当麻の肩へと戻っていった。それで我に返った私は当麻を起こしたというわけだ」
「……」
……なるほど。
俺が夢だと思っていたあれは夢じゃないのか。
『こいつは自分に任せておけ』
『……ここでは黙ってろ。こいつは俺が片付ける』
"あの時"俺が閉じ込めたはずのものは、幻想殺しの本体のようなもの、ってことなんだろうか。
「当麻、何なんだ、あれは。教えてくれないか?」
「……その前にまず、父さんがさっき後回しって言ってた話をしてくれないか?」
たぶん、同じ話題に繋がるのだろう。
「……分かった。私が当麻の友達と話してた内容だったな」
「ああ」
「私はどうしても否定して欲しかったんだろうな。"当麻は元気でやってますか"と聞くべきだったのに、彼に"当麻は最近不幸ですか"と聞いてしまった」
「……」
「……聞いてはいけない話題だとは分かってる。怒ってくれたって構わない」
「……いや、続けてくれ」
「そしたら彼は言ったんだ。"ええ、確かに彼は不幸です"と。……どうしようもない気持ちでいっぱいだった。科学の街に当麻を送ろうと、当麻の不幸は消えることは無いんだと。そして彼に腹を立ててしまった。せっかく答えにくい質問に答えてくれたのに、八つ当たりもいいところだ。そんな自分が嫌になった。……ただ、彼の言葉はまだ終わっていなかったんだ。彼はこう言ったよ」
「……」
「彼は確かに不幸です。まだ付き合いが浅い私でも気の毒に思うようなことだってあります。ただ……。ただ、彼はそれ以上に幸せに見えます」
「……ふふ」
自然と笑みがこぼれた。
その通りだ、当たり前だ。
「何かおかしなことを言ってしまったか?」
「ああ、父さんの言葉があんまりにも的外れで笑っちまったよ」
「……どういうことだ」
「……父さんさ、見ちまったんだろ? 竜のようなもの」
「? 突然どうした」
「確かに見たんだよな?」
「あ、ああ……」
「昔から父さん達が心配してくれてる俺の不幸だけどさ、あれが原因なんだ」
「なん……」
俺はやっぱり素人なわけで。
一度見られたならそれを隠すなんてことは出来ない。
土御門のように上手く立ち回ることはできないんだ。
だったら正直に全てを話す。
そう、全て。
「俺の能力は"幻想殺し"っていって異能の力なら何でも消すって能力なんだ。ただ、これは学園都市の能力開発で得たものじゃなくて、どうも俺が産まれた時から持ってたらしいんだ」
「……」
「こっからは信じ難い話だと思うけどさ。学園都市は超能力を開発している、それとは反対に"魔術"ってものがこの世にはあるんだ」
「そんなもの……」
「あるわけない、とは言えないだろ? 現にさっき見ちゃったもんな」
「……」
「俺がここに連れてきたインデックスも魔術側の人間でさ、その中でもあいつは魔術の知識じゃ誰にも負けないような人物なんだ。だから俺は聞いてみた。"何で俺はこんなに不幸なことばっかり起こるんだろう、そして俺の能力は何なんだろう"って。そしたらインデックスは"とうまの能力はよく分からないけど、その幻想殺しっていうのが本当なら、それはきっと運とかそういうのまで全部まとめて消し去ってるんだろう"って言ったんだ」
「それじゃ……」
「そう、俺の不幸はどうしようもないんだ」
「く……」
「……父さん」
「……なんだ?」
「それでも俺は幸せだ」
「……」
「俺の不幸のおかげで学園都市へ行けた、親友もできた。俺の不幸のおかげでインデックスと出会えた。あいつはある問題を抱えていたんだけどさ、俺の不幸のおかげであいつの問題に遭遇しちまって、あいつを助けることができた。他にもいろいろあるさ。不幸にも大事件に巻き込まれたおかげで、そいつらを助けることができた。今回だってそうだ。不幸にもあんな化け物に出会ってしまったせいで、世界を助けることができた」
まあ、最後のは俺であって俺じゃねえけどな。
「これからも、俺は不幸によって何かと巻き込まれると思う。でもその分俺には力がある。困ってる人を助けることのできる力が。……ほら、俺の友達が俺のことを"お人好し"なんて言ったらしいけど、そんなお人好しにはこれ以上ないくらい幸運な能力だと思わないか? そんな俺を産んでくれた父さんと母さん───上条刀夜と上条詩菜には本当に感謝してるよ、ありがとう」
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