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    元スレ冬馬「プロデューサー、人間やめるってよ」

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    201 = 1 :

    あずさの回想(プロデューサー失踪1ヶ月前)


    あずさ「語学留学ですか!?」

    小鳥「ええ。前々から考えていたんですよ、英会話に興味があって。社長に相談したら、オッケーをもらえました」

    「ウチも海外進出が、具体的になりそうですしね。英語ができるスタッフを養成しておくのも、得策だろうという話になったんですよ」

    小鳥「なにより、自分自身のスキルアップの為に! 不肖、この音無小鳥は旅立つことになりました!!」

    真美「え→ピヨちゃん、行っちゃうの→」

    亜美「そんな→行かないでよ→」

    小鳥「真美ちゃん……亜美ちゃん……ごめんなさい、私……もう決めたことなの!」

    真美「あずさお姉ちゃ→ん、見てないでピヨちゃんを止めてよ→」

    亜美「みんなもほら、はやく→」

    千早「ふふっ。大丈夫よ」

    真美「え?」

    伊織「あんた達ねえ、ちゃんと話を聞きなさいよ。ウチの事務所の為に、小鳥は行くんでしょ?」

    雪歩「だからね、行くと言っても……」

    亜美「あ! そっか、またすぐ帰ってくるんだね?」

    小鳥「ううっ。もうちょっとみんなに惜しまれつつ去りたかったのに……そうです。短期の語学留学だから、三ヶ月ほどなの」

    202 = 1 :

    あずさ「そうなんですか……ちょっとほっとしました」

    「んー。でも、三ヶ月でもやっぱり少し寂しいよ」

    美希「ミキがソファーで寝ているときに、毛布とかかけてくれる人がいなくなっちゃうの」

    律子「そもそもソファーで寝るのを、やめなさい!」

    「まあまあ。意外とすぐだよ、三ヶ月なんて。それに帰ってきたら……きっと小鳥さん、英語ペラペラになってるぞ」

    貴音「なんと! それでは小鳥嬢は、帰ってきたらわたくしにはわからない言葉ばかりを話すようになってしまうのですか……?」

    「いや……別に英語しか喋らなくなるわけじゃないから、そうはならないと思うぞ」

    春香「寂しいですけど、そうですよね。がんばってきてください!」

    伊織「それで? どこへ行くの?」

    小鳥「まだ社長の許可が出ただけで、具体的には……ニューヨークとかどうかな?」

    伊織「英語を身につけに行くんでしょ? それならイギリスでクイーンズの正当派の英語にしなきゃ」

    千早「イギリス……私、いつかロイヤルアルバートホールで歌いたいと思っていました……」

    やよい「プロデューサー、ろいあるやるバットボールって野球に関係する所ですかー?」

    「ロイヤルアルバートホール、な。日本でいうと……武道館とかに相当する感じかな」

    「武道館! 燃えますね!!」

    雪歩「真ちゃん、真ちゃん? そこで歌うことを想像して、燃えてるんだよね?」

    「え? あー……うん」

    「あれはきっと、違うぞ」

    雪歩「きっとそうだね」

    203 = 1 :

    春香「海外版武道館でライブ、かあー。もう私たちも、そういう段階まできてるんだよね」

    律子「準備段階、がね。でもそうね、そう言われると……身が引き締まるわね」

    亜美「千早お姉ちゃんなんて、もうず→っと身が引き締まってるしね」

    千早「くっ……」

    伊織「正しい英語を、身につけてよね。ただでさえ日本人は『L』と『R』の発音の区別ができない、って馬鹿にされてるんだから」

    「ああ。『私はあなたを、こすります』ってやつか」

    伊織「そうそう」

    「どういう意味だ?」

    伊織「あのね、日本人はLとRの区別ができないから『I Love You』と言っても、相手には『I rub You』って聞こえるのよ……はい、春香!」

    春香「あ、あいらぶゆー」

    あずさ「うふふ。今のは『I rub You』ね。rubは『こする』っていう意味だから……」

    「私はあなたをこすります、か。ははは、こりゃいいや」

    春香「ううー」

    美希「春香も、小鳥と行ったらいいと、ミキ思うな」

    千早「うふふ」

    春香「もー! 千早ちゃんまで笑わないでよー!」

    春香ちゃんの抗議に、みんな笑顔で笑った。

    204 = 1 :

    それから一週間。瞬く間に話はまとまり、小鳥さんはロンドンへと旅だった。
    なんとなくしんみりはしたが、わずかな間の事だ。

    その間、脆弱になる事務面は私がフォローに入る事になった。
    残った中では、社長とプロデューサーさんを除けば最年長な訳だし。

    ただまあアイドルとしても売れっ子な訳で、実際には事務所にいる時の電話対応やアイドルのみんなのスケジュールの把握程度しかしていないが。

    小鳥さんからは、毎日メールで報告がある。
    何気ない近況だが、事務所のみんなはそれを楽しみにしている。

    205 = 1 :

    小豆島から事務所に電話をかけながら、私は気がついた。

    報告?

    最近、何かを定期連絡のようだと思ったがあれはなんだったっけ?
    そうだ、プロデューサーさんの部屋にあったケータイだ。
    じゃあWというのは、小鳥さん?

    「もしもし。765プロダクションだぞ」

    電話が繋がった。

    「もしもし? 響ちゃんよね?」

    「……そうだぞ。プロデューサーは見つかったのか?」

    あれ?
    なに、この響ちゃんのテンションの低さ。
    いつも元気いっぱいなのが、響ちゃんなのに。

    美希「響! 電話、ミキに代わるの! もしもし、ハニーは見つかったの!?」

    「あ、いいえ。残念ながら……でも、新しい手がかりもあったわ。それより、響ちゃんどうかしたの?」

    美希「残念なの。響? ああ、響は今日のオーデションに落ちちゃったの」

    「あら、珍しいわね」

    美希「久しぶりに落選したから、落ち込んでるの」

    「うぎゃー! 自分、落ち込んでなんかないぞ!! 今日だって、たまたまジュピターの調子が異常なぐらい良かっただけだぞ!!!」

    大声だから、電話でも響ちゃんの声が聞こえてくる。

    206 = 1 :

    「それより美希ちゃん、社長に代わって欲しいんだけど」

    美希「わかったの。ちょっと待つの」

    暫くして、社長が電話に出た。

    高木「彼は、いなかったそうだね」

    「ええ。ですが、意外な事がわかりました。プロデューサーさんは、この島で小鳥さんに会っていたんです。それも10年前に」

    高木「なんだって……そんな話は聞いた事もないが……言われてみれば、彼は音無君が連れてきたんだったな」

    「そうなんですか!?」

    高木「プロデューサー志望の若者がいる、と聞いて会ったのが最初だったな。どういう知り合いかは特に聞きもしなかったが」

    「社長、小鳥さんは本当に今ロンドンにいるんですか!?」

    高木「大至急、確認してみよう。それからこちらからも知らせたい事がある」

    「? なんですか?」

    高木「彼の部屋にあった日記、覚えているだろう?」

    社長がケータイとどちらを持ち帰るか迷った、あの鍵つきの日記だ。

    高木「あれが消えた。警察も捜索に入ってくれて、彼の部屋を調べたんだが日記は無かった」

    「そんな……あの時は確かに」

    高木「管理人もその事は覚えているが、現実に日記は消えてしまった。ケータイの方は警察には黙っている。まだ使い道が、あるかも知れないしね」

    207 = 1 :

    「あのケータイ、まだかけていませんよね?」

    高木「まだだ。正直、どのタイミングで使ってみるか迷っている。一度でも使えば、相手にバレて二度と相手がわからなくなるかも知れない」

    「確かめたい事があります、まだ使わないで下さい」

    高木「わかった」

    私は電話を切った。

    208 = 1 :

    伊織「早く事務所に戻りましょう、ぐずぐずしていられないわ」

    千早「……それは無理よ」

    伊織「え?」

    やよい「もうこんな時間ですよー」

    迷路のまちのせいで、思わぬ時間を消費していた。
    こうなると、日帰りはできない。

    伊織「もう! なんてことよ……」

    やよい「あのー」

    「なんですか? お嬢さん」

    やよい「私、聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

    珍しくやよいちゃんが、質問をする。

    やよい「プロデューサーは、センセイにひどい事を言って傷つけてしまったってすごい後悔してたんですよ。それってなんて言われたんですかー?」

    女性は暫く首を傾げ、考えていたがやがて思い出したようだ。

    209 = 1 :

    「きっとあの時ね。彼は私に言ったの『センセイもどうせ俺が人殺しの子供だ、って思ってるんだろ!? だから辛くあたるんだろ!?』って」

    千早「え?」

    「乱暴者で、嫌われていた彼はそう言われていたようです。『お前の親は人殺しに違いない』って……」

    やよい「プロデューサー……かわいそうですー……」

    荒んだ少年時代。
    プロデューサーさんは、すべてを憎んでいた。そう言っていた。
    でもそれは、事実ではあるが真実ではない。

    孤独と寂しさに押しつぶされそうな、感受性の豊かな子供が強がる以外にどう生きていく方法があったというのだろう。

    プロデューサーさんは、確かに悪かった。
    ひどい事も、したのだろう。

    私は、いや私達は、それでもプロデューサーさんを信じていた。

    210 = 1 :

    >>200 訂正
    ×「そうなんですか」
    「そうみたいですね」

    211 = 1 :

    一旦ここで、止まります。

    212 :

    乙!

    「W」はきっとハーフボイルドな探偵の事だな!
    多分☆の図書館を持つ相方と話してたんd

    213 :

    Winterさんじゃないだろうしなぁ

    214 :

    「さあ、お前の罪を数えろ!」

    215 = 214 :

    「今日だって、たまたまジュピターの調子が異常なぐらい良かっだけだぞ!!!」

    怪しい…

    216 :

    何コレすげぇ面白いな

    217 :

    >>215
    ジュピターがホモでPを監禁してる可能性が微レ存

    218 :

    >>74 訂正
    ×春香「もちろん、アイドルとしてもがんばります。人には内緒でいです。
    春香「もちろん、アイドルとしてもがんばります。人には内緒でいいです。

    219 :

    誤字多いなww
    ゆっくりでもいいのよ

    220 = 217 :

    これだけの文字数だし間違いは仕方ないね

    221 = 193 :

    だな
    多少の誤字は脳内で補正すればいいものを
    舞さんの首を獲ったように得意げに指摘するのはやめて欲しいわ

    222 = 195 :

    文字数が多少少ないとかの場合、勝手に脳内変換されてるからいつも誤字に気付かない

    223 :


    誤字は今の所気にならないけど、終盤や決める所で出ると締まらないからねww

    224 :

    >>213これだろ!たぶん正解。
    流れ的には、>>1を誤字の人と命名する方向?

    225 :

    そんな流れ無い

    226 :

    >>224
    くさい

    227 :

    >>215

    怪しいなんてレベルじゃない

    228 :

    乙。
    あまとう、いよいよ登場か?

    229 :

    Wは和田アキ子
    Pから連絡するのは姐さんだから
    あちらからかかってこないのはゴッドだから
    そしていおりんポスターは凸が似ているか張られていた

    つまりPの正体は勝俣!!

    230 :

    >>229
    あー…うん、そうかもね…(棒)

    231 :

    「ところで、みなさん? 厚かましいお願いなのですが……ここの子達に、歌を聴かせてやっていただけませんか?」

    千早「歌を……ですか?」

    「喜ぶと思うんです。よろしければ、ですが」

    千早「はい。歌わせてください」

    伊織「ちょっと、千早!」

    やよい「伊織ちゃん、私も歌ってあげたいなー」

    伊織「やよいまで……」

    「そうね。どうせ今日は島に宿泊になるし、営業活動をしましょうか」

    伊織「ふう、そうね……いいわ。ハコに見合わない豪華な出演者だけど、私はやるからには手を抜かないわよ」

    我々の事ながら、やる気になった765プロはすごい。
    即席の舞台は、施設の講堂。
    音響は無い。歌は、アカペラだ。

    それでも私たちの歌に、子供達は喜んでくれた。
    みんな笑顔で、拍手をしてくれた。

    232 = 1 :

    そして最後に、子供達はお返しに歌ってくれた。
    曲は『かなりあ』だった。

    ♪ 歌を忘れたカナリアは後ろの山に捨てましょか♪
    ♪ いえいえ それはかわいそう♪
    ♪ 歌を忘れたカナリアは瀬戸の小藪に埋けましょか♪
    ♪ いえいえ それはなりませぬ♪
    ♪ 歌を忘れたカナリアは柳の鞭でぶちましょか♪
    ♪ いえいえ それはかわいそう♪
    ♪ 歌を忘れたカナリアは象牙の舟に銀のかい♪
    ♪ 月夜の海に浮かべれば 忘れた歌を思い出す♪

    千早「素敵……」

    やよい「ありがとうございますー」

    伊織「ふうん。悪くないわね……」

    子供達の歌声が、私たちの胸にしみる。

    「どんな時でも、人には優しさがある。そして人はやり直せる。それを教えてくれる歌ですわ」

    千早「歌には力がある……」

    女性は、我が意を得たりと頷いた。

    「さすがですね。よく、おわかりですこと」

    千早「プロデューサーが、言っていた言葉です」

    一瞬、女性は驚くとその場に泣き崩れた。

    「ああ……ああ……私が……私が彼に教えた事です……私が……」

    やよい「プロデューサー、ちゃんとわかってたんですね。センセイの教えを」

    「もちろんよ。私たちのプロデューサーが、そんな悪い人間のはずはないわ」
    私は、女性の肩に手を置き言った。
    その言葉に、伊織ちゃんも頷く。

    伊織「アイツに、隠し事や秘密、暗い過去があっても……アイツはアイツよ!」

    233 = 1 :

    翌日の早朝、私たちは大急ぎで帰京した。
    迷路のまちで時間をロスしないよう、タクシーを頼んだ。
    おかげで今度は迷子にならず、早い時間に帰京できた。

    なぜか相変わらず、私は両手をしっかりと握られていたが。

    帰って、事務所で見たもの。
    それは、『ずーん』という効果音でも聞こえそうに落ち込む響ちゃん。

    そしてその隣で同様な効果音で、同様に落ち込む春香ちゃんだった。

    響ちゃんについては、知っている。
    昨日、珍しくオーディションに落ちたのだ。

    以前ならいざ知らず、今の実力と知名度の響ちゃんがオーディションに落ちることは、ほとんど考えられない。
    むしろ響ちゃんがエントリーしている事を知り、エントリーそのものを回避する事務所だってある。
    完璧を自称する響ちゃんにとっては、オーディション落選はかなりのショックだったんだろう。

    でも、春香ちゃんは?

    234 = 1 :

    千早「どうしたの? 春香」

    春香「うう……オーディション、落ちちゃった……」

    「ええっ!」
    春香ちゃんまで……

    律子「レッスンのおさらいも兼ねた、調整でもあったんだけどね」

    春香「歌もダンスも、上手くいったんですよ? 調子だって悪くなかったし……やるからには調整とか思わずに、真剣にやったのに……」

    千早「春香……」

    春香ちゃんを、千早ちゃんが抱きしめる。

    春香「オーディションに落ちるなんて、いつ以来かな……? こんなに……こんなに、悔しかったっけ……」

    律子「あずささん、ちょっと」

    慰め役を千早ちゃんに託すと、私は律子さんと社長室へ向かった。

    律子「春香が落選したオーティション、受かったのは……ジュピターなんです」

    「えっ? ジュピターは、昨日もオーディションに出て合格したんじゃ……」
    私は驚く、毎日オーディションに参加? それも続けて合格?

    高木「更に言うと、ジュピターは一昨日もオーディションに出て合格している。ウチからは誰もエントリーしていなかったがね」

    じゃあ3日連続でオーディションを受け、全て合格したという事になる。

    235 = 1 :

    高木「ジュピターの実力は、私も認める。悔しいが、流石にあの黒井が見出し、育てただけはある。しかし……」

    律子「この戦略と成績は、異常です。今までの彼らと、違いすぎます」

    「つまり……そういう戦略を指示している人物が、現れたわけですか?」

    高木「恐らくは。そして、ここに新たな情報がある」

    律子「……まさか」

    高木「明日のオーディション、ジュピターはエントリーを既に済ませているそうだ」

    律子「そんな……明日は、竜宮小町もエントリーを」

    絶句する律子さん、無理もない。
    非常識が常識、そう言われる芸能界でもこんな戦略はめったに見られない。
    オーディションあらしなど、ジュピターらしくない。
    いや、961プロらしくない。

    律子「緊急に、レッスンを行います」

    律子さんはそう言うと、急いで出ていった。
    私は、小豆島への旅のことを詳細に社長に報告した。

    236 = 1 :

    高木「あの彼に、そんな過去が……しかしまだ、彼の失踪の真実はわからないね」

    「はい。だから、ひとつずつ不明な点を明らかにしていくしか無いと、思うんです」
    私にも、自信はない。
    しかしそうするより他に、道はないのだ。

    高木「異論はない。それで、どうするつもりだね?」

    「Wの正体を、突き止めたいと思います。それで、社長にお願いがあるんですけど」

    高木「なんなりと」

    私は社長に、計画を話す。
    正直、賭の要素が強いが自分なりの勝算もある。

    高木「よし、わかった。それと……音無君の事だが」

    「はい」
    胸がドキドキする。
    小鳥さんはやはり、プロデューサーさんの失踪に関わっているんだろうか?

    小鳥さんの笑顔が、私の脳裏をよぎる。

    高木「彼女は今、ロンドンにいる。これは間違いない」

    237 = 1 :

    「良かった……」
    私は心底、ほっとした。
    仲間を疑わなくて済む。

    そう、二人が旧知の間柄である事を黙っていたのだって、気恥ずかしかったから、それかプロデューサーさんが施設の出だと知られないように。
    きっと、そうなんだ。

    笑顔の私に、申し訳なさそうに社長が口を開く。

    高木「だが」

    「え?」

    高木「問題は、その時期だ。彼女がロンドンに着いたのは、二週間前だ。これも、間違いない」

    「ええっ!」
    プロデューサーさんが失踪してから。今日で9日目。
    それから2週間前となると、プロデューサーさん失踪の6日前。
    飛行機での行程や時差を考えると、日本を発ったのは更にその前日か2日前ぐらいだろうか。

    小鳥さんが、ロンドンに旅だった……いや、旅だったと私たちが思っていたのはプロデューサーさん失踪の3週間前だ。

    つまり2週間の間、小鳥さんはロンドンにいるふりをしてどこかで過ごし、プロデューサーさんが失踪する1週間前にようやくロンドンに発った事になる。

    238 = 1 :

    高木「どう思うかね?」

    「私は……それでも、小鳥さんを信じたいです。小鳥さんは悪い人じゃありません」

    高木「同感だ。私は、君よりも彼女とのつき合いは長い。多少変わった所はあるが、大それた事をする娘じゃないと、私も信じているよ」

    私は頷く。
    765プロの中に、悪い人はいない。
    きっと……

    「おそらく、なんらかの事情があったんだと思います」

    高木「うむ! 私は音無君を、そして彼も信じているよ。ただこうなった以上、音無君をこのままにしてはおけない。業務命令で、即刻帰ってきてもらう」

    「そうですね。わかりました」

    高木「では、先程の作戦は了解した。Wの正体がわかると、これも私は確信しているよ」

    ううっ、プレッシャーだ。
    でもそうだ、やるしかないのよ。

    239 = 1 :

    その夜、事務所に所属アイドルが全員集まった。
    そして律子さん。

    小豆島へ行った4人は、旅の詳細を話した。
    私は、やよいちゃんと千早ちゃんが話しててくれた内容も、みんなに話した。

    伊織ちゃんの件も話はしたが、10年前の事を伊織ちゃんが覚えて無い事は黙っていた。
    これは伊織ちゃんに頼まれたからだが、言われなくてもみんななんとなく察したようだ。
    いくらしっかり者の伊織ちゃんでも、5歳の時の記憶があやしいのなんて当たり前だ。

    ただ美希ちゃんだけは「でこちゃん、うらやましいの」と、呟くように言っていた。

    伊織ちゃんといえば、プロデューサーさんの部屋の特大顔アップポスターの事も、みんなには黙っておいた。
    喋ったら、美希ちゃんなどは呟きではおさまらないだろう。

    そして小鳥さんの件だ。

    雪歩「小鳥さん、プロデューサーとずっと知り合いだったんですね」

    「全然そんな風に、みえなかったけどなあ」

    美希「小鳥もうらやましいのー!」

    律子「でも、今はロンドンにいるとはいえ、私達をだましてどこにいたのかしら……」

    「もうすぐ小鳥さんも、帰ってきます。その時にそれは聞こうと思います」

    貴音「それが良いでしょう。小鳥嬢を、わたくしは信じます」

    やよい「そうですよー! きっとじじょう、があったんですよー」

    良かった。
    やっぱり誰も、小鳥さんを疑わない。
    仲間を信じ、助け合う。
    これが絆なんだ、改めてそう思う。

    240 = 1 :

    春香「それにしてもプロデューサーさん、可哀想な子供だったんですね……」

    貴音「辛い過去にも負けず、あの方は……」

    真美「兄ちゃん……すごいね」

    亜美「もう帰ってきても、亜美達にせっきょ→できないけどね」

    みんな少し、笑った。

    「春香ちゃん、時間大丈夫? 今、何時かしら……」

    春香「ええと……10時ぐらいまでは、大丈夫ですよ。今はまだ9時半ですし」

    「そう。でも、気をつけてね。ところでジュピターなんだけど」

    春香「あ……その、なんて言うか」

    「うぎゃー! 思い出すのも悔しいぞ!! 控え室ではなんだかコソコソしてたくせに、本番になったら急に自信満々で!!!」

    春香「……そうなんだよね。って、あれ? やっぱり響ちゃんも思った? 控え室での態度が変だ、って」

    「思う思う! なんか3人で、集まって日記みたいなの読んでたぞ」

    春香「やっぱり! ノートみたいなのに鍵なんかつけて、大げさだなーとは思ったんだよね」

    「えっ!?」

    241 :

    一旦ここで、止まります。

    242 :

    この日記は・・・

    243 :

    やっぱりホモじゃないか(確信)

    244 :

    千早の態度w
    ひどい→それ俺だから→何か事情があったんですね

    245 = 244 :

    千早の態度w
    ひどい→それ俺だから→何か事情があったんですね

    246 = 227 :

    >>244
    >>245

    なんだ、あんた
    誰だ、あんた
    そしてsageろ、あんた

    247 = 230 :

    高木「同感だ。私は、君よりも彼女とのつき合いは長い。多少変わった所はあるが、大それた事をする娘じゃないと、私も信じているよ」

    多少?あれで多少なのか…さすがピヨちゃん…
    つか失踪Pが961プロにいたらやっぱホモか(笑)で終わるな、うん

    249 :

    乙です。
    しかし最初タイトル見た時
    『俺は人間を辞めるぞーJ○J○ー!!!』
    と関係があると思ったのは俺だけで良い…。

    250 :

    >>249 多分それあなただけじゃないね。
    しかしどうやらPは、生きていそうだな。


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