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    元スレ冬馬「プロデューサー、人間やめるってよ」

    SS+覧 / PC版 /
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    みんなの評価 : ★★
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    551 = 1 :



    黒井「愛おしさのあまり、殺してしまうかも……」


    552 = 1 :

    ……なんだ。
    なんだ、そうだったのか。
    血か。
    俺が伊織を殺そうとしていたのは、血のせいか……

    好きだから殺そうとしたのか。
    なんだ……

    ……なんだ。
    俺は……
    最初から、人間じゃなかったんだ。

    人じゃない母親から生まれた。
    俺は、人間じゃなかったんだ。
    はじめからにんげんじゃなかったんだ
    ばじめがらにんげんなんがじゃながったんだ……

    ぐるぐるとめがまわる。
    いいやまわっているのはせかいか
    おれか
    なんておれはおこがましイ
    にんげンのふリなんカしテ
    アあはずカしイ
    このマまキえてシまイたい
    めのまエのniンげンがなにカしャべtteル
    naンだ
    なニをsyaべっテるンda
    niんげンじゃnaイoレhaみんナをころスのかモ
    あのkoたチを魔モラナないto
    kiけンなけDAもnoかラ
    火とジャイい毛だmoのをHIきハなsE
    ひ吐デなイMOnOhA
    い哭naレ

    553 = 1 :

    961プロダクションの情報処理室。
    その中で俺は、思い出していた。
    殺人衝動のあるプロデューサーなんて、とんでもない。
    そんな男が、765プロにいていいはずがない。

    俺は、黒井社長に連れられて961プロにきた。
    協力を要請されたが、それはご免だ。

    だが、危険な男の排除に協力してもらった義理はある。
    アイドル虎の巻の事を話すと、黒井社長は喜んでそれで手を打つと言った。
    まあ、結果は敗北だが。

    俺はこれからどうしよう……
    人でなくなった俺。
    いや、初めから人じゃなかったかも知れない俺。

    どうしたらいいんだろう……

    ただ765プロにはもう、帰れない。
    あの娘達を、危険な目には遭わせられない。
    それだけは、してはならない。

    ああ……
    俺はどうしたらいいんだろう……

    554 = 1 :

    一旦ここで、止まります。
    本日は短めでした。

    555 :



    >>540-541ェ…

    556 = 1 :

    途中送信してしまいました。ごめんなさい。
    本日は短めでした。申し訳ありません。
    いつも読んで下さり、またレスとかいただけて嬉しいです。
    本当にありがとうございます。

    557 :

    おつ。やっぱこうなっちゃったかー
    最後のとこでPが完全に壊れてないようで安心した

    559 :

    乙です

    続きが気になって仕方ない……

    561 = 537 :

    Pが人間やめてロリコン紳士に進化すると思っていた時期が僕にもありました

    562 = 533 :


    黒井の精神攻撃に負けるな…

    563 :

    >>1は焦らし上手です…

    564 :


    続き待ってる

    565 :

    高木「思えば彼には、入社試験というものをしていなかったね。今回が、そうなるのかな」

    律子「そんな軽いものじゃないと、思いますけど……」

    小鳥「でも、プロデューサーさんに機会を与えてあげてください。お願いです」

    高木「あずさ君、それで具体的にはどうするつもりかね?」

    「え? いや、そこまでは考えていなかった……んですけど……」
    私が話したのは、プロデューサーさんをどうしようかという方針であって、具体策は……

    高木「ではそれは、みんなで話そうかね」

    「みんな? みんなって……」

    高木「無論、彼が殺人衝動を持っている……いや、いたという話は内密だ」

    「でも……」

    律子「みんなで知恵を絞れば、いい考えも出ますよ。いつもそうじゃないですか」
    多少の不安はあるが、私も結局は社長の意見に同意した。

    高木「それに、局面は新たな展開も見せている。その説明もしよう」

    え?
    新たな局面?

    566 = 1 :

    私たちは、事務所に移動した。
    既に全員そろっている。

    春香「あ! 小鳥さん!!」

    小鳥「春香ちゃん。みんな……ただいま」

    小鳥さんは、事の経緯をみんなに説明した。
    無論、プロデューサーさんの危険な一面の説明は省き、こっそり国内に残っていたのは伊織ちゃんの単独ライブを見届ける為だとした。

    雪歩「わかりますぅ。プロデューサー、なんだか伊織ちゃんのライブには力の入れ方が違って見えたから」

    小鳥「うん。そうよね、それで私……心配になっちゃって」

    美希「それよりも小鳥もでこちゃんも、うらやましいの! ハニーの子供の頃を見たなんて」

    小鳥「まあ……たしかに可愛かったわよね」

    やよい「すてきでしたー!」

    千早「そうね」

    伊織「写真だけど、確かに顔立ちは整っていたわね」

    4人が同時に赤くなる。

    春香「全部解決したら、私たちも島へ行きましょうよ」

    美希「春香、いい事言うの。ミキも写真を見せてもらうの!」

    「島と聞くと、血が騒ぐぞ」

    わいわいと、みんなが騒ぐ。
    随分、いつもの765プロが帰ってきた。
    けれど……当のプロデューサーさんは……

    567 = 1 :

    高木「うおっほん。さて、諸君に報告する事がある」

    社長の言葉に、全員の目が集まる。

    高木「おかしい、とは思わないかい? 美希君がテレビで呼びかけをしてから、報道がピタッと止んだ」

    「そういえば……」

    「あれから取材も来ないぞ!」

    春香「それはもしかして……」

    高木「961プロが、背後にいた。黒井がマスコミに圧力をかけているのは、間違いがない」

    千早「じゃあ間違いなくプロデューサーは、961プロに今もいるんですね」

    高木「確かだ。その証拠に……」

    真美「証拠に?」

    高木「今朝、警察から連絡があった。P君本人から、961プロに自身の意志でいる。身柄捜索は取り下げて欲しい、と連絡がきたそうだ」

    亜美「え→!」

    貴音「亜美、別に驚くことではありません。わたくし達は、おぉでぃしょんでじゅぴたぁを破りました。ならば次なる手は、あの方を直接出してくる他ないでしょう」

    「もう隠す必要もない、そういう事か」

    貴音「ええ。思えば、これまであの方を隠していたのは、わたくし達に対する精神的な重圧をかけるのが狙いだったのやも」

    なるほど、確かにそうかも知れない。
    事実、数日前まで私たちは疲弊してパンク寸前だった。

    568 = 1 :

    真美「じゃあさ、その出てきた所を捕まえようよ!」

    亜美「こないだ虫取りした時の網、まだとってあるからさ→」

    千早「亜美の……網」プルプル

    春香「千早ちゃん……」

    雪歩「でも、監禁じゃなくて軟禁なのにプロデューサーは自分からは出てこなかったんだよね?」

    「冬馬君の話だと、なんか様子も変らしいわね」

    貴音「わたくし、先ほどあの方が出てくるとは言いましたたが実際にその場には来ないかも知れません」

    小鳥「961プロならオーディションとかでも、完全に中継できそうですしね」

    「だけど、ボク達が961プロに乗り込むとかは無理だよね」

    やよい「えーじぇんとの真さんでもですか?」

    「いや、あれは歌の話だから」

    貴音「正面から乗り込んでも、会わせてはもらえないでしょう」

    律子「そもそも入れてくれないわよ」

    569 = 1 :

    「ぬっふっふーだぞ。自分、いい考えがあるぞ!」

    胸を張る響ちゃん。

    真美「あ→それは真美達のマネ!」

    亜美「パクリはダメだよ、ひびきん!」

    「パクリじゃないぞ。自分、真美と亜美をリスペクトしたから2人からインスパイアしたんだぞ」

    真美「え?」

    亜美「あ、うん」

    「それで? いい考えって?」
    私は、響ちゃんに聞く。

    「自分、完璧だからな。釣りの経験もあるんだぞ」

    雪歩「釣り?」

    「そうさー。この中で、釣りとかした事あるのは自分だけだろー?」

    春香「私、やったことあるよ」

    「え?」

    春香「お父さんに、連れて行ってもらって。まあ釣れなかったんだけど」

    「春香……ちょっとこっちに来てくれ」

    響ちゃんは春香ちゃんを呼び寄せると、ヒソヒソと内緒話を始めた。
    なに?
    なんだろう?

    570 = 1 :

    春香「せーの! 改めまして、ぬっふっふー(だぞ)!」

    春香「釣り経験者の私たちが提案する、画期的作戦! それは……」

    「隠れて出てこない魚は、餌を使って釣り上げるんだぞ! さくせーん!!」

    春香「どんどんどん! ぱふぱふ」

    「……え?」

    やよい「どうゆうことですかー?」

    「プロデューサーが、出てこないなら出てくるようにし向けるんだぞ」

    春香「何も私たちが乗り込まなくても、プロデューサーさんが自分から出てくればいいんだよ」

    雪歩「そうか」

    律子「そこを釣り上げ……いいえ、捕まえればいいのね」

    貴音「では餌、というのは?」

    春香「そこはこの、トップアイドルの天海春香が!」

    「いいや、ここは完璧なこの自分が!」

    伊織「2人とも引っ込んでいなさい!」

    春香「な、なにーっ!」

    「い、伊織だとーっ!?」

    571 = 1 :

    伊織「あの馬鹿プロデューサーを釣ろうってんなら、餌は当然この私でしょ?」

    雪歩「……」

    小鳥「……」

    春香「わ、私だって……」

    「伊織、自分だって負けてないぞ」

    「そうね。私も伊織ちゃんは……」
    危険だ。
    この作戦に、私の意見を重ねるなら伊織ちゃんも危険かも知れない。
    プロデューサーさんが、本当にもう悪い人ではないという確信が私には無い。

    伊織「あずさ……」

    伊織ちゃんはため息をつくと私に近寄り、耳元で言った。

    伊織「プロデューサーが私を殺そうとしていた事なら、私も気がついているわよ」

    572 = 1 :

    「!」
    驚いた。
    どうして知っているんだろう?

    伊織「だからあずさも、私が餌になるのに賛成してくれるわよね?」

    高木「どうかね? あずさ君」

    「……わかったわ」
    不承不承ながら、私は頷いた。

    細部を全員で話し合った後、私は伊織ちゃんと2人きりになった。
    どうしてもさっきの事を、聞いて起きたかった。

    「どうして……知ってるの? プロデューサーさんが、その……伊織ちゃんを」

    伊織「あずさが気がついた事ぐらい、私も気がついただけよ。Wが雪歩ならPは私だろうって、だからあの脅迫文は私宛。書いたのはアイツ……」

    「でも……」

    伊織「それからもうひとつ。水瀬の別荘が、どうして今は小豆島に無いのか」

    「……」
    確かにそうだ。
    どうしてだろう?

    伊織「当時からいる、警護の人に聞いたわ。島で私たちが行く直前に、近くの施設で首だけの犬の死骸が晒されていたって。それを聞いて、安全面に危機を抱いて引き払ったそうよ。君子危うきに近寄らず、の方針で」

    成る程、それで今は小豆島に別荘は無いわけだ。

    伊織「アイツ、私にやっぱり会っていたのね。10年前に、島で……」

    「伊織ちゃん、あのね」

    伊織「涙が出そうよ……私が忘れられなくて、私に会いに来たんでしょ? 10年もかけて、その間ずっと私を忘れられずに……」

    「でも、でもね」

    伊織「わかってるわ! でも、言わせて」

    伊織ちゃんは、少し笑った。

    伊織「たとえ殺したいと思われてても、私を思い続けていたってわかったら……私……」

    573 = 1 :



    伊織「なんだか嬉しいわ」

    574 = 1 :

    「伊織ちゃん……」
    なんて強い娘だろう。
    殺そうとしていた相手を、そんな風に思えるなんて。
    怖くないんだろうか?
    恐ろしくないんだろうか?

    いいや、きっと違う。
    きっと伊織ちゃんは、私なんかとは比べものにならないぐらいプロデューサーさんを信頼している。
    だからなんだろう。

    「かなわないわね……」

    伊織「それにそれぐらい思われていないと、餌役もできないでしょ? みんなには悪いけど、この役は私のものよ」

    「ええ、任せたわ。きっとプロデューサーさん、ひっかかるわよ」
    そして私は、決心した。
    何があっても、伊織ちゃんは私が守ろうと。

    575 = 1 :

    一旦ここで、止まります。

    577 :

    またもやいいところで・・・
    乙です

    578 :


    執着=愛か

    580 = 563 :

    >>579
    支援必要ないしageるなsageろ

    >>1はいけずです…

    581 = 563 :

    すまんsageてたな、だが支援は必要ない…はず

    582 :

    おつ

    583 :

    今日中にもう一回来るかね

    584 :


    今日読み返したんだが
    このPは簡単携帯使ってるんだよな?
    まさかこの話はスマホで誤爆の後日談じゃ・・・

    585 :


    >伊織「なんだか嬉しいわ」
    このシーンの伊織の顔がしっかり脳内で映像になったわ…
    続きが楽しみだ

    「亜美の網」でプルプルする千早が好きww

    586 :

    「パクリじゃないぞ。自分、真美と亜美をリスペクトしたから2人からインスパイアしたんだぞ」

    真美「え?」

    亜美「あ、うん」


    双子空気読めるな!

    588 :

    「パクリじゃないぞ。自分、真美と亜美を尊敬したから2人から勢いづけたんだぞ」

    ごめん、全く意味が分からないんだ
    誰か教えてくれ

    >>1

    589 :

    インスパイア(英: inspire)

    インスパイア - ラテン語の「in-(中へ)」+「spirare(息、息吹)」から、(思想や生命などを)吹き込んだり、感化、啓発、鼓舞、または奮い立たせたり、ひらめきや刺激を与えたりすること。インスピレーションの動詞形。
    「~される」:芸術分野において、尊敬する作家や作品に触発され、同じテーマに基づいて作品を創作すること。

    590 :

    私たちの作戦であり、反撃が始まった。

    その先頭を切るのは、765プロの親友アイドルコンビである。

    千早「それはやり過ぎよ。そう、そのくらい」

    春香「そうかなあ? ちょっと地味過ぎない?」

    千早「相手は、いちファンじゃないのよ。例えるなら……巨人。力と大きさは私たちの比じゃないわ」

    春香「961プロの力は認めるけど、これは情報戦だよ」

    千早「同じ事よ、春香。私は機械の事はよくわからないけれど、961プロは情報戦でも間違いなく私たちより遙かに上。そうでしょう?」

    春香「それは……そうだね」

    千早「つまり、ものすごーく耳の良い敵を相手にするわけよね」

    春香「はい、千早先生。耳が良すぎる相手です」

    春香ちゃんがおどける。
    千早ちゃんも、それを受けて微笑む。

    千早「良すぎる耳は、時に危険よ。最強の武器は、最強であるが故にその中に欠点を持つ……」

    春香「誰の言葉?」

    千早「プロデューサーよ」

    春香「……」

    千早「だから歌に慢心せずにオーディションに臨め、って言われたわ」

    春香「くやしいなあ。私、言われてないよ……」

    千早「春香はね、バランスがいいからよ。私は、歌しかないから言れたんだわ」

    春香「いつか、言わせちゃうもんね」

    千早「……その意気よ。じゃあ……頼むわね」

    春香「うん。じゃあこれで書き込むね」

    591 = 1 :

    114 名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    明日の真美亜美ミニライブ『♀ついんず♀ツイ☆スタ→』。シークレットのゲストは伊織ちゃん。

    115名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    →114 ソースは?

    116名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    脳内情報、乙。www

    117名前:114 投稿日:XXXXXXXX
    俺、清涼飲料業勤務。今日、特別注文で会場に100パーのオレンジジュース納入してきたぜ!

    118名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    ちょ、マジ?

    119名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    これは……

    120名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    オレん家ジュース?

    121名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    →120そういうのいいから

    122名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    明日、有給とるぜ!

    123名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    →114本当だろうな? 事と次第によっちゃあ……感謝する!

    592 = 1 :

    春香「こんなんでいいのかな?」

    千早「ええ、十分。さあ、社長室に行きましょう」

    これは私も知らなかった事だが、社長室は電話もFaxもネット回線も事務所とは別になっているそうだ。
    社長の独自コネクションは、こうして構築されているのだと初めて知った。

    律子「この経費……どう処理されているんです?」

    高木「律子君……今は、細かい事は」

    律子「細かくありません! こうした予算は、全て明朗会計で処理していただかないと困ります!!」

    高木「あ、ああ……おお! 春香君に千早君。では、頼むよ」

    社長は、そそくさと逃げて行く。
    いいんだろうか、それで。

    律子「まったく! あ、じゃあ頼むわね。ネットのこういう所、私は見たことなくて」

    春香「任せて下さい! まずは専ブラを落としてインストール……」

    千早「春香……さっきも思ったんだけど、手慣れているわね。常連なの?」

    春香「え、えっとー……ごくたまの希に……」カチャカチャ……ッターン!

    千早「ねらー……って言うのよね?」

    春香「ち、違うよ。もー! たまに覗くだけだよ」カチャカチャ……ッターン!

    593 = 1 :

    「どうしたんだ? 亜美?」

    亜美「昨日のオ→ディションで、ちょっと筋肉痛に……ひびきんからもらったクリ→ムも塗ったのにな→」

    「筋肉に効く、消炎鎮痛クリームだろ? あれはただ塗るだけじゃダメだぞ」

    亜美「そ→なの?」

    「筋肉を揉みほぐしながら、塗るのが効果的なのさー」

    亜美「ふんふん」

    「あと、塗るポイントも……」

    春香「ガッ!」

    千早「えっ!?」

    律子「なに? どうしたの、春香」

    春香「え? あ、い……いやーちょっと反射的に……」

    「?」
    小声で呟くと、顔を赤くして春香ちゃんは作業に戻る。

    「? ええと……だからな、亜美。クリームは、塗るポ……」

    春香「ガッ!」

    千早「? 本当にどうしたの? 春香」

    春香「え!? い、いや……その、ガッ……がんばるね!」

    律子「? ええ、頼むわね」

    小鳥「ふふふ。春香ちゃんとは、語り合えそうね。うふふふふ……」

    なぜか嬉しそうな、小鳥さん。

    春香「ええと……うわ! すごい伸びてる」

    594 = 1 :

    721名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    シークレットゲストがある事は、公式で明言されてんだからこれは確定だろ?

    722名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    まだだよ、まだわからん……俺の雪歩である可能性が微レ存

    723名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    ミニライブって、当日行って入れる?


    春香「じゃあ、いきますね」

    春香ちゃんは、軽快にキーボードを叩いた。


    725名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    水瀬伊織、弑ス

    726名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    通報しました

    727名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    通報した

    728名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    →725
    おまえ、明日の朝には警官が来るから名

    729名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    おまわりさん、こっちです!

    595 = 1 :

    春香ちゃんの書き込みが反映されると、書き込み量が段違いに増えたのが私にもわかる。

    春香「うわー! 面白いぐらい伸びるなあ」

    千早「ちょっと、春香。面白がってないでよ」

    春香「わかってるよ。いくら作戦でも、伊織に対してこんな書き込み本当は気が引けるんだから。ええと……」


    989名前: 725 投稿日:XXXXXXXX
    この前の水瀬伊織の単独ライブ
    撤収後に控え室で見た仕掛け
    同じ物を作ってセットした

    990名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    マジキチきた!

    991名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    なんだ、ただの異常者か

    992名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    不法侵入に殺人予告とは……

    993名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    だから相手にすんなって!

    994名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    スルーで

    995名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    いや誰かマジで通報しろよ

    996名前: 774プロ 投稿日:XXXXXXXX
    夏だなあ……

    596 = 1 :

    春香「はい。スレも埋まったし、ネット上のちょっとした騒ぎにはなったね」

    律子「これだけで……プロデューサーの目に留まるかしら?」

    春香「んっふっふー! 律子さん、律子さん。良すぎる耳は時に危険。最強の武器は、最強であるが故にその中に欠点を持つ……ですよ!!」

    律子「……成る程。この小さな騒ぎも、961プロの良すぎる耳は聞き逃せない……そういう事ね!?」

    春香「え!? えっと……ええ、そうです!」

    千早「ふふっ」

    「961プロは自分たちを、目の敵にしてるからな。絶対に気にしてるんだぞ」

    亜美「兄ちゃん、見たら絶対に放っておかない……よね? いおりんを助けに……来てくれるよね?」

    「あたりまえさー!」

    さて、プロデューサーさん。
    どうするんですか?

    597 = 1 :

    黒井「入るぞ! いい加減に覚悟を決めてもら……うん?」

    翌朝、静まりかえる情報処理室。
    そこにPの姿は……ない。

    黒井「どこへ……どこへ行った!?」

    598 = 1 :

    「ハアハア……ハア」

    クソ!
    運動不足もいいトコだ。
    足が動きゃしねえ。
    関節という関節が、全部固まってやがる。

    「うおわっ!」

    また転んだ。
    もう、何度目だ?
    いや、何度目だっていい!

    伊織……
    伊織!

    伊織を殺すだと!
    ふざけるな!!
    ふ、ざ、け、る、な!!!

    「ぐっ!」

    足だけじゃない。
    腰も、肩も、腕も。
    首も……
    身体が全部、硬直してやがる。

    くそ……動け、動けよ!
    伊織が……伊織が危ないんだよ!
    あの仕掛け……処分したと思ったのに。
    誰にも見られていないと思ったのに……

    くそっ!
    くそっ! くそっ!!

    俺が作った仕掛けのせいで……俺のせいで伊織が殺されるなんて、あっていいはずない!

    伊織!
    伊織!!
    伊織!!!

    さんざん転んで、泥だらけになりながら俺は、ようやくタクシーに乗り込んだ。

    「伊織、今いくからな……」

    599 = 1 :

    真美「みんな→! 今日はありがとうね→!!」

    亜美「さてさて実はここで→十代発表」

    真美「真美達、ティ→ンズだからね→☆ 今日はスペシャルなゲストが来てくれてま→す」

    会場が、大きくどよめく。

    亜美「でもこ→なると、今日のライブ『♀ついんず♀ツイ☆スタ→』のカンバンに、いつわりあり! になっちゃわない!?」

    真美「ま→ま→。ゲストもティーンズ、真美達の仲間……いおりんだよお→→→!!!」

    亜美「はいは→い! いおりん、カモ→ン!」

    2人の声を合図に、スモークと共に伊織ちゃんが登場する。

    伊織「みんな! 今日は私の為に来てくれてありがとうね」

    真美「ちょ! ちょっといおり→ん!」

    亜美「今日は、亜美達のライブだYO!」

    伊織「二人とも、前座ごくろうさま」

    ドッと沸く会場。
    そう、みんなライブでは……ううん、仕事では真剣。
    作戦でのライブでも、それは変わらない。

    真美「む→! 亜美、こりゃあ黙って曲にはうつれなくなったYO!」

    亜美「だね→! いおりん、覚悟!」

    歌の前奏部分が始まる。
    出だし部分を、真美ちゃんと亜美ちゃんが歌う。
    その曲は……

    真美「♪ 悩んでもしかたない♪」

    亜美「♪ ま、そんな時もあるさあしたは違うさ♪」

    真美亜美「んがっ! もう朝じゃない」

    伊織「ちょっと! これ『ポジティブ!』じゃない」

    真美「ほらほらいおり→ん」

    亜美「歌って、歌ってよ→! 亜美たち、バックで踊ってあげるからさ→」

    伊織「もう……♪ 目覚ましで飛び起きて笑顔で着替え♪」

    二人の無茶ぶりにも、違和感なく応えて歌う伊織ちゃん。
    真美ちゃんと亜美ちゃんも、伊織ちゃんをたてて踊る。
    すごいなあ……
    やっぱりみんな、輝いてるわね。

    600 = 1 :

    私は改めて、会場を見渡す。
    プロデューサーさんの姿は、見あたらない。

    「来ないの? いいえ、そんなはずないわ!」
    私は、客席内を回ろうとした。
    この為に、変装をしている。

    「あれ?」
    不思議だ。
    客席に回ったはずが、なぜか私はステージ迫に来ている。
    どういう事?
    まさか誰かの陰謀!?

    真美ちゃんと亜美ちゃんが、私に気がついて手で戻るように指示する。

    「わかってるんだけど……」
    私は慌てて、回れ右をする。
    そのまま進むと……

    あれ?
    今度は?

    「ここは……天井?」
    クレーンに乗ったわけでもないのに、私はなぜか照明や配線でごゃごちゃとした天井階に来てしまう。

    どういう事だろう?
    私は、普通に歩いただけなのに……


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