私的良スレ書庫
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元スレ村娘「勇者様ですよね!」勇者?「……違うが」
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勇者?「この酒場の二階、そこはどうだ」
< ゴトッ
勇者?「金ならあるんだが」
店主「……」
店主「いらね、換金するのは面倒だしそんなの持ってたら殺されちまう」
勇者?「無駄みたいだな、行くぞ」スッ
王女「えっ、でも」
勇者?「……やめておけ、お前は守れても他は保証出来ん」
勇者?「さて、夜になったからには早く宿を見つけないとな」
王女「しかし、あれは…」
勇者?「空き家くらいあるだろう、先客がいたら追い出せば良い」
< 「あ、そこのお兄さん!」
勇者?「……」スタスタ
王女(こういった町で声をかけられても、無視するのが一番ですね)スタスタ
?「ちょちょ、ちょっと! 君達寝泊まりできる所探してるでしょ!?」
勇者?「……」ピタッ
?「『ぼく』の家においでよ、2人共歓迎するよ!」
< バタン
?「ちょっと散らかってるけど、奥はそうでもないから安心してね」
王女「助かりましたわ、感謝します」
?「ふふー、そう言ってくれると嬉しいな」スタスタ
勇者?(…………)
勇者?(なんだ? この部屋……『不快』な、何かを感じるな)
?「物珍しいかな」ヒョコッ
勇者?「何がだ」
?「あ、やっぱり余所から来たんだね」
錬金術師「ぼくは錬金術師、そしてここはぼくのアトリエなのさ!」
王女「錬金術……私のお父様が生前、騙されたとか」
勇者?「物理的に異物を金であるアルゴンに変換させるのは不可能だからな」
錬師「……ま、まぁ…片方の言いたい事はわかるけど片方は意味不明だよ?」
勇者?「だが確かに異様な気配はする、アトリエというより工房か」
錬師「君、もしかして『白騎士』なの?」
勇者?「違うが……多少魔力に敏感なだけだ」
錬師「でも嬉しいなぁ、ぼくの錬金術って『白騎士』達が使う魔法に比べるとゴミだって言われるから…」
王女「本当に物を金に?」
錬師「難しいかな…ぼくのお父さんやお母さんは、『材料を結果に変える力』って言ってた」
勇者?「結果に、か」
勇者?(……それより、この女……)
錬師「お疲れなんだよね、今パイを作るからお風呂入っててよ」
勇者?(………)
王女「優しい女の子でしたね」
勇者?「らしいな」
王女「? どうかなさいましたか」
勇者?「いや、構うな……」スタスタ
王女「??」
< 「念の為、『本』は脱衣所まで持って行けよ」
王女「はい!」
王女(この本、何か魔法の力でもあるのでしょうか?)
王女(表紙には<Book of Eibon>と書かれているようですが……見たこともない文字なので読めません)
錬師「~♪」ヒョコッ
錬師「久しぶりの♪ お客さんっ♪」
錬師(材料は小麦粉と砂糖に水♪ 好きな中身は~♪)ゴソゴソ
勇者?(……)
勇者?(『錬金術』、もし本当なら……)
錬師「材料を全部混ぜて、出来上がり!」
勇者?(!? パイの作り方じゃない!)
錬師「あとは……」スッ
錬師(…………)
< ゴトッ!
錬師「出来た♪」
勇者?「今のは『創造魔法』か、何者だ」シュルッ
錬師「? お兄さん、何言ってるの」
勇者?「ただの人間に魔法の類は使えない、何者か聞いてるんだ」スタスタ
錬師「これが『ぼく』の錬金術だよ? 魔力なんていらない、魔法じゃない魔法なんだよ」
勇者?「っ!」ピタッ
錬師「お兄さんが何を警戒してるかは知らないけど……お願い、乱暴しないで」
勇者?(そうか、『これ』が……!!)
勇者?「乱暴はしない、少し驚いただけだ」
錬師「そ、そうなの? 良かった…お兄さんの顔が怖いからびっくりしたよ」
勇者?「後で色々見せてくれ、錬金術を」スタスタ
錬師「うん、喜んで!」
―――― 「うわあああ!! どうしよう!?」
勇者?「どうした魔王」
黒髪「ごめん■■! 実は……」
勇者?「?」
黒髪「その、ぼくの分身というか……『人間版』のぼくを作ったんだ」
勇者?「!! そんな化け物が人間の地に迷い込んだらどうなると……」
黒髪「だからごめんってばー! 一緒に探してー!」
勇者?「特徴は?」
黒髪「髪の毛はちょっと赤くなってて、胸は少しぼくより大きいだけだよ」
勇者?「………魔王、お前…」
< グシャァァッ
勇者?(あの後探しても見つからなかったが……)
勇者?(まさか人間と交配して子孫を残しているとは……)ハァ
勇者?(それに、『錬金術』は恐らく魔王の世界にあったものが変異した形だ)
勇者?(つまりこの世界にも『向こう』にも無い力だが…)
勇者?(放っておくか否か、迷うな)
勇者?(見たところ錬師は人間の血が混ざり過ぎて魔王みたいな事は完全に出来ないだろうしな)
勇者?(……全て終わったら迎えに来るか)ハァ
勇者?はバカすぎるな。
魔女狩りなんてが起こるって事は、それが人間に擬態可能、或いはスパイが居るってわけで、
そんな敵対種族が存在する時点で当たり前だわ。
つーか、実態はスパイ狩りだろ。
赤然り、戦争を止めない限り、名前を変えて続くだけ。
魔女狩りなんてが起こるって事は、それが人間に擬態可能、或いはスパイが居るってわけで、
そんな敵対種族が存在する時点で当たり前だわ。
つーか、実態はスパイ狩りだろ。
赤然り、戦争を止めない限り、名前を変えて続くだけ。
きゃー、アタマのいい>>363さんカッコイー
マタシカリのいいまわしとかチョーステキー
マタシカリのいいまわしとかチョーステキー
王女「ご馳走様でした、とても美味しかったわ」
錬師「お粗末様! そう言ってくれると嬉しいなぁ」
王女「あ、私も片付けを手伝います」
錬師「ありがとー!」
勇者?(……)スッ
勇者?「俺は少し外にいる、何かあれば呼べ」
< 「はーい」
勇者?(やれやれ…)スタスタ
錬師「じゃーん! 洗剤いらず!」
王女「れ、錬金術にしては……水と汚れた食器=綺麗な食器って、何か違うような」
錬師「ぼくも小さい頃は思ったけど、今では自然だよ」
錬師「多分、今のぼくなら『淫魔』+『淫魔』=『夜魔』なんて事も出来るしね」
王女(……え)
錬師「ぼくの両親は錬金術の失敗で病気になって死んじゃったけど、錬金術は足し算を早く出来る魔法だって言ってた」
王女「い…淫魔を足し算」
錬師「あ、例えであって本当にやった事はないよ!」
王女「ええ……でも、人格はどうなるのか気になってしまって」
―――― 「俺は、そもそも戦い方なんて知らない」
黒髪「え?」
勇者?「今言ってたろう、『たまには反撃したら』と」
黒髪「うん、君ならぼくを粉砕する位は出来るかなって」
勇者?「それは痛そうだが、基本的にどう立ち回ればいいか分からない」
黒髪「うーん……」
黒髪「君のいる『この世界』は、多分君が戦うような敵は入って来れないんじゃないかな」
勇者?「お前はその気になれば俺を殺せるだろう」
黒髪「君もでしょ、君はあの■■■■■なんだから」
黒髪「それにぼくは君が戦う姿なんて見たくないよ、こんな平和な世界なのに」
勇者?「……そうか」
勇者?(まったく)
勇者?(お前が少しでも教えてくれないせいで、俺は大迷惑だ)
勇者?(誰が解決すると思ってる……)
勇者?(『魔女狩り』は上手く解決したが、もっとマズい)
勇者?(教皇、奴の知識は明らかに『向こうの世界』の技術だ)
勇者?(最悪の場合、都市攻略型兵器なんて物まで出て来る可能性すらある)
勇者?(……俺だけにどう立ち回れと言うんだ)
錬師「こんばんは」ヒョコッ
勇者?「どうした」
錬師「えっ、だってさっき『後で色々見せてくれ』って」
勇者?「あぁ……そうだったな」
錬師「もー、忘れないでよお兄さん」
錬師「ところで……」
錬師「やっぱりお兄さんも名乗れないのかな」
勇者?「?」
錬師「さっきね、お姉さんに名前を聞いたら事情があって名乗れないって」
勇者?「ああ、仕方ないな」
錬師「じゃあお兄さんも名乗れないの?」
勇者?「……知りたいか」
錬師「うん、ぼくは錬金術師だよ!」
勇者?「………」スッ
錬師「ふぁっ?」ドキッ
勇者?「~~」ボソッ
錬師「それがお兄さんの名前?」
勇者?「ああ」
錬師「何だか貴族の名前みたい、アz―――― 」
勇者?「ダメだ」ぽふっ
錬師「むぐぅ?」
勇者?「俺の名前は口にするな、色々と面倒なんだ」
錬師「うーん……わかった」
勇者?「なら中に入るぞ、錬金術を見せてくれるんだろう」
―――― 【 あるンガイの森に♪ 少女が一人♪ 】
―――― 【 綺麗な黒髪♪ 綺麗な顔♪ 】
―――― 【 娘は笑って住んでいた♪ 】
―――― 【 娘は一人♪ 男は一人♪ 】
―――― 【 冷たい肌の少女に恋をした♪ 】
―――― 【 男は求愛し娘を犯した♪ 】
―――― 【 娘は痛いと♪ 娘は怖いと♪ 言いました♪ 】
―――― 【 男は娘を犯して♪ 男は娘を犯して♪ 】
―――― 【 逃げないように♪ 手を切って♪ 足を落として♪ 耳を取って♪ 目を吸った♪ 】
―――― 【 怒った少女♪ 男を拒絶♪ 】
―――― 【 怒った男♪ 少女を求め♪ 】
―――― 【 男の怒り♪ 欲望の炎♪ 】
―――― 【 喚ばれた化身がこんにちわ♪ 】
教皇?「……全部燃やして♪ さぁおしまい♪」
教皇?「……んん」シュボッ
教皇?「フゥ、いやぁ煙草が美味い」
教皇?「んん、火の熱さに煙の匂い……ああ香ばしいねぇ」スゥ
< ガサリ
教皇?「なになに、『強姦罪への死刑許可』と『姦通罪への死刑許可』ぁ?」
教皇?「馬鹿馬鹿しい、宗教国家ほど醜いものはないねぇ」フゥ
教皇?「強姦には死刑許可、姦通罪は今日から無しだ」サラサラ
教皇?「フゥ、んん? 『淫魔を三体捕獲』、確か現れたのは4人だったのに一人足りないなぁ」スゥ
教皇?(まあいいか、ヤリたいなら好きなだけヤればいい)
< ガチャッ
執行人「オッス! 教皇さん!」
教皇?「元気だね、私に何か用かな?」
執行人「許可貰いに来ましたぜ!」
教皇?「許可、ああはいはい……そういえば君はここ数ヶ月禁止してたね」
執行人「おかげさまでまた俺が最強に近づいたぞ」
教皇?「先日は一人で王国軍を滅ぼしたものねぇ、うんうん頑張ってる」スゥ
教皇?「いいよ、今から2日間『四天王』と儀式しておいで」フゥ
執行人「ひゃっほう! 久々に女が抱けるぜぇ!!」
教皇?「んん、楽しんでくれ」スゥ
教皇?(さて……)
教皇?(そろそろ陽が昇る、『彼』ならばそろそろ見つけられるだろう)
教皇?(楽しさだ、ああ楽しみだ……)
教皇?(私は君の真名を知っているよ……)
教皇?(私は君がどれだけ幼いかも知っている、君の美しさを知っている)
―――― 『魔女狩りを止めただけでは済まさない』
教皇?(結構さ! 女性が辱められる姿に耐え切れないんだろう?)
教皇?(……ふ、私が『魔女狩り』が起きないようにしたのに君が止めた気になってるとはねぇ)
教皇?【 何も知らずに『勇者』を名乗りながら、おいで……<這いよる混沌>ちゃん 】
勇者?(………)
錬師「ふぁあ、それで……じゃあこの木材に万力を足したら『輝光水晶』(ダイヤ)になるの?」
勇者?(きこうすいしょう? …ダイヤの事か)
勇者?「錬金術の力の範囲を考えれば、恐らくな」
錬師「んー、イマイチ分かんないや……なんで木を炭にして『げんそ』を圧縮すればダイヤになるのか」
勇者?「さっきも説明はした筈だがな」
錬師「むにゃぁ、ちょっと仮眠してい?」
勇者?「構わない」
錬師(朝までお喋りしたの、久しぶり……)ドサッ
勇者?(寝たか、流石に人間は睡眠を取る必要があるな)
猟犬の時にまさかと思ったけどやっぱりクトゥルフ要素入ってたのか
しかも主人公の正体とんでもねぇ
しかも主人公の正体とんでもねぇ
白服α「こんな顔を見なかったか」スッ
店主「……」チラッ
白服α「どうだ」
店主「見たよ、昨夜この店で宿を探していた」
白服α「それで?」
店主「追い返した、ヤバそうな男を連れててな」
白服α「……」
白服α「追跡する、その男が触れた場所を教えろ」
< ガチャッ
< バタン
王女「勇者様、本当に良いのでしょうか?」
勇者?「普通に考えろ、何の事情も知らないあの子供を巻き込んだ時を」
王女「……せめてお別れはしたかったです」
勇者?「後で来れば良いだろう」スタスタ
勇者?「一応、錬師が生活に当分困る事はないだろう……錬金術なら金塊を金に替えられるしな」
王女(……)スタスタ
王女(またね、錬師さん)
< スタスタ
< ガチャッ
白服α(勇者の触れた場所に漂っている魔力の残滓、それを追って行けば……)キィン
白服α(……?)
白服α(空気中に残滓が多量に浮遊している、近くにいたのか!?)バッ
< タッタッタ
錬師「あれー? お兄さんとお姉さん、どこに行ったんだろ」キョロ
白服α(…………)スタスタ
錬師「この『本』、忘れてったの気づいてないのかなぁ」
< 「そこの少年」
錬師「?」
白服α「誰を探してる? この女か」スッ
錬師「そうだけど……って、ぼくはこれでも女の子だよ! 失礼な!」
白服α「……他に『若く見える』男はいなかったか」
錬師「いたけど、あれ? 『白騎士』さんがお兄さん達に何か用?」
―――― ヴゥゥンッ!
白服α「奴を呼べ、そうすれば見逃す」シャッ
錬師「ひっ…!?」ビクッ
白服α「腕を切り落とされたいか、どうなんだ!!」スタスタ
錬師「ぃひあっ! ぁ、その、お兄さんの名前呼んじゃだめって……ぼくっ」ジリジリ
白服α「……ガキ、良いから呼べ」
錬師「ひ、………た、たすけてぇ!! だれかっ!」バッ
白服α(ち、足だけ断っておくか)ヒュッ
< ガキィンッッ!!
白服α「!」
「……自動防御術式の発動による召喚、感謝します『マスター』」
錬師「ぇえ……?」
Eibon「現在交戦中の敵は明確なる敵意を持っていますが、『結界』を閉じますか」
錬師「!! そ、そのまま! そのままでいて!」
Eibon「了解、では救援として『マスター』へ救助要請を行います」ギンッ
白服α(ただの本だった物が人間になったかと思えば、『結界』に『魔眼』?)
白服α(勇者め、奴の持ち物も ”こう” なのか!!)
乙
勇者?の正体がアズMAXだったなんてびっくりだよ!
つまり黒髪ちゃんの正体は安めぐみなんだね!
勇者?の正体がアズMAXだったなんてびっくりだよ!
つまり黒髪ちゃんの正体は安めぐみなんだね!
エイボンの書とか出てきたものなぁ
つーか教皇、這いよる混沌よか厄介なもん相手にしてるだろコレ……
つーか教皇、這いよる混沌よか厄介なもん相手にしてるだろコレ……
そういえばアザ・・・げふんげふんは作中では神でさえもないって言われたそうだけどどうなんだろう
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